JP2005095675A - 超音波診断装置 - Google Patents

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一浩 飯沼
Tetsuya Kawagishi
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Abstract

【課題】本発明の目的は、種々の臨床検査に対して特定部位の位置を高精度で簡単に追跡することができ、臨床診断に有益な情報を提供する実用的な超音波診断装置を提供することである。
【解決手段】超音波診断装置は、被検体に対して超音波ビームを繰り返し送受信してエコー信号を繰り返し取得する送信遅延回路3と、エコー信号に基づいて超音波ビーム上の複数の部位それぞれに関する移動速度を計算する速度プロセッサ17と、速度に基づいて複数の部位の少なくとも1つの特定部位の位置を経時的に追跡して、特定部位が移動する軌跡を求めるトラッキングプロセッサ19Aと、軌跡又は特定部位の移動後の位置を表示するイメージプロセッサ19Bとを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体内部を超音波ビームで走査して、内部情報を取得する超音波診断装置に関する。

超音波診断装置は、Bモード、Mモード、CFMモード(カラーフローマッピングモード)等様々な動作モードを装備している。Bモードによれば被検体の断面内の組織構造がダイナミックに観察でき、Mモードによれば1本のスキャニングライン上の組織構造の時間変化がダイナミックに観察でき、CFMモードによれば被検体の断面内の血流の様子がダイナミックに観察できる。
ところで、近年、超音波診断の分野で、生体の様々な情報を定量的に求めようとする試みがなされている。この試みの多くは、上記のMモード画像上で特定部位の位置を順番に追跡し、特定部位の移動の軌跡を求めることが必要とされる。しかし、この追跡は、Mモード画像の輝度に基づいてなされており、その精度は非常に低いものであった。
一方、反射波そのものであるRF信号をメモリに取り込みコンピュータ解析により位相の変化から変位量を求め、頸動脈などの微小変化を追跡する方法が報告されている((A,P,G,Hoeks et al. 「Assessment of the Distensibility of Superficial Arteries」,Ultrasound in Med.& Biol,Vol.16,No.2,pp121-128,1990),(特開昭62−266040号公報))。しかしこの方法は生理学研究を目的としているため、計測目的に密着した処理が必要であり、種々の目的には不便で汎用性がなく、またサンプルボリウムを越えるような大きな動きには適さない。また、一般の診断に便利な表示法は示されていないので臨床応用には向かない。
特開昭62−266040号公報 A,P,G,Hoeks et al. 「Assessment of the Distensibility of Superficial Arteries」,Ultrasound in Med.& Biol,Vol.16,No.2,pp121-128,1990
本発明の目的は、種々の臨床検査に対して特定部位の位置を高精度で簡単に追跡することができ、臨床診断に有益な情報を提供する実用的な超音波診断装置を提供することである。
本発明の第1局面に係る超音波診断装置は、被検体に対して超音波ビームを繰り返し送受信してエコー信号を繰り返し取得する手段と、前記エコー信号に基づいて前記超音波ビーム上の複数の部位それぞれに関する移動速度を計算する速度計算手段と、前記速度に基づいて前記複数の部位の少なくとも1つの特定部位の位置を経時的に追跡して、前記特定部位が移動する軌跡を求める追跡手段と、前記軌跡又は前記特定部位の移動後の位置を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする。
本発明の第2局面に係る超音波診断装置は、被検体の断面を超音波ビームで繰り返しスキャンしエコー信号を取得する手段と、前記エコー信号に基づいて前記断面内の複数の部位それぞれに関する移動速度を計算する速度計算手段と、前記速度に基づいて前記複数の部位それぞれの位置を経時的に追跡して、前記複数の部位がそれぞれ移動する軌跡を求める追跡手段と、前記追跡手段により求められた軌跡に基づいて、前記複数の部位それぞれの移動距離を計算し、この移動距離又は移動後の位置の空間的な分布を得る手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、種々の臨床検査に対して特定部位の位置を高精度で簡単に追跡することができ、臨床診断に有益な情報を提供する実用的な超音波診断装置を提供することができる。
以下、本発明による超音波診断装置を好ましい実施形態により説明する。図1に本実施形態に係る超音波診断装置の構成を示している。クロック発生器5は、クロック・パルス(例えば30MHz)を発生する。このクロック・パルスはレートパルス発生器4で、例えば5kHzのレートパルスに分周される。このレートパルスは送信遅延回路3で遅延され、パルサ2にトリガ信号として供給される。パルサ2は、送信遅延回路3からのトリガ信号に従って、例えば3.75MHzの駆動パルスを超音波プローブ1に供給する。
