JPH06160899A - 表示装置用薄膜トランジスタ基板 - Google Patents

表示装置用薄膜トランジスタ基板

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JPH06160899A
JPH06160899A JP31060492A JP31060492A JPH06160899A JP H06160899 A JPH06160899 A JP H06160899A JP 31060492 A JP31060492 A JP 31060492A JP 31060492 A JP31060492 A JP 31060492A JP H06160899 A JPH06160899 A JP H06160899A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示装置用TFT基板への戻り光のうちTF
T部4へ入射する光量を低減することにより、TFTの
特性劣化を防止する。 【構成】 TFT4と基板1との間にポリシリコン膜2
を有する遮光膜を備えており、その膜厚が、所定の波長
を有する入射光を内部で干渉させて、減衰させるように
設定されているので、基板1側からの入射光のうち所定
の波長の光は、ポリシリコン膜2で吸収されるのみなら
ず、干渉作用によって減衰する。更に、透明絶縁膜3に
おいても、入射光は干渉作用により減衰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の透過量を制御する
ことによって表示を行う液晶表示装置に用いられる表示
装置用薄膜トランジスタ基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置においては、アクテ
ィブマトリクス型の表示が主流である。アクティブマト
リクス型の液晶表示装置は、2つの基板と、両基板に挟
持された液晶とから構成されており、一方の基板には、
マトリクス状に配された絵素に対応して形成されたスイ
ッチング素子と、そのスイッチング素子に接続された絵
素電極とが形成され、他方の基板には対向電極が形成さ
れている。このような液晶表示装置においては、絵素電
極と対向電極との間に表示信号を印加することにより表
示を行う。具体的には、表示電圧を印加することによ
り、両電極に挟持された液晶の配向状態を変化させ、こ
の液晶を透過する光量を制御することによって表示を行
う。
【0003】上記スイッチング素子には、薄膜トランジ
スタ(以下、TFTと略す。)、ダイオードなどの非線
形素子が用いられる。中でも、表示装置の駆動回路と一
体形成が可能で、応答速度も早いポリシリコンTFTが
通常用いられる。
【0004】しかし、上述した光の透過量を制御するこ
とによって表示を行う液晶表示装置に於いては、ポリシ
リコンTFTに光が照射されることにより、その特性が
劣化し、クロストークなどの原因になるという問題点が
あった。
【0005】この様な問題点を解決するために、ポリシ
リコンTFTが形成されているTFT基板側、若しくは
その基板に対向する基板側のTFT形成位置に遮光膜を
形成する構造が採られている。
【0006】上記構造のうち、TFT基板側に遮光膜を
形成する場合は、従来はTFTを基板上に形成した後に
遮光膜を形成している。これは、ポリシリコンTFTの
製造過程に於いて、1000℃近辺の高温を使う工程が
あるため、アルミニウム等の遮光膜は高温工程以降に形
成する必要があるからである。従って、液晶表示装置に
は、TFTに対して遮光膜が形成されている側、即ち、
TFT基板に対向する基板側から光を入射させるように
し、直接TFTに光が照射することを防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、液晶表
示装置への光の入射方向を限定して直接TFTに当たる
光を遮光しても、遮光膜が形成されていない部分を通り
抜けた光が、液晶表示装置の外部に形成されている光学
部分(例えば、レンズ、偏光板、ミラー等)又は液晶表
示装置の内壁等に反射されて、TFT側に戻って来るこ
とがある。特にプロジェクションに用いられた液晶表示
装置の場合は、画像を拡大投影するために非常に強い光
が照射されるため、TFT側に戻って来る光(以下、戻
り光と呼ぶ。)の量も多く、この戻り光によるTFTの
特性劣化が著しいという課題が生じる。
