JPH06167026A - 土壌傾斜面の保護方法 - Google Patents

土壌傾斜面の保護方法

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Publication number
JPH06167026A
JPH06167026A JP16690592A JP16690592A JPH06167026A JP H06167026 A JPH06167026 A JP H06167026A JP 16690592 A JP16690592 A JP 16690592A JP 16690592 A JP16690592 A JP 16690592A JP H06167026 A JPH06167026 A JP H06167026A
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JP
Japan
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soil
water
polymer material
inclined surface
high polymer
Prior art date
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Pending
Application number
JP16690592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Miki
博史 三木
Yoshiyuki Hayashi
義之 林
Shohei Senda
昌平 千田
Eiichiro Taki
瑛一路 滝
Haruo Horiuchi
晴生 堀内
Kunio Mori
邦夫 森
Takeshi Nagasawa
毅 永澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DOBOKU KENKYU CENTER
Minister for Public Works for State of New South Wales
Toyobo Co Ltd
Kumagai Gumi Co Ltd
National Research and Development Agency Public Works Research Institute
Original Assignee
DOBOKU KENKYU CENTER
Minister for Public Works for State of New South Wales
Toyobo Co Ltd
Public Works Research Institute Ministry of Construction
Kumagai Gumi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DOBOKU KENKYU CENTER, Minister for Public Works for State of New South Wales, Toyobo Co Ltd, Public Works Research Institute Ministry of Construction, Kumagai Gumi Co Ltd filed Critical DOBOKU KENKYU CENTER
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は道路側帯や堤防等の傾斜面を保護す
る方法に係り、その目的は傾斜面土壌の流出を防止する
と共に、保水性及び含気性を向上することにある。 【構成】 傾斜面を構成する土壌に、少なくとも吸水性
高分子材料を混合して施工することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、降雨等による土壌の流
出を防止すると共に、土壌の保水性及び含気性を改善す
ることのできる土壌傾斜面の保護方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】河川の堤防や道路の側帯等に形成される
傾斜面において、土壌流出を防止する手段としては、コ
ンクリートや石積みの擁壁を構築する手段又は傾斜土壌
の表面にコンクリートモルタルやアスファルトを被覆す
る手段等が多く利用されている。しかしながらこれらの
手段においては傾斜面の土壌がコンクリート等によって
完全に覆われてしまうため、草木の植生が不可能であ
り、該傾斜面は人工的で殺風景なものになる。
【0003】そこで傾斜面を緑化すると共に、表土の流
出を防止する目的で、根の広い草木(芝や低木類)を傾
斜面に植生する方法が採用されることがある。ところが
芝等の草木の根が土中深く入り込んで土壌の流出を完全
に防止できる様になるまでには長い時間を必要とし、根
が定着するまでに多量の雨が降ったりすると、土壌が草
木を伴って流され傾斜面の保護効果がなくなってしまう
ことがある。
【0004】そのため傾斜面土壌のせん断強度を向上す
る目的で、土壌中に繊維を混入する技術が考え出されて
いる。例えば特開昭57-100212 号においては、合成繊
維、無機繊維、合成樹脂又は金属からなる短線材等を土
砂に混入する手段が示され、また特開平2-55786 号には
太さが50〜2000デニールで長さが50〜200mm の短繊維を
土砂に混入する方法が開示されている。これらの技術は
土粒同士を繊維で連結することによってせん断強度を向
上し、降雨衝撃あるいは表面流水による土壌の流出を防
止しようとするものである。
【0005】しかるに本発明者らが種々検討したところ
によれば、繊維を土壌中に混入するだけでは、降水等に
