JPH06150755A - 電気機器用絶縁テープ - Google Patents

電気機器用絶縁テープ

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Publication number
JPH06150755A
JPH06150755A JP4195593A JP4195593A JPH06150755A JP H06150755 A JPH06150755 A JP H06150755A JP 4195593 A JP4195593 A JP 4195593A JP 4195593 A JP4195593 A JP 4195593A JP H06150755 A JPH06150755 A JP H06150755A
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JP
Japan
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resin
layer
insulating tape
weight
electric
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Pending
Application number
JP4195593A
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English (en)
Inventor
Yasuro Kashiwagi
康郎 柏木
Eiji Mizuma
英二 水間
Shigemasa Nakano
繁昌 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Shinko Corp
Shinko Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shinko Chemical Co Ltd
Shinko Chemical Industries Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shinko Chemical Co Ltd, Shinko Chemical Industries Co Ltd filed Critical Shinko Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、絶縁テープが、基材に樹脂を含浸
してBステージ状態とした電気絶縁プリプレグ層とこの
電気絶縁プリプレグ層の片面に積層された表面が平滑な
外装用樹脂層からなることにより、表面が平滑になって
外観が良好になると共に吸湿後の絶縁抵抗や耐電圧が至
極高くなる等、安定した電気特性が得られる上、浮塵の
付着を防止した電気機器用絶縁テープを提供することを
目的とする。 【構成】 本発明は、トランスなどの電気機器に用いら
れる絶縁テープであって、該絶縁テープが、基材に樹脂
を含浸してBステージ状態とした電気絶縁プリプレグ層
とこの電気絶縁プリプレグ層の片面に積層された表面が
平滑な外装用樹脂層からなり、且つこの外装用樹脂が着
色されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトランスなどの電気機器
のコイルのモールド等に特に好適に用いられる電気機器
用絶縁テープに関する。
【0002】
【従来の技術】コイルとは、本来線材をらせん状に巻い
たものをいい、電気的には幾何学的に巻回された電流通
路を有し、電気回路内で自己インダクタンスとして作用
する電子部品をいう。
【0003】又、トランスは共通の磁気回路を持つ2個
のコイルを組み合わせて、電磁誘導を利用して交流電圧
の昇降、またはインピーダンスの交換を行う電子部品で
ある。
【0004】このコイルやトランスは電話装置、搬送装
置などの有線通信機器、船舶、航空機、車両、商業用の
緒種の通信装置、テレビ、ラジオ、テープレコーダなど
の民生機器、電子計算機、計測機器、制御装置、省力化
機器などの産業機器、防衛機器、宇宙用機器のように小
形、軽量、信頼性をねらいとする高信頼性機器など、電
子産業の分野の他、特に、電力送配電分野における電圧
変換装置等、広範にわたって使用されている。
【0005】コイルをモールドする方法としては、塗り
込み、刷毛塗り、流し塗り、常圧含浸、真空含浸或いは
滴下含浸などの含浸法、粉末塗装法又は電着塗装法等が
挙げられる。
【0006】これらの方法では、作業者が汚れ易く、し
かも作業性が悪いうえ、コイルに施すべき樹脂量を一定
にしにくいばかりか、塗装後の表面に細かい凹凸ができ
て均一な絶縁層の形成が困難になり、また樹脂層の肉厚
が不均一になって誘電率や耐電圧等の電気特性にバラツ
