JP6767158B2 - 中底及び靴 - Google Patents

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Description

この発明は、補強板を備えた靴用の中底に関する。
一般にハイヒール、パンプス等の女性用靴の中底は、軽量でかつ反発力を得るために、ある程度の硬度がある中底本体板の裏面側(以下接地面側という)に、金属性のシャンク及び中底本体板に対して硬度がさらに高い補強板等を圧着成型して構成するのが一般的である。
このような中底について特許文献1の靴用中底が開示されている。
特許文献1の靴用中底は、足の輪郭形状に対応するセルローズファイバーボード2bを含む積層板2(中底本体板に相当)の上(着用者の足側)に、先端が「へ」の字形の積層板1(以下中底本体板上積層板という)を圧着している(特許文献1の図1及び段落0012参照)。
前述の積層板1は、先端の形状が第2中足骨の骨頭後端と第3中足骨の骨頭後端との間を起点にして折れる「へ」の字形である(特許文献1の図2及び段落0012参照)。
そして、中底本体板に相当する積層板2の接地面側にバッカーボード(補強板に相当)を圧着している。
この靴用中底に用いている中底本体板上積層板によって、足の中足骨頭くびれ部(足の中足骨頭の後側)に対して床反力を効果的に作用させて歩行前進の力学的ロスを少なくすることが開示されている(特許文献1の段落0012参照)。
一方、特許文献1の靴用中底の他に以下に示す中底(従来の中底ともいう)がある。図10は左足用の従来の中底を接地面側から見た場合の平面図である。
図10は足の骨格を示し、かつ符号を付加して説明する。
図10においては補強板210(斜線で示す)の接地面側を正面としており、中底本体板220が補強板210に対して着用者の足側に存在していることになる。また、図10においては左足を接地面側から見た場合の左足の輪郭を示している。
図10に示すように、補強板210は、例えば先部(以下補強板先辺210aという)が足の中足趾節間関節(以下MTPラインという)の付近に略対応させられ、このMPTライン付近から足の輪郭形状に略対応させられて踵後端に至っている。
なお、中底200において足の内側となる辺を足内側辺と称し、この足内側辺に対する方向を足の内側方向と称する。また、足の外側となる辺を足外側辺と称し、この足の外側辺に対する方向を外側方向と称する。
また、補強板先辺210aにおける第3中足骨の骨頭付近から足内側方向に向かう辺を先辺足内側方向辺210aaと称する。この先辺足内側方向辺210aaは、母趾側に向いている。
一方、ヒールがない場合は、足の接地面における荷重は踵側から小趾球82(小ボールともいう)、母趾球80(大ボールともいう)の順に移動して母趾側に抜けていく。この荷重の移動を示す軌跡を荷重軌跡Lkと称し、太い点線で示している。また、高いヒールの場合の荷重の移動を示す軌跡を荷重中心軌跡COPと称する。
さらに、荷重軌跡Lkの母趾球80から母趾側に抜けていく部分を母趾球側荷重軌跡Lkaと称する。
次に、中底200を内蔵したヒールが高い女性用靴を履いて歩行した場合の足の運びについて図11を用いて説明する。
但し、図11においては歩角θpを強調している。また、図11においては中底200に足を置いて着用者の足側から見た場合の骨格を示して説明する。つまり、正面が足の骨格であり、接地面側に中底本体板220があり、この中底本体板220の接地面側に補強板210(斜線)がある。また、歩行ラインRを示して説明する。
図11に示すように、歩行動作は、一般に初期接地ICイニシャルコンタクト初期接地(踵接地)、MStミッドスタンス立脚中期、TStターミナルスタンス立脚終期、PSwプレスウィング前遊脚期の終わり(蹴り出し)の順の足運動を繰り返しながら進んでいく。
このとき、着地Hcは、中底先端200aを歩行ラインRに対して開いた状態(歩角θpと称している)で、かつ略一定の歩幅SLとなる。つまり、膝進行方向HGと足の運びは歩角θpだけずれている。但し、図11においては、膝進行方向HGは着地Hc時の踵中心KPaと次ぎの着地Hc時の踵中心KPaとを結ぶ直線で示している。
次に、足運び動作時における中底先端200aの軌跡(以下中底先端軌跡Gaという)について図11を用いて説明する。
