JPH0616935B2 - アルミニウム溶湯用部材 - Google Patents
アルミニウム溶湯用部材Info
- Publication number
- JPH0616935B2 JPH0616935B2 JP61158271A JP15827186A JPH0616935B2 JP H0616935 B2 JPH0616935 B2 JP H0616935B2 JP 61158271 A JP61158271 A JP 61158271A JP 15827186 A JP15827186 A JP 15827186A JP H0616935 B2 JPH0616935 B2 JP H0616935B2
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- JP
- Japan
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- molten aluminum
- aluminum
- ceramic material
- glass composition
- molten
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はアルミニウム溶湯中に浸漬させて用いられるヒ
ーターチューブ、ストーク等のアルミニウム溶湯用部材
に関するものである。
ーターチューブ、ストーク等のアルミニウム溶湯用部材
に関するものである。
（従来の技術） アルミニウム又はその合金の溶解、鋳造分野では、炉内
溶湯を直接加熱保温するためのヒーターチューブや、低
圧鋳造を行う場合に溶湯を型まで導くストーク等のアル
ミニウム溶湯用部材が用いられている。従来、これらの
部材は鋳鉄により形成されていたが、最近になって寿命
延長の目的でセラミックス材が使用されはじめている。
ところがセラミックス材はマイクロクラック、連続気孔
等の微細欠陥を有する場合が多く、このような欠陥部分
にアルミニウムが浸透するとリークや構造スポーリング
等を生じて結果的に短命に終ることが多く、またストー
クとして使用する場合にはエアー抜けが生じて圧力がか
かりにくい等の問題点があった。
溶湯を直接加熱保温するためのヒーターチューブや、低
圧鋳造を行う場合に溶湯を型まで導くストーク等のアル
ミニウム溶湯用部材が用いられている。従来、これらの
部材は鋳鉄により形成されていたが、最近になって寿命
延長の目的でセラミックス材が使用されはじめている。
ところがセラミックス材はマイクロクラック、連続気孔
等の微細欠陥を有する場合が多く、このような欠陥部分
にアルミニウムが浸透するとリークや構造スポーリング
等を生じて結果的に短命に終ることが多く、またストー
クとして使用する場合にはエアー抜けが生じて圧力がか
かりにくい等の問題点があった。
（発明が解決しようとする問題点） 本発明はこのような従来の問題点を解決して、セラミッ
クス材の表面へのアルミニウム溶湯の浸透を完全に防止
してその寿命を著しく延長させることができ、またその
気密性を高めて低圧鋳造の生産性を高めることができる
アルミニウム溶湯用部材を目的として完成されたもので
ある。
クス材の表面へのアルミニウム溶湯の浸透を完全に防止
してその寿命を著しく延長させることができ、またその
気密性を高めて低圧鋳造の生産性を高めることができる
アルミニウム溶湯用部材を目的として完成されたもので
ある。
（問題点を解決するための手段） 本発明はセラミックス材の表面に、軟化温度が650℃以
上でありアルミニウム溶湯中において粘性状態を示すガ
ラス組成物をコーティングしたことを特徴とするもので
ある。
上でありアルミニウム溶湯中において粘性状態を示すガ
ラス組成物をコーティングしたことを特徴とするもので
ある。
本発明において用いられるセラミックス材はアルミニウ
ム溶湯に侵食されるおそれのないものであれば任意の材
質を選択することができるが、例えば窒化珪素、炭化珪
素等の耐熱性に優れ化学的にも安定なセラミックス材を
用いることが好ましい。またその表面にコーティングさ
れるガラス組成物は軟化温度が650℃以上であり、通常
は約800℃であるアルミニウム溶湯中において粘性状態
を示すものが選択される。軟化温度が650℃未満のもの
は使用温度域で粘性が低くなり過ぎて使用中に流れ出し
てしまうため好ましくない、逆に軟化温度が高すぎてア
ルミニウム溶湯中において粘性状態を示さないものはク
ラック等を生じてアルミニウム溶融が浸透するおそれが
あるため好ましくない。このような温度−粘性特性を持
つガラス組成物の中でも、特に重量比でB2O3 70〜80
％、SiO2 15〜20％、Na2O 5％以上の組成のものが最も
好ましい。何故ならばB2O3がアルミニウムに対して優れ
た耐食性を示すからであり、70％未満では十分な耐食性
が得られず、80％を越すと耐食性は向上する反面粘性が
低下し、セラミックス材表面へのコーティングも困難化
するからである。またSiO2が15％未満であると融点が上
昇し、700〜800℃における粘性が不足するので好ましく
なく、逆に20％を越えると融点が低下するため使用中に
ガラス組成物の流出が生じて好ましくない。Na2O 5％未
満の場合にも同様に融点の低下を招くので好ましくな
い。
ム溶湯に侵食されるおそれのないものであれば任意の材
質を選択することができるが、例えば窒化珪素、炭化珪
素等の耐熱性に優れ化学的にも安定なセラミックス材を
用いることが好ましい。またその表面にコーティングさ
