JPH06154825A - 鋼管の冷間圧延方法 - Google Patents
鋼管の冷間圧延方法Info
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Abstract
の悪化を抑制する。 【構成】 鋼管を冷間絞り圧延して高精度の外径寸法を
有する鋼管を製造する方法において、冷間絞り圧延が2
スタンド以上の3ロールレデューサによる絞り工程と、
1スタンド以上の2ロールによる定径工程を組合せ、3
ロールレデューサによる絞り工程の最終前スタンドのロ
ールを0<楕円率≦3%、最大外径縮小率5%で絞り圧
延し、最終段スタンドのロール周長を製品周長と等しく
設計し、0<サイドリリーフ、ロールを0≦楕円率≦
1.5%、外径縮小率を0.5%以上で、n−1段目の
スタンドのロール溝底半径≦n段目スタンドのロールフ
ランジ半径としたときに決定する最大外径縮小率で絞り
圧延する。 【効果】 外径に対する肉厚比t/Dの高い小径厚肉鋼
管を、高精度の製品外径寸法で製造できる。
Description
ドからなる3ロール式絞り圧延機で冷間絞り圧延する方
法に関する。
サイズおよび多種外径サイズの需要が増加している。一
方、3ロール式レデューサは、冷間でも高外径縮小率で
の絞り圧延が可能なため、外径Dに対する肉厚t比t/
Dを高くでき、同一外径の母管から任意の外径に縮径可
能であるという特徴を有しており、前記小径厚肉サイズ
および多種外径サイズの需要に対応することができる。
母管の段階で製造するには、オープンパイプの加熱時に
エッジ部だけでなく、母材部も加熱され、溶接効率が著
しく悪くなり、生産性が悪化または内面冷却水の吹き返
し等により溶接が困難となる。また、内径が小さくなる
ため、内面ビード切削が困難となり、生産性が著しく悪
化したり、内面ビードの切削が残存したりする。さら
に、内外径差が大きくなるため、鋼帯をオープンパイプ
に成形する工程において、特に突き合わせのエッジ形状
が悪化し、溶接が困難となると共に、肉厚形状が悪化す
る。したがって、電縫鋼管の小径厚肉品の製造可能範囲
は、一般的に管肉厚t、管外径Dとすると、t/D≦2
0%程度である。小径厚肉品製造時の問題点を解決する
方法としては、母管をレデューサ等によリ絞り圧延すれ
ば、外径絞りにより管肉厚は増肉し、管径が小さくなる
ため、外径に対する肉厚比t/Dの高い小径厚肉管が製
造できることが知られている。
げる方法としては、図8(a)図に示すとおり、一対の
孔型ロール31を組込んだスタンド32を、図8(b)
図および(c)図に示すとおり、隣接するスタンド間で
ロール配列を互いに90°ずらせて連続的に配置した絞
り圧延機を用い、母管33の外径を各スタンド32で順
次絞り、最終および最終前段のスタンドで所定の外径に
仕上げる。この2ロール式絞り圧延機は、ロール孔型が
深く、ロール溝底部とロールフランジ部とのロール周速
度が大きく異なるため、高い外径縮小率で絞り圧延する
と、管表面とロール31が焼き付いて管表面に疵が発生
するという欠点を有している。このため、2ロール式絞
り圧延機は、高い外径縮小率での絞り圧延には不向きで
ある。
ール式レデューサは、図9に示すとおり、3個の孔型ロ
ール41を垂直面内で120°間隔で組込んだスタンド
を、図9(a)図および(b)図に示すとおり、隣接す
るスタンド間でロール配列を互いに60°ずつ変えて連
続的に配置したものである。この3ロール式レデューサ
によれば、ロール孔型が2ロール方式に比較して浅いた
め、ロール溝底部とロールフランジ部とのロール周速度
差が小さく、管表面とロールが焼き付いて発生する疵が
著しく減少するため、高外径縮小率での絞り圧延に有利
である。
絞り圧延においては、1スタンド当たりの外径縮小率は
最大10%程度であり、かつ、図10に示すとおり、ロ
ール41のフランジ部のギャップ42から鋼管43表面
の噛み出し44が発生する。このため、前段スタンドの
ロールの溝底半径が後段スタンドのロールのフランジ部
半径より小さくなるように、ロール孔型を楕円形にして
いる。このロール楕円率は、1スタンド当たりの外径縮
小率が大きくなればなるほど増大するものである。従っ
て、1スタンド当たり最大10%程度の高い外径縮小率
で絞り圧延するには、相当大きい楕円率のロールを使用
する必要がある。前記3ロール式レデューサにより冷間
製管した母管の絞り圧延においては、高い外径縮小率で
絞り圧延を行うと、冷間母管故に生じるスプリングバッ
クとスタンド剛性不足によって、3ロール式レデューサ
での絞り圧延後の仕上外径がロール孔型を同一にしてい
るにもかかわらず、母管の肉厚、強度等により差が生じ
る現象が発生する。
仕上外径寸法の不均一を解決するには、ロールの絞り圧
延量を変更すればよいが、従来の3ロール式レデューサ
はロールおよびロール軸の相対的位置関係が固定で、ロ
ールの絞り圧延量を変更することはできない。上記絞り
圧延での仕上外径の不均一を解決する方法としては、3
ロール式孔型ロールのハウジングと2ロール式孔型ロー
ルのハウジングが交換可能とされ、少なくとも最終スタ
ンドまたは最終スタンドとその前段のスタンドに、2ロ
ール式孔型ロールが組込まれ、それより上流側のスタン
ドに3ロール式孔型ロールが組込まれた絞り圧延機(特
開昭58−116907号公報)、被圧延材を3ロール
のスタンドからなる第1のスタンド列で大圧下量を与え
て所定の外径寸法付近まで圧延し、ついでロール圧下手
段を有する2ロールのスタンドからなり前記第1のスタ
ンド列の出側に直列に設置された第2のスタンド列で仕
上げ圧延する方法(特開平2−211904号公報)、
3ロール式レデューサの2本のロール軸を支持する軸受
部軸心と、2本のロールを軸受する軸受部軸心とを偏心
させ、該2本のロールの軸受部を回転することによりロ
ールの相対間隔を調整可能とし、さらに2本のロールの
端部に軸スライド機構を設け、2本のロールのロール軸
方向への調節をも可能とした絞り圧延機(特開平3−2
94008号公報)が提案されている。
6907号公報、特開平2−211904号公報に開示
の方法は、3ロールのスタンドからなる第1のスタンド
列で大圧下量を与えて所定の外径寸法付近まで圧延し、
ついでロールギャップの調整可能な2ロールの第2のス
タンド列で仕上げ圧延するため、外径寸法の精度を上げ
ることが可能であるが、しかし、1スタンド当たり高い
外径縮小率で絞り圧延すると、仕上外径寸法が極端に悪
化するという問題が残っている。また、特開平3−29
4008号公報の絞り圧延機は、製造ライン上でオンラ
インで調整することは不可能であり、オフラインでの調
整またはロール孔型を変更したロールとの交換になる。
したがって、この方法を選択した場合は、同一外径寸法
の管を製造しているにもかかわらず、母管の材質、強度
が変わるたびにミルを停止しなければならないため、大
幅な稼働率、歩留の悪化を招くこととなり、実用的では
ない。
ューサによる冷間絞り工程において、高外径縮小率での
絞り圧延における外径寸法の悪化を抑制し、かつ少ない
ロールスタンドで外径に対する肉厚比t/Dの高い小径
厚肉鋼管を製造できる冷間圧延方法を提供することにあ
る。
を達成すべく種々試験研究を重ねた。その結果、鋼管の
外径絞り工程において、2スタンド以上の3ロールレデ
ューサによる絞り工程と、2ロールによる定径工程を組
合せ、3ロールレデューサの最終前段スタンドの3ロー
ル楕円率と外径縮小率を所定範囲となし、最終スタンド
のロール楕円率、外径縮小率およびロール周長を所定範
囲とすることによって、高い外径縮小率で絞り圧延して
も、高精度の仕上外径寸法が得られ、外径に対する肉厚
