JPH06159181A - インナカム式分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents
インナカム式分配型燃料噴射ポンプInfo
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- JPH06159181A JPH06159181A JP4315062A JP31506292A JPH06159181A JP H06159181 A JPH06159181 A JP H06159181A JP 4315062 A JP4315062 A JP 4315062A JP 31506292 A JP31506292 A JP 31506292A JP H06159181 A JPH06159181 A JP H06159181A
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- inner cam
- distribution
- cam ring
- injection pump
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 カム室内からの燃料漏れを防止したインナカ
ム式分配型燃料噴射ポンプを提供すること。 【構成】 エンジンの回転に伴い、ベーンフィードポン
プ1からフィードギャラリ5に供給された燃料は、吸入
行程時にプランジャ室9に導入され、次いで圧縮・分配
行程時にプランジャ室9内の燃料が高圧化され、分配ポ
ート16、分配通路18から分配通路23に導入され、
デリバリバルブ24を経てノズルから噴射される。その
後、電磁溢流弁19の開放によりプランジャ室9内の高
圧燃料が溢流し、噴射が停止する。この噴射ポンプ10
の動作に伴い、インナカムリング14及び分配ヘッド4
により囲まれた部分の燃料の圧力が上昇して、両者の間
隙から燃料が押し出される。インナカムリング14の外
周部側へ押し出された高圧燃料は、逃がし溝36に到達
後膨張して低圧化する。このため、高圧燃料がカム室か
ら漏出することはない。
ム式分配型燃料噴射ポンプを提供すること。 【構成】 エンジンの回転に伴い、ベーンフィードポン
プ1からフィードギャラリ5に供給された燃料は、吸入
行程時にプランジャ室9に導入され、次いで圧縮・分配
行程時にプランジャ室9内の燃料が高圧化され、分配ポ
ート16、分配通路18から分配通路23に導入され、
デリバリバルブ24を経てノズルから噴射される。その
後、電磁溢流弁19の開放によりプランジャ室9内の高
圧燃料が溢流し、噴射が停止する。この噴射ポンプ10
の動作に伴い、インナカムリング14及び分配ヘッド4
により囲まれた部分の燃料の圧力が上昇して、両者の間
隙から燃料が押し出される。インナカムリング14の外
周部側へ押し出された高圧燃料は、逃がし溝36に到達
後膨張して低圧化する。このため、高圧燃料がカム室か
ら漏出することはない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インナカム式分配型燃
料噴射ポンプに関するものである。
料噴射ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポ
ンプは、エンジン性能の向上と排出ガス及びパティキュ
レートの低減の要求から、噴射圧力を高圧化して噴霧を
微粒化し、噴射時間を短縮する方向に進んでいる。従
来、このような燃料噴射ポンプとして、例えば特開平3
−50374号公報に示す溢流調量型式のインナカム式
分配型燃料噴射ポンプが知られていた(図9参照)。
ンプは、エンジン性能の向上と排出ガス及びパティキュ
レートの低減の要求から、噴射圧力を高圧化して噴霧を
微粒化し、噴射時間を短縮する方向に進んでいる。従
来、このような燃料噴射ポンプとして、例えば特開平3
−50374号公報に示す溢流調量型式のインナカム式
分配型燃料噴射ポンプが知られていた(図9参照)。
【0003】これによると、まず、燃料が燃料タンク1
01からフィードポンプ102を介してフィードギャラ
リ103に供給される。そして、プランジャ104がポ
ンプハウジング106に配置されたインナカムリング1
05のカム面105aに追従して往復動することによ
り、フィードギャラリ103内の燃料は、分配ロータ1
07に設けた吸入ポート109からプランジャ室111
に吸入され、次いで圧縮されて分配通路113からデリ
バリバルブ121を介して各気筒へ燃料が圧送分配され
る。この分配ロータ107は、分配ヘッド108に設け
られたシリンダ123内にて回転可能に支持されてい
る。電磁弁115は、分配行程中、スピルポート119
に連通しているスピル通路117とフィードギャラリ1
03との連通・遮断を行って燃料を溢流調量し、噴射量
制御を行う。
01からフィードポンプ102を介してフィードギャラ
リ103に供給される。そして、プランジャ104がポ
ンプハウジング106に配置されたインナカムリング1
05のカム面105aに追従して往復動することによ
り、フィードギャラリ103内の燃料は、分配ロータ1
07に設けた吸入ポート109からプランジャ室111
に吸入され、次いで圧縮されて分配通路113からデリ
バリバルブ121を介して各気筒へ燃料が圧送分配され
る。この分配ロータ107は、分配ヘッド108に設け
られたシリンダ123内にて回転可能に支持されてい
る。電磁弁115は、分配行程中、スピルポート119
に連通しているスピル通路117とフィードギャラリ1
03との連通・遮断を行って燃料を溢流調量し、噴射量
