JPH06157468A - N−ヒドロキシフェニルエチルアゼピン誘導体およびその用途 - Google Patents

N−ヒドロキシフェニルエチルアゼピン誘導体およびその用途

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JPH06157468A
JPH06157468A JP21946593A JP21946593A JPH06157468A JP H06157468 A JPH06157468 A JP H06157468A JP 21946593 A JP21946593 A JP 21946593A JP 21946593 A JP21946593 A JP 21946593A JP H06157468 A JPH06157468 A JP H06157468A
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JP
Japan
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acid
reaction
compound
azabicyclo
trimethyl
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Application number
JP21946593A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Takahashi
信幸 高橋
Daisuke Mochizuki
大介 望月
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 【化1】 (式中、C* は不斉炭素原子を示す)で表される光学活
性な化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩、
およびそれらを有効成分として含有することを特徴とす
る抗精神分裂病薬。 【効果】 本発明のN−ヒドロキシフェニルエチルアゼ
ピン誘導体(1)およびその薬理学的に許容される酸付
加塩は、錘体外路性副作用を起こさず、抗精神分裂病作
用を発揮するばかりか、既存の抗精神分裂病薬で生じた
副作用を軽減させる作用も有している。このことから本
発明化合物(1)およびその薬理学的に許容される酸付
加塩は副作用のない抗精神分裂病薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学活性な3−[2−
(ヒドロキシフェニル)エチル]−1,8,8−トリメ
チル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン誘導体
または薬理学的に許容される酸付加塩およびそれらを有
効成分として含有することを特徴とする抗精神分裂病薬
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】英国特許852971(1959)明細
書、Acta pharmacol.et toxic
ol.,17,277−287(1960)およびAc
taChemica Scandinavica,1
7,2069−2078(1963)には、一般式
【0003】
【化3】
【0004】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ同一あるいは異なる水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基、水酸基、ニトロ基またはアミ
ノ基を示し、nは1〜3の整数を示す)で表されるN−
アリールアルキルカンフィジン誘導体が開示されてい
る。具体的には、アリール基が水酸基で置換されたフェ
ニル基を有する誘導体としてはN−(m−ヒドロキシベ
ンジル)カンフィジンのみが開示されている。
【0005】上記の先行文献に記載された化合物は、中
枢神経抑制薬(depressoractivity
upon the central nervous
system)およびトランキライザーとして有用であ
り、好ましくは、N−モノクロアリールアルキルカンフ
ィジン誘導体がよく、更に具体的にはN−(m−クロロ
ベンジル)カンフィジンが特に好ましいと記載されてい
る。
【0006】しかしながら、水酸基で置換されたフェニ
ル基を有する化合物の有用性の記載はなく、しかも、上
記のいずれの先行文献においても、これらの公知化合物
は、精神分裂病の動物モデルとして汎用されているアポ
モルヒネ誘発のクライミングモデルでの有効性について
は全く記載はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】精神病患者では脳内の
ドーパミン神経系機能が過活動となっていることが知ら
れている。そのため、従来の抗精神分裂病薬はドーパミ
ン受容体を遮断することを目的として開発され、代表的
