JPH06157022A - アモルファスアルミノシリケートの製造方法 - Google Patents

アモルファスアルミノシリケートの製造方法

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JPH06157022A
JPH06157022A JP30688092A JP30688092A JPH06157022A JP H06157022 A JPH06157022 A JP H06157022A JP 30688092 A JP30688092 A JP 30688092A JP 30688092 A JP30688092 A JP 30688092A JP H06157022 A JPH06157022 A JP H06157022A
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JP
Japan
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amorphous aluminosilicate
aqueous solution
alkali metal
slurry
cake
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Application number
JP30688092A
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English (en)
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Hiroyuki Kondo
博之 近藤
Taiji Wakizaka
泰二 脇坂
Atsushi Kozuka
淳 小塚
Takeshi Ishikawa
剛 石川
Kiyobumi Kida
清文 貴田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/20Silicates
    • C01B33/26Aluminium-containing silicates, i.e. silico-aluminates

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルミン酸アルカリ金属塩水溶液とケイ酸ア
ルカリ金属塩水溶液とを反応させて、スラリーを形成さ
せ、アモルファスアルミノシリケートを含む反応スラリ
ーを得、該反応スラリーを固液分離し、アモルファスア
ルミノシリケートを含むケーキを得、得られたケーキを
粉砕と分級の機能を有する乾燥機で、アモルファスアル
ミノシリケートの粉砕と分級を同時に行い、特定粒径の
アモルファスアルミノシリケートを得る。 【効果】 イオン交換能及び吸油能が高い特定粒径のア
モルファスアルミノシリケートを、安価で、高い生産効
率で、安定的に生産できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アモルファス(無定
形)アルミノシリケートの製造方法に関するものであ
る。更に詳しくは、高吸油性及び高イオン交換特性を有
し、ケーキを乾燥させる際、設備をコンパクトにし、か
つ、乾燥能力を上げ、さらには、特定粒径を得ること
で、イオン交換特性を劣化させずに粉末化することがで
きることを特徴とするアモルファスアルミノシリケート
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開昭57−61613 号公報には、
アモルファスアルミノシリケートの製造方法に関し、反
応したスラリーを50℃以上で乾燥すると、イオン交換能
が低下する為、母液から分離された生成物を少なくとも
pH12まで水洗し、水洗後の濾塊に再び水を加え、スラリ
ー化した後、炭酸ガスを吹き込みpH10となるまで中和す
ることで、 100〜150 ℃に加熱されてもイオン交換能が
低下しないとあるが、その水洗には多量の水を必要とす
るという欠点があった。また、反応スラリーをpH10まで
下げるには、多量の炭酸ガスと時間を必要とする。
【0003】また、特公昭61−25653 号公報には、アモ
ルファスアルミノシリケートの製造方法に関し、乾燥方
法として、凍結乾燥、噴霧乾燥を挙げているが、乾燥後
に粒径を制御する為、粉砕工程を加える必要がある。こ
のような粉砕工程を加えると、理由は定かではないが、
イオン交換能が低下し、性能を充分引き出すことが出来
ない。更に凍結乾燥は製造設備が高価であり、また、噴
