JPH0614922A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH0614922A
JPH0614922A JP6869293A JP6869293A JPH0614922A JP H0614922 A JPH0614922 A JP H0614922A JP 6869293 A JP6869293 A JP 6869293A JP 6869293 A JP6869293 A JP 6869293A JP H0614922 A JPH0614922 A JP H0614922A
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ultrasonic
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line
diagnostic apparatus
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Abstract

(57)【要約】 【目的】血管内の血流及び心内から拍出される血流の量
を精度良く且つ簡便に測定する。 【構成】プローブによりBモード用及びドプラ検出用の
超音波ビームで診断部位を走査し、断層像用のイメージ
ング部45及びドプラ演算部23の出力データを一度メ
モリ110、111に各々記憶する。この後、記憶デー
タに基づいて超音波断層像をディスプレイ26に繰り返
し表示し、その表示像上で、オペレータに、入力器28
を介して血流に少なくともほぼ直交する測定ライン(円
弧など)を設定させる。測定ライン上には等間隔の仮想
測定点を自動設定する。仮想測定点のドプラ偏移周波数
は、データメモリ111に記憶した実際のドプラ偏移周
波数に基づいて速度推定部93で推定される。流量演算
部24では、それらの推定値に流路面積を反映させた係
数を個別に掛け、加算することで流量が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波ドプラ効果を利
用して体内の血流量や血流速度を無侵襲で測定する超音
波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波ドプラ法により血流量を求めるこ
とは既に行なわれ、その装置も製品化されている。これ
は2つのトランスジューサにより異なる2方向に発射さ
れる連続超音波を用いて2つの超音波ドプラ信号から血
流方向と超音波ビーム方向を算出して血管方向の血流速
を求め、かつパルス超音波により血管径を求めて断面積
を算出し、算出した断面積より血流量を算出するもので
ある。この場合、超音波ビームが交差するような2つの
超音波トランスジューサを必要とするためプローブが複
雑になり、さらに心内血流量等の測定はできない。
【0003】ところで、生体情報として特に心臓から全
身に送り出される心血流量あるいは心拍出量(毎分当り
の心血流量)は、診断上重要な値であるが、従来の方法
により大動脈の血流量を測定するのは、肺や肋骨の影響
があるため実際には困難である。また、心内血流では血
管のように断面積が一定な境界ではなく、血流方向も定
め難いため、従来方法による血流量測定はさらに困難と
なる。また、研究的な試みは幾つかあるが、いずれもそ
の方法は操作が複雑で精度も悪く実用的なものはない。
【0004】そこで、この事態を改善しようとした血流
量測定装置が、米国特許第4,790,322号で提案
されている。この血流量測定装置は、被検体の診断部位
との間で超音波ビームを送受信するトランスデューサを
備えるとともに、その複数の超音波ビーム走査線に直交
する測定ラインを設定し、その測定ライン上の測定点の
血流に拠るドプラ偏移信号を演算するドプラ演算部を備
えている。そして、検知したドプラ偏移信号から血流速
度が演算され、その血流速度演算値と血流断面積とに基
づいて診断部位を流れる血流量を演算するようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記米
国特許第4,790,322号記載の血流量測定装置に
あっては、特に測定精度の点で改善の余地があった。
【0006】というのは、この測定装置では、測定ライ
ンが超音波ビーム走査線にほぼ直交するように設定する
ことを要件としているため、設定した測定ラインが診断
部位の血流全体を常に的確に捕捉しているとは限らな
い。例えば、測定ラインが血流に対して斜めにしか設定
できない場合、そのラインの端部が血流に交差せず、血
流がラインをバイパスしたと等価な状態になってしまう
状態が多く見られた。また、測定ラインが斜めになる
と、測定ライン上の各点は血流方向(血管軸方向)にず
れた位置になるから、その各点の血流速度に新たに血流
方向の位置が変数として加わった状態でしか測定でき
ず、一義的な血流量を測定することが難しかった。これ
らの要因は、常に高精度な測定精度を保証するとは限ら
ないという状況を招いていた。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、血管内血流は勿論、心内から拍出される血流量を
も精度良くかつ簡便に計測することができる超音波診断
装置を提供することを目的とする。また、心臓の動きや
心内の空間的な血流の状態をも同時に観察可能である超
音波診断装置を提供することを目的とする。さらに、心
拍出量を的確に演算できる超音波診断装置を提供するこ
とを目的とする。さらに、測定ラインを容易に且つ任意
に設定でき、操作性を向上させた超音波診断装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1〜13記載の発明にあっては、被検体に対
し超音波ビームを送受信して超音波ビーム走査を行な
い、各走査線から得られた受信信号より超音波ドプラ信
号を求め、この超音波ドプラ信号から被検体内の血流情
報を求め超音波断層像と共に表示する超音波診断装置と
し、前記血流に交差する測定ライン上の複数の測定点に
前記超音波ビームを走査して超音波ドプラ信号を測定す
る手段と、上記複数の測定点における測定信号値に上記
血流の断面積を反映させた係数を掛けて血流量を算出す
る手段とを備えた。
【0009】とくに、請求項7記載の発明にあっては、
前記血流量の算出手段の算出結果に基づいて、2心拍以
上の血流量を加算平均して心拍出量を算出する手段を付
加した。また、請求項9記載の発明にあっては、前記血