図11に示すように、歩行時には歩角θpで着地Hcする。このため、補強板210の補強板先辺210aにおける先辺足内側方向辺210aa(図9参照)は、母趾の方向を向くことになる。
つまり、先辺足内側方向辺210aaは、歩行ラインRに対して外側の方向(以下外側方向と称する)を向くことになるので、荷重は外側方向(母趾球側荷重軌跡Lka)に抜けていく。
そして、立脚Hb(母趾球80側から持ちあげる)、蹴出しHaの順で足を運んで行く。このとき、補強板210における先辺足内側方向辺210aaは中底本体板220を介して母趾球80の半分を覆っているので、この半分の領域の反発力も加わることになる。
このため、図11に示すように、中底先端200aは、一旦、膝進行方向HG(歩行ラインR)に対して外側方向に向かって運ばれていく。
そして、中底先端200aを歩行ラインR(膝進行方向HG)側に向けながら(以下内側方向という)運んでいく。
そして、着地Hc時にはヒール側から着地させて、一定の歩角θpとするために中底先端200aを再び外側方向に向けながら歩角θpで着地Hcさせる。
すなわち、中底先端200aの軌跡である中底先端軌跡Gaは、図11に示すように、一旦、外側方向に向かった後で内側方向に向かって再び外側方向に向かう蛇行軌跡となっている。
特開平9−206103号公報
しかしながら、着地Hcの瞬間は、膝進行方向HG(歩行ラインR)と足の向きは歩角θpだけずれている。
また、着地Hcの瞬間は、先辺足内側方向辺210aaは中底本体板220を介して母趾球80の半分を覆っているので、この半分の領域の反発力も加わることになる。
このため、立脚Hb、蹴出しHaにおいては、荷重は膝進行方向HG(歩行ラインR)に対して外側方向になる。
従って、運びHUb時には、膝、足首を膝進行方向HG(歩行ラインR)に対して向く(内側に向く)ように捩じるようにして足を運ばないといけないので、膝、足首をはじめ体に負担がかかる。
また、中底200の中底先端軌跡Gaは、複雑な蛇行軌跡となっているので歩行がスマートではない。
さらに、補強板先辺210aの先辺足内側方向辺210aaは、中底本体板220を介して母趾球80の中央付近を覆っている。このため、足の母趾球80の屈曲性が悪い。
一方、特許文献1の靴用中底は、中底本体板に相当する積層板の上(着用者の足側)に、先端の形状が第2中足骨の骨頭後端と第3中足骨の骨頭後端との間を起点にして折れる「へ」字状の中底本体板上積層板を圧着して、足の接地面の中足骨頭くびれ部に対して床反力を効果的に作用させて歩行前進の力学的ロスを少なくするものである。
つまり、中底本体板に相当する積層板の接地面側の補強板の先端形状を改善するものではない。すなわち、特許文献1の中底本体板に相当する積層板の接地面側の補強板の先部は、従来の中底200の補強板先辺210aと同様である。
このため、従来の中底200を内蔵した女性用靴での歩行は、膝、足首をはじめ体に負担がかかる。
本発明は以上の課題を鑑みてなされたもので、膝、足首をはじめ体に負担をかけないでスマートに歩行できる中底を得ることを目的とする。
本発明は、足の後足部に対応する領域である後足部対応領域(300D)が前足部に対応する前足部対応領域(300B)に対して高くされた中板(320)の裏側である接地面側に、補強板(310)が圧着成型された中底であって、
前記補強板(310)は、
先辺(310a)が裏側から見て略「へ」の字状であり、前記先辺(310a)の頂点(NPa)は、前記中板(320)上の、足の第3中足骨(53)の骨頭の領域と足の第4中足骨(54)の骨頭の領域との間付近となる所定位置にあり、
さらに、前記先辺(310a)は、
前記頂点(NPa)を起点にして、足の内側となる足内側方向辺(310aa)と、足の外側となる足外側方向辺(310ab)とよりなり、
前記所定位置の前記頂点(NPa)は、前記中板(320)の、
足の母趾球(80)に対応することになる母趾球対応領域(80A)の中央付近と、足の小趾球(82)に対応することになる小趾球対応領域(82A)の中央付近とを通る横直線ライン(Lab)上にあり
前記足内側方向辺(310aa)は、
前記所定位置の前記頂点(NPa)から前記横直線ライン(Lab)に対して、挟角が7度〜12度で、足の第1中足骨(51)の骨頭の直後となる領域を通って内側の縁に至る直線状にされており、
