JPH06166698A - ハイブリッドポリペプチド - Google Patents

ハイブリッドポリペプチド

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JPH06166698A
JPH06166698A JP4098307A JP9830792A JPH06166698A JP H06166698 A JPH06166698 A JP H06166698A JP 4098307 A JP4098307 A JP 4098307A JP 9830792 A JP9830792 A JP 9830792A JP H06166698 A JPH06166698 A JP H06166698A
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JP
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polypeptide
dna
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avidin
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Dean Ervin Cress
アービン クレス ディーン
Ferdinand C Haase
カール ハッセ フェルディナンド
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Rohm and Haas Co
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    • C12N15/62DNA sequences coding for fusion proteins
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】アビジン結合性ポリペプチドのC−末端でアビ
ジン結合性ポリペプチドに融合している、ビオチン結合
のための領域を含む組換えハイブリッドポリペプチド、
そのDNA発現ベクター、ポリペプチドの製造方法の提
供。 【構成】1またはそれ以上の目的のポリペプチドをコー
ドするアビジンに融合した、結合のためのポリペプチド
をコードするDNA断片よりなるDNA発現ベクターを
用い組換えDNA法によりハイブリッドポリペプチドを
産生。蛋白分解性または化学試薬を用いて結合のための
ポリペプチドから目的のポリペプチドを切断するための
結合性アミノ酸配列を含む。ハイブリッドポリペプチド
はコードするDNA発現ベクターで形質転換した適当な
宿主細胞中で発現され、アビジンアフィニティクロマト
グラフィーで粗細胞抽出物から回収・精製後、結合のた
めのポリペプチドを切断、目的のポリペプチドを産生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はハイブリッドポリペプチド
(hybrid polypeptide)の産生のためのDNA発現ベク
ターに関する。本発明はまたアビジン結合性ポリペプチ
ドに結合した目的のポリペプチドよりなる組換えハイブ
リッドポリペプチド(ここでアビジン結合性ポリペプチ
ドはビオチン結合領域を含む)に関し、1つまたはそれ
以上の目的のポリペプチドを産生し回収する方法に関す
る。
【0002】本発明は、ハイブリッドポリペプチドの産
生のためのDNA発現ベクターに関し、特に補欠分子族
基ビオチンの結合のための領域または認識配列を含むポ
リペプチドに結合した目的のポリペプチドよりなる、組
換えハイブリッドポリペプチドに関する。さらに詳しく
は本発明は、ビオチン化ハイブリッドポリペプチドがア
ビジンに結合している、ハイブリッドポリペプチドに関
する。本発明はまた、原核または真核蛋白発現系におい
てこのハイブリッドポリペプチドを産生する方法に関す
る。このようなハイブリッドポリペプチドは、アビジン
モノマーアフィニティクロマトグラフィーを用いること
により高純度および高収率で得られる(1989年9月
29日出願の米国特許出願第414,785号、高速液
体クロマトグラフィーアビジンモノマーアフィニティ樹
脂(HPLC MONOMER AFFINITY RESIN))。米国特許出願第
414,785号は、モノマー性アビジンポリペプチド
リガンドと、固体不活性支持体に固定したアビジンを含
有する新規のアフィニティ媒体上に目的の分子を吸着さ
せることによる、合成または天然の分子および/または
そのビオチン化誘導体を単離する、新規の特に効率的な
方法を開示している。米国特許出願第414,785号
の開示内容は参考のため本明細書中に引用されている。
【0003】市販されている重要なペプチドやポリペプ
チドの合成は高い産生コストや精製コストのため、およ
び産生回収率が悪いため限定されてきた。最近まで、動
物、微生物、植物、死体、血清および尿は、生物活性の
あるポリペプチドの精製のための唯一の資源であった。
【0004】組換えDNA技術の進歩により貴重なポリ
ペプチドの生物合成法が、商業的規模で可能になった。
市販の有用なポリペプチドの合成を可能にした組換えD
NA技術は、原核または真核発現系に導入することがで
きる。例えば組換えDNA技術は、組換え細菌によるヒ
ト成長ホルモンの産生を可能にし、発酵が従来の産生方
法に取って代わっている。今日まで生物合成法が、20
個以上のアミノ酸残基を有するペプチドの商業的規模の
合成法の唯一の実際的方法であった。
【0005】目的のポリペプチドはいったん合成される
と、複雑の細胞成分の混合物から精製しなければならな
い。精製の程度はポリペプチドの応用目的に依存する。
複数の精製過程の間に活性成分がかなり失われるため、
精製のコストは産生コストの70%までを占める。
【0006】ポリペプチドの精製は、普通目的のポリペ
プチドの物理学的性質に基づく1つまたはそれ以上の過
程により達成される。例えば蛋白は、溶解度、サイズ、
イオン的性質または特定のリガンドに対するアフィニテ
ィ(親和性)により分離される。許容できる精製を達成
するには普通これらの方法のうちいくつかを用いる必要
がある。
【0007】アフィニティ樹脂クロマトグラフィーは、
目的の精製レベルを達成するのに必要な精製ステップの
数を大幅に減少させることができる。アフィニティ精製
は精製すべきポリペプチドと、通常固体支持体に結合し
たリガンドとの特異的相互作用に基づく。本明細書中で
は、ポリペプチドは、ポリペプチドの上に存在する結合
領域に結合する補欠分子族により、リガンドに結合す
る。合成ペプチドの細胞抽出または粗混合物のような複
雑な混合物がアフィニティ樹脂に通されると、精製すべ
きポリペプチドは樹脂に選択的に保持され、補欠分子族
を欠く他のすべての分子は樹脂から洗い流される。従っ
て、目的のポリペプチドは単一のステップにより高純度
に回収される。
【0008】ポリペプチドの精製にアフィニティクロマ
トグラフィーを有効に使用するために、組換えDNA技
術を用いて組換えハイブリッドポリペプチドのキメラ遺
伝子融合体が作成される。このキメラ遺伝子融合体は細
菌宿主細胞中で以下の成分を取り込む:5’プロモータ
ー;目的のポリペプチドをコードするDNA;リガンド
結合領域を含有するポリペプチドをコードするDNA;
そして随時大腸菌発現ベクターpkk223−3中に見
いだされるrrnBターミネーターのようなリボゾーム
ターミネーター(ブロシウスとホーリイ(Brosius, J.
and Holy A.)、プロシーディングズオブナショナルアカ
デミーオブサイエンシーズオブユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA)第81巻、6929−6933頁
(1984年);ブロシウス(Brosius, J.)ら、プラス
ミッド(Plasmid)第6巻、112−118頁(1984
年))。適切なプロモーターは宿主細胞中で目的の遺伝
子を最大に発現するものであり、プロモーター作成に際
し考慮すべき因子はオールドとプリムローズ(Old and
Primrose)が遺伝子操作の原理(Principles of Gene M
anipulation)第3版の第7章(ブラックウェルサイエン
ティフィック出版(Blackwell Scientific Publicatio
n)、カリホルニア州パロアルト(Palo Alto)、198
5年)で議論している。クローン化遺伝子の発現に適し
た細菌性プロモーターの例としては、PL、tac、l
ac、およびtrpプロモーター(前述)がある。キメ
ラ遺伝子融合体を作成するのに用いるDNAは、生物体
から得ることもできるし、新規の合成DNAでもよい
し、または両者の組合せでもよい。DNA配列はキメラ
遺伝子中に取り込まれ、適当な宿主生物中で目的のポリ
ペプチドとアフィニティ樹脂への結合のためのポリペプ
チドが単一のポリペプチド鎖として産生されるように、
これがDNA発現ベクター中に挿入される。
【0009】本発明において結合領域または認識配列が
補欠分子族(例えばビオチン)のハイブリッドポリペプ
チドへの結合を指令する。ビオチン化ハイブリッドポリ
ペプチドは、アフィニティリガンド組成物(例えばアビ
ジンモノマー樹脂)(米国特許出願第414,785
号)により特異的に選択される。従って単一の精製ステ
ップにより複雑な混合物(例えば粗細菌溶解物)から目
的の蛋白を分離でき、単一のクロマトグラフィーステッ
プにより高レベルで回収でき、多ステップ精製過程に伴
う回収の問題を緩和することができる。ハイブリッドポ
リペプチドとアビジンモノマーアフィニティ樹脂のこの
ような組合せは、商業的に有用なポリペプチドの精製に
おいて、既存方法に対して大きな利点がある。
【0010】ハイブリッド組換えポリペプチドの他のア
フィニティ精製法が記載されているが、多くの技術的困
難さがその商業規模のポリペプチド精製への利用を限定
している。例えばポリアルギニンC−末端テイル(tai
l)(サセンフェルドとブルーワー(Sassenfeld and Br
ewer)、バイオテクノロジー(Biotechnology)第2巻、
76−81頁(1984年))、またはポリヒスチジン
領域(スミス(Smith )ら、ジャーナルオブバイオロジ
カルケミストリー(J. Biol. Chem.)第263巻、72
11頁(1988年))を含有するポリペプチドをコー
ドするキメラ遺伝子は、イオン交換または金属キレート
イオンクロマトグラフィーによる分離を促進する。アフ
ィニティ相互作用は融合ポリペプチドの物理学的性質
(キレート金属に対する荷電性)に依存し、これらの物
理学的性質を充分変化させてアフィニティ結合を達成す
ることは必ずしも可能ではないため、このような系は広
く応用することはできない。
【0011】もう1つのタイプのアフィニティクロマト
グラフィーは免疫アフィニティクロマトグラフィーであ
り、ここでは精製のために目的のポリペプチドは大腸菌
のベータガラクトシダーゼ(ルーテルとムラーヒル(Ru
ther and Muller-Hill)、イー・エム・ビー・オー・ジ
ェイ(EMBO J.)第2巻、1791−1794頁(198
3年))、または小さい親水性ペプチド(ホップ(Hop
p)ら、ユーエス(US)4,703,004(1988
年))のような免疫原性蛋白に融合される。ブドウ球菌
プロテインA(protein A)に結合したプロテインAはI
gGセファロースを用いて精製できる(ニルソン(Nils
son)ら、イー・エム・ビー・オー・ジェイ(EMBO J.)第
4巻、1075−1080頁(1985年)、ローウェ
ナドラー(Lowenadler)ら、イー・エム・ビー・オー・
ジェイ(EMBO J.)第5巻、2393−2398頁(19
86年))。プロテインGに結合したポリペプチドは固
定化リガンドとしてアルブミンを用いることにより単離
できる(ニグレン(Nygren)ら、ジェイ・モル・リコグ
ニション(J. Mol. Recognition)第1巻、69頁(19
88年))。これらの方法の有用性を限定している決定
的な欠点は、アフィニティ樹脂からの融合蛋白の分離
に、変性剤の使用を含む極端な条件が必要なことであ
り、これは天然の折り畳み(natural folding)が達成さ
れなければ生物活性を損なう可能性がある。生成物の回
収率が低いこともこれらの系の有用性を限定している。
【0012】大きな蛋白による低分子の結合に基づくア
フィニティは、基質アフィニティクロマトグラフィーと
して知られている。低分子であるリガンドは特異的なリ
ゲート(ligate)と複合体を形成する。リガンド:リゲ
ートの組合せの例としては、アビジン:ビオチン(グリ
ーン(Green))、蛋白化学の進歩(Advances in Proein
Chemistry)第29巻、85−133頁、アンソン(An
son)ら編、(1985年))、ストレプトアビジン:ビ
オチン(PCT/US85/01901、ミードとガル
ビン(Meade and Garvin)(1985年))、リポ酸:
アビジン(グリーン(Green)、前述)、クロランフェニ
コールアセチルトランスフェラーゼ:アセチルCoA
(EPO 0131363、ベネット(Bennet)ら(1
984年))、ベータガラクトシダーゼ:パラ−アミノ
−フェニル−ベータ−D−チオ−ガラクトシド(オフェ
ンバーガー(Offenberger)ら、プロシーディングズオブ
ナショナルアカデミーオブサイエンシーズオブユーエス
エー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)第82巻、754
0−7544頁(1985年))、マルトース結合蛋
白:デンプン(EPO286239、グアン(Guan)
ら、1988年)、およびグルタチオン−S−トランス
フェラーゼ:グルタチオン(スミスとジョンソン(Smit
h and Johnson)、ジーン(Gene)第67巻、21−30
頁(1988年))がある。
【0013】近年補欠分子族ビオチンと、蛋白アビジン
とストレプトアビジン(グリーン、前述)に対する極め
て高いアフィニティ(1015M−1)を利用して、微
生物学、生化学および医学分野の強力で広く応用できる
手段が工夫されている(ウィルチェックとバイアー(Wl
chek and Bayer)、アナリティカルケミストリー(Anal
yt Biochem)第171巻、1−32頁(1988年)、
バイアーとウィルチェック(Bayer and Wilchek )、メ
ソッズ・イン・ビオケム・アナル(Methods inBiochem
Anal )第26巻、1−45頁(1980年))。
【0014】ビオチン(アン・エヌ・ワイ・アカド・サ
イ(Ann N. Y. Acad. Sci )第447巻、1−441
頁、ダクシナムルチとバガバン(Dakshinamurti and Bh
agavan)(1985年))はほんのわずかの蛋白種で見
いだされる補欠分子族である。インビボでの結合にはビ
オチンホロエンザイムシンセターゼ(biotin holoenzym
e synthetases)が介在し、これは高度に保存された領域
