JPH0615521B2 - 炭酸アルキルスルホフェニルの合成方法 - Google Patents

炭酸アルキルスルホフェニルの合成方法

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JPH0615521B2
JPH0615521B2 JP2224167A JP22416790A JPH0615521B2 JP H0615521 B2 JPH0615521 B2 JP H0615521B2 JP 2224167 A JP2224167 A JP 2224167A JP 22416790 A JP22416790 A JP 22416790A JP H0615521 B2 JPH0615521 B2 JP H0615521B2
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chloroformate
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alkyl
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C303/00Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides
    • C07C303/32Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides of salts of sulfonic acids

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、非対称の炭酸アルキルスルホフェニルエステ
ルであって、かつこれらの炭酸エステル生成物には炭酸
ジアルキル不純物の低レベルが含まれている前記炭酸エ
ステルの製造方法に関する。
発明の背景 漂白するためのある種の物質の能力は広く知られてお
り、結果的には、これらの物質は、物品から変色または
汚染を除くのに使用することができる。漂白剤作用の正
確なメカニヅムは部分的にだけ理解されているけれど、
一般的には、多くの汚染物およびよごれ物は一連の単結
合および二重結合を交互に有しており、かつ二重結合の
1つが破壊されれば色がなくなることは知られている。
それ故、二重結合を排除することができる物質は、有効
な漂白剤である。
当業界においてよく知られている漂白剤のカテゴリーに
は、塩素遊離性成分を含有する漂白剤、無機酸素による
漂白剤、および有機酸素による漂白剤が包含される。塩
素遊離性化合物には、それらを使用するときに関連する
ある種の不利益がある。例えば、編織物を弱くしたりま
たは分解する傾向、漂白剤組成物に共存している他の成
分と反応する傾向、多くの染色された編織物を退色させ
る傾向、およびある種の合成物または樹脂で処理した編
織物を黄色化させる原因となる傾向等である。
一方、無機酸素による漂白剤は、活性塩素遊離性化合物
で見出された不利益の多くのものを克服しているが、し
かし、これら無機酸素による漂白剤は、一般的に、相対
的に高温例えば85℃またはそれ以上において使用しな
ければならない。この欠点は、エネルギーコストを減少
させかつ編織物の寿命を長くさせるために、一般的に約
60℃以下であるより低い洗滌温度を使用する最近流行
の傾向からみて重大なことである。しかし、漂白活性剤
として知られている薬剤を添加することにより、無機酸
素遊離性化合物の低温性能を改良することは可能であ
る。一般的に、漂白活性剤は、無機酸素による漂白剤と
して使用されるその場で(in situ)反応し、パーオキ
シカルボン酸(peroxycarboxylic acid)のようなより
多く反応性の酸素による漂白剤を生成する。
炭酸アルキルスルホフェニルエステルについての従来技
術の教示の例には、ヨーロッパ特許出願第202,69
8号(Nollet ,et al.)がある。
結果的には、有効なかつ皮膚に安全な炭酸アルキルスル
