JPH0615231B2 - 帯電防止・易接着性ポリエステルフイルム - Google Patents

帯電防止・易接着性ポリエステルフイルム

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JPH0615231B2
JPH0615231B2 JP62193669A JP19366987A JPH0615231B2 JP H0615231 B2 JPH0615231 B2 JP H0615231B2 JP 62193669 A JP62193669 A JP 62193669A JP 19366987 A JP19366987 A JP 19366987A JP H0615231 B2 JPH0615231 B2 JP H0615231B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は帯電防止・易接着性ポリエステルフイルムに関
し、更に詳しくはフイルムの高度加工商品、例えば磁気
テープ,フロッピーディスク,X線写真フイルム,テレ
ホンカード等の基材として有用な、帯電防止性,易接着
性にすぐれたポリエステルフイルムに関する。
従来技術 熱可塑性ポリエステル,例えばポリエチレンテレフタレ
ートもしくはその共重合体、ポリエチレンナフタレート
もしくはその共重合体、あるいはこれらと小割合の他樹
脂とのブレンド物等を溶融押出し、製膜することは公知
である。そして得られる二軸延伸熱固定したポリエステ
ルフイルムは、機械的特性,耐熱製,ガス遮断性,電気
的特性および耐薬品性が他の樹脂からなるフイルムにく
らべて優れていることも知られている。もっとも、その
表面は高度に結晶配向されているので、表面の凝集性が
高く、磁性塗料,接着剤,インキ等の受容性に乏しい。
そこで、かかるポリエステルフイルムの表面に例えば合
成樹脂層を設ける場合、両者の接着を強靭にするため,
フイルム表面にコロナ放電処理,紫外線照射処理,プラ
ズマ処理あるいは火焔処理を施して該表面を活性化した
後合成樹脂塗膜を被覆する手段が適用されている。しか
しながら、これらフイルム表面への活性化手段において
は被覆層に対して濡れによる二次結合力の増進による接
着性向上は期待しうるものの、その活性は経時的に低下
する。従って、これらフイルム表面の活性化手段は必ず
しも満足すべきものではない。
ポリエステルフイルム表面の前記受容性を高める他の方
法としては、種々の薬剤で表面を膨潤または部分的溶解
するエッチング方法が知られている。これはフイルム表
面を酸,アルカリ,アミン水溶液,トリクロル酢酸また
はフェノール類らの薬剤と接触させて該フイルム表面を
エッチングし、表面近傍の結晶配向を分解,溶解,緩和
などを施すと同時に凝集性を低下せしめてバインダー樹
脂との接着性を高めようとするものであって、その効果
は最も確実で、フイルムとその上に設けられる層、例え
ば合成樹脂塗膜層の密着性は強固となる。しかしなが
ら、この方法に用いられる薬剤には有害のものもあっ
て、取扱い上危険を伴ったり、大気中に薬剤の揮散物が
放出される恐れがあり、作業環境の汚染をもたらさない
ような万全の注意が必要となるなど実用面で種々な不利
な問題がある。
この方法に類似する手段として、予めフイルム表面上に
プライマー層(下塗り層)を設け、ベースフイルムとは
異質の表面層を薄く形成せしめたあと所望する層、例え
ば合成樹脂層を被覆形成する方法がある。下塗り層形成
に際しては、通常ポリエステルの製膜工程とは別のプロ
セスにおいて塗布処理が行われる。しかし、フイルムの
高度化加工商品、例えばオーディオ用磁気テープ,ビデ
オ用磁気テープ,コンピューター用磁気テープ,フロッ
ピーディスク,テレホンカード,X線写真フイルム,印
刷用写真フイルム,ジアゾマイクロフイルムなどの精密
微妙な品質を維持しなければならない用途においては、
たとえ易接着性の表面がうまく形成されたとしても、得
られるフイルムに塵埃による表面欠陥があるとベースフ
イルムとしてこれら用途に供し得ないが、この別プロセ
スにおいてはこの欠点が発生しやすい。そこで極力塵埃
のない雰囲気中で下塗り処理を施すことが望ましい。か
かる条件を満たすものとしてポリエステルフイルム製膜
工程があり、この工程で下塗り処理すると前述の高度化
