JPH0615534B2 - 光学活性エピクロルヒドリンの立体化学反転法 - Google Patents

光学活性エピクロルヒドリンの立体化学反転法

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JPH0615534B2
JPH0615534B2 JP28488188A JP28488188A JPH0615534B2 JP H0615534 B2 JPH0615534 B2 JP H0615534B2 JP 28488188 A JP28488188 A JP 28488188A JP 28488188 A JP28488188 A JP 28488188A JP H0615534 B2 JPH0615534 B2 JP H0615534B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光学活性エピクロルヒドリンの立体化学を反転
させる方法に関する。
光学活性エピクロルヒドリンは医薬、農薬、その他生理
活性物質、更には強誘電性液晶材料などの新素材の合成
原料として極めて重要な化合物である。これら合成原料
として好ましい方の光学異性体を自由に選択することが
できれば目的化合物を得るための工程を短くすることが
でき、さらにはより光学純度の高い目的化合物を得るこ
とができる。本発明は高純度の光学活性エピクロルヒド
リンの両対掌体を容易に製造する方法を提供するもので
ある。
(従来の技術およびその課題) 近年、上記の如き新素材の分野において光学活性物質の
有用性は益々高まってきており、これらの原料となる光
学活性物質の光学純度の高いものを得ることが極めて重
要な問題となってきている。
従来、光学活性エピクロルヒドリンの(R)体及び
(S)体を得る方法としては、D−マンニトールから作
り分ける方法が知られているが(J.Org.Chem.43,4876(1
978))、この方法は工程数が多くおよそ実用的な方法で
はない。
最近微生物を利用して高純度光学活性エピクロルヒドリ
ンを製造する方法を本出願人が提供した(特開昭61−13
2196号公報、特開昭62−6697号公報)が、この方法によ
って主として得られる光学異性体は(R)体である。
光学活性エピクロルヒドリンにおける高純度な(S)体
を経済的に製造する技術は未だ確立されたものとは言い
難い。
(課題を解決するための手段) 本発明は高純度な光学活性エピクロルヒドリンの両対掌
体を容易にしかも自由に作り分ける方法を提供するもの
である。
本発明は、一方の光学活性エピクロルヒドリンの立体化
学を反転させて光学異性体である他方の光学活性エピク
ロルヒドリンを製造するに際し、下記の(I)〜(IV)
の工程によって行うことを特徴とする光学活性エピクロ
ルヒドリンの立体化学反転法である。
(I)光学活性エピクロルヒドリンと下記一般式(I)
で表わされるアルコールとを酸性触媒の存在下で反応さ
せて下記一般式(II)で表わされる光学活性グリセロー
ル誘導体(II)を製造する工程 上記一般式(I)及び(II)において、RはC
CH−,CH=CH−CH−,CH=C(CH
)−CH−,(CHC−,(C
H−及び(CC−より選ばれた基である。ま
た一般式(II)において*の符号は不斉炭素原子を表わ
す。
(II)上記光学活性グリセロール誘導体(II)を塩基の
存在下でスルホン酸ハライドと反応させて下記一般式
(III)で表わされる光学活性グリセロール誘導体(II
I)を製造する工程 上記一般式(III)において、Rはハロゲンを有してい
てもよい炭素数1〜3のアルキル基及び炭素数6〜12の
アリール基より選ばれた基であり、Rは一般式(I)
のRと同じ意味を表わし、*の符号は不斉炭素原子を
表わす。
(III)上記光学活性グリセロール誘導体(III)を酸性
触媒、金属触媒又は酸性触媒と金属触媒との存在下で反
応させて一般式(IV)で表わされる光学活性グリセロー
ル誘導体(IV)を製造する工程 上記一般式(IV)において、Rは一般式(III)のRと
同じ意味を表わし、*の符号は不斉炭素原子を表わす。
(IV)上記光学活性グリセロール誘導体(IV)を塩基の
存在下で分子内閉環させて光学異性体である他方の光学
活性エピクロルヒドリンを製造する工程 上記工程を原料光学活性エピクロルヒドリンとして
(R)体を用いた例で以下反応式によって説明する。但
し、下記反応式において、Rは、前記一般式(III)の
Rと同じ意味を表わし、Rは、前記一般式(I)と同
じ意味を表わす。*の符号は不斉炭素原子を表わす。
(I)の工程 この工程は(R)−エピクロルヒドリンと一般式(I)
OHで表わされるアルコールとを酸性触媒存在下で
反応させることによって行われる。
この反応に用いられる(R)−エピクロルヒドリンとし
ては、前記の本出願人の出願に係る特開昭61−132196号
公報及び特開昭62−6697号公報に記載の方法によって得
られた光学純度の高い光学活性エピクロルヒドリンを用
いると好都合である。
この反応に用いられるROHで表わされるアルコール
としてはCCHOH,CH=CH−CH
H,CH=C(CH)−CHOH,(CH
COH,(CCHOH及び(C
OHが挙げられる。アルコールの使用量は(R)−エピ
クロルヒドリンに対して1〜10当量、好ましくは2〜5
当量の範囲が選ばれる。酸性触媒としてはルイス酸ある
いはルイス酸錯体が用いられ、具体的には三フッ化ホウ
素、三フッ化ホウ素エーテル錯体、三塩化アルミニウ
ム、三臭化アルミニウム、二塩化亜鉛、四塩化錫、三塩
化鉄などが挙げられる。触媒の使用量は特に限定されず
に広い範囲で選ぶことができるが、一般に(R)−エピ
クロルヒドリンに対して0.0001〜0.05当量、好ましくは
0.001〜0.02の範囲がよい。反応温度は特に限定されな
いが、通常10〜100℃、好ましくは30〜80℃の範囲が適
当である。例えば80℃の場合1.5時間で終了する。
(II)の工程 この工程は、(I)の工程によって得られた(R)−
(II)で表わされる(R)−グリセロール誘導体の水酸
基をスルホン酸ハライド及び塩基を反応させることによ
り(R)−(III)で表わされる(R)体のスルホン酸
エステルにする工程である。この反応によって得られる
スルホン酸エステルのRSO基は、上記反応物である
スルホン酸ハライドに対応する残基であり、Rはハロゲ
ンを有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基及び炭
素数6〜12のアリール基から選ばれた基である。例えば
メチル,エチル,プロピル,トリフルオロメチル,トリ
クロロメチル,トリブロモメチル等のアルキル基、フェ
ニル,トリル等のアリール基が挙げられる。上記スルホ
ン酸ハライドの具体例としては、塩化メタンスルホン
酸、臭化メタンスルホン酸、ヨウ化メタンスルホン酸、
塩化トリフルオロメタンスルホン酸、臭化トリフルオロ
メタンスルホン酸、ヨウ化トリフルオロメタンスルホン
酸、塩化トリクロロメタンスルホン酸、臭化トリクロロ
メタンスルホン酸、ヨウ化トリクロロメタンスルホン
酸、塩化トリブロモメタンスルホン酸、臭化トリブロモ
メタンスルホン酸、ヨウ化トリブロモメタンスルホン
酸、塩化ベンゼンスルホン酸、臭化ベンゼンスルホン
酸、ヨウ化ベンゼンスルホン酸、塩化p−トルエンスル
ホン酸、臭化p−トルエンスルホン酸、ヨウ化p−トル
エンスルホン酸などが挙げられる。
この反応に用いられる塩基としてはトリエチルアミン,
トリメチルアミンなどの3級アミンやピリジンが好まし
い。使用量は上記スルホン酸ハライド及び塩基共原料ア
ルコールに対して1〜3当量、好ましくは1〜1.2当量
が適当である。反応温度は−20〜100℃、通常0〜70℃
の範囲でよく、通常室温(20〜30℃)の場合0.5〜3時
間で反応が終了する。溶媒は不活性溶媒なら何でもよい
が、塩化メチレン,クロロホルムが通常用いられる。
(III)の工程 この工程は(II)の工程で得られた(R)−(III)化
合物を触媒の存在下で反応させて(R)−(IV)化合物
を製造する工程である。
触媒としては、酸性触媒、金属触媒又は酸性触媒と金属
触媒との混合物が用いられる。触媒の選択は(R)−
(III)化合物のR置換基に基いて適宜行われる。例
えば酸性触媒の具体例としては、 p−トルエンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸,過塩素
酸,硫酸,塩酸,硝酸,臭化水素,酢酸,トリフルオロ
酢酸,トリクロロ酢酸,トリブロモ酢酸,シリカゲル,
塩化アルミニウム,四塩化チタン,四塩化錫,三フッ化
ホウ素などが挙げられ、金属触媒としては、白金,パラ
ジウムなどが挙げられる。
がCCH−のときはパラジウムを用いた水
素添加、CH=CH−CH−又はCH=C(CH
)CH−のときはパラジウムとp−トルエンスルホ
ン酸もしくは過塩素酸、(CHC−のときはトリ
フルオロ酢酸,塩酸又は臭化水素混合酢酸、(C
CH−のときはパラジウムと塩化アルミニウ
ム、(CC−のときは酢酸,トリフルオロ酢
酸,シリカゲル又は塩酸などがそれぞれ好ましい。
触媒の使用量は、本工程の原料化合物に対して0.1〜30
重量%、好ましくは0.5〜10重量%の範囲が適当であ
る。混合物触媒の場合、金属触媒は酸性触媒に対して0.