流量を時間軸に対応して表示する手段を付加した。さら
に、請求項10記載の発明では、前記測定点の血流速度
を計測し表示する手段を付加した。さらに、請求項1
1、12記載の発明では、前記測定手段は、複数の測定
ラインの各々について当該ライン上の複数の測定点にお
ける超音波ドプラ信号を測定する機構と、この複数の測
定ラインの各ライン上に等間隔の複数の仮想点を設定す
る機構と、この複数の仮想点での超音波ドプラ信号値を
当該仮想点夫々に隣接する上記測定点での超音波ドプラ
信号値に基づいて推定する機構と、上記複数の測定ライ
ンの各々について自己のライン上の仮想点での信号推定
値から血流量を演算する機構と、上記複数の測定ライン
毎に演算された血流量の平均値を演算する機構とを備え
た。
【0010】一方、請求項14、15記載の発明に係る
超音波診断装置は、被検体の血流診断部位に対して少な
くとも断層像及びドプラ信号検出用の複数の超音波ビー
ムを走査させる走査手段と、この走査手段によって得ら
れた受信信号に基づく断層像データ及びドプラデータを
記憶する記憶手段と、この記憶手段が記憶した断層像デ
ータに基づいて超音波断層像を表示する表示手段と、上
記超音波断層像上で所望の測定ラインを設定する設定手
段と、上記測定ライン上に複数の測定点を指定する指定
手段と、上記複数の測定点における血流速度情報を上記
記憶手段に記憶させたドプラデータに基づいて算出する
算出手段と、この算出手段の算出結果に基づいて上記血
流の量を演算する演算手段と、この演算手段の演算結果
を表示する表示手段とを備えた。
【0011】とくに、請求項15記載の発明では、前記
算出手段は、前記測定ライン上に等間隔の複数の仮想点
を設定する機構と、上記複数の仮想点夫々に隣接する位
置のドプラデータを前記記憶手段から読み出し、当該読
出し値に基づいて上記複数の仮想点各々での血流速度情
報を推定する機構と、上記複数の仮想点での推定値から
血流量を演算する機構とを備えた。
【0012】
【作用】請求項1〜13記載の発明に係る超音波診断装
置では、血流に交差する測定ライン上の複数の測定点に
超音波ビームが走査され、その複数測定点における超音
波ドプラ信号が血流速度情報として測定される。この測
定によって得られる複数測定点の測定信号値に、血流の
断面積を反映させた係数を掛けて血流量が算出される。
【0013】とくに、請求項7記載の発明にあっては、
血流量の算出結果に基づいて、2心拍以上の血流量が加
算平均され心拍出量が算出される。また、請求項9記載
の発明にあっては、血流量が時間軸に対応してリアルタ
イムに表示される。さらに、請求項10記載の発明で
は、測定点の血流速度が計測され、表示される。さら
に、請求項11、12記載の発明では、複数の測定ライ
ンの各々について当該ライン上の複数の測定点における
超音波ドプラ信号が測定され、この複数の測定ラインの
各ライン上に等間隔の複数の仮想点が設定される。この
複数仮想点での超音波ドプラ信号値が当該仮想点夫々に
隣接する両方の実測定点での超音波ドプラ信号値に基づ
いて推定され、複数の測定ラインの各々について自己の
ライン上の仮想点での信号推定値から血流量が演算さ
れ、それらの血流量の平均値がさらに演算される。
【0014】一方、請求項14、15記載の発明に係る
超音波診断装置では、被検体の血流診断部位に対して少
なくとも断層像及びドプラ信号検出用の複数の超音波ビ
ームが走査され、この走査によって得られた受信信号に
応じた断層像データ及びドプラデータが記憶され、この
記憶信号に基づいて超音波断層像が表示される。この超
音波断層像上で所望の測定ラインがオペレータにより設
定され、その測定ライン上に複数の測定点が予め定めた
方法で自動的に指定される。この複数測定点におけるド
プラ偏移、即ち血流速度情報が、メモリに記憶させたド
プラデータに基づいて算出される。この算出結果に基づ
いて血流量が演算され、表示される。
【0015】とくに、請求項15記載の発明では、測定
ライン上に等間隔の複数の仮想点が設定され、この複数
仮想点夫々に隣接する位置のドプラデータがメモリから
読み出される。この読出し値に基づいて複数仮想点各々
での血流速度情報が推定され、その推定値から血流量が
演算される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
【0017】ここでまず、本発明の原理について図1乃
至図2を基に説明する。
【0018】図1ないし図2は本発明の原理説明図であ
る。
【0019】図において、胸壁5の上から肋骨6の間を
通るようにセクタ電子走査用の超音波プローブ10より
超音波パルスを送波すると、送波された超音波パルスの
生体内よりの反射波が超音波プローブ10によって受波
される。走査方向を変えながら送受波を行ない、Bモー
ドおよびカラードプラにより心臓の断層像および血流像
を得る方法は市販の装置で普及しており説明を省く。こ
こではBモード断層層ではなく特にドプラ信号を検出し
血流を計測する部分について述べる。
【0020】図1にはBモード像映像機構により得られ
観測可能な心臓断面が示されている。全身に血流を送り
出すポンプ機能を果すのは左心室1であり、心筋2から
なる。左心房3から血液を吸入して大動脈4から全身に
血液を送る。送り出した血液が逆流しないように大動脈
弁7があり、左心室と大動脈弁の境界部分を大動脈弁口
または大動脈起起部(A1 2 )という。
【0021】本発明の原理は以下のようなものである。
【0022】超音波パルスは走査線1の方向に、繰り返
し(レート)周波数frのレートパルスに同期して複数
回(n回)、例えば8回送波され、その反射波が受波さ
れる。同様に超音波パルスの送受波は心臓の左心室およ
び大動脈の中心を切る断面内で2,3,…,Nの順にセ
クタ状に繰り返し行なわれる。図1示す断層面の1回
(1断面)の走査に要する時間は、n×N/fr,n=
8,N=16,fr=5kHzとすれば、8×16/5
000=25.6(ms)となる。
【0023】走査線「1」の方向での8レート分の受波
信号は位相検波された後、デジタル信号に変換され、ド
プラ信号の抽出に供される。8レート分の情報より得ら
れるドプラ周波数fdの値は、超音波トランスジューサ
からビーム方向に沿って、A/D変換器のクロック(例
えば1.25MHz)に対応する間隔800ns、すな
わち距離に換算して約0.6mm毎の間隔で求められる。
求められた点でのfdの値とその点の血流速度の超音波
