JPH06163465A - ドライエッチング装置 - Google Patents

ドライエッチング装置

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JPH06163465A
JPH06163465A JP4312526A JP31252692A JPH06163465A JP H06163465 A JPH06163465 A JP H06163465A JP 4312526 A JP4312526 A JP 4312526A JP 31252692 A JP31252692 A JP 31252692A JP H06163465 A JPH06163465 A JP H06163465A
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JP
Japan
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etching apparatus
dry etching
etching
plasma
neutral particles
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Application number
JP4312526A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Tsujimoto
和典 辻本
Kosei Kumihashi
孝生 組橋
Naoyuki Koto
直行 小藤
Shinichi Taji
新一 田地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エッチング深さのパターン寸法依存性を減少さ
せて、微細で高アスペクト比のパターンを、高い精度で
形成する。 【構成】プラズマ発生部と試料エッチ部の間に圧力差を
形成して、中性粒子を試料エッチ部へ導入し、さらに中
性粒子に方向性を与える手段を設けて、中性粒子をウェ
ハの表面に垂直に入射させる。 【効果】幅が狭く、高アスペクト比の孔の底部に、中性
粒子が十分に供給されるので、微細で高アスペクト比の
パターンを、低いパターン寸法依存性で、迅速かつ高い
精度で形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドライエッチング装置に
関し、詳しくは異方性が極めて高エッチングを行なうこ
とができ、アスペクト比が高く微細な深溝や深孔の形成
に特に好適なドライエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ドライエッチングは、エ
ッチ液を用いたウェットエッチングに比べて、微細加工
を高い精度で行うことができるため、半導体集積回路
(LSI)の製造に広く用いられている。ドライエッチ
ングの加工精度に対する要求は、LSIの微細化にとも
なってますます厳しくなっており、このため、極めて微
細なマスクパターンの形状や寸法に忠実に、垂直にエッ
チングすることが困難になっている。
【0003】ドライエッチングの異方性(垂直加工性)
を向上させるためには、ラジカルや斜めに入射されるイ
オンによる、パターン側面のエッチングを防止しなけれ
ばならない。従来、ラジカルによるエッチングを防止す
るため、例えば、エクステンデイッド・アブストラクト
・オブ・ソリッド・ステート・デバイシス・アンド・マ
テリアルス、229頁、1986年( Extended Abstra
cts of Solid State Devices and Materials, P229 (19
86))に記載されているように、パターン側面に反応防
止用保護膜を形成する方法、ジャパニーズ・ジャーナル
・オブ・アップライド・フイジクス、29巻、792、
1990年( Jpn.J.Appl.Phys., 29, 792 (1990))に
記載されているガス圧を低くする方法、およびアップラ
イド・フイジクス・レター、52巻616頁( Appl. P
hys. Lett., 52, P616 (1988)に記載されている、基板
を低温化する方法などが提案されている。
【0004】しかし、これらの方法を用いても、微細パ
ターンを形成する際に、斜めに入射されるイオンによる
側面のエッチングを、防止できない場合があった。
【0005】これに対して、プロシーデイング・オブ・
イレブンス・シンポジウム・オン・ドライ・プロセス、
33頁、1989年(Proceedings of 11th Symposium
on Dry Process, p33 (1989))に記載されているような
低ガス圧化や、ジャパニーズ・ジャーナル・オブメアプ