【0008】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
ためになされたものであり、液晶表示装置に用いたとき
に、戻り光のうちTFT部へ入射する光量を低減するこ
とにより、TFTの特性劣化を防止することのできる表
示装置用TFT基板を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置用TF
T基板は、基板と、該基板上に形成されたポリシリコン
薄膜トランジスタと、該基板と該薄膜トランジスタとの
間に形成され、所定の波長を有する入射光を内部で干渉
させて、減衰させるように厚みが設定されたポリシリコ
ン膜を有し、該薄膜トランジスタへの光入射を抑制する
遮光膜とを備えており、そのことにより上記目的が達成
される。
【0010】前記遮光膜が、前記ポリシリコン膜の前記
薄膜トランジスタ側に、更に透明絶縁膜を有し、該透明
絶縁膜に到達した、前記所定の波長を有する入射光を内
部で干渉させて、減衰させるように該透明絶縁膜の厚み
が設定されていてもよい。
【0011】前記遮光膜が、前記ポリシリコン膜の前記
薄膜トランジスタ側に、更に透明絶縁膜を有し、前記所
定の波長以外の所定の波長を有する入射光を内部で干渉
させて、減衰させるように該透明絶縁膜の厚みが設定さ
れていてもよい。
【0012】
【作用】本発明の表示装置用TFT基板は、TFTと基
板との間にポリシリコン膜を有する遮光膜を備えてお
り、その膜厚が、所定の波長を有する入射光を内部で干
渉させて、減衰させるように設定されているので、基板
側からの入射光のうち所定の波長の光は、ポリシリコン
膜で吸収されるのみならず、干渉作用によって減衰す
る。
【0013】遮光膜が更に透明絶縁膜を備えている場合
は、この透明絶縁膜においても、入射光は干渉作用によ
り減衰する。ポリシリコン膜の干渉作用によって減衰す
る所定の波長の光を、透明絶縁膜においても遮光するよ
うに設定した場合は、入射光が単色光の時に、遮光の相
乗効果が得られる。ポリシリコン膜の干渉作用によって
減衰する所定の波長と異なる波長の光を、透明絶縁膜に
おいて遮光するように設定した場合は、入射光が多色光
の時に、ポリシリコン膜を透過する波長の光は、透明絶
縁膜によって遮られる一方、透明絶縁膜を透過する波長
の光は、予めポリシリコン膜によって遮られる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例について以下に説明する。
【0015】<第1実施例>図1に、本発明の第1実施
例である表示装置用TFT基板の断面構造図を示す。こ
の表示装置用TFT基板が用いられる液晶表示装置は、
入射光として単色光を利用するものである。
【0016】この表示装置用TFT基板は、透明基板1
と、透明基板1上のTFT形成領域に形成された遮光用
ポリシリコン膜2と、そのポリシリコン膜2上に、間に
透明絶縁膜3を介して順に形成されたTFT用ポリシリ
コン層4、ゲート絶縁膜5及びゲート電極6とで構成さ
れており、更にTFT用金属配線7及び絵素電極8等が
形成されている。
【0017】上記構造を有する表示装置用TFT基板の
製造方法を、図2(a)〜(c)に基づいて説明する。
【0018】先ず、図2(a)に示すように、例えば石
英基板、高歪点ガラス基板等からなる透明基板1上に、
SiH4又はSi2H6の分解によるLPCVD法によ
り、ポリシリコン膜2aを形成する。このポリシリコン
膜2aの膜厚は、本実施例の表示装置用TFT基板が適
用される液晶表示装置への入射光の波長に依存する。こ
れは、遮光効果がポリシリコン膜2内での干渉によるも
のだからである。この干渉作用については詳しく後述す
る。具体的には、適用される液晶表示装置が、赤色用
(入射光の波長が620nm)の場合は、膜厚を約20
00オングストロームとし、緑色用(入射光の波長が5
50nm)及び青色用(入射光の波長が480nm)の
場合は、膜厚を約800〜900オングストロームとす
る。このポリシリコン膜2a上のTFT用ポリシリコン
層4が形成される領域に、フォトリソグラフィ法で保護
膜をつける。その保護膜を形成した領域以外のポリシリ
コン膜2aをフロン系ガスプラズマによるドライエッチ
ング法で除去することにより、遮光用ポリシリコン膜2
を形成する。
【0019】次に、図2(b)に示すように、遮光用ポ
リシリコン膜2が形成された基板1上全面に、ポリシリ
コン膜2と、以降に形成するTFT用ポリシリコン層4