前記足外側方向辺(310ab)は、
前記先辺(310a)の頂点(NPa)から第4中足骨(54)の骨頭に対応する領域、第5中足骨(55)の骨頭に対応する領域を通って外側の縁に至っていることを要旨とする。
以上のように本発明によれば、補強板(310)の補強板先辺(310a)の足内側方向辺(310aa)を母趾球対応領域(80A)の後端を通る形状にしている。
このため、着地した瞬間の荷重方向は、歩行ライン(R)側に向く(内側方向)ことになるので、膝、足首を捩じることなくそのまま進むことができる。従って、膝、足首をはじめ体に負担をかけないと共に、スマートな歩行となる。
また、母趾球(80)が補強板(310)にあたらないので、母趾球(80)の屈曲性が良くなる。
実施の形態の左足用の中底300を接地面側から見た場合の平面図である。 母趾から踵までの区間を斜め上方向より見た場合の斜視図である。 左足を接地面側から見た場合の左足の平面図である。 実施の形態の中底300を内蔵した女性用靴の側面図である。 図1の中底300の先部付近の拡大図である。 角度θaを約10度とした場合の歩行時の効果の説明図である。 新母趾球荷重軌跡NLKaと膝進行方向HGと歩行ラインR等の関係の説明図である。 実施の形態の中底300の具体的な部材構成の説明図である。 他の実施の形態の左足用の中底300を接地面側から見た場合の平面図である。 左足用の従来の中底を接地面側から見た場合の平面図である。 従来の中底200を用いた靴を履いて歩行した場合の足運び動作の説明図である。
本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。図面は模式的なものであり、構成等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
実施の形態の中底は、補強板の足内側に向かう辺を母趾球80の後端を通る形状にすることで膝、足首をはじめ体への負担を軽減し、かつスマートに歩かせることができる。
この補強板を補強板310と称し、この補強板310を内蔵した中底を、中底300として説明する。また、中底300を内蔵した靴は女性用靴として説明する。
さらに、補強板310の先辺は、様々な形状があるが実施の形態においては「へ」の字状の形状を一例として説明する。
また、中底本体板220は中板320と称し、中底先端200aは新中底先端300aと称して説明する。
図1は左足用の中底300を接地面側から見た場合の平面図である。図1は足の骨格を示し、かつ符号を付加して説明する。
図1においては補強板310(斜線で示している)の接地面側を正面としており、中板320が補強板310に対して着用者の足側に存在していることになる。また、図1においては輪郭を示していることになる。但し足の接地面は実線で示している。
すなわち、図1に示すように、補強板310(斜線で示している)の先辺(以下補強板先辺310aという)の形状は、左足用の中底300を接地面側から見た場合は逆「へ」の字状になっている。
つまり、補強板先辺310aは中底先部側に吐出した頂点NPaが足外側辺よりに位置している。
但し、左足を左足用の中底300に置いて着用者の足側から見た場合は、母趾が右側になるので補強板先辺310aの形状は「へ」の字状である。
また、右足を右足用の中底300に置いて足を着用者の足側から見た場合は、母趾が左側になるので補強板先辺310aの先端は逆「へ」の字状になる。
図1の中底300を説明する前に、足の骨格について図2及び図3を用いて説明する。但し、図2は右足を例にして説明する。
図2は母趾から踵までの区間を斜め上方向より見た場合の斜視図である。図3は左足を接地面側から見た場合の左足の平面図である。
但し、足の骨格は解剖学的な名称を用いないで、義肢装具等の製造業界で使用している名称で説明する。
また、前述の母趾から踵までの区間を足内側と称し、小趾から踵までの区間を足外側と称する。
図2及び図3に示すように、足は前足部20と、中足部22と、後足部23とから構成されている。
前足部20は、図2及び図3に示すように、第1末節骨27と第2末節骨28と第3末節骨29と第4末節骨30と第5末節骨31及び、第2中節骨35と第3中節骨36と第4中節骨37と第5中節骨38と並びに、第1基節骨41と第2基節骨42と第3基節骨43と第4基節骨44と第5基節骨45とからなる付近をいう。
中足部22は、第1中足骨51と第2中足骨52と第3中足骨53と第4中足骨54と第5中足骨55と第1楔状骨61と第2楔状骨62と第3楔状骨63と立方骨71と舟状骨73とからなる付近をいう。また、後足部23は、距骨75と踵骨77とからなる付近をいう。
また、図2及び図3に示すようにMPTラインの足内側の点を「けい」側中足点Kaと称し、足外側の点を「ひ」側中足点Kbと称する。
また、図3に示すように、第1中足骨51の骨頭と第1基節骨41の骨底とが接続されている部分を母趾球80(大ボール)と称し、第5中足骨55の骨頭と第5基節骨45の骨底とが接続されている部分を小趾球82(小ボール)と称している。
さらに、踵骨77の中央付近から後足部23の後端までの範囲を踵部24と称する。また、踵部24の中心付近を踵中心KPaと称する。
また、第1中足骨51の骨頭と第1基節骨41の骨底との接続付近と、第2中足骨52の骨頭と第2基節骨42の骨底との接続付近と、第3中足骨53の骨頭と第3基節骨43の骨底との接続付近と、第4中足骨54の骨頭と第4基節骨44の骨底との接続付近と、第5中足骨55の骨頭と第5基節骨45の骨底との接続付近とを通る中足趾節間関節のラインをMPTラインと称している。
また、図3に示すように、このMPTラインが通る各々の基節骨の骨底と各々の中足骨の骨頭とが接続する領域を踏付部HMと称する。
そして、素足で床を歩行した場合は、図3に示すように、足の接地面における荷重は踵側から小趾球82(小ボール)、母趾球80(大ボール)の順に移動して母趾側に抜けていく。この荷重の移動を示す方向の軌跡を荷重軌跡Lk(太い点線)と称している。また、母趾球80から母趾側に抜けていく部分の軌跡を母趾球側荷重軌跡Lkaと称している。
(図1における各部の名称)
次に、左足用の中底300(以下単に中底300という)の名称について図1を用いて説明する。中板320において足の内側となる辺を足内側辺と称し、この足内側辺に対する方向を足内側方向と称する。また、足の外側となる辺を足外側辺と称し、この足外側辺に対する方向を足外側方向と称する。
中底300は、足の前足部20に対応する領域を前足部対応領域300Bと称し、中足部22に対応する領域を中足部対応領域300Cと称し、後足部23に対応する領域を後足部対応領域300Dと称する。
また、前足部対応領域300Bに対して前側となる領域を中底先部領域300Aと称する。さらに、足の踵部24に対応する領域を踵対応領域300Eと称する。
母趾球80(大ボール)に対応する領域を母趾球対応領域80Aと称し、小趾球82に対応する領域を小趾球対応領域82Aと称する。
一方、補強板310の先辺を補強板先辺310aと称する。
すなわち、補強板310は、その補強板先辺310aが、中底300を構成する中板320の接地面側の母趾球対応領域80Aと小趾球対応領域82Aとの間に位置するようにされている。
さらに、踵対応領域300Eの踵端の円弧の部分を踵対応領域後端円弧300Ddと称し、踵対応領域後端円弧300Ddにおける中心を踵後端300Daaと称する。
また、踵対応領域300Eにおいて足の踵部24の中心となる位置をヒール中心Hpと称する。
そして、このヒール中心Hpと、後足部対応領域300Dの中心と、踵後端300Daaとを通る直線をヒール中心線LHと称する。
また、新中底先端300aと踵後端300Daaとを通る直線を中底中心線NLiと称する。
また、踵対応領域300Eにおける足内側辺の最も端を後足部対応領域足内側最端300Eaと称し、踵対応領域300Eにおける足外側辺の最も端を後足部対応領域足外側最端300Ebと称する。
さらに、中板320の踏付部対応領域HMTにおける「けい」側中足点Kaに対応する中板320の足内側辺における点を「けい」側中足点対応点KAと称し、「ひ」側中足点Kbに対応する中板320の足外側辺の点を「ひ」側中足点対応点KBと称する。
そして、後足部対応領域足内側最端300Eaと「けい」側中足点対応点KAとを通る直線を中底母趾球足内側端ラインLuと称し、後足部対応領域足外側最端300Ebと「ひ」側中足点対応点KBとを通る直線を中底小趾球外側端ラインLgと称する。
また、「ひ」側中足点対応点KBと「けい」側中足点対応点KAとを結ぶ直線を踏付部横幅ラインLabと称する。