を認識し、この領域へのビオチンの共有結合を触媒する
(ウッド(Wood)ら、ジャーナルオブバイオロジカルケ
ミストリー(J. Biol. Chem.)第255巻、7397−
7409頁(1980年);シェノイとウッド(shenoy
and Wood)、エフエーエスシービー・エス(FASCB S)第
2巻、2396−2401頁(1988年))。組換え
DNA技術を用いる実験により、ビオチンホロエンザイ
ムシンセターゼはこの保存結合領域を含む異種蛋白をビ
オチン化することが証明されている。例えばこの保存配
列を含む、プロピオニバクテリウム(Propionibacteriu
m)からの酵素トランスカルボキシラーゼの1.3Sサブ
ユニットは、大腸菌中でクローン化し発現された時、大
腸菌シンセターゼによりビオチン化される(マーチフ
(Murtif)ら、プロシーディングズオブナショナルアカ
デミーオブサイエンシーズオブユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA)第82巻、5617−5621頁
(1985年))。
【0015】保存されたビオチン結合領域を含むポリペ
プチドまたはポリペプチドの一部(例えばプロピオニバ
クテリウムからの1.3S全1.3S(SEQIDN
O:1)蛋白、または1.3S蛋白内で同定されたビオ
チン結合認識配列(SEQIDNO:2))は、ハイブ
リッド組換えポリペプチド中に導入される。1つまたは
それ以上の目的のポリペプチドに結合したビオチン結合
領域を含むこのようなハイブリッドポリペプチドを用い
て、リガンドアビジンのリゲートビオチンに対するアフ
ィニティに基づいて、実質的に任意の組換え蛋白が分離
される。
【0016】アビジン:ビオチンクロマトグラフィー
は、商業規模のポリペプチド精製のための基質アフィニ
ティクロマトグラフィー系に一般的に応用できるという
利点を有する。基質アフィニティ樹脂は一般的に廉価で
ある。融合蛋白は穏和な条件を用いて遊離のリガンドに
よる溶出で回収される。ビオチン補欠分子族の翻訳後の
添加は、蛋白の最終の折り畳み状態には依存せず(ウッ
ド(Wood)ら、ジャーナルオブバイオロジカルケミスト
リー(J. Biol. Chem.)第255巻、7397−740
9頁(1980年)、これは組換えポリペプチドに対し
て宿主細胞が翻訳後の修飾を加えないとき有利な点であ
る。ビオチン結合を指令するようなリガンド領域は、ア
フィニティクロマトグラフィー前の、封入体中に見いだ
される融合蛋白の回収、または抽出中に溶解用の変性剤
や両性イオン活性剤を必要とする不溶性蛋白の回収に特
に有効である。
【0017】クローナン(Cronann)(ジャーナルオブバ
イオロジカルケミストリー(J. Biol. Chem.)第265
巻、10327−10333頁(1990年))は、
1.3S遺伝子を含む融合遺伝子(ビオチン結合領域を
含む)を作成するのに、大腸菌からの組換えDNAプラ
スミッド(マーチフ(Murtif)ら、プロシーディングズ
オブナショナルアカデミーオブサイエンシーズオブユー
エスエー(Proc. Natl.Acad. Sci. USA)第82巻、5
617−5621頁(1985年))を使用した。クロ
ーナン(Cronann)(前述)は、1.3S配列はインビボ
で蛋白を特異的に標識するのに、およびアビジンアフィ
ニティクロマトグラフィーにより粗細胞溶解物から蛋白
を精製するのに使用できることを証明した。
【0018】クローナン(Cronann)(前述)のキメラ遺
伝子は、1.3S遺伝子5’末端に目的の遺伝子の3’
末端を結合させて作成され、1.3SポリペプチドのN
−末端に結合した目的のポリペプチドを有するハイブリ
ッド組換えポリペプチドが得られた。このような融合は
マーチフとサモルズ(Murtif and Samols)(ジャーナル
オブバイオロジカルケミストリー(J. Biol. Chem.)第
262巻、11813−11816頁(1987年))
の理論に一致しており、彼らはビオチンのその結合領域
への結合を妨害を避けるために、1.3S遺伝子の5’
末端(1.3SポリペプチドのN−末端)への目的の遺
伝子の3’末端の融合を記載している。マーチフとサモ
ルズ(Murtif and Samols)(前述)は、1.3Sポリペ
プチドのCOOH末端の構造と、この領域とインビボで
ビオチンが結合するCOOH末端からのちょうど35残
基目に位置するリジン残基との空間的関係が、酵素によ
る正しい認識と1.3Sポリペプチドのビオチン化に必
須であると記載している。さらにマーチフとサモルズ
(Murtif and Samols)(前述)は、1.3Sポリペプチ
ドのカルボキシル末端領域の構造はビオチン化に必須で
あり、1.3Sポリペプチドのカルボキシル末端領域の
疎水性を変更すると「ビオチン化が排除される」と記載
している。マーチフとサモルズ(Murtif and Samols)は
1.3Sカルボキシル末端で2個のアミノ酸でそれぞれ
延長された1.3Sポリペプチドのビオチン化を確かに
観察した。しかしC−末端にこのような2個のアミノ酸
を追加することは、その疎水性を実質的に変化させず、
このような小さな追加はC−末端の構造を変化させない
であろうと考えられる。従ってマーチフとサモルズ(Mu
rtif and Samols)(前述)とクローナン(Cronann)(前
述)はビオチン結合領域の正しい構造が保持されるよう
に、1.3Sポリペプチドまたは1.3Sポリペプチド
の断片のCOOH末端への目的のポリペプチドの融合か
ら離れて記載している。
【0019】従って2つのアミノ酸残基より実質的に長
いポリペプチドのの追加はマーチフとサモルズ(Murtif
and Samols)の理論から、1.3SポリペプチドのC−
末端の構造を変化させビオチン化を妨害すると予想され
るため、マーチフとサモルズ(Murtif and Samols)(前
述)とクローナン(Cronann)(前述)の理論に反して、
1.3SポリペプチドのC−末端に目的のポリペプチド
を融合し、ハイブリッド内の1.3Sポリペプチドの適
当なリジン残基が、確かにビオチン化されたことを発見
するのは驚くべきことであった。さらに1.3Sポリペ
プチドが目的のポリペプチドのC−末端に融合している
ハイブリッドポリペプチドが、アビジンモノマーアフィ
ニティクロマトグラフィー(米国特許出願第414,7
85号)を用いて1ステップのクロマトグラフィーで高
純度および高収率で回収された。
【0020】さらに目的のポリペプチドを1.3Sポリ
ペプチドのN−末端ではなくC−末端に融合させること
による利点がある。宿主細胞中の蛋白発現レベルは、プ
ロモーターの強度や最適な蛋白翻訳の開始(前述)など
の種々の因子により決定される。プロモーターの強度は
メッセンジャーRNAの転写の効率に寄与する。翻訳開
始に関与する過程の最適化は、宿主細胞中の蛋白発現の
高レベルを達成するのに重要である。目的のポリペプチ
ドが1.3S遺伝子の3’末端で導入される時プロモー
ターや5’制御配列に直接隣接する1.3S遺伝子の
5’末端の最適位置には変化は生じない。プロモーター
と1.3S遺伝子の5’末端の間に目的のポリペプチド
を挿入するには、宿主細胞中で最大の発現レベルを達成
するために追加の実験が必要かも知れない。
【0021】本発明の目的は、目的のポリペプチドはア
ビジン結合性ポリペプチドのC−末端でアビジン結合性
ポリペプチドに融合している、ビオチン結合のための領
域を含むアビジン結合性ポリペプチドに融合している目
的のポリペプチドよりなる、組換えハイブリッドポリペ
プチドを与えることである。
【0022】本発明の別の目的は、目的のポリペプチド
のDNAは、アビジン結合性ポリペプチドをコードする
DNAの3’末端でアビジン結合性ポリペプチドに融合
している、ビオチン結合のための領域を含むポリペプチ
ドをコードするDNAに融合している、目的のポリペプ
チドをコードするDNA配列を含むキメラ遺伝子をコー
ドするDNA配列を含むDNA発現ベクターを与えるこ
とである。
【0023】本発明のさらに別の目的は、、ハイブリッ
ドポリペプチドのプラスミッドを作成し、このプラスミ
ッドを原核および真核宿主細胞発現系に形質転換(tran
sformation)して、この発現系から得られるハイブリッ
ドポリペプチドをアビジンと接触させて、得られる目的
のアビジンが結合した目的のハイブリッドポリペプチド
を採取することにより、目的のハイブリッドポリペプチ
ドを産生する方法を与えることである。
【0024】他の目的と利点は以下のさらに完全な記載
と請求の範囲により明らかになるであろう。
【0025】図面の説明 図1.プラスミッドptacl.3dpの部分制限地
図。 図2.目的のポリペプチドが結合のためのポリペプチド
のC−末端に融合するように作成した、ハイブリッドポ
リペプチドのキメラ遺伝子作成体。 図3.結合のための1つのポリペプチドに融合した、2
つ以上の目的のポリペプチドを含むハイブリッドポリペ
プチドのキメラ遺伝子。 図4.それぞれ非隣接性(noncontiguous)の結合のため
のポリペプチドのC−末端に融合している、2つの非隣
接性の目的のポリペプチドを含むハイブリッドポリペプ
チドのキメラ遺伝子作成体。
【0026】大まかに言えば本発明は、(1)ハイブリ
ッドポリペプチドはビオチン化アビジン結合性ポリペプ
チドよりなる、目的のポリペプチドがアビジンに結合す
るためのビオチン基の結合のためのハイブリッドポリペ
プチドと、(2)アビジン結合性ポリペプチドに融合し
た少なくとも1つの目的のポリペプチドであって、この
アビジン結合性ポリペプチドのC−末端でビオチン化ア
ビジン結合性ポリペプチドに融合した、少なくとも1つ
の目的のポリペプチド、よりなる組成物に関する。
【0027】本発明はまた、コード鎖(coding strand)
上で5’から3’方向へ、5’プロモーター領域よりな
る遺伝子、アビジンへの結合のためのビオチンの結合の
ためのポリペプチドをコードするDNA配列、および目
的のポリペプチドをコードするDNA配列を含む、DN
A発現ベクターに関する。
【0028】本発明はさらに、コード鎖上で5’から
3’方向へ、5’プロモーター領域よりなる遺伝子、ア
ビジンへの結合のためのビオチンの結合をコードするD
NA配列、目的のポリペプチドをコードするDNA配列
を含むプラスミッドを形成し、このプラスミッドを原核
および真核宿主細胞発現系に形質転換させ、この宿主細
胞発現系から得られるハイブリッドポリペプチドをアビ
ジンと接触させ、こうして得られるアビジンが結合した
目的のハイブリッドポリペプチドを採取することよりな
る、目的のポリペプチドの産生方法に関する。
【0029】クローナン(Cronann)(前述)と
マーチフとサモルズ(Murtifand Samol
s)(前述)の理論に反して、1.3Sポリペプチドの
C−末端で1.3Sポリペプチドに目的のポリペプチド
を融合させる時、このハイブリッド組換えポリペプチド
内で1.3Sポリペプチドのビオチン結合のための領域
にビオチンが結合することを見いだしたことは、驚きで
ある。クローナン(Cronann)(前述)とマーチ
フとサモルズ(Murtif and Samols)
(前述)は、1.3SのC−末端での融合は本来の疎水
性を破壊し、1.3Sポリペプチドの本来の構造を破壊
し、従ってビオチン化を阻害して、その結果ハイブリッ
ドポリペプチドのアビジンへの結合を阻害する可能性が
あると記載している。さらに驚くべきことに、C−末端
で別のポリペプチドに融合している1.3Sペプチドに
結合したビオチン補欠分子族は前述したアビジンモノマ
ーアフィニティ樹脂(米国特許出願第414,785
号)へのハイブリッドポリペプチドの結合にビオチン分
子が利用できるように位置していることを見いだした。
ハイブリッドポリペプチドはアビジン樹脂に選択的に保
持され、高純度および高収率で回収される。
【0030】本発明によれば、1つまたはそれ以上の目
的のポリペプチドと、結合のための少なくとも1つのポ
リペプチドよりなるハイブリッドポリペプチドは組換え
DNA法により産生される。1つまたは複数の切断性ア
ミノ酸が存在してもよい。このような結合性、または切
断性アミノ酸は、ポリペプチドを適当な化学試薬または
酵素で処理した時、ポリペプチドの特異的部位でポリペ
プチドの分離を可能にする。必要な場合は、目的のポリ
ペプチドが結合のためのポリペプチドから切断されるよ
うに、切断部位は目的のポリペプチドの隣に存在させ
る。クローニングベクターは複製され、ベクターにより
形質転換された原核または真核細胞中でハイブリッドポ
リペプチドが産生される。アビジンアフィニティクロマ
トグラフィーにより、複雑な細胞抽出混合物からハイブ
リッドポリペプチドが精製される。特に好適な型のアビ
ジンはアビジンモノマーである。細胞培養液または発酵
液(fermentation broth)から形質転換された細胞の抽
出物が作られ、ハイブリッドポリペプチドは可溶性状態
にされ、抽出物はアビジンモノマーカラムにかけられ
る。カラムを充分量の洗浄用緩衝液で洗浄して、非結合
物質をカラムから洗い流す。ハイブリッドポリペプチド
をカラムから溶出させる。カラムからハイブリッドポリ
ペプチドを溶出させた後、結合のためのポリペプチドを
随時適当な切断試薬または酵素で目的のポリペプチドか
ら切断する。アビジンモノマーカラムに切断された混合
物を通すことにより、高純度の目的のポリペプチドが得
られ、結合のためのポリペプチドはカラムに保持され
る。
【0031】図1にプラスミッドptac1.3dpの
部分制限地図を示す。プラスミッドptac1.3dp
はディー・サモルス(D. samols)(ケースウェスタンリ
ザーブ大学(Case Western Reserve University))から
得られたプラスミッドptac1.3tとptac1.
3(1−125)を修飾して作成された。
【0032】プラスミッドptac1.3dpを含む大
腸菌CSH26株は、アメリカンタイプカルチャーコレ
クション(American Type Culture Collection)(米国
メアリーランド州、ロックビル(Rockville))に、AT
CCNo.68937として寄託された。この寄託は
「特許手続きのための微生物の寄託の国際認識に関する
ブダペスト条約」(the Budapest Treaty on the Inter
national Recognition Of The Deposit Of Microorgani
sms For The Purpose Of Patent Procedure)に従って行
った。
【0033】図2に、ハイブリッドポリペプチドのキメ
ラ遺伝子作成体を示す。キメラ遺伝子は、目的のポリペ
プチドが結合のためのポリペプチドのC−末端で融合す
るように作成された。これらの例では目的のポリペプチ
ドは合成b−エンドルフィンであり、結合のためのポリ
ペプチドはプロピオニバクテリウムシェルマニイ(Prop
ionibacterium shermanii)のトランスカルボキシラーゼ
からの1.3Sポリペプチドである。図2Aでは、1.
