JPH06151047A - 透明面発熱体 - Google Patents

透明面発熱体

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JPH06151047A
JPH06151047A JP33942592A JP33942592A JPH06151047A JP H06151047 A JPH06151047 A JP H06151047A JP 33942592 A JP33942592 A JP 33942592A JP 33942592 A JP33942592 A JP 33942592A JP H06151047 A JPH06151047 A JP H06151047A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
transparent
film layer
gan
sputtering method
Prior art date
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Pending
Application number
JP33942592A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kiyohara
章夫 清原
Takeshi Yoshimi
武 吉見
Takeshi Yoshii
健 吉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 透明成形物基体と、片面あるいは両面に金属
窒化物からなる透明薄膜層を有する金属薄膜層とを積層
した構成を有し、更に金属窒化物はGaNからなり、透
明薄膜層表面のシート抵抗が20Ω/□以下であること
を特徴とする。 【効果】 昇温時間が短く、耐湿熱特性、耐久性に優れ
た透明薄膜ヒータを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明面発熱体に関し、よ
り詳しくは、LCDディスプレイ等の保温用ヒータ等と
して使用される透明面発熱体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば車載用LCDディスプレイは、寒
冷地や冬場において、LCDが0℃以上でないと正常な
動作をしないため水点下から0〜10℃以上に暖める必
要があり、ITO/PETフィルム等の積層体からなる
透明面発熱体がヒータとして使用されていた。ITO/
PETフィルムの積層体では、通常表面のシート抵抗が
50Ω/□以上が可能であり、このような値のシート抵
抗では車載用LCDディスプレイ用等として昇温時間が
長くなり過ぎるし、PETフィルムを使用する場合は、
製膜温度が150℃以下に制約され、150℃以下で製
膜したITO膜は一般的に結晶性や耐久性も悪く、抵抗
値の上昇を招くことが多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、昇温時間の短い面ヒータ、即ちシート抵抗が小
さく、耐湿熱性が良く、耐久性の良い透明薄膜ヒータを
提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の透明面
発熱体は、透明成型物基体と、片面あるいは両面に金属
窒化物からなる透明薄膜層を有する金属薄膜層を積層し
たことを特徴とする。
【0005】請求項2に記載の透明面発熱体は、金属窒
化物がGaNからなり透明薄膜層表面のシート抵抗が2
0Ω/□以下であることを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明においては、シート抵抗が充分小さい金
属薄膜層の片面あるいは両面に金属窒化物からなる透明
薄膜層を積層するので、耐久性の良いシート抵抗の小さ
い面発熱体が得られる。
【0007】金属窒化物に、透明薄膜層表面のシート抵
抗が20Ω/□以下のGaNを使用するので、面発熱体
のシート抵抗を大きくすることなく昇温時間の小さい透
明面発熱体が得られる。
【0008】
【実施例】次ぎに、本発明の実施例について説明する。
本発明に係る透明面発熱体に用いられる透明成型物基体
は、特に制限ないが、透明なフィルムや薄板に形成可能
なものならば適用可能である。例えば有機系成形物基体
としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチ
レンナフタレート樹脂、ポリカーボネイト樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタート樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、
フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール系樹脂、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、ポリウレタ
ン、芳香性ポリアミド、ポリビニリデン樹脂等、又無機
系成形物基体としては、ガラス等である。
【0009】金属薄膜層は、導電性の良い金属、金、
銀、銅、パラジウムの4元素と、各々のうち、選ばれた
2種以上の金属の合金からなる単層膜、あるいは上記4
元素から選択された任意の金属を2〜3層に積層した2
層、3層膜でも良い。
【0010】金属薄膜層の形成は、使用する金属に応じ
て適宜の方法で良いが、パラジウムの製膜は高周波スパ
ッタリング法により、銀の場合は直流スパッタリング法
により、金、銅についても適宜のスパッタリング法によ
り薄膜を形成すれば良い。金属薄膜層としてはシート抵
抗値1〜20Ω/□位が望ましく、膜厚は材料にもよる
が、パラジウムと銀の積層膜では50Å程度である。
【0011】合金薄膜層を形成する場合は、各々の金属
をターゲットとした二源スパッタリング法により、又積
層膜の形成は、連続的に先に形成した薄膜上に次の金属
の薄膜をスパッタリングすることで形成できる。
【0012】金属窒化物は、一般的に耐湿性、耐薬品性
等、耐久性に優れていることが知られており、透明性の
良いものとしては、AlN,GaN等があり、導体、半
導体レベルの比抵抗を示すものとしては、ZrN,B
N,GaN,InN等がある。面発熱体を使用する目的