制御を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
インナカム式分配型燃料噴射ポンプでは、高速高負荷領
域にて分配ヘッド108とポンプハウジング106との
接合部よりカム室内燃料が漏れる(図9にて一点鎖線の
矢印により表示)という問題が発生していた。このよう
な燃料漏れは防止することが望まれていたが、この燃料
漏れの発生原因について現在まで全く不明であったた
め、これを防止する適当な手段は知られていなかった。
インナカム式分配型燃料噴射ポンプでは、高速高負荷領
域にて分配ヘッド108とポンプハウジング106との
接合部よりカム室内燃料が漏れる(図9にて一点鎖線の
矢印により表示)という問題が発生していた。このよう
な燃料漏れは防止することが望まれていたが、この燃料
漏れの発生原因について現在まで全く不明であったた
め、これを防止する適当な手段は知られていなかった。
【0005】今回、この燃料漏れの発生原因を追究した
ところ、ポンプハウジング106内のインナカムリング
105が分配ロータ107の回転に伴い軸方向に微振動
して分配ヘッド108に接近離間を繰り返すことによ
り、インナカムリング105及び分配ヘッド108に囲
まれた部分の燃料が高圧化して分配ヘッド108等の隙
間から外部に漏出することが判明した。
ところ、ポンプハウジング106内のインナカムリング
105が分配ロータ107の回転に伴い軸方向に微振動
して分配ヘッド108に接近離間を繰り返すことによ
り、インナカムリング105及び分配ヘッド108に囲
まれた部分の燃料が高圧化して分配ヘッド108等の隙
間から外部に漏出することが判明した。
【0006】そこで、本発明は上記の課題を解消するた
め、カム室内からの燃料漏れを防止したインナカム式分
配型燃料噴射ポンプを提供することを目的とする。
め、カム室内からの燃料漏れを防止したインナカム式分
配型燃料噴射ポンプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、インナカム式分配型燃料噴射ポンプは、内燃機関の
回転に同期して分配ロータが分配ヘッドに設けたシリン
ダ内を回転し、その回転に伴い、前記分配ヘッドに隣接
して配置されたインナカムリングのカム面に追従してプ
ランジャが前記分配ロータの半径方向に往復動し、該プ
ランジャの往復動に伴いフィードポンプから供給される
前記分配ロータ内の燃料を圧縮し、内燃機関の各気筒へ
燃料を分配するインナカム式分配型燃料噴射ポンプにお
いて、前記インナカムリングの外周部のうち前記分配ヘ
ッド側の周縁部、又は、前記分配ヘッドの端面のうち前
記周縁部に対向する位置に、逃がし溝が設けられている
ことを要旨とする。
め、インナカム式分配型燃料噴射ポンプは、内燃機関の
回転に同期して分配ロータが分配ヘッドに設けたシリン
ダ内を回転し、その回転に伴い、前記分配ヘッドに隣接
して配置されたインナカムリングのカム面に追従してプ
ランジャが前記分配ロータの半径方向に往復動し、該プ
ランジャの往復動に伴いフィードポンプから供給される
前記分配ロータ内の燃料を圧縮し、内燃機関の各気筒へ
燃料を分配するインナカム式分配型燃料噴射ポンプにお
いて、前記インナカムリングの外周部のうち前記分配ヘ
ッド側の周縁部、又は、前記分配ヘッドの端面のうち前
記周縁部に対向する位置に、逃がし溝が設けられている
ことを要旨とする。
【0008】
【作用】従来のインナカム式分配型燃料噴射ポンプにお
いて、カム室内の燃料漏れが発生する原因を追究したと
ころ、インナカムリングがフィードポンプの回転に伴
い、軸方向に毎秒数〜数十cmの速度で分配ヘッドに接
近すること、インナカムリングと分配ヘッドの間隙
は、通常数十μmであること等から、以下のメカニズム
によりカム室内の燃料が外部に漏出することが判明し
た。即ち、インナカムリングが分配ヘッドに向かって接
近すると、周知のスクイーズ効果により、インナカムリ
ング及び分配ヘッドに囲まれた部分の燃料はその間隙か
ら押し出される際流体摩擦を生じて高圧化し、両者の接
近を妨げようとする。その結果、このインナカムリング
及び分配ヘッドに囲まれた部分の燃料のうち、一部はイ
ンナカムリングの内周部側(カム面側)に押し出され容
積の大きなカム室に到達後低圧化するため、燃料漏出の
原因とはならない。一方、他の一部はインナカムリング
の外周部側に押し出され高圧の状態が保持されるため、
分配ヘッド等の隙間から外部へ漏出する。
いて、カム室内の燃料漏れが発生する原因を追究したと
ころ、インナカムリングがフィードポンプの回転に伴
い、軸方向に毎秒数〜数十cmの速度で分配ヘッドに接
近すること、インナカムリングと分配ヘッドの間隙
は、通常数十μmであること等から、以下のメカニズム
によりカム室内の燃料が外部に漏出することが判明し
た。即ち、インナカムリングが分配ヘッドに向かって接
近すると、周知のスクイーズ効果により、インナカムリ
ング及び分配ヘッドに囲まれた部分の燃料はその間隙か
ら押し出される際流体摩擦を生じて高圧化し、両者の接
近を妨げようとする。その結果、このインナカムリング
及び分配ヘッドに囲まれた部分の燃料のうち、一部はイ
ンナカムリングの内周部側(カム面側)に押し出され容
積の大きなカム室に到達後低圧化するため、燃料漏出の
原因とはならない。一方、他の一部はインナカムリング
の外周部側に押し出され高圧の状態が保持されるため、
分配ヘッド等の隙間から外部へ漏出する。
【0009】一方、上記構成を有する本発明のインナカ
ム式分配型燃料噴射ポンプでは、インナカムリングの外
