JPH0616573B2 - 温度係数可変の電流源 - Google Patents

温度係数可変の電流源

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JPH0616573B2
JPH0616573B2 JP60504530A JP50453085A JPH0616573B2 JP H0616573 B2 JPH0616573 B2 JP H0616573B2 JP 60504530 A JP60504530 A JP 60504530A JP 50453085 A JP50453085 A JP 50453085A JP H0616573 B2 JPH0616573 B2 JP H0616573B2
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resistor
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は一般に電流源の分野に関する。更に特定すれ
ば、本発明は集積回路に使用する制御可能な温度特性を
有する電流源に関する。
2.背景 FM送受信機が小型化に向けて進歩するにしたがい、F
M復調器は最も小型化の困難な回路の1つとなって残っ
ている。これは主として、通常関連する周波数が適度に
高く、かつこのような復調器に使用できるインダクタン
スとQとが適当に高いコイルの大きさを小さくすること
ができないことによる。このような素子の大きさが小さ
くなるにつれ、FM復調器にとって、このような素子の
小型化の基本的な制限要素になっているのが電池の大き
さであるため、非常に低い電圧電流レベルで動作するこ
とができるということも重要になる。
ある種のFMスロープ検波器などは復調回路の部分に水
晶あるいはセラミック共振器も使用している。これは、
このような素子がこわれやすく、大きく、高価であるた
めコイルを使用すると同じく不利である。
直角位相復調器に使用するコイルは、ページング受信機
などのような小型受信機に使用する構成部品の中で、最
も高価で、最も重く、かつ信頼性が最も低い。したがっ
て、小型の、および大型の電子装置にさえ、これらを使
用しないようにすることが非常に望まれる。
位相ロック・ループおよびパルス・カウンタ型復調器の
ように、コイルを使用せずに実現できる復調器もいくつ
か存在する。残念ながら、これらの復調器は、ページン
グ受信機のような電池作動の受信機に必要な非常に低い
電圧電流で動作しないということをはじめ、数多くの欠
点を持っている。これらは、しばしば対雑音性能の劣る
Qの低い装置でもある。パルス・カウント復調器には更
に、約200KHzより低い周波数で動作する場合を除
き、発生する再生信号の振幅が非常に小さいという欠点
がある。したがって、集積回路の形で完全に実現し得る
とともに、低電圧電流レベルで動作する直角位相復調器
が提供されることが望まれる。直角位相復調器は、オー
ディオ出力が大きくかつ、信号対雑音比が大きいという
望ましい特性のためFM通信の関連分野でよく使用され
ている。したがって、1つの集積回路に完全に組込むこ
とができるコイル無し直角位相復調器が提供されること
が非常に望まれる。
残念なことに、直角位相復調器を組込むことには克服し
なければならない数多くの技術的課題が存在する。この
ことは、復調器が広い温度範囲にわたり確実に動作しな
ければならないとき、および、あらゆる環境条件や集積
回路プロセスの変動のもとで最適性能を確保するため、
復調器を確実にトリムする工程を踏まなければならない
ときに特に正しい。これらの条件のもとでは、温度につ
いて非常に安定な回路が要求され、温度係数を個々の構
成要素の温度係数に関係なく、精密に制御できることが
非常に重要である。集積回路のプロセスパラメータの変
動の原因となる回路性能を調節できるようにすること、
すなわち、はじめに、構成要素の値の製造時の変動を克
服するように、回路を同調させあるいは調節することも
重要である。本発明はこれらの問題その他を解決するも
のである。
発明の概要 本発明の目的は、改良された直角位相復調器を提供する
ことである。
本発明の他の目的は、コイル無し(inductorless)直角
位相復調器を提供することである。
本発明の他の目的は、直角位相復調器にアクティブフィ
ルタとして使用するトリミング可能で温度変化に安定な
相互コンダクタンス増幅器を提供することである。
本発明の他の目的は、非常に低い電圧電流レベルで動作
し、小型化と小型電池による動作とを可能とするFM復
調器を提供することである。
本発明の他の目的は、本発明の復調器のような集積回路
に使用する温度変化に対して安定な電流源を提供するこ
とである。
本発明の他の目的は、コイル無しFM復調器をトリムす
る方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、非常に低い電圧電流状態のも
とで動作する集積回路化可能な直角位相復調器を提供す
ることである。
本発明の更に他の目的は、最終的な集積回路がなおウェ
ーハの状態にある間でも、所要周波数にトリミングすな
わち調節できる集積回路化可能な直角位相復調器を提供
することである。
本発明のこれらおよび他の目的、利点、および特徴は、
当業者にとっては、本発明に関する次の説明を考察すれ
ば直ちに明白になるであろう。
本発明の1実施例においては、電流温度係数が調節され
ている電流を供給する回路構成は、第1の電流を受取る
入力接続点(node)を備えており、その第1の電流は、
第1の予め定めた電流温度係数を有している。予め定め
た基準抵抗温度係数を有する基準抵抗器が第1の電流の
一部を受取り、温度依存信号を発生する。電流増倍ミラ
ー回路は、その温度依存信号に応答して、第1の予め定
めた電流温度係数によって変る第2の電流温度係数と予
め定めた基準抵抗温度係数の0でない代数的倍数とを有
する第2の電流を発生する。
本発明が新規であると信ぜられる特徴は特許請求の範囲
にその特殊性とともに述べてある。しかしながら、本発
明自身は、構成と動作の方法とに関し、更にその他の目
的と利点とともに、付図と関連して行う以下の説明を参
照することにより、最もよく理解できるであろう。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明のコイル無し直角位相復調器のブロッ
ク図を示す。
第2図は、本発明のアクティブフィルタと移相回路網と
の移相特性のグラフを示す。
第3図は、本発明に関連する各種信号のタイミング図を
示す。
第4図は、本発明のアクティブフィルタの簡易化した回
路図を関連の回路とともに示す。
第5図は、本発明のアクティブフィルタ、移相回路網、
および周波数トリム回路網の詳細な回路図を示す。
第6図は、本発明の電流源と温度補償回路網との詳細な
回路図を示す。
第7図は、本発明の排他的ORおよび低減フィルタの詳
細な回路図を示す。
好ましい実施例の説明 さて第1図に目を移すと、本発明の直角位相復調器(qu
adrature demodulator)のブロック図が示されている。
好ましくは、提示した要素値を有する本復調器は455
KHzで動作するが、これは、当業者には他の周波数で
も実現可能であることが理解できるから、これに限定す
るものではない。受信機の設計において、手に入りやす
くかつ低価格のセラミックフィルタと他の構成要素とを
活用するためには455KHzのような一般に使用され
ている中間周波数を使用するのが望ましい。
中間周波数(I.F.)増幅器20は限定されたI.