ホフェニルを製造する改良方法を見出すことについての
要求がずっと続いていた。
発明の概要 漂白活性剤として使用することができる化合物の間に
は、炭酸アルキルスルホフェニルエステルがある。しか
し、これらクラスの漂白活性剤を製造するための従来法
は、商業上の漂白活性剤として使用するためにはいくつ
かの重大な不利益のある生成物を造っている。典型的に
は、これらの炭酸アルキルスルホフェニルエステルは、
アルカリ性水性媒体中において、クロロ蟻酸アルキルと
フェノールスルホン酸のナトリウム塩との反応を経由し
て合成された。いくつかの理論では支持されていない
が、沈殿するときにアルカリ性反応媒体のある量が結晶
生成物中に閉じ込められると考えられている。貯蔵によ
って、乾燥生成物は、閉じこめられているアルカリ性物
と遅い速度で固体状態反応をうけ、炭酸ジアルキルを生
成する。それ故、これは、炭酸アルキルスルホフェニル
の収率を減少させ、結果的には漂白性能を低下させ、か
つ生成物中に極めて低い水溶性を有する不純物(炭酸ジ
アルキル)を生成させて生成物の溶液を曇らせる。
更に重要なことは、炭酸ジアルキルは、ギニア豚(guin
ea pigs)を使用する試験によって示されるように、皮
膚感作体(skin sensitizers)であることが観察され
た。結果的には、炭酸アルキルスルホフェニルエステル
中に、不純物としての炭酸ジアルキルがある量以上で存
在することは、これらの不純なエステルが潜在的な皮膚
感作体を形成することになる。事実的には、従来法によ
って造られた炭酸アルキルスルホフェニルエステルは、
5%またはそれ以上の攻撃レベル(challengelevel)に
おいて、ギニア豚による試験で皮膚感作体として観察さ
れた。
本発明によって、アルカリ性媒体中において、クロロ蟻
酸アルキルをフェノールスルホン酸の塩と反応させるこ
とにより、炭酸アルキルスルホフェニルエステルを合成
する改良方法が提供される。この改良方法においては、
炭酸ジアルキル不純物の量が低いレベルにあり、その結
果生成物は皮膚に対して安全である。
本発明は、アルカリ性水性媒体中において、ハロ蟻酸ア
ルカリをフェノールスルホン酸のアルカリ金属塩と反応
させることから成る、約6〜12個の炭素原子を含有す
る直鎖または分枝鎖のアルキル基、または約6〜9個の
炭素原子を含有するシクロアルキル基を有する炭酸アル
キルスルホフェニルの合成方法であって、炭酸アルキル
スルホフェニルエステルの生成後であって、しかもそれ
が溶液から沈殿する前に、前記アルカリ性媒体に酸性物
質を添加することから成る改良合成方法に関する。その
ような酸性物質は、酸性緩衝剤の形態をとってもまたは
適当な酸の形態をとってもよく、かつ有機性のものまた
は無機性のものいずれでもよい。使用する酸性物質の量
は、溶液中に炭酸アルキルスルホフェニルを含有する反
応塊(reaction mass)のpHを、約7またはそれ以下に
低くするのに充分な量である。典型的には、溶液を中和
する。
本発明の方法は、アルカリ性水性媒体環境中において炭
酸アルキルスルホフェニルエステルを合成させるが、し
かし、時間が経つにつれて分解し炭酸ジアルキル不純物
を生成する炭酸アルキルスルホフェニルエステルの量を
減少させる。そのようにすることによって、本発明によ
って造った炭酸アルキルスルホフェニルエステルは、特
にアルカリ性水性反応媒体から沈殿させることによって
造った炭酸アルキルスルホフェニルエステルと比較し
て、炭酸ジアルキルのより低い量を含んでいる。
本発明方法により造った炭酸アルキルスルホフェニルエ
ステルの貯蔵安全性は、大いに改良される。何故なら、
そのような炭酸エステルは、比較的高温において長時間
貯蔵しても、炭酸ジアルキルの生成量は減少されるから
である。炭酸ジアルキルの生成量は、貯蔵した炭酸エス
テルの皮膚感作がもはや問題でないほど遅い。
本発明方法によって造った生成物は、漂白活性剤として
のより多くの活性を保持しており、かつ水溶液中の曇り
を実質的に減少させる傾向を有している。
発明の詳細 炭酸エステルを製造する従来法は、アルカリ性水性媒体
中において、クロロ蟻酸エステルと好ましくはフェノー
ルスルホン酸のナトリウム塩とを反応させることによっ
て行った。不幸にも、アルカリ性媒体のために、この方
法において生成される炭酸アルキルスルホフェニルエス
テルのある程度の%は分解し、皮膚感作(skin sensiti
zation)の原因となり、またそのような生成物の水溶液
に曇りを与える炭酸ジアルキルを生成する。
本発明方法が指向している過酸素(peroxygen)漂白活
性剤化合物は、 式 (式中、Rは、約6〜約12個の炭素原子を有する直鎖
または分枝鎖のアルキル基、または約6〜約9個の炭素
原子を有するシクロアルキル基であり、Xは、非干渉性
カチオン例えばナトリウムである)によって表わされ、
またはそれらの混合物である。これらの化合物は、水溶
液中において、過酸化水素を生成することが可能な無機
過酸素漂白性化合物と組み合わせて使用し、温度および
条件の広い範囲に亘って有効かつ安全な編織物漂白物を
提供する。
好ましくは、前記構造式中のアルキル基Rは、約8〜約
10個の炭素原子を含有しており、かつC9誘導体が最も
好ましいのが見出された。本発明の組成物は、前記構造
式によって表わされた化合物の混合物を含有していても
よい。そのような混合物は、Rが、C7、C9およびC11アル
キル基である化合物を含んでいてもよい。また、Rが、
C7およびC9アルキル基、または好ましくはC8およびC10
アルキル基である化合物の混合物を使用してもよい。例
えば、前記構造式によって表わされた化合物を含有する
組成物は、Rが、C7、C9およびC11アルキル基である化合
物の等重量部を含んでいてもよいし、また混合物中に存
在している平均炭素鎖長を、使用する種々な化合物の量
および炭素鎖長を変えることによって調節してもよい。
好ましい混合物は、炭酸C8アルキルスルホフェニルおよ
び炭酸C10アルキルスルホフェニルの重量%で30/7
0〜70/30比を含んでいる混合物である。
前記構造式のR基は、前記化合物の漂白活性剤の作用に
干渉しない置換基を有していてもよい。干渉しない置換
基の例には、ハライド例えば塩素、臭素または沃素、ニ
トロ、シアノ、スルホ、アルコキシ、アミノ、カルボキ
シメチル等がある。
前記構造式中のXに関して前記で用いた用語「カチオン
(cation)」は、任意の非干渉性カチオンを指示してい
る。「非干渉性」は、カチオンが、活性剤が機能性のあ
る漂白を造りだす作用に干渉しないこと、また、(もし
存在しているならば)洗剤物質の洗剤作用に干渉しない
こと、を意味する。
最もしばしば使用するカチオンは、週期律表のI族のカ
チオンであり、好ましくはナトリウムであるが、しかし
リチウムおよびカリウム、セシウムおよびビジウムも包
含する。また、アルカリ土類金属のカチオン、例えばマ
グネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリ
ウムも使用できるが、しかし洗剤に用いる場合は、カル
シウムカチオンを添加することは最適であるとはみなさ
れていない。また、アンモニウムカチオン、および低分
子量の有機アミン特に約300以下の分子量を有する有
機アミンから造ることができる有機アンモニウムカチオ
ンも、非干渉性カチオンと考えられる。使用する場所で
漂白剤およびその作用の形成に干渉しない、また漂白に
関連して望ましい他の機能に干渉しない多くの他のカチ
オン、例えばスルホニウムカチオンおよびスルホキサイ
ドカチオンを使用することもできる。
炭酸アルキルスルホフェニルエステルは、アルカリ性水
性媒体中において、ハロ蟻酸アルキルをフェノールスル
ホン酸の塩と反応させることにより製造する。そのよう
な反応においては、ハロ蟻酸アルキルのアルキル基は、
炭酸アルキルスルホフェニルエステルについての前記構
造式の所望のR基に相応する。この反応のためには、通
常、クロロ蟻酸アルキルを使用し、かつクロロ蟻酸アル
キルが好ましい。
一般的に、この反応は、アルカリ性水性媒体中におい
て、約10〜約12のpHおよび約50℃〜約100℃の
温度において生起する。反応体の濃度および反応時間
は、当業者にとっては容易に理解されるであろう。炭酸
アルキルスルホフェニルエステルの製造方法は、ヨーロ
ッパ特許出願第202,698号に記載されており、こ
の特許出願の明細書の記載は、本明細書の記載に組み入
れる。
本発明によって、反応は水中で実施する。反応が完結し
たときは、所望の炭酸アルキルスルホフェニルが溶液中
にある間に、反応塊を適当な酸性物質で酸性にする。酸
性化は、溶液中に水素イオンを提供する物質の適当な量
を添加することによって行い、それにより反応塊のpHは
約7またはそれ以下に低くなる。好ましくは、溶液中に
炭酸アルキルスルホフェニルを含有する反応塊のpHは、
約5〜約7の範囲に低くする。より高いpHは、所望の炭
酸エステルを炭酸ジアルキルに分解させる機会を提供す
ることになり、pHをより低くしても更に利益を供しない
しまた酸性液体の不必要な取扱いを要求することにな
る。
アルカリ性pHは、特に乾燥工程の間に、そして炭酸アル
キルスルホフェニル固体生成物の長い貯蔵中に、炭酸ジ
アルキルの生成を誘導する。
典型的な酸性緩衝剤には、酸性塩例えば重硫酸塩、例え
ばナトリウム、カリウムまたはアンモニウムの塩、燐酸
一水素塩および燐酸二水素塩、燐酸アルカリ金属または
燐酸アルカリ土類金属等が包含される。任意の適当な酸
の塩を使用することができる。また、酸を使用してもよ
いが、溶液を中和し過ぎて不必要に低いpHを有する物質
を造らないように用心して添加することを提案する。か
なり多数の酸、例えば硫酸、塩酸、燐酸、硝酸、酢酸、
酪酸、またはフマル酸等、を使用することができる。他
の適当な酸および酸性緩衝剤が、炭酸アルキルスルホフ
ェニルを提供するために本明細書に記載された反応を操
作するのに興味あるものとして思い浮かぶであろう。酸
性物質の添加は、クロロ蟻酸アルキルの反応の終了後で
きるだけ早く添加すべきである。何故なら、所望の炭酸
エステルをアルカリ性反応塊に長く曝しておくことは、
所望の炭酸エステルが加水分解する原因になるからであ
る。
前述したように、酸性物質は、炭酸エステルが沈殿する
前に反応塊に添加する。中性または僅かに酸性になった
溶液との接触は害もなくまた炭酸アルキルスルホフェニ
ルを分解しないので、そのような沈殿は都合よく生じ
る。従来技術で行われているような沈殿操作および分離
操作を行って、溶液から固体生成物を得ることができ
る。
前述の記載は、一般的に本発明を説明している。
更に完全に理解するには、次の特別の実施例を参照する
ことによって得ることができる。これらの実施例は、例
示だけの目的で本明細書中に供したのであり、その例示
だけに本発明の範囲を限定する意図はない。特にことわ
りがなければ、実施例中に用いられた全ての%は重量%
である。
実施例1(従来法) 378容量を有する反応器を窒素を用いてパージし
(purge)、次いで水86.2kgを入れながら窒素で保護し
た。攪拌しながら、4−フェノールスルホン酸ナトリウ
ム31.6kgを加えた。10分間攪拌した後、50%水酸
化ナトリウム水溶液12.8kgを15分間かけて加えた。
乳化剤として役立たせるために、生成物90.7gを加え
た。このバツチ(batch)を50℃に加熱し、クロロ蟻
酸n−オクチルおよびクロロ蟻酸n−デシルの50/5
0重量混合物の32.1kgを、15分間かけて加えた。こ
のバツチを65℃に加熱し、次いでクロロ蟻酸エステル
を加え、60℃〜70℃の範囲の温度で30分間保持し
た。反応混合物を水99.9kgで希釈し、0〜5℃の温度
に冷却した。
1時間保持した後、生成物を遠心力を利用して濾過し、
回転乾燥(spun dry)した。50℃でかつ減圧でパン
(pan)上で乾燥した後、炭酸n−オクチルスルホフェ
ニルおよび炭酸n−デシルスルホフェニルの50/50
重量混合物の約45.4kgを得た。
この生成物は、シクロヘキサン抽出物による分析で、炭
酸ジアルキル混合物(n−オクチル/n−デシル)の4.