周部側に押し出された高圧燃料を逃がし溝に到達させて
低圧化する。このため、高圧燃料が分配ヘッド等の隙間
に入り込むことが解消され、外部に燃料が漏出しない。
ム式分配型燃料噴射ポンプでは、インナカムリングの外
周部側に押し出された高圧燃料を逃がし溝に到達させて
低圧化する。このため、高圧燃料が分配ヘッド等の隙間
に入り込むことが解消され、外部に燃料が漏出しない。
【0010】
【実施例】以下、この発明を具体化した実施例を図面に
基づいて説明する。図1は第一実施例の断面図であり、
図2は図1のA−A断面図である。第一実施例のインナ
カム式分配型燃料噴射ポンプ(以下「噴射ポンプ」とい
う)10は、主として分配ロータ7、分配ヘッド4、ベ
ーンフィードポンプ1及びインナカムリング14から構
成されている。
基づいて説明する。図1は第一実施例の断面図であり、
図2は図1のA−A断面図である。第一実施例のインナ
カム式分配型燃料噴射ポンプ(以下「噴射ポンプ」とい
う)10は、主として分配ロータ7、分配ヘッド4、ベ
ーンフィードポンプ1及びインナカムリング14から構
成されている。
【0011】ポンプハウジング11には内燃機関として
のディーゼルエンジンの回転に同期して回転する回転軸
2が挿通され、軸受33を介して回転可能に支持されて
いる。この回転軸2には分配ロータ7が形成され、その
分配ロータ7は分配ヘッド4に設けたシリンダ6内に回
転可能に収納されている。
のディーゼルエンジンの回転に同期して回転する回転軸
2が挿通され、軸受33を介して回転可能に支持されて
いる。この回転軸2には分配ロータ7が形成され、その
分配ロータ7は分配ヘッド4に設けたシリンダ6内に回
転可能に収納されている。
【0012】分配ロータ7の外端部(図1において右
側)には、噴射ポンプ10の外部に備えた燃料タンクT
より燃料を吸い上げるベーンフィードポンプ1(図1に
おいて90゜展開して表示)が設けられている。このベ
ーンフィードポンプ1はプレッシャチャンバ1a内にロ
ータ1bを回転自在に支持し、このロータ1bの外周に
四枚のブレード1cを備えている。エンジンの駆動力を
受けてロータ1bが回転すると、遠心力及びフィードポ
ンプ吐出圧によってブレード1cはプレッシャチャンバ
1aの内壁へ押し付けられる。また、ロータ1bの中心
は、プレッシャチャンバ1aの内周面中心に対して偏心
しているので、吸入口1dから吸入された燃料は、ブレ
ード1c間に供給された後に、吐出口1eより吐出し圧
力調整弁3により調圧され、後述するフィードギャラリ
5へ圧送・供給される。
側)には、噴射ポンプ10の外部に備えた燃料タンクT
より燃料を吸い上げるベーンフィードポンプ1(図1に
おいて90゜展開して表示)が設けられている。このベ
ーンフィードポンプ1はプレッシャチャンバ1a内にロ
ータ1bを回転自在に支持し、このロータ1bの外周に
四枚のブレード1cを備えている。エンジンの駆動力を
受けてロータ1bが回転すると、遠心力及びフィードポ
ンプ吐出圧によってブレード1cはプレッシャチャンバ
1aの内壁へ押し付けられる。また、ロータ1bの中心
は、プレッシャチャンバ1aの内周面中心に対して偏心
しているので、吸入口1dから吸入された燃料は、ブレ
ード1c間に供給された後に、吐出口1eより吐出し圧
力調整弁3により調圧され、後述するフィードギャラリ
5へ圧送・供給される。
【0013】図2に示すように、分配ロータ7には互い
に直交する一対の円筒孔7bが形成され、各円筒孔7b
内にはそれぞれ一対のプランジャ8が油密状態で摺動可
能に収納されており、各プランジャ8により囲まれた部
分がプランジャ室9を形成している。前記各プランジャ
8の外側端部にはシュー12が配設され、このシュー1
2にはローラ13が回転自在に保持されている。また、
ローラ13の外側には、環状のインナカムリング14が
配置されている。インナカムリング14の外周面は、ポ
ンプハウジング11と分配ヘッド4とにより形成された
カム室32の内壁に摺動可能に接触している。また、ポ
ンプハウジング11と分配ヘッド4との接合部はオイル
シール34により油密化されている。
に直交する一対の円筒孔7bが形成され、各円筒孔7b
内にはそれぞれ一対のプランジャ8が油密状態で摺動可
能に収納されており、各プランジャ8により囲まれた部
分がプランジャ室9を形成している。前記各プランジャ
8の外側端部にはシュー12が配設され、このシュー1
2にはローラ13が回転自在に保持されている。また、
ローラ13の外側には、環状のインナカムリング14が
配置されている。インナカムリング14の外周面は、ポ
ンプハウジング11と分配ヘッド4とにより形成された
カム室32の内壁に摺動可能に接触している。また、ポ
ンプハウジング11と分配ヘッド4との接合部はオイル
シール34により油密化されている。
【0014】インナカムリング14の内周面に形成され
たカム面14aは、ローラ13の外面と接触している。
そして、分配ロータ7の回転に基づいてローラ13がカ
ム面14aに摺動することによりローラ13はカム面1
4aに追従してインナカムリング14の半径方向に往復
動し、この往復動がシュー12を介して前記プランジャ
8に伝達される。このとき、プランジャ8が分配ロータ
7の半径方向外側に移動する行程が吸入行程となり、半
径方向内側に移動する行程が圧縮・分配行程となる。
たカム面14aは、ローラ13の外面と接触している。
そして、分配ロータ7の回転に基づいてローラ13がカ
ム面14aに摺動することによりローラ13はカム面1
4aに追従してインナカムリング14の半径方向に往復
動し、この往復動がシュー12を介して前記プランジャ
