JP2016131600A - 靴の製造方法 - Google Patents
靴の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016131600A JP2016131600A JP2015006423A JP2015006423A JP2016131600A JP 2016131600 A JP2016131600 A JP 2016131600A JP 2015006423 A JP2015006423 A JP 2015006423A JP 2015006423 A JP2015006423 A JP 2015006423A JP 2016131600 A JP2016131600 A JP 2016131600A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- foot
- hallux valgus
- sole
- type
- shape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims abstract description 76
- 210000002683 foot Anatomy 0.000 claims abstract description 406
- 238000000034 method Methods 0.000 claims abstract description 31
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims abstract description 31
- 239000010985 leather Substances 0.000 claims abstract description 28
- 206010061159 Foot deformity Diseases 0.000 claims description 232
- 208000001963 Hallux Valgus Diseases 0.000 claims description 232
- 210000003813 thumb Anatomy 0.000 claims description 55
- 210000000452 mid-foot Anatomy 0.000 claims description 49
- 210000004932 little finger Anatomy 0.000 claims description 37
- 238000005304 joining Methods 0.000 claims description 24
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 claims description 22
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 claims description 22
- 230000004931 aggregating effect Effects 0.000 claims description 3
- 206010006585 Bunion Diseases 0.000 abstract 2
- 210000001872 metatarsal bone Anatomy 0.000 abstract 1
- 208000024891 symptom Diseases 0.000 description 64
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 61
- 210000003371 toe Anatomy 0.000 description 59
- 210000000988 bone and bone Anatomy 0.000 description 28
- 210000003811 finger Anatomy 0.000 description 15
- 238000004220 aggregation Methods 0.000 description 8
- 230000002776 aggregation Effects 0.000 description 8
- 241001227561 Valgus Species 0.000 description 4
- 230000017531 blood circulation Effects 0.000 description 4
- 210000001255 hallux Anatomy 0.000 description 4
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 4
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 4
- 210000003205 muscle Anatomy 0.000 description 4
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 4
- 238000009958 sewing Methods 0.000 description 4
- 230000000877 morphologic effect Effects 0.000 description 3
- 239000002023 wood Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Abstract
【課題】外反母趾を発症し変形している人によって異なる多種類の足型にも適切に対応できる靴を商業的に提供することが可能な靴の製造方法及び靴を提供する。【解決手段】外反母趾が発症して変形した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えた。【選択図】図1
Description
本発明は、外反母趾を発症している人であっても快適に履くことができる外反母趾用の靴の製造方法及びその靴に関する。
従来より、特に、女性はヒールの高い靴を日常的に履くことから外反母趾を発症している場合が多い。外反母趾は、足の親指の中骨が曲がって足の幅方向外方へ突出するものであり、靴を履いた場合に痛みを伴うのみならず歩行に際してはより大きな痛みが伴う。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
このような外反母趾の症状は、女性のみならず男性や子供にも発症する場合もある。外反母趾は人類の歴史の中で靴を履く生活を始めたギリシャ時代から既にその存在が確認されており、靴を履く現代の生活の中では不可避の問題となっている。従って、このような観点から、外反母趾の症状があった場合であっても快適に履くことができる靴が望まれていた。
この場合、外反母趾を発症している人の足は、足全体の形状が変形することが過去の症例から判明している。従って、外反母趾の症状を有する人が履く靴は、外反母趾の患部のみならず、変形した足の形そのものに適合することが必要である。
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、上記のような要請に応えられるものではなかった。
特許第5289366号公報
特開2002―209610号公報
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、上記のような要請に応えられるものではなかった。
本件特許出願に係る発明の課題は、上記のような要請に鑑み、外反母趾を発症し変形している人によって異なる多種類の足型にも適切に対応できる靴を商業的に提供することが可能な靴の製造方法及び靴を提供することにある。
上記課題達成のため、請求項1記載の発明にあっては、外反母趾が発症して変形した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップと、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップと、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップと、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記インナーソールにソールを取り付けるステップとを備えたことを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明に係る靴は、外反母趾が発症して変形した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが形成され、さらに、柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが形成されるようにインナーソールに接合するように構成されている。
請求項2記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項3記載の発明にあっては、上記の形態は、外曲り型、内曲がり型及び非曲がり型であることを特徴とする。従って、請求項3記載の発明にあっては、取得されたデータを大きく3つに分類して木型を作成する。
請求項4記載の発明にあっては、前記外曲がり型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向中央部の間に沿って形成される中線を基準として小指側へ湾曲しているものであることを特徴とする。
請求項5記載の発明にあっては、前記内曲がり型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側へ湾曲しているものであることを特徴とする。
請求項6記載の発明にあっては、非曲がり型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側にも小指側にも湾曲していないことを特徴とする。