とが電気的に絶縁されるように、膜厚が2500〜50
00オングストロームの透明絶縁膜3を形成する。この
透明絶縁膜3の膜厚も、本実施例の表示装置用TFT基
板が適用される液晶表示装置への入射光の波長に依存す
る。これは、遮光効果が透明絶縁膜3内での干渉による
ものだからである。この干渉作用については、上記ポリ
シリコン膜2に於ける干渉と併せて詳しく後述する。
【0020】次に、図2(c)に示すように、透明絶縁
膜3上全面に、SiH4又はSi2H6の分解によるLP
CVD法により、TFT用ポリシリコン層4となるアモ
ルファスSi膜を形成した後に、結晶化処理を行い、ポ
リシリコン膜4aとする。
【0021】以降は、通常の表示装置用TFT基板の製
造方法と同様にして、ゲート絶縁膜5、ゲート電極6、
金属配線7及び透明電極8等を形成する。
【0022】上記製造方法によって得られる表示装置用
TFT基板における遮光作用を説明する。
【0023】図3に、本実施例の表示装置用TFT基板
におけるポリシリコン膜2による分光透過率、及びシリ
コン単層の吸収係数と膜厚とから算出される分光透過率
を示す。図3において、実線は遮光用ポリシリコン膜2
の膜厚が2064オングストロームの場合を示し、一点
鎖線は膜厚が866オングストロームの場合を示す。図
示するように、膜厚が、例えば866オングストローム
の遮光用ポリシリコン膜では、シリコン単膜の吸収係数
と膜厚とから算出した分光透過率が約80〜90%とな
るのに対し、実際には、青色光の透過率は約25%に、
緑色光の透過率は約30%に、赤色光の透過率は約70
%に下っている。これは、吸収のみでなく、干渉によっ
て透過光量が減少したものである。
【0024】更に、図3より、膜厚によって効果的に遮
光できる波長が異なることが分かる。具体的には、遮光
用ポリシリコン膜2の膜厚が866オングストロームの
場合には、青色・緑色の光が、およそ3分の1以下に効
果的に遮光されているのに対し、赤色の光は70%程度
も透過する。一方、ポリシリコン膜2の膜厚を2064
オングストロームにすれば、赤色の光が、およそ3分の
1程度に効果的に遮光されているのに対し、緑色の光は
60%程度も透過する。従って、上述のように、適用さ
れる液晶表示装置が、赤色用の場合は、膜厚を約200
0オングストロームとし、緑色用及び青色用の場合は、
膜厚を約800〜900オングストロームとすると干渉
による遮光が効果的に行われる。
【0025】この干渉作用を図4に基づいて説明する。
図4は、図1に示す表示装置用TFT基板の遮光用ポリ
シリコン膜2及びTFT用ポリシリコン層4の近傍を拡
大したものである。実線の矢印は、表示装置用TFT基
板への入射光Aの光路を示す。
【0026】図示するように、本実施例の表示装置用T
FT基板へ基板1側から入射した光Aには、遮光用ポリ
シリコン膜2の基板1側の面を透過し、透明絶縁膜3側
の面で反射された後に、基板1側の面で反射されて、T
FT用ポリシリコン層4に向かう光A1と、ポリシリコ
ン膜2の基板1側の面及び透明絶縁膜3側の面を透過し
てTFT用ポリシリコン層4に向かう光A2とがある。
ポリシリコン膜2の膜厚をd2とすると、この2つの光
A1及びA2の光路差は、距離2d2×n2(n2はポリ
シリコン膜2の屈折率)となり干渉を起こす。本発明
は、この干渉を利用したものであり、ポリシリコン膜2
の膜厚d2を調節することにより、ポリシリコン膜2を
出射してTFT用ポリシリコン層4に向かう光のうち、
特定の波長の光を減衰させることができる。
【0027】上記遮光用ポリシリコン膜2の場合と同様
に、透明絶縁膜3においても干渉による遮光効果が得ら
れる。この干渉作用を図4に基づいて説明する。一点鎖
線の矢印は、表示装置用TFT基板への入射光Bの光路
を示す。
【0028】図示するように、本実施例の表示装置用T
FT基板へ基板1側から入射し、遮光用ポリシリコン膜
2を透過した光Bは、透明絶縁膜3の基板1側の面を透
過し、TFT用ポリシリコン層4側の面で反射された後
に、基板1側の面で反射されて、TFT用ポリシリコン
層4に向かう光B1と、透明絶縁膜3の基板1側の面及
びTFT用ポリシリコン層4側の面を透過してTFT用
ポリシリコン層4に向かう光B2とがある。透明絶縁膜
3の膜厚をd3とすると、この2つの光B1及びB2の
光路差は、距離2d3×n3(n3は透明絶縁膜3の屈折
率)となり干渉を起こす。従って、上述したポリシリコ