8に伝達される。このとき、プランジャ8が分配ロータ
7の半径方向外側に移動する行程が吸入行程となり、半
径方向内側に移動する行程が圧縮・分配行程となる。
【0015】ここで、インナカムリング14について図
3に基づいて説明する。図3(A)はインナカムリング
14の正面図であり、図3(B)は図3(A)のB−B
断面図である。環状のインナカムリング14は、その内
周面に複数のカム山を備えたカム面14aが形成されて
いる。一方、インナカムリング14の外周部のうち分配
ヘッド4と対向する周縁部14bには、全周にわたって
段部27が形成され、更にこの段部27から半径内方向
に向かってインナカムリング14の内部へ通じる径方向
溝28が設けられている。このインナカムリング14が
噴射ポンプ10に組み付けられたとき、インナカムリン
グ14の周縁部14bに設けた段部27とポンプハウジ
ング11とが隣接することにより逃がし溝36を形成す
る(図1参照)。
3に基づいて説明する。図3(A)はインナカムリング
14の正面図であり、図3(B)は図3(A)のB−B
断面図である。環状のインナカムリング14は、その内
周面に複数のカム山を備えたカム面14aが形成されて
いる。一方、インナカムリング14の外周部のうち分配
ヘッド4と対向する周縁部14bには、全周にわたって
段部27が形成され、更にこの段部27から半径内方向
に向かってインナカムリング14の内部へ通じる径方向
溝28が設けられている。このインナカムリング14が
噴射ポンプ10に組み付けられたとき、インナカムリン
グ14の周縁部14bに設けた段部27とポンプハウジ
ング11とが隣接することにより逃がし溝36を形成す
る(図1参照)。
【0016】図1において、シリンダ6には、エンジン
の各気筒に燃料を供給するための吐出通路18及び溢流
調量のためのスピル通路17が形成されている。一方、
分配ロータ7にはプランジャ室9及び吐出通路18に連
通可能な吐出ポート16、並びにプランジャ室9及びス
ピル通路17に連通可能なスピルポート15が形成され
ている。
の各気筒に燃料を供給するための吐出通路18及び溢流
調量のためのスピル通路17が形成されている。一方、
分配ロータ7にはプランジャ室9及び吐出通路18に連
通可能な吐出ポート16、並びにプランジャ室9及びス
ピル通路17に連通可能なスピルポート15が形成され
ている。
【0017】分配ロータ7に設けた吸入ポート7aとシ
リンダ6に設けた吸入通路6aとの周方向の位置関係
は、分配ロータ7の回転によりプランジャ8が半径方向
の外側へ移動する燃料の吸入行程において両者が連通
し、プランジャ8が半径方向の内側へ移動する圧縮・分
配行程において遮断するように配置されている。また、
分配ロータ7のスピルポート15及び吐出ポート16
は、圧縮・分配行程時においてシリンダ6に設けたスピ
ル通路17及び吐出通路18とそれぞれ連通する。スピ
ル通路17の先には電磁溢流弁19が配置され、スピル
通路17とフィードギャラリ5との連通・遮断が行われ
る。この電磁溢流弁19は、エンジンの運転状態を示す
信号、例えばアクセル開度センサ20からの信号や回転
角センサ21からの信号等に基づいてECU22により
制御されている。一方、シリンダ6に設けた吐出通路1
8は分配ヘッド4に設けた分配通路23を介してデリバ
リバルブ24に連通し、エンジンに搭載されている図示
しないノズルに連通されている。
リンダ6に設けた吸入通路6aとの周方向の位置関係
は、分配ロータ7の回転によりプランジャ8が半径方向
の外側へ移動する燃料の吸入行程において両者が連通
し、プランジャ8が半径方向の内側へ移動する圧縮・分
配行程において遮断するように配置されている。また、
分配ロータ7のスピルポート15及び吐出ポート16
は、圧縮・分配行程時においてシリンダ6に設けたスピ
ル通路17及び吐出通路18とそれぞれ連通する。スピ
ル通路17の先には電磁溢流弁19が配置され、スピル
通路17とフィードギャラリ5との連通・遮断が行われ
る。この電磁溢流弁19は、エンジンの運転状態を示す
信号、例えばアクセル開度センサ20からの信号や回転
角センサ21からの信号等に基づいてECU22により
制御されている。一方、シリンダ6に設けた吐出通路1
8は分配ヘッド4に設けた分配通路23を介してデリバ
リバルブ24に連通し、エンジンに搭載されている図示
しないノズルに連通されている。
【0018】また、燃料噴射のタイミングの調整は、タ
イマ機構によって行われる。すなわち、タイマ機構は、
インナカムリング14にスライドピン25を介して連結
されたタイマピストン26を有し、このタイマピストン
26の移動によりインナカムリング14を回転・変位し
て、燃料噴射時期を調節するものである。
イマ機構によって行われる。すなわち、タイマ機構は、
インナカムリング14にスライドピン25を介して連結
されたタイマピストン26を有し、このタイマピストン
26の移動によりインナカムリング14を回転・変位し
て、燃料噴射時期を調節するものである。
【0019】続いて、以上の構成からなる第一実施例の
噴射ポンプ10の作用について、以下に説明する。エン
ジンの回転に伴い、回転軸2が回転すると共にベーンフ
ィードポンプ1が駆動して、燃料タンクTから燃料がベ
ーンフィードポンプ1の吸入口1dに吸入され、吐出口
1eから吐出される。吐出後の燃料は、フィードギャラ
リ5に供給される。フィードギャラリ5内の燃料は、分
配ロータ7内のプランジャ8の吸入行程により、シリン
ダ6に設けた吸入通路6a及び分配ロータ7に設けた吸