F.信号を排他的OR回路すなわちゲート24の1つの
入力と結合している接続点22に供給する。I.F.増
幅器20の入力は、もちろん受信機のフロントエンドを
形成する既知の回路素子により駆動される。フロントエ
ンドの正確な構成はかなり変化することがあるが、本発
明の理解には重要ではない。接続点22の同信号は電流
制御アクティブフィルタ26の入力に送られ、概フィル
タはその出力に結合している接続点28に、ろ波された
信号を発生する。接続点28は移相回路網30の入力に
結合している。移相回路網30の出力は排他的ORゲー
ト24の他の入力と結合している接続点32に結合して
いる。アクティブフィルタ26は、移相回路網30と関
連して動作し、本復調器に直角位相信号を供給する直角
位相移相機構を提供する。排他的OR24の出力は、低
域フィルタ36の入力となる接続点34と結合してい
る。低域フィルタ36の出力37は、復調器の再生オー
ディオ出力信号を提供する。当業者は、他の形式の論理
ゲートを排他的OR24と置換え得ることを理解するで
あろうが、一致型位相検波器(coincidence-type phase
detector)として使用されている排他的ORゲート
は、後に明らかになるように本実施例においては特別な
利点を備えている。
好ましい実施例においては、上の回路は接続点41で排
他的OR24と移相回路網30とを含む各種回路をバイ
アスする電流源40をも含む単1の集積回路上に望まし
い形で完全に実施されている。電流源40は電池電圧お
よび温度の変化に対して比較的安定なバイアス電流を供
給する既知の設計のものであることが好ましい。しかし
ながら、アアクティブフィルタ26は本実施例では後に
明らかになる理由から温度補償電流源を必要とする。温
度安定性を適格にするためには、温度補償回路網42を
電流源40と結合し、後に更に完全に説明するようにア
クティブフィルタに加わる温度の影響を更に完全に補償
するのに使用する。温度補償回路網42の接続点46で
の温度補償出力は次いでアクティブフィルタ26と結合
される。
復調器を集積回路処理パラメータと部品公差との広範多
様な変化に抗して確実に動作できるようにするために、
本実施例ではアクティブフィルタ26の共振周波数が調
節可能になっている。周波数下降調節回路網44は接続
点46Aで温度補償回路網42と、アクティブフィルタ
26とに結合して共振周波数の低下に供している。周波
数上昇調節回路網48はアクティブフィルタの共振周波
数を上げるように設けられており、接続点49でアクテ
ィブフィルタ26に取付けられている。温度補償回路網
42も接続点46で移相回路網30の一部にバイアスを
供給し、温度の多様な変化に対して接続点32にレベル
の安定した出力を確保しているが、これはバイアス電流
として限定されるものではない。というのは移相回路網
42は他の電流源からも供給を受けているからである。
動作時、アクティブフィルタ26は移相回路網30と協
動して動作し、接続点32に復調器の動作の中心周波数
で接続点22の信号と直角位相(位相が90度ずれ
ている)となり入力信号の周波数がその中心値のまわり
でずれるにつれて位相が約90度変化する信号を発生す
る。移相回路網30は、第2図に曲線50で示すように
少なくとも約fからfまでの周波数範囲にわたり−
90度の一定の位相ずれを発生する。ここでfは入力
信号が通常偏移する最低の周波数であり、fは信号が
通常偏移する最高周波数である。加えて、移相回路網3
0は好ましくは増幅回路を備え、排他的OR24で処理
するために制限された出力信号を接続点32に発生する
ことを保証する。
アクティブフィルタ26は回路網の可変移相相対周波数
特性を発生するが、これはQが 1.0より大きく好ましく
は約 3.0より大きい共振回路を模擬して行う。好ましい
実施例においては約 5.0から10.0までのQを使用する。
アクティブフィルタの移相対周波数特性曲線を第2図の
曲線52で示す。この曲線は好ましい実施例ではf
らfまでの範囲で周波数とともに増加し中心がf
約180度となる実質上直線的な正の傾斜を有してい
る。もちろん、周波数の増加とともに減少する直線的な
負の傾斜を有する同様な曲線も使用することができ、満
足な結果が得られる。この変化が不調器の性能に与える
唯一の差異は復調したオーディオ信号に180度の位相
ずれを起すことである。曲線52の傾斜はアクティブフ
ィルタのQに比例しているので傾斜はQが増加するにつ
れて増大する。Qが高ければ曲線52の傾斜が大きくな
り、接続点22における与えられた周波数変移に対して
窮極的に復調器の出力電圧が大きくなるのでアクティブ
フィルタにとってQが高いこと(好ましくは約5)は望
ましい。好ましい実施例のアクティブフィルタのQは約
10である。
アクティブフィルタ26と移相回路網30とは関係する
周波数範囲での移相に関するかぎり直線的回路網であ
り、そのそれぞれの移相曲線はしたがって直接加え合せ
て合成曲線54を得ることができる。曲線54はf
所望の直角位相関係を有するとともにfからfまで
直線的に傾斜する移相を有しているからアクティブフィ
ルタ26は移相回路網30と関連して、コイルによる移
相機構を備えた従来の直角位相復調器の移相回路網を効
果的に模擬している。当業者は、アクティブフィルタ2
6と移相回路網30とが直列になっているので、本発明
から逸脱することなしに、そのそれぞれの位置を逆にし
て、インターフェースを適格にするように適切な回路変
更を行うことが可能であることを理解するであろう。も
ちろん、いずれの場合でも接続点32に制限された出力
を発生することはやはり望ましいことである。
第1図の復調器の全体としての動作は第1図と関連して
第3図を参照することにより理解されるであろう。第3
a図は接続点22の制限されたI.F.信号を示す。第
3b図から第3d図までを考察するに際し、第3a図の
信号は周波数fであると仮定すべきである。また、第
3図のすべての信号は実際の回路動作ではあり得ないこ
とであるが明瞭のため制限された信号として示してあ
る。この信号はアクティブフィルタ26を通過し、そこ
で第2図に示すように180度だけシフトされて第3b
図に示すように接続点28に信号を発生する。次に、移
