JPH0616442Y2 - ランプ用ソケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【産業上の利用分野】 本考案は、例えば天井などに埋め込まれる埋込型照明器
具において電力線からランプに電力を供給するランプ用
ソケットに関するものである。

【従来の技術と考案が解決しようとする課題】

従来から天井などに埋め込まれる埋込型照明器具が用い
られている。この照明器具におけるランプに電力を供給
するにはランプ用ソケットが用いられる。ランプ用ソケ
ットの従来例として、例えば特公昭６０−５１７９２号
が挙げられる。 この従来例のランプ用ソケットは、大きくは上ブロック
と中蓋と下ブロックとから構成されているが、具体的な
構成例では上ブロックは絶縁製上蓋と一対の電線接続端
子金具と接続解除ボタンとからなり、下ブロックは外周
壁と絶縁物製ボディとから構成されている。すなわち部
品点数が多く構成が複雑であるという問題点を有してお
り、またその組立作業では、絶縁製上蓋に一対の電線接
続端子金具と接続解除ボタンとを下方から組付け、この
ような上ブロックと中蓋とを下ブロックに組付ける構造
である。したがってたとえば下ブロックに中蓋と上ブロ
ックとを順次積重ねて組立てる構造ではなく、組立て作
業が複雑になるという問題点を有している。

【考案の目的】

本考案の目的は、部品点数を削減できると共に、組合て
作業が容易なランプ用ソケットを提供することである。

【課題を解決するための手段】

本考案は引込み用電力線と送り用電力線とが同一線上に
着脱自在に取付けられるランプ用ソケットにおいて、合
成樹脂製の筒状の下ブロックと、合成樹脂製の中ブロッ
クと合成樹脂製の上ブロックとよりなり、下ブロック
は、下端の開口部からランプが螺合される筒状収納部
と、筒状収納部の上端付近に当該上端から間隔を開けて
形成される隔壁とを備え、筒状収納部の内壁にはランプ
の口金に対応する雌ネジが形成され、電力線との接続部
が上部に形成されてなる一対の接続用金具が隔壁を経て
挿通され、下ブロックの上部外周にはランプのフレーム
に取付けるためのフランジ部を有し、中ブロックは、下
ブロックの前記隔壁と間隔を空けてネジによって着脱自
在に下ブロックの上部に固定され、前記一対の接続用金
具が上面側から挿通され、この上面には収納凹所が形成
され、この収納凹所には前記電力線が引込み側と送り側
とでそれぞれ同一線上に収納されるとともに、電力線を
接続用金具の接続部に向けて弾発的に付勢するばねが収
納され、中ブロックの前記電力線の収納凹所内には、電
力線間に絶縁するとともに電力線を上方から押圧して中
ブロックに対し着脱自在にする合成樹脂製の押圧部材が
設けられ、上ブロックは、上面に押圧部材を操作するた
めの開口部を有しし、中ブロックの上部にネジによって
固定することによって前記押圧部材を被覆するものであ
る。

【作用】 本考案に従えば、筒状収納部の内壁にはランプの口金に
対応するネジが形成されランプが収納される。筒状収納
部の一端付近にこの一端と間隔を空けて形成されている
隔壁を介して、ランプ側に一対の接続用金具が挿入され
る。また中ブロックは、下ブロックの前記一端を前記隔
壁と間隔を空けて被覆し、この中ブロックには、電力線
との接続部か形成されてなる前記一対の接続用金具が上
面側から挿通されるとともに、この上面には収納凹所が
形成され、前記電力線が引込み側と送り側とでそれぞれ
収納されるとともに、ばねが収納され、このばねは電力
線を接続用金具の接続部に向けて弾発的に付勢する。中
ブロックの前記電力線の収納凹所内には押圧部材が挿入
され、電力線間を絶縁するとともに電力線を上方から押
圧する。更に、中ブロックと前記押圧部材とは、合成樹
脂材料からなる上ブロックで被覆される。