なものとしてハロペリドールやクロルプロマジンなどが
ある。しかしながら、これら従来の抗精神分裂病薬はパ
ーキンソン症状、アカシジア、急性ジストニアなどの錘
体外路性副作用を高頻度に引き起こし、さらには慢性投
与により難治性の遅発性ジスキネジアをも引き起こすこ
とが知られている。さらには、これら従来の抗精神分裂
病薬では改善されない症例も多い。
【0008】これらのことにより、錘体外路性副作用の
ない新世代の抗精神分裂病薬の開発が望まれている。こ
の錘体外路性副作用の発現を動物実験で予測することが
可能である。ラットに抗精神分裂病薬を投与するとカタ
レプシーという異常行動が観察される。このカタレプシ
ーの強弱はヒトでの錘体外路性副作用の発現率とよく相
関することが知られている。従ってカタレプシーを起こ
さなければ、ヒトに投与しても錘体外路性副作用を発現
しないと考えられる。また、従来の抗精神分裂病薬によ
り誘発されたカタレプシーを改善させる薬は、これら錘
体外路性副作用の治療薬となりうる。しかしながら、未
だにドーパミン受容体ブロッカー以外の抗精神分裂病薬
は存在せず、現在使用されている抗精神分裂病薬は程度
の差こそあれすべて錘体外路性副作用を引き起こす。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らはア
ポモルヒネ誘発クライミング行動に拮抗し、カタレプシ
ー誘発作用がなく、さらには従来の抗精神分裂病薬によ
って誘発されたカタレプシーを改善させる薬物を創製す
べく、鋭意努力し探索した結果、全く意外なことに後記
一般式(1)の化合物またはその薬理学的に許容される
酸付加塩がこれら条件を満たすことを見い出し、本発明
を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、C* は不斉炭素原子を示す)で表
される光学活性な化合物またはその薬理学的に許容され
る酸付加塩を提供するものである。また、本発明は前記
一般式(1)で表される光学活性な化合物またはその薬
理学的に許容される酸付加塩を有効成分として含有する
ことを特徴とする抗精神分裂病薬を提供するものであ
る。
【0013】本発明の化合物(1)の例としては、次の
化合物を挙げることができる。(1R)−3−[2−
(2−ヒドロキシフェニル)エチル]−1,8,8−ト
リメチル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、
(1R)−3−[2−(3−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン、(1R)−3−[2−(4−
ヒドロキシフェニル)エチル]−1,8,8−トリメチ
ル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、(1
S)−3−[2−(2−ヒドロキシフェニル)エチル]
−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ[3.
2.1]オクタン、(1S)−3−[2−(3−ヒドロ
キシフェニル)エチル]−1,8,8−トリメチル−3
−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、(1S)−3
−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−1,
8,8−トリメチル−3−アザビシクロ[3.2.1]
オクタン、
【0014】本発明化合物(1)の製造は、一般式
(1)が開示されれば、以下の製造法により限定されな
いが、例えばその一例としては、次の製造法が挙げられ
る。すなわち、本発明化合物(1)は、一般式(2)
【0015】
【化5】
【0016】(式中、C* は不斉炭素原子を示す)で表
される化合物のカルボニル基を還元することによって得
られる。
【0017】前記一般式(2)は、一般式(3)
【0018】
【化6】
【0019】(式中、C* は前記と同じ意味を有する)
で表されるアミンを一般式(4)
【0020】
【化7】
【0021】で表されるカルボン酸またはその反応性誘
導体でアシル化することにより得られる。上記の出発原
料のうち、前記アミン(3)、すなわち1,8,8−ト
リメチル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタンは
一般式(3)で示される如く不斉炭素原子を有するの
で、R体またはS体の光学活性体として使用される。R
体は文献記載の公知化合物であって、例えば、Act
a.Chem.Scand.,17,2069(196
3),Tetrahedron Letters,2
1,4593(1980)などの文献に記載されてい
る。S体は文献未記載の化合物であって、(1S)−
1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ[3.2.
