JPH06281917A - 高分子分散型液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

高分子分散型液晶表示装置及びその製造方法

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JPH06281917A
JPH06281917A JP9190093A JP9190093A JPH06281917A JP H06281917 A JPH06281917 A JP H06281917A JP 9190093 A JP9190093 A JP 9190093A JP 9190093 A JP9190093 A JP 9190093A JP H06281917 A JPH06281917 A JP H06281917A
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polymer
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crystal display
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JP9190093A
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Yuichi Nakai
裕一 中易
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術の欠点を解決し、液晶/高分子複合
膜を形成する際の塗布を容易に行なうことが出来、しか
も、気泡の混入のない均一な液晶/高分子複合膜による
高分子分散型液晶表示装置を提供すること。 【構成】 少なくとも一方が透明な一対の導電性基板間
に、液晶/高分子複合膜を挟持してなる高分子分散型液
晶表示装置において、上記液晶/高分子複合膜が導電性
基板面に形成された隔壁によって区画された複数の区画
質内に形成され、且つ上記隔壁が撥水性樹脂からなるこ
とを特徴とする高分子分散型液晶表示装置、及びその製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶/高分子複合膜を用
いた液晶表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置は、消費電力が低
く、軽量、薄型等により、文字や画像の表示媒体とし
て、例えば、腕時計、電卓、パソコン、テレビ等に広く
利用されている。一般的なTN型及びSTN型の液晶表
示装置は、透明電極を有するガラス板間に所定のシール
が施された液晶セルを置き、該液晶セル中に液晶を封入
した上で、更に両面から偏光板でサンドイッチした構成
からなっている。この一般的なTN型及びSTN型の液
晶表示装置は、(1)二枚の偏光板が必要な為に視野角
が狭く、又、輝度が不足している為に高消費電力のバッ
クライトを必要とする、(2)セル厚依存性が大きい
為、大面積化が困難である、(3)構成が複雑な為液晶
セル中に液晶を封入するのが困難であり、製造コストが
高くなる、等の欠点を有している。
【0003】これらの問題点を解決するものとして、液
晶を高分子マトリックス中に分散させた液晶/高分子複
合膜が開発され、かかる液晶/高分子複合膜の製造方法
としてエマルジョン法と相分離法とが用いられている。
エマルジョン法による液晶/高分子複合膜の製造方法に
は、ポリビニルアルコールを保護コロイドとしてこれに
液晶を乳化させた水溶液を利用する方法(特表昭58−
501631号公報)と、液晶エマルジョンをラテック
スと混合した水溶液を利用する方法(特開昭60−25
2687号公報)とがあり、又、相分離法による液晶/
高分子複合膜の製造方法には、液晶とマトリックス樹脂
の相分離状態を固定させる方法と、膜形成時に液晶をマ
トリックス樹脂から相分離させる方法とがある。
【0004】液晶とマトリックス樹脂の相分離状態を固
定させる方法としては、エポキシ樹脂中に液晶を分散さ
せた後に硬化させる方法(特表昭61−502128号
公報)や、UV硬化型樹脂中に液晶を分散させた後にU
V硬化型樹脂を硬化させる方法(特表昭62−2231
号公報)がある。又、膜形成時に液晶をマトリックス樹
脂から相分離させる方法としては、マトリックス樹脂の
硬化中に液晶を相分離させる方法、溶媒蒸発中に液晶を
相分離させる方法、及び熱可塑性樹脂の冷却過程で相分