63重量%を含んでいるのが解った。
実施例2 反応の完結後、そして生成物の沈殿前に直ちに、反応溶
液のpHを、酸性硫酸ナトリウム(sodiumacid sulfate)
で6.0に調節した以外は、実施例1の操作を繰り返し
た。シクロヘキサン抽出物による分析(gc)により、生
成物は炭酸ジアルキル0.14%だけを含んでいるのが解
った。
実施例3 実施例1に記載したような反応器の中に、同じ操作で水
40.9kgを入れ、攪拌しながら4−フェノールスルホン
酸ナトリウム24.9kgを加えた。この混合物を10分間
攪拌し、次いで、50%水酸化ナトリウム水溶液9.72k
gを15分間かけて加えた。次いで、生成物9.72gおよ
びメチルエチルケトン68.18kgを加えた。この反応混
合物を50℃に加熱後、クロロ蟻酸n−オクチルおよび
クロロ蟻酸n−デシルの50/50重量混合物24.5kg
を15分間かけて加えた。反応は、65℃〜70℃の範囲
の温度において、30分間行った。
その後、反応塊を50℃以下に冷却し、攪拌を停止して
反応物を沈降させた。2つの液体層を生成した。
炭酸アルキルスルホフェニルの所望の混合物を含有する
有機相を水性層から分離した。この有機相を硫酸ナトリ
ウム水溶液を用いて数回抽出し、次いで減圧下でパン上
で乾燥し、炭酸n−オクチル/n−デシルスルホフェニ
ルの50/50重量混合物の約45.45kgを得た。生成
物のシクロヘキサン抽出物による分析(gc)は、この生
成物の中に、n−オクチル種/n−デシル種から成る炭
酸ジアルキル混合物が1.67%含まれていることを示し
た。炭酸アルキルスルホフェニル中の炭酸ジアルキルの
濃度についての前記レベルは、試験により皮膚感作しな
いことを示した。
実施例4 有機液体相の抽出前に、溶液のpHを5%塩酸溶液を用い
て約6.0に調節した以外は、実施例3の操作を繰り返し
た。シクロヘキサン抽出物による分析(gc)により、生
成物は炭酸ジアルキル0.13重量%を含んでいるのが解
った。
実施例5 実施例1に記載したような反応器の中に、同じ操作で水
40.9kgを入れ、攪拌しながら4−フェノールスルホン
酸ナトリウム24.5kgを加えた。更に10分間追加して
攪拌した後、50重量%水酸化ナトリウム水溶液9.7kg
を15分間かけて加えた。次いで、生成物9.72gおよ
びメチルエチルケトン68.1kgを加えた。この混合を5
0℃に加熱後、クロロ蟻酸n−ヘキシル19.5kgを15
分間かけて加えた。このクロロ蟻酸n−ヘキシルを添加
している間に、バツチ温度を約65℃に上げ、65℃〜
70℃の範囲の温度において30分間攪拌しながら反応
を進行させた。反応の完結後、この混合物を50℃以下
に冷却し、2相に沈降させた。炭酸n−ヘキシルスルホ
フェニルを含有する上部の有機層を、底部の飽和層から
分離し、33%硫酸ナトリウム水溶液22.72kgで洗っ
た。よく混合した後、この混合物を沈降させた。上部の
有機層を低部の塩層から分離し、次いでこの硫酸ナトリ
ウム水溶液を用いた操作を更に2回繰り返した。有機層
を減圧下パンで乾燥した。炭酸n−ヘキシルスルホフェ
ニル45.4kgを得た。この生成物のシクロヘキサン抽出
物による分析(gc)に示されているように、この生成物
には炭酸ジ−n−ヘキシル0.92%が含まれていた。
実施例6 最終抽出混合物のpHを、燐酸を用いて5に調節した以外
は、実施例5の操作を繰り返した。生成物を単離し、実
施例5のようにして乾燥した。生成物は、シクロヘキサ
ン抽出物による分析(gc)によつて炭酸ジ−n−ヘキシ
ルを0.02重量%含んでいることが解った。
実施例7 遅延接触過感作度の研究(Delayed contact hepersensi
tivity studies)(Buehler Assay)を、実施例1の炭
酸n−オクチル/n−デシルスルホフェニル生成物の5
0/50重量混合物の水溶液を使用して行った。この試
験においては、ハートレアルビノギニア豚(Hartley al
binoguinea pigs)を、4匹のオスおよび4匹のメス
(1群)、10匹のオスおよび10匹のメス(2群)、
および5匹のオスおよび5匹のメス(3群および4群)
から成る4群に分けた。1群は、研究相(study phase
s)の間に使用するための試験用物質の適当な濃度を定
