JPH0615618A

JPH0615618A - 板材のジョイント構造

Info

Publication number: JPH0615618A
Application number: JP19771892A
Authority: JP
Inventors: Yuichi Kamakura; 友一鎌倉
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-07-01
Filing date: 1992-07-01
Publication date: 1994-01-25

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】複数枚の板材を張り合わせて平板状の単位板
体とした板体同士を複雑なジョイント構造とする事無
く、簡単に、しかも接合面が綺麗で経年変化による歪み
も防止できる板材のジョイント構造を提供する。【構成】単位板体を構成する各板材１，１’，１”の
端部を交互又は複数枚毎に向きを異ならしめて斜めに切
り落とすと共に、斜めに切り落とした切断面５が互いに
係合するように隣接する単位板体Ａ，Ａ’同士を互いに
組み合わせるようにしたことを特徴とする板材のジョイ
ント構造、更に望ましくは、斜めに切り落とした切断面
５の切り落とし角度が略３０度乃至６０度であることを
特徴とする板材のジョイント構造。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、木材、殊に、細長い
板材を複数枚張り合わせて平板状の単位板体（パネル）
としたものを互いに接合する板材のジョイント構造に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、木造建築物等の内外壁面、天井或
は床等を施工する場合、細長い板材を現場で一枚一枚釘
打ちして固定するのは大変な工数がかかり、作業能率を
考えると高価ではあっても広幅の板材を使用するため、
例えば、間伐材等細長い板材しか取れないものは活用さ
れないまま捨てられているのが実情である。この不具合
を解決すべく、予め、細長い板材を複数枚張り合わせて
広い平板状の単位板体（パネル）とし、作業能率を向上
させると共に、従来は活用されずに捨てられていた間伐
材等の有効活用を図る事も既に提案している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来、細長い板材を複
数枚張り合わせて広い平板状の単位板体（パネル）とし
ても、材料の長さ、加工性、運搬上の簡便さ等を考慮す
ると自ずから一枚の単位板体（パネル）の広さにも限界
があり、一枚の単位板体（パネル）のみで施工しようと
する内外壁面、天井或は床等の全面を一挙に施工するこ
とは出来ないため、何枚かの単位板体（パネル）を接合
する必要がある。ところが、単純に公知の突き合わせ接
合で単位板体（パネル）の端面同士を接合しようとした
場合、一枚一枚の単位板体（パネル）が広いために接合
面も長くなり隙間無く綺麗に接合することが難しい。ま
た、仮に綺麗に接合することが出来たとしても単位板体
（パネル）を木材で作った場合経年変化によって歪み、
接合面に隙間ができるので施工面の仕上げ精度が要求さ
る部分には適用が出来なかった。

【０００４】この発明は、複雑なジョイント構造とする
事無く、簡単に、しかも接合面が綺麗で経年変化による
歪みも防止できる複数枚の板材を張り合わせて平板状の
単位板体とした板材同士を互いに接合する板材のジョイ
ント構造を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明によれば、複数
枚の板材を張り合わせて平板状の単位板体とし、該単位
板体同士を互いに接合する板材のジョイント構造におい
て、単位板体を構成する各板材の端部を交互又は複数枚
毎に向きを異ならしめて斜めに切り落とすと共に、該斜
めに切り落とした切断面が互いに係合するように隣接す
る単位板体同士を互いに組み合わせるようにしたことを
特徴とする板材のジョイント構造、更に望ましくは、斜
めに切り落とした切断面の切り落とし角度が略３０度乃
至６０度であることを特徴とする板材のジョイント構造
が得られる。

【０００６】

【実施例】以下、この発明を図面に示した実施例により
説明する。まず、本発明に使用する板材は、木材、例え
ば、檜、杉或いは松等を材料として用いるが、この材料
は間伐材や柱等の構造材を取った残材等で十分である。

【０００７】この細長い板材１，１’，１”は複数枚張
り合わせて図１及び図２に示す如く、幅Ｗ、長さＬ、及
び厚さＴを有する平板状の単位板体（パネル）Ａに形成
されている。

【０００８】即ち、単位板体（パネル）Ａは、前記複数
の細長い板材１，１’，１”を互いに接合させて所定の
枚数組み合わせ、その一面（底面又は表面）に布、或い
は合成樹脂等の可撓性弾性材料２を貼着して複数の細長
い板材１，１’，１”を互いに連結して、取り扱いや、
施工に便利なサイズ（例えば、ベニヤサイズや、畳単位
の広さ等）の単位板体（パネル）Ａを形成する。

【０００９】前記細長い板材１，１’，１”は、図１に
示す如く、相対する長辺側側面を、一方の側面に溝状に
切り込んだく字状の雌形３を形成し、他の側面に山形に
突出したく字状雄形４を形成して、雌形３と雄形４とを
互いに係合させた状態で張り合わせることが望ましい
が、図６乃至図８に示す如く、単純に長辺側側面同士を
互いに接合させた状態で張り合わせたものであってもよ
い。

【００１０】また、前記細長い板材の断面形状も、図１
及び図７に示す如き略矩形状のものであってもよいし、
図６に示す如き半月形状のもの、或は、図８に示す如き
矩形の底面と円弧状の上面とを組み合わせた形状のもの
であってもよい。勿論、この断面形状は例示したものに
限定されるものでは無いことは言うまでもない。

