JPH06155598A - 合成樹脂系多孔質体 - Google Patents

合成樹脂系多孔質体

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JPH06155598A
JPH06155598A JP4332521A JP33252192A JPH06155598A JP H06155598 A JPH06155598 A JP H06155598A JP 4332521 A JP4332521 A JP 4332521A JP 33252192 A JP33252192 A JP 33252192A JP H06155598 A JPH06155598 A JP H06155598A
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synthetic resin
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porous material
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resin
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Yasumichi Tamura
泰通 田村
Hiroshi Miyaji
宏 宮地
Megumi Tanno
めぐみ 丹野
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ほぼ球体をなす粉末状合成樹脂と繊維状物質
とから成り、且つ気孔率が40%以上である連続気孔を
有することを特徴とする。 【効果】 濾材として使用した場合に、圧力損失が小さ
く且つ気孔率の割りには濾過効率の優れている。微細な
夾雑物を表面ではなく内部で捕捉することができるた
め、デプス型の濾材として極めて適している。切断,切
削,スライス等の二次成形加工が極めて容易なため、い
かなる形状のものにもたやすく対応することが可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂系多孔質体に
係り、更に詳しくは、気孔率が高く且つ濾過精度に優
れ、濾材として好適な合成樹脂系多孔質体に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔質構造をした合成樹脂は、軽量で且
つ加工性に優れているため、建材,充填材,浮揚材,壁
材等の構造材料をはじめ、断熱材,保温材,防音材等の
用途に広く用いられ、更に通気通液性を有するものは各
種の濾材として幅広く応用されている。
【0003】上述のような合成樹脂系多孔質体は、一般
には、発泡法あるいは焼結法と称する方法で製造されて
いる。ところで、高精度の濾材を得るには気孔径が極め
て小さいものでなければならないが、発泡法で製造され
たものは気孔径が大きく高精度の濾過用のものを得るこ
とが困難である。このため、高精度濾過用の合成樹脂系
多孔質体は、通常、焼結法によって製造されている。こ
の方法は、合成樹脂の球状粉末を所定の型枠に充填し、
所定圧にて押圧した後、該合成樹脂の融点近辺まで昇温
し、合成樹脂の球状粉末同士を融着せしめ固定化するも
のである。
【0004】濾材用の多孔質体としては気孔率の高いも
のが、圧力損失が小さく濾過容量を大きくすることがで
き、更に軽量性の点でも優れているため好適である。し
かしながら、上述の焼結法によって得られた合成樹脂系
多孔質体は、使用した合成樹脂の球状粉末の充填状態に
よって気孔形状が決まることになり、比較的規則的な形
状で且つ気孔率は低く40%を越えることはない。
【0005】焼結法により気孔率の高い合成樹脂系多孔
質体を得るためには、前述の製造法において、押圧の圧
力を低くする方法、あるいは焼結温度履歴を小さくして
焼結による体積収縮を出来るだけ少なくする方法が考え
られるが、このような方法によって得られる気孔率の向
上はせいぜい数%程度であり、気孔率が40%を越える
ものではなく、しかも多孔質体としては機械的強度が著
しく低下し好ましくない。
【0006】また、気孔形状を複雑にするため、球状を
した合成樹脂の球径を不揃いにしてその分布の広いもの
を充填して製造すると、濾過精度は向上するが、充填密
度が高くなるため気孔率が低下することになり好ましく
ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、機械
的強度に優れ且つ気孔率が高く、高性能濾材として好適
な合成樹脂多孔質体を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ほぼ球
体をなす粉末状合成樹脂と繊維状物質とからなり、気孔
率が40%以上である連続気孔を有することを特徴とす
る合成樹脂系多孔質体によって達成される。
【0009】本発明に用いる合成樹脂微小粒子の素材
は、融点を有する熱可塑性樹脂が好ましいが、加圧加熱
により融着するものであれば熱硬化性樹脂でもよい。こ
のようなものとしては、例えばポリオレフィン,ポリア
ミド,ポリエステル,ポリスチレン,ポリアクリル等の
系統のものを挙げることができる。
【0010】本発明に用いる繊維状物質は、微細針状物
質又は短繊維状物質のことである。微細針状物質として
は、例えば炭化珪素ウィスカー,チタン酸カリウム繊維
等のウィスカー類を挙げることができる。また、短繊維
状物質としては、例えば木綿,麻,羊毛等の天然繊維、
ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステル,ポリスチ
レン,ポリアクリル,ビニロン等の合成繊維のカットフ
ァイバー、酢酸セルロース等の繊維状有機物、ガラス繊
維,金属繊維等の無機繊維類等を挙げることができる。
【0011】本発明において繊維状物質の繊維径、繊維
長等は特に限定されるものではないが、使用する球体を
なす粉末状合成樹脂の大きさとあまりにかけ離れて大き
いものや小さいものは好ましくない。
【0012】本発明の合成樹脂系多孔質体は、上記粉末
状合成樹脂と上記繊維状物質とを均質に混合して得られ
る連続気孔を有する疎な嵩高性組織体である。気孔構造