ライド・フイジクス、28巻、2147頁、1989年
(Jpn. J. Appl. Phys., 28, p2147 (1989))に記載さ
れているような磁場制御等の方法が提案されている。
【0006】しかし、これらの方法を用いても、アスペ
クト比(エッチング深さのエッチング幅に対する比)が
非常に大きい溝や孔などを形成するのに必要な、十分大
きな垂直加工性を得るのが困難でる。この理由は、エッ
チングの異方性を極めて高くするためには、イオンの方
向性を大きくするだけでは不十分で、ラジカルの方向性
も大きくする必要があるにもかかわらず、これら従来の
方法では、ラジカルの方向性を大きくすることは、全く
考慮されていなかったためである。
【0007】エッチングにおける表面反応では、イオン
およびラジカルと固体表面との相互作用による、イオン
アシスト反応が起こるため、これらイオンおよびラジカ
ルの両者を、十分に供給することが必要である。しか
し、上記のように、従来はイオンの入射方向の垂直性を
高めることのみが配慮され、ラジカルの入射方向性を高
めることは配慮されていなかった。従って、深い孔や溝
を形成する際、その底部には、イオンは十分入射される
が、ラジカルの入射は困難であり、この結果、イオンと
ラジカルの両者が必要なイオンアシスト反応が、深い溝
や孔の底部では生じ難く、エッチングが進行し難いとい
う問題があった。
【0008】このような問題は、パターンの寸法が小さ
いほど、また、エッチングされる部分の深さが深いほど
顕著に現われる。そのため、種々の寸法のパターンをエ
ッチングによって同時に形成する場合は、これらのパタ
ーン間で、パターンの寸法の差によってエッチングされ
る深さが異なる現象(マイクロローディング)が顕著に
なり、得られる溝の深さが互いに異なってしまう。
【0009】従来のエッチングにおいて、イオンの入射
方向のみが配慮されていた理由は、イオンは電荷を持っ
ているので、基板表面に電界を印加することによってイ
オンを加速し、入射の方向性を容易に制御できるのに対
し、ラジカルやガス分子等の中性粒子の場合は、電界に
よって加速することができず、方向性の制御も困難であ
るためである。
【0010】従って、本発明の目的は、上記従来の問題
を解決し、上記マイクロローデイング効果を防止して、
寸法が微細でアスペクト比が高い溝や孔を、高精度、か
つ、高いエッチング速度で形成することができる、ドラ
イエッチング装置およびドライエッチング方法を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、プラズマ放電室のガス圧を、試料処理室
(エッチング室)のガス圧よりも高くして、中性のラジ
カルやガス分子に基板方向への運動エネルギーを与え、
基板方向への流れを作るとともに、上記中性のラジカル
やガス分子の流れに方向性を与える手段を設けて、エッ
チすべき試料の表面に、上記中性ラジカルやガス分子を
垂直に入射させるものである。上記中性のラジカルやガ
ス分子の流れに方向性を与える手段としては、例えばノ
ズル、メッシュ状の細孔を有する多孔板、ハニカム板若
しくはラジカルビーム板などを用いることが出来る。
【0012】
【作用】中性粒子はガス圧の高い方から低い方へと流
れ、その速度はガスの圧力勾配に比例すると考えられ
る。従って、プラズマ放電室の圧力を、試料処理室のガ
ス圧より高くすることにより、中性粒子の試料表面への
流れを作ることができ、この流れの速度は、ガス圧の差
が大きいほど早くなる。
【0013】一方、ガスがノズルから噴出するときの流
速は、およそcosθ則に従うと考えられるから、ノズ
ルの軸方向に噴出されるガス粒子の速度が最も大きく、
軸と垂直な方向の速度成分は無い。従って、エッチすべ
き試料の表面に対してノズルを垂直に対向して配置する
と、方向の揃った中性粒子を、試料の表面に垂直な方向
に入射させることができる。また、このノズルを多数使
用することにより、ガスの流れ方向がさらに揃うことは
いうまでもない。同様の効果はノズルの長さを長くして
も得られる。
【0014】ノズルとしては、例えば開口部が一様に形
成された多孔板を用い、この多孔板によってプラズマ放
電室と試料処理室の間を仕切り、この多孔板を介して、
ガスをシャワー状に基板の表面に照射することができ
る。また、多数の細管を束ねてて使用してもよく、断面
が六角形の開口部を蜂の巣状に備えたハニカム板を用い
ることもできる。
【0015】このような構成を有する装置を高速排気シ
ステムと組合せると、実用上極めて優れたエッチング装
置が得られる。すなわち、試料処理室内のガス圧を低く
することによって、ガス粒子の再散乱による方向性の低
下が防止され、さらに、高速排気を行なって、ガス流量
