JPH06152134A - 多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents

多層セラミック基板の製造方法

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JPH06152134A
JPH06152134A JP29480892A JP29480892A JPH06152134A JP H06152134 A JPH06152134 A JP H06152134A JP 29480892 A JP29480892 A JP 29480892A JP 29480892 A JP29480892 A JP 29480892A JP H06152134 A JPH06152134 A JP H06152134A
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靖彦 箱谷
Yoshihiro Bessho
芳宏 別所
Sei Yuhaku
祐伯  聖
Minehiro Itagaki
峰広 板垣
Kazuhiro Miura
和裕 三浦
Yoshifumi Nakamura
嘉文 中村
Seiji Moriguchi
清治 森口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、焼成時において厚み方向だけ収縮
し、平面方向には収縮しないガラス・セラミック多層基
板において、焼成時に発生する基板のコーナー部分の反
りが無いセラミック基板を容易に得ること目的とするも
のである。 【構成】 ガラス・セラミック低温焼結基板材料に少な
くとも有機バインダ、可塑剤を含むグリーンシートを作
製し、導体ペースト組成物で電極パターンを形成し、生
シートと別の電極パターン形成済みグリーンシートとを
所望枚数積層し、さらに、ガラス・セラミックの焼成温
度では焼結しない無機組成物よりなるグリーンシートで
ガラス・セラミックグリーンシート積層体を挟み込むよ
うに積層する。その後、グリーンシート積層体のコーナ
ー部分に丸みをつけるように切断加工を施し、積層体を
焼成する。しかる後、焼結しない無機組成物を取り除く
ことにより焼成時の収縮が平面方向で起こらないガラス
・セラミック基板を作製するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体LSI、チップ部
品などの電子部品を搭載し、かつそれらを相互配線する
ためのセラミック多層配線基板とその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、低温焼結ガラス・セラミック多層
基板の開発によって、使用できる導体材料に、金、銀、
銅、パラジウムまたはそれらの混合物が用いられるよう
になった。これらの金属は従来使用されたタングステ
ン、モリブデンなどに比べ導体抵抗が低く、且つ使用で
きる設備も安全で低コストに製造できる。
【0003】一方これらの金属の内、貴金属である金、
銀、パラジウムは高価でかつ価格変動が大きいことか
ら、安価で価格変動の少ないCu電極材料の使用が望ま
れている。
【0004】ここではそれらの低温焼結多層基板の代表
的な製造方法の一例を述べる。低温焼結多層基板の種類
には大きく分けて3種類の方法がある。まず第1に多層
基板の内層電極に銀を用い、低温焼結基板のグリーンシ
ートを所望の枚数積層し、空気中で焼成し、その後最上
層に銀、パラジウムペーストを印刷、焼成して得られる
ものである。これは内部にインピーダンスの小さい銀を
用い、最上層に半田耐熱を有する銀・パラジウムを使用
するものである。第2は、内部の電極に前者と同様に銀
を用い、最上層に銅を用いる方法で、最上層配線に銅を
用いることで、前者の銀・パラジウムに比べ低いインピ
ーダンス、半田濡れの点で有効なものである。しかし、
最上層に用いる銅は銀との共晶温度が低いため600℃
程度の低温焼成銅ペーストを用いなければならない。そ
の結果、接着強度、半田濡れの点で課題が多い。最後に
第3の方法として、内層および最上層に銅電極を用いる