相回路網30は接続点28の信号に90度の位相おくれ
を与え、接続点32に第3c図に示すような信号を発生
する。接続点32の信号はしたがって接続点22の信号
と直角位相の関係になっている。排他的OR回路24は
接続点22と32との信号を処理して接続点34に第3
d図に示す信号を得る。出力論理ゲートとして排他的O
Rゲートを使用することにより周波数が2倍になること
がわかる。これは本発明の集積回路の実施例において低
域フィルタ36の折点周波数の要求事項を増大させると
ともに復調器からの復調オーディオ信号を効果的に増大
させるという特別の利点を有している。排他的ORをこ
のように使用すれば復調器の動作がQが約10のコイル
式直角位相回路網を有する従来のコイル復調器に匹敵す
る復調器の動作が得られる。
接続点34の信号は低域フィルタ36を通過して接続点
37に出力信号を発生する。低域フィルタ36は積分器
あるいは平均値回路として動作し接続点34の信号の平
均値である出力を発生する。
今度は第3a図と第3e図から第3g図までを、接続点
22(第3a図)の信号の周波数は実質上fより高い
という仮定のもとに考えよう。この例では接続点28の
信号は第3e図および第2図に示すように180度より
多く位相がずれている。移相回路網30はこの信号に対
してなお90度の位相ずれを与え第3f図に示すように接
続点32に信号を発生する。接続点32に得られる信号
は90度より多くシフトしている。
接続点22と32との信号が排他的OR24を通過する
とき得られる信号を第3g図に示す。第3g図の信号は
明らかに第3d図の信号よりデューティサイクルが大き
いので平均値はより大きい。このように、第3g図の信
号が低域フィルタ36を通過すると、出力の電圧は第3
d図の信号が低域フィルタ36で処理されるとき得られ
る場合より大きい。このようにして、電圧の増大が周波
数の増大の結果として得られる。同様にして、出力電圧
の減少は周波数が減少するとき得られる。
好ましい実施例においては、相互コンダクタンス増幅器
60を使用してアクティブフィルタ26を作り第4図に
示すように接続している。入力コンデンサ62が接続点
22の信号を相互コンダクタンス増幅器の反転入力64
に結合している。相互コンダクタンス増幅器60の出力
66は抵抗器68を介して入力64に結合している。コ
ンデンサ70は相互コンダクタンス増幅器60の出力6
6からACグランドに接続している。出力66は接続点
28に接続されてアクティブフィルタの出力を形成して
いる。このアクティブフィルタはほぼ次の式で与えられ
る中心周波数fを有する帯域通過特性を持っている。
=(1/2π){Gm/(R68・C62・C70)}1/2 またQは次式で与えられる。
Q={1/(C62+C70)}(Gm ・C62・C70/R68
1/2 ただしGm は相互コンダクタンス増幅器の相互コンダク
タンスである。これらの式は中心周波数とQとが共に相
互コンダクタンスGm の関数でありQは容易に 1.0より
大きくし得ることを示している。これらの式はまたGm
の温度係数を抵抗器68とコンデンサ62と70の積の
温度係数に合せれば、回路網の中心周波数は関係するす
べての温度に対して安定となりQも温度に対して非常に
安定になるということを示している。中心周波数がGm
によって変化する反共振を示す同様なフィルタ構造も電
流をしたがって相互コンダクタンス増幅器の相互コンダ
クタンスを変えることにより周波数を調節することがで
きる。
第4図をはじめ他の図に示す回路の値は例として示した
ものであり限定されているものではないが、好ましい実
施例における約455KHzの中心周波数で復調器の1
0という効果的なQを生ずる。相互コンダクタンス増幅
器60の電流を調節する機構を設けることにより、中心
周波数は集積回路製造工程のウェーハの段階で調節する
ことができる。それは相互コンダクタンスが当業者が理
解するとおり電流に極度に依存するからである。周波数
トリム回路網46と48とが設けられていて、温度補償
バイアス機構の効果を変えることなく電流をそれぞれ下
または上に変えてアクティブフィルタの周波数を調節で
きる。このように、抵抗器68およびコンデンサ62と
70の積の温度係数に等しく符号が反対の温度係数を有
する適切に補償されたバイアス電流を供給することによ
り、中心周波数は広い周波数範囲で調節できるようにな
り、広い温度範囲にわたり安定になる。
今度は第5図に移ると、アクティブフィルタ26(破線
で囲んで示す)の更に詳細な回路図が移相回路網30と
周波数トリム回路網44および48の詳細な回路図とと
もに示してある。未調整の(unregulated)電源電圧が
接続点74に供給されるが、好ましくは約 1.5ボルトで
ある。約 1.0ボルトの調整ずみ(regulated)電源が接
続点76に供給される。未調整電源はその各々が2つの
コレクタを備えているトランジスタ80と82とのエミ
ッタに加えられる。トランジスタ80のベースはそのコ
レクタの1つに接続されるとともにトランジスタ84の
コレクタとコンデンサ86の1つの端子とにも接続され
ている。トランジスタ82のベースはそのコレクタの1
つに接続されるとともにトランジスタ88のコレクタと
コンデンサ86の他の側とにも接続されている。トラン
ジスタ84と88とのエミッタは互いに結合するととも
に接続点49と、抵抗器108を介してグランドと、ト
ランジスタ90のエミッタとにも結合している。トラン
ジスタ90のコレクタとベースとは互いに接続されて接
地されている。
トランジスタ80の第2のコレクタはトランジスタ92
と94とのベースに接続されている。トランジスタ92
と94とのエミッタは接地されている。トランジスタ9
2のコレクタはそのベースに接続されており、トランジ
スタ94のコレクタはトランジスタ82の第2のコレク
タと接続点28とに接続されている。コンデンサ70は
接続点28からグランドへ接続されており、抵抗器68
は接続点28から相互コンダクタンス増幅器の入力64
を形成するトランジスタ84のベースに接続されてい
る。トランジスタ88のベースは接続点46に接続さ
れ、接続点64はコンデンサ62を介して接続点22に
接続され相互コンダクタンス増幅器26を完成してい
る。トランジスタ88のベースは普通約 0.67 ボルトに
