JPH06150891A - モリブデン箔と導体リード部の接続方法 - Google Patents

モリブデン箔と導体リード部の接続方法

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JPH06150891A
JPH06150891A JP32375792A JP32375792A JPH06150891A JP H06150891 A JPH06150891 A JP H06150891A JP 32375792 A JP32375792 A JP 32375792A JP 32375792 A JP32375792 A JP 32375792A JP H06150891 A JPH06150891 A JP H06150891A
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JP
Japan
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molybdenum foil
conductor lead
carbon
lead portion
film
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JP32375792A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Hishinuma
宣是 菱沼
Kenichi Hirose
賢一 廣瀬
Ryushi Igarashi
龍志 五十嵐
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 白金や白金クラッドなどのバインダーを使用
しなくても十分な強度でモリブデン箔と導体リード部を
加圧溶接により接続する方法を提供する。 【構成】 管球の封止部11に埋設されるモリブデン箔
4と、該モリブデン箔4に接続される導体リード部Lの
接続方法において、前記モリブデン箔4と/または導体
リード部Lに炭素を含む膜6を形成する工程と、この炭
素を含む膜6を介在させてモリブデン箔4と導体リード
部Lとを加圧溶接する工程とを含むことを特徴とする。
また前記炭素を含む膜6を形成させる変わりに、炭素を
含有するモリブデン箔4を用いてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモリブデン箔と導体リー
ド部の接続方法に関し、詳しくは、白金や白金クラッド
などのバインダーを使用しなくても、十分な強度でモリ
ブデン箔と導体リード部との接続を、加圧溶接により確
実に達成することができる接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】管球のバルブ材料として石英ガラスが使
用されることが多いが、石英ガラスは管球の構成材料で
あるタングステンやモリブデンとは膨張係数が大きく異
なるので、通常、封止部には30μm程度の厚みを有す
るモリブデン箔を埋設し、このモリブデン箔に管球内部
に伸びて電極もしくはフィラメントと接続される内部リ
ードおよび管球外部に伸びる外部リードなどの導体リー
ド部が溶接により接続され、管球の封止部における導通
が確保されている。
【0003】従来のモリブデン箔とタングステンやモリ
ブデン製の導体リード部との溶接による接続構造を図6
に示す白熱電球の封止部に基づいて説明する。図6に示
すように、白熱電球はバルブ1の端部に封止部11が形
成され、この封止部11にモリブデン箔4が埋設されて
いる。このモリブデン箔4には、バルブ1内に配設され
たフィラメント2より伸びる内部リード3と、外部リー
ド5(以下内部リード3と外部リード5をまとめて導体
リード部Lとも称する)が溶接により接続されるが、こ
の溶接する内部リード3の端部31と外部リード5の端
部51に対向する部分に比較的融点の低い白金や白金ク
ラッドなどのバインダー7を介在させて行っていた。こ
のバインダー7のうち、白金クラッドは図3に示すよう
に、厚み28μmのモリブデン箔71を厚み1μmの白
金箔72で覆ったものである。
【0004】これら白金や白金クラッドなどのバインダ
ー7を使用する目的は、モリブデン箔4とモリブデンま
たはタングステンよりなる導体リード部Lの温度上昇を
抑え、白金などのバインダー7を融かしてモリブデン箔
4と導体リード部Lを接合し、このときモリブデン箔4
および導体リード部Lの窒化、酸化、再結晶による機械
的強度の低下を防ごうとするものである。また、モリブ
デン箔4および導体リード部Lの温度上昇が少ないの
で、溶接時の溶接電極へのピックアップも少なく、比較
的容易に溶接できる利点がある。しかしながら、白金は
高価な貴金属でありコストアップとなる問題点を有しお
り、その他にも白金とバルブ材料である石英ガラスとの
膨張係数の違いにより、封止部11にクラックが入るこ
とがあるという問題点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような事情から、
白金や白金クラッドなどのバインダーを使用しないでモ
リブデン箔と導体リード部を直接溶接により接続するた
めの構造が、実公昭53−13251号や特公昭63−
40354号に開示されている。これらに開示された構
造は、モリブデン箔と導体リード部の接触面積を少なく
して、溶接電流の集中化を図ることにより溶接強度を得
ようとするものであるが、白金や白金クラッドなどのバ
インダーを使用した場合に比較して溶接強度は弱く、溶
接強度を強くしようとして溶接電流を上げると、モリブ
デン箔および導体リード部が窒化、酸化、再結晶により