れるガラス組成物は軟化温度が650℃以上であり、通常
は約800℃であるアルミニウム溶湯中において粘性状態
を示すものが選択される。軟化温度が650℃未満のもの
は使用温度域で粘性が低くなり過ぎて使用中に流れ出し
てしまうため好ましくない、逆に軟化温度が高すぎてア
ルミニウム溶湯中において粘性状態を示さないものはク
ラック等を生じてアルミニウム溶融が浸透するおそれが
あるため好ましくない。このような温度−粘性特性を持
つガラス組成物の中でも、特に重量比でB2O3 70〜80
％、SiO2 15〜20％、Na2O 5％以上の組成のものが最も
好ましい。何故ならばB2O3がアルミニウムに対して優れ
た耐食性を示すからであり、70％未満では十分な耐食性
が得られず、80％を越すと耐食性は向上する反面粘性が
低下し、セラミックス材表面へのコーティングも困難化
するからである。またSiO2が15％未満であると融点が上
昇し、700〜800℃における粘性が不足するので好ましく
なく、逆に20％を越えると融点が低下するため使用中に
ガラス組成物の流出が生じて好ましくない。Na2O 5％未
満の場合にも同様に融点の低下を招くので好ましくな
い。
セラミックス材の表面に上記のようなガラス組成物をコ
ーティングするには、スプレー法、ディッピング法、は
け塗り法等の任意の方法を採ることができ、コーティン
グの厚みは0.3〜0.8mm程度とすれば十分である。コーテ
ィング後は全体を800℃まで昇温し均質なガラス層を形
成させるが、この階段で多少のクラックやきずがあって
も使用時には軟化するために問題はない。
ーティングするには、スプレー法、ディッピング法、は
け塗り法等の任意の方法を採ることができ、コーティン
グの厚みは0.3〜0.8mm程度とすれば十分である。コーテ
ィング後は全体を800℃まで昇温し均質なガラス層を形
成させるが、この階段で多少のクラックやきずがあって
も使用時には軟化するために問題はない。
（作用） このように構成された本発明のアルミニウム溶湯用部材
は、セラミックス材の表面にコーティングされたガラス
組成物がアルミニウム溶湯中において粘性状態を示して
アルミニウム溶湯がセラミックス材に直接接触すること
を防止するため、仮にセラミックス材にマイクロクラッ
ク、連続気孔等の微細欠陥が存在する場合にもリークや
構造スポーリング等を生ずることはない。またアルミニ
ウム溶湯用部材がストークである場倍には粘性状態にあ
るガラス組成物が気密性を維持するため、内部に空気圧
をかけた場合にもエアー抜けを生ずることがない。特に
本発明では軟化温度が650℃以上のガラス組成物をコー
ティングしたので、アルミニウム溶湯中において最適な
粘性を示し、セラミックス材の表面からコーティングが
流出することもなく、半永久的な寿命を得ることができ
る。
は、セラミックス材の表面にコーティングされたガラス
組成物がアルミニウム溶湯中において粘性状態を示して
アルミニウム溶湯がセラミックス材に直接接触すること
を防止するため、仮にセラミックス材にマイクロクラッ
ク、連続気孔等の微細欠陥が存在する場合にもリークや
構造スポーリング等を生ずることはない。またアルミニ
ウム溶湯用部材がストークである場倍には粘性状態にあ
るガラス組成物が気密性を維持するため、内部に空気圧
をかけた場合にもエアー抜けを生ずることがない。特に
本発明では軟化温度が650℃以上のガラス組成物をコー
ティングしたので、アルミニウム溶湯中において最適な
粘性を示し、セラミックス材の表面からコーティングが
流出することもなく、半永久的な寿命を得ることができ
る。
（実施例） 次に本発明の実施例を示す。
実施例１ 無水硼素、粉末シリカ、水ガラスを第１表及び第２表の
組成となるように調合したうえ、ムライト磁器製のポッ
トミル中でアルミナ玉石とともに３時間湿式混合を行っ
た。その後粘度の調整を行い、窒化珪素結合炭化珪素質
の丸棒状のセラミックス材の表面に表中に記した方法で
コーティングした。乾燥後に電気炉中で800℃にて焼付
けを行い、このようにして得られた各サンプルをJIS 50
56に規定されるアルミニウム合金の800℃の溶湯中に200
時間保持して目視により浸食状況をチェックした。その
結果を優、良、可、不可の４段階評価として表中に示し
た。
組成となるように調合したうえ、ムライト磁器製のポッ
トミル中でアルミナ玉石とともに３時間湿式混合を行っ
た。その後粘度の調整を行い、窒化珪素結合炭化珪素質
の丸棒状のセラミックス材の表面に表中に記した方法で
コーティングした。乾燥後に電気炉中で800℃にて焼付
けを行い、このようにして得られた各サンプルをJIS 50
56に規定されるアルミニウム合金の800℃の溶湯中に200
時間保持して目視により浸食状況をチェックした。その
結果を優、良、可、不可の４段階評価として表中に示し
た。
実施例２ B2O3、SiO2、Na2Oを第３表の組成となるように調合し、
シャモットるつぼ中にて800℃にて１時間保持した後、
水中に投入して急冷しガラス組成物を得た。これを200
メッシュアンダーに粉砕してフリットを得たうえ、この
フリットに水と有機バインダーとしてのPVAを添加し、
ムライト磁器製のポットミル中で湿式混合した。粘度調
整後、窒化珪素結合炭化珪素質の丸棒状のセラミック材
の表面に表中に記した方法でコーティングし、乾燥後に
電気炉中で750℃にて焼付けを行った。このようにして
得られた各サンプルについて、実施例１と同様に耐食性
を評価した。
シャモットるつぼ中にて800℃にて１時間保持した後、