入ポート7aを経由してプランジャ室9に導入される。
続いて、プランジャ8の圧縮・分配行程により、プラン
ジャ室9内の燃料は高圧化され、分配ロータ7に設けた
分配ポート16及びシリンダ6に設けた吐出通路18を
経由して、分配ヘッド4に設けた分配通路23に導入さ
れ、デリバリバルブ24を経てノズルから噴射される。
その後、ECU22が電磁溢流弁19を開弁してスピル
通路17をフィードギャラリ5に連通させると、プラン
ジャ室9内の高圧燃料が溢流し、これによりノズルから
の燃料噴射が停止する。溢流した高圧燃料は、フィード
ギャラリ5内に導入され、プランジャ8の吸入行程によ
り再びプランジャ室9に吸入されて再利用されるか、又
は戻り通路35を経て再びベーンフィードポンプ1の吸
入口1dから吸入されて再利用される。噴射ポンプ10
は以上のように溢流調量により噴射量を制御する。
噴射ポンプ10の作用について、以下に説明する。エン
ジンの回転に伴い、回転軸2が回転すると共にベーンフ
ィードポンプ1が駆動して、燃料タンクTから燃料がベ
ーンフィードポンプ1の吸入口1dに吸入され、吐出口
1eから吐出される。吐出後の燃料は、フィードギャラ
リ5に供給される。フィードギャラリ5内の燃料は、分
配ロータ7内のプランジャ8の吸入行程により、シリン
ダ6に設けた吸入通路6a及び分配ロータ7に設けた吸
入ポート7aを経由してプランジャ室9に導入される。
続いて、プランジャ8の圧縮・分配行程により、プラン
ジャ室9内の燃料は高圧化され、分配ロータ7に設けた
分配ポート16及びシリンダ6に設けた吐出通路18を
経由して、分配ヘッド4に設けた分配通路23に導入さ
れ、デリバリバルブ24を経てノズルから噴射される。
その後、ECU22が電磁溢流弁19を開弁してスピル
通路17をフィードギャラリ5に連通させると、プラン
ジャ室9内の高圧燃料が溢流し、これによりノズルから
の燃料噴射が停止する。溢流した高圧燃料は、フィード
ギャラリ5内に導入され、プランジャ8の吸入行程によ
り再びプランジャ室9に吸入されて再利用されるか、又
は戻り通路35を経て再びベーンフィードポンプ1の吸
入口1dから吸入されて再利用される。噴射ポンプ10
は以上のように溢流調量により噴射量を制御する。
【0020】ここで、分配ロータ7の回転に伴い、イン
ナカムリング14が軸方向に移動して分配ヘッド4に対
して接近離間を繰り返す。一方、分配ロータ7の回転数
は、エンジンの回転数に比例して上昇する。そこで、こ
のインナカムリング14の接近速度とポンプの回転数の
関係を実測したところ、図4に示したグラフが得られ
た。図4のグラフから明らかなように、接近速度はポン
プの回転数に対して指数関数的に上昇することが判明し
た。このときの接近速度は、毎秒数〜数十cm程度であ
った。
ナカムリング14が軸方向に移動して分配ヘッド4に対
して接近離間を繰り返す。一方、分配ロータ7の回転数
は、エンジンの回転数に比例して上昇する。そこで、こ
のインナカムリング14の接近速度とポンプの回転数の
関係を実測したところ、図4に示したグラフが得られ
た。図4のグラフから明らかなように、接近速度はポン
プの回転数に対して指数関数的に上昇することが判明し
た。このときの接近速度は、毎秒数〜数十cm程度であ
った。
【0021】一方、周知のスクイーズ効果により、イン
ナカムリング14が分配ヘッド4に向かって接近した場
合、両者に囲まれた部分の燃料はその間隙から押し出さ
れる際流体摩擦を生じて高圧化し、両者の接近を妨げよ
うとする。このとき、インナカムリング14及び分配ヘ
ッド4により囲まれた部分の燃料の圧力は、インナカム
リング14の接近速度に比例することが知られている。
ナカムリング14が分配ヘッド4に向かって接近した場
合、両者に囲まれた部分の燃料はその間隙から押し出さ
れる際流体摩擦を生じて高圧化し、両者の接近を妨げよ
うとする。このとき、インナカムリング14及び分配ヘ
ッド4により囲まれた部分の燃料の圧力は、インナカム
リング14の接近速度に比例することが知られている。
【0022】以上の結果から、エンジン回転数が上昇す
るに従って両者に囲まれた部分の燃料は高圧化すること
が判明した。この高圧化により、インナカムリング14
及び分配ヘッド4により囲まれた部分の燃料の一部は、
インナカムリング14の内周部側(カム面14a側)に
押し出され、容積の大きなカム室32に到達後膨張して
低圧化するため、燃料漏出の原因とはならない。一方、
他の一部はインナカムリング14の外周部側に押し出さ
れる。この燃料は、インナカムリング14の段部27と
ポンプハウジング11とにより形成された逃がし溝36
に到達するまで圧力が上昇するが、到達後は容積膨張に
より低圧化する。また、径方向溝28により、逃がし溝
36に到達した燃料はインナカムリング14の内周部側
へと積極的に導かれる。
るに従って両者に囲まれた部分の燃料は高圧化すること
が判明した。この高圧化により、インナカムリング14
及び分配ヘッド4により囲まれた部分の燃料の一部は、
インナカムリング14の内周部側(カム面14a側)に
押し出され、容積の大きなカム室32に到達後膨張して
低圧化するため、燃料漏出の原因とはならない。一方、
他の一部はインナカムリング14の外周部側に押し出さ
れる。この燃料は、インナカムリング14の段部27と
ポンプハウジング11とにより形成された逃がし溝36
に到達するまで圧力が上昇するが、到達後は容積膨張に
より低圧化する。また、径方向溝28により、逃がし溝
36に到達した燃料はインナカムリング14の内周部側
へと積極的に導かれる。
【0023】以上詳述した第一実施例は、以下に掲げる
