JPH06163941A - 半導体圧力センサ - Google Patents

半導体圧力センサ

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JPH06163941A
JPH06163941A JP31355292A JP31355292A JPH06163941A JP H06163941 A JPH06163941 A JP H06163941A JP 31355292 A JP31355292 A JP 31355292A JP 31355292 A JP31355292 A JP 31355292A JP H06163941 A JPH06163941 A JP H06163941A
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JP
Japan
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layer
silicon
wafer
glass
silicon layer
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JP31355292A
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Inventor
Hirokazu Hashimoto
廣和 橋本
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体圧力センサをより小型かつ高感度とし
得る。 【構成】 第一のシリコン層38と第二のシリコン層3
6とがガラス層40を挟んで配置され、かつ、第二のシ
リコン層36とガラス層との間にSiO2膜41が配置
されて、第一シリコン層38、ガラス層40、SiO2
膜41、及び第二のシリコン層36が接合されており、
第二のシリコン層36の厚さが第一のシリコン層38の
厚さより薄く、第一のシリコン層38に、前記ガラス層
40の反対面側から前記ガラス層40の近傍に亙って穴
42が形成され、前記ガラス層40に、前記第二のシリ
コン層36と略平行に広がる空間44が前記穴42に連
通して形成されている。なお、第一のシリコン層とガラ
ス層との間にSiO2膜を設けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体圧力センサに係
り、例えば、自動車、家庭電化製品、工業計測機器等に
広範囲に使用されている半導体圧力センサの小型化に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の製作に用いられ
る半導体微細加工技術を生かして、物理的な動きをする
超小型の機械(マイクロマシン)を製作する、マイクロ
マシニングと呼ばれる技術が脚光を浴びており、このマ
イクロマシニングを生かして半導体圧力センサ等の半導
体センサの開発が進んでいる。半導体圧力センサは、自
動車、家庭電化製品、工業計測機器等に広範囲に使用さ
れている。
【0003】半導体圧力センサには、ピエゾ抵抗効果型
のものがある。図6は、従来のピエゾ抵抗効果型の半導
体圧力センサの半導体チップ10の構造を示すものであ
る。図6の(a)はその縦断面構造、図6の(b)はそ
の平面構造である。
【0004】図6の半導体チップ10は、シリコンSi
からなり、略平板状の形状を有する。以下においては、
半導体チップ10の上方を向いている面を上面10aと
し、下方を向いている面を下面10bとする。前記半導
体チップ10は、その中央部に下面10b側から上面1
0aの裏面に向かって角型(角錘台)形状に穴12が穿
設され、該穴12の周囲が台座14とされている。この
場合、前記穴12の深部16(前記上面10aの裏面に
最も近い所に相当する)と上面10aとの間でダイアフ
ラム部18が形成されている。このダイアフラム部18
の上面10a側には、拡散層に歪み検出用のゲージ抵抗
20が形成されている。なお、穴12のテーパー状の内
側面をテーパー部22という。このテーパー部22の上
側の部分とダイアフラム部18が歪んで圧力を検出して
おり、これら歪みの生じるのが有効なダイアフラム領域
である。
【0005】図6の半導体圧力センサで圧力を検出する
際には、該センサに圧力を導入する。この圧力により、
ダイアフラム部18(ダイアフラム領域全体にも)に歪
みが生じ、この歪みで前記ゲージ抵抗20の抵抗値が変
化し、この抵抗値変化から圧力を検出している。
【0006】上記の構造の半導体圧力センサにおいて、