3SポリペプチドのC−末端とb−エンドルフィンポリ
ペプチドのN−末端の間に存在するasp−pro切断
部位が示されている。図2Bでは、1.3Sポリペプチ
ドのC−末端と新規の逆エンドルフィン(reverse-endo
rphin)ポリペプチドのN−末端の間に存在するasp−
pro切断部位が示されている。図2Cでは、1.3S
ポリペプチドのC−末端とb−エンドルフィンポリペプ
チドのN−末端の間に存在するメチオニン切断部位が示
されている。図2Dでは、1.3SポリペプチドのC−
末端とb−エンドルフィンポリペプチドのN−末端の間
には切断部位は存在しない。
【0034】図3では、結合のための1つのポリペプチ
ドに融合した2つ以上の目的のポリペプチドを含む、ハ
イブリッドポリペプチドのキメラ遺伝子が示されてい
る。図3Aでは、プロピオニバクテリウムシェルマニイ
(Propionibacterium shermanii)のトランスカルボキシ
ラーゼからの1.3SポリペプチドのC−末端への、2
つの隣接するb−エンドルフィンポリペプチドの融合が
示されている。図3Bでは、1.3Sポリペプチドへの
2つの異なる非隣接性の目的のポリペプチドの融合が示
されている。マルトース結合蛋白は1.3Sポリペプチ
ドのN−末端に融合しており、合成b−エンドルフィン
は同じ1.3SポリペプチドのC−末端に融合してい
る。図3Cは、1.3SポリペプチドのN−末端への2
つの異なる隣接する目的のポリペプチドの融合を示す。
マルトース結合蛋白と合成b−エンドルフィンポリペプ
チドは、1.3SポリペプチドのN−末端に直列に(in
tandem)融合している。
【0035】図4では、2つの非隣接性の目的のポリペ
プチドを含むハイブリッドポリペプチドのキメラ遺伝子
作成体が示されている。各コード配列は、非隣接性の結
合のためのポリペプチドのC−末端に融合している。具
体的な例では、2つの合成b−エンドルフィンポリペプ
チドがそれぞれ異なる1.3SポリペプチドのC−末端
に融合している。
【0036】
【目的のポリペプチド】目的のポリペプチドは、宿主細
胞中でベクターにより発現される実質的に任意の原核お
よび真核ポリペプチドよりなる。このような手段で産生
される目的のポリペプチドの中には、酵素(例えばプロ
テアーゼ、酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素、リ
アーゼ、イソメラーゼ、リガーゼなど)がある。
【0037】本発明はまた、保存ポリペプチド(例えば
フェリチンまたはアバルブミン)、または輸送ポリペプ
チド(例えばヘモグロビン、血清アルブミン、エルロプ
ラスミン(eruloplasmin)など)にも関する。さらに収
縮系および運動系の中で機能する型のポリペプチド(例
えばアクチンやミオシンなど)がある。
【0038】本発明はまた、保護性または防御性の機能
を有するポリペプチド(例えば血液ポリペプチドのトロ
ンビンやフィブリノーゲン)の産生にも関する。他の保
護性ポリペプチドとしては、結合性ポリペプチド(例え
ば抗原に結合して抗原を中和する抗体や免疫グロブリ
ン)も含まれる。さらに本発明はプロテインAなども含
む。
【0039】本発明により産生されるポリペプチドはま
た、種々のホルモン(例えばエンドルフィン、ヒト成長
ホルモン、ソマトスタチン、プロラクチン、エストロゲ
ン、プロゲステロン、サイロトロピン、カルシトニン、
ゴナドトロピン、インシュリンなど)も含む。他のホル
モンとしては、免疫系に関与するとして同定されている
もの(例えばインターロイキン1、インターロイキン
2、コロニー刺激因子、マクロファージ活性化因子、イ
ンターフェロンなど)がある。
【0040】本発明は、毒性ポリペプチド(例えばヒマ
(castor bean )からのリシン(ricina)または綿実か
らのゴシピン(gossypin)など)の産生にも使用され
る。
【0041】構成要素として作用するポリペプチドも本
発明に含まれる(例えば繊維性ポリペプチドのコラーゲ
ン、エラスチンおよびアルファ−ケラチン)。他の構成
ポリペプチドとしては、糖蛋白、ウイルス蛋白、ムコ蛋
白などがある。
【0042】診断薬として使用されるポリペプチド(例
えばある手術の疾患の存在のマーカー)も本発明に含ま
れる。
【0043】さらにハイブリッドポリペプチドとして産
生される目的のポリペプチドとしては、治療に使用され
るポリペプチド(例えば抗腫瘍活性を有するポリペプチ
ド、ワクチン産生に有用なポリペプチド、抗原の認識用
のアミノ酸配列を有するポリペプチド、または診断薬と
して機能するポリペプチドなど)がある。
【0044】本発明は、上記の天然のポリペプチドに加
えて、合成のポリペプチド(一般に天然に存在しないア
ミノ酸の配列と定義される)にも使用される。
【0045】
【結合のためのポリペプチド】結合用のアビジン結合性
ポリペプチド一般に、ハイブリッド融合ポリペプチドの
アビジンへの結合を可能にするポリペプチドである。こ
のような結合のためのポリペプチドとして使用されるも
のには、補欠分子族ビオチンの結合のための認識配列を
含むもの(例えばプロピオニバクテリウム(Propioniba
cterium)からのトランスカルボキシラーゼの1.3Sポ
リペプチドサブユニット)がある。
【0046】1.3Sポリペプチドの全配列を結合のた
めのポリペプチドとして使用する以外に、1.3Sポリ
ペプチドの他の小さい部分(特にアミノ酸残基58から
100(SEQ ID NO:2)のすべてまたは一
部)も、ビオチンの結合を指令るものとして使用され
る。当業者に公知の方法により、1つまたはそれ以上の
欠失、置換、挿入または突然変異なども可能であり、そ
の結果ビオチン化1.3Sポリペプチドまたはビオチン
化断片が作成される。1.3Sポリペプチドまたは断片
をコードするヌクレオチド配列は、当業者に公知の方法
により、市販のDNAシンセサイザーを用いて合成する
ことができる。
【0047】さらに、本発明の精神と範囲を逸脱するこ
となく、酵素的にビオチン化される他のポリペプチドま
たはその一部も使用される。
【0048】
【ハイブリッドポリペプチドの配置】ハイブリッドポリ
ペプチドは少なくとも1つの目的のポリペプチドに融合
した少なくとも1つの結合のためのポリペプチドよりな
る。少なくとも1つの目的のポリペプチドは結合のため
のポリペプチドのC−末端に融合していることが好まし
い。随時複数の目的のポリペプチドが、結合のためのポ
リペプチドのC−末端で連続的に融合される。または複
数の隣接する目的のポリペプチドが、結合のためのポリ
ペプチドのN−末端で連続的に融合される。さらに非隣
接性の配置で、2つ以上の目的のポリペプチドが存在す
ることができる(例えば1つの目的のポリペプチドが結
合のためのポリペプチドのN−末端に融合して、1つの
ポリペプチドが同じ結合のためのポリペプチドのC−末
端に融合してもよい)。2つの目的のポリペプチドが、
結合のための2るのポリペプチドのC−末端に融合して
もよい(その配置は、結合のためのポリペプチド1:目
的のポリペプチド1:結合のためのポリペプチド2:目
的のポリペプチド2)。ここに開示した任意の配置で、
目的のポリペプチドは同じでも異なっていてもよく、結
合のためのポリペプチドも同じでも異なっていてもよ
い。
【0049】少なくとも1つの結合のためのポリペプチ
ドに複数の目的のポリペプチドを融合させる利点は、1
つのハイブリッドポリペプチド内に2つのコピーのポリ
ペプチドを含有することにより、存在する1つの目的の
ポリペプチドの収率を増加させることができること、ま
た目的のポリペプチドが異なる場合1回のアビジンアフ
ィニティクロマトグラフィーステップにより同時に精製
されるポリペプチド種の数を増やすことができることで
ある。
【0050】ハイブリッドポリペプチドは、1つまたは
複数の結合のためのポリペプチドから1つまたは複数の
目的のポリペプチドを切断するための1つまたは複数の
結合性アミノ酸を含有してもよい。1つまたは複数の結
合性アミノ酸は1つまたは複数の結合のためのポリペプ
チドと1つまたは複数の目的のポリペプチドの間に、1
つまたはそれ以上の切断反応が応用目的に必要な程度に
各ポリペプチド種を分離するように、取り込まれる。す
べての場合に、特定のハイブリッドポリペプチド内のポ
リペプチド種のすべて、いくつかまたは1つを切断する
必要は必ずしもない。
【0051】結合のためのポリペプチドに目的のポリペ
プチドを結合させるのに使用されるアミノ酸には、アス
パラギン酸−プロリン、アスパラギン−グリシン、メチ
オニン、システイン、リジン−プロリン、アルギニン−
プロリン、イソロイシン−グルタミン酸−グリシン−ア
ルギニンなどがある。適当な化学試薬または切断酵素に
接触させることにより、少なくとも1つの結合のための
ポリペプチドは少なくとも1つの目的のポリペプチドか
ら切断される。
【0052】作成されるすべてのハイブリッド融合ポリ
ペプチド(切断部位は導入されているかまたは欠失して
いる)について、1つまたは複数の結合のためのポリペ
プチドから1つまたは複数の目的のポリペプチドを切断
することは、必ずしも必要ではないことは認識すべきで
ある。
【0053】ハイブリッドポリペプチドに結合したビオ
チンを結合するのに使用されるアビジンは、モノマー
(一量体)性またはテトラマー(四量体)性のアビジン
またはストレプトアビジンでもよい。アビジンモノマー
はアビジンアフィニティ媒体の好適な型である。粗細胞
混合物から目的のポリペプチドを分離するのにアビジン
モノマーを使用することの利点は、アビジンへの結合の
ためのポリペプチドの結合が可逆性であること、アフィ
ニティクロマトグラフィー後の目的のポリペプチドの収
率と純度が高いことである。
【0054】
【ハイブリッドポリペプチド遺伝子の組立(asssembly)
と発現】ハイブリッドポリペプチドをコードする遺伝子
は組換えDNA法を用いて、DNA発現ベクター内で、
5’プロモーター領域よりなるキメラ遺伝子、アビジン
への結合のための補欠分子族の少なくとも1つの結合の
ためのポリペプチドをコードするDNA配列、そして少
なくとも1つの目的のポリペプチドをコードするDNA
配列、を組合せることにより産生される。随時キメラ遺
伝子は1つまたは複数の結合性アミノ酸(すなわち結合
のためのポリペプチドから目的のポリペプチドを切断す
るための1つまたはそれ以上のアミノ酸)をコードする
少なくとも1つのDNA配列を含有してもよい。
【0055】種々の目的のポリペプチド(例えば前述し
たもの)をコードする遺伝子は、種々の原核および真核
細胞源(例えば植物細胞または動物細胞または細菌細
胞)から得られる。遺伝子は標準的な公知の方法を使用
することにより、原核および真核宿主細胞の染色体物質
から、または原核および真核宿主細胞のプラスミッドま
たはウイルスから単離される。さらにDNAの自動合成
により、天然に存在するポリペプチドまたは合成ポリペ
プチドをコードするDNAを得ることもできる。宿主細
胞中でキメラ遺伝子の発現を可能にするために、現在多
くの異なるポリペプチド分子をコードする遺伝子を有す
る種々の天然に存在するかまたは合成DNA発現ベクタ
ーが、いろいろな所から市販されている。酵素リバース
トランスクリプターゼ(reverse transcriptase)を使用
して、mRNAから目的のDNAを産生することもでき
る。この酵素はRNA鋳型からDNAを合成する。
【0056】本発明において、1つまたはそれ以上の目
的のポリペプチドをコードする遺伝子が単離、合成また
は他の手段で得られると、1つまたは複数の遺伝子は、
補欠分子族ビオチンの結合のための認識配列を含むポリ
ペプチドをコードする少なくとも1つの遺伝子にこの遺
伝子が結合され、アビジンへのハイブリッドポリペプチ
ドの結合を可能にする。
【0057】結合のためのポリペプチドの合成を指令す
る遺伝子は一般に、アビジンへのハイブリッド融合ポリ
ペプチドの結合を可能にするポリペプチドをコードする
ものである。使用可能な結合のためのポリペプチドをコ
ードするこのような遺伝子としては、補欠分子族ビオチ
ンの結合を指令するアミノ酸配列をコードする遺伝子
(例えばプロピオニバクテリウム(Propionibacterium
u)のトランスカルボキシラーゼの1.3Sポリペプチ
ドのサブユニットの遺伝子)である。
【0058】結合のためのポリペプチドをコードする遺
伝子は、補欠分子族ビオチンの結合を指令するものでも
よい。特に好適なビオチン化された結合のためのポリペ
プチドは、プロピオニバクテリウムシェルマニイ(Prop
ionibacterium shermanii)からのトランスカルボキシラ
ーゼの1.3Sサブユニット(SEQ ID NO:
1)である。プロピオニバクテリウムシェルマニイ(Pr
opionibacterium shermanii)の全1.3Sポリペプチド
をコードする遺伝子(SEQ ID NO:4)が好適
であるが、随時ビオチンの結合を司令するポリペプチド
をコードする遺伝子または遺伝子断片も適している。遺
伝子断片の調製は当業者には公知である。
【0059】少なくとも1つの目的のポリペプチドをコ
ードする1つまたは複数の遺伝子、および1つまたは複
数の結合のためのポリペプチドをコードする1つまたは
複数の遺伝子は、好ましくは適当な制限酵素で処理され
るか、または他の方法でキメラ遺伝子またはDNA発現
ベクターの他の要素との結合を促進するように粘着末端
を持つように処理される。
【0060】キメラハイブリッドポリペプチド遺伝子を
有する得られるDNA発現ベクターを用いて、適当な原
核および真核宿主細胞を形質転換する。目的の宿主細胞
に適したDNA発現ベクターの選択は、当業者には公知
である。形質転換操作の後、形質転換された細胞を単離
し、ハイブリッドポリペプチドの発現について解析す
る。ハイブリッドポリペプチドを有すると同定された形
質転換体は、さらに制限酵素消化、DNA配列決定、お
よび当業者には公知の方法により目的の遺伝子の正しさ
を確認する方法により、解析される。
【0061】目的のハイブリッドポリペプチドを有する
宿主細胞として同定された形質転換体は、次に培養して
増殖させ、ベクターを複製して目的のポリペプチドを含
有するハイブリッドポリペプチドの高レベルの発現をさ
せる。ハイブリッドポリペプチドの大規模な産生のため
に融和性のある宿主の他の株の形質転換に、さらにクロ
ーニングベクターを使用してもよい。
【0062】遺伝子または遺伝子断片の入手、DNA発
現ベクターの調製、宿主細胞の形質転換、宿主細胞中で
のハイブリッドポリペプチドの発現、およびそれらのポ
リペプチドの同定などの種々の方法は、サムブルーク、
フリッツおよびマニアチス(J. Sambrook, E.F. Fritsc
h, and T. Maniatis)、モレキュラークローニング(Mo
lecular Cloning)、第2版、コールドスプリングハーバ
ープレス(Cold Spring Harbor Press)1989年、お