キが生じるうえ、その調整が困難であると共に不要な部
分にも樹脂が付着して樹脂が無駄になる。
【0007】又、これらの方法では厚い絶縁層の形成が
困難であり、厚い絶縁層を形成するには複数回の含浸や
塗装を繰り返す必要があるので作業性が悪いのであり、
更に、このように複数回の含浸や塗装を繰り返している
間に絶縁層の表面や内部に浮塵が付着し、吸湿抵抗や破
壊電圧が急激に低下するなどの欠点がある。
【0008】そこで、高圧トランスとして、コイルボビ
ンに巻装されたコイルを覆う如く装着された所定の厚み
を有するシート状絶縁材を溶融することによって、前記
コイルの含浸とモールドを行うことが提案されている
(実開昭60ー119718号公報)。
【0009】そして、このシート状絶縁材はコイルに巻
回する際の張力によって破断しないように繊維基材が用
いられ、しかもコイルを固着するためにエポキシ樹脂等
の熱硬化性樹脂が含浸され、Bステージ状態まで半硬化
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これで
は繊維基材の使用によって表面に凹凸ができるので外観
が悪くなる。
【0011】又、この凹凸によって樹脂層の厚さが異な
るので、吸湿後の絶縁抵抗や耐電圧が悪化する等、安定
した電気特性が得られなくなる場合がある。
【0012】本発明は、上記技術的課題を解消するため
に完成されたものであって、絶縁テープが、基材に樹脂
を含浸してBステージ状態とした電気絶縁プリプレグ層
とこの電気絶縁プリプレグ層の片面に積層された表面が
平滑な外装用樹脂層からなることにより、表面が平滑に
なって外観が良好になると共に吸湿後の絶縁抵抗や耐電
圧が至極高くなる等、安定した電気特性が得られる上、
浮塵の付着を防止した電気機器用絶縁テープを提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電気機器用絶縁
テープにおいては、上記目的を達成するために、トラン
スなどの電気機器に用いられる絶縁テープであって、該
絶縁テープが、基材に樹脂を含浸してBステージ状態と
した電気絶縁プリプレグ層とこの電気絶縁プリプレグ層
の片面に積層された表面が平滑な外装用樹脂層からなる
ことを特徴とするものである。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる基材としては、後述する熱硬化性樹脂組成物
を含浸ないし保持し得るものであれば特に限定されるも
のではなく、繊維基材、或いは合成樹脂等で形成された
パンチングフィルム等が挙げられるのであり、これらの
うち、特に、繊維基材が樹脂保持量が大であり、また強
度或いは電気特性等が良好であるなどの観点より、最も
望ましい。
【0015】この繊維基材としては、有機系繊維製布、
無機系繊維製布、有機・無機系繊維製布、有機系繊維製
不織布、無機系繊維製不織布又は有機・無機系繊維製不
織布等が挙げられる。
【0016】本発明で好適に用いられる繊維基材として
は、例えばガラス布、ポリエステル布、ガラス・ポリエ
ステル交織布、ポリエステル不織布、芳香族ポリアミド
布等のポリアミド布又はポリアミド不織布等が挙げられ
るのであり、これらのうち、強度が著しく大で、しかも
電気特性が優れるガラス布或いは無アルカリガラス布が
最も望ましい。
【0017】上述の繊維基材のうち、特に絶縁破壊電圧
及び引張り強さを低下させることがなく、巻き付け性つ
まり作業性を向上させることができるなどの観点より、
有機系繊維、無機系繊維或いは有機・無機系繊維で形成
された朱子織り布又は綾織り布が最も望ましい。
【0018】この基材は、厚さが0.05〜0.4mmと
するのが望ましく、この厚さが0.05mm未満では所
望の強度が得られなかったり、樹脂の保持量が少なくな
って所要の電気特性が得られなくなるので望ましくな
く、一方、0.4mmを超えると取扱性が悪くなった
り、不経済になるので、望ましくなく、従って、これら
の観点より、0.1〜0.3mmの範囲とするのが最も望
ましい。
【0019】本発明においては、上記基材に、後述する
熱硬化性樹脂の組成物を含浸ないし保持させて公知の方
法でBステージ状態(半硬化状)にして電気絶縁プリプ
レグ層が得られるが、この熱硬化性樹脂としては以下の
ものが挙げられる。
【0020】即ち、この熱硬化性樹脂としてはコイルの
モールドに用いられるものであれば特に限定されるもの
ではないが、具体的には、例えばビスフェノールAエポ
キシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂又はハロゲン化エポ
キシ樹脂等のエポキシ樹脂、アルキド樹脂、アミノアル
キド樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