方法がある。導体抵抗、半田濡れ性、コストの点で最も
良いがすべて窒素などの中性雰囲気で焼成しなければ成
らずその作製が困難である。一般に銅電極を使用するに
は、基板上にCuペーストをスクリーン印刷にて配線パ
ターンを形成し、乾燥後、Cuの融点以下の温度(85
0〜950℃程度)で、かつCuが酸化されず導体ペー
スト中の有機成分が十分燃焼するように酸素分圧を制御
した窒素雰囲気中で焼成を行なうものである。多層する
場合は、同様の条件で絶縁層を印刷焼成して得られる。
しかし、焼成工程における雰囲気を適度な酸素分圧下に
コントロールすることは困難であり、また多層化する場
合、各ペーストを印刷後その都度焼成を繰り返し行なう
必要があり、リードタイムが長くなり設備などのコスト
アップにつながるなどの課題を有している。そこで特願
昭59−147833号において、セラミック多層基板
の作製にあたり、酸化第二銅ペーストを用い、脱バイン
ダ工程、還元工程、焼成工程の3段階とする方法がすで
に開示されている。それは酸化第二銅を導体の出発原料
とし多層体を作製し、脱バインダ工程は、炭素に対して
充分な酸素雰囲気でかつ内部の有機バインダを熱分解さ
せるに充分な温度で熱処理を行なう。次に酸化第二銅を
銅に還元する還元工程、基板の焼結を行なう焼成工程に
より成立しているものである。これにより、焼成時の雰
囲気制御が容易になり緻密な焼結体が得られるようにな
った。
【0005】セラミック多層基板は、焼成時に焼結に伴
う収縮が生じる。この焼結に伴う収縮は、使用する基板
材料、グリーンシート組成、粉体ロットなどにより異な
る。これにより多層基板の作製においていくつかの問題
が生じている。まず第1に、多層セラミック基板の作製
において前述のごとく内層配線の焼成を行なってから最
上層配線の形成を行なうため、基板材料の収縮誤差が大
きいと、最上層配線パターンと寸法誤差のため内層電極
との接続が行えない。その結果、収縮誤差を予め許容す
るように最上層電極部に必要以上の大きい面積のランド
を形成しなければならず、高密度の配線を必要とする回
路には使用できない。また収縮誤差にあわせて最上層配
線のためのスクリーン版をいくつか用意しておき、基板
の収縮率に応じて使用する方法が取られている。この方
法ではスクリーン版が数多く用意しなければならず不経
済である。
【0006】一方、最上層配線を内層焼成と同時に行な
えば大きなランドを必要としないが、この同時焼成法に
よっても基板そのものの収縮誤差はそのまま存在するの
で、最後の部品搭載時のクリーム半田印刷において、そ
の誤差のため必要な部分に印刷できない場合が起こる。
また部品実装においても所定の部品位置とズレが生じ
る。
【0007】第2にグリーンシート積層法による多層基
板は、グリーンシートの造膜方向によって幅方向と長手
方向によってもその収縮率が異なる。このこともセラミ
ック多層基板の作製の障害となっている。
【0008】これらの収縮誤差をなるべく少なくするた
めには、製造工程において、基板材料およびグリーンシ
ート組成、の管理はもちろん、粉体ロットの違いや積層
条件(プレス圧力、温度)を十分管理する必要がある。
しかし、一般に収縮率の誤差は±0.5%程度存在する
と言われている。
【0009】このことは多層基板にかかわらずセラミッ
ク、およびガラス・セラミックの焼結を伴うものに共通
の課題であり、基板材料の焼結が厚み方向だけ起こり、
平面方向の収縮がゼロの基板が作製できれば上記の様な
課題が解決でき、工業上極めて有効である。
【0010】上記課題を解決するため、ガラス・セラミ
ック低温焼結基板材料に少なくとも有機バインダ、可塑
剤を含むグリーンシートを作製し、導体ペースト組成物
で電極パターンを形成し、前記生シートと別の電極パタ
ーン形成済みグリーンシートとを所望枚数積層し、しか
る後、前記低温焼結ガラス・セラミックよりなるグリー
ンシート積層体の両面、もしくは片面に、前記ガラス・
セラミック低温焼結基板材料の焼成温度では焼結しない
無機組成物よりなるグリーンシートで挟み込むように積
層し、前記積層体を焼成する。しかる後、焼結しない無