請求項7記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲がり型及び非曲がり型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明に係る靴にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して複数の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいて夫々のソール及びインナーソールを作成するステップと、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップと、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ接合するステップと、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記インナーソールにソールを取り付けるステップとを経て作成されることを特徴とする。
請求項9記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項1〜9記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが作成され、さらに、前記木型に基づいて柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが有るようにインナーソールに接合されていることから、外反母趾の症状に適切に対応できると共に、外反母趾が発症することに伴い変形し多種類の足の形状に適合する形状のソール、インナーソール及びアッパーを有する靴が製作することができる。
その結果、使用者は自分の外反母趾の症状及び外反母趾の発症により生じている足の変形の形状、程度に応じて、多数のバリエーションの靴の中から、適宜、自分の足の状態に合う適切な木型を見出すことができるため、外反母趾の発症し、足の形が変形している場合であっても、履ける靴を適切かつ迅速に選択することが可能となる。
従って、本発明によれば、従来不可能であった、外反母趾の症状を有する足にフィットする靴を、オーダーメードではなくレディーメードで商業的に多数提供することが可能となる。
従って、本発明によれば、従来不可能であった、外反母趾の症状を有する足にフィットする靴を、オーダーメードではなくレディーメードで商業的に多数提供することが可能となる。
また、本発明に係る外反母趾用の靴にあっては靴そのものが外反母趾の患部を刺激することがないことから、本発明に係る靴を履き続けることによって、足そのもの筋肉もほぐれ血行も良好になり、その結果、足の骨の形状も元へ戻ることにより、外反母趾の症状を次第に軽減させ、快方に向かわせることも可能となる。従って、本発明によれば、外反母趾の症状を有する使用者に最適な靴を容易に、かつ大量に製造することが可能となる。
特に、請求項7記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲がり型及び非曲がり型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることから、基本足型の中でも、さらに多様な形態の靴を提供することができるため、使用者は外反母趾の症状の程度、態様に応じて、より適切な靴を選択することが可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
基本足型集約ステップ10においては、200人以上に及ぶ外反母趾症状を有する患者の足型が採取されてデータ化された足型の中から最終的に3種類の基本足型に集約されフォーミュラー化されている。この基本足型は、足を平面視した場合の形状を基礎に構成されている。
即ち、「3種類の基本足型」とは、外曲り型、内曲がり型及び非曲がり型である。本件特許出願の発明者は、長年に亘る鋭意研究の結果、外反母趾が発症している足の形状は、各個人の骨格及び骨質により足を平面から見た場合において、外反母趾の症状を持ちながら足全体が小指側へ曲がる場合(外曲がり型)、外反母趾の症状を持ちながら足全体が親指側へ曲がる場合(内曲がり型)、外反母趾の症状を持ちながらも足は曲がらない場合(非曲がり型)の、3つに大きく分類されることの知見に至ったものである。この変形の相違は、足の甲の肉付きにより生まれることも判明している。以下、分類して説明する。
1:外曲がり型
図2及び図3に示すように、「外曲がり型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として小指27側へ湾曲しているものである。
このような「外曲がり型」において、さらに複数種類の足型O1〜10に分類されて、足型が形成されている。図2は「外曲がり型」において左足の足型を示し、図3は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図2及び図3に示すように、「外曲がり型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として小指27側へ湾曲しているものである。
このような「外曲がり型」において、さらに複数種類の足型O1〜10に分類されて、足型が形成されている。図2は「外曲がり型」において左足の足型を示し、図3は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
2:内曲がり型
図4及び図5に示すように、「内曲がり型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として親指26側へ湾曲しているものである。
このような「内曲がり型」において、さらに複数種類の足型I1〜12に分類されて足型が形成されている。図4は「内曲がり型」において左足の足型を示し、図5は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図4及び図5に示すように、「内曲がり型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として親指26側へ湾曲しているものである。
このような「内曲がり型」において、さらに複数種類の足型I1〜12に分類されて足型が形成されている。図4は「内曲がり型」において左足の足型を示し、図5は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
3:非曲がり型
図6に示すように、「非曲がり型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない場合である。
このような「非曲がり型」において、本件特許発明者は、さらに複数種類の足型S1〜5に分類されて形成されている。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図6に示すように、「非曲がり型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない場合である。
このような「非曲がり型」において、本件特許発明者は、さらに複数種類の足型S1〜5に分類されて形成されている。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
以下、本実施の形態に係る外反母趾用の靴を製作する場合について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
従って、ステップ11において、前記3つの基本足型に基づき夫々の木型(ラスト)を作成する。この木型は、一般の靴を作成する場合と同様の手法により木型を作成するものである。その結果、3種類の基本足型F1〜F3の中でさらに細分化されている各々、複数種類の形態に従った足型であるO1〜12、I1〜10、S1〜5に基づいた木型が作成される。
次に、ステップ12において各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成する。
本実施の形態においては、各木型に基づいて、柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
本実施の形態においては、各木型に基づいて、柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
即ち、本実施の形態にあっては、図7に示すような女洋用のパンプスとしての外反母趾用の靴30を製作する場合を例に説明する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
次に、図9及び図10に示すように、木型を挿入して、アッパー40の所定部分以外の周縁部分をインナーソール43の裏面に折り返し、接着剤により折り返し部分を圧着接合する。その後、図7に示すように、インナーソール43にソール46を、適宜の手法により取り付ける。このソール46のインナーソール43への取付は、例えば、手縫い、マッケイ式、グッドイヤー・ウェルト式、インジェクション式、圧着式等がある。
従って、このように作成された本実施の形態に係る靴30にあっては、アッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されていることから、外反母趾患部23、24、25の骨の突起部が当接するけい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42においては、足を入れた場合であっても足の前後方向において拡張しうるように構成されている。
その結果、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30にあっては、足の収容力に余裕があり、外反母趾の患部のように足の側方に突出する患部を有していると共に、足が小指側又は親指側に湾曲変形している足を入れた場合であっても、必要に応じてアッパー40が拡張して足に適合することから、外反母趾の症状を有する使用者も快適に着用することができる。
なお、アッパー及びインナーソールの具体的構成及び形態に関しては、本実施の形態に限定されず、適宜変更が可能である。
本発明は外反母趾の靴の製造に広く適用することができることから、産業上の利用可能性を有している。
10 基本足型集約ステップ
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
本発明は、外反母趾を発症している人であっても快適に履くことができる外反母趾用の靴の製造方法及びその靴に関する。
従来より、特に、女性はヒールの高い靴を日常的に履くことから外反母趾を発症している場合が多い。外反母趾は、足の親指の中骨が曲がって足の幅方向外方へ突出するものであり、靴を履いた場合に痛みを伴うのみならず歩行に際してはより大きな痛みが伴う。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
このような外反母趾の症状は、女性のみならず男性や子供にも発症する場合もある。外反母趾は人類の歴史の中で靴を履く生活を始めたギリシャ時代から既にその存在が確認されており、靴を履く現代の生活の中では不可避の問題となっている。従って、このような観点から、外反母趾の症状があった場合であっても快適に履くことができる靴が望まれていた。
この場合、外反母趾を発症している人の足は、足全体の形状が変形することが過去の症例から判明している。従って、外反母趾の症状を有する人が履く靴は、外反母趾の患部のみならず、変形した足の形そのものに適合することが必要である。
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、前記のような要請に応えられるものではなかった。
特許第5289366号公報
特開2002―209610号公報
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、前記のような要請に応えられるものではなかった。
本件特許出願に係る発明の課題は、前記のような要請に鑑み、外反母趾を発症し変形している人によって異なる多種類の足型にも適切に対応できる靴を商業的に提供することが可能な靴の製造方法及び靴を提供することにある。
前記課題達成のため、請求項1記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップと、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップと、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ接合するステップと、前記所定部分以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記インナーソールにソールを取り付けるステップとを備え、前記基本足型は、前記の基本足型は、外曲り型、内曲り型及び非曲り型であって、前記外曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として小指側へ湾曲している場合の足型であり、前記内曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側へ湾曲している足型であり、前記非曲り型は、足が、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側にも小指側にも湾曲していない足型であることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明に係る靴は、外反母趾が発症して変形した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが形成され、さらに、柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが形成されるようにインナーソールに接合するように構成されており、取得されたデータを大きく3つに分類して木型を作成する。
請求項2記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項3記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲り型及び非曲り型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して複数の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいてソールを作成するステップと、柔軟性を有するアッパー革の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ接合するステップと、前記所定部分以外のアッパー革及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記ソールを取り付けるステップとを備えた外反母趾用の靴の製造方法により製造される靴であって、前記基本足型は、前記の基本足型は、外曲り型、内曲り型及び非曲り型であって、前記外曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として小指側へ湾曲している場合の足型であり、前記内曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側へ湾曲している足型であり、前記非曲り型は、足が、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側にも小指側にも湾曲していない足型である外反母趾用の靴の製造方法により製造されることを特徴とする。
請求項5記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項1〜5記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが作成され、さらに、前記木型に基づいて柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが有るようにインナーソールに接合されていることから、外反母趾の症状に適切に対応できると共に、外反母趾が発症することに伴い変形し多種類の足の形状に適合する形状のソール、インナーソール及びアッパーを有する靴が製作することができる。
その結果、使用者は自分の外反母趾の症状及び外反母趾の発症により生じている足の変形の形状、程度に応じて、多数のバリエーションの靴の中から、適宜、自分の足の状態に合う適切な木型を見出すことができるため、外反母趾の発症し、足の形が変形している場合であっても、履ける靴を適切かつ迅速に選択することが可能となる。
従って、本発明によれば、従来不可能であった、外反母趾の症状を有する足にフィットする靴を、オーダーメードではなくレディーメードで商業的に多数提供することが可能となる。
従って、本発明によれば、従来不可能であった、外反母趾の症状を有する足にフィットする靴を、オーダーメードではなくレディーメードで商業的に多数提供することが可能となる。
また、本発明に係る外反母趾用の靴にあっては靴そのものが外反母趾の患部を刺激することがないことから、本発明に係る靴を履き続けることによって、足そのもの筋肉もほぐれ血行も良好になり、その結果、足の骨の形状も元へ戻ることにより、外反母趾の症状を次第に軽減させ、快方に向かわせることも可能となる。従って、本発明によれば、外反母趾の症状を有する使用者に最適な靴を容易に、かつ大量に製造することが可能となる。
特に、請求項4記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲り型及び非曲り型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることから、基本足型の中でも、さらに多様な形態の靴を提供することができるため、使用者は外反母趾の症状の程度、態様に応じて、より適切な靴を選択することが可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
基本足型集約ステップ10においては、200人以上に及ぶ外反母趾症状を有する患者の足型が採取されてデータ化された足型の中から最終的に3種類の基本足型に集約されフォーミュラー化されている。この基本足型は、足を平面視した場合の形状を基礎に構成されている。
即ち、「3種類の基本足型」とは、外曲り型、内曲り型及び非曲り型である。本件特許出願の発明者は、長年に亘る鋭意研究の結果、外反母趾が発症している足の形状は、各個人の骨格及び骨質により足を平面から見た場合において、外反母趾の症状を持ちながら足全体が小指側へ曲がる場合(外曲り型)、外反母趾の症状を持ちながら足全体が親指側へ曲がる場合(内曲り型)、外反母趾の症状を持ちながらも足は曲がらない場合(非曲り型)の、3つに大きく分類されることの知見に至ったものである。この変形の相違は、足の甲の肉付きにより生まれることも判明している。以下、分類して説明する。
1:非曲り型
図2に示すように、「非曲り型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない足形状である。
即ち、「非曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において左右いずれの方向にも引っ張られることなく、足の甲20の長さ方向にそって真っ直ぐに配置されている。従って、土踏まず側縁部及び反土踏まず側縁部のいずれにも小指27側又は親指26側へカーブする湾曲部は形成されていない。この点で以下の「外曲り型」及び「非曲り型」とは異なる。その結果、中線M3は、親指26と人差し指50との間、又は人差し指50上に配置されることとなる。
このような「非曲り型」において、本件特許発明者は、二種類の足型S1及びS2に分類している。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図2に示すように、「非曲り型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない足形状である。
即ち、「非曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において左右いずれの方向にも引っ張られることなく、足の甲20の長さ方向にそって真っ直ぐに配置されている。従って、土踏まず側縁部及び反土踏まず側縁部のいずれにも小指27側又は親指26側へカーブする湾曲部は形成されていない。この点で以下の「外曲り型」及び「非曲り型」とは異なる。その結果、中線M3は、親指26と人差し指50との間、又は人差し指50上に配置されることとなる。
このような「非曲り型」において、本件特許発明者は、二種類の足型S1及びS2に分類している。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
2:外曲り型
図3及び図4に示すように、「外曲り型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として足指部21及び踵22が小指27側へ湾曲しているものである。
