JPH06147188A - 扇風機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】頭部を３６０°回転自在とした扇風機におい
て、送風範囲を規制せず広範囲に送風可能でその方向も
任意の向きにリモコンにて設定可能とし、センサーにて
最適な運転を行なうことにある。 【構成】ベース部にスリップリングを設け、制御基板に
受信部、温度センサー、湿度センサーを設置し、扇風機
頭部を３６０°回転可能にした。 【効果】リモコンでベース部を３６０°回転首振りさせ
ることで、リモコンにて角度の狭い首振り動作や全周回
転首振り動作、送風方向の変換ができるため直接風を得
たり、あるいは壁際に置き間接的に風を得たりでき、セ
ンサーで羽根の回転数を変えて最適な運転を行なうの
で、操作性が良好になる。また、重量物をベース部に配
置させることで、安定性がよくなり安全性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は扇風機、さらに詳細に
は、扇風機の送風範囲、方向に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、扇風機の送風範囲はある一定の角
度に決められており、ある狭い角度のみの送風で、置き
場所に関係なくどこからでもリモコン制御で任意方向に
送風することはできない。また、自動的に広範囲にしか
もリモコンで制御することもできない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の方式では、扇風
機の送風範囲はある一定の角度に決められているため、
風を得るときに小人数の場合は首振り角度が大きすぎた
り、大人数の場合には首振り角度が小さすぎたりして使
い勝手が良くない。

【０００４】本発明は、上記の課題を解決するもので、
送風範囲を規制せず広範囲に送風可能とし、その方向も
任意の向きにリモコンにて設定可能とすることを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題は、羽根、ガー
ド、モータ等より構成される頭部と、頭部を扇風機本体
に対して俯仰自在に支持するモータフレームと、モータ
フレームを固定するネックと、ネックを扇風機本体に対
して俯仰自在に支持するスライドパイプと、スライドパ
イプを上下方向に摺動可能に支持したベース部と、ベー
ス部にスリップリングを有し、各種入力からの信号をも
とに各種演算処理を行なった後、適切な出力制御を行な
う制御部とを備え、扇風機頭部をリモコンで回転可能に
することで解決される。

【０００６】

【作用】本発明は、各種入力からの信号をもとに各種演
算処理を行なった後、適切な出力制御を行なう制御部に
て、送風範囲を広範囲にすることができ送風方向も任意
の向きに設定可能となり、その位置を中心に動作する首
振り角度もリモコンにて変えることができる。その結
果、リモコンにて角度の狭い首振り動作や全周回転首振
り動作、送風方向の変換ができるため直接風を得たり、
あるいは壁際に置き間接的に風を得たりできる等、操作
が容易になるのでその使い方の範囲も広がる。

【０００７】

【実施例】本発明の一実施例について、図１〜図５を用
いて説明する。

【０００８】図１は扇風機本体の全体構成図である。

【０００９】扇風機頭部１は羽根２、ガード３、モータ
４等より構成され、ベース部５の支柱キャップ６にスラ
イド支柱７を介して上下方向に摺動可能に挿入支持され
ており、ベース部５にはリモコン８にて送信された信号
を受信する受信部９と、内部に温度センサー１０と湿度
センサー１１を持つ制御基板１２を設置してある。

【００１０】リモコン８にて送信された信号を受信する
ベース部５の受信部９の設置位置は、扇風機本体正面で
はなく扇風機本体側面よりのベース部５外周部に位置し
ている。そのため、扇風機本体の真後からリモコン８で
送信した場合でも、受信部９が支柱部の影にならずリモ
コン操作ができる。

【００１１】図２は扇風機本体のブロック図である。

【００１２】動作は制御部の電源リセットを行なうリセ
ット部１３と、各部回路へ供給する定電圧出力の電源の
電源部１４と、ＡＣ１００Ｖの電源の周波数（Ｈｚ）に
同期して変化する信号を発生し、この信号を制御部（マ
イクロコンピュータ）１５に入力して制御部１５内部で
この周波数（Ｈｚ）信号をカウントすることにより各種
のタイマーをコントロールするゼロクロス入力部１６
と、温度検知をするための温度センサ入力部１７と、湿
度検知をするための湿度センサ入力部１８と、各種操作
用のスイッチ入力を行なうキー入力部１９と、制御部１
５へシステムクロックを供給する発振部２０と、モータ
のＯＮ／ＯＦＦおよび回転数の切替をトライアックで行
なうモータドライバ部２１と、モータ（ファン）を回転
させるファンモータ２２と、首振りモータ（左右８０
°）のＯＮ／ＯＦＦの切替をトライアックで行なう首振
りモータドライバ部Ａ２３と、首振りモータ（左右８０
°）を回転させる首振りモータＡ２４と、首振りモータ
（上・下）のＯＮ／ＯＦＦの切替をトライアックで行な
う首振りモータドライバ部Ｂ２５と、首振りモータ（上
・下）を回転させる首振りモータＢ２６と、首振りモー
タ（３６０°）のＯＮ／ＯＦＦの切替をトライアックで
行なう首振りモータドライバ部Ｃ２７と、首振りモータ
（３６０°）を回転させる首振りモータＣ２８と、ニュ
ーロ＆ファジー、自然の風、首振りをＬＥＤ表示にて行
なうＬＥＤ表示部Ａ２９と、風量の表示（ソフト、微、
弱、強）をＬＥＤ表示にて行なうＬＥＤ表示部Ｂ３０
と、タイマのセットおよび残量をＬＥＤ表示にて行なう
ＬＥＤ表示部Ｃ３１と、キースイッチ、リモコンスイッ
チ受付け時の確認音を発するブザー３２と、各種入力か
らの信号をもとに各種演算処理を行なった後、適切な出
力制御を行なう制御部（マイクロコンピュータ）１５に
より行なわれる。