機組成物を取り除くことにより焼成時の収縮が平面方向
で起こらないガラス・セラミック基板の製造方法が特願
平3−257553号で提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
焼成時の収縮が平面方向で起こらないガラス・セラミッ
ク基板の製造方法において以下に示すような問題が明ら
かになった。
【0012】ガラス・セラミック基板は通常四角形(正
方形、長方形)の形状で製造されることが多いが、ガラ
ス・セラミックグリーンシート積層体の両面、もしくは
片面に焼成温度では焼結しない無機組成物よりなるグリ
ーンシートを積層した後、焼成処理を行なった時、セラ
ミック基板のコーナー部分が図1に示すように上方に反
ることがある。この原因は、ガラス・セラミック基板の
平面方向の収縮は、ガラス・セラミック基板の片面また
は両面に接合されたガラス・セラミックの焼成温度では
焼結しない無機組成物層により抑制されるが、ガラス・
セラミック基板の側面には無機組成物層は無くまた基板
のコーナー部分にはガラス・セラミック基板の収縮応力
が集中しやすいためと考えられる。ガラス・セラミック
基板のコーナー部分が反ると、焼成後に基板上に最上層
パターン形成のため導体ペーストをスクリーン印刷する
際に、印刷が困難になるばかりでなくスクリーン版を破
損することもある。そのため、基板焼成後に基板の反っ
たコーナー部分を除去する工程が必要となり、不経済で
ある。
【0013】アルミナ焼結基板などを乗せ加圧しながら
焼成を行ない基板反りを防止する方法もあるが、アルミ
ナ焼結基板がセラミックグリーンシート表面を覆うため
に、セラミックグリーンシートに含まれるバインダー、
可塑剤等の有機物の分解・飛散を妨げるため、焼成条件
の管理が難しい。
【0014】本発明は上記課題に鑑み、平面方向の収縮
が無いガラス・セラミック基板において、焼成時に発生
する基板のコーナー部分の反りを容易に防止するセラミ
ック基板の製造方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、ガラス・セラミック低温焼結基板材料に少なくとも
有機バインダ、可塑剤を含むグリーンシートを作製し、
導体ペースト組成物で電極パターンを形成し、前記生シ
ートと別の電極パターン形成済みグリーンシートとを所
望枚数積層し、さらに、前記ガラス・セラミックグリー
ンシート積層体を前記ガラス・セラミックの焼成温度で
は焼結しない無機組成物よりなるグリーンシートで挟み
込むように積層する。前記グリーンシート積層体のコー
ナー部分に丸みをつけるように切断加工した後、前記積
層体を焼成する。しかる後、焼結しない無機組成物を取
り除くことにより基板のコーナー部分の反りが無く、焼
成時の収縮が平面方向で起こらないガラス・セラミック
基板を作製するものである。
【0016】
【作用】本発明は前記のような工程を行なうことによっ
て、焼成時に厚み方向だけに収縮し、平面方向には収縮
しないガラス・セラミック基板において基板のコーナー
部分の反りを防止するものである。以下に本発明の作用
を説明する。
【0017】まず本発明の製造法は、ガラス・セラミッ
ク低温焼結基板材料に少なくとも有機バインダ、可塑剤
を含むグリーンシートを作製し、導体ペースト組成物で
電極パターンとビア電極を形成し、前記生シートと別の
電極パターン形成済みグリーンシートとを所望枚数積層
して多層化し、基板材料の焼成温度では焼結しない無機
組成物よりなるグリーンシートを前記ガラス・セラミッ
クグリーンシート積層体の両面、もしくは片面に積層す
る。その後、前記グリーンシート積層体のコーナー部分
に丸みをつけるように切断加工を施す。これにより、前
記積層体を焼成しても、厚み方向以外は収縮が起こらな
い。これは、両面もしくは片面に積層した焼結しない材
料で挟み込まれているため、平面方向の収縮が阻止され
るためと考えられる。また、グリーンシート積層体のコ
ーナー部分には丸みがついているためガラスセラミック
の焼成収縮応力の基板のコーナー部分への集中が緩和さ
れ、基板コーナー部分の反りが防止できるものである。