ビーム方向成分υB との関係は、
【数1】 となる。ここで、f0 は超音波の周波数、Cは超音波の
音速(約1500m/s)である。一般には超音波ビー
ム方向と血流速度の方向とは異なるものであり、それら
のなす角度をθ、血流速度の絶対値をυ0 とすれば、
【数2】 なる関係にある。
【0024】同様にして走査線2,3,…N方向につい
てもそれぞれの位置でのドプラ周波数fdが求められ
る。
【0025】今、図1および図2のように、血流方向
8,…,8にほぼ垂直な曲線(発明の測定ラインに相当
する。血流方向が平行であれば直線となるが、これも曲
線の一種と考える)a−aを考え、この曲線a−aと各
超音波ビーム(走査線)との交点におけるドプラ周波数
fdをそれぞれfd1 ,fd2 ,…,fdN とする。
【0026】曲線a−aとi番目の走査線との交点にお
ける血流速度の絶対値、すなわち曲線a−aに垂直な方
向の速度成分をυ0iとし、曲線の中心で交差する走査線
をM番目とする。図1、図2の断面は左心室1の長軸お
よび大動脈4の中心を切る断面であり、円形をした左心
室1の流出路および大動脈4の断面となっており、円形
部分を垂直に、すなわち図面左上方より見れば図3
(a)のように左心室流出路に対しその中心線上に交差
点がある。したがって各交差点の流速υ0i(i=1,
…,M,…N)が解れば以下のように血流量Qを求める
ことができる。
【0027】まず、図3(a)の測定点のうち中心
(M)を含む上半分について、対象性から図3(b)の
ように測定点を通る幅Wi 、面積Si の円環を考え、こ
の円環内の部分は対象性により速度が全てυ0iと仮定
し、この円環を通る血流量をqi とすれば、全血流量Q
1 は、
【数3】 となる。
【0028】一方、下方の測定点i=M,M+1,…,
Nを用いた場合の血流量Q2 は図3(c)のようにし
て、
【数4】 となる。
【0029】ここで、SM は内径=0の円環、すなわち
円の面積とする。各交点Pi における走査線方向(すな
わち超音波ビーム方向αi )と血流方向(すなわち曲線
a−aに垂直な方向βi )とのなす角度をθi とすれ
ば、数1、数2より数5の関係が得られる。
【0030】
【数5】
【0031】それぞれのfdi 、θi およびSi を求
め、数3、数4及び数5によってQ1,Q2 が求まる。
一般には血流方向と超音波ビーム方向のなす角θi が小
さいほど精度がよいので、図1、図2の例ではQ1 を用
い、Q=Q1 とすればよいが、平均値
【数6】 を用いてもよい。
【0032】以上は原理について述べたものであるが一
般にθi ,Si を求めるのはやや複雑であり、実際には
もう少し条件を整えて測定を簡単にすることが望まし
く、その一例につき図4および図5を用いて以下に詳し
く説明する。
【0033】図4、図1,図2を座標軸上に模式的に描
いたものであり、心筋2の内壁42と大動脈の内壁41
の縦断面が示されいる。また、図5は、図4の大動脈弁
口部付近の拡大図である。
【0034】左心室と大動脈の境界が大動脈弁口部であ
り、A1 ,A2 で示されている。この点A1 ,A2 を通
り左心室内壁に接する直線L3 ,L4 の交点をO
(X0 ,Y0 )とし、そのうち一方(図では上方)の接
線L3 上の点A1 から距離D0 だけO点と反対方向へ行
った点をP0 (X00,Y00)とする。ここで、下付きの
第1番目の添字0はP0 から始まる円弧に関する情報を
表わす。
【0035】点P0 とOの間の距離をR0 とし、O点を
中心として描いた半径R0 の円弧が血流速度方向にほぼ
垂直な曲線a−a(円弧)となり、この曲線a−aと走
査線(超音波ビーム)との交点P0i(X0i,Y0i)がト
ブラ信号の測定点である。2本の接線のなす角度を図5
のようにHとし、測定点P0i(X0i,Y0i)を円弧上に
等間隔(H/N:N=走査線数)にとる。但し、両接線
に隣接する測定点P01およびP0Nと接線のなす角は夫
々、H/2Nとする。中央の測定点はPOMである。各点
の座標を図4、図5のように定め、X軸と超音波ビーム
のなす角度をαi、X軸に平行な線43と線分O−P0i
のなす角をβi とすると、以下のような式:数7〜数1
5が導かれる。また、プローブ先端(0,0)から交点
0i(X0i,Y0i)までの距離l0iも数14のように求
められる。
【0036】
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】
【数15】
【0037】これらの値を用いれば、数3および数4は
それぞれ
【数16】
【数17】 として求まる。
【0038】数16,数17の中のW0 ,θi はD
0 (P0 とA1 間の距離),O(X0 ,Y0 ),A
1 (X1 ,Y1 ),A2 (X2 ,Y2 )が与えられれば
数7〜数13によって求めることができる値である。
【0039】超音波ビームの走査線の角度は、最も外側
の走査線の角度α01を基準にして数8から「α0i
α01」として決定され、超音波装置の走査制御回路によ
り「α0i−α01」に対応した遅延時間を設定することに
より可能になる。
【0040】以上の例では点P0 から始まる1つの円弧
(1つの曲線a−a)上の走査線の交点でのfdi の計
測について説明したが、後述するように各走査線上の各
点で同時にfdi の値が測定できるから、図6に示すよ
うに複数の円弧P0 ,P1 ,…,Pj ,…を作り、それ
ぞれの円弧上での測定により得られた値を加算平均する
ことによりさらに精度が向上する。この時Pj の座標を
(Xj0,Yj0)とし、この円弧上の交点Pjiの座標を
(Xji,Yji)とすれば、
【数18】
【数19】 となる。但し、Dj は点A1 と点Pj の距離である。
【0041】複数の円弧を用いると各円弧上の走査線と
の交点が等間隔になるとは限らない。したがって、この
場合には円弧上に交点(測定点)とは異なる等間隔の点
を仮想的に設定し、円弧上の各測定点での測定値から仮
想した点での値を重み付き平均により推定すればよい。
【0042】このようにPji(Xji,Yji)を仮想点
(全て等間隔)で置き換えることによりP0i以外の円弧
についても同様に扱える。さらに、この考えを延長し
て、P0iにも適用すれば、走査線と円弧との交点を円弧
上に等間隔にするための前述したような特別な超音波ビ
ームの制御は不要となる。
【0043】以下に、図7を用いて、Pj に始まるJ番