めるのに使用した。2群の動物は、試験用物質の5%濃
度を用いて感応(induction)させて処理し、その後、
試験用物質の2.5%を用いて攻撃した(challenged)。
再攻撃濃度(rechallenge concentration)は、2.5%お
よび1%であった。3群および4群は、それぞれ、攻撃
相(challenge phase)および再攻撃相(rechallenge p
hase)の間だけ処理し、刺激対照(irritation control
s)として作用させた。試験した試料は、試験部位に、
布片で1週間に1回で3週間(3回曝露)適用した。2
週間休養後、前記攻撃濃度を用いて動物の新しい部位を
処理した。再攻撃は、最初の攻撃後に1週間行った。試
験群における1またはそれ以上の評点が感作を示した。
ただし、1より少ない評点が刺激対照群(3群および4
群)に存在しているという条件においてである。もし、
1またはそれ以上の評価が刺激対照群に見出されれば、
そのときは、試験群は、感作されたと考えられる対照群
の評価を越えて反応していなければならない。炭酸n−
オクチルスルホフェニルおよび炭酸n−デシルスルホフ
ェニルの50/50混合物の試験試料は、第2の感応後
に1匹の動物に布片状紅斑を生じ、第3の感応後に10
匹の動物にも布片状紅斑を生じた。最初の攻撃後、1匹
の動物は、24時間および48時間の両方において評点
1を有していた。一方、9匹の動物は24時間におい
て、そして10匹の動物は48時間において、評点±
(僅かに布片状紅斑)を有していた。2.5%濃度におけ
る再攻撃は、1匹の動物に評点1を生じ、9匹の動物に
48時間において評点±を生じた。1%濃度における再
攻撃は、2匹の動物に48時間において僅かな布片状紅
斑を生じた。刺激対照動物のいずれもが、試料物質のい
ずれの濃度にも応答しなかった。これらの結果は、感作
は2.5%濃度における攻撃および再攻撃において生起
し、一方、1%濃度における僅かの応答は両義に解釈さ
れた。
実施例8 実施例7に述べたような遅延接触感作度の研究を、炭酸
アルキルスルホフェニルの試料を使用して繰り返した。
第1の試料は、実施例1の操作によって造り、その試料
をシクロヘキサンを用いて抽出することにより精製して
炭酸ジアルキルを除いた。第2の試料は、実施例1の精
製した生成物に、炭酸ジ−n−オクチルおよび炭酸ジ−
n−デシルの50/50混合物を4.63重量%を加えた
試料である。攻撃用溶液の濃度は、全炭酸エステルの1
0重量%であった。最初の刺激のための選別に基づい
て、10重量%濃度における生成物の感応溶液を使用し
た。感応の間、試験用物質は、布片で1週間に1回で3
週間同じ部位に適用した。最後の感応後2週間、2種の
物質を用いて新しい部位を攻撃させた。評点1またはそ
れ以上は、対照動物に同じような応答の不存在におい
て、感作を示した。この試験においては、炭酸ジアルキ
ルを除いて精製した試料は、試験群において評点1また
はそれ以上を生じなかった。この精製した試料に炭酸ジ
アルキルを加えたときは、20匹の動物の2匹に評点1
を観察し、一方対照には応答はなかった。これらの結果
は、炭酸ジアルキルは、汚染された生成物によって生じ
た感作応答の原因であることを示している。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ性水性媒体中において、クロロ蟻
    酸アルキルをフェノールスルホン酸塩と反応させること
    から成る、約6〜約12の炭素原子を含有する直鎖また
    は分枝鎖のアルキル基、または約6〜約9個の炭素原子
    を含有するシクロアルキル基を有する炭酸アルキルスル
    ホフェニルの合成方法において、前記アルカリ性媒体に
    酸性化剤を添加し、それによって反応塊を、炭酸エステ
    ルの生成後であって、かつ炭酸アルキルスルホフェニル
    の回収前に、約7またはそれ以下のpHに中和することか
    ら成る、炭酸アルキルスルホフェニルの合成方法。
  2. 【請求項2】酸性化剤が酸性緩衝剤である、請求項(1)
    の方法。
  3. 【請求項3】酸性化剤が酸である、請求項(1)の方法。
  4. 【請求項4】酸が無機酸である、請求項(3)の方法。
  5. 【請求項5】酸性化剤が、重硫酸塩、燐酸アルカリ金属