脆化し、箔切れを起こしたり、機械的強度の低下を招い
たりしてしまう。特に、両端封止型の白熱電球の場合
は、石英製のバルブを加熱封止するときに、フィラメン
トの両端に内部リード、モリブデン箔、外部リードを接
続したフィラメント組立体の両端を引っ張りながら封止
するので、モリブデン箔と内部リード、外部リードなど
の導体リード部の溶接強度は特に強いものが要求される
が、白金や白金クラッドなどのバインダーを使用しない
ものについては、この強い溶接強度は達成されていない
のが実情である。
【0006】本発明は以上のような問題点を解決するた
めに成されたものであり、その目的とするところは、白
金や白金クラッドなどのバインダーを使用しなくても十
分な強度でモリブデン箔と導体リード部を加圧溶接によ
り接続する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のモリブデ
ン箔と導体リード部の接続方法は、管球の封止部に埋設
されるモリブデン箔と、該モリブデン箔に接続される導
体リード部の接続方法において、前記モリブデン箔と/
または導体リード部に炭素を含む膜を形成する工程と、
この炭素を含む膜を介在させてモリブデン箔と導体リー
ド部とを加圧溶接する工程とを含むことを特徴とする。
また第2のモリブデン箔と導体リード部の接続方法は、
管球の封止部に埋設されるモリブデン箔と、該モリブデ
ン箔に接続される導体リード部の接続方法において、前
記モリブデン箔として30重量ppm以上の炭素を含有
するものを使用し、該炭素を含有するモリブデン箔と導
体リード部を加圧溶接により接続することを特徴とす
る。
【0008】
【作用】上記した第1の方法によれば、モリブデン箔と
/または導体リード部の溶接される箇所に炭素を含む膜
を形成して溶接するので、炭素によりモリブデン箔およ
び導体リード部の脆化が防止され、モリブデン箔と導体
リード部が強固に加圧溶接により接続される。また第2
の方法によれば、モリブデン箔として溶接箇所に30重
量ppm以上の炭素を含むものを使用するので、溶接時
にこの炭素がモリブデン箔の脆化を防止し、モリブデン
箔と導体リード部が強固に加圧溶接により接続される。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図1は本発明のモリブデン箔と導体リード部
の接続方法を用いて製作した白熱電球の一端側封止部で
ある。図1に示すように、バルブ1の管軸に沿ってフィ
ラメント2が配設され、バルブ1の端部の封止部11に
はモリブデン箔4が埋設されている。このモリブデン箔
4は、あらかじめ蒸着工程において、その表面に便宜上
点線で示す炭素を含む膜6が蒸着により形成されたもの
である。そして、フィラメント2より伸びる内部リード
3の端部31および外部リード5の端部51が、この炭
素を含む膜6を介してモリブデン箔と加圧溶接により接
続される。尚、フィラメント2と内部リード3、モリブ
デン箔4、外部リード5が接続された構造物をフィラメ
ント組立体Fと称する。
【0010】このフィラメント組立体Fがバルブ材料で
ある石英管内に配設され、モリブデン箔4に対向する位
置の石英管が加熱されてピンチャーにより封止部11が
形成されるが、このフィラメント組立体Fは両端の外部
リード5が引っ張られて、テンションがかけられた状態
で封止される。従って、モリブデン箔4と内部リード3
および外部リード5との溶接部分はある程度の強度が要
求される。
【0011】このモリブデン箔4の表面に蒸着により形
成される炭素を含む膜6の厚みは10nm程度である。
そしてこの外部リード5、モリブデン箔4、内部リード
3、フィラメント2が一体化されたフィラメント組立体
Fが一旦水素処理炉に送られ、適当量の炭素がモリブデ
ン箔4内に拡散すると同時に、モリブデン箔4表面の一
部の炭素は除去される。この水素処理されたフィラメン
ト組立体Fは封止工程に送られ、前記したように、両端
の外部リード5を100g程度のテンションで引っ張り
ながら石英管を加熱し、ピンチャーで封止部11が形成
される。尚、水素処理工程は加圧溶接によるモリブデン
箔4などの酸化が製品に影響を及ぼさない場合は、加圧
溶接の前工程に持ってきてもよい。
【0012】モリブデン箔4の表面に形成された炭素を
含む膜6は、導体リード部Lとモリブデン箔4との溶接
強度を強める。すなわち、モリブデン箔4は溶接により
再結晶するが、その際、炭素を含む膜6が粒界の酸化に
よる脆化を防止し、炭素で粒界の結合力が高められて溶
接強度が強くなる。図4に炭素を含む膜6の蒸着膜厚と
ピール強度(剥がれ強度)との関係を示す。図4に示す
ように、蒸着膜厚が増すにつれてピール強度も上昇し、
15nm程度で92gfとほぼ一定の強度となる。しか
しながら、この蒸着膜厚は不必要に厚くすると石英管の
封止工程で泡が発生し、密着不良などの不具合が生じる
ので、あまり厚く形成することは好ましくなく、10〜
20nm程度の膜厚が最適である。
【0013】この第1実施例においては、炭素を含む膜
6を蒸着によりモリブデン箔4に形成する場合について
説明したが、この炭素を含む膜6はモリブデン箔4以外
に、内部リード3および外部リード5などの導体リード
部Lに形成してもよく、溶接する箇所にのみ形成しても
よい。またこの炭素を含む膜6は、蒸着膜でなくペース
ト状の炭素またはエタノールなどの有機溶剤を溶接部分
のモリブデン箔4、導体リード部Lなどに塗布、滴下、
噴霧するようにしてもよい。
【0014】また本発明の第2の実施例においては、炭
素を含有したモリブデン箔4を使用し、導体リード部L
との溶接を行うことによっても達成される。この場合、