この駆動パルスは、超音波プローブ1に装備されている圧電素子を振動させて、3.75MHzが中心周波数の超音波ビームを発生させる。このように超音波ビームはレートパルスに同期して、レートパルス周波数の逆数のレート周期で繰り返し発生される。
ここで、セクタスキャンであれば、超音波を送受信する毎に遅延時間を少しずつ変化する。これにより超音波ビームの角度が少しずつ変化して、被検体の扇状の断面が走査される。リニアスキャンであれば、複数の圧電素子のうち小数の素子からなるグループを一斉に駆動し、このグループを超音波を送受信する毎に少しずつ移動することにより、超音波ビームの位置が少しずつ動かされ、これにより、被検体の略長方形の断面が走査される。
プローブ1から発生された超音波ビームは、被検体に侵入し、音響インピーダンスの境界で反射され、プローブ1に戻って、プローブ1の圧電素子各々で電気信号に変換される。これらの電気信号は、プリアンプ6で増幅され、レシーバ7で個別に遅延され、そして加算され、エコー信号にまとめられる。このような処理により、特定の方向からのエコーが強調される。
このエコー信号は、直交位相検波のために、ミキサ9で参照信号発生器8からの参照信号(3.75MHz)に掛け合わされ、さらにローパスフィルタ(LPF)12を通される。さらにアナログディジタルコンバータ(A/D)16でディジタル信号に変換された後、包絡線検出器13と速度プロセッサ17とにそれぞれ取り込まれる。
包絡線検出器13は、エコー信号の振幅のエンベロープを検出する。エコー信号のエンベロープはスキャニングラインに関する組織構造からのエコー信号の強さを表している。エンベロープデータは、ディジタルスキャンコンバータ(DSC)14でテレビ方式に変換され、CRTディスプレイ15にBモード画像又はMモード画像として表示される。
また、アナログディジタルコンバータ16の出力信号は、速度プロセッサ17に供給され演算により走査範囲内の多点それぞれに関して速度が求められ、この速度データがDSC14に送られ、2次元の速度分布としてBモード画像やMモード画像に重ねてカラーで表示される。
速度プロセッサ17は、例えば自己相関法に従って、アナログディジタルコンバータ16からのエコー信号に基づいて、組織の速度を計算する。組織の速度を計算するのは、組織ドプライメージング(TDI)として周知されている(特開昭62−266040号公報、特公平7−67451号公報)。なお、エコー信号から直接的に組織の速度を計算してもよいし、エコー信号をノイズリダクションのためのフィルタにかけてから求めてもよい。
DSC14はCPU10により制御されており、コンソール11から「データ収集」の信号を受けると、DSC14のBモード画像とMモード画像の少なくとも一方、及びそれに対応する速度データが計測処理部19の内部メモリ18Aに取り込まれる。このとき計測処理部19のデータは再びDSC14に送られ、CRTディスプレイ15に表示される。CRTディスプレイ15上の画像が静止画ならそのまま、動画であればフリーズして静止画とし、その静止画像を見ながら、オペレータによるコンソール11の操作によってあるいは特定のものについては自動的にCPU10から「測定点(トラッキング対象部位)」、「表示範囲(トラッキングの時間範囲)」、「表示方法」などが設定される。そして、コンソール11の「スタートボタン」を押すと、トラッキングプロセッサ19Aで測定点に対応する部位の位置が次々と計測され、目的に応じた結果がDSC14を経由してCRTディスプレイ15に表示される。
コンソール11、速度演算部17、計測処理部19及びCPU10の一部の機能を除く部分は通常の超音波診断装置及び最近開発された組織ドプラ・イメージング(TDI)法で既に実施され実用化されているものであり、その詳細は省略し、以下に本発明の特徴部分につき詳しく説明する。
(ノイズリダクション)ノイズには様々な種類があるが、組織の速度を計測する場合には、多重反射やサイドローブによる固定エコーノイズが支配的である。この固定エコーノイズを効果的に除去するためのフィルタには、図2に示すように、ハイパスフィルタ17Aが好ましい。このハイパスフィルタ17Aは、ディジタルフィルタで良く知られているFIR(finite impulse response) タイプ、IIR(infinite impulse response) タイプのいずれでもよい。
周知の通り、組織は血流より動きが遅いので、エコー信号の組織成分は血流成分より周波数が低い。信号の周波数が非常に低く、ゼロに近いとき、信号成分を残し、固定エコーノイズだけを良好に除去するためには、ハイパスフィルタ17Aの周波数分解能を高くしなければならない。さらに、周波数分解能を高くするためには、ハイパスフィルタ17Aでの観測時間を長くしなければならない。これを実現するには、図3に示すように、nを2以上の整数として、ハイパスフィルタ17Aのサンプリング周期を、レート周期のn倍に設定することが好ましい。このような設定は、図4に示すように、ハイパスフィルタ17Aで加重加算されるデータセットを、レート周期のn倍のサンプリング周期で離散的に集めることにより実現できる。このような設定により、所望のフィルタ特性を獲得するために観測時間を長くしても、データ数がそれほど増加しないので、ハイパスフィルタ17Aのコンパクト化を実現できる。