図6の(a)に示すように、ダイアフラム部18の径を
wとし、ダイアフラム部18の厚さをhとすれば、該半
導体圧力センサの感度Sは、これら径wと厚さhに対し
て次式(1)の関係を有する。 S∝(w/h)2 ・ ・ ・ (1) 即ち、感度Sは、径wと厚さhの比(w/h)の2乗に
比例する。したがって、感度Sを向上させるためには、
(a)ダイアフラム部18の厚さhは、できるだけ薄
く、(b)ダイヤフラム部18の面積(∝w2)は、で
きるだけ大きくする必要がある。
【0007】今日、圧力センサへの小型化の要請は強
く、例えば腕時計にまで圧力センサ(気圧、水圧等の検
出用)を備えたものがある。この要請に応えるべく、前
記の半導体圧力センサを小型化するためには、半導体チ
ップ10を小型化する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、半導体チップ
10を小型化すると、テーパー部22がダイアフラム領
域に占める割合が増加し、その分、有効なダイアフラム
領域の面積が減少する。そのため、従来は、半導体チッ
プ10を小型化するに際して、以前のチップと同様の感
度を得るために、前記(1)式により、ダイアフラム部
18の厚さhをできるだけ薄くする必要があった。
【0009】しかしながら、一般のエッチング等による
半導体の薄膜化技術により、ダイアフラム部18の膜厚
をμmオーダーで制御することは、困難な面が多く、コ
ストが上昇する要因となるという問題点がある。また、
テーパー部22の領域は、ウェーハの厚さを薄くするこ
とにより減らすことができると考えられるが、ウェーハ
の厚さを薄くすることは、各熱処理工程でのウェーハの
変形を防ぐために限界があり、事実上困難であるという
問題点がある。
【0010】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたものであって、半導体チップを小型化しても
ダイアフラム領域の有効な面積の減少を最小限にできる
ようにして、より小型かつ高感度とし得る半導体圧力セ
ンサを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体の一部
にダイアフラムが形成されていて、このダイアフラムの
歪みにより圧力を検出する半導体圧力センサにおいて、
第一のシリコン層と第二のシリコン層とがガラス層を間
に挟んで配置され、かつ、第一のシリコン層とガラス層
との間または第二のシリコン層とガラス層との間の少な
くともいずれかの間にシリコン酸化膜が配置されて、第
一のシリコン層、ガラス層、シリコン酸化膜及び第二の
シリコン層が接合されており、第二のシリコン層の厚さ
が第一のシリコン層の厚さより薄く、第一のシリコン層
に、前記ガラス層の反対面側から前記ガラス層の近傍に
亙って穴が形成され、前記ガラス層に、前記第二のシリ
コン層と略平行に広がる空間が前記穴に連通して形成さ
れていることにより、前記課題を解決するものである。
【0012】
【作用】以下、本発明の原理について説明する。従来の
半導体圧力センサのチップにおいては、穴の深部のみに
よりダイアフラム部を構成しているため、小型化しよう
とするとテーパー部に影響されて、有効なダイアフラム
領域が減少していた。即ち、例えば前記図6に示した従
来の半導体圧力センサであれば、穴の深部の径が有効ダ
イアフラム領域の径にほぼ相当し、図6に示すように、
有効ダイアフラム領域は、径がほぼWになる。
【0013】ここで、従来のいわゆるSOI(sili
con−on−insulator;非晶質二酸化シリ
コンSiO2上に単結晶シリコン薄膜を形成する)構造
により、半導体圧力センサチップを構成する場合を考え
る。この場合、例えば図2に示すように、中間層30を
熱酸化膜(例えばSiO2)とし、その両面に2枚のシ
リコンウェーハ32a、32bをそれぞれ接合して、半
導体圧力センサのチップを構成する。しかしながら、こ
のセンサチップにおいては、その中間層30は、熱酸化
膜のためその厚さの上限が2μm程度である。これでは
中間層をエッチングしたとしても、十分な大きさのダイ
アフラムを形成できない。すなわち、前記中間層30で
は、エッチングによる横方向のアンダーカットはせいぜ
い10μmのオーダーであり、それ以上はアンダーカッ
トを広げることは困難であり、この手法によっては、ダ
イアフラムの実効面積を拡大することには限度があるも
のと言える。
【0014】そこで、発明者は、前記中間層を十分大き
なものとするべく、中間層をガラス層で形成することを
着想した。ガラス層は熱酸化膜のような厚さの制限がな