バイアスされている。本実施例においては、トランジス
タ84と88とは×4トランジスタ(普通のトランジス
タの大きさの4倍)であり、トランジスタ90は×4ト
ランジスタである。トランジスタ80と82とはPNP
トランジスタであり残りはアクティブフィルタ26の中
のNPNである。
相互コンダクタンス増幅器の動作は次のとおりである。
トランジスタ84と88とは差動対として接続されトラ
ンジスタ84のベースは増幅器の入力を形成している。
差動増幅器の、トランジスタ84と88とのエミッタを
出る組合せバイアス電流である、テール電流は一般に約
45マイクロアンペアで、周波数トリムアップ回路網48
と抵抗器108とを介して供給される。トランジスタ8
8のベースは周波数トリムダウン回路網44によりバイ
アスされている。コンデンサ86は増幅器の安定性を確
保するように補償を行う。トランジスタ80と82とは
電流ミラーの一部であり、トランジスタ92および94
と関連してトランジスタ84と88のコレクタに平衡バ
イアス電流を供給する。電源接地間のP−N接合の数を
できるかぎり少なくすることにより回路の最低動作電圧
を最小に保ち、事実本回路は1個の電池から動作を許容
する1.0ボルトという低い電池電圧で働く。
トランジスタ82と94とのコレクタの接合部からコン
デンサ70と抵抗器68とに流れるAC出力電流は差動
増幅器のDCバイアス電流とトランジスタ84のベース
に入るAC電圧とに比例する。接続点28の電圧は接続
点22の電圧より約90度遅れ、その大きさはバイアス
電流に比例する。抵抗器68とコンデンサ70とを有す
るフィードバック回路網は相互コンダクタンス増幅器と
協同して動作し、入力から出力への帯域応答を発生する
がその選択性と中心周波数とはテール電流を調整するこ
とによりプログラム可能である。
先に説明したように、アクティブフィルタ26の中心周
波数はそのバイアス電流を増加するか減少するかして調
節することができる。周波数は周波数トリムアップ回路
網48を用いてバイアス電流を増加することにより上方
に調節することができる。回路網48はいろいろな値を
持つ複数の抵抗器100、102、104、および10
6を備えており、それぞれ接続点49に結合する1つの
端子を備えている。これら抵抗器は抵抗器108ととも
に働き相互コンダクタンス増幅器の電流レベルを設定す
る。抵抗器108の他の端子は直接接地されていて増幅
器26に対する最小バイアス電流レベルを発生する。抵
抗器100、102、104、および106の第2の端
子はそれぞれトリムパッド110、112、114、お
よび116と結合する他、NPNトランジスタ120、
122、124、および126のエミッタと結合してい
る。トランジスタ120、122、124、および12
6のベースとコレクタとはすべて互いに結合され、接地
されている。トリムパッド128も接地されている。
トランジスタ120、122、124、および126は
各々ツェナーダイオードとして使用され、トリムパッド
110、112、114、または116と接地パッド1
28との間に既知の技術を用いて適切な電流パルスを加
えることにより短絡することができる。実際のプログラ
ミング手法は本発明にとっては微妙ではなくツェナーダ
イオードの寸法と実施方法とに依る他、集積回路処理パ
ラメータにも依る。ツェナーダイオードを短絡する既知
のプログラミング手法を用いることができる。このよう
なトリミングは集積回路ウェーハを、ワイヤボンディン
グし、かつチップキャリヤ、DIPパッケージまたは他
のI.C.パッケージに実装するために個々のダイスに
分離する前でも後でも実施することができる。ウェーハ
段階で集積回路復調器に周波数トリムを行えば多数の利
点が得られる。回路を処理するこの段階で、I.C.は
各回路を何らかの方法で試験するのに使用される自動化
機器を用いて迅速にトリムすることができる。また、各
回路は同じ基板上に同じ方法で処理されていることにな
るから、トリムパラメータは一層安定し、回路ごとに予
想することができる。
これらダイオードのツェナーのひざ(Knee)は好ましく
は6ボルトより大きくなっており、したがって、短絡し
なければ、好ましい実施例の非常に低い動作電圧で使用
すると、ダイオードはグランドに対して非常に大きなイ
ンピーダンスを示す。短絡すると約100オームの抵抗
となるので、抵抗器100、102、104、および/
または106は選択的に抵抗器108と並列にされ接続
点49からグランドまでと抵抗を効果的に減らし、これ
により相互コンダクタンス増幅器60のバイアス電流を
増すことができる。このようにしてアクティブフィルタ
26の周波数を図示した部品の数値のとき分解能約5K
Hzで約100KHzの範囲にわたり増大させ周波数同
調を行うことができる。この周波数調節は近代的なコン
ピユータ制御式の集積回路ダイプローブ、試験機器、ト
リム機器を用いて容易に自動化することができる。
抵抗器100、102、104、および106の特定の
数値は好ましい実施例ではこれがモジュロ2のトリミン
グを行うように選定される。すなわち、抵抗器106は
フィルタの中心周波数fを約2%増大させる。抵抗器
104、102、および100は中心周波数をそれぞれ
4%、8%、および16%増大させる。これら抵抗器は
精密な2%という分解能で中心周波数の全体としての増
大が2%と30%との間になるように任意に組合せて選
択することができる。本実施例では、この30%の範囲
は周波数を適格に上方にトリムするのに適当である。
同様にして、増幅器60へのバイアス電流を減らし、こ
れにより第5図に破線で囲んで示してある周波数トリム
ダウン回路網44によりアクティブフイルタの周波数を
減らすことができる。本回路を理解するには第6図の回
路網42の部分を見ることも役に立つ。温度補償回路網
42のトランジスタ140はそのベースとコレクタが接
続点46に接続されている。トランジスタ140のエミ
ッタは接続点46aでトランジスタ142のエミッタ
に、および抵抗器144(第6図)、146、および1
48の各々の一方の側に接続されている。トランジスタ
142のベースとコレクタとは抵抗器144の第2の端
子と同様接地されている。抵抗器146と148との第