が大きいエッチングを行なうことにより、低いガス圧下
で高いエッチ速度を得ることができる。
【0016】
【実施例】
〈実施例1〉図1を用いて本実施例を説明する。プラズ
マ放電室1内にエッチングガスを導入する。マグネトロ
ン2によって発生された周波数2.45GHzの高周波
は、導波管3および石英窓4を経て放電室1内に入り、
上記エッチングガスのプラズマ5が発生される。放電の
効率を高くするため、磁場発生用のソレノイドコイル6
が放電室1の周囲に配置され、875ガウスの磁場によ
る電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyc
lotron Resonance:ECRと略す)に
よって高密度のプラズマが発生される。
【0017】試料処理室14内には試料台7が設けられ
ており、この上にエッチすべきウェハ8を配置して、上
記ガスプラズマによるエッチングが行なわれる。
【0018】エッチングガスはガス流量コントローラー
9を通り、ガス配管10を経てプラズマ放電室1内に導
入され、マイクロ波と磁場によってガスプラズマ化され
る。排気は試料処理室14に接続された2台のターボ分
子ポンプ11を用いて行なわれ、実効排気速度はコンダ
クタンスバルブ12によって制御される。ガスプラズマ
は、多数の開口部(小孔)をメッシュ状に有する石英製
多孔板13を通って、試料処理室14内へ導入される。
この石英製多孔板13には、多数の小孔(直径3mm以
下)が形成されており、厚さは10mmである。この石
英製多孔板13としては、厚さが薄いもの、例えば厚さ
1mmのものを複数枚やや離して重ね、使用しても同様
の効果が得られる。
【0019】プラズマ放電室1は、エッチング反応に必
要な量のエッチング種を生成するために、ある程度大き
な体積が必要であり、本実施例では1000cm3とし
た。エッチング時におけるガス圧力は、試料処理室14
に設置されたガス圧力センサ15によって測定した。ま
た、プラズマ放電室1と試料処理室14との差圧を測定
するため、プラズマ放電室1にもガス圧力センサ15を
設置した。ウェハ8を配置する試料台7には、ウェハ8
を0℃以下に冷却できる冷却機構16を設け、この試料
台7には13.56MHzから400KHzのRFバイ
アス17を印加できる。
【0020】排気ポンプとしては、排気速度2000
l/秒のターボ分子ポンプ2台を放電部の中心軸に対し
て対称に配置し、総排気速度4000 l/秒とした。
また、真空処理室14の実質的なガス排気口部分も、ウ
エハ中心軸に対して対称に配置した。これにより、排気
コンダクタンスを極力大きくしながら、ガスの流れをウ
ェハ中心に対して対称にすることができた。ガスの通路
となる放電室1、試料処理室14、排気管およびコンダ
クタンスバルブの総排気コンダクタンスは、4000
l/秒とした。エッチング時におけるウェハ8の位置
は、最下段のコイルの厚さ方向の中心よりも下とし、放
電室1の下方の排気コンダクタンスが極力大きくなる構
造とした。この時の最大実効排気速度は2000 l/
秒であったが、この値より大きくても、良好な結果が得
られる。また、放電室1、試料処理室14および排気管
の総容積は80 lであり、試料処理室14内のガス滞
在時間は50m秒であった。
【0021】このマイクロ波プラズマエッチング装置を
用いて、Si単結晶をエッチングして、深い溝の形成を
行なった。試料としては、単結晶Si基板の表面上に厚
さ500nmの熱酸化膜を形成し、その上にホトレジス
トマスクを形成したものを用い、上記酸化膜をドライエ
ッチングして直径0.1μmから1.0μmのホ−ルパ
タ−ンを形成した後、ホトレジストマスクを除去してS
iO2マスクを形成して、上記単結晶Si基板のエッチ
ングを行なった、エッチングガスにはCl2を用い、試
料処理室のガス圧力を0.5mTorr、マイクロ波パ
ワー500W、RFバイアスは2MHzで20W、ウェ
ハ温度は−30℃とした。磁場強度分布は、放電室の上
方から下方に向けて小さく、ECR条件を満たす875
ガウスの位置は、ウェハ上方約40mmとした。
【0022】プラズマ放電室と試料処理室の間に、ガス
圧力差が生ずる本実施例およびプラズマ放電室と試料処
理室に仕切が無く、従って両者の間にガス圧力差が生じ
ない従来の場合における、エッチング深さのパターン寸
法依存性を、図2に示した。なお、本実施例では、ガス
流量を100sccmとし、プラズマ放電室のガス圧が
10mTorr、試料処理室のガス圧が0.5mTor
rにそれぞれなるように、排気速度および多孔板の開口
面積を設定した。一方、従来法は、上記のように試料処
理室とプラズマ放電室の間に仕切が無く、ガス圧は0.