焼成後、不必要な焼結しない材料を取り除けば、所望の
基板が得られる訳である。
【0018】本セラミック基板の製造方法では、セラミ
ックグリーンシート積層体のコーナー部分を落とすた
め、コーナーに丸みをつけるように切断加工したが、こ
れはグリーンシートの形状にコーナーがあるため(四角
形)で、初めからコーナーの無い形状、例えば円形や円
形に近い形状のグリーンシートを用いれば、積層後に特
に積層体のコーナーを落とさなくても同様の効果がある
ことは明かである。
【0019】前記ガラス・セラミック積層体の焼成は通
常800℃〜1000℃の範囲で行なわれる。銅電極、
銀電極を使用する場合は900℃で行なう。
【0020】またガラス・セラミック低温焼結基板材料
の焼成温度では焼結しない無機組成物グリーンシートの
無機成分には、Al23,MgO,ZrO2,TiO2
BeO,BN,の内少なくとも1種以上を含。900℃
の焼成温度で行なう低温焼結基板材料には、Al23
最も有効である。
【0021】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。図2は本発明の一実施例のグリーン
シート積層体を示す図である。
【0022】(実施例1)まず多層セラミック基板作製
方法を説明する。
【0023】基板材料のガラス・セラミックにはホウ珪
酸鉛ガラス粉末にセラミック材料としてのアルミナ粉末
を重量比で50対50とした組成物(日本電気硝子社製
MLS−19)を用いた。このガラス・セラミック粉
を無機成分とし、有機バインダとしてポリビニルブチラ
ール、可塑剤としてヂ−n−ブチルフタレート、溶剤と
してトルエンとイソプロピルアルコールの混合液(30
対70重量比)を混合しスラリーとした。
【0024】このスラリーをドクターブレード法で有機
フィルム上に厚み約200μmのシート成形した。この
時、造膜から乾燥、打ち抜き、さらには必要に応じてバ
イアホール加工を行う各工程を連続的に行うシステムを
使用した。このグリーンシートに銀ペーストを用いて導
体パターンの形成およびビアホール埋め印刷をスクリー
ン印刷法によって行った。導体ペーストは、Ag粉末
(平均粒径1μm)に接着強度を得るためのガラスフリ
ット(日本電気硝子社製 GA−9ガラス粉末、平均粒
径2.5μm)を5wt%加えたものを無機成分とし、
有機バインダであるエチルセルロースをターピネオール
に溶かしたビヒクルとともに加えて、3段ロールにより
適度な粘度になるように混合したものを用いた。なおビ
ア埋め用のAgペーストは更に無機成分として前記ガラ
ス・セラミック粉末を15重量%加えたものを使用して
行なった。
【0025】次に、焼結の起こらないグリーンシートの
作製は無機成分としてアルミナ(住友化学工業社製 A
LM−41 平均粒径1.9μm)粉末のみを用い前記
ガラス・セラミック基板用グリーンシートと同様のグリ
ーンシート組成で、同様の方法でグリーンシートを作製
した。アルミナグリーンシートの厚みは約300μmで
ある。
【0026】前記導体形成済みグリーンシートを所定の
枚数積み重ね、さらにその両面に前記アルミナグリーン
シートを重ね合わせる。この状態で熱圧着して積層体を
形成した。熱圧着条件は、温度が80℃、圧力は200
Kg/cm2であった。図2(a)にその構成を示す。
1は前記基板材料によるグリーンシート層、2は内層電
極層、3はビア電極、4はアルミナによるグリーンシー
ト層である。積層体のサイズは、110mm×140m
mの長方形で、厚みは1.5mmであった。
【0027】次に前記積層体のコーナー部分を除去する
ためにコーナーに丸みをつけるよう(R=10mm)に
切断加工した。図2(b)に加工後のグリーンシート積
層体を示す。コーナー部分を除去した前記積層体をアル
ミナ96%基板上に乗せ焼成する。焼成条件はベルト炉
によって空気中の900℃で1時間焼成を行なった。
(900℃の保持時間は約12分である。) 焼成後の積層体の表面には未焼結のアルミナ層が存在す
るため、酢酸ブチル溶剤中で超音波洗浄を行なったとこ
ろアルミナ層がきれいに取り除くことができた。
【0028】この焼成後の基板の収縮率は0.1%以下