に合わせて、適宜の窒化物を用いれば良く透明であれば
特に制限はない。
【0013】特に、GaNの透明薄膜層は粉末GaNを
固めた粉末ターゲットを用いて高周波マグネトロンスパ
ッタリング法によって形成し、スパッタガスにAr、N
、Hを導入し、Ar、N、Hの比を夫々調整す
ることで、比抵抗0.1〜10Ω・cm得られる。
【0014】GaN透明薄膜の光屈折率は2.4であ
り、光屈折率1.9〜2.2であるITO薄膜に比較す
ると、GaN透明薄膜の方が光反射防止膜しては効果が
大きくなるので、金属薄膜+ITO薄膜の組み合わせ
と、金属薄膜+GaN薄膜の組み合わせとの光透過率を
比較しても、金属薄膜+GaN薄膜の組み合わせの方が
有利となる。
【0015】窒化ガリウム薄膜の形成は、粉末GaNを
固めた粉末ターゲットを用いて高周波マグネトロンスパ
ッタリング法により形成する。スパッタガスは、Ar、
、Hを導入し、Ar、N、Hの比を各々調整
することで、比抵抗0.1〜10Ω・cmのGaN薄
膜を形成する。この時必要なGaN薄膜の厚さは400
Å程度となる。
【0016】次ぎに具体的実施例を図1、図2に示す。
図1は、本発明にかかる1実施例の透明面発熱体1の一
部断面図であり、同発熱体1は、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(厚さ125μm)からなる透明成形物
基体6の上にPd薄膜層5を積層し、その上にAg薄膜
層4を積層し、更にその上に、Pd薄膜層3を積層し、
その上にGaN薄膜層2を積層したものである。
【0017】透明面発熱体1の製造工程は、先ずPd薄
膜層5が基体6のPETフィルムの温度を室温〜100
℃とし、製膜圧力0.0088Torr、高周波電力2
50wの高周波スパッタリング法により基体6の上に形
成される。引き続きAg薄膜層4が、基体6の温度を室
温〜100℃、製膜圧力0.0088Torr、直流電
力800wの直流スパッタリング法により、上記Pd薄
膜層5の上に、直接形成される。更にAg薄膜層4の上
に上記と同じ条件の高周波スパッタリング法により、P
d薄膜層3が形成される。この時Pd+Ag+Pdの膜
厚は50Å程度とする。次ぎにGaN薄膜2が基体6の
温度、室温〜150℃、製膜圧力0.013Torr、
高周波電力200wの条件で、前記したGaNの粉末タ
ーゲットを用いて高周波マグネットスパッタリング法に
よりPd薄膜層3の上に350Åの厚さに形成された。
【0018】図2は、本発明にかかる別の実施例の透明
面発熱体21の一部断面図を示す。同発熱体21の構成
は、透明成形物基体26、GaN薄膜層27、Pd薄膜
層25、Ag薄膜層24、Pd薄膜層23、GaN薄膜
22からなる。
【0019】各薄膜層の成形は、前記した方法に準じて
行う。この時、各薄膜層の厚さは、GaN薄膜層7が4
00Å、Pd25+Ag24+Ad23層で50Å、G
aN薄膜層22が350Åとされる。
【0020】具体的な実施例の透明面発熱体1と、別の
実施例21を共に図3に示す車載用カラーLCDヒータ
10として試作し性能評価を行ったが、どちらも光透過
率85%以上(全光線)、耐湿熱性60℃95%RHで
1000時間、昇温時間DC12Vで−20℃からスタ
ートして0℃〜5℃に昇温するのに1分間以内、温度サ
イクルヒータOFFで−30℃(30分)、80℃(3
0分)、3000サイクル、ヒータONで−30℃(3
0分)、80℃(30分)、1000サイクルの各項目
を満足するものであった。
【0021】車載用カラーLCD14は、LCDヒータ
10を液晶ディスプレイ11の裏面に透明接着層12に
より接着し、更に、LCDヒータ10の下方にバックラ
イト13を設けたものである。LCDヒータ10として
は、前記透明面発熱体1、21を用いた。
【0022】温度サイクルとは、部品を高温と低温の両
極限の雰囲気温度にさらしたり、又極地において機器や
部品を保温された容器のなかに入れたり出したりする時
に経験するような比較的短時間内に交互にさらされる時
の熱衝撃に対する部品の抵抗性を判定する目的で行われ
るテスト条件である。
【0023】
【発明の効果】以上の構成からなる透明面発熱体は、昇
温時間が短く、耐湿熱特性、耐久性に優れた透明薄膜ヒ
ータを提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる透明面発熱体の一部断面図であ
る。
【図2】本発明にかかる透明面発熱体の別の実施例の一
部断面図である。
【図3】発明にかかる透明面発熱体を車載用カラーLC
Dに組み込んだ説明図である。
【符号の説明】
1 透明面発熱体 2 GaN薄腹層 3 Pd薄膜層 4 Ag薄膜層 5 Pd薄膜層 6 透明成形物基体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明成型物基体と、片面あるいは両面に
    金属窒化物からなる透明薄膜層を有する金属薄膜層とを
    積層したことを特徴とする透明面発熱体。
  2. 【請求頂2】 請求項1に記戴の透明面発熱体におい
    て、金属窒化物はGaNからなり、透明薄膜層表面のシ
    ート抵抗が20Ω/□以下であることを特徴とする透明
    面発熱体。
JP33942592A 1992-11-06 1992-11-06 透明面発熱体 Pending JPH06151047A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001091518A1 (en) * 2000-05-22 2001-11-29 Park Sung Don Method for producing thin film heating element and heating device using same
WO2020149306A1 (ja) * 2019-01-15 2020-07-23 積水化学工業株式会社 面状発熱体

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JPWO2020149306A1 (ja) * 2019-01-15 2021-12-02 積水化学工業株式会社 面状発熱体

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