【実施例】

いか、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 第１図は、本考案の一実施例ランプ用ソケット（以下、
ソケットと略す）１の正面図である。 第２図はソケット１の平面図である。 第３図はソケット１の底面図である。 第４図はソケット１の右側面図である。 第５図はソケット１の使用状態を示す斜視図である。 例えば、ソケット１ハ、天井などに埋込型照明器具を埋
め込んで用いる際に、第５図示の照明器具２が用いられ
る。 照明器具２は、内部にランプ３が収納される器具本体４
を備える。器具本体４は、その頂部５にソケット１が装
着された倒立Ｕ字状のフレーム６と、フレーム６の下端
に一体に形成され、たとえば天井板などに当接する円環
状の当接リング７とを含んで構成される。このソケット
１には一対の電力線８が電力を供給し、たとえば複数の
ソケット１は従属接続される。 ソケット１はランプ３が収納される筒状収納部９を備え
る下ブロック１０と、下ブロック１０の一端を被覆し、
電力線が引込み側と送り側とでそれぞれ収納される中ブ
ロック１１とが相互にネジ止めされて固定されて下部材
１２を構成する。 下ブロック１０の前記上端にはフランジ１３が形成さ
れ、フランジ１３には、前記フレーム６の頂部５にネジ
で固定されるために略Ｕ字状の透孔１４が対称な位置に
形成される。また下ブロック１０の前記フランジ１３に
は、透孔１５が形成され、透孔１５を介して、中ブロッ
ク１１の外周の対称な位置に形成されたボス部１６のネ
ジ孔１７にネジ１８が螺着されることにより、下ブロッ
ク１０と中ブロック１１とが固定される。中ブロック１
１の上端の対称な位置には、一対の電力線８が挿入され
る略半円筒状の挿入口１９が形成され、中ブロック１１
の外側面における前記挿入口１９に対応する部分は、円
弧状の外側面よりも凹状の平坦面２０として形成され
る。 下部材１２の中ブロック１１は、略矩形板状で合成樹脂
材料からなる上ブロック２１で被覆される。この上ブロ
ック２１の下端には、前記挿入口１９に対応する位置
に、半円筒状の挿入口２２が形成され、挿入口１９，２
２が電力線８の通線口２３を構成する。また、上ブロッ
ク２１の外側面の挿入口２２に対応する部分は、円弧状
の外側面よりも凹状の平坦面２４として形成される。上
ブロック２１の頂部２５には、後述する押圧部材２６の
一対の係合部２７が露出する透孔２８と、上ブロック２
１を中ブロック１１にネジ３２で固定するための挿通孔
３３が形成される。 第６図は第２図の切断面線VI-VIから見た断面図であ
り、第７図は第２図の切断面線VII-VIIから見た断面図
であり、第８図はソケット１の分解斜視図である。前記
筒状収納部９内には、前記中ブロック１１の下端部が臨
む一端から予め定める間隔を空けて隔壁２９が形成され
る。この隔壁２９には、一端が電力線８に接続され他端
がランプ３の口金（図示せず）に接続される一対の接続
金具３０，３１が挿通する挿通孔３４が形成される。筒
状収納部９の内壁にはランプ３の口金に対応するネジ部
３５が形成されてランプ３が収納される。筒状収納部９
のフランジ１３側の上端面３６には、中ブロック１１を
組付ける際の位置決め用の複数の突起３７と凹所３８と
が形成される。 一方、中ブロック１１は短円筒状の本体３９とその外周
に突出した前記ボス部１６とを含んで構成され、その下
面には、前記下ブロック１０の凹所３８に嵌合する位置
決め用の突起４１が、凹所３８と対応する位置に形成さ
れる。中ブロック１１には、下ブロック１０の挿通孔３
４と対応する位置に挿通孔４２が、前記ネジ３２が螺着
するネジ孔４３が形成されているボス部４４の両側に形
成される。各挿通孔４２の両側には、複数のばね４５が
収納される収納凹所４６がたとえば４箇所形成される。
各収納凹所４６に隣接して、４対の突条４７が立設され
各一対の突条４７によって、４つの溝部４８が構成され
る。 前記接続用金具３０は、下ブロック１０内をほぼ軸線方
向に沿って延びる帯状部４９と、帯状部４９の上端に連
続する連結部５０と、連結部５０から接続用金具３１側
に延びて、ばね４５の上部に到達する一対の舌部５１と
を含んで構成される。挿通孔３４，４２を挿通する。接
続用金具３１は、下ブロック１０内で中央部寄りに屈曲
する屈曲部５２と、屈曲部５２の上端に連続する連結部
５３と、連結部５３から接続用金具３０側に延びて、ば
ね４５の上部に到達する一対の舌部５４とを含んで構成
される。 中ブロック１１の収納凹所４６には、押圧部材２６の下
面が傾斜面５５として形成され、上面が係合部２７とし
て形成される係合片５６が収納される。各係合片５６は
矩形環状の連結部材５７で構成される。連結部材５７
は、各溝部４８に嵌合している接続金具３０，３１の各
舌部５１，５４を押圧すると共に、電力線８をばね４５
と舌部５１，５４との間で挟圧する。 したがって、本実施例のソケット１は、前記下部材１２
を組立てた後に、中ブロック１１の上面の収納凹所４６
にばね４５を収納し、更にこの収納凹所４６から一対の
接続用金具３０，３１を、筒状収納部９内に挿入し、電
力線８を前記収納凹所４６内に収納した後に、押圧部材
２６を挿入し係合片５６で電力線８間を絶縁するととも
に、上述したように接続金具３０，３１を上方から押圧
すると共に、電力線８はばね４５で舌部５１，５４に押
圧される。更に、下部材１２と前記押圧部材２６とは、
合成樹脂材料からなる上ブロックで被覆２１される。 これにより、従来例に比較し、部品点数が格段に削減さ
れると共に、ソケット１の組立て作業は、下部材１２の
上にばね４５、電力線８、接続用金具３０，３１、押圧
部材２６および上ブロック２１などを順次上方か装着し
て組立てる構造であり、組立て作業が格段に容易にな
る。また、前記平坦面２１，２４を形成したことにより
電力線８の装着作業が容易になる。 更に、下ブロック１０の隔壁２９と中ブロック１１の下
面とは、前述したように予め定める間隔２９を空けて形
成されるので、ランプ３の熱が下ブロック１０と隔壁２
９を経て、電力線８付近に到達する程度を格段に抑制で
き、ソケット１の耐熱性能を向上する。