霧乾燥は、製造設備が大きくなり、設置面積等に問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、高吸油性、高
イオン交換性などの付加価値を持ったアモルファスアル
ミノシリケートを、それらの性能を落とさず、コンパク
トな設備で生産効率を上げ、工業的な大量生産に適した
粉末化の状態で製造する方法の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実状において本発
明者らは、鋭意研究を行い、固液分離方法と乾燥方法に
着目して、上記課題を解決できる製造方法を見出し本発
明を完成するに到った。即ち、本発明は、以下の工程
(1) 、(2) 及び(3) からなることを特徴とするアモルフ
ァスアルミノシリケートの製造方法を提供するものであ
る。
【0006】工程(1) アルミン酸アルカリ金属塩水溶液とケイ酸アルカリ金属
塩水溶液とを反応させて、スラリーを形成させ、アモル
ファスアルミノシリケートを含む反応スラリーを得る工
程。工程(2) 該反応スラリーを固液分離し、アモルファスアルミノシ
リケートを含むケーキを得る工程。工程(3) 工程(2) で得られたケーキを粉砕と分級の機能を有する
乾燥機で、アモルファスアルミノシリケートの粉砕と分
級を同時に行い、特定粒径のアモルファスアルミノシリ
ケートを得る工程。
【0007】特に本発明において、工程(3) で得られる
アモルファスアルミノシリケートとしては、粒径2〜50
μm の粒子を80重量%以上含むものが好ましい。以下、
各工程について詳細に説明する。
【0008】工程(1) 本発明の高吸油性、高イオン交換能の特性を持つアモル
ファスアルミノシリケートを製造する為の原料は、(a)
アルミン酸アルカリ金属塩水溶液と(b) ケイ酸アルカリ
金属塩水溶液であり、必要に応じて、アルカリ剤、水を
前記の各液に加えて、濃度、モル比を調節する。本発明
においてアルカリ金属とは、周期律表IA族に属するも
のであり、これら2種類以上の混合物でも用いることが
できるが、通常は、ナトリウムが有利である。
【0009】次に、本発明で用いる(a) アルミン酸アル
カリ金属塩水溶液、(b) ケイ酸アルカリ金属塩水溶液に
ついて説明する。 (a) アルミン酸アルカリ金属塩水溶液 アルミン酸アルカリ金属塩水溶液は、市販品を用いても
良いが、水酸化アルミニウム、活性アルミナなどのアル
ミニウム源(通常は水酸化アルミニウム)を水酸化アル
カリで加熱溶解させ、高濃度かつ低アルカリのアルミン
酸アルカリ金属塩水溶液をまず調製し、次いで必要量の
水、水酸化アルカリと混合したものを用いても良い。こ
の際の高濃度溶液の調製は、アルミニウム源を水酸化ア
ルカリで加熱溶解した後に急冷することにより安定化さ
れるが、より低アルカリのものについては、必要量をそ
の都度調製することが望ましい。本発明で用いるアルミ
ン酸アルカリ金属塩水溶液に関しては、M2O (Mはアルカ
リ金属)とAl2O3 のモル比が M2O/Al2O3 =1.0 〜6.0
の範囲にあることが望ましく、1.1〜3.0 の範囲が特に
好ましい。
【0010】(b) ケイ酸アルカリ金属塩水溶液 ケイ酸アルカリ金属塩水溶液は市販品を用いることがで
きるが、SiO2とM2Oのモル比がSiO2/M2O = 1.0〜4.0
の範囲にあるものを用いることが望ましい。また、水溶
液の濃度は、SiO2濃度で25重量%以下が望ましい。
【0011】本発明におけるアモルファスアルミノシリ
ケートの組成比は特に限定されるものではないが、例え
ば、洗剤用としてのアモルファスアルミノシリケートの
場合は、以下の組成比が好ましい。 x(M2O)・Al2O3・y(SiO2)・z(H2O) (式中のM はアルカリ金属を表し、x,y,zは次の範
囲内にある各成分のモル数を表す。 0.2≦x≦2.0 、 0.5≦y≦6.0 、z:0を含む任意の
正の数)以下、工程(1) の 合成条件等を詳細に説明す
る。
【0012】先ず、反応槽に水を入れ、これに(a) アル
ミン酸アルカリ金属塩水溶液を混合し、15〜60℃に保
ち、攪拌下に(b) のケイ酸アルカリ金属塩水溶液を3〜
120 分で滴下し、反応させる。この反応においては粒子
の成長を均一にする為に強攪拌下で、具体的には、 0.2
kW/m3以上の攪拌動力下で反応を行うことが好ましい。
反応後、40〜100 ℃の温度で1分以上、望ましくは30分
以上熟成することで、強固な高次構造を有するアモルフ
ァスアルミノシリケートを得ることができる。