水中に投入して急冷しガラス組成物を得た。これを200
メッシュアンダーに粉砕してフリットを得たうえ、この
フリットに水と有機バインダーとしてのPVAを添加し、
ムライト磁器製のポットミル中で湿式混合した。粘度調
整後、窒化珪素結合炭化珪素質の丸棒状のセラミック材
の表面に表中に記した方法でコーティングし、乾燥後に
電気炉中で750℃にて焼付けを行った。このようにして
得られた各サンプルについて、実施例１と同様に耐食性
を評価した。
（発明の効果） 本発明は以上の説明からも明らかなように、所定の温度
−粘性特性を持つガラス組成物をセラミックス材の表面
にコーティングすることにより、アルミニウム溶湯がセ
ラミックス材の表面に直接接触することを防止するとと
もにその気密性を高めることに成功したものである。よ
って本発明はアルミニウム溶融中に浸漬して用いられる
ヒーターチューブ、ストーク等のアルミニウム溶湯用部
材として好適なものであり、産業の発展に寄与するとこ
ろは極めて大である。
−粘性特性を持つガラス組成物をセラミックス材の表面
にコーティングすることにより、アルミニウム溶湯がセ
ラミックス材の表面に直接接触することを防止するとと
もにその気密性を高めることに成功したものである。よ
って本発明はアルミニウム溶融中に浸漬して用いられる
ヒーターチューブ、ストーク等のアルミニウム溶湯用部
材として好適なものであり、産業の発展に寄与するとこ
ろは極めて大である。
Claims (2)
- 【請求項１】セラミックス材の表面に、軟化温度が650
℃以上でありアルミニウム溶湯中において粘性状態を示
すガラス組成物をコーティングしたことを特徴とするア
ルミニウム溶湯用部材。 - 【請求項２】ガラス組成物が重量比で、B2O3 70〜80
％、SiO2 15〜20％、Na2O 5％以上の組成のものである
特許請求の範囲第１項記載のアルミニウム溶湯用部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61158271A JPH0616935B2 (ja) | 1986-07-05 | 1986-07-05 | アルミニウム溶湯用部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61158271A JPH0616935B2 (ja) | 1986-07-05 | 1986-07-05 | アルミニウム溶湯用部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6313658A JPS6313658A (ja) | 1988-01-20 |
| JPH0616935B2 true JPH0616935B2 (ja) | 1994-03-09 |
Family
ID=15667960
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61158271A Expired - Lifetime JPH0616935B2 (ja) | 1986-07-05 | 1986-07-05 | アルミニウム溶湯用部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0616935B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR910007181B1 (ko) * | 1988-09-22 | 1991-09-19 | 현대전자산업 주식회사 | Sdtas구조로 이루어진 dram셀 및 그 제조방법 |
| KR101039007B1 (ko) | 2008-07-28 | 2011-06-03 | 순천대학교 산학협력단 | 난연성이 향상된 수산화알루미늄 입자 및 그 제조방법 |
| DE102009006010A1 (de) * | 2009-01-23 | 2010-07-29 | Kennametal Inc. | Einrichtung zum Befestigen eines ringförmigen Fräswerkzeugträgers |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5216510A (en) * | 1975-07-30 | 1977-02-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Ceramics coating method |
| JPS54105122A (en) * | 1978-02-06 | 1979-08-17 | Toyota Motor Co Ltd | Surface treatment of cast iron having excellent resistivity against a1 molten metal |
| JPS5522424A (en) * | 1978-08-03 | 1980-02-18 | Tokyo Yogyo Co Ltd | Stalk for low pressure casting device |
-
1986
- 1986-07-05 JP JP61158271A patent/JPH0616935B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6313658A (ja) | 1988-01-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |