JPH06153775A - 活魚活きじめ方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 活魚の活きじめを自動的に行う。 【構成】 活魚２を供給テーブル３に載置し、送り込み
手段により活魚２の頭尾方向の位置決めを行って活魚２
を処理テーブル４上へ背腹を水平に搬送し、処理テーブ
ル４上の活魚２の頭部先端の位置決めを行ったのちカッ
ター部６により活魚２の急所をカットする活魚活きじめ
方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、活魚の活きじめを自動
的に行う活魚活きじめ方法及びその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、活魚の活きじめは、活けす、活魚
タンク等から手で活魚を爼板上にのせ、包丁を使用して
人手により行う活きじめ、あるいは、活魚の背部を上
側、腹部を下側あるいは背部を下側、腹部を上側として
両側をベルトコンベヤ又は保持板等で挾み、この状態の
活魚の急所をカッターでサイドからカットする活きじめ
が行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の人手
によるものは、熟練を要し、しかも、ハードな作業であ
り、また、活魚をベルトコンベヤで挾んで急所をカット
するものは活魚の姿勢が安定しないので供給作業及び急
所をカットすることがむずかしく、かつ、装置が大型に
なる等の問題があった。

【０００４】本発明はこれに鑑み人手を要することなく
自動的に活魚の急所がカットできる活魚活きじめ方法及
びその装置を提供することを目的としてなされたもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するため本発明は、活魚を供給テーブルに載置し、送
り込み手段により活魚の頭尾方向の位置決めを行って活
魚を処理テーブル上へ背腹を水平に搬送し、処理テーブ
ル上の活魚の頭部先端の位置決めを行ったのちカッター
部により活魚の急所をカットすることを特徴とする活魚
活きじめ方法と、活魚を載置する供給テーブルと、この
供給テーブルの下流側に設けられ活魚を受入れる処理テ
ーブルと、活魚の頭尾方向の位置決めを行って処理テー
ブルに送るための送り込み手段と、処理テーブルに設け
られ活魚の頭部先端の位置決めを行うための頭部ガイド
板と、この頭部ガイド板の上流側の所定位置に上下動可
能に設けられ活魚の急所をカットするカッター部とを有
し、このカッター部により活魚を活きじめするようにし
たことを特徴とする活魚活きじめ装置にある。

【０００６】

【作用】上記活魚活きじめ装置においては、供給テーブ
ルへ活魚が背腹を水平に載置され送り込み手段により供
給テーブルの下流側の処理テーブルへ活魚の頭尾方向を
定めて送り込む。すると、頭部ガイド板が活魚の頭部先
端の位置決めを行うとともにカッター部が降下して活魚
の急所をカットし、活魚の活きじめが行われる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の活魚活きじめ装置の一実施例
を図１〜図３を参照して説明する。

【０００８】活魚活きじめ装置１は、活魚２を載置する
供給テーブル３と、この供給テーブル３の下流側に設け
られ活魚２を受入れて処理する処理テーブル４と、活魚
２を頭尾方向の位置決めを行って供給テーブル３から処
理テーブル４へ送るための送り込み手段と、処理テーブ
ル４の活魚２の位置決めを行うための頭部ガイド板５
と、処理テーブル４で活魚２の急所をカットするカッタ
ー部６とを有している。

【０００９】供給テーブル３は、載置部７と架台８とを
備えている。載置部７は、下流側を開放とした箱形に形
成されており、形鋼で形成された架台８の上に固着され
ている。そして、載置部７内部の底面にはポリウレタン
よりなる緩衝材９が敷設され活魚２が傷まないようにな
っている。

【００１０】また、架台８には送り込み手段の駆動源で
ある油圧ポンプ１０が装着されている。

【００１１】処理テーブル４は、処理部１１と架台１２
とを備え、全体の高さは供給テーブル３より低く形成さ
れている。処理部１１は、上流側と下流側の中央を開口
部１３とした箱形に形成されており、この開口部１３間
の底板１４には活魚２の幅に間隔を合せた２枚のガイド
板１５が、処理部１１の側板１６に対して平行に底板１
４に立設されている。また、処理部１１は、形鋼で形成
された架台１２の上に固着されている。そして、供給テ
ーブル３の載置部７と処理テーブル４の処理部１１との
間には送り込み手段としてのシュート１７と送りローラ
ー１８とが設けられている。

【００１２】シュート１７は、下部シュート１９と上部
シュート２０とを備えている。下部シュート１９は、図
３に示すように断面形状が活魚２の断面形状に近似する
逆山形とした箱形で、上流側と下流側とは開放され下部
シュート１９の下流側は処理部１１のガイド板１５の内
側に嵌入されている。また、下部シュート１９の底板２
１の上流側は活魚２がシュート１７へ入り易いように幅
広に形成され載置部７の底面に当接するようになってい
る。

【００１３】また、下部シュート１９のほぼ中央には図
１及び図３に示すように断面形状が山形で帯状の上部シ
ュート２０がスプリング２２を介して下部シュート１９
に装着されており、活魚２の断面の大きさに合わせて上
下動し活魚２の頭尾方向をより安定させるようになって
いる。なお、２３はシュート１７の傾斜角度調整器で、
ハンドル２４を回動することによりねじ棒２５が上下動
し、シュート１７の傾斜を変えることができる。

【００１４】送りローラー１８は、処理テーブル４の上
方のシュート１７側に設けられており、外周面にはスリ
ップ防止材（本実施例ではスポンジ）２６が巻着されて
いる。そして、送りローラー１８の軸部には油圧モータ
ー２７が設けらており供給テーブル３に設けられている
油圧ポンプ１０が設けられ油圧ポンプ１０と送りローラ
ー１８の油圧モーター２７、油圧シリンダー３０，３３
とは図示されない配管で結ばれている。なお、この送り
ローラー１８は活魚２の種類の厚さに対応して上下方向
にスライド可能となっている。

【００１５】頭部ガイド板５は、長方形形状の板材より
なり上端部は油圧シリンダー３０のロッド３１に固着さ
れ、処理部１１の底板１４に対して上下動するようにな
っている。

【００１６】カッター部６は、図３に示すように細長い
板状のカッター刃３２を有し、頭部ガイド板５と送りロ
ーラー１８との間で頭部ガイド板５から所定の寸法（活
魚の頭部先端から目の後方の急所までに対応する寸法）
上流側に設けられている。そして、カッター刃３２は油
圧シリンダー３３のロッド３４に固着され、処理部１１
の底板１４に対して上下動するようになっている。

【００１７】また、供給テーブル３の下流側でシュート
１７との接続部にはセンサー３５が設けられており、活
魚２が供給テーブル３からシュート１７ヘ入る時点をキ
ャッチし、送りローラー１８、頭部ガイド板５及びカッ
ター部６の作動のＯＮ，ＯＦＦを行うようになってい
る。

【００１８】なお、３６は、次工程への出口シュートを
示し、３７は押え板を示している。そして、この押え板
３７は、頭部ガイド板５と連動して上下し、カッター部
６が活魚２の急所をカットする時の活魚２の暴れを押え
るようになっている。

【００１９】次に、この活魚活きじめ装置１の作用につ
いて説明する。

【００２０】先ず、活魚２を手又はコンベヤで供給テー
ブル３の載置部７へ背腹を水平に頭部を下流側に向けて
載置する。そして、油圧ポンプ１０を作動させ、油圧モ
ーター２７、油圧シリンダー３０，３３が移動できるよ
うにしておく。そして、先ず手でシュート１７に向けて
活魚２を送り込むとセンサー３５により油圧モーター２
７が作動し送りローラー１８が回転するとともに頭部ガ
イド板５が油圧シリンダー３０により降下し、シュート
１７から頭尾方向の位置決めがされて処理部１１へ入っ
てきた活魚２の頭部が頭部ガイド板５に当接して活魚２
が停止する。すると、活魚２は押え板３７により押えら
れた状態となる。次に送りローラー１８が停止しカッタ
ー刃３２が油圧シリンダー３３により降下してカッター
刃３２は活魚２の急所をカットする。しかるのち、カッ
ター刃３２が上昇し頭部ガイド板５と押え板３７も上昇
して送りローラー１８が回転して活魚２は出口シュート
３６より下流側の次の工程へ送られる。

【００２１】このように以上の作用を繰返すことによ
り、活魚２の活きじめを自動的に行うこときができる。
なお、本実施例では、シュート１７が一列のものについ
て説明したが複列でもよく、また、送りローラー１８の
駆動源は油圧モーター２７としたが電動機でもよい。さ
らに、頭部ガイド板５及びカッター部６の駆動は油圧シ
リンダー３０，３３によるものとしたが、エアーシリン
ダー、あるいは、ピニオン、ラックでもよく、これらに
限定されるものではない。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明による活魚活
きじめ方法は、活魚を供給テーブルに背腹を水平に載置
し、送り込み手段により活魚の頭尾方向の位置決めを行
って活魚を処理テーブル上へ搬送し、処理テーブル上の
活魚の頭部先端の位置決めを行ったのちカッター部によ
り活魚の急所をカットするようにしたので、人手を要す
ることなく安全に確実に活魚の急所をカットすることが
できる。また、本発明の活魚活きじめ装置によれば、活
魚の頭尾方向の位置決めを行って処理テーブルに送るた
めの送り込み手段と、処理テーブルに設けられ活魚の頭
部先端の位置決めを行うための頭部ガイド板と、頭部ガ
イド板の上流側に上下動可能に設けられ活魚の急所をカ
ットするカッター部とを有しているので、供給テーブル
から処理テーブルに送られる活魚は、幅方向を一定とし
てあばれることなく送られ頭部ガイド板で位置決めされ
たのちカッター部で急所をカットされる。したがって、
活魚の活きじめは人手を要することなく簡単な装置で確
実に行うことができるので、作業能率が大巾にアップす
るなどの優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の活魚活きじめ装置の一実施例を示す側
面図。

【図２】図１の部分平面図。

【図３】シュートの正面図。

【符号の説明】

１ 活魚活きじめ装置 ２ 活魚 ３ 供給テーブル ４ 処理テーブル ５ 頭部ガイド板 ６ カッター部 ９ 緩衝材 １０ 油圧ポンプ １７ シュート １８ 送りローラー ２６ スリップ防止材 ３５ センサー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】活魚を供給テーブルに載置し、送り込み手
   段により活魚の頭尾方向の位置決めを行って活魚を処理
   テーブル上へ背腹を水平に搬送し、処理テーブル上の活
   魚の頭部先端の位置決めを行ったのちカッター部により
   活魚の急所をカットすることを特徴とする活魚活きじめ
   方法。
2. 【請求項２】活魚を載置する供給テーブルと、この供給
   テーブルの下流側に設けられ活魚を受入れる処理テーブ
   ルと、活魚の頭尾方向の位置決めを行って処理テーブル
   に送るための送り込み手段と、処理テーブルに設けられ
   活魚の頭部先端の位置決めを行うための頭部ガイド板
   と、この頭部ガイド板の上流側の所定位置に上下動可能
   に設けられ活魚の急所をカットするカッター部とを有
   し、このカッター部により活魚を活きじめするようにし
   たことを特徴とする活魚活きじめ装置。