熱硬化性ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノー
ル樹脂又はキシレン樹脂が挙げられる。
【0021】この熱硬化性樹脂組成物には、所望によ
り、各熱硬化性樹脂に対応する、硬化剤、硬化促進剤、
触媒等の添加剤が配合される。
【0022】この添加剤の具体例としては、例えば三フ
ッ化ホウ素モノエチルアミン、ジシアンジアミド、芳香
族アミン類、酸無水物類、イミダゾール類又はヒドラジ
ッド付加物等が挙げられる。
【0023】この場合において、この添加剤の配合割合
は、用いられる熱硬化性樹脂や添加剤によっても異なる
が、一般に、熱硬化性樹脂100重量部に対し添加剤
0.1〜30重量部とするのが望ましい。
【0024】これらの熱硬化性樹脂には、所望により、
ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリ塩化ビニルーポリ塩化ビニリデン又はポ
リウレタン等の熱可塑性樹脂、或いは飽和ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース系樹脂、ポリアセタ
ール樹脂などの単独でホットメルト性を示す樹脂で形成
された層のほか、一般に粘着付与剤、可塑剤などと併用
されることが多いニトリルゴムの如き各種ゴム質ポリマ
ー、エチレン−酢酸ビニル共重合体など各種のポリマー
で形成されたホットメルト系樹脂を配合しても良く、そ
の重量比は、熱硬化性樹脂100重量部に対して0.5
〜50重量部の範囲とするのが、電気特性、接着性或い
は耐熱性等の観点より、望ましい。
【0025】又、この熱硬化性樹脂組成物には、所望に
より、酸化チタン、シリカ、マイカ、水和アルミニウ
ム、石英粉、炭酸カルシウム又は硫酸バリウム等の無機
質充填剤を熱硬化性樹脂100重量部に対して重量比で
20〜150重量部、特に50〜100重量部混入させ
てタック性を改善しても良い。
【0026】更に、この熱硬化性樹脂組成物には、所望
により、老化防止剤や酸化防止剤等の安定剤、染・顔料
等の着色剤、レベリング剤又はカップリング剤が添加さ
れるが、その配合割合としては、当該樹脂組成物100
重量部に対し0.1〜30重量部の範囲である。
【0027】又、この熱硬化性樹脂組成物は、例えばデ
ィッピング、塗工又は吹き付け等の方法によって、基材
に含浸ないし保持され、公知の方法でBステージ状態に
半硬化されて電気絶縁プリプレグ層が形成される。
【0028】この電気絶縁プリプレグ層は厚さが0.0
5〜0.5mmの範囲とするのが望ましく、この範囲以
外では、所望の強度や電気特性が得られない場合があ
り、また取扱性が低下する恐れが有るので望ましくな
く、従って、これらの観点より、0.08〜0.3mmの
範囲とするのが最も望ましい。
【0029】本発明においては、上記電気絶縁プリプレ
グ層の片面に外装用樹脂層が、公知の方法で積層される
が、この外装用樹脂層としては、表面の凹凸をなくし、
樹脂層の肉厚を均一にして誘電率や耐電圧等の電気特性
を安定化し、また吸湿防止により信頼性を向上させ、更
に外観を良好にするために、表面が平滑なものが用いら
れる。
【0030】又、この外装用樹脂層は、各ユーザー別の
要請、更に品質や等級が容易に識別できるようにするた
めに、所要の色に着色されているが、この外装用樹脂層
としては、トランスなどの電気機器のコイルに装着後溶
融、モールドする際に退色しないものが用いられる。
【0031】この外装用樹脂層の具体的な代表例として
は、例えばセルロースアセテート、セルローストリアセ
テート、フッ素系樹脂、ポリカーボネート、芳香族或い
は脂肪族のポリアミド、ポリスルホン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルーポリ塩化
ビニリデン、ポリウレタン、塩酸ゴム、ポリフェニレン
オキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド
イミド、ビスマレイミド・トリアジン、ポリアミノビス
マレイミド、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリオ
キシベンゾイル、ポリイミド、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート
樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ア
ルキッド樹脂等で形成された層が挙げられるが、特に耐
熱性、経済性及び電気特性等の観点より、エポキシ樹脂
等の樹脂で形成された層が望ましい。
【0032】これらの樹脂のうち、熱硬化性樹脂組成物
には、所望により、上述のように、各熱硬化性樹脂に対
応する、硬化剤、硬化促進剤、染料や顔料等の着色剤、
触媒等の添加剤、無機質充填剤、老化防止剤や酸化防止
剤等の安定剤、レベリング剤又はカップリング剤等が添
加される。
【0033】又、この外装用樹脂層の他例としては着色
されたホットメルト層が挙げられる。このホットメルト
層の具体例としては例えば飽和ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、セルロース系樹脂、ポリアセタール樹脂な
どの単独でホットメルト性を示す樹脂で形成された層の
ほか、一般に粘着付与剤、可塑剤などと併用されること
が多いニトリルゴムの如き各種ゴム質ポリマー、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体など各種のポリマーで形成され
た層が挙げられる。これらのポリマーは必要に応じて2
種以上を混合したものであってもよい。
【0034】このホットメルト層には、所望により、上
述のように、無機質充填剤、老化防止剤や酸化防止剤等
の安定剤等が添加される。
【0035】更に、この外装用樹脂層としては着色され
た粘着剤で形成された層であって、外表面側にポリエチ
レン粉末などでバリヤー層が形成されているものも挙げ
られる。
【0036】この粘着剤の具体的な代表例としては例え
ば酢酸ビニル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着
剤、シリコーン系粘着剤、ポリビニルアセタール系粘着
剤、塩化ビニル系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリアミ
ド系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、セルロース系粘着
剤、ポリビニルエーテル、クロロプレン系粘着剤、ニト
リルゴム系粘着剤、スチレンゴム系粘着剤、ポリサルフ
ァイド系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤、シリコーンゴム
系粘着剤、ポリイソブチレン等が挙げられる。これらの
粘着剤は電気絶縁プリプレグ層に応じて適宜、選択使用
される。
【0037】これらの粘着剤には所望により増粘剤、乳
化剤、粘着性付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、染・顔
料等の添加剤が添加されるが、その配合割合としては、
粘着剤100重量部に対し0.1〜30重量部の範囲で
ある。
【0038】本発明で用いられる外装用樹脂層は、上述
の層を単独或いは2種以上重ねた積層状態の層であって
も良く、更にこれらの層の外表面側にシリコーン処理等
の離形処理を施した層であっても良いのである。
【0039】この外装用樹脂層は厚さが0.01〜1m
mの範囲であるものが、色の安定性、表面平滑性、電気
特性、取扱性等の理由より、望ましく、これらの理由よ
り、特に0.02〜0.8mmの範囲とするのが望まし
い。
【0040】
【作用】本発明の電気機器用絶縁テープは、上記構成を
有し、基材に樹脂を含浸してBステージ状態とした電気
絶縁プリプレグ層とこの電気絶縁プリプレグ層の片面に
積層された表面が平滑な外装用樹脂層からなることによ
り、ワニスを用いて作業をするのではないから作業場の
汚れも少なく作業性が良くなり、更にピンホール、表面
の凹凸がなく、表面が平滑になって外観が良好になると
共に樹脂層の厚さが均一で吸湿後の絶縁抵抗や耐電圧が
至極高くなる等、安定した電気特性が得られる上、塗装
と乾燥を繰り返す必要がなく作業性が良好で浮塵の付着
を極力防止し得る作用を有するのである。
【0041】又、本発明の電気機器用絶縁テープは、各
ユーザー別の要請、更に品質や等級が容易に識別できる
ようにするために、所要の色に着色されているが、電気
絶縁プリプレグ層は共通のものを用い、外装用樹脂層の
みを色を変えることによって種々の色のテープができ
る。
【0042】従って、予め、種々の色の外装用樹脂層を
形成し、これを電気絶縁プリプレグ層に積層することに
よって種々の色のテープができるので、色が変わる毎
に、製造装置を洗浄する必要がなく、小ロット間の切り
換え時間の短縮、洗浄溶剤の減少等し得る作用を有する
のである。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 外装用樹脂層の製造 ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂(油化シェル製の
商品名エピコート1009)70重量%のメチルエチル
ケトン溶液100重量部に、硬化剤としてジシアンジア
ミド(日本カーバイト製の商品名ジシアンジアミド)1.