効果を有する。 (1) インナカムリング14の段部27とポンプハウジン
グ11とにより形成された逃がし溝36は、インナカム
リング14及び分配ヘッド4により囲まれた部分の燃料
のうちインナカムリング14の外周部側に押し出された
高圧燃料の圧力を低圧化する。その結果、高圧燃料が噴
射ポンプ10の分配ヘッド4及びポンプハウジング11
の隙間から外部へ漏出することはない。 (2) インナカムリング14に設けた径方向溝28は、逃
がし溝36に到達した燃料をインナカムリング14の内
周部側へと積極的に導くため、逃がし溝36内の燃料の
滞留による圧力上昇を防止することができる。その結
果、(1) の効果を持続して得ることができる。
効果を有する。 (1) インナカムリング14の段部27とポンプハウジン
グ11とにより形成された逃がし溝36は、インナカム
リング14及び分配ヘッド4により囲まれた部分の燃料
のうちインナカムリング14の外周部側に押し出された
高圧燃料の圧力を低圧化する。その結果、高圧燃料が噴
射ポンプ10の分配ヘッド4及びポンプハウジング11
の隙間から外部へ漏出することはない。 (2) インナカムリング14に設けた径方向溝28は、逃
がし溝36に到達した燃料をインナカムリング14の内
周部側へと積極的に導くため、逃がし溝36内の燃料の
滞留による圧力上昇を防止することができる。その結
果、(1) の効果を持続して得ることができる。
【0024】次に、第二実施例について図5及び図6に
基づいて説明する。図5は第二実施例の断面図であり、
図6(A)はインナカムリング54の正面図、図6
(B)は図6(A)のC−C断面図である。図5に示す
ように、第二実施例の噴射ポンプ50はインナカムリン
グ54の形状を除き、第一実施例の噴射ポンプ10と同
様である。
基づいて説明する。図5は第二実施例の断面図であり、
図6(A)はインナカムリング54の正面図、図6
(B)は図6(A)のC−C断面図である。図5に示す
ように、第二実施例の噴射ポンプ50はインナカムリン
グ54の形状を除き、第一実施例の噴射ポンプ10と同
様である。
【0025】図6に示すように、インナカムリング54
は環状に形成され、その内周面には複数のカム山を備え
たカム面54aが形成されている。一方、インナカムリ
ング54の外周部のうち分配ヘッド4と対向する周縁部
54bには、全周にわたって面取りされた面取り部57
が設けられ、更にこの面取り部57から半径内方向に向
かってインナカムリング54の内部へ通じる四つの径方
向溝58が設けられている。インナカムリング54が噴
射ポンプ50に組み付けられたとき、インナカムリング
54の周縁部54bに設けた面取り部57とポンプハウ
ジング11とが隣接することにより逃がし溝56を形成
する(図5参照)。
は環状に形成され、その内周面には複数のカム山を備え
たカム面54aが形成されている。一方、インナカムリ
ング54の外周部のうち分配ヘッド4と対向する周縁部
54bには、全周にわたって面取りされた面取り部57
が設けられ、更にこの面取り部57から半径内方向に向
かってインナカムリング54の内部へ通じる四つの径方
向溝58が設けられている。インナカムリング54が噴
射ポンプ50に組み付けられたとき、インナカムリング
54の周縁部54bに設けた面取り部57とポンプハウ
ジング11とが隣接することにより逃がし溝56を形成
する(図5参照)。
【0026】第二実施例のその他の構成要素は、第一実
施例と同様であるため、図5に示すように同一部材に関
しては同一符号を符した。また、それらの説明に関して
は第一実施例に既に記載したものであるため、省略す
る。以上の第二実施例の作用・効果は第一実施例と同様
である。
施例と同様であるため、図5に示すように同一部材に関
しては同一符号を符した。また、それらの説明に関して
は第一実施例に既に記載したものであるため、省略す
る。以上の第二実施例の作用・効果は第一実施例と同様
である。
【0027】次に、第三実施例について図7及び図8に
基づいて説明する。図7は第三実施例の断面図であり、
図8は図7のD−D断面図である。図7に示すように、
第三実施例の噴射ポンプ70は、分配ヘッド74の端面
のうちインナカムリング84に対向する側の形状及びイ
ンナカムリング84の形状を除き、第一実施例の噴射ポ
ンプ10と同様である。
基づいて説明する。図7は第三実施例の断面図であり、
図8は図7のD−D断面図である。図7に示すように、
第三実施例の噴射ポンプ70は、分配ヘッド74の端面
のうちインナカムリング84に対向する側の形状及びイ
ンナカムリング84の形状を除き、第一実施例の噴射ポ
ンプ10と同様である。
【0028】図7及び図8に示すように、分配ヘッド7
4の端面のうち、第一実施例において段部27が設けら
れたインナカムリング14の周縁部14bに対向する位
置に、本発明の逃がし溝としての円周溝77が形成され
ている。更に、この円周溝77から該溝77の半径内方
向に向かってインナカムリング84の内部へ通じる四つ
の径方向溝78が設けられている。一方、環状のインナ
カムリング84は、その外周部に段部及び径方向溝が設
けられていないことを除き、第一実施例のインナカムリ
ング14と同様の構成である。
4の端面のうち、第一実施例において段部27が設けら
れたインナカムリング14の周縁部14bに対向する位
置に、本発明の逃がし溝としての円周溝77が形成され
ている。更に、この円周溝77から該溝77の半径内方
向に向かってインナカムリング84の内部へ通じる四つ
の径方向溝78が設けられている。一方、環状のインナ