モリブデン箔4に含有された炭素がモリブデン箔4の脆
化を防止する役割を果たすものである。図5はモリブデ
ン箔に含有される炭素濃度とピール強度との関係を示し
たものであり、炭素含有量が30重量ppm以上になる
と、ピール強度はほぼ一定の値を示した。したがって、
30重量ppm以上の炭素を含有するモリブデン箔4を
使用することが本発明を実施するにあたって必要である
が、実際上は5000重量ppm以上の炭素をモリブデ
ン箔4に含有させるとモリブデンカーバイドの生成によ
ってかえってモリブデン箔4が脆化するので、30〜5
000重量ppm程度の含有量が適当である。
【0015】以上本発明を白熱電球の封止部11に埋設
されるモリブデン箔4と導体リード部Lについて説明し
たが、本発明は放電灯の電極より伸びる胴部に溶接する
場合にも有効である。すなわち、図2に示すように電極
胴部9の末端に形成された箔付切削部91とモリブデン
箔4との溶接には、通常白金線やタンタル線などがバイ
ンダーとして用いられるが、これらのバインダーを省略
しモリブデン箔4などに炭素を含む膜6などを形成する
ようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のモ
リブデン箔と導体リード部の接続方法によれば、白金な
どの高価なバインダーを使用しないで溶接しても、モリ
ブデン箔や導体リード部の脆化が防止され、強い溶接強
度で接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を白熱電球に適用した場合の封止部構造
の部分拡大断面図である。
【図2】本発明を放電灯に適用した場合の封止部構造の
部分拡大断面図である。
【図3】白金クラッドの説明用断面図である。
【図4】モリブデン箔への炭素蒸着膜厚とピール強度と
の関係図である。
【図5】モリブデン箔の炭素含有量とピール強度との関
係図である。
【図6】従来例の部分拡大断面図である。
【符号の簡単な説明】
1…バルブ 11…封止部 2…フィラメント 3…内部リード 4…モリブデン箔 5…外部リード 6…炭素を含む膜 7…バインダー 8…バルブ 9…電極胴部 L…導体リード部 F…フィラメント組立体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管球の封止部に埋設されるモリブデン箔
    と、該モリブデン箔に接続される導体リード部の接続方
    法において、 前記モリブデン箔と/または導体リード部に炭素を含む
    膜を形成する工程と、この炭素を含む膜を介在させてモ
    リブデン箔と導体リード部とを加圧溶接する工程とを含
    むことを特徴とするモリブデン箔と導体リード部の接続
    方法。
  2. 【請求項2】 前記炭素を含む膜が炭素蒸着膜であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のモリブデン箔と導体リー
    ド部の接続方法。
  3. 【請求項3】 前記炭素を含む膜がペースト状の炭素含
    有材料であることを特徴とする請求項1記載のモリブデ
    ン箔と導体リード部の接続方法。
  4. 【請求項4】 前記炭素を含む膜が有機溶剤被膜である
    ことを特徴とする請求項1記載のモリブデン箔と導体リ
    ード部の接続方法。
  5. 【請求項5】 管球の封止部に埋設されるモリブデン箔
    と、該モリブデン箔に接続される導体リード部の接続方
    法において、 前記モリブデン箔として30重量ppm以上の炭素を含
    有するものを使用し、該炭素を含有するモリブデン箔と
    導体リード部を加圧溶接により接続することを特徴とす
    るモリブデン箔と導体リード部の接続方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0657912A2 (en) * 1993-12-08 1995-06-14 Ushiodenki Kabushiki Kaisha Process for connection of a molybdenum foil to a molybdenum lead portion and method of producing a hermetically enclosed part of a lamp using the process

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0657912A2 (en) * 1993-12-08 1995-06-14 Ushiodenki Kabushiki Kaisha Process for connection of a molybdenum foil to a molybdenum lead portion and method of producing a hermetically enclosed part of a lamp using the process
EP0657912A3 (en) * 1993-12-08 1996-11-20 Ushio Electric Inc Method of connecting a molybdenum foil to a part of a molybdenum conductor and method of manufacturing a hermetically sealed lamp part using this method.

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