ン膜2における干渉と同様に、透明絶縁膜3の膜厚d3
を調節することにより、透明絶縁膜3を出射してTFT
用ポリシリコン層4に向かう光のうち、特定の波長の光
量を小さくすることができる。又、透明絶縁膜3の基板
1側の面及びTFT用ポリシリコン層4側の面での反射
率は大きいため、有効に干渉が起こる。
【0029】このような遮光用ポリシリコン膜2及び透
明絶縁膜3における干渉による遮光効果は、何れか一方
のみの膜厚調整であっても、充分に得られるものである
が、本実施例のように双方の膜厚d2及びd3を調整すれ
ば、相乗効果が得られる。即ち、この表示装置用TFT
基板を適用する液晶表示装置への入射光の波長に応じ
て、ポリシリコン膜2及び透明絶縁膜3の双方におい
て、それぞれ最も透過率が低くなるようにすればよい。
【0030】この様に遮光用ポリシリコン膜2及び透明
絶縁膜3の膜厚を調整された表示装置用TFT基板にお
いては、基板1側から入射する特定の波長を有する光
は、ポリシリコン膜2及び透明絶縁膜3によって遮られ
る。その結果、入射光のうち、TFT用ポリシリコン層
4へ到達する光の量を低減することができるので、表示
装置用TFT基板の戻り光による特性劣化を防止でき
る。更に、特定の波長による影響が著しい場合に、ポリ
シリコン膜2及び透明絶縁膜3の膜厚を調整することに
よって、選択的に遮光することができる。
【0031】加えて、遮光用ポリシリコン膜2はTFT
の材料と同じであるので、TFTへの影響の大きい波長
(短波長ほど影響が大きい)が効率よく吸収され、更に
TFTの特性改善効果が著しくなる。又、別の利点とし
て、基本製造工程への影響がないことも挙げられる。
【0032】<第2実施例>本発明の第2実施例である
表示装置用TFT基板は、図1に示す第1実施例の表示
装置用TFT基板と同様の構成をしている。以下、第1
実施例における符号を用いて本実施例を説明する。この
表示装置用TFT基板が適用される液晶表示装置は、入
射光として多色光を利用するものである。
【0033】本実施例の表示装置用TFT基板の製造方
法は、図2(a)〜(c)に示す第1実施例の表示装置
用TFT基板の製造方法と遮光用ポリシリコン膜2の膜
厚及び透明絶縁膜3の膜厚を除いて同様である。以下、
ポリシリコン膜2の膜厚及び透明絶縁膜3の膜厚につい
て説明する。尚、本実施例の表示装置用TFT基板が適
用される液晶表示装置には、赤色(波長が620n
m)、緑色(波長が550nm)及び青色(波長が48
0nm)の3色の光が入射されるとする。
【0034】本実施例においては、遮光用ポリシリコン
膜2における干渉効果によって、先ず、主に青色光を遮
光する。即ち、図4において光Aにより説明した干渉効
果により、青色光を遮光する。
【0035】図5に、本実施例の表示装置用TFT基板
における遮光用ポリシリコン膜2による分光透過率を示
す。図5において、実線はポリシリコン膜2の膜厚が6
19オングストロームの場合を、一点鎖線は膜厚が73
4オングストロームの場合を、破線は膜厚が835オン
グストロームの場合を示す。図5から分かるように、青
色光を効果的に遮光するためには、ポリシリコン膜2の
膜厚を約750〜850オングストロームに調整すれば
よい。
【0036】しかし、この膜厚では、青色光は3分の1
程度に有効に遮光できるが、緑色光及び赤色光は70%
以上の透過率を示す。そこで、これら透過率の大きい光
を、透明絶縁膜3における干渉作用によって遮光する。
即ち、図4において光Bにより説明した干渉効果によ
り、緑色光及び赤色光を遮光する。本願発明者による実
験によれば、本実施例においては、例えば約3300オ
ングストロームが適当である。
【0037】以上、遮光用ポリシリコン膜2において青
色光を遮光する場合を述べたが、他の色を選択すること
もできる。又、この表示装置用TFT基板を適用する液
晶表示装置への入射光は本実施例に限定されるものでは
ない。
【0038】この様に遮光用ポリシリコン膜2及び透明
絶縁膜3の膜厚を調整された表示装置用TFT基板にお
いては、ポリシリコン膜2を透過する波長の光は、透明
絶縁膜3によって遮られる一方、透明絶縁膜3を透過す
る波長の光は、予めポリシリコン膜2によって遮られ
る。その結果、基板1側から入射した光のうち、TFT
用ポリシリコン層4へ到達する光の量を低減することが
できるので、表示装置用TFT基板の戻り光による特性
劣化を防止できる。更に、特定の波長による影響が著し