で、平面方向の収縮が起こっておらず、また基板コーナ
ー部分の反りも全くなかった。さらにこの多層基板に銀
・パラジウムペーストによって最上層パターンをスクリ
ーン印刷し、乾燥の後焼成を前記と同様の方法で行なっ
た。
【0029】(実施例2)基板材料のガラス・セラミッ
クグリーンシートは実施例1と同様の組成の物を用い
た。厚み200μmのグリーンシートにビアホールを形
成した後、CuOペーストを用いて導体パターンの形成
およびビアホール埋め印刷をスクリーン印刷法によって
行った。導体ペーストは、CuO粉末(平均粒径3μ
m)に接着強度を得るためのガラスフリット(日本電気
硝子社製 LS−0803ガラス粉末、平均粒径2.5
μm)を3wt%加えたものを無機成分とし、有機バイ
ンダであるエチルセルロースをターピネオールに溶かし
たビヒクルとともに加えて、3段ロールにより適度な粘
度になるように混合したものを用いた。なおビア埋め用
のCuOペーストは更に無機成分として前記ガラス・セ
ラミック粉末を15重量%加えたものを使用して行なっ
た。
【0030】次に焼結の起こらないグリーンシートの作
製は無機成分として酸化ベリリウム(関東化学社製
平均粒径1μm)粉末のみを用い前記ガラス・セラミッ
ク基板用グリーンシートと同様のグリーンシート組成
で、同様の方法でグリーンシートを作製した。前記酸化
ベリリウムグリーンシートの厚みは約300μmであ
る。
【0031】前記導体形成済みグリーンシートを所定の
枚数積み重ね、さらにその両面に前記酸化ベリリウムグ
リーンシートを重ね合わせる。この状態で熱圧着して積
層体を形成した。熱圧着条件は、温度が80℃、圧力は
200Kg/cm2であった。積層体のサイズは、11
0mm×110mmの正方形で、厚みは1.3mmであ
った。
【0032】次に前記積層体のコーナー部分を除去する
ためにコーナーに丸みをつけるよう(R=8mm)切断
加工した。コーナー部分を除去した前記積層体をアルミ
ナ96%基板上に乗せ焼成する。
【0033】次に、焼成の工程を説明する。まず最初
は、脱バインダ工程である。発明に使用したグリーンシ
ート、CuOペーストの有機バインダは、ポリビニルブ
チラール及びエチルセルロースである。したがって空気
中での分解温度は、500℃以上あれば良いので、60
0℃の温度で前記積層体の脱脂処理を行なった。その後
前記積層体を水素ガス100%雰囲気中で200℃ー5
時間で還元した。この時のCu層をX線回折により分析
したところ100%Cuであることを確認した。
【0034】次に焼成工程は、純窒素中900℃である
メッシュベルト炉で焼成した。以上の様にして作製した
積層体の表面の酸化ベリリウム層を実施例1と同様超音
波洗浄にて取り除き収縮率を評価したところを基板の収
縮率は0.05%以下であり、またコーナー部分の反り
も無かった。さらにこの多層基板に市販のCuペースト
(デュポン社製 QP153)によって最上層パターン
をスクリーン印刷し、乾燥の後、窒素中での焼成を前記
と同様の方法で行なった。
【0035】なお本実施例において、未焼結材料として
Al23およびBeOを用いたが、その他MgO,Zr
2,TiO2,BNを用いても同様の効果が得られた。
【0036】
【発明の効果】本発明は前記のような工程を行なうこと
によって、焼成時において厚み方向だけ収縮し、平面方
向には収縮しない多層ガラス・セラミック基板におい
て、焼成時に発生する基板のコーナー部分の反りが無い
セラミック基板を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼成時にセラミック基板のコーナー部分に発生
する反りを示す図
【図2】本発明の一実施例のグリーンシート積層体の構
成図
【符号の説明】