目の円弧の仮想点Pji(Xji,Yji)の両側の交点(測
定点)q- (ξ- ,η- ),q+ (ξ+ ,η+ )での測
定値fdi - ,fdi + から、仮想点Pjiにおけるfd
i の値を推定する方法について説明する。
【0044】仮想点Pjiと隣接する両側の測定点を選
び、そのPji点との距離をそれぞれS- ,S+ とすれば
fdi は、
【数20】 となる。ここで、
【数21】 であり、ξ- ,η- ,ξ+ ,η+ の値はそれぞれ走査線
の角度α- ,α+ を用いて、次の連立方程式により求ま
る。
【0045】
【数22】 また、数3,数4,数16,数17の演算は積和のみか
らなる簡単な演算であるから、ハード的に高速演算が可
能であるが、次のように行なうのが処理速度の点で好ま
しい。以下数16を用いた場合を説明する。数16にお
けるW0 ,π,C,fo,Mの値は血流量計測領域の血
流量に拘らず既知の値として設定されるものであり、ま
た、θi は曲線a−aおよび交差点を指定することによ
り血流量測定の間一定となるものである。それ故、これ
らについては必ずしもリアルタイムの高速演算を行なう
必要はなく、CPU27で数7〜数13までの演算を予
め実行し、その演算結果Bi を係数として用いることに
し、数23に示す演算処理を行なうようにする。
【0046】
【数23】
【0047】このため、数16は、
【数24】 として演算できる。同様に数17についても、
【数25】 として演算できる。
【0048】次に、図4,図5及び図8、図9を用いて
実際に測定する場合の操作手順の例を示す。この操作は
オペレータの指示の元に、後述するCPUで実施され
る。
【0049】まず、超音波断層法(含カラードプラ)で
心臓長軸断面を例えば図1に示す如く描写し(図8ステ
ップ50)、トラックボールやマウス等でマーカを図4
の大動脈起始部A1 (X1 ,Y1 )に合せ固定する(同
図ステップ51)。これで、A1 の座標(X1 ,Y1
が決定される。次に、対向する大動脈起始部A
2 (X2 ,Y2 )にマーカを合せ固定すると、A2 の座
標(X2 ,Y2 )が決定される(同図ステップ52)。
次に、演算より両方のマーカを結ぶ線および両起始部A
1 ,A2 から大動脈方向(マーカを結ぶ線に対し垂直な
方向)に線分L1 ,L2 をモニタ上に引く(同図ステッ
プ53)。さらに、大動脈起始部A1 ,A2から左心室
方向にL1 ,L2 に対して所定の角度に設定された線分
3 ,L4 をモニタ上に引く(同図ステップ54)。
【0050】この線分L3 ,L4 の交点O(X0
0 )を中心とし、線分L3 上でA1 から一定距離D0
だけ離れた点をP0 (X00,Y00)とする(同図ステッ
プ55)。次に、トラックボール等で点O(X0
0 )の位置すなわち座標(X0 ,Y0 )を動かし、線
分L3 およびL4 が左心室内壁に接するように調節し固
定する。ここで座標(X0 ,Y0 )が決まる(同図ステ
ップ56)。
【0051】この操作が完了すると、O(X0 ,Y0
を中心とし、P0 (X00,Y00)から始まり、線分L4
との交点で終る円弧a−a(曲線)を引き(同図ステッ
プ57)、この円弧上に等間隔のN個の点P0i(i=
1,2,…,M,…,N)を設ける(同図ステップ5
8)。これらの点の間隔はL3 ,L4 のなす角度をHと
すれば、H・R0 /N(角度表示ではH/N)とし、こ
こでR0 は数10に示すように点O(X0 ,Y0 )とP
0 (X00,Y00)の距離である。また、点P0 とp0i
の間隔は、隣接するp0iの間隔の1/2すなわち、H・
0 /2Nとし、円弧の終点の部分も同様に、H・R0
/2Nとする。ここでP0iの座標(X0i,Y0i)が決定
され、数8により超音波ビームの走査角度(αi
α1 )が計算される(同図ステップ59)。これによ
り、超音波ビームの走査線が点P0iを通るように調整で
きる。
【0052】次いで、設定した円弧a−aに対して観測
データ番号を演算する(同図ステップ59)。例えば、
図1の走査線1方向についてfdの値は1.25MH
z、すなわち0.8μs(距離で0.6mmに相当)毎に
出力され、したがって、256個のデータを採用するも
のとすれば、205μs(0.8μs×256)の間
(距離にして15.4cmに相当)がデータにより埋めら
れる。これを便宜上fd1 1,fd2 1 ,…fd256 1
表わす。図9は、その様子を示したものであり、同図の
走査線「1」方向は図1の走査線「1」方向に相当す
る。横軸は時間t(X)である。走査線「2」について
も同様にfd1 2 ,fd2 2 ,…fd256 2 なるデータ
が得られる。走査線「3,…,N」についても同様であ
る。そこで、図9のデータマップ上で、設定した円弧a
−aに対応して観測すべきデータの番号が演算される。
つまり、各fdi につき256の点がある中から丁度、
円弧a−aと交差するクロックの番号(観測データ番
号)が演算で求められる。
【0053】次いで、前述した演算簡単化のための係数
i が演算される(同図ステップ61)。この後、血流
量測定がCPUにより指令される(同図ステップ6
2)。つまり、この状態で、fdi の測定を行ない、数
24、数25及び数6により血流量を演算し、ディスプ
レイまたはチャートレコーダ等に表示・記録する。
【0054】なお、血流量は、数3、4、6又は数1
6、17、6に拠って演算してもよいし、数3又は数1
6のみによって演算してもよい。
【0055】次に、上記原理に則った本発明のシステム
構成例について説明する。
【0056】図10は本発明の一実施例たる超音波診断
装置のブロック図である。
【0057】11はクロック発生器であり、本実施例装
置の基本クロック(例えば40MHz)を発生する。1
2はレートパルス発生器であり、前記クロック発生器1
1からの基本クロックを基に例えば5kHzのレートパ
ルスを発生する。13はレートパルスを所定時間遅延さ
せる送信遅延回路であり、15は送信遅延回路13の出
力により超音波トランスジューサの励振パルスを発生す
る励振パルス発生部である。この励振パルス発生部15
は複数のパルサより成り、各パルサのパルス発生のタイ
ミングは送信遅延回路13の出力により決定される。1
0は前記励起パルス発生部15からの励振パルスの印加
により超音波を送波すると共に、送波した超音波の被検
体からの反射波を受波する超音波トランスジューサから
成る超音波プローブである。
【0058】17は超音波プローブ10によって受波さ
れた反射波による受信信号を増幅するアンプであり、1
4はこのアンプ17の出力を所定時間遅延した後に加算
して出力する受信遅延回路である。19はミキサであ
り、このミキサ19は参照信号発生器18からの参照信
号(例えば2.5MHz)と前記受信遅延回路14の出
力との乗算を行ない、受信信号の位相検波を行なうもの
である。ミキサ19は受信信号より、血流のドプラ信号
の順逆の方向を求めるための2チャンネルのミキサ部で
構成されている。各チャンネルには、位相が正確に90
°異なる参照信号が入力されており、入力された受信信
号に、この位相の90°異なる参照信号をそれぞれ掛け
合せることにより位相検波を行なう。
【0059】20は不必要な高域成分を取り除くローパ
スフィルタ、21はこのローパスフィルタ20の出力を
デジタル信号に変換するA/D変換器である。22はM
TIフィルタであり、例えば心筋等の動きの遅い部位か
らの反射波成分を除去するものである。23はドプラ偏
移周波数fdを計算するドプラ演算部、24はこのドプ
ラ演算部23の出力を用い、各走査線1,2,…,Nと
血流速度方向に垂直な曲線とが交差する点でのfdの値
から、数7〜数17を用いて血流量を算出する流量演算
部である。この流量演算部24および前記送信遅延回路
13、前記送信遅延回路14の動作はCPU(中央処理
装置)27により制御される。流量演算部24の演算結
果をDSC(デジタル・スキャン・コンバータ)46を
介してチャートレコーダ25に記録し、またディスプレ
イ26に表示する。
【0060】一方、受信遅延回路14及びローパスフィ
ルタ20の出力側は、Bモード断層像及びカラー血流像
のためのイメージング部45に接続され、このイメージ
ング部45からの画像データがDSC46を介してチャ
ートレコーダ25及びディスプレイ26に接続されてい
る。また、CPU27にはオペレータが操作するトラッ
クボール、マウスなどの入力器28が接続されている。
【0061】次に、前記流量演算部24の詳細な構成に
ついて説明する。
【0062】図11は本実施例装置における流量演算部
24の詳細な構成を示すブロック図である。
【0063】32は、予めCPU27により演算してお
いた係数Bi を記憶しておくための第1のメモリであ
る。33はこの第1のメモリ32の出力と前記ドプラ演
算部23よりのドプラ偏移周波数fdi との乗算を行な
う乗算器である。この乗算器33には、CPU27で演
算された、前述する観測データ番号の情報が与えられて
いる。
【0064】乗算器33の出力は一旦第2のメモリ34
に蓄えられる。40はこの第2のメモリ34の出力を加
算する加算器であり、この加算器40の出力をチャート
レコーダ25及びディスプレイ26に出力する。また、
第2のメモリ34の出力も直接でチャートレコーダ25
及びディスプレイ26に至る。
【0065】次に、以上のように構成された実施例装置
の作用について説明する。
【0066】クロック発生器11より出力された基本ク
ロックを基に、レートパルス発生器12より5kHzの
レートパルスが出力される。出力されたレートパルスは
送信遅延回路13により所定時間遅延された後、励振パ
ルス発生部15に入力される。すると励振パルス発生部
5より励振パルスが出力され、これにより超音波プロー
ブ10における超音波トランスジューサが励振される。
超音波トランスジューサの励振により超音波プローブ1
0より被検体に向って超音波が送波され、送波された超
音波の被検体よりの反射波は超音波プローブ10により
受波される。
【0067】受波された電気信号はアンプ17により増
幅され、受信遅延回路14により送信時に等しい遅延時
間が与えられた後に加算されて出力される。この受信遅
延回路14の出力はイメージング部45の振幅検波回路
により振幅検波され通常のリアルタイムBモード像とし
てディスプレイ26の表示に供されると共に、ミキサ1
9に入力され受信信号の位相検波に供される。位相検波
された受信信号はローパルスフィルタ20を介してA/
D変換器21に入力され、例えばクロック周波数1.2
5MHzでA/D変換された後、MTIフィルタ22を
介してドプラ演算部23に入力される。イメージング部
45では、ローパルスフィルタ20の出力を使って血流
カラー像のデータが形成され、Bモード像に重畳表示さ
れる。
【0068】前記超音波プローブ10から1つのレート
パルスで送波された超音波パルスは被検体内を所定方向
に進み、これに伴い生体組織より反射波が次々と超音波
プローブ10に返ってくる。体表より奥へ行く程、反射
波の到達時間は遅く、この時間は体表からの距離に比例
する。本実施例においては1.25MHzで受信信号の
A/D変換をしているが、1.25MHzのデータサン
プリングは音速を1500m/sとすると距離に換算し
て0.6mmに相当する。超音波のビーム方向の制御は図
1を基に既に説明したように行なわれる。例えば、図1
の走査線「1」方向で8レート分の超音波送受波が行な
われ、体表より0.6mm間隔で、それぞれの各距離毎に
計8個のデータが得られることになる。
【0069】ドプラ演算部23は入力された受信信号よ
りドプラ偏移周波数fdを算出する。このドプラ偏移周
波数fdの算出は走査線「1」〜「N」のそれぞれにお
いて、0.6mm間隔の各点について行なわれ、その算出
結果は流量演算部24に入力され、血流量の演算に供さ
れる。
【0070】本実施例装置における流量演算部24は数
24、数25及び数6の演算を実行するものである。
【0071】つまり、ドプラ演算部23から時事刻々、
走査線「1」〜「N」の各点の血流速度を表すドプラ偏
移周波数fdi が乗算器33に入力する。乗算器33に
は前述したように、各走査線「1」〜「N」毎の係数B
i と、設定した円弧a−aに対応した各走査線「1」〜
「N」毎の観測位置、即ち観測データ番号が与えられて
いる。このため、乗算器33は指令された観測データ番
号(クロック番号)に相当したドプラ偏移周波数fdi
が入力したとき数24及び数25の「fdi ・Bi 」の
乗算を行う。
【0072】円弧a−aと観測データ番号との交点(図
9参照)は各走査線で異なるが、クロック発生器11よ
りの1.25MHzのクロック毎に0.6mmずつ増え丁
度、円弧a−aと交差したクロックでのfdi の値が、
上記乗算に用いられる。
【0073】乗算器33での乗算結果は一度、第2のメ
モリ34に記憶された後、加算器40に出力される。加
算器40では数24、25に基づいてパラメータ「i」
についての加算が実行され、且つ、数6に基づいて平均
され、診断部位の血流量Qとしてチャートレコーダ25
及びディスプレイ26に出力される。これらの表示手段
では、横軸を経過時間、縦軸を血流量の瞬時値として例
えば図11の如く表示される。前述の如く、1断面の走
査に要する時間はここでは25.6msであるから、2
5.6ms毎に血流量がリアルタイム算出され、表示さ
れる。
【0074】また、乗算器33の出力をそのまま記録・
表示することで、血管内の径方向の空間血流分布も分か
る。さらに、ドプラ演算部23などの演算結果を用い
て、横軸を時間、縦軸を観測点のリアルタイムの血流速
度として表示される。
【0075】このように本実施例装置にあっては、被検
体に向って超音波の送受波を行なうことにより得られた
受信信号よりドプラ信号を検出し、血流にほぼ垂直に交
差する曲線上のドプラ信号を基に既述した演算処理を行
なうことにより、血管内の血流量はもとより、心臓内等
のように血流方向が必ずしも明確でない臓器内の血流量
をも自動的に時々刻々リアルタイムで計測し表示するこ
とができ、心臓の動きや心内の空間的な血流の状態をも
同時に観測することができる。
【0076】また、通常の超音波診断装置の機能をも具
備するものであり、受信遅延回路14の出力を振幅検波
することで被検体のリアルタイムBモード像を表示し、
表示像を観測しながら所望部位の血流量を計測すること
ができるものであるから、医師等の行なう医用診断に極
めて有益な情報を提供できるものと考えられる。さら
に、超音波を用いているため被検体に対して無侵襲であ
り、かつ極めて簡便であるから、被検体が重症患者の場
合であっても何度でも血流量の計測を行なうことができ
るものである。
【0077】とくに、前述した米国特許第4,790,
322号記載の装置は、測定ラインが超音波ビーム走査
線に直交するように設定されるだけであったから、測定
精度や測定安定性の面で改善の余地があった。しかし、
この実施例に係る超音波診断装置では、医師などのオペ
レータの意思に沿って、測定ラインが血流方向に少なく
ともほぼ直交した状態で自在に設定される。このため、
従来のように血管の径方向端部における血流の一部が測
定ラインに掛からないという状態を排除でき、測定した
い位置の血流をほぼ完全に捕捉できる。また、測定ライ
ンが血管に対して斜めになるということが無いから、同
じ測定ライン上であっても各測定点毎に血流方向の位置
が異なるという事態を回避でき、殆ど同じ血流方向位置
での血流量を演算できる。これらの測定上の優位点に拠
って、上記米国特許第4,790,322号記載の装置
のものよりも、優れた測定精度が得られる。
【0078】さらに、図13に、心拍出量を演算する機
構を付加した実施例を示す。心拍出量を求めるには最低
1心拍分の血流量の平均を求める必要があるが、さらに
複数心拍分、例えば10拍分を平均して心拍出量を求め
測定精度を上げることができる。
【0079】そこで、超音波診断装置は心拍出量演算部
70を図13の如く備えている。心拍出量演算部70は
平均回路71及び乗算器72を備え、これらの回路が加
算器40と表示系との間に介挿されている。平均回路7
1及び乗算器72は、心周期などの情報を受けたCPU
27の制御下に置かれる。
【0080】平均回路71は、10心拍分の間、血流量
データを流量演算部24から受け、それらのデータを平
均化して1心拍当たりの血流量を演算する。乗算器72
にはCPU27から1分間当たりの心拍数が与えられる
から、平均回路71の出力データにその心拍数を乗算す
ることで、心拍出量が演算される。
【0081】これにより、高精度な血流量のみならず、
心拍出量も的確に表示される。
【0082】さらに、測定ラインを複数設定して、測定
の高精度化を一層押し進めた例を図14〜図16に基づ
いて説明する。
【0083】つまり、測定ラインとしての円弧(曲線)
は、図14のデータマップ(図9と同じ)上で、0.6
mm間隔で何本でも(例えば256本まで)選べることか
ら、例えば8本の曲線a−a,…,a′−a′について
それぞれ数24、25、6(数3,4,6又は数16,
17,6でも可。数3又は数16のみでも可)による演
算処理を行ない、その平均値を採るのが血流量の精度上
好ましい。例えばレートパルス周波数を5kHz、8レ
ートで1走査線を形成し、走査線数Nを16として超音
波の送受波を繰り返すものとすれば、流量演算部24の
出力より、1つの曲線a−aについては25.6ms毎
に1個のデータ、すなわち毎秒39個のデータが得ら
れ、4本のデータの曲線aa′−aa′の場合は、同じ
時間でその4倍のデータが得られる。
【0084】図15に複数測定ラインの場合のブロック
構成を、図16にそのときのCPU27の処理の概要を
示す。なお、図16の各ステップにおいてステップ5
5、80〜87の処理が、とくに、以下に説明する測定
のためにもので、いずれも血流量演算前にCPU27に
より処理される。
【0085】図15の構成には、ドプラ演算部23と流
量演算部24の間に速度推定部93が介挿され、流量演
算部24の出力側に新たな平均回路92が挿入されてい
る。速度推定部93は、第3のメモリ90と重み付き平
均回路91とを有する。ドプラ演算部23で演算された
ドプラ偏移周波数は、複数の円弧a−a,…,a′−
a′の各々についての等間隔な測定点の値ではないの
で、一度第3のメモリ90に格納される。重み付き平均
回路91には、前述した測定原理の中の数18〜22に
係る仮想観測点(各円弧上で等間隔な仮想上の点)と、
その仮想点に隣接する実測定点との間の距離(図7参
照)がCPU27より与えられる。これにより、重み付
き平均回路91は、数20の演算を行って、各円弧a−
a(…a′−a′)毎に仮想観測点のドプラ偏移周波
数、即ち血流速度を推定する。
【0086】この各円弧a−a(…a′−a′)毎の推
定値は、前述したように流量演算部24の乗算器33で
係数Bi の乗算が行われ、加算器40で数24、25、
6の演算が実施される。これより、各円弧a−a(…
a′−a′)毎の血流量が各々演算される。この血流量
の夫々は更に平均回路92にて平均化されて、一つの高
精度な血流量データになる。この演算処理結果は、チャ
ートレコーダ25に記録され、ディスプレイ26に表示
される。
【0087】ここでは、Nレートに要する時間は既述し
たように25.6msであるから、25.6ms毎に時
々刻々、複数曲線a−a,…,a′−a′について血流
量Qが得られ、これが平均化されて前述したと同様に表
示される(図12参照)。その他、適当な同心円上の曲
線a−aから曲線a′−a′までの平均値を算出した
り、あるいは一心拍について積分し、これに心拍数を乗
算することにより心拍出量を算出する等、診断上必要と
なる生理学的な値の算出は既存の技術により容易に行な
い得るものである。
【0088】図17に、操作性を考慮した超音波診断装
置の例を示す。同図に示す装置は、上記図15に示した
構成に、更に、2つのデータメモリ110、111及び
2つの電子式スイッチ(2端子)112、113を備え
ており、これらは共にCPU27により制御される。
【0089】詳しくは、イメージング部45の出力端
が、一方のデータメモリ110の入力端及び一方のスイ
ッチ112の一方のスイッチング端1に接続される。デ
ータメモリ110の出力端は、スイッチ112の他方の
スイッチング端2に接続され、そのスイッチ112の共
通端はDSC46に至る。一方、ドプラ演算部23の出
力端は、他方のデータメモリ111の入力端及び他方の
スイッチ113の一方のスイッチング端1に接続され
る。データメモリ111の出力端はスイッチ113の他
方のスイッチング端2に至り、そのスイッチ113の共
通端は速度推定部93を介して流量演算部24に至る。
【0090】測定に際しては、CPU27により、スイ
ッチ112、113は共にスイッチング端1の方に倒さ
れ、ディスプレイ26上に断層像及びドプラ信号計測用
の超音波ビームのマーカーが表示される。そこで、オペ
レータはビーム方向を適切に選択する。そして、超音波
ビームの送受がCPU27の指令により行われ、一方の
データメモリ110に断層データが、他方のデータメモ
リ111にドプラ信号データが夫々、数心拍分(例えば
10心拍分)記憶される。
【0091】次いでスイッチ112、113が共にスイ
ッチング端2の方に切り換えられる。そして、データメ
モリ110、111の記憶データを繰り返し出力するこ
とにより、リアルタイム計測時と同様な断層像がディス
プレイ26上に、ドプラ信号が流量演算部24に入力す
る。この後は、リアルタイム入力時と同様の演算が行わ
れ、血流量や心拍出量が演算され、表示される。
【0092】これにより、リアルタイムの入力信号が数
心拍分の繰り返し信号に置き代わったことになる。
【0093】リアルタイムで断層像を観測しながら、体
内血流路に測定ラインを設定するには、通常、医師は右
手(左手)でプローブを患者に当てながら左手(右手)
でトラックボールなどを操作することになる。つまり両
手を同時に使わなければならないので、不便である。し
かし、本実施例のように、超音波断層像及びドプラ信号
を夫々、一旦データメモリに記憶させ、その情報を繰り
返して読み出しながら表示すると、右手(左手)で画面
上に測定ラインを設定できる。つまり、片手の操作で済
むから、操作性も良く、落ち着いたライン設定が可能に
なり、測定精度の向上にも寄与する。
【0094】なお、上記図17記載の装置では、単一の
測定ラインの構成、複数の測定ラインの構成なども当然
に適用可能である。
【0095】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内で便宜に変形実施が可能であるのは
いうまでもない。
【0096】例えば、上記実施例においては超音波のセ
クタ電子走査を行なうものについて説明したが、セクタ
電子走査に限定されものではなく、種々の走査方式を適
用することかできる。例えば、リニアアレイトランスジ
ューサを用いた斜め走査は頚動脈や腹部血管の血流量あ
るいは胎児の血流量の計測に適している。
【0097】図18は斜め走査を行なうことにより血流
量を計測する場合の説明図であり、101はリニアアレ
イトランスジューサを有して成る超音波プローブ、10
2は被検体表面、103は肝臓、104は肝静脈であ
る。肝臓103のリアルタイムBモード像を見ながら走
査線1ないしNと流速方向に垂直な直線a−a,…,
a′−a′を設定することにより、上記実施例と同様の
原理により肝臓静脈104の血流量を計測することがで
きる。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、測
定ラインを血流の状態に合わせて自在に設定でき、血管
内の血流量は勿論のこと、心内から拍出される血流量を
精度良く簡便にかつ何度でも自動計測することができ
る。しかも、心臓の動きや心内の空間的な血流の状態を
も同時に観測可能になる超音波血流量自動測定装置を提
供することができる。
【0099】また、血流量の算出結果に基づいて、2心
拍以上の血流量が加算平均された、高精度な心拍出量も
算出できる。さらに、測定点の血流速度も合わせて計測
し、表示できる。
【0100】さらに、被検体の血流診断部位に対して、
少なくとも断層像及びドプラ信号検出用の複数の超音波
ビームで走査した断層像データ及びドプラデータを一旦
メモリなどに記憶させておき、断層像データを繰り返し
表示させた断層像上で測定ラインを設定するようにする
ことで、リアルタイムの断層像表示と測定ラインの設定
とを同時に実行しなくても済む。つまり、片方の手でプ
ローブを押さえ、もう片方の手で例えばトラックボール
を操作するという慌ただしい操作状態を排除でき、オペ
レータの操作労力を軽減できるとともに、落ち着いて測
定ラインを設定できるから、精度の高い測定にも寄与す
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図。
【図2】図1の主要部の拡大図。
【図3】(a)〜(c)は本発明の原理説明図。
【図4】本発明の原理説明に係る模式図。
【図5】図4の主要部の拡大図。
【図6】複数の測定ラインを用いて測定を行なう場合の
原理説明図。
【図7】重み付け平均の原理説明図。
【図8】測定ラインの設定処理を説明するフローチャー
ト。
【図9】模式的なデータマップと単一の測定ラインとの
関係を示す説明図。
【図10】本発明の一実施例たる超音波診断装置のブロ
ック図。
【図11】流量演算部の構成を示すブロック図。
【図12】血流量の表示例を示すグラフ。
【図13】本発明の他の実施例に係る心拍出量演算部の
ブロック図。
【図14】模式的なデータマップと複数の測定ラインと
の関係を示す説明図。
【図15】本発明の他の実施例に係る速度推定部のブロ
ック図。