即ち、「外曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において小指27側に引っ張られるように湾曲し、反土踏まず側縁部に小指27側へカーブする湾曲部49が形成されている。その結果、中線M1は、上記「非曲り型」FSの場合とは異なり、人差し指50上に配置される。
このような「外曲り型」においては、複数種類の足型O1〜09に分類されて足型が形成されている。図3は「外曲り型」において左足の足型を示し、図4は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図3及び図4に示すように、「外曲り型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として足指部21及び踵22が小指27側へ湾曲しているものである。
即ち、「外曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において小指27側に引っ張られるように湾曲し、反土踏まず側縁部に小指27側へカーブする湾曲部49が形成されている。その結果、中線M1は、上記「非曲り型」FSの場合とは異なり、人差し指50上に配置される。
このような「外曲り型」においては、複数種類の足型O1〜09に分類されて足型が形成されている。図3は「外曲り型」において左足の足型を示し、図4は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
3:内曲り型
図5及び図6に示すように、「内曲り型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として足指部21及び踵22が親指26側へ湾曲しているものである。
即ち、「内曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において親指26側に引っ張られるように湾曲し、土踏まず側縁部に親指26側へカーブする湾曲部49が形成されている。その結果、中線M2は、上記「非曲り型」FSの場合とは異なり、人差し指50又は中指51上に配置される。
このような「内曲り型」において、さらに複数種類の足型I1〜5に分類されて足型が形成されている。図5は「内曲り型」において左足の足型を示し、図6は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図5及び図6に示すように、「内曲り型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として足指部21及び踵22が親指26側へ湾曲しているものである。
即ち、「内曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において親指26側に引っ張られるように湾曲し、土踏まず側縁部に親指26側へカーブする湾曲部49が形成されている。その結果、中線M2は、上記「非曲り型」FSの場合とは異なり、人差し指50又は中指51上に配置される。
このような「内曲り型」において、さらに複数種類の足型I1〜5に分類されて足型が形成されている。図5は「内曲り型」において左足の足型を示し、図6は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
以下、本実施の形態に係る外反母趾用の靴を製作する場合について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
従って、ステップ11において、前記3つの基本足型に基づき夫々の木型(ラスト)を作成する。この木型は、一般の靴を作成する場合と同様の手法により木型を作成するものである。その結果、3種類の基本足型F1〜F3の中でさらに細分化されている各々、複数種類の形態に従った足型であるO1〜9、I1〜5、S1〜2に基づいた木型が作成される。
次に、ステップ12において各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成する。
本実施の形態においては、各木型に基づいて、柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
即ち、本実施の形態にあっては、図7に示すような女洋用のパンプスとしての外反母趾用の靴30を製作する場合を例に説明する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
次に、図9及び図10に示すように、木型を挿入して、アッパー40の所定部分以外の周縁部分をインナーソール43の裏面に折り返し、接着剤により折り返し部分を圧着接合する。その後、図7に示すように、インナーソール43にソール46を、適宜の手法により取り付ける。このソール46のインナーソール43への取付は、例えば、手縫い、マッケイ式、グッドイヤー・ウェルト式、インジェクション式、圧着式等がある。
従って、このように作成された本実施の形態に係る靴30にあっては、アッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されていることから、外反母趾患部23、24、25の骨の突起部が当接するけい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42においては、足を入れた場合であっても足の前後方向において拡張しうるように構成されている。
その結果、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30にあっては、足の収容力に余裕があり、外反母趾の患部のように足の側方に突出する患部を有していると共に、足が小指側又は親指側に湾曲変形している足を入れた場合であっても、必要に応じてアッパー40が拡張して足に適合することから、外反母趾の症状を有する使用者も快適に着用することができる。
なお、アッパー及びインナーソールの具体的構成及び形態に関しては、本実施の形態に限定されず、適宜変更が可能である。
本発明は外反母趾の靴の製造に広く適用することができることから、産業上の利用可能性を有している。
10 基本足型集約ステップ
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
49 湾曲部
50 人差し指
51 中指
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
49 湾曲部
50 人差し指
51 中指
本発明は、外反母趾を発症している人であっても快適に履くことができる外反母趾用の靴の製造方法及びその靴に関する。
従来より、特に、女性はヒールの高い靴を日常的に履くことから外反母趾を発症している場合が多い。外反母趾は、足の親指の中骨が曲がって足の幅方向外方へ突出するものであり、靴を履いた場合に痛みを伴うのみならず歩行に際してはより大きな痛みが伴う。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
このような外反母趾の症状は、女性のみならず男性や子供にも発症する場合もある。外反母趾は人類の歴史の中で靴を履く生活を始めたギリシャ時代から既にその存在が確認されており、靴を履く現代の生活の中では不可避の問題となっている。従って、このような観点から、外反母趾の症状があった場合であっても快適に履くことができる靴が望まれていた。
この場合、外反母趾を発症している人の足は、足全体の形状が変形することが過去の症例から判明している。従って、外反母趾の症状を有する人が履く靴は、外反母趾の患部のみならず、変形した足の形そのものに適合することが必要である。
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、前記のような要請に応えられるものではなかった。
特許第5289366号公報
特開2002―209610号公報
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、前記のような要請に応えられるものではなかった。
本件特許出願に係る発明の課題は、前記のような要請に鑑み、外反母趾を発症し変形している人によって異なる多種類の足型にも適切に対応できる靴を商業的に提供することが可能な靴の製造方法及び靴を提供することにある。
前記課題達成のため、請求項1記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップと、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップと、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ接合するステップと、前記所定部分以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記インナーソールにソールを取り付けるステップとを備え、前記基本足型は、前記の基本足型は、外曲り型、内曲り型及び非曲り型であって、前記外曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として小指側へ湾曲している場合の足型であり、前記内曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側へ湾曲している足型であり、前記非曲り型は、足が、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側にも小指側にも湾曲していない足型であることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明に係る靴は、外反母趾が発症して変形した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが形成され、さらに、柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが形成されるようにインナーソールに接合するように構成されており、取得されたデータを大きく3つに分類して木型を作成する。