1]オクタン−2−オンを不活性有機溶媒中、水素化リ
チウムアルミニウムなどの還元剤で還元することにより
得られる。
【0022】上記アシル化反応において使用されるカル
ボン酸(4)の例としては、o−ヒドロキシフェニル酢
酸、m−ヒドロキシフェニル酢酸およびp−ヒドロキシ
フェニル酢酸が挙げられる。
【0023】上記のアシル化反応は、公知のアシル化反
応に準じて実施することができる。例えば、カルボン酸
(4)を遊離の形で使用する場合には、縮合剤の存在下
で反応を行わせる。その縮合剤の例としては、N,N’
−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−
(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド,N
−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシクロ
ヘキシル)カルボジイミドなどのカルボジイミド化合
物、ジフェニルホスホリルアジド、ベンゾトリアゾリル
−N−ヒドロキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウ
ムヘキサフルオロリン化物塩、カルボニルジイミダゾー
ルなどの試薬、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミドなどのアミド化物を塩化チオニル、オ
キシ塩化リン、ホスゲンなどのハロゲン化物との反応に
よって生成する試薬(いわゆるビルスマイヤー試薬)な
どが挙げられる。その他の公知の縮合剤も使用できる。
【0024】カルボン酸(4)の反応性誘導体として
は、その酸ハライド、酸無水物、酸アジド、活性エステ
ル、活性アミドなどが挙げられ、その好ましい例として
は、酸クロライド、酸ブロマイドなどの酸ハライド、酢
酸、ピバリン酸、イソ吉草酸、トリクロロ酢酸、炭酸モ
ノアルキルエステルなどとの混合酸無水物、p−ニトロ
フェニルエステル、2、4−ジニトロフェニルエステ
ル、トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニ
ルエステル、1−ヒドロキシ−1H−ピリドン、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミド
エステルなどの活性エステル、ピラゾール、イミダゾー
ル、ジメチルピラゾール、ベンゾトリアゾールなどとの
活性アミドなどが挙げられる。
【0025】上記アシル化反応における反応性誘導体の
中で、酸ハロゲン化物または酸無水物を用いる反応は脱
酸剤の存在下で行うのが好ましい。脱酸剤としては、例
えばトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、
N,N−ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、ピ
リジン、N,N−ジメチルアミノピリジンなどの第3級
有機塩基や公知の無機塩基が使用される。
【0026】上記アシル化反応は、反応に悪影響を及ぼ
さないような有機溶媒中で行われ、有機溶媒としては、
クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、アセトンまたはこれら
の混合溶媒などが使用される。反応温度は特に限定され
ないが、通常は室温で充分に進行する。反応時間は、反
応温度、反応溶媒により左右され、一般に特定できない
が2〜30時間程度である。
【0027】上記アシル化反応によって得られた化合物
(2)を反応液から採取するには、反応溶媒が非親水性
有機溶媒である場合には、反応液をアルカリ性水溶液、
酸性水溶液または飽和食塩水で洗浄した後、有機層を濃
縮し、反応溶媒が親水性有機溶媒である場合には、該溶
媒を留去し、残渣を非親水性有機溶媒に溶解した後、前
記と同様に処理することにより化合物(2)を得ること
ができる。該化合物(2)を、さらに、例えば、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーなどの公知の精製法によ
り精製することができる。
【0028】このようにして得られた化合物(2)のカ
ルボニル基を還元して本発明化合物(1)を得るのであ
るが、上記の反応は化合物(2)を不活性有機溶媒中水
素化リチウムアルミニウム、水素化ナトリウムアルミニ
ウム、水素化ホウ素などの還元剤で還元することにより
行われる。不活性有機溶媒の例としてはテトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、ピリジ
ンなどが挙げられる。上記の反応は、通常加熱下、でき
れば還流下で行われる。反応時間は、反応温度、還元剤
の種類に左右されるが、薄層クロマトグラフィー、高速
液体クロマトグラフィーなどにより反応の経過を追跡す
ることができ、化合物(2)の消失を待って反応を終了
させればよい。一般には特定できないが、15分〜10
時間程度である。
【0029】得られた反応液から目的化合物(1)を得
るには、反応溶媒が非親水性有機溶媒である場合には、
反応液をアルカリ性水溶液、酸性水溶液または飽和食塩
水で洗浄した後、有機層を濃縮し、反応溶媒が親水性有
機溶媒である場合には、該溶媒を留去し、残渣を非親水