2の端子はそれぞれトランジスタ150と152のエミ
ッタと、それぞれトリムパッド154と156とに接続
されている。トランジスタ150と152とのベースと
コレクタとは接地されているのでトランジスタ150と
152とは回路網48のものと同様の仕方でツェナーダ
イオードとして使用されている。トランジスタ140は
×2のNPNトランジスタであるが、トランジスタ14
2、150、および152はPNPトランジスタであ
る。トランジスタ142は×4トランジスタである。
トランジスタ88のベースは通常、温度補償バイアス電
流、抵抗器144、およびダイオード接続されたトラン
ジスタ140で決まる電圧にバイアスされている。この
電圧はトランジスタ150および/または152を短絡
してトランジスタ88のベースの電圧基準レベルを下げ
るように調節することができ、これにより増幅器60の
電流を減らし、したがってアクティブフィルタ26の周
波数を減らすことができる。トランジスタ84、88、
および140は整合されたデバイスであるから抵抗器1
08を流れるバイアス電流の温度特性はダイオード接続
トランジスタ140と抵抗器144とで作られる回路網
をバイアスするのに使用される補償電流の温度特性と整
合している。更に、回路網をダイオード150および/
または152を短絡して調節するとき所要の温度補償が
行なわれている。すなわち、抵抗器104、146、1
48、と108、100、102、および106とはす
べて整合構造をしているのでトリム回路網内のツェナー
ダイオードのいずれかをプログラミングすればバイアス
回路網内の抵抗の有効値が変るが、増幅器の温度特性は
影響を受けない。また、トリムの工程も容易に自動化で
きる。
抵抗器146と148との数値は周波数を粗くトリムす
るように選定される。抵抗器146は部品の数値の変化
が中間範囲(約15%)のときトリムされる。変化が最
大(約30%)のときは抵抗器148がトリムされる。
一旦粗いトリムが完了すれば、抵抗器100、102、
104、および/または106を前述と同様の方法で選
択してトリムアップ回路網48を用いて精密トリミング
が行なわれる。この粗い下方調節を精密な下方調節と関
連して行うことにより集積回路に必要なトリムパッドの
数が極少となり集積回路の基板領域が一層効果的に利用
されるようになる。当業者には本発明は代りに周波数の
粗い上方トリムと周波数の精密な下方トリムとを組合せ
て実現できることが理解されるであろう。
周波数トリミングの過程は復調器のオーディオ応答を監
視して行ってもよい。復調器の「S曲線」の山または
谷、ひずみまたは平衡雑音を含む各種オーディオ特性は
正しいトリムの指標として使用できる。ただし、このト
リミングの方法は実質上温度とは無関係であることに注
目すべきである。トリムが完了してから、集積回路のウ
ェーハはボンディングと実装とのため個々のダイに切断
される。
移相回路網も第5図に詳細に示してある。NPNトラン
ジスタ160のベースは移相回路網30の入力を形成し
ており、接続点28に接続されている。抵抗器162は
トランジスタ160のコレクタと調整ずみ電源(接続点
76)との間に接続されている。トランジスタ160の
エミッタは抵抗器164の一方の側に接続され、抵抗器
164の他方の側は接地されている。抵抗器166の一
方の側はトランジスタ160のコレクタに接続され、他
方の側はコンデンサ168の一方の側に接続点170で
接続されている。コンデンサ168の他方の側はトラン
ジスタ160のエミッタに接続されている。これらの構
成要素は接続点170に現れる位相シフトとともに移相
回路網の基本を成している。移送回路網の動作は簡単で
あり、技術上説明されている。
接続点170の移送信号はトランジスタ180、18
2、184、186、および188から構成される差動
増幅器に加えられる。接続点170はトランジスタ18
0のベースと結合しており、トランジスタ180と18
2とのエミッタはトランジスタ186のコレクタに接続
されている。トランジスタ184のベースとコレクタと
はトランジスタ186のベースと接続点41とに接続さ
れている。トランジスタ184と186とのエミツタは
接地されている。トランジスタ188のベースは接続点
46に接続されており、コレクタはトランジスタ182
のベースと抵抗器192の一方の側とに接続されてい
る。抵抗器192の他方の側は接続点76に接続されて
いる。トランジスタ188のエミッタは抵抗器194を
介して接地されている。トランジスタ180と182と
のコレクタはそれぞれ接続点32aと32bとに接続さ
れている。トランジスタ180と182とのコレクタは
それぞれ抵抗器196と198とを介して接続点76に
も接続されている。トランジスタ180、182、18
4、186、および188はすべてNPNトランジスタ
であり、トランジスタ186は本実施例では×2トラン
ジスタである。
移相回路網30の差動増幅器は従来の差動増幅器と同様
に動作し、接続点32aと32bとに反転出力と非反転
出力とを発生する。このような仕方で信号を分割するこ
とは回路を縮小し排他的ORで処理する速さを増す上で
有利である。この差動増幅器もリミッタとして働き接続
点170の信号を方型にして可能な復調オーディオのレ
ベルを最高にするとともに、回路の動作を入力信号のレ
ベルに無関係にしている。
第5図に示す残りの回路は、ある程度のI.F.増幅を
行う他に、主として受信機フロントエンドとのインター
フェースとして役立つ。トランジスタ200と202と
は差動対を形成し、それらのエミッタは共にトランジス
タ204のコレクタに結合している。トランジスタ20
4のベースはトランジスタ206のベースとコレクタと
に接続され、また10マイクロアンペアの電流源205
にも接続されている。トランジスタ204と206との
エミッタは接地されている。
トランジスタ200のベースはコンデンサ210を介し
て20に接続され差動増幅器の入力を提供する。トラン
ジスタ200と202とのベースはそれぞれ抵抗器21
2と214とを介して接続点76に接続されている。ト
ランジスタ200と202とのコレクタは抵抗器216
と218とを介して接続点76に接続されている。差動
増幅器の出力はトランジスタ200と202とのコレク