5mTorrとした。
【0023】図2から明らかなように、従来法では、パ
ターン寸法(幅)が小さい場合は、エッチング深さのパ
ターン寸法依存性が大きく、幅が1.5μm以上のとき
のエッチング深さはほとんど変わらないが、幅が0.1
μmの場合のエッチング深さは、幅が1.5μmのパタ
ーンの深さの約1/2に過ぎなかった。
【0024】一方、本発明のエッチング装置を用いた場
合は、幅0.1μmのときのエッチング深さは、幅が
1.5μmのパターンの深さの約0.9倍であり、上記
従来の場合よりも、パターンの幅による影響がはるかに
少なかった。これにより、幅が0.1から0.2μmで
ある微細パターンであっても、エッチング深さの変動を
小さく抑えてエッチングできることが確認された。
【0025】プラズマ放電室と試料処理室の、ガス圧の
比を変えてSiをエッチングした場合の、エッチング深
さのパターン寸法依存性を図3に示した。ガス圧の比
は、多孔板の孔径を変えることによって変化させた。ガ
ス流量100sccmで、プラズマ放電室のガス圧を、
50mTorrおよび2mTorrに変化させ、試料処
理室のガス圧を0.5mTorrに調整した。図3から
明らかなように、Siのエッチング深さのパターン寸法
依存性は、プラズマ放電室のガス圧が2mTorrのと
き、すなわち、試料処理室のガス圧との比が4の場合、
幅0.1μmのパターンのエッチング深さは、幅が1.
5μm以上のパターンの深さの0.7倍であった。
【0026】これに対し、プラズマ放電室のガス圧を5
0mTorrとして、試料処理室のガス圧との比を10
0倍にした場合、幅が0.1μmのパターンのエッチン
グ深さは、幅1.5μm以上のパターンの深さの0.9
5倍であった。すなわち、試料処理室のガス圧が同じで
ある場合は、プラズマ放電室と試料処理室のガス圧比が
大きい方が、エッチング深さのパターン寸法依存性が小
さく、好ましいことが認められた。
【0027】〈実施例2〉本発明の他の実施例を図4に
示す。本実施例は、反応性イオンエッチング装置に本発
明を適用した例である。図4において、エッチングガス
はプラズマ放電室1内に導入され、高周波電源17によ
って周波数13.56MHzの高周波が発生されて、上
部電極18、下部電極19からなる平行平板電極の間
に、ガスプラズマ5が発生される。低ガス圧での放電を
可能にするため、試料台である下部電極19の下に磁石
21を設置した。プラズマ放電室1と試料処理室14の
間は多孔板13により仕切られ、試料処理室14のガス
圧はプラズマ放電室1のガス圧よりも低くされる。試料
処理室14内に設けられた下部電極19の上にウェハ8
を置き、ガスプラズマによりエッチングする。
【0028】試料室14からの排気は、試料処理室14
に設置された2台のターボ分子ポンプ11を用いて行な
い、実効排気速度は、コンダクタンスバルブ12によっ
て制御した。エッチングガスの流量はガス流量コントロ
ーラによって制御され、多数の小孔を有するガス導入口
20からプラズマ放電室1内に導入される。プラズマ放
電室1内で発生したガスプラズマ5は、メッシュ状の開
口部を有する石英製多孔板13を通って試料処理室14
へ導入される。プラズマ放電室1の容積は5000cm
3とした。
【0029】エッチング時のガス圧力は、プラズマ放電
室1に設けられたガス圧力センサ15によって測定し
た。排気ポンプには排気速度2000 l/秒のターボ
分子ポンプ2台を用いて、総排気速度を4000 l/
秒とし、放電部の中心軸に対して対称に配置した。この
時、最大実効排気速度は2000 l/秒であった。ま
た、放電部、真空処理室、排気管の総容積は80 lで
ある。
【0030】このような装置を用いてSiO2膜のエッ
チングを行ない、コンタクトホールを形成した。試料と
しては、厚さ2μmのSiO2膜を、CVD法によって
Si基板上に形成し、その上にホトレジストマスクを周
知の方法を用いて形成した。エッチングガスにはCHF
3を用い、プラズマ放電室1のガス圧力は500mTo
rr、試料処理室14のガス圧力は5mTorrにそれ
ぞれ設定した。高周波パワーは900W、ガス流量は2
00sccm、ウェハ温度は20℃とした。
【0031】このような条件でエッチングを行なった結
果、直径が0.2μmのコンタクトホールのエッチング
深さを、直径が1.5μmの場合の深さの0.9倍以上
にすることができ、エッチング深さのパターン寸法依存
性が小さいエッチングを行なうことができた。
【0032】〈実施例3〉本発明のさらに他の実施例を
図5に示した。本実施例は、ヘリコンコイル23を具備