01〜1重量%の範囲が適当である。
反応に際して用いられる溶媒は、アルコール類と水の混
合物、エーテル類と水の混合物あるいは水、アルコール
類を単一溶媒として用いることができる。アルコール類
としては、メタノール,エタノール,プロパノール,t
−ブチルアルコール等、エーテル類としては、エチルエ
ーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン等がある。通
常はメタノール,エタノール,水あるいはこれらアルコ
ールと水との混合物が好ましく用いられる。
反応に際して、温度は0〜150℃の範囲で行うことがで
き、通常は20〜100℃の範囲が適当である。
(IV)の工程 この工程は、(III)の工程により得られた(R)−(I
V)化合物を塩基の存在下で分子内環化反応により立体
化学を反転させて当初の原料エピクロルヒドリンの他方
の光学異性体、すなわち、(S)−エピクロルヒドリン
を得る工程である。
この反応において用いられる塩基としては水酸化ナトリ
ウム,水酸化カリウムなどの苛性アルカリが好ましい。
使用量は本工程の原料化合物に対して1〜3当量、好ま
しくは1〜1.2当量が適当である。反応は不均一系で行
われるが、有機溶媒は用いても用いなくても反応は進行
する。有機溶媒を使用する場合には不活性溶媒がよく、
例えばエチルエーテル,テトラヒドロフラン,塩化メチ
レン,クロロホルム,四塩化炭素などが挙げられる。反
応温度は0〜100℃、通常は0〜70℃の範囲でよい。
このようにして得られた(S)−エピクロルヒドリンは
原料の(R)−エピクロルヒドリンと同等の光学純度を
有している。
上記においては(R)体を原料として説明したが、
(S)体を原料とした場合には(R)体が得られること
は勿論のことである。
(実施例) 実施例1 (R)−エピクロルヒドリン(▲〔α〕25 D▼−33°
(c=4.5 メタノール))31.79g(343m mol)とベンジ
ルアルコール93.05g(861m mol)を反応器に入れ、25℃で
攪拌しながら三フッ化ホウ素エーテル錯体0.3ml(2.4m m
ol)を滴下し1.5時間反応させた(発熱反応最高温度80
℃)。次いで反応液にエチルエーテルを加え、飽和重曹
水をpH7になるまで加えた後、さらに水を加えてエチル
エーテルによる抽出を行い、飽和食塩水で洗浄した。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で
エチルエーテルを留去し、さらに残渣を減圧蒸留(134
〜139℃/4mmHg)して(R)−1−ベンジルオキシ−3
−クロロ−2−プロパノール51.44g(256m mol,収率7
4.7%)を得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕25 D▼−4.90° (C=1.10 メタノール) 1R νmax cm-1 3452 NMR(CDCl3) δ:2.9 〜3.15 (1H,br) 3.35〜3.65 (4H,m) 3.7 〜4.05 (1H,m) 4.46 (2H,s) 7.1〜7.3 (5H,m) 上記生成物(R)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−
2−プロパノール20g(99.7m mol)を塩化メチレン70m
lに溶かし、25℃で攪拌しながらトリエチルアミン16.68
ml(119.6m mol)を加え、さらに塩化メタンスルホン酸8.