タで取入れられ、排他的OR24が処理するための反転
出力22aと非反転出力22bとを発生する。接続点2
2bはトランジスタ220のベースとも結合している。
トランジスタ220のエミッタは抵抗器222を介して
接地され、コレクタは抵抗器224と接続点22とを介
して接続点76と結合している。トランジスタ220は
利得が約1/100の共通エミッタ増幅器として接続さ
れており、接続点22bの信号のレベルをアクティブフ
ィルタ26が処理するのに適当なレベルにまで下げるの
に使用される。トランジスタ200、202、204、
206、および220はすべてNPNトランジスタであ
り、トランジスタ204は×2トランジスタである。
今度は第6図に移ると、電流源40と温度補償回路網4
2とが詳細に示されている。未調整電源は接続点74に
供給され、この接続点はトランジスタ300と302と
のエミッタに結合している。トランジスタ300と30
2とのベースはまた互いに結合するとともにトランジス
タ304と306とのコレクタにも結合している。トラ
ンジスタ304のベースはトランジスタ308のベース
とコレクタとに結合している。トランジスタ304と3
08とのエミッタは接地されている。トランジスタ30
8のベースは抵抗器314を介して接続点310に接続
されている。トランジスタ316のベースは抵抗器31
8を介して接続点310と結合している。トランジスタ
316のエミッタは接地されトランジスタ316のコレ
クタは抵抗器320を介してトランジスタ306のエミ
ッタに接続されている。
トランジスタ306のベースはコンデンサ324の一方
の側、トランジスタ302の第1のコレクタ、およびト
ランジスタ326のコレクタに接続されている。コンデ
ンサ324の他の側はトランジスタ326のエミッタと
同様に接地されている。トランジスタ326のベースは
トランジスタ330のベースとエミッタとに接続されて
いる他、トランジスタ302の第2のコレクタとも接続
されている。トランジスタ330のエミッタは拡散電流
設定基準抵抗器334を介して接地されている。トラン
ジスタ300と302とはPNPトランジスタであり、
トランジスタ304、308、3、316、326、お
よび330はNPNトランジスタである。加えて、トラ
ンジスタ330は×4トランジスタであり、トランジス
タ308は×8トランジスタである。トランジスタ30
0のコレクタは接続点41と結合して電流源の出力を形
成している。
電流源は次のように動作するバンドギャップ式基準回路
である。トランジスタ326、330、306、および
302はフィードバックループを形成しており、326
と330との接合面積との比は、334の値とともに、
326と330とを流れる基準電流を決定するがこれは
次式で表わされる。
ref ={(kT/q)・ln(A))}/R334 ただし k=ボルツマン常数 T=ケルビン度で表わした温度 q=電荷 A=330のエミッタの面積を326のエミッタの面積
で割った比 基準回路でトランジスタ302のベースに印加されるバ
イアス電圧は更に、この接続点に接続されている他の同
様なトランジスタをバイアスして基準電流を反映させ
る。このようにして、基準電流はトランジスタ300に
より反映され、3000のコレクタ電流は移相回路網3
0のトランジスタ184と186、および排他的OR2
4のトランジスタ440、442、および444をバイ
アスして制御された電流ミラー型電流源となる。
接続点310が論理的に高い電圧に接続されると、トラ
ンジスタ316は抵抗器318を流れる電流により導通
し、316のコレクタが飽和し、これにより320の端
が接地して電流源をターンオンする。接続点310が論
理的に低い電圧に接続されると、トランジスタ316が
トランジスタ304と同様に遮断されベースバイアスが
トランジスタ300と302とから除去されこれにより
電流源が遮断される。
温度補償回路網42は第6図にも詳細に示されている。
トランジスタ350のエミッタはトランジスタ352の
エミッタと同様に接続点74で電池電圧に接続されてい
る。トランジスタ350のベースはトランジスタ350
の第1のコレクタの他に、電流源40のトランジスタ3
02のベースにも接続されている。トランジスタ350
の第2のコレクタはトランジスタ354のベースおよび
コレクタ、およびトランジスタ356のベースに接続さ
れている。トランジスタ354のエミッタはイオン注入
電流設定基準抵抗器360を介して接地されている。ト
ランジスタ354はトランジスタ354、350、35
2、356、および抵抗器360により形成される電流
ミラー回路の補償ダイオードを形成している。トランジ
スタ356のエミッタは接地されている。トランジスタ
356のコレクタはトランジスタ352のベースと第1
のコレクタとに接続されている。トランジスタ352の
第2のコレクタは接続点46に接続され温度補償回路網
42の出力となっている。トランジスタ350と352
とはPNPトランジスタであり、トランジスタ354と
356とは整合NPNトランジスタであり、トランジス
タ354のエミッタの面積はトランジスタ356より1
0倍大きい。
温度補償回路網42は摂氏1度につき百万分の+9000部
(ppm)の程度の正の温度係数を有する出力電流を発
生し、主として抵抗器68、コンデンサ62と70、ト
ランジスタのエミッタ抵抗r、および温度による素子
の電流利得変化から生ずるアクティブフィルタのほぼ等
しい負の温度係数を補償する。トランジスタ350のベ
ース電流は抵抗器306を介しても供給されるので、補
償回路網は接続点310によっても制御される。
温度補償回路網の動作は次のとおりである。電流源40
により確立された基準電流を反映するバイアス電流がト
ランジスタ350の1つのコレクタからダイオード接続
トランジスタ354と注入抵抗器360とを介して流れ
る。この電流は今度はトランジスタ354と356およ
び抵抗器360の組合せから成る電流増倍電流ミラーに
より反映されて356のコレクタの出力電流となり、こ
れは更にPNPトランジスタ352により出力接続点4
6に反映される。温度補償バイアス回路の設計の重要な
局面は電流ミラー回路に温度特性の異なるいろいろな抵