【００１１】本発明の特徴は、前述した複数の細長い板
材１，１’，１”を互いに連結して所定の広さ単位板体
（パネル）Ａ同士を接合するジョイント構造にある。即
ち、前記単位板体（パネル）Ａは、複数の細長い板材
１，１’，１”を互いに貼着して連結しており、強固に
連結されている。殊に、図１に示す如く、細長い板材
１，１’，１”は、相対する長辺側側面を、一方の側面
に溝状に切り込んだく字状の雌形３を形成し、他の側面
に山形に突出したく字状雄形４を形成して、雌形３と雄
形４とを互いに係合させた状態で張り合わせたものにお
いては、細長い板材１，１’，１”相互の結合力は恰も
一枚の広幅の板と同様に強固で施工後においても狂いが
生じることは殆ど無い。

【００１２】ところが、このような単位板体（パネル）
Ａであっても、複数枚の単位板体（パネル）Ａを互いに
接合する場合、単位板体（パネル）Ａ同士は全く独立し
ているため、単純に突き合わせて接合しようとした場
合、一枚一枚の単位板体（パネル）も広いために接合面
も長くなり隙間無く綺麗に接合することが難しい。ま
た、仮に綺麗に接合することが出来たとしても単位板体
（パネル）が経年変化によって歪むと接合面に隙間がで
きてしまう。

【００１３】本発明は、前記のような不具合を解決すべ
く、図３乃至図５に示す如く、単位板体（パネル）Ａを
構成する各板材１，１’，１”の端部を交互に向きを異
ならしめて略斜め４５度に切り落とすと共に、該斜めに
切り落とした切断面５が互いに係合するように隣接する
単位板体（パネル）Ａ，Ａ’を互いに組み合わせるよう
にしたものである。

【００１４】即ち、図３に示すように、単位板体（パネ
ル）Ａを構成する各板材１，１’，１”の端部を交互に
向きを異ならしめて略斜め４５度に切り落とし、この単
位板体（パネル）Ａと組み合わせようとする隣接する単
位板体（パネル）Ａ’も同様に、各板材１，１’，１”
の端部を交互に向きを異ならしめて略斜め４５度に切り
落としている。そして、単位板体（パネル）Ａと隣接す
る単位板体（パネル）Ａ’とは、切断方向は同じに切り
落とし部分と切り残し部分が互いに反対になるようにし
ている。従って、図４の平面図及び図５の背面図に示す
ように隣接する単位板体（パネル）Ａと単位板体（パネ
ル）Ａ’とは、切断面を係合面として、傾斜面で隙間無
く楔係合するようになっている。

【００１５】なお、図３乃至図５に示した実施例では、
各板材１，１’，１”の端部を一枚飛びに交互に向きを
異ならしめて切り落としたものについて例示したが、複
数枚飛びとしてもよいことは言うまでもない。また、切
り落とし角度は４５度に限定されるものではなく、３０
度乃至６０度程度の範囲であれば有効であるが、それ以
下又はそれ以上になると切断部の先端が細くなり、強度
的に弱くなる。

【００１６】

【発明の効果】この発明によれば、複数枚の板材を張り
合わせて平板状の単位板体（パネル）を構成する各板材
の端部を向きを異ならしめて斜めに切り落とすと共に、
該斜めに切り落とした切断面が互いに係合するように隣
接する単位板体同士を互いに組み合わせるようにしたの
で、隣接する一方の単位板体（パネル）が歪み等によっ
て持ち上がろうとした場合、他方の単位板体（パネル）
がそれを拘束するように作用するから、単位板体（パネ
ル）の歪みを防止することができる。また、隣接する相
互の単位板体（パネル）端部は傾斜面で楔係合している
ので接合面に隙間が開くことが無く、広い施工面であっ
ても単位板体（パネル）の組み合わせによって一体感の
ある綺麗な施工面を得ることができると共に、施工作業
も能率良く行える等の効果を有する。

【００１７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の単位板体（パネル）の一実施例を示す
断面図である。

【図２】同平面図である。

【図３】本発明のジョイント部の詳細を示す斜視図であ
る。

【図４】本発明の単位板体（パネル）の接合状態を示す
平面図である。

【図５】同背面図である。

【図６】本発明の単位板体（パネル）の他の実施例を示
す断面図である。

【図７】本発明の単位板体（パネル）の他の実施例を示
す断面図である。

【図８】本発明の単位板体（パネル）の他の実施例を示
す断面図である。

【符号の説明】

Ａ単位板体（パネル）１，１’，１”、１ａ，１ａ’，１ａ”、１ｂ，１
ｂ’，１ｂ”、１ｃ，１ｃ’，１ｃ” 細長い板材２可撓性弾性材料３雌形４雄形５切断面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数枚の板材を張り合わせて平板状の単
位板体とし、該単位板体同士を互いに接合する板材のジ
ョイント構造において、単位板体を構成する各板材の端
部を交互又は複数枚毎に向きを異ならしめて斜めに切り
落とすと共に、該斜めに切り落とした切断面が互いに係
合するように隣接する単位板体同士を互いに組み合わせ
るようにしたことを特徴とする板材のジョイント構造。
【請求項２】斜めに切り落とした切断面の切り落とし
角度が略３０度乃至６０度であることを特徴とする請求
項１に記載の板材のジョイント構造。
【請求項３】板材が木材であることを特徴とする請求
項１及び２に記載の板材のジョイント構造。