く形成できる。したがって、このガラス層の厚さを大き
くして例えばフッ化水素HF系の溶剤でエッチングして
アンダーカットを大きくすることにより、いくらでもダ
イアフラムの有効サイズを大きくすることが可能とな
る。
【0015】ここで、前記ガラス層をガラススート層に
よりシリコンウェーハ間に形成することが考えられる。
この場合(後述するISPSD’88で発表された貼り
合わせ技術)、貼り合わせの時及び圧力センサの製造プ
ロセスにおいて、熱処理が加えられるため、ガラススー
ト層に含まれるボロン(ホウ素B)がそれに接合される
シリコンウェーハ内に拡散する可能性がある。特に、小
型圧力センサとしてシリコンウェーハの厚さを20μm
程度に薄くしたものに関してその影響は大きく、最も不
具合な場合には、半導体圧力センサのウェーハ工程で形
成されるゲージ抵抗と、ガラススート層からの拡散層が
厚さ方向で接続してしまうことがある。また、水酸化カ
リウムKOH等のエッチング液を使用してエッチングに
より穴を形成するに際して、高濃度のボロンがシリコン
ウェーハ内に拡散していた場合、このボロンによりエッ
チストップが生じ、所望の穴を形成できない。これで
は、半導体チップ製造時の歩留まりが低下する恐れがあ
る。
【0016】したがって、ボロンのシリコン中への拡散
を防止する必要がある。発明者は、その拡散を防止する
ためには、シリコンウェーハのガラス層接合面にSiO
2等のシリコン酸化膜を形成して、ボロンの拡散をブロ
ックすることが好適であることに着目したものである。
なお、SiO2の厚さはウェーハ貼り合わせの温度、時
間及び半導体圧力センサのウェーハ工程での熱履歴に依
存するものであるが、0.5〜2μm程度であれば、一
般的なウェーハに関しては充分である。本発明によれ
ば、中間層をガラス層とするので、半導体圧力センサの
半導体チップを小型化しても、有効なダイアフラム領域
の面積の減少を最小限にできるため、半導体圧力センサ
をより小型かつ高感度とし得る。また、シリコン酸化膜
を介してシリコンウェーハを接合するので、ガラススー
ト層からのボロンの拡散を確実に防止して、半導体圧力
センサの製造時の歩留まりを向上させ得る。
【0017】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は、本発明の第一実施例に係る半導体圧
力センサの半導体チップ34の構成を示すものである。
図1に示されるように、本第一実施例の半導体チップ3
4は、第二のシリコン層36の中央部に比較的大きなダ
イアフラム36aが形成されている。この半導体チップ
34は、図示されない歪み抵抗ゲージでこのダイアフラ
ム36aの歪みを検出して、これにより、圧力を検出す
る半導体圧力センサに用いるものである。
【0018】第一実施例の半導体チップ34は、図1に
おいて、下側から、第一のシリコン層38、ガラス層4
0、SiO2膜41、及び、第二のシリコン層36が積
層されて、主に構成されている。すなわち、前記半導体
チップ34は、ガラス層40の一面に第一のシリコン層
38が接合され、ガラス層の他面にSiO2膜41を介
して第二のシリコン層36が接合されている。この場
合、第二のシリコン層36の厚さが第一のシリコン層3
8の厚さより薄い。また、第一のシリコン層38に、下
側、つまり、前記ガラス層40の反対面側から前記ガラ
ス層40の近傍に亙って穴42が形成される。前記ガラ
ス層40は、その中央部付近がエッチングにより除去さ
れていて、前記第二のシリコン層38と略平行に広がる
空間44が前記穴42に連通して形成されている。
【0019】なお、各シリコン層38、36は、p型あ
るいはn型の適宜の半導体層とされる。また、SiO2
膜41は、第二のシリコン層36を熱酸化処理すること
により形成される。
【0020】前記半導体チップ34は、次のように製造
する。図3は、前記半導体チップ34の製造過程を示す
ものであって、ウェーハを1チップ単位に示したもので
ある。まず、図3(a)に示すような断面構造の平坦な
シリコンからなるウェーハ50を構成する。このウェー
ハ50の表面に熱酸化処理により、SiO2膜41を形
成する。次いで、このウェーハ50の上面にさらにガラ
ススート層48を形成する。その後、図3(b)に示す
ように、上下を逆にして前記ガラススート層48を下方
に向けた状態のウェーハ50を、シリコンからなるウェ
ーハ46の上面に貼り付ける。
【0021】このガラススート層48の形成、及び、ウ
ェーハ46上面へのウェーハ50の貼り付けには、種々
の技術を用いることができる。好適には、例えば沢田ら
が電力用半導体素子国際シンポジウム(1988年9月