性有機溶媒に溶解した後、前記と同様に処理することに
より目的化合物(1)を得ることができる。該化合物
(1)を、さらに、例えば、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーなどの公知の精製法により精製することがで
きる。
【0030】また、得られた本発明化合物(1)は必要
に応じてその薬理学的に許容される酸付加塩とすること
も可能である。このような塩の例としては、塩酸、硫
酸、リン酸などの無機酸との塩、酢酸、プロピオン酸、
酒石酸、クエン酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク
酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、メタン
スルホン酸、マンデル酸、p−トルエンスルホン酸、マ
レイン酸などの有機酸との酸付加塩を挙げることができ
る。
【0031】本発明化合物(1)およびその薬理学的に
許容される酸付加塩のいずれの化合物もラットに30m
g/kg静脈投与しても、死亡例は認められなかったこ
とから明かなように、医薬として使用しても安全な化合
物ということができる。本発明化合物(1)またはその
薬理学的に許容される酸付加塩を医薬として使用するに
は、これを製剤化し、通常、経口投与もしくは点滴を含
む注射などの非経口投与すればよく、その投与量は、投
与形態、被投与者の年齢、体重、症状などによって異な
るが、一般には、成人1日当り0.1mg−100mg
程度である。
【0032】上記製剤化のための剤形としては、錠剤、
丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、注射剤などが挙げら
れるが、その製造のためには、これらの製剤に応じた各
種担体、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤などの経口
剤は、澱粉、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチ
ルセルロース、コーンスターチ、無機塩類などの賦形
剤、澱粉、デキストリン、アラビアゴム、ゼラチン、ヒ
ドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピル
セルロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、マクロゴールなどの結合剤、澱粉、
ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシプロピルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒド
ロキシプロピルセルロース、などの崩壊剤、ラウリル硫
酸ナトリウム、大豆レシチン、蔗糖脂肪酸エステル、ポ
リソルベート80などの界面活性剤、タルク、ロウ、水
素添加植物油、蔗糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウムなどの滑沢剤、流動
性促進剤、矯味剤、着色剤、香料などを使用することが
できる。
【0033】また、本発明化合物(1)またはその薬理
学的に許容される酸付加塩は、懸濁剤、エマルジョン
剤、シロップ剤、エリキシル剤としても使用できる。非
経口剤は、希釈剤として一般に注射用蒸留水、生理食塩
水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコールなどを使用することがで
きる。さらに必要に応じ、殺菌剤、防腐剤、安定剤、等
張化剤、無痛化剤などを加えてもよい。
【0034】
【発明の効果】次に、本発明の化合物(1)およびその
薬理学的に許容される酸付加塩(以下、単に「本発明化
合物」ということがある)の薬理学的作用について述べ
る。 1.アポモルヒネ誘発クライミングの抑制作用 ドーパミン作動薬であるアポモルヒネをマウスに投与す
ると種々の異常行動が観察され、なかでもケージをよじ
登る行動はヒトでの精神分裂病と密接な関係があること
が知られている。すなわち、ある薬物がマウスでのアポ
モルヒネ誘発クライミングの抑制作用を有していれば、
その薬物はヒトにおいて抗精神分裂病作用を有すると予
測することができる。
【0035】ICR系雄性マウス(チャールス・リバ
ー)に各々本発明化合物および対照品を腹腔内投与し、
その30分後にアポモルヒネ2mg/kgを皮下投与し
た。アポモルヒネ投与後20分から23分までの3分間
のクライミング行動を観察した。クライミング行動はス
テンレススチール製金網ケージにマウスを入れ、観察時
間中にケージの1/2以上上部へ留まっている時間を測
定した。アポモルヒネ単独群のクライミング時間を10
0%として被験薬物による時間短縮を抑制率で示した。
その結果は表1の通りである。
【0036】
【0037】以上の結果から、本発明化合物は非常に低
容量の投与においてアポモルヒネ誘発クライミング行動
を抑制し、その効力は抗精神分裂病薬であるクロルプロ
マジンと同等もしくはそれ以上であった。また、N−
(m−クロロベンジル)カンフィジン塩酸塩およびN−
(m−ヒドロキシベンジル)カンフィジン塩酸塩は各々
