JPH06152318A - フィルタ回路 - Google Patents

フィルタ回路

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JPH06152318A
JPH06152318A JP4302525A JP30252592A JPH06152318A JP H06152318 A JPH06152318 A JP H06152318A JP 4302525 A JP4302525 A JP 4302525A JP 30252592 A JP30252592 A JP 30252592A JP H06152318 A JPH06152318 A JP H06152318A
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resistor
conductance
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 差動出力型増幅器等にノイズとして発生する
同相信号成分を高い同相除去比(CMRR)で除去する
ことのできるフィルタ回路を得る。 【構成】 アクティブフィルタを構成する前段のコンダ
クタンス・アンプG1 の正相入力端子を第1の抵抗器R
1 を介して第1の入力端子IN1 に接続すると共に、第
2の抵抗器R2 を介して接地点に接続する一方、第1の
コンタクタンス・アンプG1 の逆相入力端子を第3の抵
抗器R3 を介して第2の入力端子IN2 に接続すると共
に、第4の抵抗器R4 を介して外部出力端子OUTに接
続し、しかも、第1および第2の抵抗器の抵抗値比と第
3および第4の抵抗器の抵抗値比とを等しくして、同相
信号成分を含む一方の信号を第1の入力端子IN1 に、
他方の信号を第2の入力端子IN2 にそれぞれ加えるよ
うにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンダクタンス・アン
プを用いてフィルタ特性を実現するアクティブフィルタ
に係り、特に、低周波数帯域の信号のみを通過させるフ
ィルタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のフィルタ回路として図4
に示すものがあった。このフィルタ回路は、主に、コン
ダクタンス・アンプG1 ,G2 、コンデンサC1 ,C2
及びバッファ・アンプBUF1 ,BUF2 によって構成
されている。この場合、コンダクタンス・アンプG1
正相入力端子IN+は外部信号を入力する入力端子IN
に接続され、逆相入力端子IN−は外部へ信号を出力す
るための外部出力端子OUTに接続され、出力端子はコ
ンデンサC1 を介して接地されると共に、利得が1のバ
ッファ・アンプBUF1 の入力端子に接続されている。
また、コンダクタンス・アンプG2 の正相入力端子IN
+はバッファ・アンプBUF1 の出力端子に接続され、
逆相入力端子IN−は外部出力端子OUTに接続され、
出力端子はコンデンサC2 を介して接地されると共に、
利得が1のバッファ・アンプBUF2 の入力端子に接続
されている。そして、バッファ・アンプBUF2 の出力
端子も外部出力端子OUTに接続されている。
【0003】ここで、バッファ・アンプBUF1 ,BU
2 はそれぞれ利得が1であるから、実質的には、コン
ダクタンス・アンプG1 の出力がコンダクタンス・アン
プG2 の入力となり、コンダクタンス・アンプG2 の出
力が外部出力端子OUTに現れる。よって、コンダクタ
ンス・アンプG1 ,G2 のコンダクタンスを夫々gm1,g
m2 とすれば、このフィルタ回路の伝達関数は次式で表
される。
【0004】
【数1】 ただし VIN :入力端子INの電圧 VOUT :外部出力端子OUTの電圧 C1 :コンデンサC1 の静電容量 C2 :コンデンサC2 の静電容量 である。
【0005】一方、二次の低域通過フィルタの伝達関数
の一般式は次式で表される。
【0006】
【数2】 従って、図3に示すフィルタ回路は二次の低域通過フィ
ルタであることがわかる。ここで、 ω0 ={(gm1 ・gm2 )/(C1 ・C2 )}1/2 … (3) Q={(gm1 /gm2 )(C2 /C1 )}1/2 … (4) となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】周知の如く、差動出力
型増幅器は正出力端子と負出力端子とを有し、接地レベ
ルを基準にして、正出力端子から差動分としての電圧V
1 と、電源リップル等のノイズ分、すなわち、さまざま
な周波数成分を有するノイズ分VN とを重畳させた電圧