よる土壌流出に対して十分な防止効果を発揮することが
できず、特にシルトや砂を高い割合で含む土壌において
は、繊維が混入されていても少量の降雨で土壌流出を引
き起こすという不都合があった。またシルトや砂を高い
割合で含む土壌においては、保水性及び含気性が低く、
簡単に乾燥してひび割れを生じて土壌流出を引き起こし
易く、さらに草木の成長にとっても不都合であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の不都合
を解消すべくなされたものであり、その目的は降雨等に
よる土壌の流出を防止することができ、しかも植物成育
にとって好都合な保水性及び含気性に優れた土壌傾斜面
の保護方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明は、傾斜面を構成する土壌に、少なくとも吸水性高分
子材料を混合して施工すること及び前記吸水性高分子材
料の他、短繊維材料を前記土壌に混合して施工すること
をを要旨とするものである。尚吸水性高分子材料と短繊
維材料を予め混合しておいてから前記土壌に混合するこ
とも本発明に含まれる。
【0008】
【作用】傾斜面を構成する土壌に少なくとも吸水性高分
子材料を混合して施工しておけば、降水による水分は吸
水性高分子材料に吸水され、該吸水性高分子材料は膨潤
すると共に粘着性を示し、その周囲に存在する土粒を強
く保持し、短繊維材料による土粒同士の連結作用と共同
して、せん断強度を高めることになる。また吸水性高分
子材料は吸水したとき膨張してゲル状に体積増加するの
で、該高吸水材料が配設されていると、地中に浸透する
水はこの吸水性高分子材料で止水されてそれ以上深く浸
透することなく表土側を流れることになり、この観点か
らも傾斜面土壌を流出するのを防止する。
【0009】本発明で用いる吸水性高分子材料について
は特に制限を受けるものではなく、(メタ)アクリル酸
系重合体、酢ビ・アクリル酸塩共重合体、PVA・無水
マレイン酸共重合体、イソブチレン・無水マレイン酸共
重合体、ポリエチレンオキサイド系重合体、ポリアクリ
ロニトリル加水分解物などの合成品、及びデンプン・ア
クリロニトリルグラフト共重合体、CMC架橋物などの
半合成品が例示される。またその形態は粉末状、粒状、
繊維状のいずれであってもよく、紙、不織布、コーティ
ングシートなどに複合化されたものであっても構わな
い。なお好ましくは上記吸水性高分子材料からなる高吸
水性繊維を使用することが推奨され、このようなもので
あれば吸水性高分子材料は繊維状に確実に保持されてい
るので土壌の物理的強度を向上させることができる。具
体的な例としてはアクリル繊維の表面を加水分解して該
繊維の表面部に吸水性を与えたもの(商品名 ランシー
ル;日本エクスラン工業株式会社製)やアクリル酸塩・
アクリルアミド共重合体による芯鞘構造の繊維が挙げら
れる。
【0010】本発明は上記吸水性高分子材料のみを土壌
に配合するだけでその目的が達成されるが、必要であれ
ば短繊維材料を併用して混合することにより、一層優れ
た効果を発揮せしめることもできる。上記短繊維材料は
種類や太さ等は特に制限されるものではなく、例えば天
然繊維、化学繊維、合成繊維、無機繊維、金属繊維のい
ずれか又はこれらの複合物であっても良く、価格、加工
性、耐久性等を考慮するとポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリエステル等の合成繊維を用いることが好まし
い。また繊維の形態はモノフィラメント、マルチフィラ
メント、スリットヤーン、紡績糸などいずれであっても
良く、繊維長についても格段の制約はないが、現場施工
性の面からはフィラメントのカットファイバーを使用す
ることが推奨される。
【0011】前記吸水性高分子材料と短繊維材料を土壌
へ混合する方法についても特に制限を受けるものではな
く、施工現場または工場のいずれで混合する方法であっ
ても良く、前者においては両材料を耕うん機の回転刃を
使って混合する方式や高圧水又は高圧空気で両材料を土
中へ噴射して混合させる方式等であっても良い。土壌へ
の両材料混合比率は各々0.01〜2 %(重量比)程度とす
ることが好ましい。上記範囲内であれば土壌流出が防止
でき、且つ植物の成育に必要な保水性及び含気性を確保
することができる。すなわち吸水性高分子材料の吸水に
よって取り込んだ水を徐々に蒸散させることにより土壌
の乾燥を防止すると共に、また短繊維材料によって土壌
が過剰に締固められるのを抑制して含気性を改善し、植
物根への酸素供給性能を向上させる。
【0012】
【実施例】図2に示す実験装置を用いて降水による土壌
流出量について調査を行なった。すなわち幅wが40cm、
高さhが20cm、長さ(図2の紙面貫通方向)が100cm の
締固めた土壌Eを準備し、これを45度勾配(1:1)に
配置し、散水装置2より降雨強度100 mm/hr に相当する
降水を2時間行ない、樋1に集められる土壌を採集し、
乾燥土量を測定した。
【0013】土壌Eとしては山砂、粘土質砂、関東ロー
ム、マサ土、シルト混り砂を準備し、夫々について混入
物のないもの(比較例1)、6デニール30mmのポリエス
テル短繊維のみを0.2 %(土壌との重量比)混合したも
の(比較例2)、及び5デニール51mmのランシール(日
本エクスラン工業株式会社製)を0.2 %混合したもの
(実施例1)、更にこのランシール0.1 %に比較例2と
同一のポリエステル短繊維0.1 %を併用して混合したも
の(実施例2)を使用した。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果より明らかな様に土壌中に吸水