10mg/kg投与でアポモルヒネ誘発クライミング行
動を抑制しなかった。これらの成績より、本発明化合物
(塩酸塩)は、N−(m−クロロベンジル)カンフィジ
ン塩酸塩およびN−(m−ヒドロキシベンジル)カンフ
ィジン塩酸塩とは異なり、非常に強い抗精神分裂病作用
を有することが認められた。
【0038】2.カタレプシー発現作用 Wister系雄性ラット(180g前後、チャールス
・リバー)に各々本発明化合物および対照品を腹腔内投
与し、30分後にカタレプシーを測定した。カタレプシ
ーの測定は以下の通りに行った。直径2mmの鉄棒に細
い糸を巻き付けたものを12cmの高さに水平に設置
し、これにラットの前肢を強制的に掛けさせ、ラットが
前肢をおろすまでの時間を測定した。その時間が30秒
までを0点、60秒までを1点、120秒までを2点、
180秒までを3点、180秒以上を4点とし、平均点
が1点未満であればー、1点以上2点未満であれば+、
2点以上3点未満であれば++、3点以上であれば++
+と表示した。その結果は表2の通りである。
【0039】
【0040】ハロペリドールをはじめとする多くの抗精
神分裂病薬は錘体外路性症状を主とした重篤な副作用を
引き起こすことが知られている。抗精神分裂病薬をラッ
トに投与したときに観察されるカタレプシーは、ヒトで
の錘体外路性の副作用を反映していることが明らかとな
っている。ハロペリドールは2mg/kg投与において
著明なカタレプシーを引き起こすのに対して、本発明化
合物はカタレプシーを引き起こさなかった。このことは
本発明化合物は強力な精神分裂病治療効果を発揮し、し
かも錘体外路性の副作用を引き起こさない新しいタイプ
の抗精神分裂病薬として有用である。
【0041】3.カタレプシー拮抗作用 Wister系雄性ラット(180g前後、チャールス
・リバー)に各々本発明化合物および対照品を腹腔内投
与し、30分後にハロペリドール2mg/kgを腹腔内
投与した。そのさらに30分後にカタレプシーを測定し
た。カタレプシーの測定は前記のカタレプシー発現作用
における測定方法と同じ方法で行った。平均点が1点未
満であれば+++、1点以上2点未満であれば++、2
点以上3点未満であれば+、3点以上であればーと表示
した。結果は表3の通りである。
【0042】
【0043】以上の結果から、実施例1〜6に記載の本
発明化合物(塩酸塩)は、ハロペリドール誘発カタレプ
シーに対して拮抗作用を示している。この作用は対照品
N−(m−クロロベンジル)カンフィジン塩酸塩および
N−(m−ヒドロキシベンジル)カンフィジン塩酸塩で
は認められなかった。
【0044】以上の実験結果から、本発明化合物が錘体
外路性副作用を起こさず、抗精神分裂病作用を発揮する
ばかりか、既存の抗精神分裂病薬で生じた副作用を軽減
させる作用も有していることを示すものである。これに
対し、公知のN−(m−クロロベンジル)カンフィジン
塩酸塩およびN−(m−ヒドロキシベンジル)カンフィ
ジン塩酸塩は抗精神分裂病作用を示さなかった。このこ
とから、本発明化合物(1)およびその薬理学的に許容
される酸付加塩の薬理作用は、公知文献からは全く予想
もし得なかった医薬としての有用性を示すものである。
【0045】
【実施例】次に、参考例および実施例を挙げて本発明を
具体的に説明する。
【0046】
【参考例1】(1S)−1,8,8−トリメチル−3−
アザビシクロ[3.2.1]オクタン−2−オン (1S)−樟脳8.31g(54.6ミリモル)とヒド
ロキシルアミン−O−スルホン酸9.25g(81.9
ミリモル)を酢酸(200ml)中7時間加熱還流し
た。反応後、反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をクロ
ロホルム溶液として飽和重曹水で洗浄した。有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤濾別後、濾液を減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(ワコーゲル、C200、クロロホルム)で精製して
表題の目的物を白色針状結晶で得た。収量5.57g
(収率55.6%) MS(FAB);168(MH+
【0047】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.95(3H,s,CH3 ),1.04(3
H,s,CH3 ),1.10(3H,s,CH3 ),
1.5−1.7(1H,m,CH2 ),1.7−1.8
(1H,m,CH2 ),1.8−1.9(1H,m,C
H),2.0−2.2(2H,m,CH2 ),3.00
(1H,d,CH2 ,J=10.9Hz),3.48
(1H,dd,CH2 ,J=3.0,10.9Hz),
5.50(1H,bs,NH) 〔α〕D 25=+25.0°(c 1,メタノール)
【0048】
【参考例2】(1S)−1,8,8−トリメチル−3−
アザビシクロ[3.2.1]オクタン 水素化リチウムアルミニウム0.88g(23ミリモ
ル)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に(1S)
−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ[3.