5重量部、硬化促進剤としてイミダゾール(四国化成製
の商品名イミダゾール2Ma−OK)1重量部、増粘剤に
ニトリルゴム(日本ゼオン製の商品名ニッポール107
2)1重量部、更に着色剤として青顔料(チバガイギー製
のアラルダイトDW−0135)を10重量部と白顔料
(チバガイギー製のアラルダイトDW−0131)を2重
量部添加混合させたものを、厚さ0.025mmのポリ
プロピレンフィルム(東レ製の商品名トレファンBO#
25)の片面にリバースコーターで塗工し温度120℃
で3分間加熱乾燥し、厚さ0.02mmのプリプレグ層
を形成し、更に、このプリプレグ層の反対側にブロッキ
ング防止としてポリビニルブチラール樹脂(電気化学製
の商品名ブチラール)10重量%のメタノール溶液でプ
ライマー処理を行い、外装用樹脂層(厚さ0.02m
m)を製造した。
【0044】 電気絶縁プリプレグ層の製造 一方、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(油化シェ
ル製の商品名エピコート834)80重量%のメチルエ
チルケトン溶液100重量部に硬化剤としてジシアンジ
アミド(日本カーバイト製の商品名ジシアンジアミド)
5.6重量部、硬化促進剤にイミダゾール(四国化成製
の商品名イミダゾール2PHZ−CN)0.4重量部、
増粘剤としてポリビニルアセタール樹脂(電気化学製の
商品名デンカホルマール)10重量%のメタノール・ト
ルエン(2/3の割合)溶液160重量部を添加させたも
のを、厚さ0.2mmの電気絶縁用無アルカリガラスクロ
スにフリーディッピングにて塗工し、温度100℃で1
0分間乾燥して、厚さ0.23mmの電気絶縁プリプレ
グ層を製造した。
【0045】 本発明の電気機器用絶縁テープの製造 上記の外装用樹脂層と上記の電気絶縁プリプレグ層
を積層するに当たり、この外装用樹脂層のプリプレグ層
側を電気絶縁プリプレグ層に積層し、温度80℃にてラ
ミネーションし、片面レジンリッチの電気機器用絶縁テ
ープを得た。
【0046】実施例2 外装用樹脂層の製造 フェノールノボラック型エポキシ樹脂(ダウケミカル社
製の商品名:DEN−439)80重量%のメチルエチル
ケトン溶液100重量部に、硬化剤として三フッ化ホウ
素モノエチルアミン(橋本化成製の商品名BF3−40
0)2.4重量部、増粘剤としてポリビニルアセタール
樹脂(電気化学製の商品名:デンカホルマール)10重量
%のメタノール/トルエン(2/3の割合)溶液160重
量部、更に着色剤として第二酸化鉄(戸田工業製の商品
名:トダカラー120ED)4重量部を添加混合させ、こ
れを、厚さ0.025mmの片面シリコーン処理ポリエ
ステルフィルム(ダイヤホイル製の商品名:MRX)のシ
リコーン処理側と反対側にリバースコーターで塗工し、
温度120で3分間加熱乾燥し、厚さ0.1mmのプリ
プレグ層を形成した。
【0047】 電気絶縁プリプレグ層の製造 一方、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェ
ル製の商品名:エピコート154)70重量%のメチルエ
チルケトン/トルエン(1/1の割合)溶液100重量
部、ビスフェノールA型固形樹脂(住友化学製の商品名:
ESA−011)75重量%のメチルエチルケトン溶液
40重量部、硬化剤として三フッ化ホウ素モノエチルア
ミン(橋本化成製の商品名BF3−400)2.4重量
部、増粘剤にポリビニルアセタール樹脂(電気化学製の
商品名:デンカホルマール)10重量部%のメタノール/
トルエン(2/3の割合)溶液100重量部を添加混合さ