カムリング84は、その外周部に段部及び径方向溝が設
けられていないことを除き、第一実施例のインナカムリ
ング14と同様の構成である。
【0029】第三実施例のその他の構成要素は、第一実
施例と同様であるため、図5に示すように同一部材に関
しては同一符号を符した。また、それらの説明に関して
は第一実施例に既に記載したものであるため、省略す
る。次に、第三実施例の作用について説明する。
施例と同様であるため、図5に示すように同一部材に関
しては同一符号を符した。また、それらの説明に関して
は第一実施例に既に記載したものであるため、省略す
る。次に、第三実施例の作用について説明する。
【0030】第一実施例と同様、エンジン回転数が上昇
するに従ってインナカムリング84及び分配ヘッド74
により囲まれた部分の燃料は高圧化する。この部分の燃
料の一部は、インナカムリング84の内周部側(カム面
84a側)に押し出され、容積の大きなカム室32に到
達後膨張して低圧化する。このため燃料漏出の原因とな
らない。一方、他の一部はインナカムリング84の外周
部側に押し出される。この燃料は、分配ヘッド74に設
けた円周溝77に到達するまで圧力が上昇するが、到達
後は容積膨張により低圧化する。また、径方向溝78に
より、円周溝77に到達した燃料はインナカムリング8
4の内周部側へと積極的に導かれる。
するに従ってインナカムリング84及び分配ヘッド74
により囲まれた部分の燃料は高圧化する。この部分の燃
料の一部は、インナカムリング84の内周部側(カム面
84a側)に押し出され、容積の大きなカム室32に到
達後膨張して低圧化する。このため燃料漏出の原因とな
らない。一方、他の一部はインナカムリング84の外周
部側に押し出される。この燃料は、分配ヘッド74に設
けた円周溝77に到達するまで圧力が上昇するが、到達
後は容積膨張により低圧化する。また、径方向溝78に
より、円周溝77に到達した燃料はインナカムリング8
4の内周部側へと積極的に導かれる。
【0031】以上の第三実施例は、以下に掲げる効果を
有する。 (1) 分配ヘッド74に設けられた円周溝77は、インナ
カムリング84及び分配ヘッド74により囲まれた部分
の燃料のうちインナカムリング84の外周部側に押し出
された高圧燃料の圧力を低圧化する。その結果、高圧燃
料が噴射ポンプ70の分配ヘッド74及びポンプハウジ
ング11の隙間から外部へ漏出することはない。 (2) 分配ヘッド74に設けた径方向溝78は、円周溝7
7に到達した燃料をインナカムリング84の内周部側へ
と積極的に導くため、円周溝77内の燃料の滞留による
圧力上昇を防止することができる。そのため、(1) の効
果は持続して得ることができる。
有する。 (1) 分配ヘッド74に設けられた円周溝77は、インナ
カムリング84及び分配ヘッド74により囲まれた部分
の燃料のうちインナカムリング84の外周部側に押し出
された高圧燃料の圧力を低圧化する。その結果、高圧燃
料が噴射ポンプ70の分配ヘッド74及びポンプハウジ
ング11の隙間から外部へ漏出することはない。 (2) 分配ヘッド74に設けた径方向溝78は、円周溝7
7に到達した燃料をインナカムリング84の内周部側へ
と積極的に導くため、円周溝77内の燃料の滞留による
圧力上昇を防止することができる。そのため、(1) の効
果は持続して得ることができる。
【0032】以上本実施例について詳述したが、本発明
はこの実施例に何等限定されることなく、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲において種々の態様で実施できること
はいうまでもない。例えば、第一実施例の逃がし溝はイ
ンナカムリングの周縁部に連続した溝として形成した
が、断続的な溝として形成してもよい。
はこの実施例に何等限定されることなく、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲において種々の態様で実施できること
はいうまでもない。例えば、第一実施例の逃がし溝はイ
ンナカムリングの周縁部に連続した溝として形成した
が、断続的な溝として形成してもよい。
【0033】また、第一〜第三実施例では、径方向溝を
設けることにより、逃がし溝に到達した燃料をインナカ
ムリングの内周部側へ積極的に導いたが、この径方向溝
は特に設けなくても、カム室内の燃料漏れを十分防止す
ることができる。というのは、逃がし溝内の燃料は、イ
ンナカムリングが分配ヘッドから離間する際両者の間隙
を通ってインナカムリングの内周部側へ移動するため、
逃がし溝内の燃料の滞留による圧力上昇を防止すること
ができ、逃がし溝の効果を上記各実施例ほどではないに
しろ持続的に得ることができるからである。
設けることにより、逃がし溝に到達した燃料をインナカ
ムリングの内周部側へ積極的に導いたが、この径方向溝
は特に設けなくても、カム室内の燃料漏れを十分防止す
ることができる。というのは、逃がし溝内の燃料は、イ
ンナカムリングが分配ヘッドから離間する際両者の間隙
を通ってインナカムリングの内周部側へ移動するため、
逃がし溝内の燃料の滞留による圧力上昇を防止すること
ができ、逃がし溝の効果を上記各実施例ほどではないに
しろ持続的に得ることができるからである。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のインナカ
ム式分配型燃料噴射ポンプによれば、現在まで原因不明
のため防止することのできなかったカム室内からの燃料
漏れを確実に防止するインナカム式分配型燃料噴射ポン
プの提供が可能となる。