また、Bモードスキャンとを組み合わせる場合、図5に示すように、ハイパスフィルタ17Aのサンプリング周期は、被検体の断面をスキャンするのに要するフレーム周期に設定される。
(リアルタイム処理)例えば、心臓検査では、プローブ1が被検体の胸壁表面に当てられ、図6に示すように、心臓の断面が超音波ビームによりスキャンされる。心臓の断面のうちスキャン範囲内の斜線部分がイメージング回路13でBモード画像として生成され、CRTディスプレイ15に表示される。図6の“0”は、プローブ1の先端の位置に対応している。この断面は左心室の長軸断面と呼ばれるもので、0に近い心筋は左室前壁20、遠い心筋は左室後壁21と呼ばれ、これら心筋の収縮により左心室22内の血液が大動脈23を経由して全身に送り出される。
このBモード像上にMモードのための関心線Mが、例えば左室前壁20と後壁21とを交差するように指定される。Mモードスキャンが単独で行われるとき、超音波ビームが関心線Mの方向に送信され、関心線Mの方向からのエコーが受信され、このような送受信がレート周期で繰り返され、エコー信号が繰り返し取得される。このエコー信号に基づいて速度プロセッサ17により関心線M上の連続する複数の点それぞれに関する速度が時相毎に計算され、速度の時間波形が取得される。血流ではなく、組織の速度を求めるのが組織ドプラ・イメージング(TDI)法であり、さらに超音波ビームで断面内を走査することにより組織の2次元速度分布を求めることができる。TDIは通常、血流イメージングとは異なって、直交位相検波信号をMTIフィルタ(帯域フィルタ)を通さずに自己相関等の周波数分析処理にかけることにより実現され得る。最新の装置にはBモード像とTDI像とを容易に切換えて表示できるものがある。BモードおよびTDIの情報は図1からもわかるように同時に生成することもできるので、必要に応じ同時に表示することも可能である。BモードおよびTDIのいずれの断面像もリアルタイムで表示され、心筋の収縮・拡張の様子を観測することができる。
(データ収集)リアルタイム処理により計算された該関心線Mに関する組織のエコー強度データ(Mモードデータ)と、関心線Mに関する組織の速度データとが、指定された時刻から所定時間、例えば4心拍期間が経過する時刻まで、DSC14からメモリ18に継続的に取り込まれ、記憶される。DSC14の内蔵メモリのメモリエリアは表示画面に対応しており、記憶素子の1つが1ピクセルに対応していると考える。ピクセルは画像を構成する最小単位であり、表示画面に合せて設定されることが多く、必ずしも超音波ビームの走査線ピッチやレート周期の整数倍とは限らず、その中間の補間値が用いられることもある。このメモリエリアにおいて、Mモードデータ及び速度データは横軸が時間、縦軸が深さ(位置)として該当する位置に格納されており、そのまま計測処理部19の内蔵メモリ18Aに取り込まれる。このようなデータ収集が終わると、リアルタイム処理は終了し、次に記憶されたデータを使って、トラッキング処理が行われる。
(トラッキングの準備作業)トラッキングの準備作業は、メモリ18Aに記憶されている組織のエコー(強度)データが読み出され、図8に示すように、Mモード像としてCRTディスプレイ15に表示されることから始まる。
表示されたMモード像上にトラッキング開始ライン(S−S)とトラッキング終了ライン(E−E)とがそれぞれコンソール11を介してオペレータにより指定される。特定の測定対象、例えば心臓などの場合はあらかじめ準備されている心電図(ECG)のR−R間隔(R波のインターバル)などをCPU10を介して自動的に設定することが可能であり、終了ラインは自動的に収集データの最後にすることも可能である。この2ラインの間がトラッキング処理対象の時間範囲である。トラッキングプロセッサ19Aは、開始ライン(S−S)上に例えば2mmの間隔でトラッキングスタートポイント31を設定する。さらに、これらスタートポイント31の中の任意のスタートポイント31がオペレータにより選択される。どのスタートポイント31を選択するかは、診断目的に応じて決定されるべきである。
(トラッキング処理)以上の準備が終了すると、トラッキングプロセッサ19Aにより、トラッキング処理が開始される。トラッキング処理は、選択されたスタートポイント31を始点として行われる。図9に、ある1つのスタートポイント31を始点としたトラッキング処理の手順を示している。図10に、CRTディスプレイ15の表示画面に対応するプレーンを示している。このプレーンの縦線と横線の交点がCRTディスプレイ15の1つのピクセルに対応しており、DSC14の内蔵メモリ構造に対応していると考えていただきたい。ピクセルは画像を構成する最小単位であり、隣り合う2つのピクセルの間隔(ピクセルピッチ)は、CRTディスプレイ15に表示する画像を生成するDSC14の固有の値であり、超音波ビームのスキャニングラインの間隔やレート周期とは必ずしも一致していない。このプレーンの縦軸は深さ、横軸は時間にそれぞれ対応している。縦方向(Y)に関して隣り合う2つのピクセルの間隔を実際の距離に換算すると単位距離△Dに相当し、また横方向(X)に関して隣り合う2つのピクセルの間隔を実際の時間に換算すると単位時間ΔT(msec)に相当している。