せ、厚さ0.25mmの電気絶縁用無アルカリガラスクロ
スにフリーディピングにて塗工し、温度100℃で10
分間乾燥して、厚さ0.28mmの電気絶縁プリプレグ
層を製造した。
【0048】 本発明の電気機器用絶縁テープの製造 上記の外装用樹脂層と上記の電気絶縁プリプレグ層
を積層するに当たり、この外装用樹脂層のプリプレグ層
側を電気絶縁プリプレグ層に積層し、温度80℃にてラ
ミネーションし、片面レジンリッチの電気機器用絶縁テ
ープを得た。
【0049】実施例3 電気絶縁プリプレグ層の製造 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製の商品
名:エピコート834)70重量%のメチルエチルケト
ン/トルエン混合溶液(1:1の割合)100重量部に、
硬化剤として三フッ化ホウ素モノエチルアミン(橋本化
成製の商品名:BF3ー400)2.4重量部、増粘剤
としてポリビニルアセタール樹脂(電気化学製の商品名:
デンカホルマール#100)80重量%のメタノール/
トルエン混合溶液(2:3の割合)20重量部を添加、混
合し、この混合溶液に、厚さ0.23mmの電気絶縁用
無アルカリ朱子織りガラスクロスをフリーディッピング
にて浸漬し、温度100℃で10分間乾燥して、厚さ
0.3mmの電気絶縁プリプレグ層を製造した。
【0050】 外装用樹脂層の製造 一方、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製
の商品名:エピコート1004)70重量%のメチルエ
チルケトン溶液100重量部に、硬化剤として三フッ化
ホウ素モノエチルアミン(橋本化成製の商品名:BF3
ー400)2.4重量部、増粘剤としてポリビニルブチ
ラール樹脂(電気化学製の商品名:デンカブチラール)2
0重量%のメタノール溶液20重量部を添加し、更に、
着色剤として酸化第二鉄(戸田工業製の商品名:トダカ
ラー120ED)4重量部を添加、混合した。得られた
配合樹脂液を、上記の電気絶縁プリプレグ層上にキス
ロールにて付着させ、温度100℃で10分間乾燥し
(この樹脂層の厚さ片面0.05mm)、厚さ0.4m
mの電気機器用絶縁テープを得た。
【0051】比較例1 実施例1のと同様の方法で絶縁テープを製造したもの
を用いた。この場合、テープ全体の厚さが実施例1の電
気機器用絶縁テープの厚さと同じくなるように調整し
た。
【0052】比較例2 コイルの空隙中のガスを真空にて揮散させ、これに、コ
イルの含浸に用いられる通常の無機溶剤系ワニスを用い
て充填したものを用いた。この場合、コイルの含浸を完
全に行うためにワニスを加圧し含浸するVPI形式で行
った。
【0053】実施例1〜3及び比較例1のものをそれぞ
れ用い、これをコイルにハーフラップ方式で2回巻回し
た後、温度150℃に加熱して溶融し、硬化した。この
場合、実施例3のものは巻き付け性、つまり作業性が至
極良好であることが認められた。
【0054】このコイルをモールドした後の外観仕上が
りにおいて、各実施例のものは表面が平滑で外観が至極
美麗であったのに対し、各比較例のものは表面に凹凸が
あり、外観上問題があった。
【0055】次に、各実施例及び各比較例のものを用
い、以下に示す方法で吸湿後の抵抗及び吸湿後の耐電圧
を測定した結果を表1に示す。
【0056】即ち、各実施例及び各比較例のものを水中
で90分煮沸して吸湿させた。このものを用い、絶縁抵
抗はJIS K 6911 5.12に準拠して測定し
た。又、耐電圧はJIS K 6911 5.8に準拠し