2.1]オクタン−2−オン1.93g(11.6ミリ
モル)を加え、22時間加熱還流した。反応後、反応物
を冷却し、これに6N塩酸、続いて5N水酸化ナトリウ
ムを加え、アルカリ性とした。不溶物を濾別し、濾液を
ジエチルエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、乾燥剤を濾別後、濾液を減圧濃縮して表
題の目的物を白色粉末で得た。収量1.70g(収率9
6.6%) MS(EI);153(M+
【0049】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.75(3H,s,CH3 ),0.86(3
H,s,CH3 ),1.03(3H,s,CH3 ),
1.4−1.7(4H,m,CH2 ×2),1.8−
2.0(1H,m,CH),2.13(1H,d,CH
2 ,J=12.9Hz),2.42(1H,dd,CH
2 ,J=3.0,12.9Hz),2.86(1H,
d,CH2 ,J=13.2Hz),3.16(1H,
d,CH2 ,J=12.9Hz) 〔α〕D 25=−17.2°(c 1,メタノール)
【0050】
【実施例1】(1R)−3−[2−(2ーヒドロキシフ
ェニル)エチル]−1,8,8−トリメチル−3−アザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン (1R)−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン塩酸塩0.38gの塩化メチレ
ン10ml溶液にトリエチルアミン0.34mlを加
え、0℃で30分撹拌した。これに2−ヒドロキシフェ
ニル酢酸0.38g、続いて1−エチル−3−(3’−
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WS
C)0.54gを加え、徐々に室温に戻し24時間撹拌
した。反応後、反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮
し、(1R)−3−(2−ヒドロキシフェニルアセチ
ル)−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタンを得た。これを単離することな
く、水素化リチウムアルミニウム0.16gのテトラヒ
ドロフラン15ml溶液に加え1時間加熱還流した。反
応後、反応物を冷却し、これに6N塩酸、続いて1N水
酸化ナトリウムを加え不溶物を濾別して濾液を減圧濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム)で精製し、表題の目的物を得た。
収量0.40g MS(FAB);274(MH+
【0051】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.83(3H,s),0.90(3H,s),
0.97(3H,s),1.5−2.0(5H,m),
2.37(1H,d,J=11.2),2.61(1
H,d,J=10.9),2.63(1H,d,J=1
1.2),2.7−2.8(4H,m),2.91(1
H,dd,J=10.9,11.2),6.71(1
H,t,J=7.3),6.89(1H,d,J=8.