【図16】複数の測定ラインの設定処理を説明するフロ
ーチャート。
【図17】本発明の他の実施例に係る測定ライン設定機
構のブロック図。
【図18】本発明の他の実施例に係るリニアアレイトラ
ンスジューサを用いた斜め走査を示す説明図。
【符号の説明】
10 超音波プローブ 11 クロック発生器 12 レートパルス発生器 13 送信遅延回路 14 受信遅延回路 15 励振パルス発生部 17 アンプ 18 参照信号発生器 19 ミキサ回路 20 ローパスフィルタ 21 A/D変換器 22 MTIフィルタ 23 ドプラ演算部 24 流量演算部 25 チャートレコーダ 26 ディスプレイ 27 CPU 28 入力器 45 イメージング部 46 DSC 70 心拍出量演算部 93 速度推定部 110,111 データメモリ 112,113 スイッチ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に対し超音波ビームを送受信して
    超音波ビーム走査を行ない、各走査線から得られた受信
    信号より超音波ドプラ信号を求め、この超音波ドプラ信
    号から被検体内の血流情報を求め超音波断層像と共に表
    示する超音波診断装置において、前記血流に交差する測
    定ライン上の複数の測定点に前記超音波ビームを走査し
    て超音波ドプラ信号を測定する手段と、上記複数の測定
    点における測定信号値に上記血流の断面積を反映させた
    係数を掛けて血流量を算出する手段とを備えたことを特
    徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記係数は、前記被検体への超音波ビー
    ムの入射角と前記測定ライン及び超音波ビームの各交点
    の位置とから求めたものであることを特徴とする請求項
    1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記測定ラインを設定する設定手段を備
    えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の超
    音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記設定手段は、前記超音波断層像の任
    意の3点を指定することにより前記測定ラインの設定を
    行なうものであることを特徴とする請求項3記載の超音
    波診断装置。
  5. 【請求項5】 前記測定ラインが血流の方向に対して、
    少なくともほぼ垂直であることを特徴とする請求項1な
    いし請求項4いずれか1項記載の超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 前記測定ラインに対する法線と前記走査
    線の交わる角度を用いて前記血流量を求めることを特徴
    とする請求項1ないし請求項5いずれか1項記載の超音
    波診断装置。
  7. 【請求項7】 前記血流量の算出手段の算出結果に基づ
    いて、2心拍以上の血流量を加算平均して心拍出量を算
    出する手段を付加したことを特徴とする請求項1ないし
    請求項6いずれか1項記載の超音波診断装置。
  8. 【請求項8】 前記測定ライン上の各測定点の間隔が等
    間隔になるように超音波ビームの走査方向を制御する手
    段を備えた請求項1ないし請求項7いずれか1項記載の
    超音波診断装置。
  9. 【請求項9】 前記血流量を時間軸に対応して表示する
    手段を付加したことを特徴とする請求項1ないし請求項
    8いずれか1項記載の超音波診断装置。
  10. 【請求項10】 前記測定点の血流速度を計測し表示す
    る手段を付加したことを特徴とする請求項1ないし請求
    項9いずれか1項記載の超音波診断装置。
  11. 【請求項11】 前記測定手段は血流に対して複数の測
    定ラインを設定する手段である請求項1記載の超音波診
    断装置。
  12. 【請求項12】 前記測定手段は、前記複数の測定ライ
    ンの各々について当該ライン上の複数の測定点における
    超音波ドプラ信号を測定する機構と、この複数の測定ラ
    インの各ライン上に等間隔の複数の仮想点を設定する機
    構と、この複数の仮想点での超音波ドプラ信号値を当該
    仮想点夫々に隣接する上記測定点での超音波ドプラ信号
    値に基づいて推定する機構と、上記複数の測定ラインの
    各々について自己のライン上の仮想点での信号推定値か
    ら血流量を演算する機構と、上記複数の測定ライン毎に
    演算された血流量の平均値を演算する機構とを備えた請
    求項11記載の超音波診断装置。
  13. 【請求項13】 前記測定ラインは血流に交差する円弧
    及び直線の内の少なくとも一方である請求項1記載の超
    音波診断装置。
  14. 【請求項14】 被検体の血流診断部位に対して少なく
    とも断層像及びドプラ信号検出用の複数の超音波ビーム
    を走査させる走査手段と、この走査手段によって得られ
    た受信信号に基づく断層像データ及びドプラデータを記
    憶する記憶手段と、この記憶手段が記憶した断層像デー
    タに基づいて超音波断層像を表示する表示手段と、上記
    超音波断層像上で所望の測定ラインを設定する設定手段
    と、上記測定ライン上に複数の測定点を指定する指定手
    段と、上記複数の測定点における血流速度情報を上記記
    憶手段に記憶させたドプラデータに基づいて算出する算
    出手段と、この算出手段の算出結果に基づいて上記血流
    の量を演算する演算手段と、この演算手段の演算結果を
    表示する表示手段とを備えたことを特徴とする超音波診
    断装置。
  15. 【請求項15】 前記算出手段は、前記測定ライン上に
    等間隔の複数の仮想点を設定する機構と、上記複数の仮
    想点夫々に隣接する位置のドプラデータを前記記憶手段
    から読み出し、当該読出し値に基づいて上記複数の仮想
    点各々での血流速度情報を推定する機構と、上記複数の
    仮想点での推定値から血流量を演算する機構とを備えた
    請求項14記載の超音波診断装置。
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