したヘリコンエッチング装置を用いた例である。ラジカ
ルビーム源24を設けて、ラジカルに方向性を与え、中
性粒子がウエハ8に垂直に入射されるようにした。
【0033】図5において、プラズマ放電室1内にエッ
チングガスを導入し、ヘリコンコイル23に周波数1
3.56MHzの高周波を供給して、ガスプラズマ5を
発生させる。プラズマ放電室1は、エッチングが行なわ
れる試料処理室と連続しており両者間を仕切る隔壁は設
けられていない。従って、高速排気によって真空容器内
によって真空容器内に生じた圧力差によって、ラジカル
は上部から下部へ流れるが、ウェハ8へのラジカルの入
射の方向性は、上記ラジカルビーム源24のみによって
制御される。
【0034】試料台22には、プラズマ放電電源とは独
立に高周波バイアス(2MHz)が印加される。その中
でエッチングが行なわれる放電室1内のガス圧は1mT
orrとし、ラジカルビーム導入口25とウェハ8の表
面の間の距離を15cmとした。排気ポンプには排気速
度2000 l/秒のターボ分子ポンプ2台を用いて、
総排気速度を4000 l/秒とし、放電部の中心軸に
対して対称に配置した。この時、最大実効排気速度は2
000 l/秒であった。また、放電部、真空処理室、
排気管の総容積は80 lである。
【0035】このような装置を用い、多層レジスト法に
おけるマスクとして用いられる、厚いホトレジスト膜の
エッチングを行った。すなわち、厚さ1.5μmのホト
レジスト膜をSi基板上に周知の塗布法によって形成し
た後ベークし、SOG(Spin−On−Glass)
もしくはチタンシリカ等からなる中間層をその上に形成
した。この中間層の上に、所定の形状を有するレジスト
マスクを形成し、上記中間層の露出された部分をドライ
エッチングして、下層である上記厚いホトレジスト膜を
エッチングするためのマスクを形成した。
【0036】次に、エッチングガスとしてはO2を用
い、ガス圧力1mTorr、ヘリコンコイルへのRFパ
ワー500W、ウェハ温度20℃、ガス流量100sc
cm、およびバイアス50Wという条件で、上記厚いホ
トレジスト膜のエッチングを行なった。
【0037】このような条件のエッチングによって形成
されたレジスト膜パターンの断面形状は、1mTorr
という低いガス圧力でエッチングが行なわれたため、高
い方向性が認められ、ほぼ垂直な側面が得られた。ま
た、高速排気および大ガス流量によって、800nm/
分という高いエッチ速度が得られた。さらに、ラジカル
ビーム源24からウェハ8の表面に垂直方向にラジカル
ビームが供給されるので、エッチング深さのパターン寸
法依存性は非常に小さくなり、例えばパターンの幅が
0.2μmである場合のエッチング深さを、幅が1.5
μmである場合のエッチング深さの、0.9倍以上とす
ることができた。
【0038】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば、幅が0.2μm以下という、微細で高アスペク
ト比を有するパターンを形成する際においても、エッチ
ング深さのパターン寸法依存性を極めて小さくすること
ができ、高精度な微細加工を実現できる。また、高いア
スペクト比のパターンを、高いエッチング速度で形成す
ることができるので、例えばアイソレーションやキャパ
シタなどに用いられる深い溝などの形成に有効である。
【0039】本発明は、上記実施例に限られるものあな
く、他の材料すなわちアルミニウム、タングステン、窒
化シリコン、酸化タンタル、GaAs、銅など、各種導
電体や各種強誘電体若しくは各種超電動体のエッチング
に用いても、同様の効果が得られる。
【0040】また、他のエッチング装置、例えばマグネ
トロンエッチング装置、誘導結合型エッチング装置など
を用いても良いことはいうまでもない。
【0041】なお、本発明において、上記排気速度は、
ほば300 l/秒以上であれば効果が認められ、ほぼ
1000 l/秒以上であれば、極めて優れた結果が得
られた。上記実施例では、実効排気速度を2000 l
/秒としたが、さらに大容量の排気ポンプが利用できる
ならば、排気速度を、さらに大きくしても良いことは言
うまでもない。また、真空容器などの容量が異なれば、
排気速度が同一であっても、真空容器内におけるエッチ
ングガスの滞在時間が異なるのは当然であるが、滞在時
間がほぼ0.01〜0.1秒の範囲内であれば、良好な
結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるマイクロ波プラズマエ
