JPH06148604A - 液晶表示素子及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示素子及びその製造方法

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JPH06148604A
JPH06148604A JP31436092A JP31436092A JPH06148604A JP H06148604 A JPH06148604 A JP H06148604A JP 31436092 A JP31436092 A JP 31436092A JP 31436092 A JP31436092 A JP 31436092A JP H06148604 A JPH06148604 A JP H06148604A
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liquid crystal
composite film
polymer composite
crystal display
adhesive
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Tadafumi Shindo
忠文 進藤
Masayuki Ando
雅之 安藤
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板の剥離の問題がなく且つ液晶/高分子複
合膜がパターン状に形成された場合においても、素子の
駆動時にシャープなパターンが表示される液晶表示素子
を提供すること。 【構成】 2枚の電極基板間に液晶/高分子複合膜を挟
持してなる液晶表示素子において、上記液晶/高分子複
合膜がパターン状に形成され、該パターンの周囲には2
枚の電極基板を接着固定する接着剤層が形成されている
ことを特徴とする液晶表示素子及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電界や熱に対して応答
性を有し、各種情報の表示や記録を行うことが出来る液
晶/高分子複合膜を有する液晶表示素子及びその製造方
法に関するものであり、本発明の液晶表示素子は、調光
パネル、ディスプレイ、記録媒体等に幅広く応用するこ
とが出来る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶ディスプレイは、低消費電
力、軽量、薄型等の特徴を有している為、文字や画像の
表示媒体として、腕時計、電卓、パソコン、テレビ等に
幅広く用いられている。一般的なTN−及びSTN−液
晶ディスプレイは、配向膜が形成された透明電極を有す
るガラス板間に所定のシール等が施された液晶セル中に
液晶を封入し、更に両面から偏光板でサンドイッチされ
たものである。しかしながら、(1)2枚の偏光板が必
要である為、視野角が狭く、又、輝度が不足している
為、高消費電力のバックライトが必要である、(2)セ
ル厚依存性が大きく、大面積化が困難である、(3)構
造が複雑で、セルへの液晶の封入が困難な為、製造コス
トが高い等の問題があり、液晶ディスプレイの軽量化、
薄型化、大面積化、低消費電力化、低コスト化等には限
界がある。
【0003】この様な問題点を解決する液晶表示媒体と
して、液晶を高分子マトリックス中に分散させた液晶/
高分子複合膜を有する光散乱機構に基づく液晶表示素子
の応用が期待され、その研究開発が活発化してきた。上
記の如き液晶/高分子複合膜の製造方法は、主としてエ
マルジョン法と相分離法に分類することが出来る。エマ
ルジョン法には、ポリビニルアルコール(PVA)を保
護コロイドとして液晶を乳化した水溶液から作製する方
法(特表昭58−501631号公報)や液晶エマルジ
ョンをラテックスと混合して水溶液から作製する方法
(特開昭60−252687号公報)等が挙げられる。
【0004】一方、相分離法は、更に、液晶とマトリッ
クス樹脂の相分離状態を固定する方法と膜形成時に液晶
をマトリックス樹脂から相分離させる方法に分類するこ
とが出来る。相分離状態を固定する方法としては、エポ
キシ樹脂中に液晶を分散した後、硬化する方法(特表昭
61−502128号公報)、UV硬化樹脂中に液晶を
分散した後、硬化する方法(特表昭62−2231号公
報)が開示されている。膜形成時に液晶を相分離させる
方法としては、硬化中に相分離させる方法、溶媒蒸発中
に相分離させる方法、及び熱可塑性樹脂の冷却過程で相
分離させる方法が、特表昭63−501512号公報に
おいて開示されているが、更に改良を加えた技術が種々
報告されている。
【0005】硬化中に相分離させる方法としては、液晶
とUV硬化樹脂混合系において、UV硬化中に液晶を相
分離させる方法(特開昭63−271233号公報、特
開平1−252689号公報)、液晶と熱硬化型エポキ
シ樹脂混合系において、加熱硬化中に液晶を相分離させ
る方法(特開昭63−287820号公報、特開平1−
299022号公報)等がある。溶媒蒸発中に相分離さ
せる方法としては、活性水素基を有するアクリル樹脂を
マトリックスとするもの(特開平1−230693号公
報)、セルロースアセテートをマトリックスとするもの
(特開昭63−124025号公報)、液晶と相溶性の
ない樹脂をマトリックスとするもの(特開昭63−43
993号公報)等がある。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
上記の如き従来技術において、液晶/高分子複合膜を液
晶表示素子の部材として用いる場合、次の如き問題点が
ある。 (1)液晶/高分子複合膜を構成している高分子マトリ
ックスとして種々の材料が使用されているが、液晶/高
分子複合膜中の液晶が液晶/高分子複合膜中から滲み出
して基板を接着している接着剤層の強度を低下させ、基
板が剥離し易くなる。 (2)特に液晶/高分子複合膜を電極基板上にパターン
状に形成した場合、液晶の滲み出しにより、素子を駆動
させた場合、表示画像のパターンの端縁のシャープさが
低下し、且つ基板の剥離も生じ易くなる。 (3)又、シーリング剤を用いずに対向電極を貼り合わ
せると、リード線部が見え、素子の外観が良くないとい
う問題もある。 従って、本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決
し、基板の剥離の問題がなく且つ液晶/高分子複合膜が
パターン状に形成された場合においても、素子の駆動時
にシャープなパターンが表示される液晶表示素子を提供
することである。
【0007】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、2枚の電極基板
間に液晶/高分子複合膜を挟持してなる液晶表示素子に
おいて、上記液晶/高分子複合膜がパターン状に形成さ
れ、該パターンの周囲には2枚の電極基板を接着固定す
る接着剤層が形成されていることを特徴とする液晶表示
素子及びその製造方法である。
【0008】
【作用】液晶表示素子において、一方の電極基板面に液
晶/高分子複合膜をパターン状に形成し、他方の電極基
板面に上記パターン状液晶/高分子複合膜と略ネガーポ
ジ関係に接着剤層を形成し、上記2枚の電極基板を貼り
合わせることによって、基板の剥離の問題がなく且つ液
晶/高分子複合膜がパターン状に形成された場合におい
ても、素子の駆動時にシャープなパターンが表示される
液晶表示素子を提供することが出来る。特に接着剤とし
て硬化性接着剤を使用することによって接着強度が向上
し且つ液晶の滲み出しが良好に抑制される。
【0009】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の液晶表示素子は、
図1にその分解斜視図と断面図により図解的に示す様に
2枚の電極基板間2,2’に液晶/高分子複合膜#を挟
持してなる液晶表示素子において、上記液晶/高分子複
合膜3がパターン状に形成され、該パターン3の周囲に
は2枚の電極基板2,2’を接着固定する接着剤層4が
形成されていることを特徴としている。上記液晶表示素
子の製造方法を次に説明すると、先ず、透明導電膜1
(又は反射性導電膜)を有する電極基板2上に液晶/高
分子複合膜3をパターン状に形成する。図示の例は矩形
の液晶/高分子複合膜3が電極基板2上に9個形成され
ているが、このパターンは本発明を説明する為の1例で
あって、電極基板2の全面に液晶/高分子複合膜3を形
成する場合を除き、他のいずれのパターン、例えば、文
字、記号、絵柄、円、楕円、多角形、これらの組み合わ
せ等いずれのパターンであってもよい。
【0010】本発明で使用する電極1,1’を有する電
極基板2,2’は、従来公知の液晶液晶表示素子に使用
されている電極基板と同一でよく、例えば、下記の如き
ものが例示される。電極基板及び対向電極基板のうちの
少なくとも一方は、例えば、ITO付きガラス基板の様
な透明導電性基板である。その他SnO2 系やZnO系
等の透明導電性材料を透明基板に付着させたものでもよ
い。又、基板はガラス基板以外にも、高分子フイルム、
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレー
ト、ポリエーテルスルホンの様な樹脂からなる透明フイ
ルムであってもよい。一方、不透明導電性基板の場合に
は、その電極が反射板としての機能も要求される為、例
えば、アルミニウム反射電極を設けた基板が好ましい。
勿論、その基板自体はガラスでも高分子フイルムでもそ
の他のものであってもよい。
【0011】本発明で使用する液晶/高分子複合膜は、
前記従来技術の項で説明したエマルジョン法によるもの
でも、又、相分離法によるものであってもよく、特に限
定されないが、エマルジョン法による複合膜の場合につ
いて以下に説明する。エマルジョン法で使用するマトリ
ックス樹脂としては、PVA(ポリビニルアルコール)
が好ましく用いられるが、ゼラチン、アクリル酸共重合
体、水溶性アルキド樹脂等、水に分散若しくは溶解する
ものであればよい。マトリックス樹脂としてPVAを用
いる場合、鹸化度の低いPVAを使用すれば、PVA自
体が界面活性剤としての能力を有する為に、他の界面活
性剤を使用しなくても良好に液晶エマルジョンを製造す
ることが出来る。従って液晶/高分子複合膜について
は、以下PVAを用いた場合を代表例として説明する。
下記表1示す様に、PVAの重合度及び鹸化度によって
その水溶液の表面張力は異なってくる。即ち、PVAの
重合度及び鹸化度によって、PVAが液晶を分散する能
力に差が生じる。この様に重合度が低い程、又、鹸化度
が低い程、PVAが液晶を分散する能力が高くなる。
【0012】
【表1】 各種PVAの鹸化度と重合度
【0013】その結果、下記表2に示す各種PVAの水
溶液を用いて液晶(E−44)を分散したとき、各PV
Aによって液晶粒子の分散性及び加工適性が変化する。
【表2】各種PVAの液晶(E−44)分散系における
PVAの構造と加工適性
【0014】一方、PVAの鹸化度が高いと、液晶粒子
の分散性が悪くなり、水相中に液晶が存在する割合が増
加すると共に、粒子径分布が広く、粒子径が大きくな
る。その結果、分散性の悪い場合、電極基板に対する濡
れ性が悪く、加工適性が低下すると共に、液晶/高分子
複合膜中の液晶の粒子径分布が広く、粒子径が大きくな
る為電気光学特性も低下する。又、PVAの重合度が大
きい場合も、液晶粒子の分散性が悪く、粒子径分布が広
く、粒子径も大きくなり、電気光学特性は低下するが粘
度が高くなる為、加工適性は良くなる。
【0015】この様な中で、適度な重合度(300〜
1,200)及び鹸化度(50%〜85%)であれば、
電極基板に対する濡れ性に関しては、問題ないレベルに
達する。更に電極基板の必要なところだけにパタ−ンコ
−ティングするには、上記PVAでは粘度が低い為、従
来の加工方法を適用することが困難であるので、増粘
剤、例えば、PVA以外の適当な水溶性ポリマー、チキ
ソトロピック付与剤、重合度1,500〜3,000且
つ鹸化度50%〜100%のPVA又は疎水性シリカ超
微粒子等が使用される。更に気泡の問題が発生する場合
には、シリコーン系のエマルジョン型消泡剤、例えば、
KM71、KM75、KM85、KM73等(いずれも
信越化学工業製)、SM5512、SH5510、SM
5511等(いずれもトーレ・シリコン製)、及びシリ
コーン系の変性油型消泡剤としては、KS68、KS5
02、KS506等(いじれも信越化学工業製)等を使
用することが好ましい。
【0016】本発明で云う液晶とは、常温付近で液晶状
態を示す有機混合物であって、ネマチック液晶、コレス
テリック液晶、スメクチック液晶が含まれる。このうち
ネマチック液晶若しくはコレステリック液晶を添加した
ネマティック液晶が特性上好ましい。液晶中にコントラ
スト或いは色調を改善させる為に色素を含有させること
も出来る。二色性色素を添加した場合には、散乱−透過
型の複合膜としてばかりでなく、色素のゲスト−ホスト
効果により、光吸収(着色)−透明状態でスイッチング
する複合膜として使用することも出来る。
【0017】前記PVA水溶液に上記液晶を分散させる
方法としては、超音波分散機等の各種の撹拌装置による
混合方法や、膜乳化法(中島忠夫・清水政高、PHAR
MTECH JAPAN 4巻、10号(1988)参
照)等の分散方法が有効である。液晶エマルジョン粒子
の大きさは、用いる分散方法に依存するが、一般的には
0.5〜7μmの範囲にあることが好ましく、1〜5μ
mの範囲であることが更に好ましい。こうして得られた
液晶粒子分散液から、液晶/高分子複合膜のパターンを
形成する方法は、電着塗布方法、スクリーンコーティン
グ、ブレードコーティング、ナイフコーティング、スラ
イドコーティング、スクリーンコーティング、イクスト
ルージョンコーティング、ファウンテンコーティング等
が使用され得るが、特に好ましくは電着塗布方法及びシ
ルクスクリーン塗布方法により電極基板面に所定の塗布
量でパターン状に塗布し乾燥する方法が好ましい。この
様にして得られる複合膜の厚みは5〜15μm程度が好
適である。
【0018】本発明の別の好ましい実施態様では、前記
液晶エマルジョンを処理して、液晶を内包するマイクロ
カプセルを製造し、該マイクロカプセル分散液をそのま
ま或は分離後再度塗液を調製して上記の如き方法により
液晶/高分子複合膜を作製することが出来る。液晶の分
散したエマルジョンからマイクロカプセルを製造する方
法としては、化学的作製法及び物理化学的作製法の両者
を利用することが出来る。化学的作成法については合成
反応を用いる界面重合法、in situ重合法及び高分子物
性変化を生じさせる液中硬化被覆法がある。界面重合法
は重縮合或いは重付加反応する様な二種のモノマーとし
て、水溶性のものと油溶性のものを選択し、いずれかを
分散させてその界面で反応させる方法である。in situ
重合法は核材の内、又は外の一方からリアクタント(モ
ノマー及び開始剤)を供給し、カプセル壁膜表面で反応
させる方法である。
【0019】物理化学的作成法としては、相分離を利用
したコアセルベーション法、界面沈殿法、液中濃縮法、
液中乾燥法及び二次エマルジョン法等がある。溶解性の
減少により相分離を生じさせる単純コアセルベーション
法、電気的相互作用により相分離を生じさせる複合コア
セルベーション法も用いることが出来る。界面沈殿法は
激しい反応や急激なpH変化等が伴わない、温和な条件
でカプセル化が可能な方法であり、例えば、液晶核材を
分散したエマルジョンを疎水性高分子の溶剤溶液中に分
散させた後、更に保護コロイド水溶液に再分散させるも
のである。
【0020】一方、他の透明導電膜1’(又は反射性導
電膜)を有する電極基板2’上に、前記液晶/高分子複
合膜3のパターンと略ネガ−ポジ関係にある接着剤層4
をパターン状に形成する。この接着剤層は、液晶/高分
子複合膜のパターン同士間においては該パターンと正確
に整合させることが理論的には好ましいが、現実には2
枚の電極基板の貼り合わせ時に生じる多少のずれと作業
性、更に貼り合わせ時の圧着により接着剤の面積が大き
くなることを考慮してやや幅を狭くして形成することが
好ましい。又、液晶/高分子複合膜3のパターンと基板
の端縁との間には全面的に接着剤層4を形成することは
必須ではなく、基板の端縁のみ或はその幾分内側、更に
は液晶/高分子複合膜3のパターン外周に沿って設けて
もよい。
【0021】使用する接着剤としては、当該技術分野で
公知である接着剤(シール剤)はいずれも使用すること
が出来るが、好ましい接着剤は熱硬化性、紫外線硬化性
及び電子線硬化性接着剤であり、特に特別の加熱を必要
としない紫外線硬化性又は電子線硬化性接着剤が好まし
く、基板貼合時に加熱によって生じる液晶の滲み出しを
極力抑制することが出来、更に架橋密度が高いので接着
強度が高く又経時的な液晶の滲み出しを十分に防止する
ことが出来る。これらの接着剤自体は未着色でも着色さ
れていてもよいが、基板自体が着色されている場合や液
晶/高分子複合膜3が着色されていたり或は液晶粒子が
2色性色素を含有する場合には、それらの色相を考慮し
て接着剤を着色しておくことにより一層良好な画像表示
が可能となる。例えば、液晶/高分子複合膜中の液晶粒
子が青色の2色性色素を含有する場合、接着剤層を青色
に着色しておくことによって、電圧印加時に電圧印加領
域は透明になり、一方、接着剤部分は青色のままである
ので、表示画像のコントラストが向上すると共に、電圧
が印加されていない電極部分を十分に隠蔽することが出
来る。又、青色の他にITOと同色の接着剤を塗布すれ
ば、リード線のITOが見えない様にすることが出来
る。
【0022】本発明では、前記の如く電極基板上に形成
した液晶/高分子複合膜面に、以上の如く形成した接着
剤塗布電極基板をそれらのパターンを略ネガ−ポジ関係
に整合させて重ね合わせ、気泡を十分に追い出した後、
対向電極基板を通常の液晶表示素子の作成に用いられる
圧着装置やそれ以外の一般的なラミネーター、プレスロ
ール等の方法で固定することによって本発明の液晶表示
素子が得られる。又、紫外線硬化性或は電子線硬化性接
着剤を使用した場合には、適当な方法で紫外線や電子線
を照射させて接着剤を重合硬化させ、より強固に2枚の
電極基板を接着させることが出来る。又、接着剤の塗布
方法はスクリーン印刷方法の他にディスペンサー方法等
を用いてもよい。
【0023】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 KP−06(日本合成化学工業製、重合度:約600、
鹸化度:71.0〜75.0)の5重量%水溶液に、E
−44(メルク社製)を超音波分散した後、KH−17
(日本合成化学工業製、重合度:約1,700、鹸化
度:78.5〜81.5)の10重量%水溶液を添加し
て、最終的にPVA/液晶=20/80(重量比)とな
る様に液晶のPVA分散水溶液を作製した。この分散液
に消泡剤(KM−71、信越化学工業製)を分散液の3
重量%の割合で添加した。この分散液を用いステンシル
印刷で素子基板(アルミニウム蒸着ガラス基板)上に図
1に示したパターン状(一個の矩形が20mm×20m
mで、それらの間隔が3mm)に印刷し、乾燥させて厚
さ10μmの液晶/高分子複合膜を形成した。一方、対
向電極基板(ITO付PETフイルム、厚み125μ
m)の面に、前記液晶/高分子複合膜とネガ−ポジ関係
にあり、液晶/高分子複合膜同士の間に2.5mmで且
つ基板の端縁にそって幅5mmのパターン状で、アクリ
ル系感熱接着剤を印刷した。これを前記液晶/高分子複
合膜を形成した電極基板にパターン同士を整合させて熱
ロールで貼り合わせて本発明の液晶表示素子を得た。こ
の液晶表示素子は長時間使用しても液晶の滲み出しがな
く、シャープな画像が表示された。
【0024】実施例2 KP−06(日本合成化学工業製、重合度:約800、
鹸化度:71.0〜75.0%)の10重量%水溶液
に、E−44(メルク社製)を、KP−06/E−44
=20/80(w/w)となる様に添加し、超音波分散
方法で分散させた後、アエロジル380を5重量%添加
して撹拌した後、消泡剤(KM−71、信越化学工業
製)を分散液の3重量%の割合で添加して、液晶のPV
A分散水溶液を作製した。この分散液をステンシル印刷
により、素子基板(アルミニウム蒸着ガラス基板)上に
直径30mmの円を間隔5mmで最密充填パターン状に
印刷し、乾燥させて厚さ10μmの液晶/高分子複合膜
を形成した。一方、対向電極基板(ITO付PETフイ
ルム、厚み125μm)の面に紫外線硬化性接着剤(商
品名XNR5493−4A5、長瀬チバ製)により、前
記液晶/高分子複合膜の円形と整合しているが、直径が
0.5mm大きい幅2mmの最密充填円周パターン状に
印刷した。これを前記液晶/高分子複合膜を形成した電
極基板のパターンと整合させて貼り合わせた後紫外線を
照射して接着剤を架橋硬化させて本発明の液晶表示素子
を得た。この液晶表示素子は長時間使用しても液晶の滲
み出しがなく、シャープな画像が表示された。
【0025】実施例3 カチオン性アクリル樹脂55部、エチルセロソルブ15
部、イソプロピルアルコール3部、酢酸(中和剤)約1
部及び純水1,000部からなるアクリル樹脂水溶液
に、液晶(商品No.BL009:メルク社製)10部
を添加し、強力撹拌下で液晶の乳化液を作製した。この
乳化液を電着浴に入れ、正極に白金板を、そして負極に
主電極として表面平滑な0.1mm厚のステンレスチー
ル板を用いた。主電極板面には予め常法によって電気絶
縁性フォトレジストで液晶材料の電着領域パターンを作
製しておいた。次いで剥離用に用いられている市販シリ
コーン樹脂液を十分に希釈して浸漬し、電着に影響のな
い薄い剥離層を形成した。この主電極を用いて電着塗装
方法により10μm厚さの高分子分散型液晶膜を形成し
た。一方、対向電極基板(ITO付PETフイルム、厚
み125μm)の面に電子線硬化性接着剤(商品名DN
−0075、日本化薬製)を前記液晶/高分子複合膜の
パターンとネガ−ポジ関係のパターン状に印刷した。こ
れを前記液晶/高分子複合膜を形成した電極基板のパタ
ーンと整合させて貼り合わせた後電子線を照射して接着
剤を架橋硬化させて本発明の液晶表示素子を得た。この
液晶表示素子は長時間使用しても液晶の滲み出しがな
く、シャープな画像が表示された。
【0026】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、液晶表示素
子において、一方の電極基板面に液晶/高分子複合膜を
パターン状に形成し、他方の電極基板面に上記パターン
状液晶/高分子複合膜と略ネガーポジ関係に接着剤層を
形成し、上記2枚の電極基板を貼り合わせることによっ
て、基板の剥離の問題がなく且つ液晶/高分子複合膜が
パターン状に形成された場合においても、素子の駆動時
にシャープなパターンが表示される液晶表示素子を提供
することが出来る。特に接着剤として硬化性接着剤を使
用することによって接着強度が向上し且つ液晶の滲み出
しが良好に抑制される。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の構造と製造方法を図解
的に説明する図。
【符号の説明】
1,1’:電極基板 2,2’:電極基板 3:液晶/高分子複合膜 4:接着剤層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の電極基板間に液晶/高分子複合膜
    を挟持してなる液晶表示素子において、上記液晶/高分
    子複合膜がパターン状に形成され、該パターンの周囲に
    は2枚の電極基板を接着固定する接着剤層が形成されて
    いることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 接着剤が熱硬化性、紫外線硬化性又は電
    子線硬化性接着剤からなる請求項1に記載の液晶表示素
    子。
  3. 【請求項3】 接着剤層がシルクスクリーン印刷によっ
    て形成されている請求項1に記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 2枚の電極基板間に液晶/高分子複合膜
    を挟持してなる液晶表示素子の製造方法において、一方
    の電極基板面に液晶/高分子複合膜をパターン状に形成
    し、他方の電極基板面に上記パターン状液晶/高分子複
    合膜と略ネガーポジ関係に接着剤層を形成し、上記2枚
    の電極基板を貼り合わせることを特徴とする液晶表示素
    子の製造方法。
  5. 【請求項5】 接着剤が熱硬化性、紫外線硬化性又は電
    子線硬化性接着剤である請求項1に記載の液晶表示素子
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 接着剤層をシルクスクリーン印刷によっ
    て形成する請求項1に記載の液晶表示素子製造方法。
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JP31436092A Pending JPH06148604A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 液晶表示素子及びその製造方法

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JP (1) JPH06148604A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6768846B2 (en) * 1999-12-27 2004-07-27 Ngk Insulators, Ltd. Display device and method for producing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6768846B2 (en) * 1999-12-27 2004-07-27 Ngk Insulators, Ltd. Display device and method for producing the same

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