3),6.96(1H,d,J=6.9),7.11
(1H,t,J=7.3) 得られた表題化合物に2倍モル量の塩化水素メタノール
溶液を加え、濃縮してジエチルエーテルで結晶化し、塩
酸塩を得た。 〔α〕D 25=+8.1°(c 0.5,メタノール)
【0052】
【実施例2】(1R)−3−[2−(3−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]−1,8,8−トリメチル−3−アザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン (1R)−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン塩酸塩0.95gの塩化メチレ
ン20ml溶液にトリエチルアミン0.84mlを加
え、0℃で30分撹拌した。これに3ーヒドロキシフェ
ニル酢酸0.77g、続いてWSC1.35gを加え、
徐々に室温に戻し24時間撹拌した。反応後、反応液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮し、(1R)−3−(3
−ヒドロキシフェニルアセチル)−1,8,8−トリメ
チル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを得
た。これを単離することなく、水素化リチウムアルミニ
ウム0.38gのテトラヒドロフラン20ml溶液へ加
え1時間加熱還流した。反応後、反応物を冷却し、これ
に6N塩酸、続いて1N水酸化ナトリウムを加え、不溶
物を濾別して濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタ
ノール=10:1)で精製し、表題の目的物を得た。収
量0.23g MS(FAB);274(MH+
【0053】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.80(3H,s),0.86(3H,s),
0.92(3H,s),1.5−1.9(5H,m),
2.31(1H,d,J=10.6),2.38(1
H,d,J=10.6),2.6−2.8(6H,
m),6.6−6.7(1H,m),6.67(1H,
s),6.74(1H,d,J=6.9),7.12
(1H,dd,J=7.3,7.6) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。 〔α〕D 25=+6.7°(c 0.5,メタノール)
【0054】
【実施例3】(1R)−3−[2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]−1,8,8−トリメチル−3−アザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン (1R)−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン塩酸塩0.95gの塩化メチレ
ン20ml溶液にトリエチルアミン0.84mlを加
え、0℃で30分撹拌した。これに4ーヒドロキシフェ
ニル酢酸0.77g、続いてWSC1.35gを加え、
徐々に室温に戻し24時間撹拌した。反応後、反応液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮し、(1R)−3−(4
−ヒドロキシフェニルアセチル)−1,8,8−トリメ
チル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを得
た。これを単離することなく、水素化リチウムアルミニ
ウム0.38gのテトラヒドロフラン20ml溶液へ加
え2時間加熱還流した。反応後、反応物を冷却し、これ
に6N塩酸、続いて1N水酸化ナトリウムを加え、不溶
物を濾別して濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタ
ノール=10:1)で精製し、表題の目的物を得た。収
量0.50g MS(FAB);274(MH+
【0055】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.79(3H,s),0.86(3H,s),
0.92(3H,s),1.5−1.8(5H,m),
2.56(1H,d,J=10.6),2.66(1
H,d,J=10.6),2.7−2.9(6H,
m),6.73(2H,d,J=8.6),7.04
(2H,d,J=8.6) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。 〔α〕D 25=+6.0°(c 0.5,メタノール)
【0056】
【実施例4】(1S)−3−[2−(2ーヒドロキシフ
ェニル)エチル]−1,8,8−トリメチル−3−アザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン (1S)−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン塩酸塩0.19gの塩化メチレ
ン10ml溶液にトリエチルアミン0.17mlを加
え、0℃で30分撹拌した。これに2−ヒドロキシフェ
ニル酢酸0.19g、続いてWSC0.27gを加え、
徐々に室温に戻し18時間撹拌した。反応後、反応液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮し、(1S)−3−(2
ーヒドロキシフェニルアセチル)−1,8,8−トリメ
チル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを得
た。これを単離することなく、水素化リチウムアルミニ
ウム0.076gのテトラヒドロフラン10ml溶液へ
加え1時間加熱還流した。反応後、反応物を冷却し、こ
れに6N塩酸、続いて1N水酸化ナトリウムを加え不溶
物を濾別して濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精
製し、表題の目的物を得た。収量0.27g MS(FAB);274(MH+
【0057】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.82(3H,s),0.90(3H,s),
0.96(3H,s),1.6−2.0(5H,m),
2.36(1H,d,J=10.9),2.60(1
H,d,J=10.9),2.62(1H,d,J=1
0.9),2.7−2.9(4H,m),2.90(1
H,dd,J=3.3,11.2),6.70(1H,
dt,J=1.0,7.6),6.89(1H,d,J
=8.3),6.95(1H,dd,J=1.3,7.
