JPH06154213A - 超音波診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 心電波形に同期した断層画像を大量に記録で
きるとともに画像劣化がなく、かつ、繁雑な操作を不要
にして断層画像を再生できるようにする。 【構成】 超音波探触子１からの受信信号が送受信回路
２に入力され、ここからの超音波反射信号をテレビジョ
ン走査方式の信号に走査変換部３で変換する。そしてテ
レビジョン信号の超音波反射信号を表示部６で画像表示
する。心電波形解析部１２から心臓の拍動の心電波形の
特徴にテレビジョン信号を同期させて出力し、このテレ
ビジョン信号にフレーム番号付与部１３でテレビジョン
フレームの番号情報を付与して出力する。このテレビジ
ョン信号をＶＴＲ１０で録画し、再生する。ＶＴＲ１０
で再生したフレーム番号情報が付与されたテレビジョン
信号のフレーム番号をフレーム番号解読部９で解読し
て、フレームメモリ４に記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、Ｒ波などの心電波形の
特徴点に同期するテレビジョンフレームの番号を付与し
た超音波の断層画像をビデオテープレコーダで記録し、
かつ、再生を行う超音波診断装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、心電波形解析器と超音波診断装置
を組み合わせて心臓疾患などの診断を行うことが多い。
一般に被検体の心臓の拍動に同期した断層画像から疾患
の診断を行う場合、心電波形解析器によってＲ波などの
特徴的な波形を検出し、この波形とともに断層画像を観
測している。

【０００３】図５は従来の超音波診断装置の構成を示し
ている。図５において、４１は超音波探触子、４２は送
受信回路、４３は走査変換部であり、超音波反射信号
を、例えばＮＴＳＣ方式のテレビジョン信号に変換す
る。４４は断層画像を記憶するフレームメモリ、４５は
切り替え器である。４６は断層画像を表示する表示部、
４７は操作卓、４８はこの装置の各部を制御する主制御
部、５０はビデオテープレコーダ（以下、必要に応じて
ＶＴＲと記載する）、５２は人の心電波形信号を解析す
る心電波形解析部、５１は心電信号増幅器、５３はテレ
ビジョン信号とＲ波信号を加算する加算器である。

【０００４】次に、この従来例の構成における動作につ
いて説明する。超音波探触子４１からの超短波を送波
し、また受波した反射超音波信号の処理を送受信回路４
２で行う。ここで処理された超音波反射信号が走査変換
部４３に入力されてテレビジョン信号に変換される。ま
た心電信号増幅器５１からの心電信号が心電波形解析部
５２に入力されてＲ波の検出が行われる。この走査変換
部４３からのテレビジョン信号に変換した超音波反射信
号と、心電波形解析部５２からのＲ波が加算器５３で加
算される。加算された画像信号が切り替え器４５を通じ
て表示部４６に入力されて画像表示が行われる。同時に
ＶＴＲ５０で録画される。また、操作卓４７を通じて指
示された場合の主制御部４８での制御及び心電波形解析
部５２からのＲ波の検出信号をトリガとしてフレームメ
モリ４４にテレビジョン信号に変換した超音波反射信号
を記録する。ＶＴＲ５０で録画された画像は、以降の所
望のときに再生し、かつ、切り替え器４５を通じて表示
部４６で画像表示が行われる。

【０００５】このようにして、上記従来例の超音波診断
装置でも断層画像をフレームメモリ４４で記憶し、また
ＶＴＲ５０で録画できる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の超音波診断装置では、数百におよぶ心拍分の断層画像
を記憶する場合がある。この場合、フレームメモリ４４
を用いて記憶するためには大容量の多数の記憶素子が必
要になり、コストが嵩むとともに記録時間に限界があ
る。さらに通電を継続しないと記憶した断層画像の保存
が出来ない。

【０００７】またＶＴＲで断層画像を録画する場合、長
期間の録画が可能であるが、ＶＴＲの操作によってコマ
送り再生を行いつつ、数百の心拍中から所望の一枚の断
層画像を抽出するという繁雑な操作が必要になる。また
ＶＴＲで再生される静止断層画像は、偶数フィールド、
奇数フィールドの一方の断層画像のみしか表示できず、
劣化した断層画像での診断が強いられるという問題があ
った。

【０００８】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、心電波形に同期した断層画像を大量に記
録できるとともに断層画像の劣化がなく、かつ、繁雑な
操作を不要にして断層画像を再生できる優れた超音波診
断装置の提供を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の超音波診断装置は、超音波探触子と、超音
波探触子からの反射超音波を受波して信号処理を施す受
信手段と、受信手段からの反射受信信号をテレビジョン
走査方式の信号に変換する走査変換手段と、テレビジョ
ン信号に走査変換されたテレビジョン反射受信信号を画
像表示する表示手段と、被検体の心臓の拍動の心電波形
の変化点をテレビジョン反射受信信号に同期させて出力
する心電波形解析手段と、テレビジョン反射受信信号に
テレビジョンフレームの番号情報を付与して出力するフ
レーム番号付与手段と、フレーム番号付与手段からのテ
レビジョン反射受信信号を録画し、かつ、再生するビデ
オテープレコーダと、ビデオテープレコーダで再生した
テレビジョン反射受信信号からフレーム番号を解読する
フレーム番号解読手段と、フレーム番号解読手段で解読
したフレーム番号に基づいてテレビジョン反射受信信号
を記憶する画像フレーム記憶手段とを備える構成であ
る。

【００１０】

【作用】このような構成により、本発明の超音波診断装
置は、Ｒ波などの心電波形の変化する特徴点に同期した
テレビジョンフレームの番号をビデオテープレコーダに
記録して、ビデオテープレコーダの再生時にフレーム番
号を解読し、このフレーム番号のフレームデータを画像
フレームに取り込むことが出来るので、心電波形に同期
した断層画像を大量に記録できるとともに、画像劣化が
なく、かつ、繁雑な操作を不要にして断層画像を再生で
きる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の超音波診断装置の実施例を図
面を参照して詳細に説明する。

【００１２】図１は本発明の超音波診断装置の実施例の
構成を示している。図１において、１は超音波探触子、
２は送受信回路、３は超音波反射信号を、例えばＮＴＳ
Ｃ方式のテレビジョン信号に変換する走査変換部、４は
断層画像を記憶するフレームメモリ、５はスイッチ、６
は断層画像を表示する表示部、７は各種の入力操作を行
うための操作卓、８はこの装置の各部を制御する主制御
部である。９はフレーム番号解読部、１０は、ＶＴＲ
（ビデオテープレコーダ）、１１は心電信号増幅器、１
２は心電波形解析部、１３はフレーム番号付与部、１４
は画像フレーム記憶部、１５はＡ／Ｄ変換器、１６はテ
レビジョン信号とＲ波信号を加算する加算器である。

【００１３】次に、この実施例の構成における動作につ
いて説明する。生体内で反射された超音波は、超音波探
触子１で電気信号に変換されて、送受信回路２に入力さ
れ、必要な信号処理が施される。この反射超音波信号が
走査変換部３に出力される。反射超音波信号は走査変換
部３でデジタル信号に変換された後に、例えばＮＴＳＣ
方式のテレビジョン信号に走査変換が行われる。このテ
レビジョン信号はスイッチ５を通じて表示部６に出力さ
れて画像表示が行われる。同時にＶＴＲ１０で録画され
る。また、人体体表に取り付けられた数点の電極から取
り出される心電信号が心電信号増幅器１１で増幅され、
この心電信号が心電波形解析部１２に入力される。

【００１４】心電波形解析部１２では、心電信号をＡ／
Ｄ変換したデジタル心電波形信号がフレーム番号付与部
１３に出力される。この心電波形信号はテレビジョン信
号と混合され、以降の図２で説明するように表示部６で
断層画像と重ね合わせて表示される。心電波形解析部１
２は、一般の心電波形が持つＲ波などの特徴点をリアル
タイムで検出する。この心電信号中のＲ波が検出された
瞬間にトリガ信号を送出する。このトリガ信号が入力さ
れたフレーム番号付与部１３は、トリガ信号を基点とし
てテレビジョンフレームの変化ごとに増加するような
０，１，２…の番号を、テレビジョン信号に混合して出
力する。この番号はトリガ信号ごとにクリアされて数え
直される。

【００１５】図２はトリガ信号に同期してフレーム番号
が付与される状態を示している。図２において、３０は
心電波形信号、３１はフレーム番号、３２はトリガ信号
である。また、フレーム番号３１は図３に示すように、
テレビジョン信号のいずれかの走査線にコード化して重
畳するなどの各種の方法を用いることが出来る。

【００１６】このように断層画像と心電波形及びフレー
ム番号が混合されたテレビジョン信号は、スイッチ５を
通じてＶＴＲ１０に入力され、このＶＴＲ１０で録画さ
れる。

【００１７】図４（ａ），（ｂ），（ｃ）はＶＴＲ１０
に記録されるテレビジョンフレームを示している。図４
（ａ）は、フレーム番号３１が図２中の「番号０」の場
合であり、心電波形信号３０と断層画像３４ａとを表示
部６で重ね合わせて表示するとともにＶＴＲ１０で録画
される。図４（ｂ）は、フレーム番号３１が図２中の
「番号１」の場合であり、心電波形信号３０と断層画像
３４ｂとを表示部６で重ね合わせて表示するとともにＶ
ＴＲ１０で録画される。