フイルム加工商品の用途に充分対応可能な製品を得るこ
とができよう。
また、従来技術にあってはポリエステルフイルム表面の
プライマー処理による易接着性表面への変性方法は、多
くの場合、有機溶剤に溶解せしめた混合物をフイルム表
層部に塗設することによって達成されて来た。かかる方
法をフイルム製造中に行う場合、逸散有機溶剤による周
囲環境の汚染、安全および衛生上好ましからざる状態を
招来し、製膜工程に悪影響を及ぼすため、有機溶媒の使
用は極力最少限にとどめるべきである。従って、製膜プ
ロセスでのインライン下引処理を行う場合、水を溶媒と
した混合物を用いることが工程的,経済的及び安全上の
点からも好ましい。そこで、水を溶媒としたプライマー
混合物が従来より数多く提案され、特にポリウレタンや
ポリエステルの水溶液または水分散体について多くの提
案がされている。例えば、特公昭46-10193号公報にはア
セトンに対する耐溶剤性を有し、かつ水分散性を有する
ポリウレタンの使用が開示されている。
ポリエステルフイルムは帯電し易いという特性を有す
る。例えば、上記プライマー処理の易接着性フイルムを
ベースとした磁気記録媒体には、テープ走行中あるいは
ディスク回転中に発生した静電気によって帯電し、これ
によって付着塵埃を生じ、記録再生の脱落(ドロップア
ウト)を生じる欠点がある。またフイルムの生産工程,
磁気記録媒体の生産工程等における巻取り、巻返し、あ
るいはスリット時に剥離帯電によるフイルムからの火花
発生や、帯電固着によるフイルムの被断などが発生する
場合もある。このため、特に磁気記録媒体用フイルムは
帯電防止性(静電気防止性)を有することが求められて
いる。
ポリエステルフイルムや磁気記録媒体に帯電防止性を付
与する方法として、従来から、(1)磁性層中にカーボ
ン,金属粉末等の如き導電性粉体を均一分散させる方
法,(2)ポリエステル中に界面活性剤の如き帯電防止剤
を練込む方法,(3)物理的堆積法(PVD法)によって
フイルム表面上に金属薄膜を形成する方法,(4)これら
の組合せ等が列挙できる。しかし、これらは種々の問題
点を抱えている。例えば、上記(1)の方法には、磁性層
に導電性粒子を混することによる保持力の低下、これに
よる記録密度の低下、さらに混入粒子の脱落によるドロ
ップアウトの助長等の問題がある。上記(2)の方法に
は、練り込んだ帯電防止剤がフイルム表面にブリードア
ウトしにくく、時間とともにフイルム表面の帯電防止剤
が消失し、表面抵抗もそれに伴い上昇するという問題が
ある。また上記(3)の方法にはフイルムとその面上に形
成された金属薄層間の密着力が弱く、使用中に該金属薄
層が脱落するという問題がある。
発明の目的 本発明の目的は、かかる問題が改善され、優れた帯電防
止性と優れた易接着性,とくに磁性塗料との接着性を兼
備したポリエステルフイルムを提供することにある。
発明の構成・効果 本発明の目的は、本発明によれば、ポリエステルフイル
ムの少なくとも片面に、(A)分子の側鎖にカルボキシ
ル基または(および)その塩を有するポリウレタン,
(B)多価エポキシ化合物及び(C)炭素数8〜12のア
ルキルスルホン酸金属塩を含み、かつこれらの割合が、
3成分の和を100重量%として、成分(A)46.7〜80重
量%、成分(B)1〜30重量%、成分(C)15〜23.3重
量%である塗液を塗布し硬化させてなる帯電防止・易接
着性ポリエステルフイルムによって達成される。
本発明においてポリエステルとは、芳香族二塩基酸また
はそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエス
テル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステ
ルである。かかるポリエステルは、その具体例としてポ
リエチレンテレフタレート,ポリエチレンイソフタレー
ト,ポリブチレンテレフタレート,ポリ(1,4−シクロ
ヘキシレンジメチレンテレフタレート),ポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を例示でき、
これらの共重合体またはこれらと小割合の他樹脂とのブ
レンド物なども包含する。
かかる線状飽和ポリエステル樹脂を熔融押出し、常法で
フイルム状となし、配向結晶化及び熱処理結晶化せしめ
ることで、ポリエステルフイルムとすることができる。
このポリエステルフイルムとしては、結晶融解熱として
走査型熱量計によって窒素気流中[10℃/分の昇温速度
において]で測定した値が通常4cal/g以上を呈す
る程度に結晶配向したものが好ましい。
本発明におけるポリウレタン(A)は分子内にカルボキ
シル基または(および)その塩を有するポリウレタンで
あり、この官能基は通常ポリウレタン合成時ないし合成
後に導入される。例えば、ポリウレタン合成時原料ポリ
ヒドロキシ化合物の1つとしてカルボキシル基又はその
塩を有するポリヒドロキシ化合物を用いるか、未反応イ
ソシアネート基を有するポリウレタンの該イソシアネー
ト基に水酸基含有カルボン酸やアミノ基含有カルボン酸
を反応させ、必要であれば更に反応生成物を高速攪拌下
で水又はアルカリ水溶液中に添加し、カルボキシル基の
一部ないし全部を中和する等によって行なうことができ
る。ポリウレタンン中のカルボキシル基またはその塩
(但し、カルボキシル基に換算して求める)の量は0.1
〜15重量%が好ましい。この量が少なすぎると、ポリウ
タレン(A)と多価エポキシ化合物(B)との反応によ
る塗膜の加橋密度が不足し、耐溶剤性の低下を招くので
好ましくなく、またこの量が多すぎると塗膜の耐水性が
損われるので好ましくない。かかるポリウレタンは親水
性を有し、所望により分散助剤を用いて、安定な水分散
液ないし水溶液を形成することができる。また水分散性
を助けるために、ポリウレタンにカルボキシル基または
その塩以外にスルホン酸塩による基,硫酸半エステルに
よる基等を小割合導入しても良い。
ポリウレタン(A)の合成に用いるポリヒドロキシ化合
物としては、例えばポリエチレングリコール,ポリプロ
ピレングリコール,ポリエチレンプロピレングリコー
ル,ポリテトラメチレングリコール,ヘキサメチレング
リコール,テトラメチレングリコール,1,5−ペンタン
ジオール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコ
ール,ポリカプロラクトン,ポリヘキサメチレンアジペ
ート,ポリヘキサメチレンセバケート,ポリテトラメチ
レンアジペート,ポリテトラメチレンセバケート,トリ
メチロールプロパン,トリメチロールエタン,ペンタエ
リスリトール,グリセリン等を挙げることができる。ポ
リイソシアネート化合物としては、例えばヘキサメチレ
ンジイソシアネート,ジフェニルメタンジイソシアネー
ト,トリレンジイソシアネート,イソホロンジイソシア
ネート,トリレンジイソシアネートとトリメチロールプ
ロパンの付加物,ヘキサメチレンジイソシアネートとト
リメチロールエタンの付加物等を挙げることができる。
カルボン酸含有ポリオールとしては、例えばジメチロー
ルプロピオン酸,ジメチロール酪酸,ジメチロール吉草
酸,トリメリット酸ビス(エチレングリコール)エステ
ル等を挙げることができる。アミノ酸含有カルボン酸と
しては、例えばβ−アミノプロピオン酸,γ−アミノ酪
酸,P−アミノ安息香酸等を挙げることができる。水酸
基含有カルボン酸としては、例えば3−ヒドロキシプロ
ピオン酸,γ−ヒドロキシ酪酸,P−(2−ヒドロキシ
エチル)安息香酸,リンゴ酸等を挙げることができる。
これら化合物を用いてポリウレタンの合成は、従来から
良く知られている方法で合成することができる。
本発明における多価エポキシ化合物(B)は、ポリウレ
タンと反応する2個以上のエポキシ基を有するエポキシ
化合物であり、例えば 及びビスフェノールAのエピクロルヒドリンとの付加縮
合物等が水溶性又は水分散性エポキシ化合物を好ましく
挙げることができる。
本発明においては、ポリウレタン(A)と多価エポキシ
化合物(B)との架橋反応を促進する目的で、少量の反
応促進剤を用いることが好ましい。
この反応促進剤としては、例えば3級アミノ基含有化合
物及びその塩、含窒素環構造を有する化合物及びその
塩、4級アンモニウム塩化合物等を挙げることができ
る。更に具体的には、3級アミノ基含有化合物として
は、例えばトリメチルアミン,リエチルアミン,トリ−
n−ブチルアミン,ジメチルアミノベンゼン,ベンジル
ジメチルアミン,2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール等を挙げることができる。含窒素環構造
を有する化合物及びその塩としては、例えば2−メチル
イミダゾール,2−メチル−4−エチルイミダゾール,
2−エチルイミダゾール,2−イソプロピルイミダゾー
ル,2−フエニル−4−メチルイミダゾール等の如きイ
ミダゾール化合物,1,8−ジアゾービシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7及びこれらの塩酸塩,炭酸塩等を挙げるこ
とができる。また4級アンモニウム塩化合物としては、
例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロライド,テ
トラメチルアンモニウムクロライド等を挙げることがで
きる。これらのうち3級アミノ基含有化合物、含窒素環
構造を有する化合物が更に好ましい。
本発明におけるアルキルスルホン酸金属塩(C)は炭素
数8〜12のアルキルスルホン酸金属塩である。この金属
としてはアルカリ金属例えばナトリウム、カリウム、リ
チウム等が好ましい。
アルキルスルホン酸金属塩の具体例としては、オクチル
スルホン酸、ドデシルスルホン酸、デシルスルホン酸等
のナトリウム塩、カリウム塩などを挙げることができ
る。
かかるアルキルスルホン酸金属塩(C)は帯電防止剤と
して作用し、成分(A),(B)とともに塗膜を形成し
たとき次の性能を満たすことが好ましい。
即ち、23℃、50%RHにおける表面低抗値が1013Ω/□
未満であることが好ましい。また表面抵抗−湿度曲線に
おいて40%RHと80%RHの湿度における表面抵抗値の
差が104Ω/□以下であることが好ましい。
本発明において、塗液の調整時に用いる成分(A),成
分(B)及び成分(C)の割合は、3成分の和を100重
量%として、成分(A)46.7〜80重量%,成分(B)1
〜30重量%,成分(C)15〜23.3重量%である。成分
(A)が少なすぎると塗膜のポリエステルフイルムへの
密着性が低下し、一方多すぎると耐ブロッキング性や滑
り性が低下するので好ましくない。また成分(B)が少
なすぎると塗膜が軟かすぎてやはり耐ブロッキング性,
滑り性が低下し、一方多すぎると塗膜が硬すぎて易接着
性特に磁性層との接着性が低下するので好ましくない。
更に、成分(C)が少なすぎると帯電防止性が低下して
ハンドリング性が低下し、一方多すぎると塗膜が膨潤し
滑り性が低下するので好ましくない。
本発明における塗液は、上述した成分(A),(B),
(C)を含有する塗液特に水性塗液であるが、該水性塗
液には、所望により、これら成分及びポリエステルに不
活性な界面活性剤を含有させることができる。かかる界
面活性剤は水性塗液の表面張力を40dyne/cm以下に降下
でき、ポリエステルフイルムへの濡れを促進するものが
好ましく、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフエニ
ルエーテル,ポリオキシエチレン−脂肪酸エステル,ソ
ルビタン脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル,
脂肪酸金属石鹸等の如きアニオン型,ノニオン型,ベタ
イン型界面活性剤を用いることができる。界面活性剤の
使用量は、固形分として0.3%以下が好ましい。更に、
本発明の効果を消失させない範囲において、例えば紫外
線吸収剤,潤滑剤等の他の添加剤を混合することができ
る。
本発明においては、かくして調整された塗液特に水性塗
液は例えば結晶配向が完了する前のポリエステルフイル
ムの少なくとも片面に塗布される。その際の塗液の固形
分濃度は、通常30重量%以下であり、15重量%以下が好
ましい。この粘度は100cps以下、好ましくは20cps以下
が適当である。塗布量は走行しているフイルム1m2当り
約0.5〜20g,更には1〜10gが好ましい。換言すれ
ば、最終的に得られる2軸延伸ポリエステルフイルムに
おいてフイルムの一表面に1m2当り約0.001〜1g,更
には約0.01〜0.3gの固形分となる量が好ましい。
塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。
例えばロールコート法,グラビアコート法,ロールブラ
ッシュ法,スプレーコート法,エアーナイフコート法,
含浸法およびカーテンコート法などを単独または組み合
せて適用するとよい。
塗液特に水性塗液を塗布する上記結晶配向が完了する前
のポリエステルフイルムとは、ポリマー熱溶融してその
ままフイルム状となした未延伸状フイルム;未延伸フイ
ルムをタテ方向またはヨコ方向の何れか一方に配向せし
めた1軸延伸フイルム;さらにはタテ方向およびヨコ方
向の2方向に低倍率延伸向せしめたもの(最終的にタテ
方向またはヨコ方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了
せしめる前の2軸延伸フイルム)等を含む。また、塗布
に際してポリエステルフイルムの表面に塗膜円滑に塗設
できるようにするたに、予備処理としてフイルム表面に
コロナ放電処理を施すこともできる。
本発明においては、塗液特に水性塗液は、好ましくは縦
1軸延伸が施された直後のフイルムに塗布され、次いで
横延伸および熱固定のためのテンターに導かれる。塗布
物は未固化の塗膜の状態でフイルムの延伸に伴ってその
面積が拡大されかつ加熱されて溶媒例えば水を揮散し、
2軸延伸されたフイルム表面に硬化被膜として強固に固
着される。熱固定は好ましくは約100℃〜約240℃の温度
で約1秒〜約20秒間行われる。
ポリエステルフイルムの配向結晶化条件、例えば延伸,
熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄積された条件で
行うことができる。
本発明において上述の塗液特に水性塗液はポリエステル
フイルムの片面または両面に適用され得るが、例えば片
面のみに塗布されて得られた本発明の2軸延伸ポリエス
テルフイルムは他方の面に易印刷性コーティンングを施
せばテレホンンカード,オレンジカード等のベースフイ
ルムとして好適であり、また磁気テープ例えばビデオテ
ープ,オーディオテープ等のベースフイルムとして有用
である。また両面に塗布されて得られたフイルムはフロ
ツピーディスク用ベースフイルムとして効果大である。
本発明のポリエステルフイルムは、帝電防止性と易接着
性に優れ、セロファン用インキ,UVインキ,UV塗
料,磁気塗料,ゼラチン組成物,電子写真用トナー組成
物,ケミカルマット塗料等の極めて広汎な塗料に対して
高い密着性を示し、かつ塗布工程の走行安定性に優れて
いる。またメチルエチルケトン,トルエン,酢酸エチ
ル,酢酸ブチル,エタノール,ジオキサン,テトラヒド
ロフラン,シクロヘキサン,シクロヘキサン等の有機溶
剤に対して優れた耐溶剤性を示す。
実施例 以下、実施例をあげて本発明を更に説明する。なお例中
の「部」は「重量部」を意味する。またフイルムの各特
性は次の方法で測定した。
1.接着性 ポリエステルフイルムに評価用塗料を塗布し、80℃で1
分間乾燥し、その後60℃で24時間エージングし、塗布厚
みが平均2μmになるようにロールコートする。得られ
る塗布フイルムをRCA摩耗テスター(RCA社)にて
ヘッド荷重50gで摩耗し、塗布面に穴があくまでの摩耗
回数をもって接着性の尺度とする。
[評価用塗料の調整] 塗料用ラッカーシンナーにニトロセルロズRS/1/2
[イソプロパノール25%含有フレークス;ダイセル
(株)製]を溶解し、40wt%溶液を調製し、該液を43.9
部、続いてポリエステル樹脂(デスモフェン#1700:バ
イエル社製)32.5部,二酸化クロム磁性粉末2.60部,分
散剤・湿潤剤として大豆油脂肪酸(レシオンP:理研ビ
タミン(株)製),カチオン系活性剤(カチオンAB:
日本油脂(株)製)およびスクワレン(鮫肝油)を夫々
1部,0.5部および0.8部をボールミルに投入する。メチ
ルエチルケトン(MEKと以下略記)/シクロヘキサノ
ン/トルエン=3/4/3(重量比)からなる混合溶液282部
をさらに追加混合して充分微粉化して母液塗料(45wt
%)を調整する。この母液50部に対し、トリメチロール
プロパンとトリレンジイソシアナートとの付加反応物
(コロネートL:日本ポリウレタン工業(株)製)48部
と酢酸ブチル6.25部を加え、最終的に固形分濃度42.75w
t%評価用磁性塗料を得る。