【0013】原料の添加順序は、次の様な方法が考えら
れるが、特に限定されるものではない。 1) アルミン酸アルカリ金属塩水溶液にケイ酸アルカリ
金属塩水溶液を滴下する方法。 2) アルミン酸アルカリ金属塩水溶液とケイ酸アルカリ
金属塩水溶液を同時に滴下する方法。 3) ケイ酸アルカリ金属塩水溶液にアルミン酸アルカリ
金属塩水溶液を滴下する方法。 4) 水にて希釈されたアルミン酸アルカリ金属塩水溶液
にケイ酸アルカリ金属塩水溶液を滴下する方法。 5) 水にて希釈されたケイ酸アルカリ金属塩水溶液に、
アルミン酸アルカリ金属塩水溶液を滴下する方法。
【0014】また、反応に際し、反応温度の高いもの
程、高いイオン交換性を示すものが得られる。しかし、
あまり高くなりすぎると、得られるアモルファスアルミ
ノシリケートの吸油能が低くなる。イオン交換性及び吸
油能の両物性共に高いものを得る為には、反応温度は15
〜60℃の範囲が望ましく、特に30〜50℃の範囲の温度が
望ましい。また、40〜100 ℃の熟成に際しては、それ程
強い攪拌は、必要でない。この熟成は、反応液をそのま
まの状態に保ったまま行うのが望ましいが、一部濾過或
いはデカンテーション等により濃縮した後に行ってもよ
い。
【0015】反応系の濃度は、アルミン酸アルカリ金属
塩水溶液とケイ酸アルカリ金属塩水溶液の固形分の和が
反応系に対して 1.5〜20重量%となる範囲が好ましく、
更に好ましくは、2〜10重量%である。使用する原料、
(a) アルミン酸アルカリ金属塩水溶液及び(b) ケイ酸ア
ルカリ金属塩水溶液の濃度は、調製したままの濃度でも
使用できるが、水で希釈しても良い。また、アルカリ金
属塩及び/又はアルカリ土類金属塩の存在下で反応させ
ると反応スラリーの濾過速度がアップし、さらには、乾
燥時にアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩が
存在している為、乾燥時、熱劣化によるイオン交換能の
低下を防ぐことができ、好ましい。
【0016】ここで用いられるアルカリ金属塩及び/又
はアルカリ土類金属塩として好ましいものを下記に示
す。 (c) アルカリ金属塩・アルカリ土類金属塩 アルカリ金属、アルカリ土類金属としては周期律表IA
族、IIA族より、カリウム、ナトリウム、リチウム、マ
グネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられ、これ
らの塩としては、K2CO3 、KCl 、K2SO3 、CH3COOK 、Na
2CO3、NaCl、Na2SO4、CH3COONa、CaCl、Ca(NO3)2、 (CH
3COO)2Ca・H2O 、Li2SO4・H2O、LiCl、BaCl2 、MgC
l2 、MgSO4 等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではなく、又、これら2種類以上の混合物を用いても
良く、反応前または、反応後に添加しても良い。
【0017】一方、この反応スラリーを固液分離した後
の濾液は、そのまま、或いは、塩濃度、アルカリ濃度を
酸による中和を行うことにより調整して、リサイクル使
用することもできる。また、反応スラリーを中和して、
濾過することも可能である。スラリーを中和させる場合
は、中和剤として下記のものが望ましい。
【0018】(d) 中和剤 CO2 ガス、硫酸、塩酸、有機酸等が挙げられるが、洗剤
原料として用いる場合は、中和塩が洗剤原料となる為、
CO2 ガス、硫酸が望ましい。
【0019】工程(2) アモルファスアルミノシリケートの反応スラリーを固液
分離する工程であるが、濾過機としては、真空濾過タイ
プでは、月島機械(株)製のパネビス水平ベルトフィル
タ、石垣機工(株)製の水平ベルトフィルタ(HFC
型)等があり、加圧濾過タイプとしては、石垣機工
(株)製のフィルタープレス(ISD型、IMD型)、
月島機械(株)製のフィルタープレス(DC型、TM
型)等があり、遠心分離タイプでは、コトブキ技研工業
(株)製のロータリーフィルタ(RF型)、石川島播磨
重工業(株)製のスクリューデカンタ(HS型)等が挙
げられる。低含水率のケークを得るためには、真空、更
には加圧濾過タイプのものが望ましい。
【0020】加圧濾過の場合の圧力は、20kg/cm2G以下
が好ましく、更には10kg/cm2G以下が好ましい。20kg/
cm2Gより高い圧力をかけると細孔が潰れるか、あるいは
アモルファスアルミノシリケート粒子間の空隙が圧縮に
より減少し、吸油能が低下する恐れがある。これは、本