抗器構造を意図的に使用して単に抵抗値とミラーパラメ
ータを適切に選定するだけで温度係数が広い範囲にわた
って変化し得る出力電流を発生することである。
このように、電流源40の拡散抵抗器334はNPNト
ランジスタのベースを形成しかつ摂氏1度あたり百万分
の+1500から+1800部(ppm)の温度係数を有する同
じ拡散で作製される。したがって、トランジスタ350
のコレクタ電流の温度係数(T.C.)は約+1700pp
mであり、これはそのT.C.がTO(300度ケルビ
ン)と抵抗器334のT.C.との関数であることによ
る。回路網26の温度変化を正確に補償するために、物
理的構造と抵抗器360の電圧降下とは所望の温度特性
を生ずるように選定されている。数学的に実証されるよ
うに、補償回路網の出力電流のT.C.は抵抗器334
と360を形成するのに使用する構造と他のミラーパラ
メータとを適切に選択することにより広い範囲にわたっ
て調節することができる。
ここに示す特定の実施例に対しては、抵抗器360を実
現するのに面積抵抗が2Kオーム/□でT.C.が約+
4200ppmのイオン注入抵抗器構造が使用されている。
接続点46における電流のT.C.は次式にしたがう。
(dI/I)/dT={(dI/I1)/dT}(1+RI1/vt)+(RI1/vt){(dR/R)/
dT-(dvt/vt)/dT} ここで (dI1/I1)/dT はトランジスタ350のコレクタ電流の
T.C.であり、これは抵抗器334が注入型の場合約
− 900ppmであり、拡散型の場合約+1700ppmであ
る。
I1はトランジスタ350のコレクタ電流である。(抵
抗器334によって変る) Vtは室温での熱電圧kT/q=26mVである。
(dR/R)dT は抵抗器360のT.C.である。
(dvt/vt)/dT =1/T (Tは温度) Rは360の抵抗値である。
上の式を簡単にすると接続点46を出る電流の合成温度
係数はトランジスタ350のコレクタを出る電流(I
1)プラスこの電流I1に予め定めた代数的倍数すなわ
ち増倍係数(I1R/Vt)を掛けたものの温度係数
と、抵抗器360のT.C.と熱電圧のT.C.との差
の複数倍とを加えたものの関数である。
この実施例では、出力電流についての約+9000pp
mの温度係数はアクティブフィルタを適切に補償するた
めに実施されるものである。ただし、本発明の温度補償
回路網はこの好ましい実施例に限定されるべきものでは
なく、開示した原理を利用して広範囲の温度係数を実現
することができる。
上の方程式に代入することにより、同じ温度係数の抵抗
器334と360とを使用すればトランジスタ350と
352とのコレクタに電流のT.C.が等しい回路冗長
度が生ずるだけである。これは両抵抗器が拡散型(抵抗
のT.C.が約+1700ppm)、注入型(抵抗のT.
C.が約+4200ppm)あるいは外部の炭素抵抗器(抵
抗のT.C.が約 100ppm)の場合である。
上の抵抗器の種類(あるいはサーミスタのような他の温
度依存抵抗素子)のいろいろな組合せを適切に選択する
ことによりいろいろな範囲の電流の温度係数をトランジ
スタ352のコレクタに得ることができる。たとえば、
抵抗器334が外部抵抗器で抵抗器360が拡散の場
合、他に第6図の回路を修正せずに、正のT.C.を約
3200ppmを超す任意の所望の程度にすることができ
る。この例では上の方程式は次のようになる。
(dI/I)/dT=(3300-100)(1+RI1/vt)+(RI1/vt)(1700-330
0)ppm (dI/I)/dT=3200+1600RI1/vt ppm 電流I1と抵抗器360の値(R)とを適当に調節する
ことにより約3200以上の任意のT.C.を得ることがで
きる。抵抗器360を注入型とし抵抗器334を外部抵
抗器としても同様の結果が得られる。ただし、抵抗器3
60の数値はもっと小さくする必要がある。
抵抗器360を外部とし抵抗器334を拡散型とした同
様な解析から次の結果が得られる。
(dI/I)/vt=1600-1600RI1/vt ppm この場合負または正のいずれかのT.C.が得られ、事
実望むならば、 0.0ppmに近い値を容易に実現するこ
とができる。
抵抗器334を注入型とし360を拡散型とすれば別の
興味ある例が得られる。この場合には式は次のようにな
る。
(dI/I)/dT=-900-2500RI1/vt ppm T.C.を実質上任意の所要の負の値にすることができ
る。
明らかに上述の解析の他に多くの置換を行っていろいろ
な結果を得ることができる。ただし、それぞれの場合に
必要に応じT.C.を上げたり下げたりするのに使用さ
れるRI1/Vtという調節可能な因数により温度係数
の乗算が行なわれることに注目すべきである。このこと
は本発明を利用して得ることができるT.C.は抵抗素
子のいずれかまたは両者のT.C.に限定されるもので
はないことを意味する。
次に第7図に移ると好ましい排他的ORゲート24が低
域フィルタ36とともに詳細に示されている。接続点7
6の調整ずみ電源電圧はトランジスタ400、402、
および404のコレクタと結合している。トランジスタ
410、412、および414のコレクタもそれぞれ抵
抗器420、422、および424を介して接続点76
に接続されている。トランジスタ400のエミッタはト
ランジスタ410と430とのエミッタの他に、トラン
ジスタ440のコレクタにも接続されている。トランジ
スタ402のエミッタはトランジスタ412と432と
のエミッタの他、トランジスタ442のコレクタにも接
続されている。トランジスタ404のエミッタはトラン
ジスタ414と434とのエミッタの他、トランジスタ
444のコレクタにも接続されている。トランジスタ4
40、442、および444のエミッタはすべて接地さ
れており、ベースは接続点41に接続されている。
トランジスタ430のコレクタはトランジスタ410の
コレクタとトランジスタ434のベースとに接続されて
いる。トランジスタ430のベースは接続点22aに接
続されている。トランジスタ400、402および40
4のベースはすべて接続点450と結合しており、この
接続点は 0.82 ボルトの基準電源(図示せず)に接続さ
れている。トランジスタ432のコレクタはトランジス