ム式分配型燃料噴射ポンプによれば、現在まで原因不明
のため防止することのできなかったカム室内からの燃料
漏れを確実に防止するインナカム式分配型燃料噴射ポン
プの提供が可能となる。
【図1】 第一実施例のインナカム式分配型燃料噴射ポ
ンプの断面図である。
ンプの断面図である。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 第一実施例のインナカムリングを表す説明図
であり、(A)は正面図、(B)はB−B断面図であ
る。
であり、(A)は正面図、(B)はB−B断面図であ
る。
【図4】 ポンプの回転数とインナカムリングのカム軸
方向の速度との関係を表すグラフである。
方向の速度との関係を表すグラフである。
【図5】 第二実施例のインナカム式分配型燃料噴射ポ
ンプの断面図である。
ンプの断面図である。
【図6】 第二実施例のインナカムリングを表す説明図
であり、(A)は正面図、(B)はC−C断面図であ
る。
であり、(A)は正面図、(B)はC−C断面図であ
る。
【図7】 第三実施例のインナカム式分配型燃料噴射ポ
ンプの断面図である。
ンプの断面図である。
【図8】 図7のD−D断面図である。
【図9】 従来のインナカム式分配型燃料噴射ポンプの
断面図である。
断面図である。
1・・・ベーンフィードポンプ、 4・・・分
配ヘッド、6・・・シリンダ、
7・・・分配ロータ、8・・・プランジャ、
9・・・プランジャ室、10・・・噴射ポン
プ、 11・・・ポンプハウジング、
14・・・インナカムリング、 14b・・
・周縁部、27・・・段部、
28・・・径方向溝、36・・・逃がし溝、
50・・・噴射ポンプ、54・・・インナカ
ムリング、 54a・・・カム面、54b・
・・周縁部、 56・・・逃がし
溝、57・・・面取り部、 58・
・・径方向溝、70・・・噴射ポンプ、
74・・・分配ヘッド、77・・・円周溝、
78・・・径方向溝、84・・・イン
ナカムリング、
配ヘッド、6・・・シリンダ、
7・・・分配ロータ、8・・・プランジャ、
9・・・プランジャ室、10・・・噴射ポン
プ、 11・・・ポンプハウジング、
14・・・インナカムリング、 14b・・
・周縁部、27・・・段部、
28・・・径方向溝、36・・・逃がし溝、
50・・・噴射ポンプ、54・・・インナカ
ムリング、 54a・・・カム面、54b・
・・周縁部、 56・・・逃がし
溝、57・・・面取り部、 58・
・・径方向溝、70・・・噴射ポンプ、
74・・・分配ヘッド、77・・・円周溝、
78・・・径方向溝、84・・・イン
ナカムリング、
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の回転に同期して分配ロータが
分配ヘッドに設けたシリンダ内を回転し、その回転に伴
い、前記分配ヘッドに隣接して配置されたインナカムリ
ングのカム面に追従してプランジャが前記分配ロータの
半径方向に往復動し、該プランジャの往復動に伴いフィ
ードポンプから供給される前記分配ロータ内の燃料を圧
縮し、内燃機関の各気筒へ燃料を分配するインナカム式
分配型燃料噴射ポンプにおいて、 前記インナカムリングの外周部のうち前記分配ヘッド側
の周縁部、又は、前記分配ヘッドの端面のうち前記周縁
部に対向する位置に、逃がし溝が設けられていることを
特徴とするインナカム式分配型燃料噴射ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4315062A JPH06159181A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | インナカム式分配型燃料噴射ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4315062A JPH06159181A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | インナカム式分配型燃料噴射ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06159181A true JPH06159181A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18060979
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4315062A Pending JPH06159181A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | インナカム式分配型燃料噴射ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06159181A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108167099A (zh) * | 2017-10-26 | 2018-06-15 | 绍兴市雅克汽配有限公司 | 一种高压分配泵头 |
-
1992
- 1992-11-25 JP JP4315062A patent/JPH06159181A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108167099A (zh) * | 2017-10-26 | 2018-06-15 | 绍兴市雅克汽配有限公司 | 一种高压分配泵头 |
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