1 +VN が出力されたとすれば、負出力端子からは−
1 +VN が出力される。このうち、ノイズ分VN は同
相成分と称されている。
【0008】上述したフィルタ回路の入力端子INに、
差動出力型増幅器A1 の一方の端子出力、すなわち、V
1 +VN を印加したとすれば、ノイズ分VN のうち、カ
ットオフ周波数fc より周波数の高い成分は除去される
が、カットオフ周波数fc より周波数の低い成分は除去
されずに、外部出力端子OUTに現れる。
【0009】かくして、図4に示す従来のフィルタ回路
にあっては、差動出力型増幅器の出力等に含まれる同相
ノイズ成分を除去することができないという問題があっ
た。
【0010】この発明は、上記の問題点を解決するため
になされたもので、同相ノイズ成分を高い同相除去比
(CMRR)で除去することのできるフィルタ回路を得
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、出力端子が直
接または間接的に外部出力端子に接続されたコンダクタ
ンス・アンプと、一端がコンダクタンス・アンプの出力
端子に接続され、他端が接地されたコンデンサと、一端
が第1の入力端子に接続され、他端がコンダクタンス・
アンプの正相入力端子に接続された第1の抵抗器と、一
端がコンダクタンス・アンプの正相入力端子に接続さ
れ、他端が接地された第2の抵抗器と、一端が第2の入
力端子に接続され、他端がコンダクタンス・アンプの逆
相入力端子に接続された第3の抵抗器と、一端が第1の
コンダクタンス・アンプの逆相入力端子に接続され、他
端が外部出力端子に接続された第4の抵抗器とを備え、
第1及び第2の抵抗器の抵抗値比と第3及び第4の抵抗
器の抵抗値比とを等しくしたものである。
【0012】もう一つの発明は、第1のコンダクタンス
・アンプと、一端がコンダクタンス・アンプの出力端子
に接続され、他端が接地された第1のコンデンサと、出
力端子が直接または間接的に外部出力端子に接続され、
正相入力端子が第1のコンダクタンス・アンプの出力端
子に直接または間接的に接続され、逆相入力端子が外部
出力端子に接続された第2のコンダクタンス・アンプ
と、一端が第2のコンダクタンス・アンプの出力端子に
接続され、他端が接地された第2のコンデンサと、一端
が第1の入力端子に接続され、他端が第1のコンダクタ
ンス・アンプの正相入力端子に接続された第1の抵抗器
と、一端が第1のコンダクタンス・アンプの正相入力端
子に接続され、他端が接地された第2の抵抗器と、一端
が第2の入力端子に接続され、他端がコンダクタンス・
アンプの逆相入力端子に接続された第3の抵抗器と、一
端が第1のコンダクタンス・アンプの逆相入力端子に接
続され、他端が外部出力端子に接続された第4の抵抗器
とを備え、第1及び第2の抵抗器の抵抗値比と第3及び
第4の抵抗器の抵抗値比とを等しくしたものである。
【0013】
【作用】この発明においては、入力信号が加えられるコ
ンダクタンス・アンプの正相入力端子を第1の抵抗器を
介して第1の入力端子に接続すると共に、第2の抵抗器
を介して接地点に接続する一方、コンダクタンス・アン
プの逆相入力端子を第3の抵抗器を介して第2の入力端
子に接続すると共に、第4の抵抗器を介して外部出力端
子に接続し、しかも、第1及び第2の抵抗器の抵抗比と
第3及び第4の抵抗器の抵抗比とを等しくして、同相信
号成分を有する信号の一方を第1の入力端子に、他方を
第2の入力端子に加えるようにしたので、差動信号成分
は出力端子に伝達されるが、同相信号成分は出力端子に
現れないようになり、これによって同相信号成分を高い
同相除去比で除去することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例によって詳
細に説明する。図1はこの発明の一実施例の構成を示す
回路図であり、図中、図4と同一の符号を付したものは
それぞれ同一の要素を示している。
【0015】これは、入力端子IN1 及びIN2 を有し
ている。このうち、入力端子IN1には抵抗器R1 の一
端が接続されている。抵抗器R1 の他端はコンダクタン
ス・アンプG1 の正相入力端子IN+に接続されてい
る。また、コンダクタンス・アンプG1 の正相入力端子
IN+に抵抗器R2 の一端が接続されている。この抵抗
器R2 の他端は接地されている。一方、入力端子IN2
には抵抗器R3 の一端が接続されている。抵抗器R3
他端はコンダクタンス・アンプG1 の逆相入力端子IN
−に接続されている。また、コンダクタンス・アンプG
1 の逆相入力端子IN−に抵抗器R4 の一端が接続され