また、補強板310における補強板先辺310aの頂点NPaを基準にして足内側方向の辺を足内側方向辺310aaと称し、足外側辺方向の辺を足外側方向辺310abと称する。
前述の足内側方向辺310aaが足内側辺に至る足内側辺の端を補強板先辺足内側端310auと称し、この補強板先辺足内側端310auと頂点NPaとを通る直線を補強板先辺足内側方向辺ラインLauと称する。
また、足外側方向辺310abが足外側辺に至る足外側辺の端を補強板先辺外側端310agと称する。
また、頂点NPaに対応する中板320の領域を頂点対応領域NPAaと称する。
(頂点NPaの説明)
前述の補強板先辺310aにおける頂点NPaは、図1に示すように、中板320を介して第3中足骨53の骨頭と第4中足骨54の骨頭との間に位置するようにされている。
中板320では、接地面側の踏付部対応領域HMTにおける頂点対応領域NPAaは、第3中足骨53の骨頭に対応する領域と第4中足骨54の骨頭に対応する領域との間になる。
そして、補強板先辺310aの頂点NPaは、図1に示すように、ヒール中心線LHの近傍に位置している。
また、足内側方向辺310aaは、足の骨格に対して中板320を介して第3中足骨53の骨頭と第4中足骨54の骨頭との間から第3中足骨53の骨頭、第2中足骨52の骨頭の後端、母趾球80の後端を通る直線状の辺となっている。
中板320の接地面側では、足内側方向辺310aaは、中板320の接地面側における頂点対応領域NPAaから第3中足骨53の骨頭に対応する領域、第2中足骨52の骨頭の後端に対応する領域、母趾球対応領域80Aの後端を通る直線状の辺となっている。
また、足外側方向辺310abは、中板320を介して第3中足骨53の骨頭と第4中足骨54の骨頭との間から足の第4中足骨54の骨頭、第5中足骨55の骨頭の中央付近を通る緩やかなカーブの辺となっている。
中板320の接地面側では、足外側方向辺310abは、中板320の接地面側における頂点対応領域NPAaから足の第4中足骨54の骨頭に対応する領域、第5中足骨55の骨頭の中央付近を通る緩やかなカーブの辺となっている。
(中底300を内蔵した女性用靴の説明)
図4は中底300を内蔵した女性用靴の側面図である。
図4に示すように、中底300は、補強板310の着用者の足側に中板320等を重ねて構成している。また、図4にはアッパー400、本底500、ヒール600を示して説明する。
そして、図4に示すように、中板320はMPTラインの後方付近から次第に立ち上がって後端に至る湾曲形状にされている。また、補強板310もMPTラインの後方付近から次第に立ち上がって後端に至る湾曲形状にされている。
つまり、中板320は、後足部23に対応する領域である後足部対応領域300Dが前足部20に対応する領域である前足部対応領域300Bに対して高くされている。
前述の後足部対応領域300Dの踵対応領域300Eの高さは、ヒール600の高さに相当している。つまり、踏付部対応領域HMTからの踵対応領域300Eの高さがヒール600の高さに相当している。
中底300は、図4に示すように、補強板310の着用者の足側に中底本体板220等を重ねて形成している。
図4に示すように、中底300を内蔵した女性用靴のアッパー400は、中底先部領域300Aと、前足部20と、各々の中足骨の骨頭付近を覆って、中足部22及び後足部23の周囲を覆う形状が好ましい。
(頂点NPaの位置と足内側方向辺310aaの説明)
図5は図1の中底300の先部付近の拡大図である。
次に、頂点NPaの位置及び足内側方向辺310aaについて図5を用いて詳細に説明する。
図5に示すように、補強板先辺310aの頂点NPaは、中板320の踏付部対応領域HMTにおける「けい」側中足点対応点KAと、「ひ」側中足点対応点KBと結ぶ間の直線の長さである踏付部横幅長(W)に対して、「けい」側中足点対応点(KA)から63%〜67%(好ましくは65%)の範囲に位置されている。また、「ひ」側中足点対応点KBからは踏付部横幅長(W)に対して、33%〜37%(好ましくは35%)の範囲の位置である。
この割合にすると補強板先辺310aにおける頂点NPaが中板320を介して第3中足骨53の骨頭と第4中足骨54の骨頭の間に位置する。
また、「けい」側中足点対応点KAと、「ひ」側中足点対応点KBとを通る踏付部横幅ライン(Lab)とヒール中心線LHとの交点からは、足内側方向に数ミリ(23.0cmで測定)の位置である。