ッチン装置を示す図。
【図2】本発明による効果の一例を示す図。
【図3】本発明による効果の一例を示す図。
【図4】本発明の他の実施例である反応性イオンエッチ
ン装置を示す図。
【図5】本発明のさらに他の実施例であるヘリコンエッ
チン装置を示す図。
【符号の説明】
1;プラズマ放電室,2;マグネトロン,3;導波管,
4;石英窓,5;ガスプラズマ,6;ソレノイドコイ
ル,7;試料台,8;ウェハ,9;ガス流量コントロー
ラ,10;ガス配管,11;ターボ分子ポンプ,12;
コンダクタンスバルブ,13;多孔板,14;試料処理
室,15;ガス圧センサ,16;冷却機構,17;高周
波電源,18;上部電極,19;下部電極,20;ガス
導入口,21;磁石,22;試料台,23;ヘリコンコ
イル,24;ラジカルビーム源,25ラジカルビーム導
入口.
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01R 33/64 (72)発明者 田地 新一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッチングガスのプラズマを発生させる手
    段と、真空容器内に置かれた被エッチ物を上記プラズマ
    を用いてエッチする手段と、上記真空容器内を排気する
    手段と、上記プラズマに含まれる中性粒子を移動させる
    手段と、上記中性粒子の移動の方向性を制御する手段を
    少なくとも具備し、上記中性粒子は上記被エッチ物の表
    面に入射されてエッチングが行なわれることを特徴とす
    るドライエッチング装置。
  2. 【請求項2】上記中性粒子の移動は、上記真空容器内に
    形成された圧力差によって行なわれることを特徴とする
    請求項1記載のドライエッチング装置。
  3. 【請求項3】上記圧力差は、上記プラズマが発生される
    部分の圧力を、上記被エッチ物の近傍の圧力より高くす
    ることによって行なわれることを特徴とする請求項2記
    載のドライエッチング装置。
  4. 【請求項4】上記中性粒子の移動の方向性を制御する手
    段は多孔板であることを特徴とする請求項1から3のい
    ずれかに記載のドライエッチング装置。
  5. 【請求項5】上記中性粒子の移動の方向性を制御する手
    段はラジカルビ−ム源であることを特徴とする請求項1
    から3のいずれかに記載のドライエッチング装置。
  6. 【請求項6】上記中性粒子の移動の方向性を制御する手
    段はハニカム板であることを特徴とする請求項1から3
    のいずれかに記載のドライエッチング装置。
  7. 【請求項7】上記排気する手段によって得られる総排気
    速度は2000 l/秒以上であり、上記真空容器内を
    排気する実効排気速度は300 l/秒以上であること
    を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のドライ
    エッチング装置。
  8. 【請求項8】上記実効排気速度は500 l/秒以上で
    あることを特徴とする請求項6記載のドライエッチング
    装置。
  9. 【請求項9】上記実効排気速度は1000 l/秒以上
    であることを特徴とする請求項6記載のドライエッチン
    グ装置。
  10. 【請求項10】上記真空容器内における上記エッチング
    ガスの滞在時間は、100ミリ秒以下であることを特徴
    とする請求項1から9のいずれかに記載のドライエッチ
    ング装置。
  11. 【請求項11】上記真空容器内には、上記エッチングガ
    スのプラズマが形成される放電室と、上記被エッチ物が
    配置される試料処理室が形成され、当該放電室と試料処
    理室は多孔板若しくはハニカム板によって互いに区分さ
    れていることを特徴とする請求項1から4および6から
    10のいずれかに記載のドライエッチング装置。
  12. 【請求項12】上記エッチング装置は、マイクロ波プラ
    ズマエッチング装置であることを特徴とする請求項1か
    ら4および6から11のいずれかに記載のドライエッチ
    ング装置。
  13. 【請求項13】上記エッチング装置は、反応性イオンエ
    ッチング装置であることを特徴とする請求項1から4お
    よび6から11のいずれかに記載のドライエッチング装
    置。
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