よびアウスベル、ブレント、キングストン、ムーア、セ
イドマン、スミス、ストルール(F.M. Ausubel, R. Bre
nt, R.E.Kingston, D.M. Moore, J.G. Seidman, J.A. S
mith, K. Struhl.)編、カレントプロトコールズインモ
レキュラーバイオロジー(Current Protocls in Molecu
lar Biology)、第1巻、ジョンウィリーアンドサンズ
(John Weley and Sons)、ニューヨーク、1989年に
記載されており、その内容は参考のため本明細書中に引
用されている。
【0063】
【DNA発現ベクターの調製】DNA発現ベクターの調
製に種々のクローニングベクターが使用できる。プラス
ミッドが好適であるが、コスミッドまたはバクテリオフ
ァージも使用できる。宿主細胞として昆虫細胞、植物細
胞または動物細胞が使用される場合は、ウイルスをベク
ターとして使用することもできる。DNA発現ベクター
は天然起源から得ることもできるし、合成DNAでもよ
い。特定の発現系に選ばれるプラスミッドは、複製とポ
リペプチド発現ができるために宿主と融和性(compatib
le)がなければならない。ハイブリッドポリペプチドを
コードする遺伝子の導入に選ばれたプラスミッドは、宿
主細胞に認識される複製開始点を有していなければなら
ない。
【0064】DNA発現ベクターは、形質転換の後(例
えば抗生物質耐性遺伝子内の)複製開始点またはプラス
ミッドに必要な機能を不活性化することなく、ハイブリ
ッドポリペプチドの遺伝子に結合させるためのベクター
を切断する制限エンドヌクレアーゼ酵素により認識され
るDNA配列を含有していなければならない。ベクター
は、挿入すべき外来遺伝子が結合するための適当な末端
を提供する制限酵素切断部位を有していなければならな
い。DNAベクターは、ハイブリッドポリペプチド遺伝
子の取り込み用の1つまたは2つのユニークな部位(こ
の部位はハイブリッドポリペプチド遺伝子内には存在し
ない)を有していることが好ましい。異なる粘性(cohe
sive)末端またはブラント末端(blunt)中で停止する2
つ以上の異なる外来遺伝子を取り込むことができるよう
に、ベクターは多くのユニークな制限酵素切断部位を有
していることが有用である。
【0065】DNA発現ベクターは、形質転換された細
胞が直ちに同定され、形質転換を受けない細胞から分離
されることを可能にするための表現型(phenotype)を発
現させなければならない。このような表現型の選択遺伝
子は、特定の抗生物質に対する耐性(非形質転換細胞の
増殖は阻害されるが、形質転換細胞の増殖は阻害されな
い)を与える遺伝子を含んでいなければならない。この
ような遺伝子は現在広く入手可能であり、抗生物質(例
えばアンピシリン、テトラサイクリン、ストレプトマイ
シン、カナマイシンなど)に対する耐性を与える。ベー
タガラクトシダーゼ遺伝子を破壊する挿入された遺伝子
(例えばハイブリッドポリペプチド遺伝子)を含むプラ
スミッドは、形質転換後の宿主細胞が培地中の試薬5−
ブロモ−4−クロロ−3インドール−b−G−ガラクト
ピラノシド(X−gal)を還元して細菌のコロニーが
青色を発色する能力の欠如により、同定することができ
る。このようなプラスミッド、試薬、および培地は当業
者には公知である。
【0066】好ましくは宿主細胞として大腸菌が使用さ
れ、大腸菌宿主のクローニングと形質転換にはプラスミ
ッドが好ましい。好適なプラスミッドはpKK223−
3(ファルマシア(Pharmacia)、ウプサラ(Uppsala)、
スエーデン)。このプラスミッドは大腸菌の複製開始点
の遺伝子と、抗生物質アンピシリンに対する耐性遺伝子
を有している。このプラスミッドはまた、クローニング
を促進するユニークな制限エンドヌクレアーゼ切断部位
よりなる合成リンカー領域を有している。このプラスミ
ッドは強いtacプロモーター(大腸菌内での高レベル
の転写を指令する)を有している。
【0067】ハイブリッドポリペプチドの産生に昆虫細
胞の培養物が使用される場合は、好適なプラスミッドは
pVL1392である(サマーズ(M. Summers)、テキ
サス大学、インビトロゲン社(Invitrogen, Inc.)、カ
リホルニア州サンジエゴ市、より市販されている、)。
昆虫細胞培養物の利点は、グリコシレーション(glycos
ylation)や他のタイプの翻訳後の修飾(例えば適当なジ
スルフィド結合形成による折り畳み)が必要なポリペプ
チドは、この発現系で修飾されるが、このタイプの翻訳
後の修飾は原核細胞宿主では出来ないことである。
【0068】ハイブリッドポリペプチド遺伝子よりなる
キメラ遺伝子の挿入のために選ばれたプラスミッドを調
製するには、プラスミッドを制限エンドヌクレアーゼ
(例えばBamHIまたはEcoRI、またはユニーク
な部位でプラスミッドを切断して結合すべきキメラ遺伝
子の末端に相補的な粘性3’および5’末端を産生する
任意の制限酵素または酵素の組合せ)で消化する。必要
な場合は、プラスミッドを2つの異なる酵素で処理し
て、2つの異なる粘性末端を産生させて1つまたは複数
のキメラハイブリッドポリペプチド遺伝子がプラスミッ
ド内で正しい配向になるように結合することを促進させ
る。ブラント末端を産生するある種の酵素を使用するこ
ともでき、またはリンカー分子をベクターまたは外来遺
伝子に加えて目的の粘性末端を調製してもよい。このよ
うな戦略や方法は当業者には公知である。
【0069】プラスミッドが消化される時、2つまたは
それ以上のDNA断片が生成する。複製開始点を有する
目的のプラスミッド断片と、プラスミッドの複製と同定
に必須の他の遺伝子は、ゲル電気泳動や当業者には公知
の他の方法により同定され、回収される。
【0070】
【結合のためのポリペプチドの遺伝子の調製】ハイブリ
ッドポリペプチドの構成物の特に好適な配置は、結合の
ためのポリペプチド(最も好ましくは1.3Sポリペプ
チド)の位置が、プラスミッドpkk223−3の合成
リンカー内のPstI部位のプロモーターに対して直接
3’であることである。PstI部位は、プロモーター
とリボゾーム結合部位に対して3’である。
【0071】欠失、挿入、置換、または突然変異の起き
た、ビオチンの結合を指令する1.3S遺伝子は、本発
明の精神と範囲に包含されることは理解すべきである。
さらにそのポリペプチドがビオチンまたはリポ酸の結合
を指令する天然または合成の1つまたはそれ以上の遺伝
子も、本発明の範囲と精神の中に包含される。
【0072】1.3S遺伝子は好ましくはその5’末端
でPstIの切断部位を有し、3’末端でBamHIの
切断部位を有するように作成され、そして結合する場合
1.3S遺伝子はtacプロモーターと正しいリーディ
ングフレーム(読み取り枠)で連結し、リボゾーム結合
部位は変化を受けず、1.3S遺伝子または断片は好ま
しくはヌクレオチド配列GAT CCA TAA CG
C CTA AGCTT(SEQ ID NO:3)、
または同時にBamHI制限エンドヌクレアーゼ切断部
位を与え、アミノ酸asp−proをコードする任意の
配列中で停止するようにする。asp−proは、適当
な目的のポリペプチドから1.3S結合のためのポリペ
プチドの切断のための、結合性アミノ酸として使用され
る好適な配列である。しかし目的のポリペプチドがその
配列中にasp−pro配列を含む場合は、目的のポリ
ペプチド中に存在しない他の任意の1つまたはそれ以上
のアミノ酸がasp−proの代わりに使用される。そ
のような場合、1.3S遺伝子を目的のポリペプチドの
遺伝子に結合させることができる適当な粘性末端を作成
するように遺伝子を構成することが必要である。
【0073】結合のためのポリペプチドの遺伝子の適当
な末端への結合を促進するように、少なくとも1つの目
的のポリペプチドをコードする1つまたは複数の遺伝子
は、単離、合成または他の方法で得られ、5’末端で修
飾される。結合のための1.3Sポリペプチドの3’末
端は、正しいリーディングフレーム中で目的のポリペプ
チドをコードする遺伝子が結合するための好適な末端で
ある。さらにキメラ遺伝子中の配列の中の最後の目的の
ポリペプチドの3’末端は、発現ベクターへの結合を促
進するようにこの末端がプラスミッドベクターの5’末
端に相補的であるように調製することが好ましい。
【0074】異なるキメラ遺伝子において、発現ベクタ
ー内で1つまたはそれ以上の目的のポリペプチドが互い
に正しい配向であり、1つまたは複数の結合のためのポ
リペプチドに対しても正しい配向を得るには、前述した
基本的なステップが使用されることを理解すべきであ
る。好ましくは各目的のポリペプチドの遺伝子は正しい
リーディングフレーム中で隣接する遺伝子に結合してお
り、すべての隣接する末端は、それらが結合を促進する
ように相補的になるように調製される。さらに他の目的
のポリペプチドまたは1つまたはそれ以上の結合のため
のポリペプチドからの切断を必要とする任意の目的のポ
リペプチドの遺伝子は、その挿入により遺伝子が正しく
ないリーディングフレーム内に来ないように、すべての
切断部位が正しく配置されるように作成しなければなら
ない。
【0075】DNAの断片を共有結合させる結合反応
は、サムブルーク、フリッツおよびマニアチス(J. Sam
brook, E.F. Fritsch, and T. Maniatis)(前述)、お
よびアウスベル(Ausubel)ら(前述)により記載されて
おり、当業者には公知である。
【0076】結合されたプラスミッドは宿主細胞の形質
転換ができる。好適な宿主は大腸菌であるが、他の細
菌、昆虫細胞、酵母、または哺乳動物または植物細胞も
特定の宿主細胞に適するDNA発現ベクターとともに使
用される。
【0077】大腸菌の形質転換は当業者には公知の標準
的方法であり、適当な宿主株(例えば大腸菌HB10
1)が、ハイブリッドポリペプチドの遺伝子を有するプ
ラスミッドを受容し、育成し、複製して発現する。大腸
菌の形質転換はサムブルーク(Sambrook)らにより記載
されている。宿主が昆虫細胞の場合、サマーズとスミス
(M. Summers and G. Smith)の記載した方法(「バキュ
ロウイルスベクターと昆虫細胞培養法のマニュアル」
(A Manual of Methods for Baculovirus Vectorsand I
nsect Cell Culture Procedures)、テキサスアグリカ
ルチュラルエクスペリメントステーションブルチン(Te
xas Agricultural Experiment Station Bulletin)N
o.15、1988年)に従ってトランスフェクション
が行われる。
【0078】形質転換される宿主細胞を同定するため
に、培養物を適当な抗生物質を含む選択培地中に入れ
る。プラスミッド由来の耐性を有する細胞のみが生存で
きる。生存している細胞コロニーを溶解した後プラスミ
ッドを回収し、制限酵素消化、マッピング、DNAシー
ケンシング、または当業者には公知の他の方法により性
状解析する。さらにハイブリッドポリペプチドを発現す
るコロニーは、免疫学的測定法(例えば酵素結合免疫吸
着測定法(ELISA)またはウェスタンブロッッティ
ング)により同定することができる。ある態様において
は、1つまたはそれ以上の目的のポリペプチドの生物活
性を直接測定することが可能である。
【0079】ハイブリッドポリペプチドを有する形質転
換細胞が同定されると、それらは確立された技術(例え
ば発酵)により増殖させられる。さらにハイブリッドポ
リペプチドの大量生産と精製用に他の細菌株または適当
な宿主細胞を形質転換するために、回収されたプラスミ
ッドを用いる。
【0080】形質転換された宿主細胞により発現され
る、結合のためのポリペプチド、アビジンへの結合のた
めのビオチン基、目的のポリペプチドそして随時切断部
位を含有するハイブリッドポリペプチドは、アフィニテ
ィクロマトグラフィーにより培地と他の破片から分離さ
れる。好適なアフィニティ媒体はアビジンモノマー樹脂
である(米国特許出願第414,785号)。この目的
のために宿主細胞は媒体から分離され、例えば超音波処
理により破壊される。随時ハイブリッドポリペプチドの
適当な末端に細胞外分泌用のシグナルペプチドが含まれ
る場合は、ハイブリッドポリペプチドは培地中に排出さ
れることもできる。このような分泌ポリペプチドが好ま
しい場合は、ハイブリッドポリペプチドをコードするキ
メラ遺伝子の中に細胞外分泌を指令するポリペプチドを
コードするDNA配列を含めることが必要である。
【0081】いったん放出されたハイブリッドポリペプ
チドは適当な緩衝液(好ましくはその中でハイブリッド
ポリペプチドが溶解性であるもの)中で維持される。緩
衝液溶液は、宿主細胞からのハイブリッドポリペプチド
の回収が最大になるように調製される。回収を促進する
ように最適化されるべき緩衝液の性質には、pH、イオ
ン組成、イオン強度、または種々の界面活性剤組成物の
存在または欠如などがある。
【0082】随時アフィニティクロマトグラフィーの前
にハイブリッドポリペプチドを濃縮または部分的に精製
するために、宿主細胞のある程度の分画が行われる。1
つの好適な方法は、硫酸アンモニウム沈澱法である。蛋
白精製において一般に使用されている他の方法も使用で
きる。細胞抽出物はアフィニティクロマトグラフィーの
好適なカラム(アビジンモノマーカラム)にかけられ、
次に大量の緩衝液で洗浄してすべての非結合物質を除去
する。酢酸またはビオチンによりカラムからハイブリッ
ドポリペプチドが特異的に溶出される。その結果、目的
のポリペプチドを含む高収率の高純度のハイブリッドポ
リペプチドが得られる。
【0083】
【目的のポリペプチドからの結合のためのポリペプチド
の分離】目的のポリペプチドの生物活性を回復するため
に、1つまたはそれ以上の結合のためのポリペプチドか
ら1つまたはそれ以上の目的のポリペプチドを切断する
ことが好ましいかまたは必要である。ハイブリッドポリ
ペプチドをまず緩衝液中に懸濁して、結合のためのポリ
ペプチドからの分離を行う。次に1つまたは複数の結合
性アミノ酸に特異的な化学的または蛋白分解性切断剤を
添加する。例えば目的のポリペプチドが、asp−pr
oケトン結合により結合のためのポリペプチドに結合し
ている場合、揮発性の酸(例えば蟻酸)を懸濁液に添加
して切断する。メチオニンが結合性アミノ酸の場合は、
試薬臭化シアンを使用してメチオニンと目的のポリペプ
チドの最初のアミノ酸とを切断する。
【0084】揮発性の切断剤(得例えば蟻酸または臭化
シアン)は、ポリペプチド混合物から蒸発除去される。
酵素により切断する場合、混合物から酵素を除去するに
は混合物を酵素基質カラムに通す。結合のためのポリペ
プチドから目的のポリペプチドを純粋に得る必要がある
場合、混合物をアビジンアフィニティカラムに通して除
去する。いずれにしても結合のためのポリペプチドはア
ビジンへの結合により保持され、従ってアビジンに結合