なお、ここでは量子化誤差の蓄積を低減するために、Y軸に関する位置、つまり深さを実際のスケール(mm)で時相毎に計算するものとする。なお、Y座標を深さに換算するには、プローブ1の位置からポイントまでのピクセル数にピクセルピッチΔDを乗算することにより行われ、逆に、深さをY座標に換算するには、深さをピクセルピッチΔDで量子化することにより行われる。ここでは説明の便宜上、実際のスケールの深さを“y”で表現し、量子化された深さ、つまりY座標を“Y”で表現するものとする。
まず、スタートポイント31の位置P1に関する速度V1 が、メモリ18Aからトラッキングプロセッサ19Aに読み出される(S1)。そして、読み出された速度V1 を単位時間ΔTに乗算する。これにより、時刻(1)のときポイントP1に存在していた部位が、単位時間ΔTの間に移動する移動距離(変位量)が計算される(S2)。
なお、移動距離を計算するために速度に乗算される時間は、ピクセルの間隔(ピクセルピッチ)に相当する単位時間ΔTでなくてもかまわない。ただし、単位時間ΔTの整数倍又は整数分の1であることが好ましい。
次に、求められた移動距離は、P1 の深さy1に加算され、次のポイントP2の深さy2が計算される(S3)。この次のポイントP2の深さy2を単位距離ΔDで量子化することにより、このポイントP2の深さy2をY座標(Y2)に換算し、このポイントP2のX座標とY座標をオーバレイメモリ18Bに書き込む(S4)。
次に、同様に、ポイントP2のXY座標に対応する速度V2をメモリ18からトラッキングプロセッサ19Aに読み出し(S1)、読み出された速度V2を単位時間ΔTに乗算して、移動距離を求め(S2)、求められた移動距離をポイントP2の深さy2に加算することにより、次のポイントP3の深さy3を計算する(S3)。このポイントP3の深さy3を量子化して、Y座標に換算して、このXY座標をオーバレイメモリ20に書き込む(S4)。
このようにポイントP1の位置を次々と追跡することにより、当該ポイントに位置する部位の移動の軌跡を求めることができる。なお、上述の例では、ポイントP3を得るための移動距離の計算に、ポイントP2のXY座標に対応する速度V2を用いているが、精度を重視する場合は、量子化する前のポイントP2の深さy2の位置での速度を、この深さy2の前後のピクセルの速度から補間することにより求めるのがよい。本方式では、図9の演算サイクルを繰り返すと誤差が蓄積する可能性があるため、深さを正確に求めた上でこれを量子化してY座標に換算し、表示するピクセルを決定することが重要である。それ程、精度を必要としない場合は、無論、量子化後のY座標のピクセルの速度をそのまま取り出して移動距離を計算するようにしてもよい。
さらに、他にスタートポイント31が設定されているときは、当該他のスタートポイント31を始点として、同様にトラッキングされ、軌跡が求められる。複数の軌跡の表示例を図11に示す。
なお、上述の例では、時間経過に対して順方向にトラッキングを行っているが、時間経過に対して逆方向に行っても良い。この場合、時間の流れが逆向きになるので、移動距離を深さから減算することより次のポイントを計算することになる。
このように速度から移動距離を求め、この移動距離をスタートポイントの深さに積算して、それを量子化して表示することにより、従来のようにMモード像から輝度に基づいて軌跡を追跡していくよりも、高精度で軌跡を求めることができる。速度計測の精度を1mm/s以下、計測に要する時間を10msとすれば、本発明の軌跡の距離分解能は0.01mmとなる。なお、Mモードの距離分解能は超音波の周波数5MHzとすれば、波長は0.3mmであり、この波長程度の精度が従来の軌跡の限界であった。
また、必要な部位の組織の速度データをあらかじめ換算して、Mモード(あるいはBモード)と測定位置を対応させてDSC14に格納し、そのデータに対して処理を行うため、RFデータから直接変位を求める場合に比較し、次に述べるような種々の処理に広く対応でき、操作性に優れ、臨床的に有益な形でのデータ表示が可能である。
(軌跡の応用)このように軌跡が高精度で簡単に求められるので、この軌跡を様々に応用して診断上有益な情報を求めることができる。この応用は、イメージプロセッサ19Bによりなされる。第1の応用によれば、時間経過に対して順方向にトラッキングして求めた第1の軌跡と、その終点を起点として逆方向にトラッキングして求めた第2の軌跡とから、より精度の高い第3の軌跡が作成される。第3の軌跡は、第1の軌跡と第2の軌跡との中心線である。また、第3の軌跡は、第1、第2の軌跡を部分的につなぎ合わせて作成され、例えば、第1、第2の軌跡で位置が一致している部分だけをつなぎ合わせて第3の軌跡が作成される。あるいは第1の軌跡と第2の軌跡が一致した場合のみ第3の軌跡として表示してもよい。