また、足内側方向辺310aaは、頂点NPaから後足部対応領域300Dに向かって次第に傾斜している。この位置を傾斜開始位置とも称する。つまり、頂点NPaというのは傾斜開始位置でもある。
一方、補強板先辺310aの足内側方向辺310aaは、図5に示すように、踏付部横幅ラインLabに対して約10度(7度〜12度:好ましくは10度)の角度θaにされている。
(角度θaを約10度とした効果)
角度θaを約10度(7度〜12度:好ましくは10度)とすることによって母趾球80が着地した瞬間の新母趾球荷重軌跡NLKaと、補強板310の補強板先辺310aと、膝進行方向HGと、歩行ラインR等の関係は図6に示すようになる。
図6において、図1と同一なものは説明を省略する。図6においても歩角θpを強調している。また、図6においては中底300に足を載置して着用者の足側から見た場合の骨格を示して説明する。
この図6においては、足の骨格が着用者の足側であり、この足の骨格の接地面側に中板320があり、この中板320の接地面側に補強板310(斜線)がある。
図6に示すように、補強板310は、補強板先辺310aの頂点NPaを、中板320を介して足の第3中足骨53の骨頭と第4中足骨54の骨頭との間にしている。そして、足内側方向辺310aaを、母趾球80の後端を通る直線状にしている。
このため、図6に示すように母趾球80の着地時には、補強板310の足内側方向辺310aaが従来の中底の辺の歩行ラインRに対する向き角度よりも、より歩行ラインR側を向く(内側に向)ことになる。
また、母趾球80を抜ける荷重の方向も歩行ラインR側にやや向かった新母趾球荷重軌跡NLKaとして抜けていく。
さらに、図7を用いて説明する。図7においては、図1と同一なものは説明を省略する。図7においても歩角θpを強調している。
また、図7においては中底300に足を載置して着用者の足側から見た場合の骨格を示して説明する。
つまり、足の骨格が着用者の足側であり、この足の骨格の接地面側に中板320があり、この中板320の接地面側に補強板310(斜線)がある。
図7に示す足運び動作時における中底300の新中底先端300aの軌跡(以下新中底先端軌跡NGaという)について説明する。
補強板先辺310aの足内側方向辺310aaは、中板320を介して頂点NPaから母趾球80の後端を斜めに通る直線(踏付部横幅ラインLabに対して約10度)となっているので、補強板(310)は母趾球80を、中板320を介して覆わないことになる。つまり、中板320の接地面側の母趾球対応領域80Aを覆わないことになる。
このため、母趾球80側が着地Hcした瞬間は、補強板310から反発力が弱まるので、立脚Hb時には、新母趾球荷重軌跡NLKaに添って(歩行ラインRを向く内側)、そのまま蹴出しHaができることになる。
すなわち、蹴出しHa時には、歩角θpの状態を維持しながら新母趾球荷重軌跡NLKaに添って足を踏み出すことができる。
このときの、実際の蹴出方向は、小趾球82から母趾球80側を着地させたときの荷重方向と、前進に伴う勢いの方向とを合成した方向となるので、歩行ラインR及び膝進行方向HGに略平行となる。
従って、図7に示すように足運び動作時における新中底先端軌跡NGpaは、歩行ラインR、膝進行方向HGに平行となる。
つまり、膝、足首を捩じるようしなくとも、着地Hcの時点で膝進行方向HGに略平行になる。このため、膝、足首等をはじめ体に負担をかけることなく蹴り出すことができるので姿勢を崩すことなく歩行ができる。また、従来のように蛇行軌跡にならないので、歩行がスマートである。
また、足内側方向辺310aaは、中板320を介して第3中足骨53の骨頭と第4中足骨54の骨頭との間から第3中足骨53の骨頭、第2中足骨52の骨頭の後端、母趾球80の後端を通る直線状の辺となっている。
このため、足内側方向辺310aaが母趾球80の前側を通らないことになるので、蹴出し時においては足の母趾球80の屈曲性が良くなる。
上記の中底300は具体的には図8に示す部材から構成する。
図8(a)に示すように、中板320の接地面側にはガーゼ325を張り付け、金属製のシャンク340を介在させて、図8(b)に示す補強板310を重ねる。