離させる方法(特表昭63−501512号公報)等が
ある。マトリックス樹脂の硬化中に相分離させる方法の
改良技術として、液晶とUV硬化樹脂との混合系のUV
硬化樹脂の硬化中に液晶を相分離させる方法(特開昭6
3−271233号公報、特開平1−252689号公
報)や、液晶と熱硬化型エポキシ樹脂との混合系の熱硬
化型エポキシ樹脂の硬化中に液晶を相分離させる方法
(特開昭63−287820号公報、特開平1−299
022号公報)等がある。
【0005】又、溶媒蒸発中に液晶を相分離させる方法
の改良技術として、活性水酸基を有するアクリル樹脂を
マトリックスとして利用するもの(特開平1−2306
93号公報)、セルロースアセテートをマトリックスと
して利用するもの(特開和63−124025号公
報)、液晶と相溶性のない樹脂をマトリックスとして利
用するもの(特開昭63−43993号公報)等があ
る。以上の様な液晶/高分子複合膜を利用するものは、
光利用効率の高い明るい液晶表示装置になり、しかも、
塗布法を利用して製造することが出来る為に低価格化し
得る可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
前述の液晶/高分子複合膜を利用する液晶表示装置は、
高分子分散型液晶溶液自体の塗布適性が良くなく、塗布
方法によっては優れた性能の液晶/高分子複合膜が得ら
れないという欠点を有する。又、水溶性高分子物質の水
溶液と液晶とのエマルジョンを使用する場合には、液晶
含有量を80〜90重量%にして高分子物質を出来るだ
け少なくすることによって駆動電圧の低下等の電気光学
特性を向上させており、同時に十分なエマルジョン化を
行なう為に2〜3倍量の水を使用している。この為にチ
キソトロピック性が高くなり、塗膜の形成の際に混入し
た気泡の除去が困難になる。
【0007】尚、液晶表示装置においては、気泡の存在
は致命的な問題であり、特に塗布工程で混入した気泡を
除去することは困難である。従って液晶表示装置に要求
される電圧特性を全面において均一化することが出来な
い。更に、相分離法での液晶/高分子複合膜の製造にお
いても、高分子マトリックスを可能な限り少なくしなけ
ればならなく、必然的に塗布液の流動性が高くなり、上
記と全く同様な問題が発生する。
【0008】かくして、液晶/高分子複合膜を形成する
に際しては、各種の塗布方法を有効に利用し得ない。例
えば、ブレードコーティング法では、塗膜のエッジ、塗
り初め、塗り終り等に塗り斑が発生する問題があり、
又、パターンコートが不可能で、高価な塗布液を余分に
使用する等の問題がある。又、スクリーン印刷法では、
メッシュを通過する時点での気泡の発生や、版の裏面に
塗布液が裏回りする等の問題が発生する。従って本発明
の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、液晶/高分子
複合膜を形成する際の塗布を容易に行なうことが出来、
しかも、気泡の混入のない均一な液晶/高分子複合膜に
よる高分子分散型液晶表示装置を提供することにある。
【0009】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の構成に
よる本発明によって達成される。即ち、本発明は、少な
くとも一方が透明な一対の導電性基板間に、液晶/高分
子複合膜を挟持してなる高分子分散型液晶表示装置にお
いて、上記液晶/高分子複合膜が導電性基板面に形成さ
れた隔壁によって区画された複数の区画質内に形成さ
れ、且つ上記隔壁が撥水性樹脂からなることを特徴とす
る高分子分散型液晶表示装置、及びその製造方法であ
る。
【0010】
【作用】上記本発明によれば、撥水性樹脂からなる隔壁
の撥水性により、隔壁による区画室内に塗布される水性
の液晶エマルジョン層が、その表面が盛り上がった状態
で形成される為に、液晶エマルジョンの乾燥によってエ
マルジョンの体積が減少したとしても、乾燥後に形成さ
れる高分子液晶複合膜の厚さは隔壁の高さとほぼ同一に
することが可能となり、従って対向電極基板を貼りあわ
せる際、対向電極基板と液晶/高分子複合膜とを電気的
に接触させる為に、導電材を対向電極基板と液晶/高分
子複合膜との間に塗布する工程を省略することが出来
る。
【0011】又、液晶/高分子複合膜を形成すべき領域
の周囲には、撥水性樹脂からなる隔壁が形成されている
為、必要な部分のみに高価な液晶エマルジョンを利用す
ることが出来る。更に、液晶エマルジョンの塗布工程が