東京)の講演で示した絶縁層分離基板作製のための貼り
付け方法(接合方法)を用いることができる(当該講演
録141〜146ページ参照)。すなわち、前記ウェー
ハ46(SiO2膜41)上にバーナ52から酸素と水
素を混合した酸水素炎(BCl3、SiCl4を混入させ
る)を当てて、炎中で加水分解させ該ウェーハ46表面
にガラススート(Si−B−O)層48を形成する。次
いで、このガラススート層48を下向きにしてウェーハ
50をウェーハ46上に重ね、焼結させる。これによ
り、ガラススート層48を透明なガラス層40にする。
この場合、ウェーハ50及びガラススート層48間にS
iO2膜41が存在するため、ガラススート層48のボ
ロンがウェーハ50内に拡散しない。なお、上記技術は
一例であり、ガラス層40の形成、第一及び第二のシリ
コン層38及び36のガラス層40を介した接合は、他
の方法で行い得ることはもちろんである。例えば、ガラ
ス化温度を下げるためにボロンやリンの化合物を酸水素
炎中に入れることができる。
【0022】ガラス層が形成された後に、図3の(b)
に示すように、上側のウェーハ50の上部を研磨する。
これにより、該ウェーハ50が第二のシリコン層36に
要求される厚さ、すなわち、ダイアフラムに要求される
厚さのウェーハ50aになり、一方、下側のウェーハ4
6が第一のシリコン層38に要求される厚さになる。
【0023】前記半導体チップ34は、上記のように構
成されたウェーハに対して種々のエッチングが施されて
製造される。すなわち、図3(c)に示したウェーハ4
6に対して、裏面(図において下側)から、異方性のエ
ッチング液、例えばKOH(水酸化カリウム)液、EP
W(エチレンジアミン・ピロカテコール・水)液等を用
いたウェットエッチングを行う。該エッチングにより図
1に示すように、穴42に相当するシリコンが除去され
て、第一のシリコン層38になる。
【0024】次いで、前記ガラス層40に対して、等方
性のエッチングを行う。ガラス用のエッチング液例えば
HF溶液はシリコンを何らエッチングしないため、ガラ
ス層40だけが第二のシリコン層36に平行な方向にエ
ッチングされて、図1に示すよう形状の半導体チップ3
4が得られる。このガラス層40のエッチングされた部
分が空間44になり、第二のシリコン層36の空間44
の上部に隣接する部分がダイアフラム36aになる。な
お、第二のシリコン層36は、その上部にピエゾ抵抗か
らなるゲージ抵抗(図示省略)を、拡散もしくはイオン
インプラント(イオン打ち込み)等により形成しておく
ことはもちろんである。
【0025】以上のように、前記接合されたウェーハ
は、前記の手順のエッチングが施されて、図1の構成が
多数できることとなり、その後、このウェーハをダイシ
ングすることにより、個々の半導体チップ34が構成さ
れる。
【0026】次に、第二実施例について説明する。図4
は、本発明の第二実施例に係る半導体圧力センサの半導
体チップ54の構成を示すものである。
【0027】図4に示すように、第二実施例の半導体チ
ップ54は、図の下側から、第一のシリコン層56、第
一のSiO2膜58、ガラス層40、第二のSiO2膜5
2、及び、第二のシリコン層36が積層されて、主に構
成されている。すなわち、前記半導体チップ54は、ガ
ラス層40の一面に第一のSiO2膜58を介して第一
のシリコン層56が接合され、ガラス層の他面に第二の
SiO2膜41を介して第二のシリコン層36が接合さ
れている。第一実施例がガラス層40の上面のみにSi
2膜を形成したものであるのに対して、この第二実施
例は、ガラス層40の両面に第一、第二のSiO2膜5
8、52を形成したものである。なお、その他の構成は
前記第一実施例と同様であるため同様の部分に同一の符
号を付してその説明を略する。
【0028】図5は、前記半導体チップ54の製造過程
を示すものである。すなわち、図5(a)に示すよう
に、第一のシリコン層56を形成するための第一のウェ
ーハ60上に熱処理により第一のSiO2膜58を形成
する。また、同時に前記図3(a)に示した第一実施例
と同様に、第二のシリコン層36を形成するための第二
のウェーハ50上に第二のSiO2膜52を形成し、さ
らにその上にガラススート層48を形成する。この第二
のSiO2膜52は、前記第一実施例のSiO2膜41と
同様に形成される。
【0029】次いで、図5の(b)に示すように、第二
のウェーハ50上に第一のウェーハ60を重ねて、熱処
理により接合させ、その後、ウェーハ50の上部を研磨
により除去して、(c)に示すように、各ウェーハ50