しない目的のポリペプチドの高純度の溶液が分離され
る。
【0085】ある目的のポリペプチドは結合のためのポ
リペプチドに結合した状態の時、その生物活性を有する
ことに注目すべきである。その結果、目的のポリペプチ
ドから結合のためのポリペプチドを切断する必要はな
く、目的のポリペプチドと結合のためのポリペプチドを
分離するステップは必要ではない。さらに結合のための
ポリペプチドが目的のポリペプチドに結合したままの場
合、1つまたは複数の結合性アミノ酸は存在してもよい
し欠如していてもよい。この場合、前記で詳述したDN
A発現ベクターの作成体と調製法は改変される。
【0086】
【一般的方法】以下の例は、以下に記載された1つまた
はそれ以上の一般的方法を用いて行われる。以下のすべ
ての例において、具体的な実験ステップで使用される制
限エンドヌクレアーゼ、リガーゼ、ポリメラーゼ、およ
び他のDNA修飾酵素は、使用される酵素または試薬の
製造業者の指示に従って使用した。以下に引用された2
つの実験マニュアル、カレントプロトコールズインモレ
キュラーバイオロジー(Current Protocls in Molecula
r Biology)(アウスベル(Ausubel)ら、1989年)と
モレキュラークローニングオブラボラトリーマニュアル
(Molecular Cloning of Laboratory Manual)、第2
版、(サムブルーク(Sambrook)ら、コールプリングハ
ーバープレス(Cold Spring Harbor Press)、コールド
スプリングハーバー(Cold Spring Harbor)、ニューヨ
ーク、1989年)は、下記の例を実施するのに当業者
にも有用な補足情報を含む。
【0087】方法1.DNAの制限エンドヌクレアーゼ
消化 DNAを消化するための1つまたはそれ以上の制限酵素
を使用する制限エンドヌクレアーゼ消化は、アウスベル
(Ausubel)ら、カレントプロトコールズインモレキュラ
ーバイオロジー(Current Protocls in Molecular Biol
ogy)第1巻、第3章、単元3.1に記載された方法を用
いて行った。プラスミッドの制限酵素地図作成(restri
ction mapping)はアウスベル(Ausubel)ら(前述)、単
元3.2に記載された方法を使用して行う。制限酵素は
プロメガ(Promega)(マジソン(Madison)、ウィスコン
シン州)またはニューイングランドバイオラボズ(New
England Biolabs)、ビバリー(Beverly)、マサチューセ
ッツ州)より入手し、特異酵素によるDNAの完全また
は部分分解は一般に製造業者の指示に従い行う。
【0088】方法2.アガロースゲル電気泳動を用いる
DNAの精製 アガロースゲル電気泳動は、アウスベル(Ausubel)ら
(前述)、第1巻、第2章、単元2.5Aに記載された
方法に従い行う。切り出したゲル断片からの大きな(>
1kb)DNA断片の分離と単離はアウスベル(Ausube
l)ら(前述)、第2章、単元2.6に記載された方法に
従い、小さな(<1kb)DNA断片の分離と単離は、
アウスベル(Ausubel)ら(前述)、第2章、単元2.7
に記載された方法に従って行う。大きなDNA断片から
の塩とゲル断片の除去は、ゲネクリーンキット(GeneCl
ean kit)(バイオ101社(Bio101, Inc.)、カリホル
ニア州、サンジエゴ市)を用いて、製造業者の供給する
方法に従って行い、小さいDNA断片からの塩とゲル断
片の除去は、マーマエイドキット(MerMaid kit)(バイ
オ101社(Bio101, Inc.)、カリホルニア州、サンジ
エゴ市)を用いて、製造業者の勧める方法に従って行
う。
【0089】方法3.DNA断片の結合 T4 DNAリガーゼ(ニューイングランドバイオラボ
ズ(New England Biolabs)、ビバリー(Beverly )、マ
サチューセッツ州)を用いるDNA断片の結合はアウス
ベル(Ausubel)ら(前述)、単元3.14の方法で、製
造業者の勧める方法に従い行う。
【0090】方法4.コンピタントな(competent )大
腸菌細胞の調製と大腸菌の形質転換 塩化カルシウムを用いるコンピタントな大腸菌CSH2
6細胞の調製とDNA発現ベクターによる形質転換は、
サムブルーク(Sambrook)ら、モレキュラークローニン
グアラボラトリーマニュアル(Molecular Cloning A La
boratory Manual)、第2版、1989年、第1章に記載
された方法を用いて行う。DNA挿入体を含むプラスミ
ッドを有するクローンは、100mg/Lアンピシリンを
補強したL−寒天上で細胞を増殖させて同定する。
【0091】方法5.プラスミッドDNAの単離 プラスミッドDNAの単離は、アウスベル(Ausubel)ら
(前述)第1章、単元1.7に記載された方法に従い行
う。
【0092】方法6.合成一本鎖オリゴヌクレオチドか
らの二本鎖DNAの調製 オリゴヌクレオチドは標準的なホスポラミダイト(phos
poramidite)化学を使用して合成する(0.2マイクロ
モル合成)。断片はアウスベル(Ausubel)ら(前述)第
1章、単元2.12に記載された変性条件下で20%ポ
リアクリルアミゴゲル上で分離、溶出、および脱塩す
る。二本鎖DNAは、3’末端の完全な相補性を有する
15ヌクレオチドの重複領域を有する合成オリゴヌクレ
オチドの上方鎖(upper strand)と下方鎖(lower stra
nd)対から、各鎖(strand)の1μg の混合物を90℃
で5分間加熱してから、1時間から2時間かけてゆっく
り室温まで冷却することにより構成する。この短い重複
領域(duplex region)はセクアナーゼ(Sequenase)、T
7 DNAポリメラーゼ(ユーエスバイオケミカル(US
Biochemical)より入手し、製造業者の勧める方法に従
い行う)を用いる完全な二本鎖DNAの相互にプライム
された合成(mutually primed synthesis )の鋳型およ
びプライマーとなる。重複型(duplex)の延長の後、二
本鎖DNAを方法2に記載したアガロースゲル電気泳動
により精製する。
【0093】方法7.粗大腸菌細胞抽出物の調製 ハイブリッドポリペプチドの遺伝子を有するプラスミッ
ドを含む大腸菌宿主細胞を、100mg/Lアンピシリン
を含むL−ブロス中で、ニューブランズウィックインキ
ュベーターシェーカー(New Brunswick incubator-shak
er)中で42℃で250RPMで一晩インキュベートし
て静止期まで増殖させる。GSAローターを用いてソー
バル(Sorvall)RC−5B遠心分離機で5000×Gで
4℃で30分間遠心分離して、細胞をペレットにして集
める。上澄液を流し出し、細胞ペレットの重さを測る。
細胞を100mMリン酸カリウム緩衝液、pH6.8−
7.2(またはpH4.0から11.0までの適当な緩
衝液)中で4℃で、1:2(細胞湿重量:緩衝液容量)
で懸濁する。次にフィッシャーソニックヂスメンブラネ
ーター(Fisher sonic dismembranator)モデル300で
大きいプローブを用いる超音波処理で、95%相対出力
で1分間サイクルを3回行い、細胞を溶解する。得られ
た溶解物を4℃で30分間17,500RPMで遠心分
離する。得られた上澄液に2%(W:V)のストレプト
マイシンサルフェートを加える。4℃で15から30分
間インキュベートした後、溶解物を前述したように1
7,500RPMで遠心分離する。得られた上澄液を硫
酸アンモニウムで30%飽和にして、4℃で30分間イ
ンキュベートして、前述したように17,500RPM
で遠心分離する。得られた上澄液を硫酸アンモニウムで
60%飽和にして、4℃で30分間インキュベートし
て、前述したように17,500RPMで遠心分離す
る。60%硫酸アンモニウムの添加で生成したペレット
を100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に再
懸濁して、約80から100mg/ml の総蛋白を得、これ
を前述したように17,500RPMで遠心分離する。
上澄液を粗抽出物と命名する。
【0094】方法8.アビジンモノマーアフィニティク
ロマトグラフィー 粗抽出物を、LKB HPLC 装置(2つのモデル2
150ポンプ、モデル2152コントローラー、および
モデル2140スペクトラル検出器が付いている)のア
ビジンモノマーアフィニティ樹脂(米国特許出願第41
4,785号)を充填した4mm×5cmのカラムに載せ
る。試料の吸光度を280nmで追跡する。粗抽出物を
100mMリン酸カリウム緩衝液、pH6.8−7.2
(またはpH4.0から11.0までの適当な緩衝液)
中で流速0.1ml/分で、同じ緩衝液で平衡化させたカ
ラムに載せる。試料を載せた後、カラムを吸光度がベー
スライン吸光度にもどるまで流速0.1ml/分でリン酸
緩衝液で洗浄する。次にカラムを水で平衡化させ、5ml
の2M NaClを添加する。カラムを水で再度平衡化
させる。この同じNaCl−水洗浄工程を4から5回繰
り返す。方法9で記載するように酢酸またはビオチンで
試料を溶出する。
【0095】方法9.アビジンモノマーアフィニティク
ロマトグラフィー樹脂からのハイブリッドポリペプチド
の溶出
【0096】A.酢酸を用いる溶出 5mlの10%氷酢酸をカラムに添加する。溶出したハイ
ブリッドポリペプチドを280nmの吸光度がベースラ
イン吸光度にもどるまで集める。
【0097】B.ビオチンを用いる溶出 100mMリン酸カリウム緩衝液、pH6.5中の10
mMのビオチン5mlをカラムに添加する。溶出したハイ
ブリッドポリペプチドを280nmの吸光度がベースラ
イン吸光度にもどるまで集める。
【0098】方法10.結合のためのポリペプチドから
の目的のポリペプチドの切断 A.酸切断 文献:ロンドン(London, M.)、メソッズインエンザイ
モロジー(Mehods in Enzymology)第47巻、145−
159頁(1977年)。 ハイブリッドポリペプチド懸濁液を70%蟻酸(V/
V)に調整し、40℃で24から48時間インキュベー
トする。次に混合物を凍結乾燥する。方法8により高純
度の目的のポリペプチドが得られる。
【0099】B.メチオニン残基の臭化シアン切断 文献:グロスとウィトコップ(Gross, E. and B. Witko
p)、ジャーナルオブアメリカンケミカルササエティー
(Journal of American Chemical Society)第83巻、
1510−1511頁(1961年)。 ハイブリッドポリペプチドを23℃で70%蟻酸水溶液
に溶解させる。少量の70%蟻酸中の50モル過剰の臭
化シアンを撹拌しながら添加する。混合物を暗所で0−
25℃で16から24時間インキュベートする。次に混
合物を10倍量の水で希釈し、凍結乾燥する。方法8に
より高純度の目的のポリペプチドが得られる。
【0100】方法11.結合のためのポリペプチドから
の目的のポリペプチドの分離 乾燥したポリペプチド混合物をアビジンモノマーカラム
ローディング(loading)緩衝液、100mMリン酸カリ
ウム緩衝液、pH6.8−7.2、またはPHが4.0
から11.0の他の適当な緩衝液に再懸濁する。切断し
たポリペプチド混合物を前述した方法を用いてアビジン
樹脂に通すことにより、高純度の目的のポリペプチドが
得られる。結合のためのポリペプチドはアビジンモノマ
ーに保持され、目的のポリペプチドは保持されない。目
的のポリペプチドは流出液中に集められる。
【0101】方法12.プラスミッド発現ベクター 2つのプラスミッドがディー・サモルス(D. samols)
(ケースウェスタンリザーブ大学(Case Western Reser
ve University ))から得られた。 A.プラスミッドptac1.3t。このプラスミッド
はプロピオニバクテリウムシェルマニイ(Propionibact
erium shermanii)からのトランスカルボキシラーゼの
1.3Sポリペプチドの123個のアミノ酸配列をコー
ドするDNA配列を含む(SEQ ID NO:2)。
1.3SポリペプチドをコードするDNAは発現ベクタ
ーpKK223−3のポリリンカー中に431塩基対の
断片としてクローン化される(マーチフ(Murtif)ら、
プロシーディングズオブナショナルアカデミーオブサイ
エンシーズオブユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA)第82巻、5617−5621頁(1985
年))。
【0102】プラスミッドptac1.3(1−12
5)。プラスミッドptac1.3(1−125)はマ
ーチフとサモルズ(Murtif and Samols)(ジャーナルオ
ブバイオロジカルケミストリー(J. Biol. Chem.)第2
62巻、11813−11815頁(1987年)に記
載されている。プラスミッドptac1.3tと同様に
ptac1.3(1−125)は1.3Sポリペプチド
を含有するが、BamHI制限エンドヌクレアーゼ部位
をコードする1.3S遺伝子の3’末端に、配列GAT
CCA TAA CGC CTA AGC TT(S
EQ ID NO:3)をさらに有する。この追加DN
A配列は、1.3Sポリペプチドのカルボキシル末端の
結合性アミノ酸配列asp−proをコードする。
【0103】本発明の本質と実施方法をさらに詳しく説
明するために、以下に実施例を示す。実施例4、5、7
および8は実際には行わなかったが、実施すれば以下の
ようになるであろう。
【0104】実施例1.大腸菌でのハイブリッドポリペ
プチドの発現レベルを増加させるためのptac1.3
(1−125)の修飾 ptac1.3(1−125)中に挿入されたキメラ遺
伝子から産生される、ハイブリッドポリペプチドの発現
レベルを、全可溶性細胞蛋白の約0.1%から全可溶性
細胞蛋白の約5.0%に増加させるために、ptac
1.3(1−125)を以下のように修飾した。pta
c1.3(1−125)を制限酵素XhoIとHind
IIIで消化した。アガロースゲル電気泳動により目的の
131塩基対(bp)断片を得た。ベクターptac
1.3dpも前述した条件下でXhoIとHind III
で消化し、アガロースゲル精製により4.86キロ塩基
(kb)断片を得た。プラスミッドptac1.3(1
−125)からの131bp断片をptac1.3dp
の4.86kb断片に結合させてプラスミッドptac
1.3dp(図1)を得た。結合したプラスミッド混合
物を用いてコンピタントな大腸菌HB101を形質転換
させた。ptac1.3dpを有する大腸菌クローン
を、選択されたアンピシリン耐性大腸菌細胞から単離さ
れたプラスミッドの制限酵素消化により同定した。
【0105】実施例2.ポリペプチド間に酸切断部位を
有する、目的のポリペプチドの結合のためのポリペプチ
ドのC−末端への融合 この例では合成b−エンドルフィンポリペプチドが1.