タ412のコレクタとトランジスタ414のベースとに
接続されている。トランジスタ432のベースは接続点
22bと結合している。接続点32aと32bとはそれ
ぞれトランジスタ412と410とのベースに接続され
ている。トランジスタ434のコレクタは排他的ORの
出力であり、接続点24の他にトランジスタ414のコ
レクタにも接続されている。排他的OR24は次のよう
に動作する。トランジスタ440、442、および44
4はゲートにバイアス電流を供給する。トランジスタ4
00、410、および430は、接続点22aまたは3
2bが論理的に高いときトランジスタ430のコレクタ
に低い出力を発生するNORゲートとして働く。同様
に、トランジスタ402、412、および432は接続
点22bまたは32aが論理的に高いときトランジスタ
432のコレクタに低い出力を発生するNORゲートと
して働く。トランジスタ404、414、および434
は先の2つのNORゲートの出力信号で動作するNOR
ゲートとしても働き、先の2つのNORゲートの出力の
いずれかが高いときトランジスタ434のコレクタに論
理的に低い出力を発生する。
低域フィルタ36も第7図に詳細に示してあるが、抵抗
器500の一方の側を接続点34と結合し、抵抗器50
4の一方の側を接続点37と結合して出力接続点を形成
するように直列に接続されている抵抗器500、50
2、および504から構成される単純3段受動R−Cラ
ダ−回路網となっている。コンデンサ510は抵抗器5
00と502の接合点からグランドに接続されている。
コンデンサ512は抵抗器502と504との接合点か
らグランドに接続され、コンデンサ514は接続点37
からグランドに結合している。
低域フィルタ36は455KHzで約53dBの減衰を
生じ910KHzで約70dBの減衰を生ずる。これは
多くの用途に対して適当なろ波レベルであることがわか
っているが、ある場合にはこれでは適当なろ波レベルで
はないことがある。もちろん受動または能動のろ波を行
う後続段を集積回路の中または外に付加することができ
る。このようなろ波は、通常低域フィルタに続くオーデ
ィオ増幅器の段階で容易に行うことができる。
上述の復調器は従来のバイポーラ・リニア集積回路製造
工程で実現される単1集積回路チップ上に総合的に組込
むことができる。この復調器は、 2.5KHzの偏移に対
してピークツーピークで約20mVの公称オーディオ出
力レベルを発生するもっと伝統的なコイル式復調器の性
能に匹敵する性能を発揮する。中心周波数は−20から
+60℃までの間±5%以内に安定である。この回路は
1.0から 3.0ボルトまでの電池電圧で動作し、消費する
電流は75マイクロアンペアより少い。その上に、高価
で、信頼性が低く、かさばるコイルは性能を犠牲にする
ことなく完全に排除されて価格、大きさ、および重量が
かなり減る他、信頼性が増し、コイルの労働集約的かつ
高価な人手による調節が無くなっている。
本発明に関連して特定のPNPおよびNPN接合トラン
ジスタ構成について説明してきたが、当業者には本発明
の精神および教示から逸脱することなく他の特別の回路
構成を利用できることが明らかであろう。たとえば、N
PNトランジスタを利用する提示した回路の多くはPN
Pトランジスタでも同等によく実現できるであろう。同
様に、各種電解効果素子技術で実施されている類似の回
路が本発明の回路の多くに対して可能である。本発明は
このような実施例を含むものである。
したがって、本発明により、目的、意図、および利点を
完全に満足する装置が上に開陳された。本発明は特定の
実施例に関連して説明してきたが、当業者には前述の説
明に照らして多くの代案、修正、変更が可能になること
が明らかである。したがって、本発明は付属する請求の
範囲の精神ならびに広い範囲に含まれるこのようなすべ
ての代案、修正、および変更を包含するものである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の予め定めた温度係数を有する第1の
    抵抗器(334)と、第1の抵抗器(334)と結合し
    て第1の予め定めた温度係数により変化する第1の温度
    係数を有する第1の電流を供給する電流源(302,3
    06,324,326,330)を有する温度係数が制
    御されている電流源回路であって、 第1の電流をその基準電流として受取り、ミラー電流を
    発生する電流ミラー回路(350,352,354,3
    56)と、 前記第1の温度係数とは値が異なる第2の予め定めた温
    度係数を有し電流ミラー回路 (350,352,354,356)に結合されている
    第2の抵抗器(360)と、 を備えて成り、 これにより電流ミラー電流は第1の予め定めた温度係数
    と第2の予め定めた温度係数の0でない代数的倍数との
    組合せにより変化する温度係数を有する ことを特徴とする電流源回路。
  2. 【請求項2】第1の抵抗器(334)は拡散集積回路抵
    抗器を備えている請求の範囲第1項に記載の回路。
  3. 【請求項3】第1の抵抗器(334)は注入集積回路抵
    抗器を備えている請求の範囲第1項に記載の回路。
  4. 【請求項4】第1の抵抗器(334)は外部抵抗素子を
    含む請求の範囲第1項に記載の回路。
  5. 【請求項5】外部抵抗素子はサーミスタを含む請求の範
    囲第4項に記載の回路。
  6. 【請求項6】第2の抵抗器(360)は拡散型集積回路
    抵抗器を含む請求の範囲第1項に記載の回路。
  7. 【請求項7】第2の抵抗器(360)は注入集積回路抵
    抗器を含む請求の範囲第1項に記載の回路。
  8. 【請求項8】第2の抵抗器(360)は外部抵抗素子を
    含む請求の範囲第1項に記載の回路。
  9. 【請求項9】外部抵抗素子はサーミスタを含む請求の範
    囲第8項に記載の回路。
JP60504530A 1984-10-01 1985-09-19 温度係数可変の電流源 Expired - Lifetime JPH0616573B2 (ja)

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