49ml(109.7m mol)を滴下して1時間反応させた。反応液
に4N塩酸を加えてpH=1とした後塩化メチレンで抽出
し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧
下で溶媒を留去させて(R)−1−ベンジルオキシ−3
−クロロ−2−メタンスルホニルオキシプロパン27.5g
(98.7m mol,収率99.0%)を得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕25 D▼−3.60° (C=1.29 CH2Cl2) 1R νmax cm-1 1362,1180 NMR(CDCl3) δ:3.03 (3H,s) 3.55〜3.85 (4H,m) 4.52 (2H,s) 4.60〜5.05 (1H,m) 7.15〜7.40 (5H,m) 上記生成物(R)−1−ベンジルオキシ−3−クロロ−
2−メタンスルホニルオキシプロパン26g(93.3m mo
l)を95%エタノールに溶かし、10重量%パラジウム−
カーボン10g(Pd 9.4m mol)を加えて水素雰囲気下25℃で
12時間攪拌させた。触媒を過で除き、液より減圧下
で溶媒を留去して(R)−3−クロロ−2−メタンスル
ホニルオキシ−1−プロパノール14.6g(77.2m mol,収
率82.8%)を得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕25 D▼+4.20° (C=1.43 メタノール) 1R νmax cm-1 3560,1346,1174 NMR(CDCl3) δ:3.04 (1H,br) 3.15 (3H,s) 3.65〜4.00 (4H,m) 4.60〜5.05 (1H,m) 上記生成物(R)−3−クロロ−2−メタンスルホニル
オキシ−1−プロパノール11.6g(61.7m mol)と塩化
メチレン50mlと水30mlを混合し25℃で攪拌しながら48重
量%水酸化ナトリウム水溶液6.29g(75.5m mol)を15
分で滴下した。さらに25℃で10分間攪拌した後塩化メチ
レンで抽出し無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。常圧
で塩化メチレンを留去した後、続いて(S)−エピクロ
ルヒドリン3.89g(42.1m mol,収率68.2%)を蒸留に
より得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕25 D▼+33.0° (C=1.17 メタノール) 1R νmax cm-1 1268 NMR(CDCl3) δ:2.55〜3.00 (2H,m) 3.05〜3.40 (1H,m) 3.55 (2H,d J=4.8Hz) 実施例2 アリルアルコール94.2g(1.62mol)と三フッ化ホウ素
エチルエーテル0.2ml(1.62×10-3mol)を反応器に入
れ、50℃で攪拌しながら(R)−エピクロルヒドリン
(▲〔α〕24 D▼−32.5°(c=1.18 メタノール))5
0g(0.54mol)を1時間で滴下した。滴下終了後同温度で
2.5時間反応を行った。冷却後、反応液に飽和重曹水を
加えてpH7とした後、さらに水を加えてエチルエーテル
による抽出を行い、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下でエチルエ
ーテルを留去し、さらに残渣を減圧蒸留(bp60℃/0.9m
mHg)して(R)−1−アリルオキシ−3−クロロ−2
−プロパノール63.9g(収率78.5%)を得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕24 D▼−5.73° (C=1.05 メタノール) ▲n30 D▼1.4596 1R νmax cm-1 3400,1100 NMR(CDCl3) δ:2.90〜3.20 (1H,br) 3.40〜3.70 (4H,m) 3.70〜4.25 (3H,m) 5.00〜6.25 (3H,m) 上記生成物(R)−1−アリルオキシ−3−クロロ−2
−プロパノール50g(0.33mol)を塩化メチレン150mlに
溶かし、25℃で攪拌しながらトリエチルアミン37g(0.37
mol)を加え、さらに塩化メタンスルホン酸30ml(0.39mo
l)を1時間で滴下した。滴下終了後同温度で2時間反応
を行った。反応液に4N塩酸を加えてpH1とした後塩化
メチレンで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥させた。減圧下で溶媒を留去し、さらに残渣を減圧蒸
留(bp 125℃/0.8mmHg)して(R)−1−アリルオキ
シ−3−クロロ−2−メタンスルホニルオキシプロパン
74.3g(収率97.9%)を得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕24 D▼+4.22° (C=1.16 メタノール) ▲n30 D▼1.4639 1R νmax cm-1 1360,1172 NMR(CDCl3) δ:3.10 (3H,s) 3.60〜3.85 (4H,m) 3.90〜4.15 (2H,m) 4.65〜5.05 (1H,m) 5.05〜6.25 (3H,m) 上記生成物(R)−1−アリルオキシ−3−クロロ−2
−メタンスルホニルオキシプロパン50g(0.22mol)を
メタノール200mlに溶かし、水40ml,10重量%パラジウ
ム−カーボン6g(5.6×10-3mol)、さらにp−トルエン
スルホン酸6g(3.5×10-2mol)を加えて加熱還流下で10
時間攪拌させた。触媒を過で除き、液を減圧下で濃