発明によるアモルファスアルミノシリケートが凝集粒子
により形成されていることに起因する。その湿潤ケーキ
の含水率は、 105℃、2時間の乾燥による重量減少から
測定される水分が、50〜80重量%が好ましい。特に好ま
しくは60〜70重量%である。80重量%より多いと粉末化
する際、乾燥負荷、設備ともに大きくなる。50重量%未
満では、吸油能を損なう恐れがある。また、アルカリ金
属塩及び/又はアルカリ土類金属塩の存在下で反応させ
た反応スラリーを固液分離すると、その濾過速度は大幅
にアップする。又、濾過後の濾液は、そのまま、或い
は、塩濃度、アルカリ濃度を、酸による中和を行うこと
により調整して、リサイクル使用することもできる。ま
た、反応スラリーを中和して、濾過することも可能であ
る。
【0021】工程(3) アモルファスアルミノシリケートの反応スラリーを固液
分離した後のウエットケーキを熱風で乾燥して粉末化す
る工程であるが、乾燥時の熱履歴が大きいとイオン交換
能の低下があり、また乾粉の粒径が大きくなると吸油
能、イオン交換能の低下がある。従って、瞬時に乾燥
し、かつ、微粉のみが得られれば、吸油能、イオン交換
能の低下は殆どなくなる。そこで、本発明においては、
熱風で乾燥する際、乾燥効率を上げる為に、ケーキを微
粒化する粉砕機能を持ち、かつ、特定粒径を得る為の分
級機構が付いた粉砕と分級を同時に行う乾燥機を用い
る。このような乾燥機を用いることにより、滞留時間を
短くでき、瞬時に乾燥でき、水分コントロールを容易に
することができ、操作性が良好となる。
【0022】本発明において、乾燥機に供給するケーキ
の温度は特に限定されず常温でもよく、加熱してもよ
い。乾燥機に供給する熱風温度は 100〜600℃が好まし
く、200〜400 ℃が更に好ましい。排風温度は30〜300
℃が好ましく、50〜150 ℃がより好ましい。また乾燥機
から排出されるアモルファスアルミノシリケートの温度
は30〜300 ℃が好ましい。また、粗粉は乾燥機内に配設
されたケーキを粉砕する粉砕機で、ケーキと共に濡れた
状態で微粒化される為、粉砕によるイオン交換能の劣化
が少なくてすむ。また、別途、粉砕機を設ける必要がな
くなる。分級機構は、分級の回転数や堰の長さにより制
御可能である。
【0023】この様にして得られるアモルファスアルミ
ノシリケートは、一次粒子が凝集した二次粒子である。
その粒径は、粒径2μm 〜50μm の粒子の割合が80重量
%以上のものが好ましい。粒径が50μm より大きいと、
比表面積が低下し、イオン交換能、吸油能も低下する。
また、2μm 未満では、ハンドリング上問題がある。
【0024】本発明に用いられる乾燥機は、乾燥機内に
粉砕と分級の機能を有するものであり、例えば図1に示
すような形式の乾燥機が例示される。以下、図1に示す
乾燥機について説明する。乾燥機1は、粉砕羽根3とモ
ーター4とから成る粉砕機2、分級羽根6とモーター7
とから成る分級機5、スクリュー9とモーター10とから
成る乾燥原料供給機8、乾燥原料供給口11、熱風供給口
12、製品及び熱風排出口13を備えている。乾燥原料は、
乾燥原料供給口11から、乾燥機1内に供給され、下部の
粉砕機2により粉砕される。粉砕された乾燥原料は、下
方から供給される熱風により、上方に乾燥されながら移
送される。ついで熱風及び特定粒径以下の製品は、回転
している分級羽根6を通過し、製品及び熱風排出口13か
ら排出され、特定粒径以上の粗粉は下方に落下し、下部
の粉砕機2により再度粉砕される。
【0025】本発明に使用される乾燥機の具体例として
は、ホソカワミクロン(株)製のミクロンドライヤー
(MD型)やアンハイドロ(株)製のスピンフラッシュ
ドライヤー等が挙げられる。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法により、イオン交換能及び
吸油能が高い特定粒径のアモルファスアルミノシリケー
トを、安価で、高い生産効率で、安定的に生産できる。
更にアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩の存
在下で反応させると、反応スラリーの分離速度が大幅に
上昇し、濾過面積を下げることができる。また、反応ス
ラリーを固液分離したケーキを乾燥することで、蒸発水
分量を大幅に削減することが出来、設備のコンパクト化
を実現した。さらには、その乾燥工程において、ケーキ
の粉砕と乾粉の分級を同時に行う乾燥機を用いること
で、イオン交換能、吸油能の高いアモルファスアルミノ