て測定した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】表1及び表2に示す結果より、各実施例の
ものは、各比較例のものに比べて、吸湿後においても至
極優れた抵抗及び耐電圧を有することが認められる。
【0060】
【発明の効果】本発明の電気機器用絶縁テープは、上記
構成を有し、基材に樹脂を含浸してBステージ状態とし
た電気絶縁プリプレグ層とこの電気絶縁プリプレグ層の
片面に積層された表面が平滑な外装用樹脂層からなるこ
とにより、作業場の汚れも少なく作業性が良くなり、更
にピンホール、表面の凹凸がなく、表面が平滑になって
外観が良好になると共に樹脂層の厚さが均一で吸湿後の
絶縁抵抗や耐電圧が至極高くなる等、浮塵の付着を極力
防止しされる結果、電気特性が至極安定する効果をを有
するのである。
【0061】又、本発明の電気機器用絶縁テープは、各
ユーザー別の要請、更に品質や等級が容易に識別できる
ようにするために、所要の色に着色されているが、電気
絶縁プリプレグ層は共通のものを用い、外装用樹脂層の
みを色を変えることによって種々の色のテープができる
のであり、従って、予め、種々の色の外装用樹脂層を形
成し、これを電気絶縁プリプレグ層に積層することによ
って種々の色のテープができるので、色が変わる毎に、
製造装置を洗浄する必要がなく、小ロット間の切り換え
時間の短縮、洗浄溶剤の減少等し得るので製造コストを
著しく削減できる効果を有するのである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスなどの電気機器に用いられる絶
    縁テープであって、該絶縁テープが、基材に樹脂を含浸
    してBステージ状態とした電気絶縁プリプレグ層とこの
    電気絶縁プリプレグ層の片面に積層された表面が平滑な
    外装用樹脂層からなり、且つこの外装用樹脂が着色され
    ていることを特徴とする電気機器用絶縁テープ。
  2. 【請求項2】 基材が有機系繊維製布、無機系繊維製
    布、有機・無機系繊維製布、有機系繊維製不織布、無機
    系繊維製不織布又は有機・無機系繊維製不織布である請
    求項1に記載の電気機器用絶縁テープ。
  3. 【請求項3】 基材が有機系繊維、無機系繊維或いは有
    機・無機系繊維で形成された朱子織り布又は綾織り布で
    ある請求項2に記載の電気機器用絶縁テープ。
  4. 【請求項4】 電気絶縁プリプレグ層は厚さが0.05
    〜0.5mmである請求項1ないし3のいずれかに記載
    の電気機器用絶縁テープ。
  5. 【請求項5】 外装用樹脂層は厚さが0.01〜1mm
    である請求項1ないし4のいずれかに記載の電気機器用
    絶縁テープ。
JP4195593A 1992-09-17 1993-02-04 電気機器用絶縁テープ Pending JPH06150755A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2012073360A1 (ja) * 2010-12-02 2014-05-19 積水化学工業株式会社 絶縁シート及び積層構造体

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JPWO2012073360A1 (ja) * 2010-12-02 2014-05-19 積水化学工業株式会社 絶縁シート及び積層構造体

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