3SポリペプチドのC−末端に融合されているハイブリ
ッドポリペプチドについて記載する。切断のための2つ
のポリペプチドの間にasp−pro切断部位を導入
し、アビジンモノマー樹脂を用いてアフィニティ精製し
た後1.3Sポリペプチドからb−エンドルフィンを精
製する。
【0106】b−エンドルフィン遺伝子の合成 修飾されたb−エンドルフィンポリペプチドのアミノ酸
配列をSEQ IDNO:6に示す:そしてこのアミノ
酸配列をコードする対応するヌクレオチド配列をSEQ
ID NO:7に示す。この合成遺伝子を組み立てた
銅製オリゴヌクレオチドをSEQ ID NO:8(R
Hcbe1)とSEQ ID NO:9(RHcbe
2)に示す。修飾されたb−エンドルフィンポリペプチ
ド中には内部にメチオニン残基は存在しない。SEQ
ID NO:6の5’末端での12位から17位までの
ヌクレオチドでのBamHIエンドヌクレアーゼ切断認
識配列GATCCは、この配列がptac1.3dp
(SEQ ID NO:5)のBamHI部位に挿入さ
れる時、b−エンドルフィン遺伝子の5’末端でのAT
Gコドンの導入を可能にし、ポリペプチドのN−末端に
メチオニンを加える。大腸菌での発現を最大にするため
に、高度に発現された大腸菌遺伝子の好適なコドンを用
いてDNA配列中に本物のb−エンドルフィンのアミノ
酸配列を逆翻訳した(デボアー(Deboer, H.)、第8
章、「遺伝子発現の最大化」(MaximizingGene Express
ion)、レズニコフとゴールド(W. Reznikoff and L. G
old)編)。RHcbe1とRHcbe2を合成し、ア
ニーリングし、方法3に記載した方法でT7DNAポリ
メラーゼでつないだ。得られた二本鎖DNA配列(SE
QID NO:5)をBamHIで消化し、合成b−エ
ンドルフィンをコードする105bpの断片を得、これ
をアガロースゲル電気泳動で精製した。プラスミッドベ
クターpUC19(サムブルーク(Sambrook)ら、モレ
キュラークローニングアラボラトリーマニュアル(Mole
cular Cloning A Laboratory Manual)、第2版、第1
巻、1.13頁)をBamHIで線状化(linearize)し
た。ベクターの自己結合を最小にするためにサムブルー
ク(Sambrook)ら(前述、第1巻、3.38−3.39
頁)の記載した方法を用いて、結合の前に消化混合物を
牛の小腸ホスファターゼとインキュベートして脱リン酸
化した。アガロースゲル電気泳動で純粋なプラスミッド
を回収し110bp合成b−エンドルフィン断片をpU
C19プラスミッドに結合させ、この結合したプラスミ
ッドを用いてコンピタントな大腸菌HB101を形質転
換させた。アンピシリン耐性クローンからプラスミッド
を単離した後、正しいプラスミッドを有する組換え大腸
菌細胞を制限酵素消化で同定した。合成b−エンドルフ
ィンの遺伝子を有する組換えプラスミッドをpUC19
endorB3と命名した。
【0107】合成b−エンドルフィンのptac1.3
dpへのクローニング pUC19endorB3中のb−エンドルフィン遺伝
子をptac1.3dp中の1.3S遺伝子の3’末端
に以下のようにして融合させた:pUC19endor
B3をBamHIで消化して105bpのb−エンドル
フィン遺伝子断片を作成し、アガロースゲル電気泳動で
精製した。2つのBamHI部位を含むベクターpta
c1.3dpをBamHIで部分消化した。1つののB
amHI部位のみで切断したプラスミッドDNAをアガ
ロースゲル電気泳動で精製した。110bpのb−エン
ドルフィン遺伝子を、線状化したptac1.3dpプ
ラスミッドのBamHI部位に結合し、結合混合物を用
いてコンピタントな大腸菌HB101を形質転換させ
た。b−エンドルフィン遺伝子を正しい配向で含む結合
したプラスミッドを、アンピシリン耐性形質転換大腸菌
から単離したプラスミッドの制限酵素解析により同定
し、ptac1.3dp:endorB3と命名した
(図2)。このプラスミッドは、第1位でメチオニン残
基を含む合成b−エンドルフィンポリペプチドに融合し
たasp−pro切断配列に、そのC−末端で融合した
1.3Sポリペプチドよりなる、ハイブリッド融合ポリ
ペプチドをコードする。アンピシリン100mg/lを含
むL−ブロスにptac1.3dp:endorB3を
有する大腸菌宿主を接種して、合成b−エンドルフィン
の高純度調製物を得た。方法7により1.3S:b−エ
ンドルフィンがハイブリッドポリペプチドを含む粗蛋白
を得た。方法8に記載されたアビジンモノマー樹脂クロ
マトグラフィーにより酢酸を用いて樹脂から精製ハイブ
リッドポリペプチドを溶出して(方法9A)、高純度の
1.3S:b−エンドルフィンポリペプチドを得た。方
法10のパートAに従い蟻酸中でインキュベートして
1.3Sポリペプチドからb−エンドルフィンを切断
し、方法11を繰り返して、切断混合物をアビジンモノ
マー樹脂クロマトグラフィーにより、高純度のb−エン
ドルフィンを得た。asp−pro結合配列の酸切断に
より、プロリン残基は切断されたb−エンドルフィンポ
リペプチドのN−末端に保持されている。
【0108】ptac1.3dp:endorB3と反
対の配向でb−エンドルフィン遺伝子断片を含むクロー
ンは、結合性アミノ酸配列asp−proにより結合さ
れた新規の21個のアミノ酸残基の逆エンドルフィンペ
プチドに融合した1.3Sポリペプチドを産生した。新
規ペプチドをコードするptac1.3dp:reve
ndorB3と命名されたこの遺伝子を図2Bに示す。
このポリペプチドはアビジンモノマークロマトグラフィ
ー(方法8)により精製され、酢酸を用いてカラムから
高収率および高純度で溶出される(方法9A)。
【0109】この例はさらに、目的のポリペプチドを高
収率および高純度で得るための効率的な方法としての、
アビジンに結合するためのポリペプチドを含むハイブリ
ッドポリペプチドの産生を示す。
【0110】実施例3.2つのポリペプチドの間のメチ
オニン切断部位を用いる、目的のポリペプチドの結合の
ためのポリペプチドへの融合 この例では、合成b−エンドルフィンポリペプチドはそ
のN−末端でメチオニン残基に融合し、このメチオニン
残基は1.3SポリペプチドのC−末端に位置してお
り、従ってアビジンモノマークロマトグラフィーにより
1.3Sポリペプチドからb−エンドルフィンを分離す
るための、単一のアミノ酸切断部位を与える。臭化シア
ンで切断することにより、b−エンドルフィンのN−末
端からメチオニンが切断されるため、b−エンドルフィ
ン上の修飾されないN−末端が得られる。
【0111】ベクターptac1.3dpはXhoIと
Hind IIIにより完全に消化され、131bp断片は
アガロースゲル電気泳動で精製される。この131bp
断片はSau3Aで部分消化され、アガロースゲル電気
泳動で単離、精製される。このXhoI−Sau3A断
片は、b−エンドルフィンをコードする二本鎖合成DN
A断片(SEQ ID NO:12)に結合される。こ
のb−エンドルフィンはN−末端にメチオニン残基を有
する。このSEQ ID NO:12中の断片は方法6
に記載されたように、合成オリゴヌクレオチドSEQ
ID NO:10とSEQ ID NO:11から構成
され、110bpのXhoI−Sau3A断片に結合す
る前にSau3Aで完全に消化される。この結合の22
0bp生成物はアガロース電気泳動で精製される。この
ベクターptac1.3dpはXhoIとBamHIで
部分消化され、4886bpの線状ベクターはアガロー
スゲル電気泳動で精製される。結合したプラスミッドを
用いて、方法4を使用して調製したコンピタントな大腸
菌CSH26を形質転換する。形質転換したアンピシリ
ン耐性大腸菌のクローンからプラスミッドを単離し、正
しい配向で目的の遺伝子を含むプラスミッドを制限酵素
解析で同定し、ptac1.3dp:met:endo
rと命名した(図2C)。100mg/lアンピシリンを
含むL−ブロスにptac1.3dp:met:end
orを有する大腸菌を接種することにより、合成b−エ
ンドルフィンの高純度調製物が得られる。方法7に従っ
て1.3S:b−エンドルフィンハイブリッドポリペプ
チドを含む粗蛋白抽出物が得られる。方法8に記載され
たアビジンモノマーアフィニティクロマトグラフィーに
より酢酸を用いて樹脂から精製されたハイブリッドポリ
ペプチドを溶出することにより、高純度の1.3S:b
−エンドルフィンポリペプチドが得られる(方法8
A)。1.3Sポリペプチドからのb−エンドルフィン
の切断は、方法10のパートBに従い臭化シアン中でイ
ンキュベートすることにより達成され、方法11を繰り
返し切断混合物のアビジンモノマーアフィニティクロマ
トグラフィーにより、高純度のb−エンドルフィンが得
られる。
【0112】実施例4.ハイブリッドポリペプチド中に
結合性アミノ酸が存在しない、結合のためのポリペプチ
ドのカルボキシル末端への目的のポリペプチドの直接の
融合 この例では、合成b−エンドルフィンポリペプチドを、
1.3SポリペプチドのC−末端に直接融合する。アビ
ジンモノマークロマトグラフィーを用いて、ハイブリッ
ド融合ポリペプチドの形で高純度のb−エンドルフィン
を得る。
【0113】作成体ptac1.3t(方法12)を、
XhoIとHind IIIで完全に消化し、小さい方の1
31bp断片をアガロースゲル電気泳動で精製する。こ
の131bp断片をSau3A Iで部分消化し、11
0bp断片をアガロースゲルで精製する。110bp断
片を二本鎖DNA断片SEQ ID NO:15に結合
させる。SEQ ID NO:15は合成b−エンドル
フィン遺伝子をコードし、その3’末端に結合性アミノ
酸すなわちアミノ酸配列を含まない。SEQ ID N
O:15は方法6を用いて、合成オリゴヌクレオチドS
EQ ID NO:13とSEQ ID NO:14か
ら構成される。110bp断片への結合の前に、SEQ
ID NO:15はSau3A Iで完全に消化す
る。217bp結合産物をアガロースゲル電気泳動で精
製する。ベクターptac1.3dpをXhoIとBa
mHIで部分消化し、4886bp断片もアガロースゲ
ル電気泳動で精製する。結合したプラスミッドを用いて
コンピタントな大腸菌CSH26を形質転換する。組換
えプラスミッドをアンピシリン耐性形質転換体から単離
し、正しい配向で目的の遺伝子を含むクローンを制限酵
素解析で同定し、ptac1.3:endorと命名す
る(図2D)。100mg/lアンピシリンを含むL−ブ
ロスにptac1.3:endorを有する大腸菌を接
種することにより、合成b−エンドルフィンの高純度調
製物が得られる。方法7に従って1.3S:b−エンド
ルフィンハイブリッドポリペプチドを含む粗蛋白抽出物
が得られる。方法8に記載されたアビジンモノマーアフ
ィニティクロマトグラフィーにより酢酸を用いて樹脂か
ら精製されたハイブリッドポリペプチドを溶出すること
により、高純度の1.3S:b−エンドルフィンポリペ
プチドが得られる(方法8A)。
【0114】実施例5.結合のためのポリペプチド:目
的のポリペプチド:目的のポリペプチドの順序での1つ
の結合のためのポリペプチドのC−末端への2つの目的
のポリペプチドの融合 この例では、2つの直列に並んだ合成b−エンドルフィ
ンポリペプチドを1.3SポリペプチドのC−末端に融
合する。この場合結合性アミノ酸asp−pro−me
tは1.3SポリペプチドのC−末端から最初のb−エ
ンドルフィンポリペプチドを分離し、もう1つのasp
−pro−metは第2のb−エンドルフィンポリペプ
チドから最初のb−エンドルフィンを分離する。このよ
うな融合は目的のポリペプチドの収率を倍にし、同時に
アビジンアフィニティクロマトグラフィーによるこのポ
リペプチドの精製の手段を与える。
【0115】プラスミッドptac1.3dp(図1)
をXhoIとHind IIIで完全に消化する。こうして
得られるアミノ酸8で始まりasp−pro部位に到る
配列をコードする118bp断片は、SEQ ID N
O:5に見られる1.3Sポリペプチドの3′末端のB
amHI部位によって作成される。この断片はアガロー
スゲル電気泳動で精製される。オリゴヌクレオチドSE
Q ID NO:16とSEQ ID NO:17から
構成される二本鎖DNA断片SEQ ID NO:1
8、およびSEQ ID NO:19とSEQ ID
NO:20から構成されるSEQ ID NO:21を
作成することにより、2つの直列のb−エンドルフィン
ポリペプチドが産生される。SEQ ID NO:18
とSEQID NO:21は、方法6に記載した合成と
鎖構成戦略を用いて、それぞれのオリゴヌクレオチドか
ら構成された。SEQ ID NO:18とSEQ I
DNO:21ははBamHIで消化され結合される。こ
の断片は、asp−pro切断配列で分離された2つの
直列のb−エンドルフィンポリペプチドをコードする。
この二量体生成物はアガロースゲル電気泳動で精製さ
れ、この断片はptac1.3dpから得られる118
bpのXhoI−BamHI 1.3S部分コード配列
に結合される。この結合生成物はアガロースゲル電気泳
動で精製され、XhoIとBamHIによる部分消化に
より線状化されたptac1.3dpの部分消化により
産生された4886bp断片に結合される。プラスミッ
ドDNAは形質転換大腸菌HB101から単離される。
正しいキメラ遺伝子配向を含むプラスミッドを制限エン
ドヌクレアーゼマッピングにより確認し、ptac1.