シリケートを効率的に乾燥できる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例及び比較例に於ける測定値の測定方法
及び原料の調製法を次に示した。 (1) 吸油能 試料を乳鉢で粉砕し、JIS K 6220の吸油量測定法によっ
て測定した。なお、吸油能は、アモルファスアルミノシ
リケート以外の無機塩を除いたアモルファスアルミノシ
リケートの重量を基準とした。
【0028】(2) 強熱減量 予め 800℃、1時間の空焼きをし、デシケータ中で恒量
に達した磁性ルツボに、試料数gを投入し、精秤する。
次いで 800℃、1時間電気炉中で強熱し、デシケータ中
で恒量に達した重量を精秤することにより、強熱減量を
重量%で求めた。
【0029】(3) イオン交換能 試料を、強熱減量より算出した無機物換算で 0.1g精秤
し、塩化カルシウム溶液(CaCO3 にして500ppm) 100ml
中に加え、25℃で15分間攪拌し、東洋濾紙NO.5C 2枚を
重ねた吸引濾過を行い、濾液50mlを取って濾液中のCaを
EDTA滴定し、その値より試料のCa交換能を求めた。イオ
ン交換能はアモルファスアルミノシリケート以外の無機
塩及び水分を除いたアモルファスアルミノシリケートの
重量を基準とした。尚、カルシウムイオン交換能は、粉
体の洗浄が不十分であると、かなり高めに評価される。
つまり、過剰のアルカリイオンが残存すると、空気中の
CO2 ガスと反応して炭酸塩をつくり、これが見かけ上Ca
イオン交換能を高く見せる。従って、測定試料は、十分
に洗浄されたものでないとならない。
【0030】(4) 濾過速度 濾過面積:50cm2、濾材:No.5A濾紙の真空濾過装置を用
いて、圧力400 Torrの条件で濾過し、通液量50kg/m2
での平均濾過速度を求めた。 (5) 粒 径 堀場製作所(株)製のLA−500 型粒度分布測定器によ
り測定した。
【0031】<原料の調製>60リットルの邪魔板付き反
応槽に、Al(OH)3 10kgと48%NaOH水溶液12kgをいれ、攪
拌下 110℃まで加熱し、30分間溶解して、アルミン酸ソ
ーダ水溶液を調製した。ケイ酸アルカリ金属塩水溶液と
しては、市販の3号水ガラス(珪ソウ)を用いた (SiO2
濃度29重量%) 。
【0032】実施例1 200 リットルの邪魔板付き反応槽に、水106.4kg を仕込
み、次いでアルミン酸ソーダ水溶液を5.56kg溶解し、こ
の溶液に、2倍のイオン交換水で希釈した3号水ガラス
28.9kgを40℃、攪拌下30分滴下反応した。反応後、80℃
で30分間熟成し、固形分 4.3重量%のスラリーを得た。
このスラリーを400 Torrで減圧濾過して、80重量%の水
分のケーキを得た。このスラリーの濾過速度は、 400kg
/m2Hrであった。得られたケーキを77.6kg/Hrで、ミク
ロンドライヤー(MDV−1型,90リットル) にフィー
ドして乾燥し、15.5kg/Hrで乾粉を得た。乾燥条件は、
送風温度250 ℃、排風温度 125℃、分級回転数300rpmと
した。得られた乾粉(アモルファスアルミノシリケー
ト)の吸油能は220 ml/100 g、イオン交換能は 160Ca
CO3 mg/g、強熱減量は15.9重量%、平均粒径は23μm
であった。また粒径2μm 〜50μm の粒子の割合は100
重量%であった。
【0033】実施例2 3.0 m3 の邪魔板付き反応槽に、水1075kgとNa2CO366.4
kgを入れ、常温で攪拌、溶解し、これにアルミン酸ソー
ダ水溶液を55.7kg溶解した。この溶液に、2倍のイオン
交換水で希釈した3号水ガラス291.3kg を40℃、攪拌下
25分滴下反応した。反応後、40℃で30分間熟成し、固形
分 4.3重量%のスラリーを得た。このスラリーを10kg/
cm2 の圧力で加圧濾過して、67.9重量%の水分のケーキ
を得た。このスラリーの濾過速度は、2750kg/m2Hrであ
った。得られたケーキを60.2kg/Hrで、ミクロンドライ
ヤー(MDV−1型,90リットル) にフィードして乾燥
し、18kg/Hrで乾粉を得た。乾燥条件は、送風温度 250
℃、排風温度 125℃、分級回転数1000rpm とした。得ら
れた乾粉(アモルファスアルミノシリケート)の吸油能
は220 ml/100 g、イオン交換能は180CaCO3mg/g、強
熱減量は18重量%、平均粒径は7.4 μm であった。また
粒径2μm 〜50μm の粒子の割合は100 重量%であっ
た。
【0034】実施例3 3.0 m3 の邪魔板付き反応槽に、水 1075kg とNa2CO36