及び60、ガラス層40が接合された状態のものとす
る。これら接合や研磨、さらには穴42、空間44の形
成、各半導体チップ54へのダイシングは第一実施例と
同様であるため、その説明は略する。
【0030】第二実施例によれば、第二のSiO2膜5
8により、ウェーハ接合時の熱処理に際して、ボロンが
ウェーハ60中に拡散せず、穴42のエッチング時のエ
ッチストップ(ボロンが高濃度になった際に生じる)が
生じることを確実に防止できる。
【0031】前記第一実施例、第二実施例では、前記文
献に示された方法でガラススート層48上にSiO2
を介してウェーハ50を張り合わせてガラス化するの
で、二枚のウェーハ46及び50の間、60及び50の
間にボイドが入りにくい。
【0032】また、ガラススート層48は、酸水素バー
ナーでウェーハ上に形成されるので、酸水素バーナーの
スキャンの繰り返しを行う等して、CVD(化学的気相
成長法)と同様に所望の厚さにガラススート層を形成で
きるため、その厚さに制限がない。これは、前述のよう
にSiO2膜のみを介して、シリコン層を接合した場合
に熱酸化膜は10μmであるのに比較して、はるかに大
きな実効ダイアフラム領域を確保することができるもの
である。したがって、センサの高感度化を図ることがで
きる。
【0033】また、前記ガラス層は自由にその厚さを変
えることができるため、アンダーカット量を自由に変え
ることができる。また、センサチップに台座を接着する
場合、その面積を大きくすることができる。これにより
接着箇所でのリークの確率が減少する。
【0034】本発明に係る導体チップを構成するに際し
て、穴の形状は図1または図4に示した形状(円錐の一
部の側面形状)に限定されず、ガラス層の空間に亙る穴
であればいずれの形状でもよい。また、同様に、空間も
第一の半導体層と第二の半導体層の接合面と同一平面を
含むものであれば、いずれの形状でもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、半
導体圧力センサの半導体チップを小型化しても、有効な
ダイアフラム領域の面積の減少を最小限にできるため、
半導体圧力センサをより小型かつ高感度とし得る。ま
た、シリコン酸化膜を介してシリコンウェーハを接合す
るので、ガラススート層からのボロンの拡散を確実に防
止して、半導体圧力センサの製造時の歩留まりを向上さ
せ得る等の優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体圧力センサの第一の実施例に係
る半導体チップの説明図である。
【図2】本発明の半導体チップを説明するための比較例
の説明図である。
【図3】図1の半導体チップの製作手順を説明する図で
あり、(a)〜(c)は各途中構成の説明図である。
【図4】本発明の半導体圧力センサの第二の実施例に係
る半導体チップの説明図である。
【図5】図4の半導体チップの製作手順を説明する図で
あり、(a)〜(c)は各途中構成の説明図である。
【図6】従来の半導体圧力センサの半導体チップの構成
説明図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図であ
る。
【符号の説明】
34 半導体チップ 36 第二のシリコン層 36a ダイアフラム 38 第一のシリコン層 40 ガラス層 41 SiO2膜 42 穴 44 空間 48 ガラススート層 52 第二のSiO2膜 56 第一のシリコン層 58 第一のSiO2

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体の一部にダイアフラムが形成され
    ていて、このダイアフラムの歪みにより圧力を検出する
    半導体圧力センサにおいて、 第一のシリコン層と第二のシリコン層とがガラス層を間
    に挟んで配置され、かつ、第一のシリコン層とガラス層
    との間または第二のシリコン層とガラス層との間の少な
    くともいずれかの間にシリコン酸化膜が配置されて、第
    一のシリコン層、ガラス層、シリコン酸化膜及び第二の
    シリコン層が接合されており、 第二のシリコン層の厚さが第一のシリコン層の厚さより
    薄く、 第一のシリコン層に、前記ガラス層の反対面側から前記
    ガラス層の近傍に亙って穴が形成され、 前記ガラス層に、前記第二のシリコン層と略平行に広が
    る空間が前記穴に連通して形成されていることを特徴と
    する半導体圧力センサ。
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