性高分子材料を混合させることにより、比較例よりも土
壌流出が少なくなることが分かった。また本発明実施例
1,2においてはゲル化した吸水性高分子材料が降水の
浸透を止め、水が表層部を流れる様になることも観察さ
れた。図1は本発明による施工例を示す断面説明図であ
り、地盤Bにおける傾斜面形成域Aに吸水性高分子材料
を混入して施工した例である。本例の他、吸水性高分子
材料及び短繊維材料を混入した土壌を盛土の全域に施工
したり、或は傾斜面に沿って階段状に施工する方法であ
っても良い。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、土壌のせん断強度が増加すると共に、降水の浸透を
表層部で止水できる様になり、降水による土壌流出を防
止できる様になった。また吸水性高分子材料によって保
水性が良くなり、さらに短繊維材料によって過剰な締固
めが防止されて含気性が高められ、植物の成育条件を整
えることができて緑化を促進できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による施工例を示す断面説明図である。
【図2】本発明による実験例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 樋 2 散水装置 A 傾斜面形成域 B 地盤 E 土壌 R 降水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000001317 株式会社熊谷組 福井県福井市中央2丁目6番8号 (72)発明者 三木 博史 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土木 研究所内 (72)発明者 林 義之 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土木 研究所内 (72)発明者 千田 昌平 東京都台東区台東1丁目7番2号 財団法 人土木研究センター内 (72)発明者 滝 瑛一路 大阪府大阪市北区堂島浜2丁目2番8号 東洋紡績株式会社本社内 (72)発明者 堀内 晴生 茨城県つくば市鬼ケ窪下山1043番1 株式 会社熊谷組技術研究所内 (72)発明者 森 邦夫 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 永澤 毅 茨城県つくば市鬼ケ窪下山1043番1 株式 会社熊谷組技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾斜面を構成する土壌に、少なくとも吸
    水性高分子材料を混合して施工することを特徴とする土
    壌傾斜面の保護方法。
  2. 【請求項2】 前記吸水性高分子材料と短繊維材料とを
    前記土壌に混合して施工する請求項1に記載の土壌傾斜
    面の保護方法。
JP16690592A 1992-06-01 1992-06-01 土壌傾斜面の保護方法 Pending JPH06167026A (ja)

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JP16690592A JPH06167026A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 土壌傾斜面の保護方法

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JP16690592A JPH06167026A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 土壌傾斜面の保護方法

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JPH06167026A true JPH06167026A (ja) 1994-06-14

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ID=15839815

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JP16690592A Pending JPH06167026A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 土壌傾斜面の保護方法

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JP (1) JPH06167026A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11172679A (ja) * 1997-12-16 1999-06-29 Kazuya Deguchi コンクリート工法
KR100925817B1 (ko) * 2005-05-31 2009-11-06 주식회사 한국법면보호 고흡수성 폴리머 피브이에이를 활용한 법면녹화재

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11172679A (ja) * 1997-12-16 1999-06-29 Kazuya Deguchi コンクリート工法
KR100925817B1 (ko) * 2005-05-31 2009-11-06 주식회사 한국법면보호 고흡수성 폴리머 피브이에이를 활용한 법면녹화재

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Effective date: 20010206