【００１３】図３は羽根２、ガード３、モータ４等より
構成される扇風機頭部１の断面図である。

【００１４】扇風機頭部１は下部にスライドストッパー
３３を固定したインナーパイプ（Ａ）３４と、インナー
パイプ（Ａ）３４にて補強されたスライド支柱７の上部
の結合部に俯仰自在に俯仰板３５を介して支持するネッ
ク３６と、ネック３６に固定したモータフレーム３７
と、モータフレーム３７に俯仰自在に支持するモータ４
と、モータ４に固定する支持板３８と、支持板３８に固
定する上下首振りモータ３９と、上下首振りモータ３９
の回転軸（Ａ）４０にシャフトピン（Ａ）４１にて固定
されたクランクディスク（Ａ）４２と、一方をクランク
ディスク（Ａ）４２に回動自由に支持し、もう一方をモ
ータフレーム３７に回動自由に支持する首振りロッド
（Ａ）４３と、支持板３８に固定する前カバー４４と、
前カバー４４にモータ４、モータフレーム３７、上下首
振りモータ３９等を被う支持板３８にネジにて固定され
たモータカバー４５と、モータ４の回転軸（Ｂ）４６に
シャフトピン（Ｂ）４７と羽根キャップ４８にて着脱可
能に装着する羽根２と、羽根２を被う前後に分割可能な
ガード３と、ガード３を着脱可能に装着する締付リング
４９とを備えている。

【００１５】前カバー４４はモータ４を被うように支持
板３８に固定しており、さらに、ガード３はモータカバ
ー４５を被うように前カバー４４に固定しているため、
扇風機頭部１の前後方向寸法を小さくでき、重心位置も
後方にできる。そのため、デザイン面の付加価値を上げ
ることができ、転倒角度も大きくとれる。また、モータ
４の回転軸（Ｂ）４６にシャフトピン（Ｂ）４７と羽根
キャップ４８にて着脱可能に装着されている羽根２も、
モータ４を被う前カバー４４に被いかぶさるように装着
され、ひねり角度が小さく羽根の高さが低い６枚羽根を
採用しているため、前後方向の小寸法化と重心位置の後
方化に寄与している。

【００１６】モータ４に固定した支持板３８の後方に固
定する上下首振りモータ３９は、扇風機頭部１をベース
部５に対してリモコン８にて俯仰自在に俯角：５°、仰
角：１５°の首振り動作をさせる。左右方向の動作はベ
ース部５で行なうため扇風機頭部重量を軽減することが
でき、上下方向の重心位置を低くすることができ、安定
性が向上する。

【００１７】インナーパイプ（Ａ）３４にて補強された
スライド支柱７の上部の結合部に固定する俯仰板３５
と、俯仰板３５に俯仰自在に支持するネック３６の間
で、手動で俯仰方向に動作させることができるため、リ
モコン８を使わなくても送風方向を変えることができ
る。また、俯仰方向に外力が加わったときにはクラッチ
として働き、安全性が向上する。

【００１８】図４は扇風機本体の上面図である。

【００１９】インナーパイプ（Ａ）３４にて補強された
スライド支柱７はベース部５の中心に位置しているた
め、左右方向回転時に羽根２、ガード３、モータ４等よ
り構成される扇風機頭部１はある一定の軌跡を描き、扇
風機頭部１の位置に関係なく前後方向の重心位置が変わ
らず、ベース部５から出るガード３の寸法も一定である
ため、円滑な回転首振り動作ができ、置くスペースも小
さくて済む。