【００１８】図４（ｃ）は、フレーム番号３１が図２中
の「番号２」の場合であり、心電波形信号３０と断層画
像３４ｃとが表示部６で重ねて表示されるとともに、Ｖ
ＴＲ１０で録画される。一方ＶＴＲ１０で再生されたテ
レビジョン信号は、フレーム番号解読部９及びＡ／Ｄ変
換器１５に入力される。フレーム番号解読部９は、Ｒ波
から遅延した断層画像に相当するフレーム番号をテレビ
ジョン信号から検出する。この検出によって奇数フィー
ルド及び偶数フィールドを合わせた一つのテレビジョン
フレーム分の画像データを記憶する画像フレーム記憶部
１４に対して、一つのテレビジョンフレーム分の記憶を
許可する信号を出力する。画像フレーム記憶部１４は、
この記憶を許可する信号が入力されるとＡ／Ｄ変換器１
５からの画像データを記憶する。

【００１９】また画像フレーム記憶部１４は、ここで記
憶する画像データをテレビジョン信号として出力する。
この結果、出力される画像データは常にＲ波などに同期
した断層画像となり、このときスイッチ５が画像フレー
ム記憶部１４側に接続されていれば、この画像データが
表示部６に画像表示される。

【００２０】この場合Ｒ波などに同期、すなわち、１心
拍ごとに表示画像が更新されることになるため、所望の
断層画像が表示されたところで操作卓７から画像フレー
ム記憶部１４への記憶禁止を指示すると、表示された断
層画像が静止する。この静止したを観測して診断を行
う。

【００２１】このように本実施例の超音波診断装置によ
れば、Ｒ波などの心電波形の特徴に同期したテレビジョ
ンフレームの番号をＶＴＲ１０で録画でき、ＶＴＲ１０
再生時にフレーム番号を解読した画像フレームデータを
画像フレームに取り込むことが出来るので心電波形に同
期した断層画像を大量に記録できる。

【００２２】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の超音波診断装置は、Ｒ波などの心電波形の変化する特
徴点に同期したテレビジョンフレームの番号をＶＴＲに
記録して、ＶＴＲの再生時にフレーム番号を解読し、こ
のフレーム番号のフレームデータを画像フレームに取り
込むことが出来る。これによって心電波形に同期した断
層画像を大量に記録できるとともに画像劣化がなく、か
つ、繁雑な操作を不要にして断層画像を再生できるとい
う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の超音波診断装置の実施例の構成を示す
ブロック図

【図２】実施例におけるトリガ信号に同期したフレーム
番号を付与する状態を示す説明図

【図３】実施例の動作説明にあってフレーム番号をテレ
ビジョン信号の走査線にコード化して重畳した状態を示
す波形図

【図４】（ａ）は、心電波形信号と断層画像とを重ね合
わせた画像図 （ｂ）は、他の心電波形信号と他の断層画像とを重ね合
わせた画像図 （ｃ）は、さらに他の心電波形信号とさらに他の断層画
像とを重ね合わせた画像図

【図５】従来のフレームメモリとＶＴＲを用いた超音波
診断装置の構成を示すブロック図

【符号の説明】

１ 超音波探触子 ２ 送受信回路 ３ 走査変換部 ４ フレームメモリ ５ スイッチ ６ 表示部 ７ 操作卓 ８ 主制御部 ９ フレーム番号解読部 １０ ＶＴＲ １１ 心電信号増幅器 １２ 心電波形解析部 １３ フレーム番号付与部 １４ 画像フレーム記憶部 １５ Ａ／Ｄ変換器 １６ 加算器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 超音波探触子と、上記超音波探触子から
   の反射超音波を受波して信号処理を施す受信手段と、上
   記受信手段からの反射受信信号をテレビジョン走査方式
   の信号に変換する走査変換手段と、上記テレビジョン信
   号に走査変換されたテレビジョン反射受信信号を画像表
   示する表示手段と、被検体の心臓の拍動の心電波形の変
   化点を上記テレビジョン反射受信信号に同期させて出力
   する心電波形解析手段と、上記テレビジョン反射受信信
   号にテレビジョンフレームの番号情報を付与して出力す
   るフレーム番号付与手段と、上記フレーム番号付与手段
   からのテレビジョン反射受信信号を録画し、かつ、再生
   するビデオテープレコーダと、上記ビデオテープレコー
   ダで再生したテレビジョン反射受信信号からフレーム番
   号を解読するフレーム番号解読手段と、上記フレーム番
   号解読手段で解読したフレーム番号に基づいて上記テレ
   ビジョン反射受信信号を記憶する画像フレーム記憶手段
   とを備えることを特徴とする超音波診断装置。