3:endor:endorと命名した(図3A)。1
00mg/lアンピシリンを含むL−ブロスにptac
1.3:endor:endorを有する大腸菌を接種
することにより、合成b−エンドルフィンの高純度調製
物が得られる。方法7に従って1.3S:b−エンドル
フィン:b−エンドルフィンハイブリッドポリペプチド
を含む粗蛋白抽出物が得られる。方法8に記載されたア
ビジンモノマーアフィニティクロマトグラフィーによ
り、酢酸を用いて樹脂から精製されたハイブリッドポリ
ペプチドを溶出することにより、高純度の1.3S:b
−エンドルフィン:b−エンドルフィンポリペプチドが
得られる(方法8A)。方法10のパートAに従い蟻酸
中でインキュベートすることにより、1ステップで1.
3Sポリペプチドから両方のb−エンドルフィンポリペ
プチドが切断され、切断混合物のアビジンモノマーアフ
ィニティクロマトグラフィーにより方法11を繰り返す
ことにより、高純度のb−エンドルフィンが得られる。
【0116】実施例6.結合のためのポリペプチドのN
−末端への1つの目的のポリペプチドの融合と、同じ結
合のためのポリペプチドのC−末端への第2の目的のポ
リペプチドの融合 この例では、1.3SポリペプチドのN−末端にマルト
ース結合蛋白(グアン(Guan)ら、ジーン(Gene)67
−21−30(1987年)およびマイナ(Maina)ら、
ジーン(Gene)第74巻、365−373頁(1988
年))が融合され、合成b−エンドルフィンは同じ1.
3SポリペプチドのC−末端に融合され、2つの異なる
非隣接性の目的のポリペプチドよりなるハイブリッドポ
リペプチドを作成した。
【0117】作成したptac1.3dp:endor
b3(図2A)をSalIとHind IIIで消化した。
作成された438bp断片をアガロースゲル電気泳動で
精製した。この断片は1.3Sポリペプチドのアミノ酸
19から123、asp−pro−met結合性アミノ
酸、および31アミノ酸のb−エンドルフィンポリペプ
チドをコードする。このベクターpMAL−c(ニュー
イングランゴバイオラボズ(New England Biolabs)から
得られる)はSalIとHind IIIを用いる消化によ
り線状化した。このベクターはtacプロモーターの制
御下のマルトース結合蛋白を含む(グアン(Guan)ら、
ジーン(Gene)67−21−30(1987年)および
マイナ(Maina)ら、ジーン(Gene)第74巻、365−
373頁(1988年))。線状化されたベクターと4
38bpの1.3S−b−エンドルフィン断片を結合
し、結合混合物を用いてコンピタントな大腸菌CHS2
6を形質転換させた。プラスミッドDNAを単離し、正
しいキメラ遺伝子配向を含むプラスミッドを制限エンド
ヌクレアーゼマッピングにより確認した。得られるクロ
ーンをptac:malB:1.3:endorB3と
命名した(図3B)。100mg/lアンピシリンを含む
L−ブロスにptac:malB:1.3:endor
B3を有する大腸菌宿主を接種することにより、ハイブ
リッドマルトース結合蛋白−合成b−エンドルフィンポ
リペプチドの高純度調製物が得られる。方法7に従って
このハイブリッドポリペプチドを含む粗蛋白抽出物が得
られる。方法8に記載されたアビジンモノマーアフィニ
ティクロマトグラフィーによりビオチンを用いて、樹脂
から精製されたハイブリッドポリペプチドを溶出するこ
とにより、高純度のマルトース結合蛋白:1.3S:b
−エンドルフィン:ハイブリッドポリペプチドが得られ
る(方法8B)。ポリペプチド懸濁液を100mM炭酸
アンモニウム緩衝液、pH7.2、を3回交換する透析
後、試料を凍結乾燥することによりビオチンが除去され
る。方法10のパートBに従い臭化シアン中でインキュ
ベートすることにより、1.3Sポリペプチドからb−
エンドルフィンが切断され、切断混合物のアビジンモノ
マーアフィニティクロマトグラフィーにより方法11を
繰り返すことにより高純度のb−エンドルフィンが得ら
れる。方法8Bに記載したビオチン溶出法を繰り返すこ
とにより、このマルトース結合蛋白−1.3Sハイブリ
ッドポリペプチドを高純度で回収する。
【0118】実施例7.結合のためのポリペプチドのN
−末端への2つの目的のポリペプチドへの直列の融合
(1つのアミノ酸切断配列は結合のためのポリペプチド
から最初の目的のポリペプチドを分離し、第2のアミノ
酸切断配列は第2の目的のポリペプチドから最初の目的
のポリペプチドを分離する) マルトース結合蛋白とb−エンドルフィンを1.3Sポ
リペプチドに直列に融合させる。1つのアミノ酸切断配
列はマルトース結合蛋白とb−エンドルフィンを分離
し、もう1つのアミノ酸切断配列は1.3Sポリペプチ
ドとb−エンドルフィンを分離する。
【0119】ptac1.3dpをHincIIとHin
d IIIで消化する。322bp断片をアガロースゲル電
気泳動で精製する。BamHI認識配列(CGGATC
CG)をコードするリンカーをこの断片に結合させ、こ
の断片をBamHIで消化してこの断片の5’末端にB
amHI部位を作成する。こうして作成された3389
bpBamHI−Hind III断片はアガロースゲル電
気泳動で精製される。DNA断片SEQ ID NO:
15をBamHIで消化し、ptac1.3dpから修
飾された338bpのBamHI−Hind III断片に
結合させる。この目的の444bp断片をアガロースゲ
ル電気泳動で精製する。ベクターpMAL−c(ニュー
イングランドバイオラボズ(New England Biolabs)、ビ
バリー(Beverly)、マサチューセッツ州)をHind I
IIとBamHIで消化し、大きい方の断片をアガロース
ゲル電気泳動で精製する。この444bp断片と6.1
kb断片を結合し、結合混合物を用いてコンピタントな
大腸菌CSH26を形質転換させる。プラスミッドDN
Aを単離し、正しい配向でキメラ遺伝子を含有するプラ
スミッドを制限エンドヌクレアーゼマッピングで確認
し、ptac:malC:endorB3:1.3dp
(図3C)と命名した。正しい組換えプラスミッドはa
sp−proカルボキシル末端を有する1.3Sポリペ
プチドのアミノ酸19ー123にasp−proリンカ
ーで結合したb−エンドルフィンに、asp−pro−
metで融合して42,000MWマルトース結合蛋白
よりなる融合蛋白をコードする。方法8に記載されたア
ビジンモノマーアフィニティクロマトグラフィーによ
り、ビオチンを用いて樹脂から精製されたハイブリッド
ポリペプチドを溶出することにより、高純度のマルトー
ス結合蛋白:b−エンドルフィン:1.3Sハイブリッ
ドポリペプチドが得られる(方法8B)。ポリペプチド
懸濁液を100mM炭酸アンモニウム緩衝液、pH7.
2、を3回交換する透析後、試料を凍結乾燥することに
よりビオチンが除去される。方法10のパートAに従い
蟻酸中でインキュベートすることにより、1.3Sポリ
ペプチドからb−エンドルフィンが切断され、切断混合
物のアビジンモノマーアフィニティクロマトグラフィー
により方法11を繰り返すことにより、高純度のb−エ
ンドルフィンが得られる。方法9Bの方法を用いて、ビ
オチンでアンモニウムからマルトース結合蛋白:1.3
Sハイブリッドポリペプチドを溶出することにより、マ
ルトース結合蛋白が高純度で回収される。100mM炭
酸アンモニウム緩衝液、pH7.2、を3回交換する透
析後、試料を凍結乾燥することによりビオチンからハイ
ブリッドポリペプチドが精製される。この試料を凍結乾
燥し、方法10のパートBに従い臭化シアン中で復元す
る。方法11に詳述したアビジンモノマークロマトグラ
フィーを繰り返すことにより、マルトース結合蛋白が高
純度で回収される。
【0120】実施例8.同じハイブリッドポリペプチド
中で2つの結合のためのポリペプチドのC−末端への2
つの目的のポリペプチドの融合 この例では、2つのハイブリッドポリペプチド中で2つ
の非隣接性のb−エンドルフィンポリペプチドが2つの
非隣接性の1.3Sポリペプチドに融合され、各1.3
Sポリペプチドと直接結合されるb−エンドルフィンと
の間に切断アミノ酸配列が存在し、融合ハイブリッドポ
リペプチド、1.3S:asp−pro−met:b−
エンドルフィン:asp−pro:1.3Sasp−p
ro−met:b−エンドルフィンが産生される。
【0121】ベクター1.3dp:endorB3(図
2A)をHincIIとHind IIIで消化し、437b
p断片をアガロースゲル電気泳動で精製する。BamH
I認識配列(CGGATCCG)をコードする合成リン
カー(ニューイングランドバイオラボズ(New England
Biolabs)、ビバリー(Beverly)、マサチューセッツ州)
をこの437bp断片に結合させる。結合後このDNA
をBamHIで消化してBamHI粘性末端を作成し、
443bpBamHI−Hind III断片をアガロース
ゲル電気泳動で精製する。ptac1.3;endo
r:endor(図3A)をBamHIとHind III
で消化し、1つのBamHI部位と1つのHind III
部位で消化された5.1kbの線状DNAが得られる。
この5.1kb断片をアガロースゲル電気泳動で精製し
た後、443bp断片に結合させる。この結合混合物を
用いてコンピタントな大腸菌HB101を形質転換させ
る。アンピシリン耐性形質転換大腸菌からプラスミッド
DNAを単離し、正しい配向でキメラ遺伝子を含有する
プラスミッドを制限エンドヌクレアーゼマッピングで確
認する。この方法で得られた組換えプラスミッドはpt
ac1.3:endor:1.3:endor(図4)
と命名され、精製される各ハイブリッドポリペプチドに
つき2分子のb−エンドルフィンの単離を可能にし、1
回の発酵からのポリペプチドの収率を倍にするハイブリ
ッドポリペプチドをコードする。100mg/lのアンピ
シリンを含有するL−ブロスにptac1.3:end
or:1.3:endorを接種することにより、高純
度の合成b−エンドルフィンが得られる。方法7に従い
1.3S:b−エンドルフィン:1.3S:b−エンド
ルフィンハイブリッドポリペプチドを含む粗蛋白抽出物
が得られる。方法8に記載されたアビジンモノマーアフ
ィニティクロマトグラフィーにより酢酸を用いて樹脂か
ら精製されたハイブリッドポリペプチドを溶出すること
により、高純度の1.3S:b−エンドルフィン:1.