2.表面低抗値 ポリエステルフイルムを23℃×50%RHで24hr枚置後、
振動容量型電位差測定器TR−84M型(タケダ理研社
製)で測定する。
実施例1 分子の側鎖にカルボキシル基の塩を有するポリウレタン
水分散液[東洋ポリマー(株)製:商品名メルシー58
5]58部(非揮発成分として)、テトラグリシジルソル
ビトール8部,2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フエノール2部,帯電防止剤としてドデシルスルホ
ン酸ソーダ20部及びポリオキシエチレンノニルフエルエ
ーテル[日本油脂(株)製:商品名NS−208.5]14部
をイオン交換水で稀釈し、固形分濃度4重量%の水性プ
ライマー塗布液を調整した。
この塗布液を、2軸延伸ポリエチレンテレクタレートフ
イルムにグラビアコート法にて塗布し、その後140℃の
乾燥ゾーンにおいて45秒間熱処理し、平均塗布量50mg
(乾燥時)/mのプライマー被覆ポリエステルフイルム
を得た。
このフイルムを用いて各種の評価を行った。
実施例2 25℃のo−クロロフェノール中で測定した固有粘度0.65
のポリエチレンテレフタレート(滑剤含有)を20℃に維
持した回転冷却ドラム上に溶融押出して厚み950μmの
未延伸フイルムを得、次に機械軸方向に3.5倍延伸した
のち、実施例1で調製した塗布液と全く同一の塗布液を
キスコート法にて1軸延伸フイルムの両面に塗布した。
このときの平均塗布量は固形分換算で50mg/m2であっ
た。引続き105℃で横方向に3.9倍延伸し、さらに210℃
で熱処理し、厚み75μmの両面プライマー被覆ポリエス
テルフイルムを得た。
このフイルムを用いて各種の評価を行った。
実施例3 実施例2における水性ポリウレタン樹脂の代りにポリビ
ニニルカミカル(株):商品名ネオレッツ966を用いる
以外は実施例2と全く同様に行ってプラマー被覆ポリエ
ステルフイルムを得た。
このフイルムを用いて各種の評価を行った。
実施例4 実施例2におけるドデシルスルホン酸ソーダの代りにオ
クチルスルホン酸ソーダを用いる以外は実施例2と全く
同様に行ってプライマー被覆ポリエステルフイルムを得
た。
このフイルムを用いて各種の評価を行った。
比較例1 比較ののたにプライマー処理しない厚み75μmのポリエ
チレンテレフタレートフイルムを用いて、各種の評価を
行った。
比較例2 実施例2におけるプライマー塗布液からドデシルスルホ
ン酸ソーダを除き、重量比をメシルー585/テトラグリ
シジルソルビトール/2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フエノール/NS208.5=72/10/3/15とし
た以外は実施例2と全く同様に行ってプライマー被覆ポ
リエステルフイルムを得た。このフイルムを用いて各種
の評価を行った。
比較例3〜4 実施例2におけるドデシルスルホン酸ソーダの代りにペ
ンチルスルホン酸ソーダ(比較例3)又はオクタデシル
スルホン酸ソーダ(比較例4)を用いる以外は実施例2
と全く同様に行ってプライマー被覆ポリエステルフイル
ムを得た。
このフイルムを用いて各種の評価を行った。
実施例1〜4及び比較例1〜4で得られたポリエステル
フイルムの接着性,表面抵抗等を評価した結果を第1表
に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルフイルムの少なくとも片面
    に、(A)分子の側鎖にカルボキシル基または(およ
    び)その塩を有するポリウレタン,(B)多価エポキシ
    化合物及び(C)炭素数8〜12のアルキルスルホン酸金
    属塩を含み、かつこれらの割合が、3成分の和を100重
    量%として、成分(A)46.7〜80重量%,成分(B)1
    〜30重量%,成分(C)15〜23.3重量%である塗液を塗
    布し硬化させてなる帯電防止・易接着性ポリエステルフ
    イルム。
JP62193669A 1987-08-04 1987-08-04 帯電防止・易接着性ポリエステルフイルム Expired - Lifetime JPH0615231B2 (ja)

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