1 ガラス・セラミックグリーンシート層 2 内部電極層 3 ビア電極 4 アルミナグリーンシート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/13 23/12 H05K 1/03 L 7011−4E 9355−4M H01L 23/12 N (72)発明者 板垣 峰広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 三浦 和裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 嘉文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 森口 清治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体ペースト組成物で電極パターンを形成
    した少なくとも有機バインダ、可塑剤を含むガラス・セ
    ラミックよりなるグリーンシートを所望枚数積層した
    後、前記ガラス・セラミックの焼成温度では焼結しない
    無機組成物よりなるグリーンシートを前記ガラス・セラ
    ミック積層体の両面、もしくは片面に積層し、前記積層
    体のコーナー部分に丸みをつけるように切断加工した
    後、焼成処理を行い、その後前記焼結しない無機組成物
    を取り除くことを特徴とする多層セラミック基板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】焼成温度を800℃〜1000℃の範囲で
    行なうことを特徴とする請求項1に記載の多層セラミッ
    ク基板の製造方法。
  3. 【請求項3】焼成処理で焼結しない無機組成物よりなる
    グリーンシートが、Al23,MgO,ZrO2,Ti
    2,BeO,BN,の内少なくとも1種以上を含むグ
    リーンシートからなることを特徴とする請求項1に記載
    の多層セラミック基板の製造方法。
  4. 【請求項4】焼成処理で焼結しない無機組成物を超音波
    洗浄法で取り除くことを特徴とする請求項1に記載の多
    層セラミック基板の製造方法。
  5. 【請求項5】導体ペーストがAg,Ag/Pd,Ag/
    Pt,Cuのいずれかを主成分とすることを特徴とする
    請求項1に記載の多層セラミック基板の製造方法。
  6. 【請求項6】酸化第2銅を主成分とする導体ペースト組
    成物で電極パターンを形成した少なくとも有機バイン
    ダ、可塑剤を含むガラス・セラミックよりなるグリーン
    シートを所望枚数積層した後、前記ガラス・セラミック
    の焼成温度では焼結しない無機組成物よりなるグリーン
    シートを前記ガラス・セラミック積層体の両面、もしく
    は片面に積層し、前記積層体のコーナー部分に丸みをつ
    けるように切断加工した後、これらを空気中で多層体内
    部の有機バインダが分解・飛散する温度で熱処理し、し
    かる後、水素もしくは水素と窒素の混合ガス雰囲気中で
    還元熱処理を行い、さらに、前記還元熱処理済み多層体
    を窒素雰囲気中で焼結させ、しかる後、焼結しない無機
    組成物を取り除くことを特徴とする多層セラミック基板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】焼成処理で焼結しない無機組成物を取り除
    いた後、さらに最上層部にCuペーストで配線パターン
    を形成し、窒素雰囲気中で焼成することを特徴とする請
    求項6記載の多層セラミック基板の製造方法。
  8. 【請求項8】焼成処理を800℃〜1000℃の範囲で
    行なうことを特徴とする請求項6に記載の多層セラミッ
    ク基板の製造方法。
  9. 【請求項9】焼成処理では焼結しない無機組成物グリー
    ンシートが、Al23,MgO,ZrO2,TiO2,B
    eO,BN,の内少なくとも1種以上を含むグリーンシ
    ートからなることを特徴とする請求項6に記載の多層セ
    ラミック基板の製造方法。
  10. 【請求項10】焼成処理で焼結しない無機組成物を超音
    波洗浄法で取り除くことを特徴とする請求項6に記載の
    多層セラミック基板の製造方法。
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