6),7.10(1H,dd,J=5.6,7.9) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。 〔α〕D 25=−12.7°(c 0.5,メタノール)
【0058】
【実施例5】(1S)−3−[2−(3−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]−1,8,8−トリメチルー3ーアザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン (1S)−1,8,8−トリメチルー3ーアザビシクロ
[3.2.1]オクタン塩酸塩0.95gの塩化メチレ
ン20ml溶液にトリエチルアミン0.84mlを加
え、0℃で30分撹拌した。これに3−ヒドロキシフェ
ニル酢酸0.77g、続いてWSC1.35gを加え徐
々に室温に戻し25時間撹拌した。反応後、反応液を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾
燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮し、(1S)−3−(3−
ヒドロキシフェニルアセチル)ー1,8,8ートリメチ
ルー3ーアザビシクロ[3.2.1]オクタンを得た。
これを単離することなく、水素化リチウムアルミニウム
0.38gのテトラヒドロフラン20ml溶液へ加え1
時間加熱還流した。反応後、反応物を冷却し、これに6
N塩酸、続いて1N水酸化ナトリウムを加え不溶物を濾
別して濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール
=10:1)で精製し、表題の目的物を得た。収量1.
17g MS(FAB);274(MH+
【0059】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.80(3H,s),0.86(3H,s),
0.92(3H,s),1.5−1.9(5H,m),
2.31(1H,d,J=10.6),2.38(1
H,d,J=10.6),2.6−2.8(6H,
m),6.6−6.7(1H,m),6.67(1H,
s),6.75(1H,d,J=7.3),7.12
(1H,dd,J=6.9,7.2) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。 〔α〕D 25=−8.3°(c 0.5,メタノール)
【0060】
【実施例6】(1S)−3−[2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]−1,8,8−トリメチルー3ーアザ
ビシクロ[3.2.1]オクタン (1S)−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン塩酸塩0.95gの塩化メチレ
ン20ml溶液にトリエチルアミン0.84mlを加え
0℃で30分撹拌した。これに4−ヒドロキシフェニル
酢酸0.77g、続いてWSC1.35gを加え、徐々
に室温に戻し25時間撹拌した。反応後、反応液を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥
剤濾別後、濾液を減圧濃縮し、(1S)−3−(4−ヒ
ドロキシフェニルアセチル)−1,8,8−トリメチル
−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを得た。こ
れを単離することなく、水素化リチウムアルミニウム
0.38gのテトラヒドロフラン20ml溶液へ加え1
時間加熱還流した。反応後、反応物を冷却し、これに6
N塩酸、続いて1N水酸化ナトリウムを加え不溶物を濾
別し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=
10:1〜2:1)で精製し、表題の目的物を得た。収
量0.80g MS(FAB);274(MH+
【0061】1H−NMR(CDCl3 )δ(pp
m);0.79(3H,s),0.86(3H,s),
0.92(3H,s),1.5−1.8(5H,m),
2.56(1H,d,J=10.6),2.66(1
H,d,J=10.6),2.7−2.9(6H,
m),6.73(2H,d,J=8.6),7.04
(2H,d,J=8.6) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。 〔α〕D 25=−9.8°(c 0.5,メタノール)
【0062】
【実施例7】注射剤の製造 (1S)−3−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]−1,8,8−トリメチル−3−アザビシクロ
[3.2.1]オクタン塩酸塩1.0gを注射用蒸留水
1Lに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH6−
7に調節した後、滅菌し、これをアンプルに5mlずつ
充填して注射剤を得た。
【0063】
【実施例8】 錠剤の製造 (1S)−3−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−1,8,8−ト リメチル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩 50.0mg とうもろこし澱粉 40.0mg 結晶セルロース 80.0mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mg タルク 29.5mg の組成からなる1錠200mgの錠剤を乾式打錠により
得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、C* は不斉炭素原子を示す)で表される光学活
    性な化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化2】 (式中、C* は不斉炭素原子を示す)で表される光学活
    性な化合物またはその薬理学的に許容される酸付加塩を
    有効成分として含有することを特徴とする抗精神分裂病
    薬。
JP21946593A 1992-09-11 1993-09-03 N−ヒドロキシフェニルエチルアゼピン誘導体およびその用途 Withdrawn JPH06157468A (ja)

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