【００２０】図５はベース部５の断面図である。

【００２１】ベース部５はベース（Ｂ）５０に固定する
インナーパイプ（Ｂ）５１を支柱部に挿入支持し補強さ
れたベース（Ａ）５２と、ベース（Ａ）５２の支柱部の
上部にスライド支柱７に支持された扇風機頭部１を上下
方向に摺動可能に挿入支持する支柱キャップ６と、支柱
キャップ６に支持し摩擦板５３をスライド支柱７に押し
つけるスライド固定摘み５４と、ベース（Ｂ）５０に固
定したスピンドル５５に挿入固定する支持受５６と、ベ
ース（Ｂ）５０の外周部にシャフト５７にて回転自在に
支持されたローラー５８と、ベース（Ｂ）５０に固定す
る受信部９、温度センサー１０、湿度センサー１１等を
持つ制御基板１２と、左右首振りモータ５９と左右回転
モータ６０と接片６１を固定しスピンドル５５に回転自
在に挿入支持する首振りモータケース６２と、左右首振
りモータ５９の回転軸（Ｃ）６３にシャフトピン（Ｃ）
６４にて固定するクランクディスク（Ｂ）６５と、一方
をクランクディスク（Ｂ）６５に回動自由に支持し、も
う一方を支持受５６に回動自由に支持する首振りロッド
（Ｂ）６６と、左右回転モータ６０の回転軸（Ｄ）６７
にシャフトピン（Ｄ）６８にて固定するギヤー（Ａ）６
９と、首振りモータケース６２に固定しスピンドル５５
に回転自在に挿入支持する軸受（Ａ）７０と、ギヤー
（Ａ）６９と噛み合いスピンドル５５に回転自在に挿入
支持するギヤー（Ｂ）７１と、スリップリング７２を固
定しスピンドル５５に回転自在に挿入支持し外周部側面
にコード出口７３を設けたベース（Ｃ）７４と、 ベー
ス（Ｃ）７４に固定しスピンドル５５に回転自在に挿入
支持する軸受（Ｂ）７５と、ベース（Ｃ）７４に挿入し
たクラッチバネ７６に挿入支持するクラッチピン７７
と、スピンドル５５に固定するＥリング７８と、ベース
（Ｃ）７４に固定するスピンドルカバー７９とを備えて
いる。

【００２２】ベース（Ａ）５２の支柱部に挿入固定する
インナーパイプ（Ｂ）５１は鋼管であり内径が一定のた
め、下部にスライドストッパー３３を固定したインナー
パイプ（Ａ）３４にて補強されたスライド支柱７は、安
定した円滑なスライド動作ができる。また、従来のよう
な合成樹脂と合成樹脂との摺動ではないため、樹脂同士
の焼き付きも防止できる。

【００２３】ベース（Ｂ）５０に固定する接片６１とベ
ース（Ｃ）７４に固定するスリップリング７２の間で電
力を供給するため、コード等の絡まりがなく円滑に３６
０°回転動作ができ、送風範囲も送風方向も広範囲に任
意に決めることができる。

【００２４】受信部９、温度センサー１０、湿度センサ
ー１１を持つ制御基板１２を固定するベース（Ｂ）５０
はベース（Ａ）５２と一体になっており、リモコン８に
て左右方向の首振り回転動作を行なう。また、制御基板
１２の温度センサー１０と湿度センサー１１により検知
した温度と湿度をマイコンにて判断し、モータ４の回転
軸（Ｂ）４６にシャフトピン（Ｂ）４７と羽根キャップ
４８にて着脱可能に装着する羽根２の回転数を変え、最
適な運転をリモコン８の操作にて行なう。ベース（Ａ）
５２の支柱部から３６０°回転動作させる場合は、ベー
ス部５の形状は円形に限らない。

【００２５】首振り回転動作はリモコン８にて送信され
た信号を制御基板１２の受信部９にて受信し、首振りモ
ータケース６２に固定した左右回転モータ６０の回転軸
（Ｄ）６７にシャフトピン（Ｄ）６８にて固定するギヤ
ー（Ａ）６９を回転させることにより羽根２の停止して
いる扇風機頭部１を回転させ、送風方向を３６０°任意
の位置に決めることができる。また、３６０°連続して
送風することもできる。そして、任意の位置を中心とし
た首振り動作は、首振りモータケース６２に固定した左
右首振りモータ５９の回転軸（Ｃ）６３にシャフトピン
（Ｃ）６４にて固定するクランクディスク（Ｂ）６５を
回転させ、一方をクランクディスク（Ｂ）６５に回動自
由に支持し、もう一方を支持受５６に回動自由に支持し
た従来公知の如く首振りロッド（Ｂ）６６にて扇風機頭
部１を任意の首振り角度で首振り動作させる。扇風機頭
部１で行う俯仰方向の首振り動作とあわせて使用して送
風範囲を拡大することもでき、任意の角度の範囲に集中
して送風することもできる。