は、粉末状合成樹脂同士、繊維状物質同士、粉末状合成
樹脂と繊維状物質とが接着して形成される空隙よりな
り、複雑な骨格構造をしている。
【0013】本発明の合成樹脂系多孔質体の気孔率は、
40%以上であり、好ましくは50%以上である。気孔
率が、40%より低い場合には、通気通液に対する抵
抗、所謂圧力損失が高くなり、更に目詰まりも早いため
濾材として適さないものとなる。一方、気孔率が50%
以上のものは、圧力損失が著しく低下するため、濾過効
率の高いものとなる。
【0014】本発明の合成樹脂系多孔質体は例えば次の
ようにして製造することができる。即ち、前記球状をし
た粉末状合成樹脂と前記繊維状物質とを型枠内で均一に
混合し、該粉末状合成樹脂の融点よりも僅かに高い温度
で焼結を行うのである。焼結するに際し、予め型枠中で
圧縮し一時的に固形化してもよい。ここで用いる球状を
した粉末状合成樹脂は、球径の分布の小さな方が気孔率
の高いものが得やすく且つ均一に混合し易い。
【0015】上記方法において、気孔率,気孔径は、使
用する粉末状合成樹脂の球径及び繊維状物質の繊維径と
繊維長、並びに粉末状合成樹脂と繊維状物質との混合比
並びに圧縮比を適宜設定することにより加減することが
できる。圧縮比が大き過ぎると気孔率が小さくなり好ま
しくない。
【0016】上記方法において使用する繊維状物質が融
点を有する場合には、かかる融点は粉末状合成樹脂の融
点よりも高いものが好適である。繊維状物質の融点の方
が低い場合には、焼結する際に繊維状物質が大きく変形
し、安定な形状高い気孔率のものが得られ難くい。
【0017】上記方法において、焼結前に圧縮し固形化
するに際しては、少量のバインダーを用いてもよく、こ
の場合は焼結後、洗浄等によりバインダーを除去してや
ればよい。また、均一に分散せしめる目的で例えば界面
活性剤,分散剤等を使用した場合も同様である。しかし
ながらこれらの添加剤は、焼結温度において分解したり
変質したりするものは好ましくなく、耐熱性を有するも
のを使用するのが好ましい。
【0018】本発明の合成樹脂径多孔質体を濾材等に使
用するには、必要に応じ切断,切削,スライス等により
成形すればよい。従って、加工性に優れたものが望まし
く、このようなものを得るには、前記粉末状合成樹脂と
してポリオレフィン系,ポリアミド系,ポリエステル系
等の熱可塑性樹脂から成るものを用いるのが好ましい。
【0019】
【作用】従来の球状樹脂のみからなる焼結体の気孔構造
が比較的単調で気孔率に上限があるのに対し、本発明の
ものは細長い繊維状物質が球状樹脂中に介在しているた
め、気孔形状が不規則なものになると共に、球状樹脂同
士が密着しない部分もあるため気孔率が高くなる。
【0020】本発明の合成樹脂系多孔質体は、濾材用途
に使用した場合、気孔率が大きいため圧力損失が小さ
く、また例えば繊維状物質の先端部自体が障害物となる
など複雑な気孔構造をしているため夾雑物の捕捉性が極
めて高くなる。
【0021】
【実施例】
実施例1 平均粒径80〜130μmの粉末状ポリプロピレン10
0重量部と、直径0.5〜2μm、長さ10〜20μm
の炭化珪素ウィスカー10重量部とを均一に混合した
後、これを黄銅製の方形をした型枠に投入し、2kg/cm
2 で加圧し、そのままの状態で室温から30分かけて1
70℃まで昇温した。170℃に到達したら昇温を止
め、室温まで放冷したのち、型枠より取り出し合成樹脂
多孔質体を得た。
【0022】得られた合成樹脂多孔質体は、平均気孔径
が80μmで気孔率が52%であった。これを厚さ2mm
のシート状にしたのち、円盤状に打ち抜き、圧搾空気用
のストレーナー用エレメントと成した。
【0023】得られたストレーナー用エレメントは、機
械的強度に優れ、使用中の破損や脱落は全くなく、また
圧搾空気の圧力損失も少なく、且つ空気中の夾雑物の捕
捉性能に極めて優れ、数ミクロン程度のダスト,ミスト
の捕捉率が90%以上であった。
【0024】比較例1 実施例1において繊維状物質として用いた炭化珪素ウィ
スカーを使用しない以外は実施例1と同様にして合成樹
脂多孔質体を得た。得られた合成樹脂多孔質体は、平均
気孔径が60μmで気孔率が35%であった。これを実
施例1と同様に厚さ2mmのシート状にしたのち、円盤状
に打ち抜き、圧搾空気用のストレーナー用エレメントと
成した。
【0025】得られたストレーナー用エレメントは、圧
搾空気の圧力損失が高過ぎて実用に供することができな
かった。また、機械的強度が弱く、数回の圧力衝撃を加
えることにより破損した。
【0026】
【発明の効果】本発明の合成樹脂系多孔質体は、球状を
した粉末状合成樹脂と繊維状物質とからなるものであっ
て、従来にない高い気孔率を有すると共に気孔径の分布
が大きいため、濾材として使用した場合には、圧力損失
が小さく、気孔率の割りには濾過効率の優れたものであ
る。更に、微細な夾雑物は表面ではなく内部で捕捉する
ことができるため、アブソリュート型よりもデプス型の
濾材として極めて好適に使用できる。
【0027】本発明の合成樹脂系多孔質体は、切断,切
削,スライス等の二次成形加工が極めて容易なため、い
かなる形状のものにもたやすく対応することが可能であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ球体をなす粉末状合成樹脂と繊維状
    物質とからなり、気孔率が40%以上である連続気孔を
    有することを特徴とする合成樹脂系多孔質体
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Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008519174A (ja) * 2004-11-08 2008-06-05 アズデル,インコーポレイティド 天然繊維を含む複合熱可塑性シート
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JPH01213343A (ja) * 1988-02-19 1989-08-28 Unitika Ltd 多孔性複合シート及びその製造法

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