ている。この抵抗器R4 の他端は外部出力端子OUTに
接続されている。なお、コンダクタンス・アンプG1
出力端子から外部出力端子OUTまでは図4と全く同様
に構成されているのでその構成説明を省略する。
【0016】上記のように構成された本実施例の動作に
ついて以下に説明する。
【0017】先ず、入力端子IN1 及びIN2 に同相信
号成分を加える例として、入力端子IN1 に差動出力型
増幅器A1 の正出力端子に現れる信号を印加し、入力端
子IN2 に差動出力型増幅器A1 の負出力端子に現れる
信号を印加する。このとき、外部出力端子OUTには次
式に示す電圧VOUT が現れる。
【0018】
【数3】 ただし、 R1 :抵抗器R1 の抵抗値 R2 :抵抗器R2 の抵抗値 R3 :抵抗器R3 の抵抗値 R4 :抵抗器R4 の抵抗値 である。
【0019】ここで、抵抗器R1 〜R4 としては、抵抗
値の間に次式の関係が成立するようなものが用いられて
いる。
【0020】 R1 /R2 =R3 /R4 … (6) この(6) 式の関係を用いると、(5) 式は次式のように変
形できる。
【0021】
【数4】 ここで、分かり易くするために、入力端子IN1 に差動
信号成分VIN/2が印加され、入力端子IN2 に差動信
号成分−VIN/2が印加された場合に伝達関数は次式で
表される。
【0022】
【数5】 ただし A:R2 /R1 である。
【0023】二次の低域通過フィルタの伝達関数の一般
式は(2) 式で与えられるので、この(2) 式と(8) 式とを
比較すれば分かるように、図1のフイルタ回路は利得が
Aで、かつ、ω0 及びQが次式で与えられる二次の低域
通過フィルタである。
【0024】 ω0 =[{(gm1 ・gm2 )/(C1 ・C2 )}{(R1 /(R1 +R2 )}]1/2 … (9) Q=[(gm1 /gm2 )(C2 /C1 ){R1 /(R1 +R2 )}]1/2 …(10) 次に、入力端子IN1 ,IN2 にそれぞれ同相信号成分
N が印加された場合には(7) 式から明らかなようにV
OUT =0となる。
【0025】この結果、入力端子IN1 に差動出力型増
幅器の正出力端子に現れた信号VIN/2+VN が印加さ
れ、入力端子IN2 に差動出力型増幅器の負出力端子に
現れた信号−VIN/2+VN が印加されたとすれば、差
動信号成分VINは(8) 式に従って外部出力端子OUTに
伝達されるが、同相成分VN は外部出力端子OUTに現
れることはない。よって、図1に示すフィルタ回路は、
同相除去比(CMRR)の高い二次の低域通過フイルタ
であると言える。
【0026】なお、特殊な場合として、R1 /R2 =R
3 /R4 =1の条件が成立したとすれば、A=1とな
り、伝達関数は次式のような簡単な形で表すことができ
る。
【0027】
【数6】 この時のω0 及びQはそれぞれ次式のようになる。
【0028】 ω0 ={(gm1 ・gm2 )/(2C1 ・C2 )}1/2 …(12) Q={(gm1 /gm2 )(C2 /C1 )/2}1/2 …(13) なお、上記実施例では、バッファ・アンプBUF1 ,B
UF2 を使用しているが、コンダクタンス・アンプG2
の入力インピーダンスが十分に高い場合にはこのバッフ
ァ・アンプBUF1 を除去することができ、さらにま
た、抵抗器R4 の抵抗値が十分に大きく、外部出力端子
OUTに接続される負荷回路の入力インピーダンスが十
分に高い場合には、バッファ・アンプBUF2 をも除去
することができる。
【0029】なおまた、上記実施例では、入力端子IN
1 に差動出力型増幅器の正出力端子に現れた信号を印加
し、入力端子IN2 に差動出力型増幅器の負出力端子に
現れた信号を印加したが、入力端子IN1 ,IN2 に入
力する信号は差動出力型増幅器の出力信号に限らず、互
いに同相成分を含む一方の信号を入力端子IN1 に、他
方の信号を入力端子IN2 にそれぞれ入力して、同相信
号成分を除去するような使い方ができることは言うまで
もない。
【0030】さらに、上記実施例では、コンダクタンス
・アンプG2 の逆相入力端子IN−を外部出力端子OU
Tに接続して、外部出力端子OUTに現れる電圧をその
ままコンダクタンス・アンプG2 の逆相入力端子IN−
に加えているが、Qの値を変えるための常用手段、すな
わち、出力端子電圧を減衰させてコンダクタンス・アン
プG2 の逆相入力端子に印加する信号減衰手段を付加し
ても、上述したと同様な動作を行なわせることができ
る。
【0031】図2は本発明の具体的な実施例を示すもの
で、トランジスタQ1 ,Q2 ,Q6,Q7 ,Q8 ,Q9
及びダイオードQ3 ,Q4 ,Q5 によってコンダクタン
ス・アンプG1 が構成され、トランジスタQ11,Q12
16,Q17,Q18,Q19及びダイオードQ13,Q14,Q
15によってコンダクタンス・アンプG2 が構成されてい
る。また、トランジスタQ10がバッファ・アンプBUF
1 として、トランジスタQ20がバッファ・アンプBUF
2 として用いられている。
【0032】このうち、コンダクタンス・アンプG1
2 は構成が全く同一であるので、コンダクタンス・ア
ンプG1 についてのみ、その概略動作を説明する。
【0033】ここで、トランジスタQ1 ,Q2 はエミッ
タどうしを抵抗で接続した差動増幅回路を形成し、ダイ
オードQ3 ,Q4 が各トランジスタの負荷となってい
る。また、トランジスタQ6 ,Q7 はエミッタどうしが
相互に接続された差動増幅回路を形成しており、これら
トランジスタの各コレクタ回路に挿入されたトランジス
タQ8 、Q9 はベースどうしを接続したカレントミラー
負荷になっている。
【0034】いま、入力端子IN1 に印加された信号レ
ベルが増大すると、トランジスタQ1 に流れる電流は増
大し、反対に、トランジスタQ2 に流れる電流は減少す
る。従って、トランジスタQ1 のコレクタ電圧は低下
し、トランジスタQ2 のコレクタ電圧は上昇する。ま
た、これに伴って、トランジスタQ6 に流れる電流は増
大し、トランジスタQ7 に流れる電流は減少する。しか
るに、トランジスタQ6に流れる電流が増大すれば、こ
れと同じ割合でトランジスタQ9 に流れる電流も増大す
る。この結果、トランジスタQ9 に流れる電流から、ト
ランジスタQ7 に流れる電流の差分がコンデンサC1
流れ、このコンデンサC1 に発生した電圧がバッファ・
アンプとしてのトランジスタQ10のベース電流を増大さ
せる。
【0035】これとは反対に、入力端子IN1 に印加さ
れた信号レベルが減少すれば、上述したとは全く反対の
動作により、トランジスタQ10のベース電流を減少させ
る。
【0036】この結果、第1図を用いて説明したフィル
タ回路を容易かつ確実に実現することができる。
【0037】ところで、図1及び図2を用いて説明した
実施例は二次の低域通過フィルタに関するものである
が、第1の抵抗器R1 を介して入力端子IN1 とコンダ
クタンス・アンプの正相入力端子とを接続すると共に、
第2の抵抗器を介してこの正相入力端子と接地点とを接
続する一方、第3の抵抗器を介して第2の入力端子とコ
ンダクタンス・アンプの逆相入力端子を接続すると共
に、第4の抵抗器を介してこの逆相入力端子と外部出力
端子とを接続し、しかも、第1及び第2の抵抗器の抵抗
値比と第3及び第4の抵抗器の抵抗値比とを等しくし
て、同相信号成分を除去する手法は一次の低域通過フィ
ルタにも応用できる。
【0038】図3はこの一次の低域通過フイルタの実施
例を示す回路図であり、図1と同一の符号を付したもの
はそれぞれ同一の要素を示し、図1中のコンダクタンス
・アンプG2 、コンデンサC2 及びバッファ・アンプB
UF2 を除去し、バッファ・アンプの出力端子を外部出
力端子OUTに直接接続したものである。この場合、コ
ンダクタンス・アンプ、バッファアンプ及びコンデンサ
がそれぞれ1個だけであることから、コンダクタンス・
アンプG1 をGとし、バッファ・アンプBUF1 をBU
Fとし、コンデンサC1 をCとして表している。
【0039】図3において、入力端子IN1 に電圧V1
が、入力端子IN2 に電圧V2 がそれぞれ印加されたと
き、外部出力端子OUTに発生する電圧をVOUT とする
と次式の関係が成立する。
【0040】
【数7】 ただし R1 :抵抗器R1 の抵抗値 R2 :抵抗器R2 の抵抗値 R3 :抵抗器R3 の抵抗値 R4 :抵抗器R4 の抵抗値 gm :コンダクタンス・アンプGのコンダクタンス C :コンデンサCの静電容量 である。
【0041】ここで、R1 /R2 =R3 /R4 の関係が
あるとすれば、(14)式は次式のように書換えられる。
【0042】
【数8】 そして、入力端子IN1 に差動信号成分VIN/2が印加
され、入力端子IN2に差動出力成分−VIN/2が印加
された場合の伝達関数T(s) は次式で表される。
【0043】
【数9】 ただし A:R2 /R1 である。
【0044】一般に一次の低域通過フィルタの伝達関数
の一般式は次式で表される。
【0045】
【数10】 従って、図4に示した回路は、利得がAで、ω0 ={R
1 /(R1 +R2 )}・gm/Cの一次低域通過フィルタ
であることが分かる。
【0046】次に、入力端子IN1 、IN2 にそれぞれ