【００２６】ベース（Ｃ）７４に挿入したクラッチバネ
７６に挿入支持するクラッチピン７７とギヤー（Ａ）６
９と噛み合いスピンドル５５に回転自在に挿入支持する
ギヤー（Ｂ）７１の凹部との間で、手動で３６０°回転
させることもできるためリモコン８を使わなくても送風
方向を変えることができる。また、外力が加わったとき
にはクラッチとして働き、安全性が向上する。梱包箱に
しまうときには運転させて扇風機頭部１を正面に向ける
手間が省け取扱性も向上する。

【００２７】スピンドルカバー７９は合成樹脂であり合
成樹脂の弾性を利用した爪にてベース（Ｃ）７４に固定
するため組立性が向上する。また、スピンドル５５は回
転するため外部に出ていると危険であり、安全性も向上
する。そして、ベース部５内部の潤滑油の外部への漏れ
も防いでいる。

【００２８】

【発明の効果】本発明は扇風機を首振り動作させるため
の左右首振りモータと左右回転モータをベース部に有
し、リモコンでベース部を３６０°回転首振りさせるこ
とで、角度の狭い首振り動作や全周回転首振り動作、送
風方向の変換ができるため直接風を得たり、あるいは風
が嫌いな人は壁際に置き間接的に風を得たりできる等、
リモコンで簡単に操作ができ、センサーで羽根の回転数
を変えて最適な運転を行ない、操作性も良好である。ま
た、重量物を扇風機の下部のベース部に配置させること
で安定性が良くなり安全性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】扇風機本体の全体構成図。

【図２】扇風機本体のブロック図。

【図３】扇風機頭部の断面図。

【図４】扇風機本体の上面図。

【図５】ベース部の断面図。

【符号の説明】

１…扇風機頭部、２…羽根、３…ガード、４…モータ、
５…ベース部、６…支柱キャップ、７…スライド支柱、
８…リモコン、９…受信部、１０…温度センサー、１１
…湿度センサー、１２…制御基板、１３…リセット部、
１４…電源部、１５…制御部（マイクロコンピュー
タ）、１６…ゼロクロス入力部、１７…温度センサ入力
部、１８…湿度センサ入力部、１９…キー入力部、２０
…発振部、２１…モータドライバ部、２２…ファンモー
タ、２３…首振りモータドライバ部Ａ、２４…首振りモ
ータＡ、２５…首振りモータドライバ部Ｂ、２６…首振
りモータＢ、２７…首振りモータドライバ部Ｃ、２８…
首振りモータＣ、２９…ＬＥＤ表示部Ａ、３０…ＬＥＤ
表示部Ｂ、３１…ＬＥＤ表示部Ｃ、３２…ブザー、３３
…スライドストッパー、３４…インナーパイプ（Ａ）、
３５…俯仰板、３６…ネック、３７…モータフレーム、
３８…支持板、３９…上下首振りモータ、４０…回転軸
（Ａ）、４１…シャフトピン（Ａ）、４２…クランクデ
ィスク（Ａ）、４３…首振りロッド（Ａ）、４４…前カ
バー、４５…モータカバー、４６…回転軸（Ｂ）、４７
…シャフトピン（Ｂ）、４８…羽根キャップ、４９…締
付リング、５０…ベース（Ｂ）、５１…インナーパイプ
（Ｂ）、５２…ベース（Ａ）、５３…摩擦板、５４…ス
ライド固定摘み、５５…スピンドル、５６…支持受、５
７…シャフト、５８…ローラー、５９…左右首振りモー
タ、６０…左右回転モータ、６１…接片、６２…首振り
モータケース、６３…回転軸（Ｃ）、６４…シャフトピ
ン（Ｃ）、６５…クランクディスク（Ｂ）、６６…首振
りロッド（Ｂ）、６７…回転軸（Ｄ）、６８…シャフト
ピン（Ｄ）、６９…ギヤー（Ａ）、７０…軸受（Ａ）、
７１…ギヤー（Ｂ）、７２…スリップリング、７３…コ
ード出口、７４…ベース（Ｃ）、７５…軸受（Ｂ）、７
６…クラッチバネ、７７…クラッチピン、７８…Ｅリン
グ、７９…スピンドルカバー。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】羽根、ガード、モータ等より構成される頭
   部と、頭部を扇風機本体に対して俯仰自在に支持するモ
   ータフレームと、モータフレームを固定するネックと、
   ネックを扇風機本体に対して俯仰自在に支持するスライ
   ドパイプと、スライドパイプを上下方向に摺動可能に支
   持したベース部とを有する扇風機において、リモコンに
   て広範囲に首振りの制御を可能とした扇風機。
2. 【請求項２】スリップリングを設置しリモコンにて制御
   する広範囲に送風可能とした扇風機。
3. 【請求項３】スリップリングにて広範囲送風可能とし、
   回転の速度も可変できる扇風機。
4. 【請求項４】水平広範囲送風に上下送風自動首振りを組
   み合わせた扇風機。