い場合に、ポリシリコン膜2及び透明絶縁膜3の膜厚を
調整することによって、選択的に遮光することができ
る。
【0039】加えて、本実施例においても、遮光用ポリ
シリコン膜2がTFTの材料と同じであるので、TFT
への影響の大きい波長が効率よく吸収され、更にTFT
の特性改善効果が著しくなるのみならず、基本製造工程
への影響がない。
【0040】尚、特開平4−152574に、遮光膜と
絶縁膜とを有し、遮光膜を基板側に絶縁膜をTFT側に
設けたTFT基板が開示されている。このTFT基板に
おいては、遮光膜をTFTのゲート電極とは別に同様の
機能を有する副ゲート電極とし、絶縁膜をゲート絶縁膜
として用いており、絶縁膜は所定の誘電率を持つように
厚みが調節される。これに対し、本発明の場合は、透明
絶縁膜3が電気的に充分な絶縁性を持ち、TFTに悪影
響を及ぼさないような厚みとすべく形成され、又、遮光
用ポリシリコン膜2との関連の下に遮光効果が得られる
厚みとなっている点で、特開平4−152574とは明
確に異なる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の表示装置用TFT基板によれば、基板側からの入射光
を、吸収及び干渉作用によって効果的に遮光するので、
TFTの特性改善効果が著しいのみならず、ポリシリコ
ン膜がTFTの材料と同じであるので、基本製造工程へ
の影響もない。又、特定の波長による影響が著しい場合
に、遮光用ポリシリコン膜及び透明絶縁膜の膜厚を調整
することによって、選択的に遮光することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の表示装置用TFT基板の断面構造
図である。
【図2】図1に示す表示装置用TFT基板の製造工程を
示す断面図である。
【図3】特定膜厚のポリシリコン膜における分光透過率
を示すグラフである。
【図4】干渉作用を説明するための表示装置用TFT基
板への入射光の光路図である。
【図5】他の特定膜厚のポリシリコン膜における分光透
過率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 遮光用ポリシリコン膜 3 透明絶縁膜 4 TFT用ポリシリコン層 d2 遮光用ポリシリコン膜の膜厚 d3 透明絶縁膜の膜厚

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 該基板上に形成されたポリシリコン薄膜トランジスタ
    と、 該基板と該薄膜トランジスタとの間に形成され、所定の
    波長を有する入射光を内部で干渉させて、減衰させるよ
    うに厚みが設定されたポリシリコン膜を有し、該薄膜ト
    ランジスタへの光入射を抑制する遮光膜とを備えた表示
    装置用薄膜トランジスタ基板。
  2. 【請求項2】 前記遮光膜が、前記ポリシリコン膜の前
    記薄膜トランジスタ側に、更に透明絶縁膜を有し、該透
    明絶縁膜に到達した、前記所定の波長を有する入射光を
    内部で干渉させて、減衰させるように該透明絶縁膜の厚
    みが設定された請求項1に記載の表示装置用薄膜トラン
    ジスタ基板。
  3. 【請求項3】 前記遮光膜が、前記ポリシリコン膜の前
    記薄膜トランジスタ側に、更に透明絶縁膜を有し、前記
    所定の波長以外の所定の波長を有する入射光を内部で干
    渉させて、減衰させるように該透明絶縁膜の厚みが設定
    された請求項1に記載の表示装置用薄膜トランジスタ基
    板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980022237A (ko) * 1996-09-20 1998-07-06 김광호 액정 표시 장치
US7027109B2 (en) 2001-08-03 2006-04-11 Nec Corporation TFT array substrate and active-matrix addressing liquid-crystal display device
JP2009098241A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電子機器及びアクティブマトリクス基板

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