8.7kgを入れ、常温で攪拌、溶解し、これにアルミン酸
ソーダ水溶液を55.7kg溶解した。この溶液に、2倍のイ
オン交換水で希釈した3号水ガラス291.3kg を40℃、攪
拌下25分滴下反応した。反応後、40℃で30分間熟成し、
常温冷却後、CO2 ガスでpH10.8まで中和する。そこで、
固形分 4.3重量%のスラリーを得た。このスラリーを10
kg/cm2 の圧力で加圧濾過して、68重量%の水分のケー
キを得た。このスラリーの濾過速度は、2900kg/m2Hrで
あった。得られたケーキを60kg/Hrで、ミクロンドライ
ヤー(MDV−1型, 90リットル) にフィードして乾燥
し、18kg/Hrで乾粉を得た。乾燥条件は、送風温度 250
℃、排風温度 125℃、分級回転数1000rpm とした。得ら
れた乾粉(アモルファスアルミノシリケート)の吸油能
は220 ml/100 g、イオン交換能は188CaCO3mg/g、強
熱減量は18重量%、平均粒径は8.3 μm であった。また
粒径2μm 〜50μm の粒子の割合は 100重量%であっ
た。
【0035】比較例1 実施例3と同一条件で反応したスラリーを遠心分離し
て、90重量%のスラリー水分にした。これを430 g/Hr
のフィード量で、噴霧乾燥機(容量5リットル)を使っ
て乾燥し、43g/Hrで乾燥粒子を得た。得られた乾粉
(アモルファスアルミノシリケート)の吸油能は180 ml
/100 g、イオン交換能は150CaCO3mg/g、強熱減量は
18重量%、平均粒径は40μm であった。また粒径2μm
〜50μm の粒子の割合は70重量%であった。
【0036】比較例2 実施例3と同一条件で反応したスラリーを真空濾過し
て、80重量%の水分のケーキを得た。そのケーキを静置
状態で105 ℃、1時間棚乾燥して得られた乾粉(アモル
ファスアルミノシリケート)をサンプルミル (不二パウ
ダル(株)製)で粉砕して、その性能を測定した。吸油
能は153 ml/100 g、イオン交換能は 120CaCO3 mg/
g、強熱減量は18重量%、平均粒径は9.5 μm であっ
た。また粒径2μm 〜50μm の粒子の割合は100 重量%
であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる乾燥機の一例を示す略示断
面図である。
【符号の説明】
1 乾燥機 2 粉砕機 3 粉砕羽根 4 モーター 5 分級機 6 分級羽根 7 モーター 8 乾燥原料供給機 9 スクリュー 10 モーター 11 乾燥原料供給口 12 熱風供給口 13 製品及び熱風排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 貴田 清文 和歌山県那賀郡岩出町畑毛283−12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程(1) 、(2) 及び(3) からなる
    ことを特徴とするアモルファスアルミノシリケートの製
    造方法。工程(1) アルミン酸アルカリ金属塩水溶液とケイ酸アルカリ金属
    塩水溶液とを反応させて、スラリーを形成させ、アモル
    ファスアルミノシリケートを含む反応スラリーを得る工
    程。工程(2) 該反応スラリーを固液分離し、アモルファスアルミノシ
    リケートを含むケーキを得る工程。工程(3) 工程(2) で得られたケーキを粉砕と分級の機能を有する
    乾燥機で、アモルファスアルミノシリケートの粉砕と分
    級を同時に行い、特定粒径のアモルファスアルミノシリ
    ケートを得る工程。
  2. 【請求項2】 工程(3) で得られたアモルファスアルミ
    ノシリケートが、粒径2〜50μm の粒子を80重量%以上
    含むものである請求項1記載の製造方法。
JP30688092A 1992-11-17 1992-11-17 アモルファスアルミノシリケートの製造方法 Pending JPH06157022A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018172238A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 戸田工業株式会社 非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末及びその製造方法、スラリー並びに成形体

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