    塩、燐酸アルカリ土類金属塩、燐酸水素塩、および燐酸
    二水素塩から成る群から選ばれる酸性緩衝剤である、請
    求項(2)の方法。
  6. 【請求項6】酸性化剤が、硫酸、塩酸、燐酸、硝酸、酢
    酸、酪酸、およびフマル酸から成る群から選ばれる、請
    求項(3)の方法。
  7. 【請求項7】フェノールスルホン酸塩が、フェノールス
    ルホン酸アルカリ金属である、請求項(1)の方法。
  8. 【請求項8】アルキル基が、8〜11個の炭素原子を含
    有する、請求項(1)の方法。
  9. 【請求項9】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸オクチ
    ルおよびクロロ蟻酸デシルから成る混合物である、請求
    項(8)の方法。
  10. 【請求項10】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸ヘキ
    シルである、請求項(1)の方法。
  11. 【請求項11】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸n−
    デシルである、請求項(1)の方法。
  12. 【請求項12】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸n−
    オクチルである、請求項(1)の方法。
  13. 【請求項13】酸性緩衝剤が、重硫酸ナトリウムであ
    る、請求項(5)の方法。
  14. 【請求項14】酸性緩衝剤が、燐酸二水素ナトリウムで
    ある、請求項(5)の方法。
  15. 【請求項15】酸性緩衝剤が、燐酸一水素ナトリウムで
    ある、請求項(5)の方法。
  16. 【請求項16】アルカリ性水性媒体および混和性有機溶
    媒から成る反応媒体中において、クロロ蟻酸アルキルを
    フェノールスルホン酸塩と反応させることから成る、約
    6〜約12の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖のア
    ルキル基、または約6〜約9個の炭素原子を含有するシ
    クロアルキル基を有する炭酸アルキルスルホフェニルの
    合成方法において、前記反応媒体に酸性化剤を添加し、
    それによって反応塊を、炭酸エステルの生成後であっ
    て、かつ炭酸アルキルスルホフェニルの回収前に、約7
    またはそれ以下のpHに中和することから成る、炭酸アル
    キルスルホフェニルの合成方法。
  17. 【請求項17】酸性化剤が酸性緩衝剤である、請求項(1
    6)の方法。
  18. 【請求項18】酸性化剤が酸である、請求項(16)の方
    法。
  19. 【請求項19】酸が無機酸である、請求項(18)の方法。
  20. 【請求項20】酸性緩衝剤が、重硫酸塩、燐酸アルカリ
    金属塩、燐酸アルカリ土類金属塩、燐酸水素塩、および
    燐酸二水素塩から成る群から選ばれる、請求項(17)の方
    法。
  21. 【請求項21】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸n−
    ヘキシルである、請求項(19)の方法。
  22. 【請求項22】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸n−
    オクチルおよびクロロ蟻酸n−デシルの混合物である、
    請求項(16)の方法。
  23. 【請求項23】酸性化剤が塩酸である、請求項(22)の方
    法。
  24. 【請求項24】酸性化剤が燐酸である、請求項(21)の方
    法。
  25. 【請求項25】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸2−
    エチルヘキシルである、請求項(16)の方法。
  26. 【請求項26】クロロ蟻酸アルキルが、クロロ蟻酸2−
    エチルヘキシルである、請求項(1)の方法。
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