JPH0615595Y2

JPH0615595Y2 - 腰掛式便器

Info

Publication number: JPH0615595Y2
Application number: JP1986086429U
Authority: JP
Inventors: 誠一佐野
Original assignee: 誠一佐野
Priority date: 1986-06-06
Filing date: 1986-06-06
Publication date: 1994-04-27
Anticipated expiration: 2001-06-06
Also published as: JPS62197993U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は遠赤外線による加温装置を備えた腰掛式便器に
関する。

（従来の技術）従来の腰掛式便器の加温手段としては、例えば、実開昭
４７−１８３３９号公報に記載されているように、電熱
ヒータを設けた便座を備えた構造、或いは、実開昭４９
−１４８７４３号公報に記載されているように、便座を
覆う蓋体の裏面に電気ヒータを備えた構造が知られてい
る。

このような従来の構造の便器では、便座、或いは蓋体に
直接接触する部分が加温されるだけであり、気温が低い
地方や使用時間が長い場合或いは病人や高年令者は身体
全体が冷えてしまうという問題があった。

そこで、実開昭６０−９８５００号公報に記載されてい
るように、便座に遠赤外線輻射シートを設けた提案がな
されている。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、上記実開昭６０−９８５００号公報に記
載の構造では、便座の面積が小さく、例え、遠赤外線輻
射シートを用いても、必ずしも充分な加温効果を得るこ
とはできないという問題があった。

本考案は上記問題点に鑑みなされたもので、使用時の身
体の冷えを防止し身体の芯から温まる腰掛式便器を提供
するものである。

（問題点を解決するための手段）本考案の腰掛式便器は、腰掛式便器本体の上面に配設さ
れる合成樹脂製の便座の上面にはクッション材を設ける
とともに裏面にはセラミック層と面発熱体層とよりなる
遠赤外線輻射体を設け、前記便座を開閉自在に覆う蓋体
の裏面側全面に、裏面側より順次、保護層、面発熱体
層、およびセラミック層とより構成される遠赤外線輻射
体を設けたものである。

（作用）本考案の腰掛式便器は、便器本体の使用時に蓋体の遠赤
外線輻射体に通電して発熱させ蓋体を引起して便座に腰
掛けることにより蓋体の裏面全面および便座の裏面に設
けられた遠赤外線輻射体から輻射される遠赤外線が腰部
に向って全面的に照射され、腰部全体を芯から温めるた
め、寒冷時や長時間使用に際しても身体の冷えが防止さ
れる。また、クッション材が便座の上面に設けられてい
るため着座感が良く、裏面の遠赤外線輻射体の汚れ、損
傷が防止される。また、便座は合成樹脂製で、遠赤外線
輻射体が便座の裏面に形成されているため、便座の形状
の自由度が高まる。

（実施例）本考案の一実施例を第１図、第２図について説明する。

１は水洗用腰掛式便器本体で、上面に便座３が設けら
れ、この便座３に蓋体２が起倒自在に設けられている。

また、前記蓋体２の裏面全面には遠赤外線輻射体４が設
けられている。この遠赤外線輻射体４は第２図に示すよ
うに、蓋体２の裏面側より順次形成された、例えば、周
知の絶縁性および耐熱性を有する弗素系樹脂材などから
なる保護層５、電源６に接続された面発熱体層７、セラ
ミック層８とにより構成されている。

また、前記便座３は、合成樹脂製で、上面にクッション
材９が設けられ、裏面には図示されていないセラミック
層と電源６に接続された面発熱体層とよりなる遠赤外線
輻射体が設けられ遠赤外線が輻射されるように構成され
ている。

なお第１図において、10は水洗用水タンクである。

次に上記実施例の作用を説明する。

蓋体２を引起して便器本体１の背面側に立てた状態と
し、裏面の面発熱体層７に通電して発熱させた後、便座
３に腰かけると、面発熱体層７の熱線がセラミック層８
のセラミック粒子に輻射されてセラミック層８から波長
８μｍ〜１４μｍの遠赤外線が蓋体２の裏面全面から輻
射され、この遠赤外線が便座３上の人体の腰部全体に照
射され皮膚から４０mm〜５０mmの深さまで熱が浸透して
身体の内部まで加温する。

また、同時に便座３の面発熱体層７にも通電され同様に
して遠赤外線が輻射され便座３上の人体が深部まで加温
される。

さらに、遠赤外線輻射体４についても、蓋体２と面発熱
体層７との間に保護層５が形成されているため、面発熱
体層７が蓋体２と直接接触することにより損傷を受ける
ことなく保護される。

また、クッション材９が便座３の上面に設けられている
ため着座感が良く、遠赤外線輻射体が便座３の裏面に形
成されているため、この遠赤外線輻射体の汚れ、損傷を
防止することができる。また、便座３は合成樹脂製で、
遠赤外線輻射体が便座の裏面に形成されているため、便
座の形状の自由度を高めることができる。

（考案の効果）本考案の腰掛式便器によれば、蓋体全面および便座から
の遠赤外線の輻射によって、便座上に腰かけた人体の腰
部が全体的に深部まで加温され便座使用時の身体の冷え
を防止することができる。さらに、蓋体と面発熱体層と
の間に保護層が形成されているため、面発熱体層が蓋体
と直接接触することにより損傷を受けることなく保護す
ることができる。また、クッション材が便座の上面に形
成されているため着座感が良く、遠赤外線輻射体が便座
の裏面に形成されているため、この遠赤外線輻射体の汚
れ、損傷を防止することができる。また、便座は合成樹
脂製で、遠赤外線輻射体が便座の裏面に形成されている
ため、便座の形状の自由度を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す腰掛式便器の斜視図、
第２図は蓋体の一部の拡大断面図である。１……腰掛式便器本体、２……蓋体、３……便座、４…
…遠赤外線輻射体、５……保護層、７……面発熱体層、
８……セラミック層。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】腰掛式便器本体の上面に配設される合成樹
脂製の便座の上面にはクッション材を設けるとともに裏
面にはセラミック層と面発熱体層とよりなる遠赤外線輻
射体を設け、前記便座を開閉自在に覆う蓋体の裏面側全面に、裏面側
より順次、保護層、面発熱体層、およびセラミック層と
より構成される遠赤外線輻射体を設けたことを特徴とする腰掛式便器。