縮した後、塩化メチレンで抽出し、有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去して
(R)−3−クロロ−2−メタンスルホニルオキシ−1
−プロパノール33.5g(81.3%)を得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕24 D▼+4.16° (C=1.18 メタノール) ▲n30 D▼1.4693 1R νmax cm-1 3450,1340,1170 NMR(CDCl3) δ:3.04 (1H,br) 3.15 (3H,s) 3.65〜4.00 (4H,m) 4.60〜5.05 (1H,m) 上記生成物(R)−3−クロロ−メタンスルホニルオキ
シ−1−プロパノール25.5g(0.14mol)に塩化メチレ
ン150mlを加え、25℃で攪拌しながら48重量%水酸化ナ
トリウム水溶液13.5g(0.16mol)を30分で滴下した。
滴下終了後同温度で30分反応を行った。反応後水を加
え、塩化メチレンで抽出し無水硫酸マグネシウムで乾燥
させた。常圧で塩化メチレンを留去して、さらに残渣を
減圧蒸留(bp 40℃/40mmHg)して(S)−エピクロル
ヒドリン8.7g(収率69.5%)を得た。
この生成物の性状は以下の通りである。
▲〔α〕24 D▼+32.2° (C=1.13 メタノール) ▲n30 D▼1.4338 1R νmax cm-1 1265 NMR(CDCl3) δ:2.55〜3.00 (2H,m) 3.05〜3.40 (1H,m) 3.55 (2H,d) 上記実施例において、原料エピクロルヒドリンとして
(R)体の代りに(S)体を原料として同様に行って
(S)体の各グリセロール誘導体及び(R)−エピクロ
ルヒドリンを得たが、この場合も同様に光学純度の低下
はなくそれぞれ高純度な光学異性体の生成が確認され
た。
(発明の効果) 本発明法は、原料エピクロルヒドリンの光学純度を低下
させることなしに光学活性エピクロルヒドリンの両対掌
体を相互に立体化学反転させることができ、必要とする
高純度な光学異性体を随意に実用的方法で提供すること
ができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の光学活性エピクロルヒドリンの立体
    化学を反転させて光学異性体である他方の光学活性エピ
    クロルヒドリンを製造するに際し、下記の(I)〜(I
    V)の工程によって行うことを特徴とする光学活性エピ
    クロルヒドリンの立体化学反転法。 (I)光学活性エピクロルヒドリンと下記一般式(I)
    で表わされるアルコールとを酸性触媒の存在下で反応さ
    せて下記一般式(II)で表わされる光学活性グリセロー
    ル誘導体(II)を製造する工程 上記一般式(I)及び(II)において、RはC
    CH−,CH=CH−CH−,CH=C(CH
    )−CH−,(CHC−,(C
    H−及び(CC−より選ばれた基である。ま
    た一般式(II)において*の符号は不斉炭素原子を表わ
    す。 (II)上記光学活性グリセロール誘導体(II)を塩基の
    存在下でスルホン酸ハライドと反応させて下記一般式
    (III)で表わされる光学活性グリセロール誘導体(II
    I)を製造する工程 上記一般式(III)において、Rはハロゲンを有してい
    てもよい炭素数1〜3のアルキル基及び炭素数6〜12の
    アリール基より選ばれた基であり、Rは一般式(I)
    のRと同じ意味を表わし、*の符号は不斉炭素原子を
    表わす。 (III)上記光学活性グリセロール誘導体(III)を酸性
    触媒、金属触媒又は酸性触媒と金属触媒との存在下で反
    応させて一般式(IV)で表わされる光学活性グリセロー
    ル誘導体(IV)を製造する工程 上記一般式(IV)において、Rは一般式(III)のRと
    同じ意味を表わし、*の符号は不斉炭素原子を表わす。 (IV)上記光学活性グリセロール誘導体(IV)を塩基の
    存在下で分子内閉環させて光学異性体である他方の光学
    活性エピクロルヒドリンを製造する工程
  2. 【請求項2】一方の光学活性エピクロルヒドリンが
    (R)体であり他方の光学活性エピクロルヒドリンが
    (S)体である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】一方の光学活性エピクロルヒドリンが
    (S)体であり他方の光学活性エピクロルヒドリンが
    (R)体である請求項1記載の方法。
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JP28488188A Expired - Lifetime JPH0615534B2 (ja) 1987-11-10 1988-11-10 光学活性エピクロルヒドリンの立体化学反転法

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CA2190511A1 (en) * 1994-05-16 1995-11-23 J. Peter Klein Asymmetric synthesis of chiral secondary alcohols

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JPH01230567A (ja) 1989-09-14

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