容易である為、高分子材料基板やフイルム基板を導電性
基板とする高分子分散型液晶表示装置にすることが出来
る。又、複数領域に分割して設けられている液晶/高分
子複合膜の領域毎の着色が容易である為、任意の色表示
を行なうことが簡単であり、従来のTN型やSTN型で
は表現し得なかった反射型カラー表示パネルを安価に供
給し得る。
【0012】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に具体的に説明する。本発明の高分子分散型液
晶表示装置の構成の1例を図1に示す。本発明の高分子
分散型液晶表示装置1は、電極の作用をする透明導電膜
2、2を有し、且つ少なくとも一方が透明な1対のガラ
ス又はフイルム等の基板3、3の間に、無色、着色又は
好ましくはR(赤)、G(緑)及びB(青)の三原色の
色素を含む高分子マトリックス中に液晶が分散保持され
ている液晶/高分子複合膜5が挟持され、該液晶/高分
子複合膜5の領域同士の間隙に、撥水性樹脂からなる隔
壁6が形成されている。高分子が着色されている場合に
は、液晶粒子中にマトリックスに含まれる色素が吸収し
ない光を吸収する二色性色素が添加されていることが好
ましい。又、液晶粒子はカプセル化されていてもよい。
【0013】この場合の液晶中の二色性色素は、電界に
よる液晶分子の整列に伴って分子方向を変える為、電圧
の印加・無印加によって各画素の光吸収特性が変化す
る。二色性色素の吸収が十分低い状態では、その画素は
マトリックス中の色素による色を示し、二色性色素の吸
収が十分高い状態では、その画素は二色性色素とマトリ
ックス中の色素との混色によって、例えば、黒色を示
す。液晶中の二色性色素がマトリックス層までも着色し
てしまうことは、表示される画像のコントラストを低下
させることになるので、なるべく避けなければならな
い。この為に液晶粒子はカプセル化されていることが望
ましい。液晶中の二色性色素は色度特性の向上、光利用
効率の向上、コントラストの向上等という目的の為、各
領域の液晶/高分子複合膜毎に異なるものを用いること
が出来る。以上の各領域をなす液晶/高分子複合膜は、
ストライプ状やモザイク状等の規則的なパターンにより
配置され、これらの領域には夫々に対応する電極が設け
られ、各画素毎に電圧印加のオン・オフが可能となって
いる。液晶/高分子複合膜の後方には、拡散反射板が設
けられ、十分な明るさを得る為に後方に白色光源を設け
てもよい。
【0014】次に本発明の高分子分散型液晶表示装置の
製造方法を、図2による工程図に基づいて説明する。第
1工程においては、図2aに示される様に、一方の基板
3における透明導電膜2上に剥離性樹脂層7のパターン
を、例えば、スクリーン印刷法によって設ける。このと
きの剥離性樹脂層7の厚さは、該剥離性樹脂層7同士の
溝内に形成する後述の撥水性樹脂からなる隔壁6の厚さ
及び液晶エマルジョンを塗布及び乾燥したときの体積減
少等を考慮してその高さを適宜決定する。尚、基板3の
表面の透明導電膜2は、例えば、ITO膜等であり、基
板3としては、ガラス板、石英板、各種の合成樹脂製の
板やフイルム等を利用し得る。
【0015】続く第2工程においては、図2bに示され
る様に、剥離性樹脂層7のパターン同士の間の間隙即ち
溝内に、撥水性樹脂液を柔軟な金属や硬質ゴム等による
スキージを利用して充填し、これを硬化させることによ
り、撥水性樹脂からなる隔壁6を形成する。この撥水性
樹脂からなる隔壁6は、例えば、シリコン樹脂や弗素系
樹脂で形成される。又、この撥水性樹脂からなる隔壁6
を、光不透過性の樹脂で形成したり、或は撥水性樹脂か
らなる隔壁6中に光不透過性の物質を添加する等して、
遮光性の樹脂層とすることにより、色再現性及びコント
ラストに優れた高分子分散型液晶表示装置が得られる。
【0016】第3工程においては、図2cに示される様
に、前述の剥離性樹脂層7をピンセットや粘着テープを
利用して剥離し、撥水性樹脂からなる隔壁6とその間の
区画室8を形成する。更に、第4工程においては、図2
dに示される様に、撥水性樹脂からなる隔壁6による区
画室内に、気泡を十分に除去した液晶エマルジョン9を
静かに注いだ後、柔軟な金属や硬質ゴム等によるスキー
ジ10を利用して液晶エマルジョン9の表面を平坦化さ
せる。この時隔壁の撥水性と液晶エマルジョンの表面張
力との相乗効果によって、液晶エマルジョン層9は中央
が盛り上がって形成される。第5工程においては、室温
又は液晶エマルジョン9に影響を及ぼすことのない温度
で乾燥することにより、図2eに示される様に、液晶エ
マルジョンとしては体積が減少しているが、液晶/高分
子複合膜としては表面の中央部が盛り上がった状態の液
晶/高分子複合膜5を得る。
【0017】しかる後の第6工程においては、透明導電
膜2を有する他方の導電性基板3を液晶/高分子複合膜
5の上に密着させて貼着し、図1に示される構成による
高分子分散型液晶表示装置1を得る。本発明の高分子分
散型液晶表示装置における撥水性樹脂からなる隔壁の高
さは、乾燥後に形成される液晶/高分子複合膜の厚さと
ほぼ等しくすることが好ましい。液晶/高分子複合膜の
形成の際には、得られる液晶/高分子複合膜の塗膜構
造、及び液晶・マトリックスへの電圧配分の適正化の点
から、マイクロカプセル化した液晶を利用し、これを水
溶性樹脂の水溶液中に乳化分散させたエマルジョン塗布
液を利用するのが好適である。
【0018】液晶のマイクロカプセル化法は、他の材料
に適用されている一般的なマイクロカプセル化技術を使
用することが出来る。一般的なマイクロカプセル化法に
は、化学的作製法、物理化学的作製法及び物理的・機械
的作製法がある。化学的作製法については合成反応を用
いる界面重合法、in situ重合法、及び高分子物
性変化を生じさせる液中硬化被覆法がある。界面重合法
は、重縮合或いは重付加反応する様な二種のモノマーと
して水溶性のものと油溶性のものを選択し、いずれかを
分散させてその界面で反応させる方法である。in s
itu重合法は、核材の内又は外の一方からリアクタン
ト(モノマー、開始剤)を供給し、カプセル壁膜表面で
反応させる方法である。液中硬化被覆法(オリフィス
法)は、予め核材を壁膜剤でカプセル化した後、その壁
膜を硬化液中で硬化する方法である。
【0019】物理化学的作製法としては、相分離を利用
したコアセルベーション法、界面沈殿法(液中濃縮法、
液中乾燥法、二次エマルジョン法)及び融解分散法があ
る。更にコアセルベーション法は、水溶液系でも有機溶
媒系でも用いることが出来る。又、溶解性の減少により
相分離を生じさせる単純コアセルベーション法、電気的
相互作用により相分離を生じさせる複合コアセルベーシ
ョン法を用いることが出来る。有機溶媒系では溶解性や
温度等の変化による相分離現象を利用する。
【0020】界面沈殿法は激しい反応や急激なpH変化
等が伴わない、温和な条件でカプセル化可能な方法で、
例えば、液晶核材を分散したエマルジョンを疎水性高分
子の溶剤溶液中に分散させた後、更に保護コロイド溶液
に分散させるものである。融解分散法は壁膜材としてワ
ックスやポリエチレンの様な蝋状物質を用いるもので、
加熱下で核材を蝋状物質と共に液中に分散した後冷却す
る方法である。物理的・機械的作製方法としてスプレー
・ドライング法、気中懸濁被覆法、真空蒸着被覆法等が
挙げられるが、核材である液晶は常温で液体であり、そ
の大きさを整えるエマルジョンの作製が前提となる為、
液晶のカプセル作製法としては適していない。
【0021】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 ITO付きのガラス板(100mm×100mm×1.
1mm)のITO面に、ソルダーマスキング剤(サンノ
プコ(株)製、TC−580ーSN)をスクリーン印刷
法によってパターン状に塗布した後、170℃にて10
分間加熱して硬化させ、パターン状の剥離性樹脂層を形
成した。得られたパターン状の剥離性樹脂層同士の間隙
である凹部内に、シリコン樹脂(信越化学工業(株)
製、RC−720)をスクリーン印刷用のスキージを用
いて充填し、更に電子線を照射して硬化させることによ
り、撥水性樹脂からなる隔壁を形成した。次いで、パタ
ーン状の剥離性樹脂層をピンセットで剥離し、撥水性樹
脂からなる隔壁によって区画された区画室を形成した。
【0022】得られた撥水性樹脂からなる区画室内に、
ネマチック液晶(メルク社製、E−44)をポリビニル
アルコール水溶液に分散させた液晶エマルジョンを、ス
クリーン印刷用のスキージで充填した後、ドライヤーで
乾燥し、液晶/高分子複合膜を形成した。しかる後に、
前記液晶/高分子複合膜の上に他方の導電性基板をなす
ITO付きのガラス板のITO面を密着させて貼着する
ことにより、目的の高分子分散型液晶表示装置を得た。
得られた液晶表示装置は、電圧を印加しなければ、白色
不透明であったが、電圧を印加すると無色透明になっ
た。
【0023】実施例2 ITO付きのガラス板(100mm×100mm×1.
1mm)のITO面に、ソルダーマスキング剤(サンノ
プコ (株) 製、TC−580ーSN)をスクリーン印刷
法によってパターン状に塗布した後、170℃にて10
分間加熱して硬化させ、パターン状の剥離性樹脂層を形
成した。得られたパターン状の剥離性樹脂層同士の間隙
である凹部内に、シリコン樹脂(信越化学工業 (株)
製、RC−720)をスクリーン印刷用のスキージを用
いて充填し、更に電子線を照射して硬化させることによ
り、撥水性樹脂からなる隔壁を形成した。次いで、パタ
ーン状の剥離性樹脂層をピンセットで剥離し、撥水性樹
脂からなる隔壁によって区画された区画室を形成した。
【0024】得られた撥水性樹脂からなる区画室内に、
二色性色素( (株) 日本感光色素研究所製、G−26
4)を溶解させたネマチック液晶(メルク社製、E−4
4)をポリビニルアルコール水溶液に分散させた液晶エ
マルジョンを、スクリーン印刷用のスキージで充填した
後、ドライヤーで乾燥し、液晶/高分子複合膜を形成し
た。しかる後に、前記液晶/高分子複合膜の上に他方の
導電性基板をなすITO付きのガラス板のITO面を密
着させて貼着することにより、目的の高分子分散型液晶
表示装置を得た。得られた液晶表示装置は、電圧を印加
しなければ、青色不透明であるが、電圧を印加すると無
色透明になった。
【0025】実施例3 ITO付きのガラス板(100mm×100mm×1.
1mm)のITO面に、ソルダーマスキング剤(サンノ
プコ(株)製、TC−580ーSN)をスクリーン印刷
法によってパターン状に塗布した後、170℃にて10
分間加熱して硬化させ、パターン状の剥離性樹脂層を形
成した。得られたパターン状の剥離性樹脂層同士の間隙
である凹部内に、シリコン樹脂(信越化学工業(株)
製、RC−720)をスクリーン印刷用のスキージを用
いて充填し、更に電子線を照射して硬化させることによ
り、撥水性樹脂からなる隔壁を形成した。次いで、パタ
ーン状の剥離性樹脂層をピンセットで剥離し、撥水性樹
脂からなる隔壁によって区画された区画室を形成した。
【0026】得られた撥水性樹脂からなる区画室内に、
二色性色素(M−137、三井東圧染料(株)製)を溶
解させたネマチック液晶(メルク社製、E−44)をポ
リビニルアルコール水溶液に分散させた液晶エマルジョ
ンを、メタルマスクを重ねた上から注ぎ、スクリーン印
刷用のスキージで充填した後、ドライヤーで乾燥し、液
晶/高分子複合膜を形成した。同様に二色性色素(M−
421、三井東圧染料(株)製)を溶解させたエマルジ
ョンを、別のパターンのメタルマスクの上から同様にコ
ーティングした。乾燥後、更に二色性色素(SI−42
6、三井東圧染料(株)製)を溶解させたエマルジョン
を別のパターンのメタルマスクの上から同様にコーティ
ングした。その後室温で一昼夜乾燥させた。
【0027】しかる後に、前記液晶/高分子複合膜の上
に他方の導電性基板をなすITO付きのガラス板のIT
O面を密着させて貼着することにより、目的の高分子分
散型液晶表示装置を得た。得られた液晶表示装置は、電
圧を印加しなければ、パターン毎に赤、青及び緑に着色
された不透明な状態であったが、電圧を印加すると無色
透明な状態になった。又、パターン毎に電圧の印加・無
印加を選択すると、様々な色模様のパターンが表示でき
た。
【0028】実施例4 ITOを蒸着したPETフイルムのITO面に、ソルダ
ーマスキング剤(サンノプコ(株)製、TC−580ー
SN)をスクリーン印刷法によってパターン状に塗布し
た後、120℃にて60分間加熱して硬化させ、パター
ン状の剥離性樹脂層を形成した。得られたパターン状の
剥離性樹脂層同士の間隙である凹部内に、シリコン樹脂
(信越化学工業(株)製、RC−720)をスクリーン
印刷用のスキージを用いて充填し、更に電子線を照射し
て硬化させることにより、撥水性樹脂からなる隔壁を形
成した。次いで、パターン状の剥離性樹脂層をピンセッ
トで剥離し、撥水性樹脂からなる隔壁によって区画され
た区画室を形成した。
【0029】得られた撥水性樹脂からなる区画室内に、
ネマチック液晶(メルク社製、E−44)をポリビニル
アルコール水溶液に分散させた液晶エマルジョンを、ス
クリーン印刷用のスキージで充填した後、ドライヤーで
乾燥し、液晶/高分子複合膜を形成した。しかる後に、
前記液晶/高分子複合膜の上に他方の導電性基板をなす
ITOを蒸着したPETフイルムのITO面を密着させ
て貼着することにより、目的の高分子分散型液晶表示装
置を得た。得られた液晶表示装置は、電圧を印加しなけ
れば、白色不透明であったが、電圧を印加すると無色透
明になった。又、導電性基板が両方ともフイルムである
為に、装置全体を曲げることが出来、カマボコ型や円筒
状にしても表示が可能であった。
【0030】
【発明の効果】上記本発明によれば、簡単な文字やパタ
ーン表示を行なうスタティック型表示装置は勿論のこ
と、パソコンやワープロの表示装置、その他の大容量の
単色又はカラーのアクティブマトリックス型の表示装置
の様な高精度を必要とする表示装置にも適用出来、且つ
大面積の表示装置のものも製造可能であり、広範囲な分
野に利用し得る。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高分子分散型液晶表示装置を説明する
図。
【図2】本発明の高分子分散型液晶表示装置の製造工程
を説明する図。
【符号の説明】
1 高分子分散型液晶表示装置 2 透明導電膜 3 基板 4 液晶 5 液晶/高分子複合膜 6 撥水性樹脂からなる隔壁 7 剥離性樹脂層 8 撥水性樹脂の隔壁からなる区画室 9 液晶エマルジョン 10 スキージ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明な一対の導電性基
    板間に、液晶/高分子複合膜を挟持してなる高分子分散
    型液晶表示装置において、上記液晶/高分子複合膜が導
    電性基板面に形成された隔壁によって区画された複数の
    区画質内に形成され、且つ上記隔壁が撥水性樹脂からな
    ることを特徴とする高分子分散型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 液晶/高分子複合膜が二色性色素によっ
    て着色されている請求項1に記載の高分子分散型液晶表
    示装置。
  3. 【請求項3】 隣接する領域の液晶/高分子複合膜が各
    区画質毎に異なる色相の二色性色素によって着色されて
    いる請求項2に記載の高分子分散型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 撥水性樹脂からなる隔壁が遮光性である
    請求項1〜3に記載の高分子分散型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 一対の導電性基板のうちの少なくとも一
    方の導電性基板が柔軟なフイルムからなる請求項1〜4
    のいずれかに記載の高分子分散型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 導電性基板上に撥水性樹脂からなる隔壁
    を形成する工程と、該隔壁によって区画された区画室内
    に、液晶エマルジョンを充填及び乾燥して液晶/高分子
    複合膜を形成する工程と、該液晶/高分子複合膜の上に
    導電性基板を貼着する工程とを有することを特徴とする
    高分子分散型液晶表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 複数色の液晶エマルジョンを、各区画室
    毎に塗り分ける請求項6に記載の高分子分散型液晶表示
    装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 液晶エマルジョンの塗り分けを、メタル
    マスクを利用して行う請求項7に記載の高分子分散型液
    晶表示装置の製造方法。
JP9190093A 1993-03-29 1993-03-29 高分子分散型液晶表示装置及びその製造方法 Pending JPH06281917A (ja)

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