請求項2記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項3記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲り型及び非曲り型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項1〜4記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが作成され、さらに、前記木型に基づいて柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが有るようにインナーソールに接合されていることから、外反母趾の症状に適切に対応できると共に、外反母趾が発症することに伴い変形し多種類の足の形状に適合する形状のソール、インナーソール及びアッパーを有する靴が製作することができる。
その結果、使用者は自分の外反母趾の症状及び外反母趾の発症により生じている足の変形の形状、程度に応じて、多数のバリエーションの靴の中から、適宜、自分の足の状態に合う適切な木型を見出すことができるため、外反母趾の発症し、足の形が変形している場合であっても、履ける靴を適切かつ迅速に選択することが可能となる。
従って、本発明によれば、従来不可能であった、外反母趾の症状を有する足にフィットする靴を、オーダーメードではなくレディーメードで商業的に多数提供することが可能となる。
また、本発明に係る外反母趾用の靴にあっては靴そのものが外反母趾の患部を刺激することがないことから、本発明に係る靴を履き続けることによって、足そのもの筋肉もほぐれ血行も良好になり、その結果、足の骨の形状も元へ戻ることにより、外反母趾の症状を次第に軽減させ、快方に向かわせることも可能となる。従って、本発明によれば、外反母趾の症状を有する使用者に最適な靴を容易に、かつ大量に製造することが可能となる。
特に、請求項3記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲り型及び非曲り型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることから、基本足型の中でも、さらに多様な形態の靴を提供することができるため、使用者は外反母趾の症状の程度、態様に応じて、より適切な靴を選択することが可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
基本足型集約ステップ10においては、200人以上に及ぶ外反母趾症状を有する患者の足型が採取されてデータ化された足型の中から最終的に3種類の基本足型に集約されフォーミュラー化されている。この基本足型は、足を平面視した場合の形状を基礎に構成されている。
即ち、「3種類の基本足型」とは、外曲り型、内曲り型及び非曲り型である。本件特許出願の発明者は、長年に亘る鋭意研究の結果、外反母趾が発症している足の形状は、各個人の骨格及び骨質により足を平面から見た場合において、外反母趾の症状を持ちながら足全体が小指側へ曲がる場合(外曲り型)、外反母趾の症状を持ちながら足全体が親指側へ曲がる場合(内曲り型)、外反母趾の症状を持ちながらも足は曲がらない場合(非曲り型)の、3つに大きく分類されることの知見に至ったものである。この変形の相違は、足の甲の肉付きにより生まれることも判明している。以下、分類して説明する。
1:非曲り型
図2に示すように、「非曲り型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない足形状である。
即ち、「非曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において左右いずれの方向にも引っ張られることなく、足の甲20の長さ方向にそって真っ直ぐに配置されている。従って、土踏まず側縁部及び反土踏まず側縁部のいずれにも小指27側又は親指26側へカーブする湾曲部は形成されていない。この点で以下の「外曲り型」及び「非曲り型」とは異なる。その結果、中線M3は、親指26と人差し指50との間、又は人差し指50上に配置されることとなる。
このような「非曲り型」において、本件特許発明者は、二種類の足型S1及びS2に分類している。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図2に示すように、「非曲り型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない足形状である。
即ち、「非曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において左右いずれの方向にも引っ張られることなく、足の甲20の長さ方向にそって真っ直ぐに配置されている。従って、土踏まず側縁部及び反土踏まず側縁部のいずれにも小指27側又は親指26側へカーブする湾曲部は形成されていない。この点で以下の「外曲り型」及び「非曲り型」とは異なる。その結果、中線M3は、親指26と人差し指50との間、又は人差し指50上に配置されることとなる。
このような「非曲り型」において、本件特許発明者は、二種類の足型S1及びS2に分類している。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
2:外曲り型
図3及び図4に示すように、「外曲り型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として足指部21及び踵22が小指27側へ湾曲しているものである。
このような「外曲り型」においては、複数種類の足型01〜09に分類されて足型が形成されている。図3は「外曲り型」において左足の足型を示し、図4は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図3及び図4に示すように、「外曲り型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として足指部21及び踵22が小指27側へ湾曲しているものである。
このような「外曲り型」においては、複数種類の足型01〜09に分類されて足型が形成されている。図3は「外曲り型」において左足の足型を示し、図4は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
3:内曲り型
図5及び図6に示すように、「内曲り型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として足指部21及び踵22が親指26側へ湾曲しているものである。
このような「内曲り型」において、さらに複数種類の足型I1〜5に分類されて足型が形成されている。図5は「内曲り型」において左足の足型を示し、図6は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図5及び図6に示すように、「内曲り型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として足指部21及び踵22が親指26側へ湾曲しているものである。
このような「内曲り型」において、さらに複数種類の足型I1〜5に分類されて足型が形成されている。図5は「内曲り型」において左足の足型を示し、図6は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
以下、本実施の形態に係る外反母趾用の靴を製作する場合について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
従って、ステップ11において、前記3つの基本足型に基づき夫々の木型(ラスト)を作成する。この木型は、一般の靴を作成する場合と同様の手法により木型を作成するものである。その結果、3種類の基本足型F1〜F3の中でさらに細分化されている各々、複数種類の形態に従った足型であるO1〜9、I1〜5、S1〜2に基づいた木型が作成される。
次に、ステップ12において各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成する。
本実施の形態においては、各木型に基づいて、柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
即ち、本実施の形態にあっては、図7に示すような女洋用のパンプスとしての外反母趾用の靴30を製作する場合を例に説明する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
次に、図9及び図10に示すように、木型を挿入して、アッパー40の所定部分以外の周縁部分をインナーソール43の裏面に折り返し、接着剤により折り返し部分を圧着接合する。その後、図7に示すように、インナーソール43にソール46を、適宜の手法により取り付ける。このソール46のインナーソール43への取付は、例えば、手縫い、マッケイ式、グッドイヤー・ウェルト式、インジェクション式、圧着式等がある。
従って、このように作成された本実施の形態に係る靴30にあっては、アッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されていることから、外反母趾患部23、24、25の骨の突起部が当接するけい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42においては、足を入れた場合であっても足の前後方向において拡張しうるように構成されている。
その結果、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30にあっては、足の収容力に余裕があり、外反母趾の患部のように足の側方に突出する患部を有していると共に、足が小指側又は親指側に湾曲変形している足を入れた場合であっても、必要に応じてアッパー40が拡張して足に適合することから、外反母趾の症状を有する使用者も快適に着用することができる。
なお、アッパー及びインナーソールの具体的構成及び形態に関しては、本実施の形態に限定されず、適宜変更が可能である。
本発明は靴の製造方法に広く適用することができることから、産業上の利用可能性を有している。
10 基本足型集約ステップ
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
50 人差し指
51 中指
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
50 人差し指
51 中指
本発明は、外反母趾を発症している人であっても快適に履くことができる外反母趾用の靴の製造方法及びその靴に関する。