【考案の効果】

以上のように本考案に従えば、筒状収納部の内壁にはラ
ンプの口金に対応するネジが形成されランプが収納され
るようにした。また筒状収納部の上端付近にこの上端と
間隔を空けて形成されている隔壁を介して、ランプ側に
一対の接続用金具が挿入される。また中ブロックは、下
ブロックの前記上端を前記隔壁と間隔を空けて被覆し、
この中ブロックには、電力線との接続部か形成されてな
る前記一対の接続用金具が上面側から挿通されるととも
に、この上面には収納凹所が形成され、前記電力線が引
込み側と送り側とでそれぞれ収納されるとともに、ばね
が収納され、このばねは電力線を接続用金具の接続部に
向けて弾発的に付勢する。中ブロックの前記電力線の収
納凹所内には押圧部材が挿入され、電力線間を絶縁する
とともに電力線を上方か押圧する。さらに、中ブロック
と前記押圧部材とは、合成樹脂材料からなる上ブロック
で被覆される。 したがって、本考案のランプ用ソケットは、中ブロック
と下ブロックとを組立てた後に、中ブロックの上面の収
納凹所にばねを収納し、更にこの収納凹所から一対の接
続用金具を筒状収納部内に挿入し、電力線を前記収納凹
所内に収納した後、押圧部材を挿入し電力線間を絶縁す
るとともに電力線を上方から押圧する。更に、中ブロッ
クと前記押圧部材とは、合成樹脂材料からなる上ブロッ
クで被覆される。 これにより、部品点数が格段に削減されるとともに、ラ
ンプ用ソケットの組立て作業は、中ブロックにばね、電
力線、接続用金具、押圧部材及び上ブロックなどを順次
装着して組立てる構造であって、組立て作業が格段に容
易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のランプ用ソケット１の正面
図、 第２図はソケット１の平面図、 第３図はソケット１の底面図、 第４図はソケット１の右側面図、 第５図はソケット１の使用状態を示す斜視図、 第６図は第２図の切断面線VI-VIから見た断面図、 第７図は第２図の切断面線VII-VIIから見た断面図、 第８図はソケット１の分解斜視図である。

【符号の説明】 １……ソケット ３……ランプ ８……電力線 ９……筒状収納部 １０……下ブロック １１……中ブロック １２……下部材 ２１……上ブロック ２３……通線口 ２４……平坦面 ２６……押圧部材 ２９……隔壁 ３０、３１……接続金具 ３５……ネジ部 ４５……ばね ４６……収納凹所

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】引込み用電力線と送り用電力線とが同一線
   上に着脱自在に取付けられるランプ用ソケットにおい
   て、 合成樹脂製の筒状の下ブロックと、合成樹脂製の中ブロ
   ックと合成樹脂製の上ブロックとよりなり、 下ブロックは、下端の開口部からランプが螺合される筒
   状収納部と、筒状収納部の上端付近に当該上端から間隔
   を開けて形成される隔壁とを備え、筒状収納部の内壁に
   はランプの口金に対応する雌ネジが形成され、電力線と
   の接続部が上部に形成されてなる一対の接続用金具が隔
   壁を経て挿通され、下ブロックの上部外周にはランプの
   フレームに取付けるためのフランジ部を有し、 中ブロックは、下ブロックの前記隔壁と間隔を空けてネ
   ジによって着脱自在に下ブロックの上部に固定され、前
   記一対の接続用金具が上面側から挿通され、この上面に
   は収納凹所が形成され、この収納凹所には前記電力線が
   引込み側と送り側とでそれぞれ同一線上に収納されると
   ともに、電力線を接続用金具の接続部に向けて弾発的に
   付勢するばねが収納され、 中ブロックの前記電力線の収納凹所内には、電力線間を
   絶縁するとともに電力線を上方から押圧して中ブロック
   に対し着脱自在にする合成樹脂製の押圧部材が設けら
   れ、 上ブロックは、上面に押圧部材を操作するための開口部
   を有しし、中ブロックの上部にネジによって固定するこ
   とによって前記押圧部材を被覆する ことを特徴とするランプ用ソケット。