そして、図8(c)に示す緩衝及び滑り止めようにスポンジ360を貼り付け、さらに踏「まず」補強板350を貼り付けて、金型(図示せず)で圧着成型して図8(d)に示す中底300を成型する。
なお、上記の実施の形態の補強板先辺310aは緩やかにカーブを描いた形状であってもよい。
また、女性用靴のヒールの高さは7cm以下(2〜7cm:6cmが好ましい)が好ましい。さらに、実施の形態では女性用靴として説明したが男性用であっても構わない。
また、足内側方向辺310aaは、直線状ではなく、単に母趾球対応領域(80A)の後端を通る湾曲形状であってもよい。
また、足外側方向辺310abは、足外側となる端の部分が傾斜開始位置(頂点NPa)よりも中底先部領域300A側に出ていてもよい。
また、補強板先辺310aの足内側方向辺310aaは、第3中足骨53の骨頭と第4中足骨54の骨頭との間に対応する接地面側の頂点対応領域NPAaに頂点NPaを有する「へ」の字状の形状として説明したが「へ」の字状の形状でなくても構わない。
例えば、図9に示すように、小趾球対応領域82A(小趾球82)の前側の縁付近を回り込んで、頂点対応領域NPAa付近、第3中足骨53の骨頭、第2中足骨52の骨頭後端付近の各々の領域を通って母趾球対応領域80A(母趾球80)の後側の縁付近を回り込む形状であっても構わない。
さらに、図1のような中板は中底先部領域の先が円弧になっている。円弧になっている場合は先端が決まる。しかし、中板は様々な種類があり、中底先端部領域の先が中底中心線NLiに対して直角に切断された直線状の先辺になるものもある。このような先辺は、先辺の中心を先端とするのが望ましい。
80 母趾球
82 小趾球
300 中底
310 補強板
310a 補強板先辺
NPa 頂点
Lab 踏付部横幅ライン
310ab 足外側方向辺

Claims (3)

  1. 足の後足部に対応する領域である後足部対応領域(300D)が前足部に対応する前足部対応領域(300B)に対して高くされた中板(320)の裏側である接地面側に、補強板(310)が圧着成型された中底であって、
    前記補強板(310)は、
    先辺(310a)が裏側から見て略「へ」の字状であり、前記先辺(310a)の頂点(NPa)は、前記中板(320)上の、足の第3中足骨(53)の骨頭の領域と足の第4中足骨(54)の骨頭の領域との間付近となる所定位置にあり、
    さらに、前記先辺(310a)は、
    前記頂点(NPa)を起点にして、足の内側となる足内側方向辺(310aa)と、足の外側となる足外側方向辺(310ab)とよりなり、
    前記所定位置の前記頂点(NPa)は、前記中板(320)の、
    足の母趾球(80)に対応することになる母趾球対応領域(80A)の中央付近と、足の小趾球(82)に対応することになる小趾球対応領域(82A)の中央付近とを通る横直線ライン(Lab)上にあり
    前記足内側方向辺(310aa)は、
    前記所定位置の前記頂点(NPa)から前記横直線ライン(Lab)に対して、挟角が7度〜12度で、足の第1中足骨(51)の骨頭の直後となる領域を通って内側の縁に至る直線状にされており、
    前記足外側方向辺(310ab)は、
    前記先辺(310a)の頂点(NPa)から第4中足骨(54)の骨頭に対応する領域、第5中足骨(55)の骨頭に対応する領域を通って外側の縁に至っている
    ことを特徴とする中底。
  2. 前記足外側方向辺(310ab)は、
    前記先辺の頂点(NPa)から前記第4中足骨(54)の骨頭の領域、第5中足骨(55)の骨頭の領域を通る曲線形状であることを特徴とする請求項1記載の中底。
  3. 前記横直線ライン(Lab)は、前記中板(320)の踏込部対応領域(HMT)の、
    足の「けい」側中足点(Ka)に対応することになる「けい」側中足点対応点(KA)と、足の「ひ」側中足点(Kb)に対応することになる「ひ」側中足点対応点(KB)とを通っており、
    前記先辺(310a)の前記頂点(NPa)が位置する前記所定位置は、この「けい」側中足点対応点(KA)と「ひ」側中足点対応点(KB)とを結ぶ直線の前記「ひ」側中足点対応点(KB)から33%〜37%であることを特徴とする請求項1記載の中底。
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