従来より、特に、女性はヒールの高い靴を日常的に履くことから外反母趾を発症している場合が多い。外反母趾は、足の親指の中骨が曲がって足の幅方向外方へ突出するものであり、靴を履いた場合に痛みを伴うのみならず歩行に際してはより大きな痛みが伴う。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
外反母趾は、症状の程度によっては履ける靴が制限されてしまうこととなり、また足の形が変形して外見上足の形の見栄えが悪くなることから、外反母趾を発症している患者、特に、女性にとっては深刻な問題となっている。
このような外反母趾の症状は、女性のみならず男性や子供にも発症する場合もある。外反母趾は人類の歴史の中で靴を履く生活を始めたギリシャ時代から既にその存在が確認されており、靴を履く現代の生活の中では不可避の問題となっている。従って、このような観点から、外反母趾の症状があった場合であっても快適に履くことができる靴が望まれていた。
この場合、外反母趾を発症している人の足は、足全体の形状が変形することが過去の症例から判明している。従って、外反母趾の症状を有する人が履く靴は、外反母趾の患部のみならず、変形した足の形そのものに適合することが必要である。
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、前記のような要請に応えられるものではなかった。
特許第5289366号公報
特開2002―209610号公報
しかしながら、外反母趾による足の変形の態様及び程度は各個人により異なることから、個人個人の足の形状に合わせてオーダーメードで作る必要があり、過去においては外反母趾の人に適合する靴をオーダーメードではなくレディーメードで商業的に大量に提供することは困難であった。
このような観点から本件特許出願人は特許文献調査を行い、下記の文献を抽出したがいずれの文献所載の技術も、前記のような要請に応えられるものではなかった。
本件特許出願に係る発明の課題は、前記のような要請に鑑み、外反母趾を発症し変形している人によって異なる多種類の足型にも適切に対応できる靴を商業的に提供することが可能な靴の製造方法及び靴を提供することにある。
前記課題達成のため、請求項1記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップと、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップと、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ接合するステップと、前記所定部分以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記インナーソールにソールを取り付けるステップとを備え、前記基本足型は、前記の基本足型は、外曲り型、内曲り型及び非曲り型であって、前記外曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として小指側へ湾曲している場合の足型であり、前記内曲り型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足指部と踵の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側へ湾曲している足型であり、前記非曲り型は、足が、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側にも小指側にも湾曲していない足型であることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明に係る靴は、外反母趾が発症して変形した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが形成され、さらに、柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが形成されるようにインナーソールに接合するように構成されており、取得されたデータを大きく3つに分類して木型を作成する。
請求項2記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項3記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲り型及び非曲り型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明にあっては、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする。
請求項1〜4記載の発明にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して作成された多数のバリエーションの木型に基づきソール及びインナーソールが作成され、さらに、前記木型に基づいて柔軟性を有する革により形成されたアッパーを、いわゆる「釣り込み」作業を行うことなく、使用者のけい側及びひ側中足点近傍のアッパーにゆとりが有るようにインナーソールに接合されていることから、外反母趾の症状に適切に対応できると共に、外反母趾が発症することに伴い変形し多種類の足の形状に適合する形状のソール、インナーソール及びアッパーを有する靴が製作することができる。
その結果、使用者は自分の外反母趾の症状及び外反母趾の発症により生じている足の変形の形状、程度に応じて、多数のバリエーションの靴の中から、適宜、自分の足の状態に合う適切な木型を見出すことができるため、外反母趾の発症し、足の形が変形している場合であっても、履ける靴を適切かつ迅速に選択することが可能となる。
従って、本発明によれば、従来不可能であった、外反母趾の症状を有する足にフィットする靴を、オーダーメードではなくレディーメードで商業的に多数提供することが可能となる。
また、本発明に係る外反母趾用の靴にあっては靴そのものが外反母趾の患部を刺激することがないことから、本発明に係る靴を履き続けることによって、足そのもの筋肉もほぐれ血行も良好になり、その結果、足の骨の形状も元へ戻ることにより、外反母趾の症状を次第に軽減させ、快方に向かわせることも可能となる。従って、本発明によれば、外反母趾の症状を有する使用者に最適な靴を容易に、かつ大量に製造することが可能となる。
特に、請求項3記載の発明にあっては、前記外曲り型、内曲り型及び非曲り型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることから、基本足型の中でも、さらに多様な形態の靴を提供することができるため、使用者は外反母趾の症状の程度、態様に応じて、より適切な靴を選択することが可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴の製造方法にあっては、外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップ10と、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップ11と、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップ12と、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
基本足型集約ステップ10においては、200人以上に及ぶ外反母趾症状を有する患者の足型が採取されてデータ化された足型の中から最終的に3種類の基本足型に集約されフォーミュラー化されている。この基本足型は、足を平面視した場合の形状を基礎に構成されている。
即ち、「3種類の基本足型」とは、外曲り型、内曲り型及び非曲り型である。本件特許出願の発明者は、長年に亘る鋭意研究の結果、外反母趾が発症している足の形状は、各個人の骨格及び骨質により足を平面から見た場合において、外反母趾の症状を持ちながら足全体が小指側へ曲がる場合(外曲り型)、外反母趾の症状を持ちながら足全体が親指側へ曲がる場合(内曲り型)、外反母趾の症状を持ちながらも足は曲がらない場合(非曲り型)の、3つに大きく分類されることの知見に至ったものである。この変形の相違は、足の甲の肉付きにより生まれることも判明している。以下、分類して説明する。
1:非曲り型
図2に示すように、「非曲り型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない足形状である。
即ち、「非曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において左右いずれの方向にも引っ張られることなく、足の甲20の長さ方向にそって真っ直ぐに配置されている。
この点で以下の「外曲り型」及び「非曲り型」とは異なる。その結果、中線M3は、親指26と人差し指50との間、又は人差し指50上に配置されることとなる。このような「非曲り型」において、本件特許発明者は、二種類の足型S1及びS2に分類している。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図2に示すように、「非曲り型」の足FSは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M3を基準として親指26側にも小指27側にも湾曲していない足形状である。
即ち、「非曲り型」においては、足指部21及び踵22が、夫々、足の甲20の幅方向において左右いずれの方向にも引っ張られることなく、足の甲20の長さ方向にそって真っ直ぐに配置されている。
この点で以下の「外曲り型」及び「非曲り型」とは異なる。その結果、中線M3は、親指26と人差し指50との間、又は人差し指50上に配置されることとなる。このような「非曲り型」において、本件特許発明者は、二種類の足型S1及びS2に分類している。符号25が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
2:外曲り型
図3及び図4に示すように、「外曲り型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として足指部21及び踵22が小指27側へ湾曲しているものである。
