JPH06153934A - 新規な変異型酵素の製造方法 - Google Patents

新規な変異型酵素の製造方法

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JPH06153934A
JPH06153934A JP4351184A JP35118492A JPH06153934A JP H06153934 A JPH06153934 A JP H06153934A JP 4351184 A JP4351184 A JP 4351184A JP 35118492 A JP35118492 A JP 35118492A JP H06153934 A JPH06153934 A JP H06153934A
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plasmid
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mutation
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JP4351184A
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Haruo Momose
春生 百瀬
Seiichi Taguchi
精一 田口
Tomoko Tange
友子 丹下
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Nagase and Co Ltd
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Nagase and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の活性を有する変異型酵素を容易に得る
方法を提供する。 【構成】 親株遺伝子を組み込んだプラスミドで宿主を
形質転換し、複製、分離、精製し、精製プラスミドを変
異処理した後適当な宿主へ形質転換し、酵素活性の消失
した形質転換株を得、これよりプラスミドを分離、精製
し、これに第2回目の変異処理を行い、適当な宿主に形
質転換し、所望の選択条件下に所望の酵素活性の復帰し
た形質転換株を取得する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な、望ましい変異型
酵素を容易に得る方法に関し、酵素を産業的に用いてい
る分野(例えば食品、洗剤、医薬、分析等の分野)に広
く応用できる方法を提供するものである。本発明は、ま
た、化学工業などで、過酷な条件にも適応する酵素が要
求される場合、そのような酵素を容易に供給しうる方法
ともなりうるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、新規な特徴を持つ酵素の選択に当
たっては、多大な労力と、膨大な時間を必要とする天然
界よりのスクリーニングが主体であった。また、極めて
希な可能性を期待して、一般的な変異処理によるスクリ
ーニングも一部行われている。また、最近は蛋白質工学
的手法により、目的遺伝子の塩基配列を改変することに
より、変異型酵素を取得する方法も探究されている。し
かし、この蛋白質工学的手法による目的とする性質をも
つ変異型酵素の取得は、まだ試行錯誤の域を出ていない
のが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、目的とする酵素
を得る方法としては、次の三つの手法がある。 (1)天然界からのスクリーニング (2)ランダム変異によるスクリーニング (3)蛋白質工学的手法
【0004】上記の手法のうち、現在では多大な労力と
膨大な時間が必要な(1)の天然界からのスクリーニン
グが主体である。しかし(1)の方法では、たとえ目的
の酵素が得られたとしても、実用化には、活性の向上、
培養・精製を含めた製造条件確立のために、更に多大の
時間と労力を必要とする。
【0005】(2)のランダム変異では、特異的な選択
条件を決定することにノウハウがあり、目的以外の多く
の変異の中から、求める変異を選択する手法の開発が必
須であるが、それは極めて困難である。
【0006】(3)の蛋白質工学的手法は、近年その進
展が著しく、大きな期待を抱かせる技術であるが、まだ
完成の域には達していない。むしろ、多くの場合、特定
のアミノ酸を他のアミノ酸に置換してみて、構造と機能
の相関を知る手段としているのが現状である。
【0007】本発明の特徴は、ランダム変異法におい
て、従来困難とされてきた目的変異選択の手法に独特の
工夫を加え、結果として、目的に応じたいろいろな性質
の酵素を容易に得られるようにしたことにある。そし
て、その工夫とは、対象とする酵素遺伝子をまずクロー
ニングし、その限定されたDNA領域に対して変異を集
中的にかけ、酵素活性を一度消失させてから、再び活性
が復帰した変異型酵素を得ることにある。本発明方法に
よるときは、単に性質だけでなく、目的酵素の生産量の
向上株の選択も容易に行い得る。
【0008】
【課題を解決するための手段】概説すると、本発明は、
(A)親株型酵素遺伝子を組み込んだプラスミドを調製
し、適当な宿主に形質転換し、複製し、分離、精製し、
(B)得られた精製プラスミドを変異処理した後、適当
な宿主へ形質転換し、該酵素活性の消失した形質転換株
を取得し、(C)得られた酵素活性の消失した形質転換
株より、プラスミドを分離、精製し、(D)このプラス
ミドに第2回目の変異処理を行い、適当な宿主に形質転
換し、望ましい選択条件を用いて、望ましい酵素活性の
復帰した形質転換株を取得し、(E)この形質変換株を
常法により培養し、培養物より目的とする変異型酵素を
回収することを特徴とする新規な変異型酵素の製造方法
である。
【0009】本発明は、酵素を対象とし、就中、産業的
に有用な酵素が好ましい。例えば、プロテアーゼ、アミ
ラーゼ、リパーゼ等の加水分解酵素、グルコースオキシ
ダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ等の酸化・還元酵
素、グルコースイソメラーゼ等の異性化酵素があげられ
る。
【0010】また、本発明は、目的酵素の野生型遺伝子
を組み込んだプラスミドベクターまたはファージベクタ
ーに、インビトロで変異処理を行うことを特徴としてい
るが、変異処理剤としては、ヒドロキシルアミン、亜硝
酸、ニトロソグアジニン、ニトロソウレア、重亜硫酸ナ
トリウム等の化学変異剤のみでなく、X線、γ線等の放
射線あるいは、紫外線も利用出来る。
【0011】本発明による新規な変異型酵素の製造方法
について、プロテアーゼ、就中、サチライシン(Sub
tilisin)として広く世の中に知られているバチ
ルス・アミロリクエファシエンス(Bacillusa
myloliquefaciens)由来のプロテアー
ゼのサチライシン(Subtilisin)を代表例と
してとりあげて以下に説明する。
【0012】(1)大腸菌におけるサチライシン遺伝子
発現ベクターの構築 バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillu
samyloliquefaciens)から得られた
染色体DNAを、常法に従い制限酵素で切断し、サチラ
イシン遺伝子(STN gene)を獲得した。得られ
た遺伝子を、pUC18ベクターに挿入し、野生型(w
t)のSTN遺伝子をもつプラスミドを構築し、pUΔ
S16−1と命名した。このプラスミドを大腸菌JM1
09に形質転換し、ラクトース・スキムミルク・アンピ
シリン寒天培地上で透明ゾーンを形成する形質転換株を
取得した。
【0013】(2)化学変異処理剤ヒドロキシルアミン
によるインビトロ突然変異の誘発 プラスミドpUΔS16−1を、0.8Mヒドロシルア
ミン、1mM EDTA 存在下、65℃、2時間処理
した後、大腸菌JM109に形質転換して、ラクトース
・スキムミルク・アンピシリン寒天培地上で、室温で透
明ゾーンを形成しない変異株を選択し、この変異株より
変異型プラスミドを調製した。この変異型プラスミド
を、再び上記手法で、ヒドロキシルアミンを用いて、変
異処理し、大腸菌JM109株に形質転換した。10℃
で野生型より、強い透明ゾーンを形成する変異株を選抜
し、得られた変異株より常法によりプラスミドを調製
し、pUΔS12−12と命名した。
【0014】(3)大腸菌・枯草菌におけるシャトルベ
クターの構築 プラスミドpUΔS16−1、pUΔS12−12のS
TN遺伝子を、制限酵素EcoRIおよびHindII
Iで切り出し、大腸菌・枯草菌のシャトルベクターであ
るpHY300PLKに挿入し、それぞれ、pHΔS1
6−1、pHΔS12−12と命名した。
【0015】(4)枯草菌(Bacillussubt
ilis)ISW 1214によるサチライシンの生産
プラスミドpHΔS16−1、pHΔS12−12で
枯草菌(Bacillussubtilis)ISW
1214を形質転換し、37℃、一夜培養し、ラクトー
ス・スキムミルク・テトラサイクリン寒天培地上でコロ
ニーを形成させた。このコロニーを滅菌水に懸濁し、懸
濁液50μlを5mlのLB培地(テトラサイクリン含
有)に移植し、37℃、20時間振盪培養した。培養液
を遠心分離(6000rpm、5分間、4℃)し、上清
を得た。
【0016】(a)SDS−PAGEによるサチライシ
ンの検出 上清にトリクロロ酢酸(TCA)を加えて、蛋白質を沈
殿させ、SDS−PAGEにより、サチライシンを検出
した。デンシトメーターにより、純粋のSTNを標準物
質として、野生型、変異型のSTN量を測定し、上清中
のSTN量を計算した。 (b)合成基質AAPFを用いての活性測定 20μM N−succinyl−Ala−Ala−P
ro−Phe−p−nitroanilide (AA
PF)と上清5μlを混合し、410nmにおける吸光
度の変化量を、室温で、5分間経時的に測定した。
【0017】(5)変異型サチライシンの培養法による
製造と精製 前記の(4)と同様にプラスミドpHΔS16−1、p
HΔS12−12で枯草菌(Bacillussubt
ilis)ISW 1214を形質転換し、37℃、一
夜培養し、ラクトース・スキムミルク・テトラサイクリ
ン寒天培地上でコロニーを形成させた。このコロニーを
滅菌水に懸濁し、懸濁液50μlずつ、10本の5ml
のLB培地(テトラサイクリン含有)に移植し、37
℃、20時間、振盪培養した。培養液を遠心分離(60
00rpm、5分間、4℃)し、上清を得た。
【0018】この上清に60%(W/W)の硫安を加
え、硫安塩析した。遠心分離(12000rpm、30
分間)し、得られた沈澱を2mlの20mM Tris
−HCl(pH6.2)緩衝液に溶解し、同緩衝液に対
して透析した。次いで、同緩衝液で緩衝化したDEAE
−セルロースにのせ、40mlの上記緩衝液で押し出し
た非吸着区分を得た。この非吸着区分に対して、4倍量
の冷アセトンを加えて沈澱を得、その沈澱を遠心分離に
より回収し、真空乾燥した。
【0019】(6)塩基配列の決定 TAKARA Sequencing Kit Bca
BEST を用いて、ジデオキシ(dideoxy)法
により、pHΔS12−12のSTN遺伝子の塩基配列
を決定した。天然型(野生型)サチライシン(Subt
ilisin)の塩基配列(配列番号1)と比較し、変
異箇所を決定した。正常なサチライシン(Subtil
isin)のアミノ酸配列との比較で変異アミノ酸残基
を解析した。その結果、第1回目の変異処理による活性
消失時の変異は、197番目のAsp(アスパラギン酸
残基)のAsn(アスパラギン残基)への変異で、第2
回目の変異処理による活性出現時の変異は、131番目
のGly(グリシン残基)のAsp(アスパラギン酸残
基)への変異であることが判明した。
【0020】
【実施例】次に、実施例により本発明をより詳細に説明
する。ただし、これら実施例は本発明の範囲をなんら限
定するものではない。
【0021】(1)大腸菌におけるサチライシン(ST
N)遺伝子の発現プラスミドの構築 常法により採取したサチライシン遺伝子(STN)をベ
クターpUC18に挿入し、野生型(wt)のSTN遺
伝子を持つプラスミドを構築し、pUΔS16−1と命
名した(図1参照)。このプラスミドで大腸菌JM10
9を常法に従って形質転換した。形質転換株は次の組成
のラクトース・スキムミルク・寒天培地で透明ゾーンを
形成した。 スキムミルク 2% ラクトース 1% 酵母エキス 0.1% 寒天 15% pH 7.2−7.4 (必要に応じて、Ampicillin 50μg/m
l、または、Teracycline 20μg/ml
を添加する)
【0022】(2)化学変異剤ヒドロキシルアミンによ
るインビトロランダム変異の誘発 上記の(1)で得られたプラスミドpUΔS16−1を
下記の組成でインビトロでランダム変異を誘発した。 0.8M NHOH(pH6.0) 200μl 5mM EDTA in 0.5M リン酸塩緩衝液(pH 6.0) 100μl DNA(pUΔS16−1)(0.1μg/μl以上) 5μl O 195μl Total 500μl 0.8M NHOH(pH6.0)の調製方法:0.
74gのNHOHと1.12mlの2N NaOHを
混合し、5mlに定容する。
【0023】上記処方で、65℃、2時間処理し、エタ
ノールを加え、沈澱を得た。−80℃、10分間保持
後、洗浄し、乾燥した。100μlのTris−EDT
A溶液(10mM Tris−HCl,1mM EDT
A,pH8.0)に溶解し、常法により大腸菌JM10
9を形質転換した後、ラクトース・スキムミルク・アン
ピシリン寒天培地で透明ゾーンを形成しない形質転換株
を取得した。次いで、この形質転換株よりプラスミドを
調製し、再び、上記条件で変異処理を行ったプラスミド
を調製した。大腸菌JM109に形質転換し、10℃に
おいて、野生型よりもラクトース・スキムミルク・アン
ピシリン寒天培地で、強く透明ゾーンを形成する変異株
を選抜し、これよりプラスミドを調製し、この変異型プ
ラスミドをpUΔS12−12と命名した。この工程を
図2に示した。
【0024】(3)枯草菌でのサチライシンの生産 プラスミドpUΔS16−1、pUΔS12−12のS
TN遺伝子を制限酵素EcoRIおよびHindIII
で切り出し、大腸菌と枯草菌のシャトルベクターである
pHY300PLKに挿入し、それぞれ、pHΔS16
−1、pHΔS12−12と命名した。プラスミドpH
ΔS16−1、pHΔS12−12のそれぞれによっ
て、枯草菌Bacillussubtilis ISW
1214を形質転換した。得られた形質転換株をラク
トース・スキムミルク・テトラサイクリン寒天培地で、
37℃、一夜培養し、コロニーを形成させた。得られた
コロニーを滅菌水に懸濁し、種菌とした。
【0025】懸濁液50μlを下記の組成のLB培地5
mlに接種し、37℃、20時間振盪培養した。培養液
を遠心分離(6000rpm、5分間、4℃)し、上清
を得た。 バクトトリプトン 1% 酵母エキス 0.5% NaCl 1% pH 7.2 (必要に応じて、Ampicillin(50μg/m
l)、Tetracycline(20μg/ml)を
添加する)
【0026】上清をトリクリロロ酢酸(TCA)で処理
し、得られた蛋白質区分を得、SDS−PAGEによ
り、サチライシンを検出した。活性測定の手法を図3に
示し、生産されたサチライシン量の結果を表1に示し
た。また、合成気質AAPF分解活性の測定も行い、合
わせて、表1に示した。表より、変異型酵素生産株は野
生型に比べ、1.4倍の比活性を示すことが判明した。
【0027】
【0028】(4)変異型サチライシンの培養による製
造と精製 上記(3)と同様にプラスミドpHΔS16−1、pH
ΔS12−12で枯草菌Bacillussubtil
is ISW 1214を形質転換した。得られた形質
転換株を37℃、一夜ラクトース・スキムミルク・テト
ラサイクリン寒天培地上でコロニーを形成させた。この
コロニーを滅菌水に懸濁させ、種菌とした。50μlず
つ、それぞれ10本の5mlのLB培地(テトラサイク
リン含有)に接種し、37℃、20時間振盪培養した。
培養液を遠心分離(6000rpm、5分間、4℃)
し、上清を得た。この上清に60%(W/W)の硫安を
加え、硫安塩析した。塩析物を遠心分離(12000r
pm、30分間、4℃)し、得られた沈澱物を2mlの
20mM TriS−HCl(pH6.3)緩衝液に溶
解し、同緩衝液で透析した。20mM Tris−HC
l(pH6.3)緩衝液で予め平衡化したDEAE−セ
ルロースに透析済みの酵素液をのせ、40mlの同緩衝
液で押し出し、非吸着区分を得た。この非吸着区分に4
倍量の冷アセトンを加えて沈澱を得、遠心分離により回
収し、真空乾燥した。工程を図4に示した。
【0029】(5)変異型STN遺伝子の塩基配列の決
定 TAKARA Sequencing Kit Bca
BESTを用い、ジデオキシ(dideoxy)法によ
り、pHΔS12−12のSTN遺伝子の塩基配列を決
定した。正常サチライシン(Subtilisin)を
コードするDNAの塩基配列は配列表の配列番号1の通
りであるが、これに対し変異型STNをコードする遺伝
子の塩基配列では807−809のGGT(Glyをコ
ードする)がGAT(Aspをコードする)に、また1
005−1007のGAT(Aspをコードする)がA
AT(Asnをコードする)に変異していることが確認
された。更に正常なサチライシン(Subtilisi
n)BPN′のアミノ酸配列(配列番号2)と比較し、
変異アミノ酸残基を解析した。その結果、第1回目の変
異処理による活性消失時の変異は、197番目のアスパ
ラギン酸残基(Asp)のアスパラギン残基(Asn)
への変異で、第2回目の変異処理による活性出現時の変
異は、131番目のグリシン残基(Gly)のアスパラ
ギン酸残基(Asp)への変異であることが判明した。
これは、第1回目の活性消失のための変異を行わずに、
直接目的の変異を試みる場合とは、タンパク質の構造が
異なることを如実に示している。
【0030】
【発明の効果】従来の方法である、(1)天然界からの
スクリーニング、(2)一般的なランダム変異、(3)
蛋白質工学的手法に比べて、本発明の優れている点は以
下に記載するようなところにある。即ち、従来の方法で
は、目的毎にスクリーニングを行う必要があったが、本
発明では、第1回目の変異で、一旦酵素活性を消失させ
ておくことが最大の特徴で、第2回目の変異での活性の
復帰変異の選択が極めて容易に行い得ることにつなが
る。しかも、第1回目で、活性消失という、大きな構造
・機能変化を経ていることから、従来法で一般に行われ
ている直接的な一方向の改変によって得られるタンパク
質とは全く異なったものが得られ、それ故に本法は、タ
ンパク質改変の新しい領域を切り開いたことになる。更
に本発明によるときは、目的とする親株の酵素の遺伝子
を取得し、クローニングさえしておけば、任意の宿主、
任意のベクターが活用可能である。なお本発明により変
異された変異株は親株におけると同様の常法により培養
し、培養物より目的とする変異型酵素を回収し、常法に
より精製すればよく、この点に新規、特別な操作が要求
されることはない。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpUΔS16−1の構造を示す図で
ある。
【図2】ヒドロキシルアミンによるインビトロ突然変異
誘発方法の工程を示す図である。
【図3】酵素活性の検定工程を示す図である。
【図4】変異型サチライシンの精製工程を示す図であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)親株型酵素遺伝子を組み込んだプ
    ラスミドを調製し、適当な宿主に形質転換し、複製し、
    分離、精製し、(B)得られた精製プラスミドを変異処
    理した後、適当な宿主へ形質転換し、該酵素活性の消失
    した形質転換株を取得し、(C)得られた酵素活性の消
    失した形質転換株より、プラスミドを分離、精製し、
    (D)このプラスミドに第2回目の変異処理を行い、適
    当な宿主に形質転換し、望ましい選択条件を用いて、望
    ましい酵素活性の復帰した形質転換株を取得し、(E)
    この形質変換株を常法により培養し、培養物より目的と
    する変異型酵素を回収することを特徴とする変異型酵素
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 目的の親株型酵素遺伝子がプロテアーゼ
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 目的の望ましい復帰変異が低温での比活
    性の向上したプロテアーゼである請求項1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006527584A (ja) * 2003-06-19 2006-12-07 ノボザイムス アクティーゼルスカブ プロテアーゼ

Cited By (2)

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