同相信号成分VN が印加された場合には(13)式から明ら
かなようにVOUT =0となる。
【0047】この結果、入力端子IN1 にVIN/2+V
N が印加され、入力端子IN2 に−VIN/2+VN が入
力されたとすれば、差動信号分VINは(13)式に従って外
部出力端子OUTに伝達されるが、同相成分VN は外部
出力端子OUTに現れることはない。よって、図3に示
すフィルタ回路もまた、同相除去比の高いフィルタであ
る。
【0048】なお、本実施例では、バッファ・アンプB
UFを使用しているが、抵抗器R4の抵抗値が十分に大
きく、外部出力端子OUTに接続される負荷回路の入力
インピーダンスが十分に高ければ、バッファ・アンプB
UFを除去することができる。
【0049】また、本実施例では、Qの値を変えるため
の常用手段、すなわち、出力端子電圧を減衰させてコン
ダクタンス・アンプGの逆相入力端子に印加する信号減
衰手段を備えていないが、この信号減衰手段を付加して
も、上述したと同様な動作を行なわせることができる。
【0050】ところで、本実施例のコンダクタンス・ア
ンプG、バッファ・アンプGの具体的な構成は図2から
容易に想到できるのでその説明を省略する。
【0051】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように本発
明によれば、差動信号成分は出力端子に伝達されるが、
同相信号成分は出力端子に現れず、これによって同相信
号成分を高い同相除去比で除去することができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す回路図。
【図2】本発明の一実施例の具体的な構成を示す回路
図。
【図3】本発明の他の実施例の構成を示す回路図。
【図4】従来のフィルタ回路の構成を示す回路図。
【符号の説明】
IN1 ,IN2 入力端子 OUT 外部出力端子 R1 ,R2 ,R3 ,R4 抵抗器 G1 ,G2 ,G コンダクタンス・アンプ BUF1 ,BUF2 ,BUF バッファ・アンプ C1 ,C2 ,C コンデンサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力端子が直接または間接的に外部出力端
    子に接続されたコンダクタンス・アンプと、一端が前記
    コンダクタンス・アンプの出力端子に接続され、他端が
    接地されたコンデンサと、一端が第1の入力端子に接続
    され、他端が前記コンダクタンス・アンプの正相入力端
    子に接続された第1の抵抗器と、一端が前記コンダクタ
    ンス・アンプの正相入力端子に接続され、他端が接地さ
    れた第2の抵抗器と、一端が第2の入力端子に接続さ
    れ、他端が前記コンダクタンス・アンプの逆相入力端子
    に接続された第3の抵抗器と、一端が前記第1のコンダ
    クタンス・アンプの逆相入力端子に接続され、他端が前
    記外部出力端子に接続された第4の抵抗器とを備え、前
    記第1及び第2の抵抗器の抵抗値比と前記第3及び第4
    の抵抗器の抵抗値比とを等しくしたフィルタ回路。
  2. 【請求項2】第1のコンダクタンス・アンプと、一端が
    前記コンダクタンス・アンプの出力端子に接続され、他
    端が接地された第1のコンデンサと、出力端子が直接ま
    たは間接的に外部出力端子に接続され、正相入力端子が
    前記第1のコンダクタンス・アンプの出力端子に直接ま
    たは間接的に接続され、逆相入力端子が前記外部出力端
    子に接続された第2のコンダクタンス・アンプと、一端
    が前記第2のコンダクタンス・アンプの出力端子に接続
    され、他端が接地された第2のコンデンサと、一端が第
    1の入力端子に接続され、他端が前記第1のコンダクタ
    ンス・アンプの正相入力端子に接続された第1の抵抗器
    と、一端が前記第1のコンダクタンス・アンプの正相入
    力端子に接続され、他端が接地された第2の抵抗器と、
    一端が第2の入力端子に接続され、他端が前記コンダク
    タンス・アンプの逆相入力端子に接続された第3の抵抗
    器と、一端が前記第1のコンダクタンス・アンプの逆相
    入力端子に接続され、他端が前記外部出力端子に接続さ
    れた第4の抵抗器とを備え、前記第1及び第2の抵抗器
    の抵抗値比と前記第3及び第4の抵抗器の抵抗値比とを
    等しくしたフィルタ回路。
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