また心臓の検査では、心拍周期毎に軌跡を求め、心拍周期の異なる複数の軌跡を平均化するようなこともできる。すなわち、心電図のR波を基準として複数心拍の軌跡を重ねて表示したり、平均値を表示する。例えば、スタートポイントを同じとして求めた心拍周期の異なる複数の軌跡がばらついていても、それらの平均値を求め、さらにその平均値から大きく外れた軌跡を除外して再度平均化することにより誤差を極小化にすることができる。また、軌跡を表示する際、時間軸を心拍周期で横軸を基準化するようにしてもよい。この様にするとばらつきの少ないより客観的な軌跡を得ることができる。通常の循環器用超波診断装置では、心電計が内蔵されており、心電図データを同時に収集することは容易である。
また、図11では、深さ方向の複数の軌跡を同時表示しただけのものであるが、図12に示すように、各軌跡の距離が同一の点どうしを等高線で結んで等高線図を作成し、表示してもよい。これにより、深さ方向の心筋の収縮の様子が理解しやすくなり、異常な収縮を示している部分を判別しやすくなる。この図12の例では心筋の中央部分がより強く収縮していることがわかる。収縮が不十分な梗塞部分は、等高線の間隔が狭いので容易に理解することができる。
さらに、地図と同様に等高線それぞれに固有の色を付けて表示すれば更にわかり易い。例えば、移動距離が基準距離より長い等高線を赤で、また移動距離が基準距離より短い等高線を青で表示するようにすればよい。
また、1本の軌跡の各時相の輝度又はカラーを、そのときのエコー信号の強度に応じて変えて表示するようにしてもよい。また次のような応用も可能である。図8のMモード像上で、左室後壁の内膜と外膜とにそれぞれスタートポイントを指定して、軌跡をそれぞれ求め、2つの軌跡の間の距離の時間変化を、心筋の厚さの時間的な変化として求めることができる。さらに、この心筋厚の時間的な変化から心筋の収縮速度、心筋厚の最大値や最小値、収縮率等の機能的情報を計測することができる。図13と図14に、心筋厚の時間波形37と、この心筋厚の時間波形37を時間微分したグラフ、つまり収縮速度の変化39とを示している。また図15に示すように、内膜と外膜それぞれの速度変化や、内膜と外膜の速度差(壁厚変化速度)の時間変化を求めることもできる。
また、図13や図14に示すように、左室後壁の内膜と外膜にそれぞれスタートポイントを指定して、軌跡をそれぞれ求め、2つの軌跡の間の距離の時間変化を、左室の内径の時間的な変化として求めることができる。また左室の内径から左室の容積を推定することができるので、その容積の時間的な変化を求めることができる。さらに、この容積の時間的な変化から駆出量や駆出率を求めることができる。
したがって、例えばMモード画像上に単に軌跡を表示するだけでなく、軌跡に対応して得られた種々の情報を同一の時間軸上に表示すれば診断に直結する有益な情報を提供できることになる。例えば、図14の軌跡と図13の心筋厚の収縮速度の時間波形を時間軸を揃えて同一画面に表示することが可能である。
この他、軌跡に対応して様々な情報を得ることができる。例えば、特定の部位の上下にそれぞれスタートポイントを指定し、軌跡をそれぞれ求め、各時刻での2つの軌跡の間の距離からスタートポイントの距離の差を、スタートポイントの距離で割ることにより、当該部位の歪みの時間変化を求めることができる。また、この歪みの時間変化から、歪みが同じところの時間間隔を求めても良い。また、求めた軌跡の位置に関するエコー強度や速度分散等の時間変化を求めても良い。さらに上述のように求めた軌跡上の点の座標を数値で表示するようにしても良い。
また、図6に示したように、心臓が収縮期に強い勢いで血液を大動脈23へ放出すると、その反作用で心臓は心尖部29側へ後退し、拡張期に心房から血流が流入するときに元の位置に戻る。この動きは、血液の流出、流入と関係して心臓の勢いを表している。ここでは、図7に示すように、超音波ビームを心臓の先端部、すなわち心尖部29から入射し、大動脈弁27又は僧帽弁28の根元である大動脈弁輪部の上端24と下端25それぞれの軌跡を求める。
通常、弁輪部は硬い組織からなりこの表面では強い反射を示すので、超音波で観測しやすい。図7のように、心尖部29から超音波ビームを入射して心臓を観測する方法を心尖部アプローチと呼ぶ。心尖部アプローチにて心臓の長軸断面のBモード像を観測しながら、弁輪部24,25を横切るように関心線Mを指定し、前述の方法と全く同様に弁輪部24,25の軌跡をそれぞれ求めれば、血流を放出する反作用としての心臓の動き、すなわち心臓の勢いのよさを評価することができる。