比t/Dの高い小径厚肉鋼管が製造できることを究明
し、この発明に到達した。
して高精度の外径寸法を有する鋼管を製造する方法にお
いて、冷間絞り圧延が2スタンド以上の3ロール式レデ
ューサによる絞り工程と、2ロール式定径工程を組合
せ、3ロール式レデューサによる絞り工程の最終前段ス
タンドのロールを、0<楕円率≦3%、最大外径縮小率
5%で絞り圧延し、最終段スタンドのロール周長を製品
周長と等しく設計し、0<サイドリリーフ、ロールを0
≦楕円率≦1.5%、外径縮小率を0.5%以上で、最
終前段スタンドのロール溝底半径≦最終段スタンドのロ
ールフランジ半径としたときに決定する最大外径縮小率
で絞り圧延することを特徴とする鋼管の冷間圧延方法で
ある。
高精度の外径寸法を有する鋼管を製造する方法におい
て、冷間絞り圧延を2スタンド以上の3ロール式レデュ
ーサによる絞り工程と、2ロール式定径工程を組合せた
から、3ロール式レデューサにおける母管の肉厚、強度
差によるスプリングバックとスタンドの剛性不足により
生じる仕上外径のバラツキは、後続のロールギャップを
オンライン調整可能な2ロール式定径機で調整できるか
ら、高精度の仕上外径寸法を得ることができる。また、
3ロールレデューサによる絞り工程の最終前段スタンド
のロール楕円率を3%以下、最大外径縮小率5%で絞り
圧延するから、前段スタンドでの高外径縮小率での絞り
圧延による真円度の悪化が調整される。さらに、最終段
スタンドのロール周長を製品周長と等しく設計し、0<
サイドリリーフ、ロールの楕円率を0〜1.5%、外径
縮小率を0.5%以上で、最終前段スタンドのロール溝
底半径≦最終段スタンドのロールフランジ半径としたと
きに決定する最大外径縮小率で絞り圧延するから、噛み
出しが防止されると共に、真円カリバー3ロール式2段
で絞り圧延した場合と同等の仕上外径寸法精度とするこ
とができる。
による絞り工程の最終前段スタンドのロールを0<楕円
率≦3%、最大外径縮小率5%としたのは、ロール楕円
率が3%を超えると極端に真円度が悪化するからで、そ
の時の最大外径縮小率は5%であった。さらに、最終段
スタンドのロール周長を製品周長と等しく設計し、0<
サイドリリーフ、ロールを0≦楕円率≦1.5%、外径
縮小率を0.5%以上で、最終前段スタンドのロール溝
底半径≦最終段スタンドのロールフランジ半径としたと
きに決定する最大外径縮小率としたのは、サイドリリー
フが0では噛み出しが発生するからであり、また、ロー
ルの楕円率が1.5%を超えると、真円の3ロール2段
で圧延した場合と同等の仕上外径精度が得られないから
である。また、外径縮小率は、0.5%未満では仕上外
径寸法に偏差が生じ、0.5%以上、最終前段スタンド
のロール溝底半径≦最終段スタンドのロールフランジ半
径としたときに決定する最大外径縮小率で高精度の仕上
外径寸法が得られるからである。
よる絞り工程の後に、2ロールによる定径工程を設置し
たのは、3ロールレデューサは、ギャップ調整が困難で
あるため、最終の仕上げ外径調整が不可能で、母材強
度、肉厚が異なると、同じロールギャップであっても最
終仕上げ外径が異なってしまう。また、冷間での3ロー
ル圧延においては、管のスプリングバックにより3ロー
ル圧延後の管外径が3ロール孔型より大きくなり、この
割合は母管の肉厚、強度に比例する。このため、最終外
径調整用として2ロールによる定径スタンドを設置す
る。2ロールによる定径スタンドは、垂直ロールスタン
ド1段と水平ロールスタンド1段の組合せからなる。
3に基づいて説明する。図1はこの発明方法を実施する
絞り圧延機の概略配置図を示すもので、(a)図は絞り
圧延機の概略配置図、(b)図は2ロール式垂直ロール
スタンドと2ロール式水平ロールスタンドからなる定径
機を備えた絞り圧延機の概略配置図、図2は3ロール式
レデューサの楕円率の説明図、図3はサイドリリフの計
算方法の概略説明図である図1において、1は冷間鋼
管、2は(n)スタンドからなる3ロール式レデューサ
のスタンド群、3は3ロール式レデューサのスタンド群
2の後段に設けた2ロール式定径機で、2ロール式定径
機3は、2ロール式垂直ロールスタンド4と2ロール式
水平ロールスタンド5からなる。(n)スタンドからな
る3ロール式レデューサのスタンド群2は、図示してい
ないが、最終前段スタンドのロールを0<楕円率≦3
%、最大外径縮小率5%で絞り圧延し、最終段スタンド
のロール周長を製品周長と等しく設計し、0<サイドリ
リーフ、ロールを0≦楕円率≦1.5%、外径縮小率を
0.5%以上で、最終前段スタンドのロール溝底半径≦
最終段スタンドのロールフランジ半径としたときに決定
する最大外径縮小率で絞り圧延するよう構成されてい
る。
2ロール式水平ロールスタンド5からなる定径機3は、
高い外径縮小率での絞り圧延を受けた管の外径調整を行
うと共に、3ロール式レデューサの最終段スタンドでの
真円度を保持する。なお、この発明におけるロールの楕
円率は、図2に示すとおり、ロール11のフランジ部半
径Rn、溝底部半径rnとすれば、下式により求める。 ロールの楕円率={2(Rn−rn)/(Rn+r
n)}×100(%) また、外径縮小率は、最終前段スタンドのロール周長か
ら最終段スタンドのロール周長を差引いた値を、最終前
段スタンドのロール周長で除した値の百分率である。さ
らに、この発明におけるサイドリリーフは、図3に示す
とおり、前段ロール溝底半径をrn−1、後段ロールフ
ランジ部半径をRn、後段ロールフランジ部半径Rnか
ら前段ロール溝底半径rn−1を差し引いた値をsとす
れば、サイドリリーフは、下式により求めることができ
る。 サイドリリーフ=(s/rn−1)×100(%)
ルレデューサによる絞り工程の(n−2)段目までのス
タンドのロールの楕円率を3%以上、1スタンド当たり
最大外径縮小率10%の高い外径縮小率で絞り圧延し、
最終前段スタンドのロールを0<楕円率≦3%、最大外
径縮小率5%で絞り圧延するから、(n−2)段目まで
のスタンドでの高外径縮小率での絞り圧延による真円度
の悪化が調整される。さらに、最終段スタンドのロール
周長を製品周長と等しく設計し、0<サイドリリーフ、
ロールを0≦楕円率≦1.5%、外径縮小率を0.5%
以上で、最終前段スタンドのロール溝底半径≦最終段ス
タンドのロールフランジ半径としたときに決定する最大
外径縮小率で絞り圧延するから、噛み出しを防止して、
真円カリバー3ロール式2段で絞り圧延した場合と同等
の仕上外径寸法精度とすることができる。しかも、この
発明方法は、冷間絞り圧延を2スタンド以上の3ロール
式レデューサによる絞り工程と、1スタンド以上の2ロ
ール式定径工程を組合せたから、3ロール式レデューサ
における母管の肉厚、強度差によるスプリングバックと
スタンドの剛性不足により生じる仕上外径のバラツキ
は、後続のロールギャップをオンライン調整可能な2ロ
ール式定径機で調整できるから、高精度の仕上外径寸法
を得ることができる。
ドからなる3ロール式レデューサを用い、4段目スタン
ドまでは、ロール楕円率3%以上で1スタンド当たり最
大10%の外径縮小率で絞り圧延した冷間鋼管を、5段
目スタンドの3ロールの楕円率を3〜5%に変化させて
最大5%の外径縮小率で絞り圧延し、最終6段目スタン
ドの3ロールの楕円率を0%、1.25%、2.75%
に変えて外径縮小率1%で絞り圧延し、得られた製品の
真円度を測定した。その結果を図4に示す。図4に示す
とおり、5段目すなわち、最終前段スタンドのロール楕
円率が3%を超えると極端に製品真円度が悪化してい
る。したがって、最終前段スタンドのロールを0<楕円
率≦3%、最終段スタンドのロールを0≦楕円率≦1.
5%とすることによって、図4に示す楕円率0%の真円
カリバー3ロールの2段スタンドを用いて絞り圧延した
場合と同等の仕上外径精度が得られている。
スタンド毎に60°の位相差を以て配列した6スタンド
からなる3ロール式レデューサを用い、4段目スタンド
までは、ロール楕円率3%以上で1スタンド当たり最大
10%の外径縮小率で絞り圧延した冷間鋼管を、最終前
段スタンドの3ロールの楕円率を3%、外径縮小率3%
で絞り圧延し、最終段スタンドのロール楕円率0%、
1.0%の場合について、外径縮小率を0〜1.2%で
絞り圧延し、得られた製品の外径を測定し、最大外径か
ら最小外径を差し引いた外径偏差(mm)を求めた。そ
の結果を最終スタンドでの外径縮小率との関係において
図5に示す。図5に示すとおり、最終スタンドでの外径
縮小率を0.5%以上とすることによって、外径寸法精
度が良好となる。
径縮小率0〜2.0%における絞り圧延での噛み出し発
生の有無を調査した。その結果を表1に示す。なお、表
1中のコーナRはロールフランジ部コーナ円弧の半径
(mm)、×は噛み出し有りを示す。表1に示すとお
り、サイドリリーフ=0、楕円率=0の3ロールでの絞
り圧延においては、いずれも噛み出しが発生する。
=0〜1.5%の3ロールスタンドを用い、外径縮小率
0.5〜3.0%で絞り圧延を実施し、噛み出しの有無
を調査した。その結果を表2に示す。なお、表2中の○
は噛み出し無しを示す。表2に示すとおり、サイドリリ
ーフが0.5%の場合においては、いずれも噛み出しは
皆無であった。また、サイドリリーフが1.0%の場合
についても、同様の試験を行ったが、サイドリリーフ
0.5%の場合と同様の結果であった。
真円カリバーにできるスタンドは、最終段スタンドのみ
であり、しかも、その時サイドリリーフを取る必要があ
るため、必ず最終前段の3ロールは楕円でなければなら
ない。したがって、最終前段スタンドの3ロールは、0
<楕円率の孔型を有し、最終段スタンドの3ロールは、
0<サイドリリーフとし、おのずと噛み出し防止のため
には、3ロールスタンドは最小2段必要である。
に60°の位相差を以て配列した6スタンドからなる3
ロール式レデューサで外径縮小率20%で絞り圧延した
のち、2ロール式垂直ロールスタンドと2ロール式水平
ロールスタンドからなる定径機を用いて定径圧延した。
そして3ロール式レデューサの最終スタンド出側での外
径と、2ロール式定径機で定径後の外径を測定した。そ
の結果を図6に示す。図6に示すとおり、3ロール式レ
デューサの最終スタンド出側では、管の外径が肉厚の増
加につれて製品外径より大きくなっている。これは母管
の肉厚、強度が異なれば冷間材を圧延するときに生ずる
鋼管自体のスプリングバックと、3ロールスタンドの機
械的強度不足、剛性不足による影響と思われる。これに
対し、3ロール式レデューサの後で2ロール式定径機で
定径した場合は、母管の肉厚、強度が異なっても、ほぼ
製品外径に定径されている。
良となることは前記したとおりであるが、2ロール定径
機で外径調整した場合の真円度を調査するため、外径5
4mm、肉厚1.5〜7.5mmの母管を、各スタンド
毎に60°の位相差を以て配列した6スタンドからなる
3ロール式レデューサを用い、4段目スタンドまでは、
ロール楕円率3%以上で1スタンド当たり最大10%の
外径縮小率で絞り圧延した冷間鋼管を、5段目スタンド
の3ロールの楕円率3%、最大5%の外径縮小率で絞り
圧延し、最終6段目のロール楕円率1.0%、外径縮小
率を1.2%で絞り圧延したのち、2ロール式垂直ロー
ルスタンドと2ロール式水平ロールスタンドからなる定
径機を用いて外径調整した。そして3ロール式レデュー
サの最終スタンド出側での外径と、2ロール式定径機で
外径調整後の外径を測定した。そして最大外径から最小
外径を差し引いた外径偏差(mm)を求め、肉厚との関
係における外径偏差を図7に示す。図7に示すとおり、
2ロール式定径機で外径調整後の製品Bは、いずれの肉
厚においても3ロール式レデューサの最終スタンド出側
での真円度Aがそのまま維持されている。
ば、鋼管の冷間外径絞り圧延において、高外径縮小率で
の絞り圧延が可能となり、外径に対する肉厚比t/Dの
高い小径厚肉鋼管を、高精度の製品外径寸法で製造でき
る。
図で、(a)図は絞り圧延機の概略配置図、(b)図は
2ロール式垂直ロールスタンドと2ロール式水平ロール
スタンドからなる定径機を備えた絞り圧延機の概略配置
図ある。
る。
方法の概略説明図である。
前段スタンドのロール楕円率を変えた場合の最終段スタ
ンドのロール楕円率と製品真円度との関係を示すグラフ
である。
段スタンドのロール楕円率0%、1%における外径縮小
率と外径偏差との関係を示すグラフである。
の肉厚と仕上外径との関係を示すグラフである。
よび定径機で外径調整後の母材肉厚と外径偏差との関係
を示すグラフである。
(a)図は概略側面図、(b)図は1段目スタンドの正
面図、(c)図は1段目スタンドの正面図である。
で、(a)図は前段スタンド、(b)図は次段スタンド
の正面図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼管を冷間絞り圧延して高精度の外径寸
法を有する鋼管を製造する方法において、冷間絞り圧延
が2スタンド以上の3ロールレデューサによる絞り工程
と、1セット以上の2ロールによる定径工程を組合せ、
3ロールレデューサによる絞り工程の最終前段スタンド
のロールを、0<楕円率≦3%、最大外径縮小率5%で
絞り圧延し、最終段スタンドのロール周長を製品周長と
等しく設計し、0<サイドリリーフ、ロールを0≦楕円
率≦1.5%、外径縮小率を0.5%以上で、最終前段
スタンドのロール溝底半径≦最終段スタンドのロールフ
ランジ半径としたときに決定する最大外径縮小率で絞り
圧延することを特徴とする鋼管の冷間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4328397A JP2661491B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 鋼管の冷間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4328397A JP2661491B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 鋼管の冷間圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06154825A true JPH06154825A (ja) | 1994-06-03 |
JP2661491B2 JP2661491B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=18209803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4328397A Expired - Fee Related JP2661491B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 鋼管の冷間圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2661491B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021098215A (ja) * | 2019-12-23 | 2021-07-01 | Jfeスチール株式会社 | 継目無鋼管の製造方法 |
-
1992
- 1992-11-13 JP JP4328397A patent/JP2661491B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021098215A (ja) * | 2019-12-23 | 2021-07-01 | Jfeスチール株式会社 | 継目無鋼管の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2661491B2 (ja) | 1997-10-08 |
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