3S:b−エンドルフィンポリペプチドが得られる(方
法8A)。方法10のパートAに従い蟻酸中でインキュ
ベートすることにより、1ステップで両方の1.3Sポ
リペプチドからの両方のb−エンドルフィンポリペプチ
ドが切断され、方法11を繰り返すことにより切断混合
物のアビジンモノマーアフィニティクロマトグラフィー
により高純度のb−エンドルフィンが得られる。
【0122】本発明の請求の範囲中において「アビジ
ン」という用語はストレプトアビジンを含む。
【0123】本発明をいくつかの好適な態様と具体的な
例により説明したが、本発明はこれらに限定されるもの
ではなく、請求の範囲により限定されるものである。
【0124】
【配列表】 配列番号:1 Met Lys Leu Lys Val Thr Val Asn Gly Thr Ala Tyr Asp Val Asp Val Asp 1 5 10 15 Val Asp Lys Ser His Glu Asn Pro Met Gly Thr Ile Leu Phe Gly Gly Gly 20 25 30 Thr Gly Gly Ala Pro Ala Pro Arg Ala Ala Gly Gly Ala Gly Ala Gly Lys 35 40 45 50 Ala Gly Glu Gly Glu Ile pro Ala Pro Leu Ala Gly Thr Val Ser Lys Ile 55 60 65 Leu Val Lys Glu Gly Asp Thr Val Lys Ala Gly Gln Thr Val Leu Val Leu 70 75 80 85 Glu Ala Met Lys Met Glu Thr Glu Ile Asn Ala Pro Thr Asp Gly Lys Val 90 95 100 Gly Lys Val Leu Val Lys Glu Arg Asp Ala Val Gln Gly Gly Gly Gly Leu 105 110 115 Ile Lys Ile Gly 20
【0125】 配列番号:2 Pro Ala Pro Leu Ala Gly Thr Val Ser Lys Ile Leu Val Lys Glu Gly Asp Thr 1 5 10 15 Val Lys Ala Gly Gln Thr Val Leu Val Leu Glu Ala Met Lys Met Gln Thr Glu Ile 20 25 30 35 Asn Ala Pro Thr Asp Gly 40
【0126】配列番号:3
【0127】配列番号:4
【0128】配列番号:5
【0129】 配列番号:6 Tyr Gly Gly Phe Leu Thr Ser Glu Lys Ser Gln Thr Pro Ler Val Thr Leu 1 5 10 15 Phe Lys Asn Ala Ile Ile Lys Asn Ala Tyr Lys Lys Gly Glu 20 25 30
【0130】配列番号:7
【0131】配列番号:8
【0132】配列番号:9
【0133】配列番号:10
【0134】配列番号:11
【0135】配列番号:12
【0136】配列番号:13
【0137】配列番号:14
【0138】配列番号:15
【0139】配列番号:16
【0140】配列番号:17
【0141】配列番号:18
【0142】配列番号:19
【0143】配列番号:20
【0144】配列番号:21
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はプラスミッドptac1.3dpの部分
制限地図。
【図2】図2は目的のポリペプチドが結合のためのポリ
ペプチドのC−末端に融合するように作成した、ハイブ
リッドポリペプチドのキメラ遺伝子作成体。
【図3】図3は単一の結合のためのポリペプチドに融合
した2つ以上の目的のポリペプチドを含むハイブリッド
ポリペプチドのキメラ遺伝子。
【図4】図4はそれぞれ非隣接性(nonconteguous)の結
合のためのポリペプチドのC−末端に融合している、2
つの非隣接性の目的のポリペプチドを含むハイブリッド
ポリペプチドのキメラ遺伝子作成体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/00 H 9284−4C C07K 7/04 8318−4H 7/44 8318−4H 15/12 8517−4H C12N 15/62 15/70 15/85 C12P 21/02 ZNA C 8214−4B G01N 33/53 D 8310−2J 33/574 A 9015−2J //(C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) C07K 99:00 99:62 99:64

Claims (73)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)ハイブリッドポリペプチドはビオ
    チン化アビジン結合性ポリペプチドよりなる、目的のポ
    リペプチドがアビジンに結合するためのビオチン基の結
    合のためのハイブリッドポリペプチドと、(2)アビジ
    ン結合性ポリペプチドに融合した少なくとも1つの目的
    のポリペプチドであって、このアビジン結合性ポリペプ
    チドのC−末端でビオチン化アビジン結合性ポリペプチ
    ドに融合した少なくとも1つの目的のポリペプチド、よ
    りなる組成物
  2. 【請求項2】 アビジンへの結合のためのビオチン基の
    結合のためおポリペプチドから、目的のポリペプチドを
    切断するための配列中に1つまたはそれ以上の結合性ア
    ミノ酸が存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 1つまたはそれ以上の結合性アミノ酸は
    目的のポリペプチドと結合のためのビオチン化アビジン
    結合性ポリペプチドに、ビオチン化アビジン結合性ポリ
    ペプチドのC−末端と、目的のポリペプチドのN−末端
    で、結合している請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 1つまたはそれ以上の結合性アミノ酸
    は、アスパラギン酸−プロリン;アスパラギン−グリシ
    ン;メチオニン;システイン;リジン−プロリン;アル
    ギニン−プロリン;リジン−アルギニン;およびイソロ
    イシン−グルタミン酸−グリシン−アルギニンよりなる
    群から選択される、請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 結合のためのアビジン結合性ポリペプチ
    ドはプロピオニバクテリウム(Propionibacterium)から
    の1.3Sポリペプチドである、請求項1に記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】 アビジン結合性ポリペプチドはその中に
    ビオチン結合のための認識配列を有する1.3Sであ
    る、請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 結合のためのポリペプチドは、Pro Ala
    Pro Leu Ala Gly Thr Val Ser Lys Ile Leu Val Lys Gl
    u Gly Asp Thr Val Lys Ala Gly Gln Thr Val Leu Val
    Leu Glu Ala Met Lys Met Glu Thr Glu Ile Asn Ala Pr
    o Thr Asp Gly の複数よりなる群から選択される有効な
    配列の組合せを含むビオチン結合のための認識配列を含
    む、請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 アビジンはモノマー(一量体)性アビジ
    ンである、請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 アビジンはストレプトアビジンである、
    請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 アビジンはテトラマー(四量体)性ア
    ビジンである、請求項1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 目的のポリペプチドは酵素である、請
    求項1に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 目的のポリペプチドは抗腫瘍活性を有
    する、請求項1に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 目的のポリペプチドはワクチン産生に
    有用な抗原である、請求項1に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 目的のポリペプチドは抗原の認識のた
    めのアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 目的のポリペプチドは診断用試薬とし
    て機能する、請求項1に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 非隣接性(non-contiguous)の複数の
    結合のためのポリペプチドが存在する、請求項1に記載
    の組成物。
  17. 【請求項17】 非隣接性の複数の目的のポリペプチド
    が存在する、請求項1に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 隣接性(contiguous)の複数の目的の
    ポリペプチドが存在する、請求項1に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 隣接性の目的のポリペプチドの間の配
    列中に位置する1つまたはそれ以上の結合性アミノ酸が
    存在する、請求項18に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 少なくとも2つの結合のための異なる
    ポリペプチドが存在する、請求項16に記載の組成物。
  21. 【請求項21】 複数の目的のポリペプチドは同じであ
    る、請求項17に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 複数の結合のためのポリペプチドの少
    なくとも1つは、そのC−末端で目的のポリペプチドの
    N−末端に結合しており、別の結合のためのポリペプチ
    ドはそのN−末端で同じ目的のポリペプチドのC−末端
    に結合している、請求項16に記載の組成物。
  23. 【請求項23】 請求項1から7と請求項11から22
    までのいずれか1項に記載の組成物をコードする、1つ
    または複数のDNA配列を含有するDNA発現ベクタ
    ー。
  24. 【請求項24】 5’プロモーター領域、および結合の
    ためのポリペプチドをコードする図1のDNA配列より
    なる遺伝子を含有するDNA発現ベクター。
  25. 【請求項25】 5’プロモーター領域、ビオチンの結
    合のためのポリペプチドをコードするDNA配列、およ
    び目的のポリペプチドをコードするDNA配列よりなる
    遺伝子を含有するDNA発現ベクターであって、目的の
    ポリペプチドをコードするDNA配列は、ビオチンの結
    合のためのポリペプチドをコードするDNA配列に対し
    て3’である、上記発現ベクター。
  26. 【請求項26】 目的のポリペプチドを結合のためのポ
    リペプチドから切断するために、配列中に1つまたはそ
    れ以上の結合性アミノ酸をコードするDNA配列が存在
    する、請求項25に記載のDNA発現ベクター。
  27. 【請求項27】 結合性アミノ酸または結合性アミノ酸
    配列をコードするDNA配列は、結合のためのポリペプ
    チドをコードするDNA配列に対して3’であり、目的
    のポリペプチドをコードするDNA配列に対して5’で
    ある、請求項26に記載のDNA発現ベクター。
  28. 【請求項28】 DNA配列は、アスパラギン酸−プロ
    リン;アスパラギン−グリシン;メチオニン;システイ
    ン;リジン−プロリン;およびリジン−アルギニンより
    なる群から選択される、1つまたは複数のアミノ酸をコ
    ードする、請求項26に記載のDNA発現ベクター。
  29. 【請求項29】 DNA配列はプロピオニバクテリウム
    (Propionibacterium)からの1.3Sポリペプチドをコ
    ードする、請求項24に記載のDNA発現ベクター。
  30. 【請求項30】 その中にビオチン結合のための認識配
    列を有する1.3SポリペプチドをコードするDNA配
    列が存在する、請求項25に記載のDNA発現ベクタ
    ー。
  31. 【請求項31】 DNAは、Pro Ala Pro Leu Ala Gly
    Thr Val Ser Lys Ile Leu Val Lys Glu Gly Asp Thr Va
    l Lys Ala Gly Gln Thr Val Leu Val Leu Glu Ala Met
    Lys Met Glu Thr Glu Ile Asn Ala Pro Thr Asp Gly の
    複数よりなる群から選択される有効な配列の組合せを含
    む、ビオチンの結合のための認識配列を含む結合のため
    のポリペプチドをコードする、請求項25に記載のDN
    A発現ベクター。
  32. 【請求項32】 ビオチンの結合のためのポリペプチド
    はアビジンまたはストレプトアビジンへの結合のためで
    ある、請求項25に記載のDNA発現ベクター。
  33. 【請求項33】 ビオチンの結合のためのポリペプチド
    はモノマー性アビジンへの結合のためである、請求項2
    5に記載のDNA発現ベクター。
  34. 【請求項34】 ビオチンの結合のためのポリペプチド
    はテトラマー性アビジンへの結合のためである、請求項
    25に記載の組成物。
  35. 【請求項35】 目的のポリペプチドのDNAは酵素を
    コードする、請求項25に記載のDNA発現ベクター。
  36. 【請求項36】 目的のポリペプチドのDNAは抗腫瘍
    活性を有するポリペプチドをコードする、請求項25に
    記載のDNA発現ベクター。
  37. 【請求項37】 目的のポリペプチドのDNAはワクチ
    ン産生に有用な抗原である目的のポリペプチドをコード
    する、請求項25に記載のDNA発現ベクター。
  38. 【請求項38】 目的のポリペプチドのDNAは抗原の
    認識のためのアミノ酸配列を有する目的のポリペプチド
    をコードする、請求項25に記載のDNA発現ベクタ
    ー。
  39. 【請求項39】 目的のポリペプチドのDNAは診断用
    試薬として機能する目的のポリペプチドをコードする、
    請求項25に記載のDNA発現ベクター。
  40. 【請求項40】 DNAは、非隣接性の複数の結合のた
    めのポリペプチドをコードする、請求項25に記載のD
    NA発現ベクター。
  41. 【請求項41】 DNAは、非隣接性の複数の目的のポ
    リペプチドをコードする、請求項25に記載のDNA発
    現ベクター。
  42. 【請求項42】 DNAは、少なくとも2つの結合のた
    めのポリペプチドをコードする、請求項41に記載のD
    NA発現ベクター。
  43. 【請求項43】 DNAは、隣接性の複数の目的のポリ
    ペプチドをコードする、請求項25に記載のDNA発現
    ベクター。
  44. 【請求項44】 結合のためのポリペプチドから目的の
    ポリペプチドを切断するための1つまたはそれ以上の結
    合性アミノ酸をコードするDNA配列が配列中に存在す
    る、請求項41または42に記載のDNA発現ベクタ
    ー。
  45. 【請求項45】 DNAは、同じである複数の目的のポ
    リペプチドをコードする、請求項41または42に記載
    のDNA発現ベクター。
  46. 【請求項46】 複数の結合のためのポリペプチドの少
    なくとも1つをコードするDNAはその5’末端で、目
    的のポリペプチドをコードするDNAの3’末端に融合
    (fused)しており、別の結合のためのポリペプチドをコ
    ードするDNAはその5’末端で、同じ目的のポリペプ
    チドの3’末端に融合している、請求項40または41
    に記載のDNA発現ベクター。
  47. 【請求項47】 原核(procaryotic)発現系または真核
    (eucaryotic)発現系で維持される請求項24−46の
    いずれか1項に記載の任意のDNAを含むDNA発現ベ
    クター。
  48. 【請求項48】 目的のポリペプチドの産生方法におい
    て、5’プロモーター領域、アビジンへの結合のための
    ビオチンの結合をコードするDNA配列、目的のポリペ
    プチドをコードするDNA配列(ここで目的のポリペプ
    チドをコードするDNA配列は、ビオチンの結合のため
    のポリペプチドをコードするDNA配列に対して3’で
    ある)、よりなる遺伝子を含有するDNA発現ベクター
    を作成し、このDNA発現ベクターを原核発現系または
    真核発現系に形質転換させ、この発現系から得られるハ
    イブリッドポリペプチドをアビジンと接触させ、アビジ
    ンの結合した目的のポリペプチドを採取することよりな
    る、上記産生方法。
  49. 【請求項49】 発現系は原核系である、請求項48に
    記載の方法。
  50. 【請求項50】 発現系は真核系である、請求項48に
    記載の方法。
  51. 【請求項51】 発現系は大腸菌(E. coli)である、請
    求項48に記載の方法。
  52. 【請求項52】 発現系は昆虫細胞である、請求項48
    に記載の方法。
  53. 【請求項53】 結合のためのポリペプチドから目的の
    ポリペプチドを切断するステップを含む、請求項48に
    記載の方法。
  54. 【請求項54】 結合のためのポリペプチドから目的の
    ポリペプチドを切断するための1つまたはそれ以上の結
    合性アミノ酸をコードするDNA配列が配列中に存在す
    る、請求項48に記載の方法。
  55. 【請求項55】 DNA配列は、アスパラギン酸−プロ
    リン;アスパラギン−グリシン;メチオニン;システイ
    ン;リジン−プロリン;アルギニン−プロリン;リジン
    −アルギニン;およびイソロイシン−グルタミン酸−グ
    リシン−アルギニンよりなる群から選択される、少なく
    とも1つまたはそれ以上の結合性アミノ酸をコードす
    る、請求項54に記載の方法。
  56. 【請求項56】 アビジンの結合した目的のポリペプチ
    ドはアビジンから分離され、目的のポリペプチドが回収
    される、請求項48に記載の方法。
  57. 【請求項57】 DNAは、Pro Ala Pro Leu Ala Gly
    Thr Val Ser Lys Ile Leu Val Lys Glu Gly Asp Thr Va
    l Lys Ala Gly Gln Thr Val Leu Val Leu Glu Ala Met
    Lys Met Glu Thr Glu Ile Asn Ala Pro Thr Asp Gly の
    複数よりなる群から選択される有効な配列の組合せを含
    む、ビオチン結合のための認識配列の結合のためのポリ
    ペプチドをコードする、請求項48に記載の方法。
  58. 【請求項58】 アビジンはモノマー性アビジンであ
    る、請求項48に記載の方法。
  59. 【請求項59】 アビジンはテトラマー性アビジンであ
    る、請求項48に記載の方法。
  60. 【請求項60】 アビジンはストレプトアビジンであ
    る、請求項48に記載の方法。
  61. 【請求項61】 目的のポリペプチドのDNAは、酵素
    をコードする、請求項48に記載の方法。
  62. 【請求項62】 目的のポリペプチドのDNAは、抗腫
    瘍活性を有する目的のポリペプチドをコードする、請求
    項48に記載の方法。
  63. 【請求項63】 目的のポリペプチドのDNAは、ワク
    チン産生に有用な抗原である目的のポリペプチドをコー
    ドする、請求項48に記載の方法。
  64. 【請求項64】 目的のポリペプチドのDNAは、抗原
    の認識のためのアミノ酸配列を有する目的のポリペプチ
    ドをコードする、請求項48に記載の方法。
  65. 【請求項65】 目的のポリペプチドのDNAは、診断
    用試薬として機能する目的のポリペプチドをコードす
    る、請求項48に記載の方法。
  66. 【請求項66】 DNAは、非隣接性の複数の結合のた
    めのポリペプチドをコードする、請求項48に記載の方
    法。
  67. 【請求項67】 DNAは、非隣接性の複数の目的のポ
    リペプチドをコードする、請求項48に記載の方法。
  68. 【請求項68】 DNAは、隣接性の複数の目的のポリ
    ペプチドをコードする、請求項48に記載の方法。
  69. 【請求項69】 結合のためのポリペプチドから目的の
    ポリペプチドを切断するための、1つまたはそれ以上の
    結合性アミノ酸をコードするDNA配列が存在する、請
    求項67または68に記載の方法。
  70. 【請求項70】 DNAは、少なくとも2つの結合のた
    めの異なるポリペプチドをコードする、請求項48に記
    載の方法。
  71. 【請求項71】 DNAは、同じである複数の目的のポ
    リペプチドをコードする、請求項48に記載の方法。
  72. 【請求項72】 請求項48に記載の方法において、結
    合のためのポリペプチドをコードするDNAはその5’
    末端で、目的のポリペプチドをコードするDNAの3’
    末端に融合しており、第1の結合のためのポリペプチド
    と同じであるかまたは異なる別の結合のためのポリペプ
    チドをコードする第2のDNA配列が存在し、その5’
    末端で同じ目的のポリペプチドの3’末端に融合してい
    る、上記方法。
  73. 【請求項73】 発現系の形質転換されたプラスミッド
    は、化学的に安定な非加水分解性結合基を介して、化学
    的に不活性の固体の、水不溶性および溶媒不溶性基質に
    共有結合したアビジンと接触される、請求項48に記載
    の方法。
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