ところで、心臓検査では、心臓の心拍運動の影響で関心線Mから関心部位が外れてしまうという問題を解決しなければならない。特に、弁輪部24,25は比較的小さいので、関心線Mから外れてしまう可能性が高い。これによる誤差を最小にするために、図7に示すように弁輪部25の大部分をカバーするように複数の関心線Mを指定する。そして、複数の関心線Mそれぞれに関して個別に軌跡を求め、これら複数の軌跡を部分的につなぎ合わせて1本の軌跡を作ることにより、上記誤差を最小化することができる。つなぎ合わせる部分とは、例えば各時相で心尖部29に最も近い部分や、最も反射強度の強い部分が考えられる。なお、複数の軌跡を反射強度に比例した輝度あるいは反射強度に対応したカラーで表示し、それらを重ねると、最も強い輝度あるいは同じ色のところが、移動する部位の変位を正しく表示していることになる。
上述では心臓検査に適用する場合を例として説明したが、次に説明するような腹部臓器の診断へ応用も可能である。図16は腹部臓器、例えば肝臓の断面の模式図である。体表40の下に腹筋あるいは脂肪層41があり、その下に肝臓42の組織がある。肝臓内に腫瘍43があったとすると、体表40にプローブ1を当てて断層像を観測しながら、腫瘍43を通るビーム方向でMモード像をCRTディスプレイ15上に表示する。つぎにプローブ1を被検体に押しつけて、被検体の内部組織を変形させながらMモードデータや速度の時間変化を計測し、前述と同じ方法でビーム方向にある肝臓の複数点の軌跡をそれぞれ求める。もし腫瘍43が周囲の肝臓組織より固い場合には周囲の組織の変形量に対して腫瘍の変形量は少ないから図17のような軌跡となる。腫瘍がもし周囲組織よりも軟らかければ逆に腫瘍部分の軌跡の間隔は密になる。組織が一種であったとしても深部ほど体表の変形の影響を受けにくいから体表40すなわちプローブ1からの距離で規格化した変位を用いると、より実際の変形の状態を正しく表示することができる。もちろん、この場合も変形量の等高線表示あるいはカラーによる表示も有効である。本方式ではプローブ1と生体組織との相対距離を変えながら受信信号を収集すればよいので必ずしもプローブ1を押しつけるだけでなく他の方法で生体組織に変形を与えてもよい。
なお、1つの関心線Mについて述べたが、断面を走査している一部あるいは全ての走査線を関心線に設定しても良い。例えばプローブ1を体表20にかるく当てた状態で、走査範囲44内の腫瘍43を横切る全ての走査線に関心線を設定する。そして、最初の画像の全ての関心線上に例えば2mm間隔で等間隔でスタートポイントを設定し、同一深さのスタートポイントをラインで連結する。これらスタートポイントそれぞれの次のポイントを速度に基づいて求め、最初の画像で同一のラインで結んでいたポイントどうしをラインで連結する。このような処理を最後の画像まで繰り返す。各時相の画像を動的に表示することにより、ラインが平行な初期の状態から、組織の歪みに従って歪んでいく様子を観察することができる。
また、被検体の断面内の複数の部位それぞれに関して移動距離あるいは隣接する2点間の移動距離の差を求め、この移動距離をピクセル値とした画像を生成し、この移動距離に応じて輝度変調あるいは色付けをして表示する。また、このような画像を繰り返し生成し動的に表示することにより、動きの大きい部分や小さい部分を空間的に識別して観察することができる。
なお、トラッキングプロセッサ19Aの処理が高速であれば、例えば最初の静止位置でビームに垂直な線群を自動的にスタートポイントとして、プローブ1で被検体を押しつけながら、変形の様子をリアルタイムで観察することもできる。
また、軌跡を血管径の自動計測並びに血圧計測に応用することもできる。この応用について以下に説明する。図18に示すように、体表52に例えばリニアプローブ51を当て、動脈血管53を縦断するように走査面54を合わせ、Bモード像を見ながら動脈血管53に交差するように関心線Mを設定する。この関心線Mに関する組織エコーデータと速度データを取り込み、メモリ18Aに記録する。もちろんリニアプローブ51の代わりにセクタプローブを用いてもよい。組織エコーデータによりMモード像がDSC14を介してCRTディスプレイ15に図19に示すように表示される。勿論、動脈血管53の横断面でもよい。
このMモード像上で動脈血管壁55を確認し、この動脈血管壁55の上端と下端にそれぞれスタートポイントP1 ,P2 を指定する。そして、スタートポイントP1 ,P2 から始まる軌跡をそれぞれ求める。これら2本の軌跡の間の距離を時相毎に求める。これは、血管径の時間的な変化を表している。
このように求めた血管径の時間的な変化の精度は、速度計測の精度を1mm/s以下、計測に要する時間を10msとすれば、0.01mmとなる。血管径を高精度で計測できると、それに基づいて脈動する血圧の時間変化を推定できる。動脈圧は時間的に変動し、血圧の最大値を最高血圧、最小値を最低血圧と呼び、これらの血圧は血圧計で計測できるが、その中間の値をとる血圧を経時的に無侵襲で計測する方法は存在しない。血圧の変動に応じて血管径は変化する。また、血管が最大径のとき最高血圧を、また血管が最小径のとき最低血圧を示すと考えられるので、最大径から最小径までの間の径の変化を、最高血圧から最低血圧までの変化に線形に対応させて、中間血圧を推定することができる。すなわち、時刻tの血圧をp(t) 、最低血圧をp0 、最高血圧をpm 、血管径をD(t) 、最低血圧時の血管径をD0 、最高血圧時の血管径をDm 、D(t) の変化分をd(t) 、kを血管径に対する血圧の比例定数とすると、(1)式、(2)式が成立する。なお、最低血圧p0 や最高血圧pm は血圧計により計測可能である。
d(t) =D(t) −D0 =k{p(t) −p0 } …(1) Dm −D0 =k(pm −p0 ) …(2)
(1)式と(2)式とから、血圧p(t) は(3)式で与えられる。
p(t) =p0 +(pm −p0 )・{d(t) /(Dm −D0 )}…(3)
図20は、以上のようにして得られた血圧の時間的な変化p(t) をCRTディスプレイ15にグラフとして表示した例である。血圧の時間変化は微小であるが、微小な変位を計測可能な本発明の方式により高精度で計測可能になる本発明による高精度な軌跡は脈波の速度を計測することを可能にする。血管、特に太い血管には脈波が存在する。心臓が収縮して大動脈弁を開き、大動脈を通って全身に血液を送るが、この際、大動脈内の血圧が急に上昇し、大動脈が局部的に拡張し、この拡張部分が血管を伝播していく。これが脈波であり、脈波伝播の速度は、その血管の硬さの指標となる。すなわち、動脈硬化が進んで、血管が硬くなっている場合は脈波伝播の速度が速く、柔軟な血管では脈波伝播の速度が遅いため、脈波伝播速度を測定し、動脈硬化の診断に使用することができる。以下に、脈波伝播速度の計測方法について説明する。Bモード画像上で血管53を交差するように2本の関心線M,M´をある程度離して指定する。この血管53の上端と下端を2本の関心線M,M´上にそれぞれ指定し、この4つのスタートポイントP1,P2,P1´,P2´から軌跡をそれぞれ求める。図21に、4つの軌跡を同時表示した例を示す。図22には、ペアの2本の軌跡間の距離(血管径)、すなわち(P1−P2)と(P1´−P2´)の時間変化を示している。
脈波伝播による血管径の拡張現象は、例えば関心線M上に現れ、やや遅れてM´に現れる。この遅れ時間は、脈波がMからM´、またはM´からMに伝播するのに要する時間であるので、MとM´との2点間の実際の距離を遅れ時間で割算することにより、脈波伝播速度を求めることができる。
拡張現象の認識は、血管径の時間的な変化を相互相関係数を求めることによって正確に行うことができる。すなわち相関係数が最大となる時間が伝播時間である。あるいはさらに簡単な方法として2つのカーブの差を用いてもよい。すなわち、2つの血管径の時間波形の時間軸上の相対的位置を少しずつずらしながら、その各位置で2つの波形の差の2乗の和を計算し、この和が最小化するときのずらし量(ずらし時間)をMからM´への脈波の伝播時間として求め、MとM´との間の距離を伝播時間で割り算することにより、脈波伝播速度を計算することができる。なお、これらの場合は、必ずしも、変位ではなく、速度の変化を用いてもよい。また関心線は2本に限らず、3本以上の複数本でもよい。
いま、遅れ時間を△t、脈波伝播速度をVp 、MとM´との2点間の距離をLとすれば、(4)式が与えられる。
L=Vp ・△t …(4)
測定された△tとLとに基づいて、(4)式にしたがって脈波伝播速度Vp を求めることができる。
例えば、L=10mm、Vp =2m/secとすれば、△t=5msとなる。Lの値は2本の関心線を設定すれば、2本の関心線に挟まれたピクセル数にピクセルピッチを乗算することにより求めることができる。(1)式〜(4)式の演算はいずれも容易な数値演算であり、イメージプセッサ19Bで簡単に実施できる。
なお、軌跡の追跡処理やその応用は、図23に示すように、図1のメモリ18、トラッキングプロセッサ19A、オーバレイメモリ18Bおよびイメージプロセッサ19Bの機能を装備したパーソナルコンピュータ(PC)60により、超音波診断装置とは切り離して行ってもよい。すなわち、コンソール11の機能はDSC14から出力されるデータをPC60に送るか、あるいはPC60で処理された結果をCRTディスプレイ15上に表示するための切り換えをするだけの機能とし、あとの操作は全てPC60の側で行なえばよい。勿論、この様にしておいてPC60を同一筐体内に納めてもよい。また、CPU1と共有してもよい。この様にすると本体のハードウェアを全く変更することなく、本発明の効果を実現することができ、実用上きわめて有益である。すなわち、超音波診断装置の内部の特別な情報ではなく、超音波診断装置として最終的にDSC14から出力するデータで十分解析が行なえるところにPC60を利用する場合の大きな特徴を有する。本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々変形して実施可能である。
本発明の好ましい実施形態に係る超音波診断装置のブロック図。 図1の速度プロセッサのブロック図。 図2のハイパスフィルタのサンプリング周期を示す図。 図2のハイパスフィルタでサンプリングされるデータセットを示す図。 図2のハイパスフィルタでサンプリングされる他のデータセットを示す図。 BモードとMモードとの組み合わせスキャンの説明図。 Mモードスキャンの説明図。 図1のCRTディスプレイに表示されるMモード像の一例を示す図。 図1のトラッキングプロセッサによるトラッキング手順を示す図。 図9のトラッキング手順の補足図。 図1のトラッキングプロセッサにより作成された複数の軌跡の一例を示す図。 図1のイメージプロセッサにより作成された等高線図の一例を示す図。 図1のイメージプロセッサにより作成された心筋に関する機能情報の一例を示す図。 図1のイメージプロセッサにより作成された心筋に関する機能情報の一例を示す図。 図1のイメージプロセッサにより作成された心筋に関する他の機能情報の一例を示す図。 プローブに押されて変形された被検体内の組織の模式図。 図16の変形された組織に関する複数の軌跡の一例を示す図。 リニアプローブで動脈血管を含む断面を走査する様子を示す模式図。 図18の血管の上端と下端それぞれの軌跡の一例を示す図。 図1のイメージプロセッサにより作成された血圧の時間波形の一例を示す図。 図18の2本の関心線に関する軌跡を同時表示する一例を示す図。 図1のイメージプロセッサにより図21の軌跡に基づいて作成された血管の機能情報の一例を示す図。 本発明の変形例に関するブロック図。
符号の説明
1…超音波プローブ、2…パルサ、3…送信遅延回路、4…レートパルス発生器、5…クロック発生器、6…プリアンプ、7…レシーバ、8…参照信号発生器、9…ミキサ、10…CPU、11…コンソール、12…ローパスフィルタ、13…包絡線検出部、14…ディジタル・スキャン・コンバータ、15…CRTディスプレイ、16…アナログディジタルコンバータ、17…速度プロセッサ、18A…メモリ、18B…オーバレイメモリ、19…計測処理部、19A…トラッキングプロセッサ、19B…イメージプロセッサ。

Claims (13)

  1. 被検体に対して超音波ビームを繰り返し送受信してエコー信号を繰り返し取得する手段と、
    前記エコー信号に基づいて前記超音波ビーム上の複数の部位それぞれに関する移動速度を計算する速度計算手段と、
    前記速度に基づいて前記複数の部位の少なくとも1つの特定部位の位置を経時的に追跡して、前記特定部位が移動する軌跡を求める追跡手段と、
    前記軌跡又は前記特定部位の移動後の位置を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記追跡手段により求められた前記特定部位に関する異なる時間に求めた複数の軌跡を平均化する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記時間範囲は、心拍周期であることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  4. 前記追跡手段により求められた2つの軌跡の間の距離を計算する手段と、前記距離が血管径を表しているとき、この血管径の時間変化と最高血圧と最低血圧とに基づいて血圧を計算する手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 前記追跡手段により求められた前記被検体の血管の上流部分に関する軌跡と前記血管の下流部分に関する軌跡とに基づいて、前記血管の脈波伝搬速度を計算する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  6. 前記表示手段は、前記追跡手段により求められた前記超音波ビームの方向の異なる複数の軌跡を重ねて表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  7. 被検体の断面を超音波ビームで繰り返しスキャンしエコー信号を取得する手段と、
    前記エコー信号に基づいて前記断面内の複数の部位それぞれに関する移動速度を計算する速度計算手段と、
    前記速度に基づいて前記複数の部位それぞれの位置を経時的に追跡して、前記複数の部位がそれぞれ移動する軌跡を求める追跡手段と、
    前記追跡手段により求められた軌跡に基づいて、前記複数の部位それぞれの移動距離を計算し、この移動距離又は移動後の位置の空間的な分布を得る手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 前記移動距離の空間分布をBモード像に重ねてカラーで表示することを特徴とする請求項7記載の超音波診断装置。
  9. 前記移動距離は被検体に変形を与える前と後との移動距離であることを特徴とする請求項7記載の超音波診断装置。
  10. 前記移動距離の1次元又は2次元の空間分布の時間変化を画像で表示することを特徴とする請求項7記載の超音波診断装置。
  11. 前記追跡手段により求められた複数の軌跡の距離が同一の点どうしを等高線で結んで表示する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  12. 前記表示手段は、前記等高線を前記距離に応じたカラーで表示することを特徴とする請求項11記載の超音波診断装置。
  13. 前記表示手段は、所定距離より長い距離に対応する等高線を赤色と青色との一方で表示し、所定距離より短い距離に対応する等高線を赤色と青色との他方で表示することを特徴とする請求項12記載の超音波診断装置。
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