JPH06154576A - 核粒子の製造方法 - Google Patents

核粒子の製造方法

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JPH06154576A
JPH06154576A JP4318754A JP31875492A JPH06154576A JP H06154576 A JPH06154576 A JP H06154576A JP 4318754 A JP4318754 A JP 4318754A JP 31875492 A JP31875492 A JP 31875492A JP H06154576 A JPH06154576 A JP H06154576A
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JP
Japan
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granulation
particles
zirconia
slurry
sieve
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Pending
Application number
JP4318754A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Hayashi
博明 林
Setsuo Yoshida
節夫 吉田
Koji Matsui
光二 松井
Takashi Mori
隆 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ジルコニアスラリ−を含水量が乾量基準で4〜
15wt%になるまで乾燥させ、得られた湿潤状態の塊
状物を篩目に押し付け通過させて造粒することからな
る、ジルコニア粉末の転動造粒用核粒子の製造方法。 【効果】粒度の揃った核粒子が収率良く取得され、これ
を転動造粒用の核として適用することにより粒度分布の
揃ったジルコニア造粒成形球体を造粒時間を大幅に短縮
して製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】粉砕用ボ−ルなどに使用されるジ
ルコニア球体の製造法の一つとして、転動造粒法が知ら
れている。本発明は、このジルコニア粉末の転動造粒に
使用する核粒子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種産業分野での原料粉体は微細
粉化への傾向にあり、攪拌ミル等の粉砕機における粉砕
効率を向上させるため粉砕機に用いられるセラミックス
の粉砕メディアも小粒径化傾向にある。また、粉砕機に
使用されるセラミックス球体には高真球度、高密度、高
耐磨耗性等の特性が要求される。こうした特性を満足す
るセラミックス球体としてジルコニアの球体が注目され
ている。
【0003】直径20mm以下のジルコニア小粒径球
体、特に直径10mm以下の球体の製造方法としては、
最近では比較的低コストで連続大量生産に好適であり、
しかも真球度、成形体密度等に優れた球体をうることが
できる転動造粒法により製造されている。
【0004】回転容器を用いた転動造粒法は、回転ドラ
ム型造粒機や回転皿型造粒機による方法に代表される。
【0005】一般的にこれらの造粒成形法では、原料粉
末とバインダ−である水を交互にあるいは同時に添加し
て、核粒子の形成から所望する径を有する製品球体への
成長までが同一造粒装置で一貫して行われる。また、原
料粉末として微細粉末のみを用いた場合、造粒体の核と
なる粒子の形成効率が低くなるため、一般的には微細粉
末に粗粉砕物を数十%程度混在させて造粒する方法がと
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】転動造粒方法では、上
記のとおり原料粉末が核粒子を経由して製品球体となる
までの造粒操作が同一造粒装置で一貫して行われるが、
造粒速度が非常に遅く、特に核粒子の形成に長時間を要
し、生産効率が低い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、核粒子形
成の生産効率の向上を目的に鋭意検討を重ねスラリ−を
乾燥させることにより得られる塊状物が攪拌造粒機等を
用いて造粒した成形体とほぼ同程度の強度を有するこ
と、さらに、この塊状物を造粒した凝集体が転動造粒用
の核として十分適用することができるだけの強度を有す
ることを新たに見出だし本発明を提案するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、ジルコニアスラリ−
を含水量が乾量基準でで4〜15wt%になるまで乾燥
させ、得られた湿潤状態の塊状物を篩目に押し付け通過
させて造粒することからなる、ジルコニア粉末の転動造
粒用核粒子の製造方法、である。
【0009】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】核粒子に要求される特性は形状に不均一分
布がなく、転動造粒機に投入して造粒成長される過程に
おいて核自体が解砕されことのないあるいは破砕される
ことのないだけの強度を有することにある。また、核粒
子の製造法としては工程管理が容易であって、しかも工
程数が少なく所用時間の少ないことが望ましい。
【0011】スラリ−を乾燥させ湿潤状態にある塊状物
を造粒する方法として、メッシュ造粒と言われる方法が
知られている(造粒ハンドブック p747〜748
オ−ム社出版)。本来のメッシュ造粒の目的は、新規開
発造粒粉の強度等の特性を簡易的に測定することにあ
り、粉末とバインダ−とを混合し、湿った状態の粉末を
ナイロンメッシュ等に擦りつけて顆粒とした後、十分乾
燥し加圧成形したものが測定に供される。
【0012】本発明者等は、このメッシュ造粒と同様に
して、ジルコニアスラリ−を乾燥させる時点で水分含有
量を調整し、篩目に押し付け通過させて造粒することに
より粒度のそろった核粒子が一段の工程で効率的に取得
することができ、篩目の大きさを調整することにより所
望とする大きさのものがえられ、それが転動造粒用の核
として十分適用することのできる強度を有することを新
たに見出だした。
【0013】本発明に用いられる塊状物は、ジルコニア
スラリ−を乾燥させることにより得られる。本明細書に
おいて、「塊状物」とは、ジルコニアスラリ−を静的或
いは動的な方法により乾燥させる過程で凝集し固まった
状態でえられるものをいう。ジルコニアスラリ−として
は、製品とされるジルコニア粉末にバインダ−として使
用する水を混合したものを、又はジルコニア粉末を製造
する過程、例えば仮焼後の湿式粉砕のスラリ−品をその
まま用いることができる。
【0014】ジルコニアスラリ−のpHは特に限定され
るものではないが、pH4〜10が含水率の制御の面で
好ましい。特に、原料粉末の電荷がゼロに相当する等電
点にスラリ−pHを調整すればよりいっそう凝集特性が
向上する。
【0015】ジルコニアスラリ−濃度は特に制限される
ものではなく、稀薄な状態から濃厚な状態まで任意に選
定することができる。しかし、乾燥効率の面からは濃度
は高いほうが好ましい。
【0016】ジルコニアスラリ−を乾燥させる方法とし
ては、特に限定されるものではなく自然乾燥から一般的
なヒ−タ−を有する乾燥機器、又はスチ−ムによる熱源
を利用した乾燥まで任意な方法が適用される。乾燥温度
は、任意に設定することができるが、あまり高温とする
ことは水分調整の面で好ましくはなく、通常は常温から
100℃の範囲内で乾燥が行われる。
【0017】次に、乾燥状態は、湿潤状態の乾量基準で
4〜15wt%としなければならず、とくに8〜12w
t%が望ましい。乾量基準水分量が4wt%未満では、
塊状物を篩等に擦りつけて造粒すると粉末が微細化し粒
度分布の広い粒子となり、所望の大きさの核粒子の収率
が著しく低下する。一方、乾量基準水分量が15wt%
をこえると、えられた粒子が篩等や他の粒子に付着して
所望の核粒子の収率の低下を招く。
【0018】ジルコニアスラリ−の乾燥状態の識別は、
視覚的に容易に行うことが可能である。すなわち、ジル
コニアスラリ−の乾燥が進行しヒビ割れ状態が発生した
状態で乾燥を停止させることにより含水率は上記範囲に
調整される。
【0019】湿潤状態にある塊状物は、所望とする粒子
サイズの篩に擦りつけることにより造粒される。えられ
た粒子は、湿潤状態で転動造粒装置の核粒子として供給
するのがよい。造粒後完全乾燥させると、転動造粒操作
において核粒子自体の圧密化が進行し難くなり、核粒子
が圧密化されないまま製品球体の中に残存する場合があ
るからである。
【0020】この核粒子は不定形を有しているため、こ
れに原料粉末とバインダ−である水を添加し転動造粒操
作を行うと、核粒子に原料粉末が不均一に付着し、核粒
子の大きさに対する製品球体の大きさの比が小さいとき
は真球度の低い製品となりがちである。このような場合
は、転動造粒装置に供給する前に攪拌造粒機等を用いて
核粒子を整粒して球形化すればよい。整粒操作は、上記
の核粒子をそのまま或いは微量の水を添加した状態で行
われる。この時、添加水分量が多すぎると粒子同士の結
合を生じるため表面状態を確認しつつ水を添加すること
が大切となる。整粒操作における回転速度は任意に設定
され、また、整粒時間も特に制限されるものではない
が、数分の整粒操作により核粒子は球状化される。
【0021】得られた核粒子は、一般的な転動条件下で
使用され、転動造粒によってえられた成形体は一般的な
条件により焼成される。
【0022】
【作用】ジルコニアスラリ−を乾燥する過程において得
られる塊状物を完全乾燥させることなく湿潤した状態と
することにより、粒子と粒子間水の結合状態は攪拌造粒
法と同程度の強度となり、強制的な造粒に伴う過度の解
砕が抑制され、粒度分布の狭い一定した粒子サイズを有
する粒子が効率よく得られる。さらに、この凝集体は可
塑性を有するため、篩目に押し付けることによって短時
間に造粒される。
【0023】
【発明の効果】本発明よれば、粒度の揃った核粒子が収
率良く取得され、これを転動造粒用の核として適用する
ことにより粒度分布の揃ったジルコニア造粒成形球体を
造粒時間を大幅に短縮して製造することができる。ま
た、本発明によってえられた各粒子を整粒して転動造粒
に供すれば真球度の高いジルコニア球体をうることがで
きる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に述べる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】実施例1 原料粉末として粒子径60μmの東ソ−(株)製ジルコ
ニア粉末TZ−3YCを400g採取し、水を添加して
70wt%ジルコニアスラリ−とし、アンモニア水を用
いて原料粉末の等電点にほぼ相当するpH8.0に調整
した。
【0026】このスラリ−を磁製皿に広げ、一般的な対
流式箱型乾燥機によって100℃で1.5時間静置乾燥
させた。えられた塊状物は、30mm角程度にヒビ割れ
た状態であった。
【0027】乾燥凝集体を1.0mmと0.8mmの目
開きを有するステンレス製のメッシュを重ね樹脂製のヘ
ラで擦りつけることにより造粒操作を行った。この造粒
操作に要した時間は10分程度であり、収率(目開き
1.0mmの篩を通過し目開き0.8mmの篩の上に残
ったもの、以下同じ)は約92%であった。また、えら
れた粒子の密度は2.9g/cm3であり、120℃で
乾燥した時の蒸発水分量から求めた水分含有量は乾量基
準で9.1wt%であった。
【0028】この粒子を、図1に示す簡易的な攪拌造粒
装置(攪拌モ−タ、攪拌羽根幅80mmの4枚羽
根、ポリエチレン製容器 下部内径85mm)に入
れ、600rpmで回転しつつ純水1.2ccを徐々に
添加し2分間かけて整粒し、核粒子を得た。
【0029】この核粒子を直径600mmのパンを有す
る皿型造粒機に投入し、一定回転速度の下で転動造粒粒
子が15mm前後となるように原料粉末および水の添加
量を調整した。この造粒体の120℃乾燥後の成形体密
度は3.3g/cm3であり、造粒体の最大直径に対す
る最小直径の比である平均の真球度は1.03であっ
た。
【0030】実施例2 実施例1と同一の原料粉末を400gを用い50wt%
ジルコニアスラリ−とし、スラリ−のpHを6.5に調
整した。その後、濾紙を用いた濾過操作を行い得られた
ケ−クを実施例1で使用した乾燥機に入れ80℃で30
分乾燥させた。乾燥塊状物を1.2mmと1.0mmの
目開きを有するステンレス製のメッシュを重ね、樹脂製
のヘラで擦りつけることにより造粒操作を行った。この
時の収率は90%であり、えられた粒子の密度は2.6
g/cm3で120℃で乾燥した時の蒸発水分量から求
めた含水率は乾量基準で11wt%であった。
【0031】該粒子を実施例1と同様に図1に示す攪拌
造粒装置に採取し、600rpmで回転させ2分間かけ
て整粒して核粒子を得た。
【0032】この核粒子を実施例1と同一の皿型造粒機
を用い、一定回転速度の下で転動造粒粒子が8mm前後
となるように原料粉末と水の添加量を調整した。この造
粒体の120℃乾燥後の成形体密度は3.2g/cm3
であり造粒体の最大直径に対する最小直径の比である平
均の真球度は1.02であった。
【0033】比較例1 実施例1のジルコニア粉末及び皿型造粒機を用い条件も
同一としてジルコニア粉末と水を一定速度で添加して転
動造粒法により球形造粒物の製造を行った。
【0034】原料粉末と水の添加量が生成速度を支配す
ることより添加速度を上昇させる方向として直径1mm
の核粒子に相当する球状物を400g得た。この球状物
の成形体密度は3.3g/cm3であり真球度は1.0
3であったが、4〜5時間を要した。
【0035】比較例2 図1の攪拌造粒機を用い、実施例1と同一のジルコニア
粉末50gを秤量採取して回転速度1000rpmで攪
拌しながら水を添加し微粒体を得た。引き続き、攪拌状
態下でこの微粒体にジルコニア粉末と水を一定速度で添
加し所用時間約25分間で直径1mm以下の球状造粒物
を約450g得た。この球状造粒物を造粒したところ直
径0.8〜1.0mmの粒度を有し、収率は70%弱で
あった。この造粒物の成形体密度は3.3g/cm3
あった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で用いた攪拌造粒装置の概
略を示す図である。
【符号の説明】 攪拌モ−タ 攪拌羽根 ポリエチレン製容器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニアスラリ−を含水量が乾量基準で
    4〜15wt%になるまで乾燥させ、得られた湿潤状態
    の塊状物を篩目に押し付け通過させて造粒することを特
    徴とする、ジルコニア粉末の転動造粒用核粒子の製造方
    法。
JP4318754A 1992-11-27 1992-11-27 核粒子の製造方法 Pending JPH06154576A (ja)

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JP4318754A JPH06154576A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 核粒子の製造方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102350276A (zh) * 2011-07-28 2012-02-15 山东福瑞达生物医药有限公司 一种凝胶的制粒方法及凝胶制粒设备
JP2013512097A (ja) * 2010-08-18 2013-04-11 フウ、シンユ 粉末粒子の整形設備、整形方法、及び製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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