このような「外曲り型」においては、複数種類の足型01〜09に分類されて足型が形成されている。図3は「外曲り型」において左足の足型を示し、図4は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図3及び図4に示すように、「外曲り型」の足F1L及びF1Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M1を基準として足指部21及び踵22が小指27側へ湾曲しているものである。
このような「外曲り型」においては、複数種類の足型01〜09に分類されて足型が形成されている。図3は「外曲り型」において左足の足型を示し、図4は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において小指27側へ湾曲していることが視認される。そして、符号23が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
3:内曲り型
図5及び図6に示すように、「内曲り型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として足指部21及び踵22が親指26側へ湾曲しているものである。
このような「内曲り型」において、さらに複数種類の足型I1〜5に分類されて足型が形成されている。図5は「内曲り型」において左足の足型を示し、図6は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
図5及び図6に示すように、「内曲り型」の足F2L及びF2Rは、足の甲20の形状の平面視において、足指部21と踵22の幅方向中央部の間に足の長さ方向に沿って形成される中線M2を基準として足指部21及び踵22が親指26側へ湾曲しているものである。
このような「内曲り型」において、さらに複数種類の足型I1〜5に分類されて足型が形成されている。図5は「内曲り型」において左足の足型を示し、図6は同様に右足の足型を示す。いずれの足型も足全体が、幅方向において親指26側へ湾曲していることが視認される。そして、符号24が外反母趾の患部であり足の幅方向親指側に骨が突出している。
以下、本実施の形態に係る外反母趾用の靴を製作する場合について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
図1に示すように、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30の製作に際しては、予め、ステップ10において、外反母趾が発症した200以上の足の形態データが収集され、これら個々に異なる足の形態を分類して3種類の基本足型に集約されている。
従って、ステップ11において、前記3つの基本足型に基づき夫々の木型(ラスト)を作成する。この木型は、一般の靴を作成する場合と同様の手法により木型を作成するものである。その結果、3種類の基本足型F1〜F3の中でさらに細分化されている各々、複数種類の形態に従った足型であるO1〜9、I1〜5、S1〜2に基づいた木型が作成される。
次に、ステップ12において各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成する。
本実施の形態においては、各木型に基づいて、柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップ13と、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ縫合するステップ14と、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接着剤で接合するステップ15と、前記インナーソールにソールを取り付けるステップ16とを備えている。
即ち、本実施の形態にあっては、図7に示すような女洋用のパンプスとしての外反母趾用の靴30を製作する場合を例に説明する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
先ず、図8に示すように本実施の形態にあっては、靴30を構成するアッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されている。従って、図9に示すように、ステップ14においては、アッパー40の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に針47及び糸48を用いてそれぞれ縫合する。
次に、図9及び図10に示すように、木型を挿入して、アッパー40の所定部分以外の周縁部分をインナーソール43の裏面に折り返し、接着剤により折り返し部分を圧着接合する。その後、図7に示すように、インナーソール43にソール46を、適宜の手法により取り付ける。このソール46のインナーソール43への取付は、例えば、手縫い、マッケイ式、グッドイヤー・ウェルト式、インジェクション式、圧着式等がある。
従って、このように作成された本実施の形態に係る靴30にあっては、アッパー40は、両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42は、インナーソール43の両側所定部分44、45よりも長さが長く形成されていることから、外反母趾患部23、24、25の骨の突起部が当接するけい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分41、42においては、足を入れた場合であっても足の前後方向において拡張しうるように構成されている。
その結果、本実施の形態に係る外反母趾用の靴30にあっては、足の収容力に余裕があり、外反母趾の患部のように足の側方に突出する患部を有していると共に、足が小指側又は親指側に湾曲変形している足を入れた場合であっても、必要に応じてアッパー40が拡張して足に適合することから、外反母趾の症状を有する使用者も快適に着用することができる。
なお、アッパー及びインナーソールの具体的構成及び形態に関しては、本実施の形態に限定されず、適宜変更が可能である。
本発明は靴の製造方法に広く適用することができることから、産業上の利用可能性を有している。
10 基本足型集約ステップ
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
50 人差し指
51 中指
11 木型作成ステップ
12 ソール及びインナーソール作成ステップ
13 アッパー作成ステップ
14 アッパー及びインナーソール縫合ステップ
15 アッパー及びインナーソール接合ステップ
16 ソール接合ステップ
20 足の甲
21 足指部
22 踵
23 外反母趾患部
24 外反母趾患部
25 外反母趾患部
26 親指
27 小指
30 外反母趾用の靴
40 アッパー
41 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
42 けい側及びひ側中足点対応部を含む所定部分
43 インナーソール
44 両側所定部分
45 両側所定部分
46 ソール
47 針
48 糸
50 人差し指
51 中指
Claims (9)
- 外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して、異なる足の形態に対応することができる複数種類の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいてソール及びインナーソールを作成するステップと、前記各木型に基づいて柔軟性を有する革によりアッパーを作成するステップと、前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ接合するステップと、前記所定部以外のアッパー及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記インナーソールにソールを取り付けるステップとを備えたことを特徴とする外反母趾用の靴の製造方法。
- 前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、
前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする請求項1記載の外反母趾用の靴の製造方法 - 上記の基本足型は、外曲り型、内曲がり型及び非曲がり型であることを特徴とする請求項1記載の外反母趾用靴の製造方法。
- 前記外曲がり型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向中央部の間に沿って形成される中線を基準として小指側へ湾曲しているものであることを特徴とする請求項3記載の外反母趾用の靴の製造方法。
- 前記内曲がり型は、前記内曲がり型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として足の親指側へ湾曲しているものであることを特徴とする請求項3記載の外反母趾用の靴の製造方法。
- 非曲がり型は、足の甲の形状の平面視において、足が、足の幅方向中央部に足の長さ方向に沿って形成される中線を基準として親指側にも小指側にも湾曲していないことを特徴とする請求項3記載の外反母趾用の靴の製造方法。
- 前記外曲り型、内曲がり型及び非曲がり型の3種類の基本足型は、夫々、さらに複数種類の足型に細分化されていることを特徴とする請求項3記載の外反母趾の靴の製造方法。
- 外反母趾が発症した多数の足の形態データを収集して複数の基本足型に集約するステップと、前記基本足型に基づき夫々の木型を作成するステップと、前記各木型に基づいてソールを作成するステップと、柔軟性を有するアッパー革の両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分を、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分にそれぞれ接合するステップと、前記所定部以外のアッパー革及びインナーソールの周縁部分を接合するステップと、前記ソールを取り付けるステップとを備えた外反母趾用の靴の製造方法により製造されることを特徴とする靴。
- 前記アッパーの両側端部の、けい側及びひ側中足点対応部分を含む所定部分は、それよりも長さの短いインナーソールの両側所定部分に縫合されると共に、
前記所定部以外のアッパーはインナーソールの周縁部分に対して接着剤により接合されることを特徴とする請求項1記載の外反母趾用の靴の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015006423A JP5933772B1 (ja) | 2015-01-16 | 2015-01-16 | 靴の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015006423A JP5933772B1 (ja) | 2015-01-16 | 2015-01-16 | 靴の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5933772B1 JP5933772B1 (ja) | 2016-06-15 |
JP2016131600A true JP2016131600A (ja) | 2016-07-25 |
Family
ID=56120512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015006423A Expired - Fee Related JP5933772B1 (ja) | 2015-01-16 | 2015-01-16 | 靴の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5933772B1 (ja) |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6066895U (ja) * | 1983-10-14 | 1985-05-11 | 本田技研工業株式会社 | 扇風機 |
JPH0524996U (ja) * | 1991-09-04 | 1993-04-02 | 光洋精工株式会社 | 扇風機 |
JPH0663035A (ja) * | 1992-08-17 | 1994-03-08 | Toshiba Corp | スリップリング機構 |
JPH06147188A (ja) * | 1992-11-10 | 1994-05-27 | Hitachi Ltd | 扇風機 |
JPH06243947A (ja) * | 1993-02-17 | 1994-09-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スリップリング装置 |
JPH088019A (ja) * | 1994-06-22 | 1996-01-12 | Fujikura Ltd | スリップリング |
JP2003269372A (ja) * | 2002-03-08 | 2003-09-25 | Yamaha Corp | 地磁気センサを利用した首振り範囲の制御装置及び首振り部を備える装置 |
JP2010007546A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-01-14 | Sadayuki Amiya | 二重反転式同期送風機 |
JP2015155654A (ja) * | 2014-01-18 | 2015-08-27 | アイリスオーヤマ株式会社 | 扇風機 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0866205A (ja) * | 1994-08-26 | 1996-03-12 | Fuyo Kenkyusho:Kk | 靴 |
JP2988482B1 (ja) * | 1999-02-02 | 1999-12-13 | バレリアンシューズ株式会社 | 靴及びその製造方法 |
JP2002209610A (ja) * | 2001-01-23 | 2002-07-30 | Taiheiyo Seika:Kk | 製靴用型及び靴の製造方法 |
DE102009041785A1 (de) * | 2009-09-16 | 2011-03-24 | Ralf Siebert | Meßcenter zum Ermittel wie stark der Hallux valgus ausgeprägt ist und die speziell dafür entwickelten Leisten zum Fertigen der individuellen Semimaßschuhen |
US20120304492A1 (en) * | 2011-06-03 | 2012-12-06 | The Chinese University Of Hong Kong | Last, method for manufacturing the last and footwear made from the last |
US10264853B2 (en) * | 2012-09-11 | 2019-04-23 | Dream Gp Inc. | Insole design and fabricate system |
-
2015
- 2015-01-16 JP JP2015006423A patent/JP5933772B1/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6066895U (ja) * | 1983-10-14 | 1985-05-11 | 本田技研工業株式会社 | 扇風機 |
JPH0524996U (ja) * | 1991-09-04 | 1993-04-02 | 光洋精工株式会社 | 扇風機 |
JPH0663035A (ja) * | 1992-08-17 | 1994-03-08 | Toshiba Corp | スリップリング機構 |
JPH06147188A (ja) * | 1992-11-10 | 1994-05-27 | Hitachi Ltd | 扇風機 |
JPH06243947A (ja) * | 1993-02-17 | 1994-09-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スリップリング装置 |
JPH088019A (ja) * | 1994-06-22 | 1996-01-12 | Fujikura Ltd | スリップリング |
JP2003269372A (ja) * | 2002-03-08 | 2003-09-25 | Yamaha Corp | 地磁気センサを利用した首振り範囲の制御装置及び首振り部を備える装置 |
JP2010007546A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-01-14 | Sadayuki Amiya | 二重反転式同期送風機 |
JP2015155654A (ja) * | 2014-01-18 | 2015-08-27 | アイリスオーヤマ株式会社 | 扇風機 |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
協栄電機株式会社ホームページ"スリップリングシステムの特徴", JPNX019000020, 29 August 2019 (2019-08-29), ISSN: 0004134744 * |
日本電産サーボ株式会社ホームページ"センサスリップリングの特徴/機種名の見方/技術解説", JPNX019000021, 29 August 2019 (2019-08-29), ISSN: 0004134745 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5933772B1 (ja) | 2016-06-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9961962B2 (en) | Article of footwear having active regions and secure regions | |
US20140352170A1 (en) | Modern dance shoe | |
RU2512849C2 (ru) | Обувь с эластичными вставками | |
KR100955038B1 (ko) | 신발 제조용 라스트 | |
CN103799613A (zh) | 鞋底结构 | |
JP5933772B1 (ja) | 靴の製造方法 | |
JP2008062005A (ja) | 膝痛止板付き靴 | |
WO2021153474A1 (ja) | インナーソール | |
JP3222296U (ja) | 医療用短靴 | |
JP5895302B2 (ja) | 健康履物 | |
Deng et al. | Design for the adjustable high heel | |
CN202635761U (zh) | 一种保健鞋 | |
US20150335099A1 (en) | Memory sneaker | |
KR200441275Y1 (ko) | 플립플랍형 샌들 및 갑피 덮개형 신발을 조합한 무지외반증 교정화 | |
JP6767158B2 (ja) | 中底及び靴 | |
JP6865916B1 (ja) | インナーソール、または履物 | |
RU134751U1 (ru) | Лечебно-профилактическое устройство для предотвращения повышенного потоотделения в пальцевой зоне стопы | |
KR102239837B1 (ko) | 인솔 | |
CN213215608U (zh) | 一种新型卷底人字鞋 | |
JP7350346B2 (ja) | 履物 | |
JP3196936U (ja) | 足載せ器具及び履き物 | |
JP3117302U (ja) | 矯正用履物 | |
JP6368528B2 (ja) | 前すべり防止用パッド及び前すべり防止用パッド内蔵女性靴 | |
TWM605472U (zh) | 矯正拖鞋 | |
Chung | Studying Proposes Requirements for Deabetics’ Shoes in Viet Nam |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160406 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160502 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5933772 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |