JPH06146828A - 4サイクル内燃機関 - Google Patents
4サイクル内燃機関Info
- Publication number
- JPH06146828A JPH06146828A JP35543391A JP35543391A JPH06146828A JP H06146828 A JPH06146828 A JP H06146828A JP 35543391 A JP35543391 A JP 35543391A JP 35543391 A JP35543391 A JP 35543391A JP H06146828 A JPH06146828 A JP H06146828A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rocker arm
- shaft
- connecting body
- slit
- high speed
- Prior art date
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- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】SOHC型4サイクルエンジンの可変バルブタ
イミング機構に関し、従来よりも高速回転性能に優れか
つ機構信頼性の高い機構を提供する。 【構成】専用のカム駒を持つ複数のロッカーアーム4,
7を、吸排気バルブ19に対して配置する。ロッカーア
ームシャフト9の内部に、複数のロッカーアームを連動
又は独立さる接続・分離用シャフト16を組み込む。接
続・分離用シャフトを、ロッカーアームシャフトの内部
でスライドさせる。この結果、接続・分離用シャフトの
表面に設定された2種類のスリット16,17と、接続
体10,11と呼ばれる部品との相互作用により、吸排
気バルブの開閉タイミングが、低速用と高速用とに2段
切りかえされる。あるいは、低速でのみ、1つの吸気バ
ルブが半休止して、気筒内に渦流を発生させる。
イミング機構に関し、従来よりも高速回転性能に優れか
つ機構信頼性の高い機構を提供する。 【構成】専用のカム駒を持つ複数のロッカーアーム4,
7を、吸排気バルブ19に対して配置する。ロッカーア
ームシャフト9の内部に、複数のロッカーアームを連動
又は独立さる接続・分離用シャフト16を組み込む。接
続・分離用シャフトを、ロッカーアームシャフトの内部
でスライドさせる。この結果、接続・分離用シャフトの
表面に設定された2種類のスリット16,17と、接続
体10,11と呼ばれる部品との相互作用により、吸排
気バルブの開閉タイミングが、低速用と高速用とに2段
切りかえされる。あるいは、低速でのみ、1つの吸気バ
ルブが半休止して、気筒内に渦流を発生させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、4サイクル内燃機関
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の4サイクル内燃機関の中でも、特
にDOHC機構を有するタイプには、可変バルブタイミ
ング機構を備えたものがあった。しかし、SOHC機構
を有するタイプには、この種の機構を備えたものは、珍
しかった。そんな中で、本田技研工業は、SOHC・V
TECや、VTEC・Eと呼ばれる一連の、SOHCの
可変バルブタイミング機構を、発表し、製造を開始し
た。その仕組みは、従来のDOHC・VTECの仕組み
を、そのまま踏襲したものである。すなわち、専用のカ
ムを持つ複数のロッカーアーム(20)内に、油圧ピス
トンを組み込み、これらのロッカーアーム(20)を相
互に接続したり、分離したりする。こうすることによっ
て、バルブの開閉タイミングを、低速用と高速用とに2
段切りかえする。あるいは、低速では、2つの吸気バル
ブ(1)のうち、1つのバルブを半休止させることによ
って、気筒内に渦流を発生させる。そして、高速では、
2つの吸気バルブ(1)を作動させて、通常の吸排気工
程を実施する。以上が、本田技研工業のSOHC・VT
ECの特徴である。
にDOHC機構を有するタイプには、可変バルブタイミ
ング機構を備えたものがあった。しかし、SOHC機構
を有するタイプには、この種の機構を備えたものは、珍
しかった。そんな中で、本田技研工業は、SOHC・V
TECや、VTEC・Eと呼ばれる一連の、SOHCの
可変バルブタイミング機構を、発表し、製造を開始し
た。その仕組みは、従来のDOHC・VTECの仕組み
を、そのまま踏襲したものである。すなわち、専用のカ
ムを持つ複数のロッカーアーム(20)内に、油圧ピス
トンを組み込み、これらのロッカーアーム(20)を相
互に接続したり、分離したりする。こうすることによっ
て、バルブの開閉タイミングを、低速用と高速用とに2
段切りかえする。あるいは、低速では、2つの吸気バル
ブ(1)のうち、1つのバルブを半休止させることによ
って、気筒内に渦流を発生させる。そして、高速では、
2つの吸気バルブ(1)を作動させて、通常の吸排気工
程を実施する。以上が、本田技研工業のSOHC・VT
ECの特徴である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本田技研工
業のSOHC・VTECには、DOHC・VTECと全
く同じ問題や、固有の問題が存在する。1つは、ロッカ
ーアーム(20)の中に、油圧ピストンや、ストッパー
ピン(12)などの機構を組み込んだために、ロッカー
アーム(20)が重くなってしまったという問題であ
る。当然、重くなったロッカーアーム(20)は、高速
回転時には、他の機構の運動に追従できない。これは、
本来、エンジンの高速回転を想定した同機構の目的から
いって、致命的な欠点であった。また、もう一つには、
油圧ピストン(12)を動かすための油圧経路が、ロッ
カーアームシャフト(9)の中から、ロッカーアーム
(20)の中に飛び出しているという問題もあった。こ
れは、当然、オイルもれや、油圧の不安定などの問題を
引き起こす。さらに、VTEC・Eにおいては、2つの
ロッカーアーム(20)の回転差が大きすぎるために、
油圧ピストンの作動不良を防ぐために、非常に複雑な動
作工程を持つタイミングプレートやタイミングピストン
などの部品が加えられている。当然これは、ただでさえ
複雑なVTECを、より複雑にすることになっている。
また、SOHC・VTECにおいては、その構造上、吸
気側と排気側のいずれかにしか、VTEC機構を組み込
めないという欠点もある。いずれにしても、VTEC
が、ロッカーアーム(20)の内部に、油圧ピストンそ
の他の機構を組み込んだために起こってきた問題と言え
る。
業のSOHC・VTECには、DOHC・VTECと全
く同じ問題や、固有の問題が存在する。1つは、ロッカ
ーアーム(20)の中に、油圧ピストンや、ストッパー
ピン(12)などの機構を組み込んだために、ロッカー
アーム(20)が重くなってしまったという問題であ
る。当然、重くなったロッカーアーム(20)は、高速
回転時には、他の機構の運動に追従できない。これは、
本来、エンジンの高速回転を想定した同機構の目的から
いって、致命的な欠点であった。また、もう一つには、
油圧ピストン(12)を動かすための油圧経路が、ロッ
カーアームシャフト(9)の中から、ロッカーアーム
(20)の中に飛び出しているという問題もあった。こ
れは、当然、オイルもれや、油圧の不安定などの問題を
引き起こす。さらに、VTEC・Eにおいては、2つの
ロッカーアーム(20)の回転差が大きすぎるために、
油圧ピストンの作動不良を防ぐために、非常に複雑な動
作工程を持つタイミングプレートやタイミングピストン
などの部品が加えられている。当然これは、ただでさえ
複雑なVTECを、より複雑にすることになっている。
また、SOHC・VTECにおいては、その構造上、吸
気側と排気側のいずれかにしか、VTEC機構を組み込
めないという欠点もある。いずれにしても、VTEC
が、ロッカーアーム(20)の内部に、油圧ピストンそ
の他の機構を組み込んだために起こってきた問題と言え
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明においては、SO
HC・VTECが持つ以上のような欠点を解決するため
に、ロッカーアーム(20)の接続・分離機構を、ロッ
カーアームシヤフト(9)の内部に組み込むことにし
た。この解決方法は、同一発明者が、整理番号HI−P
−006の発明において、DOHC・VTECの課題を
解決する際に用いた方法と、原則的には同じであること
を、事前にことわっておきたい。図1は、本発明を構成
する部品群を示したものである。この図からもわかるよ
うに、本発明においては、ロッカーアームシャフト
(9)の内部に、ロッカーアームシャフト(9)と同じ
円筒形状の部品である、接続・分離用シャフト(16)
が組み込まれている。図1では、わかりやすくするため
に、これらの部品は、ロッカーアーム(20)の回転軸
部分から、飛び出させて描いている。この接続・分離用
シャフト(16)の表面には、特徴的な形をしたスリッ
トが設定されている。このスリットこそが、本発明の機
能上の要となる部分である。接続・分離用シャフト(1
6)の中心軸と平行して走っている長い方のスリット
が、接続体用共用スリット(17)であり、また、三角
形をしたスリットが、高速用接続体用スリット(18)
である。接続体用共用スリット(17)は、2つの機能
を果たす。1つには、接続体(21)を受け止めて、ロ
ッカーアーム(20)と接続・分離用シャフト(16)
との回転を同調させる機能。もう1つには、接続・分離
用シャフト(16)のスライド時に、接続体(21)が
そのスライドを妨げないようにする機能である。また、
高速用接続体用スリット(18)は、以下のような機能
を果たす。すなわち、エンジンが低速回転している時
に、高速用接続体(11)の作動に対して、「遊び」の
スペースを提供し、高速用接続体(11)と接続・分離
用シャフト(16)とが連動してしまうことを防ぐ。ま
た、ロッカーアームシャフト(9)にもまた、その円周
方向に沿って、3本のスリットが設定されているのが、
図1からわかるはずである。このスリットは、接続体用
連絡用スリット(14)である。このスリットは、接続
体(21)がロッカーアーム(20)および接続・分離
用シャフト(16)と連動して動く際に、ロッカーアー
ムシャフト(9)が、その動きを妨げるのを防ぐため
に、設定されている。そして、接続体(21)である。
低速用ロッカーアーム(4)とロッカーアームシャフト
(9)内部との接続をするのが、低速用接続体(10)
であり、高速用ロッカーアーム(7)とロッカーアーム
シャフト(9)内部との接続をするのが、高速用接続体
(11)である。図1では、これらの接続体(21)
は、ビスの形状で描かれているが、もちろん、ボルトで
あってもピンであってもかまわない。また、今度は、ロ
ッカーアーム(20)の説明に移ることにしたい。本発
明においては、2つの吸排気バルブ(19)に対して、
3つのロッカーアーム(20)が存在する。図1の両側
2つのロッカーアーム(20)が低速用ロッカーアーム
(4)である。この低速用ロッカーアーム(4)は、1
つの吸排気バルブ(19)に対して1つずつ割り当てら
れる。そして、その直下にある低速用カム駒(3)によ
って駆動され、直接吸排気バルブ(19)を開閉する。
一方、図1で、両側2つの低速用ロッカーアーム(4)
の間に、はさまれて存在するのが、高速用ロッカーアー
ム(7)である。この高速用ロッカーアーム(7)は、
図1のように2つの低速用ロッカーアーム(4)に対し
て、1つずつ割り当てられる。そして、やはり、その直
下にある専用の高速用カム駒(5)によって駆動され
る。ただし、直接的には、吸排気バルブ(19)を押さ
ずに、動作吸収スプリング(6)を押す。以上が、本発
明の部品構成である。
HC・VTECが持つ以上のような欠点を解決するため
に、ロッカーアーム(20)の接続・分離機構を、ロッ
カーアームシヤフト(9)の内部に組み込むことにし
た。この解決方法は、同一発明者が、整理番号HI−P
−006の発明において、DOHC・VTECの課題を
解決する際に用いた方法と、原則的には同じであること
を、事前にことわっておきたい。図1は、本発明を構成
する部品群を示したものである。この図からもわかるよ
うに、本発明においては、ロッカーアームシャフト
(9)の内部に、ロッカーアームシャフト(9)と同じ
円筒形状の部品である、接続・分離用シャフト(16)
が組み込まれている。図1では、わかりやすくするため
に、これらの部品は、ロッカーアーム(20)の回転軸
部分から、飛び出させて描いている。この接続・分離用
シャフト(16)の表面には、特徴的な形をしたスリッ
トが設定されている。このスリットこそが、本発明の機
能上の要となる部分である。接続・分離用シャフト(1
6)の中心軸と平行して走っている長い方のスリット
が、接続体用共用スリット(17)であり、また、三角
形をしたスリットが、高速用接続体用スリット(18)
である。接続体用共用スリット(17)は、2つの機能
を果たす。1つには、接続体(21)を受け止めて、ロ
ッカーアーム(20)と接続・分離用シャフト(16)
との回転を同調させる機能。もう1つには、接続・分離
用シャフト(16)のスライド時に、接続体(21)が
そのスライドを妨げないようにする機能である。また、
高速用接続体用スリット(18)は、以下のような機能
を果たす。すなわち、エンジンが低速回転している時
に、高速用接続体(11)の作動に対して、「遊び」の
スペースを提供し、高速用接続体(11)と接続・分離
用シャフト(16)とが連動してしまうことを防ぐ。ま
た、ロッカーアームシャフト(9)にもまた、その円周
方向に沿って、3本のスリットが設定されているのが、
図1からわかるはずである。このスリットは、接続体用
連絡用スリット(14)である。このスリットは、接続
体(21)がロッカーアーム(20)および接続・分離
用シャフト(16)と連動して動く際に、ロッカーアー
ムシャフト(9)が、その動きを妨げるのを防ぐため
に、設定されている。そして、接続体(21)である。
低速用ロッカーアーム(4)とロッカーアームシャフト
(9)内部との接続をするのが、低速用接続体(10)
であり、高速用ロッカーアーム(7)とロッカーアーム
シャフト(9)内部との接続をするのが、高速用接続体
(11)である。図1では、これらの接続体(21)
は、ビスの形状で描かれているが、もちろん、ボルトで
あってもピンであってもかまわない。また、今度は、ロ
ッカーアーム(20)の説明に移ることにしたい。本発
明においては、2つの吸排気バルブ(19)に対して、
3つのロッカーアーム(20)が存在する。図1の両側
2つのロッカーアーム(20)が低速用ロッカーアーム
(4)である。この低速用ロッカーアーム(4)は、1
つの吸排気バルブ(19)に対して1つずつ割り当てら
れる。そして、その直下にある低速用カム駒(3)によ
って駆動され、直接吸排気バルブ(19)を開閉する。
一方、図1で、両側2つの低速用ロッカーアーム(4)
の間に、はさまれて存在するのが、高速用ロッカーアー
ム(7)である。この高速用ロッカーアーム(7)は、
図1のように2つの低速用ロッカーアーム(4)に対し
て、1つずつ割り当てられる。そして、やはり、その直
下にある専用の高速用カム駒(5)によって駆動され
る。ただし、直接的には、吸排気バルブ(19)を押さ
ずに、動作吸収スプリング(6)を押す。以上が、本発
明の部品構成である。
【0005】
【作用】次に図2および図3を見てほしい。これは、図
1の部品群が、実際に組み込まれて、作動する様子を示
している。図2は、エンジンが低速回転である場合、図
3はエンジンが高速回転である場合の、本発明の様子で
ある。図2では、接続・分離用シャフト(16)は、ち
ょうどスリットの三角形の部分が、高速用接続体(1
1)の位置に、一致するように、位置しているのがわか
る。前述したように、この場合の三角形のスリットが、
高速用接続体用スリット(18)である。接続・分離用
シャフト(16)が、このような位置にあることによっ
て、高速用ロッカーアーム(7)につながれた高速用接
続体(11)の動作は、この高速用接続体用スリット
(18)の中を、図の場合で言えば、上下に動くだけと
なる。この結果、高速用ロッカーアーム(7)の動作
は、接続・分離用シャフト(16)には、まったく伝え
られない。当然、接続・分離用シャフト(16)と、低
速用接続体(10)を介して連動させられている低速用
ロッカーアーム(4)もまた、高速用ロッカーアーム
(7)とは、独立して作動する。したがって、吸排気バ
ルブ(19)は、低速カムプロフィールで開閉すること
になる。一方、図3は、エンジンが高速回転である時の
本発明の様子だが、この場合は、接続・分離用シャフト
(16)は、油圧などの力によって、図で言えば左側に
スライドしている。この結果、図2では、高速用接続体
(11)の位置に一致していた、高速用接続体用スリッ
ト(18)の位置が、図の左側に移動している。この結
果、高速用接続体(11)と低速用接続体(10)と
は、図の横向きのスリット、すなわち接続体用共用スリ
ット(17)の中に、横一列に並ぶことになった。当然
のこととして、高速用接続体(11)の動作は、直接、
接続・分離用シャフト(16)に伝達させることにな
る。つまり、図3の中での高速用接続体(11)の上下
の動きは、そのまま接続・分離用シャフト(16)を
も、上下に回転させるわけである。これは、当然、同じ
接続体用共用スリット(17)に並んでいる、低速用接
続体(10)にも、影響を与えることになる。すなわ
ち、低速用接続体(10)もまた、高速用接続体(1
1)に連動して動くようになる。そして、最終的には、
高速用ロッカーアーム(7)と低速用ロッカーアーム
(4)とが、相互に連動して作動することになる。この
結果、吸排気バルブ(19)は、直接には低速用ロッカ
ーアーム(4)に押されるものの、間接的には、高速用
ロッカーアーム(7)の支配下に置かれ、高速カムプロ
フィールによって開閉することになる。以上が、本発明
の、動作原理である。また、VTEC・Eに対応した請
求項2の発明についても、基本原埋は、請求項1の発明
に準じるので、その説明を省略する。
1の部品群が、実際に組み込まれて、作動する様子を示
している。図2は、エンジンが低速回転である場合、図
3はエンジンが高速回転である場合の、本発明の様子で
ある。図2では、接続・分離用シャフト(16)は、ち
ょうどスリットの三角形の部分が、高速用接続体(1
1)の位置に、一致するように、位置しているのがわか
る。前述したように、この場合の三角形のスリットが、
高速用接続体用スリット(18)である。接続・分離用
シャフト(16)が、このような位置にあることによっ
て、高速用ロッカーアーム(7)につながれた高速用接
続体(11)の動作は、この高速用接続体用スリット
(18)の中を、図の場合で言えば、上下に動くだけと
なる。この結果、高速用ロッカーアーム(7)の動作
は、接続・分離用シャフト(16)には、まったく伝え
られない。当然、接続・分離用シャフト(16)と、低
速用接続体(10)を介して連動させられている低速用
ロッカーアーム(4)もまた、高速用ロッカーアーム
(7)とは、独立して作動する。したがって、吸排気バ
ルブ(19)は、低速カムプロフィールで開閉すること
になる。一方、図3は、エンジンが高速回転である時の
本発明の様子だが、この場合は、接続・分離用シャフト
(16)は、油圧などの力によって、図で言えば左側に
スライドしている。この結果、図2では、高速用接続体
(11)の位置に一致していた、高速用接続体用スリッ
ト(18)の位置が、図の左側に移動している。この結
果、高速用接続体(11)と低速用接続体(10)と
は、図の横向きのスリット、すなわち接続体用共用スリ
ット(17)の中に、横一列に並ぶことになった。当然
のこととして、高速用接続体(11)の動作は、直接、
接続・分離用シャフト(16)に伝達させることにな
る。つまり、図3の中での高速用接続体(11)の上下
の動きは、そのまま接続・分離用シャフト(16)を
も、上下に回転させるわけである。これは、当然、同じ
接続体用共用スリット(17)に並んでいる、低速用接
続体(10)にも、影響を与えることになる。すなわ
ち、低速用接続体(10)もまた、高速用接続体(1
1)に連動して動くようになる。そして、最終的には、
高速用ロッカーアーム(7)と低速用ロッカーアーム
(4)とが、相互に連動して作動することになる。この
結果、吸排気バルブ(19)は、直接には低速用ロッカ
ーアーム(4)に押されるものの、間接的には、高速用
ロッカーアーム(7)の支配下に置かれ、高速カムプロ
フィールによって開閉することになる。以上が、本発明
の、動作原理である。また、VTEC・Eに対応した請
求項2の発明についても、基本原埋は、請求項1の発明
に準じるので、その説明を省略する。
【0006】
【実施例1】ところで、図2、図3では、詳細を描いて
いないものの、接続・分離用シャフト(16)のスライ
ドは、油圧によって行なうということになっている。す
なわち、高速回転時には、図の右側から油圧がかかり、
接続・分離用シャフト(16)が左側にスライドする。
また、低速回転時には、油圧がかからなくなり、リター
ンスプリング(13)の弾性力によって、接続・分離用
シャフト(16)は、右側に押し戻される。
いないものの、接続・分離用シャフト(16)のスライ
ドは、油圧によって行なうということになっている。す
なわち、高速回転時には、図の右側から油圧がかかり、
接続・分離用シャフト(16)が左側にスライドする。
また、低速回転時には、油圧がかからなくなり、リター
ンスプリング(13)の弾性力によって、接続・分離用
シャフト(16)は、右側に押し戻される。
【0007】
【実施例2】しかし、本発明の接続・分離用シャフト
(16)は、かならずしも、油圧によって作動させる必
要はない。例えば、電磁コイルを利用して、作動させる
ことも可能であるし、その場合には、リターンスプリン
グ(13)を用いなくても、プッシュ、プル共に電磁力
で作動させることもできるわけである。
(16)は、かならずしも、油圧によって作動させる必
要はない。例えば、電磁コイルを利用して、作動させる
ことも可能であるし、その場合には、リターンスプリン
グ(13)を用いなくても、プッシュ、プル共に電磁力
で作動させることもできるわけである。
【0008】
【実施例3】また、図4は、4気筒分の本発明の実施例
である。、この図で最も重要なのは、各接続・分離用シ
ャフト(16)の中間に設置されている介在シャフト
(22)という部品である。この部品は、図1にも描か
れている。この部品は、隣り合う接続・分離用シャフト
(16)が、直接接触して相互の動作に干渉することを
防ぐと共に、ロッカーアームシャフト(9)の一端から
加えられたスライドの力を、隣の接続・分離用シャフト
(16)に伝達する役目を果たす。自らが回転してしま
うことを防ぐために、ロッカーアームシャフト(9)の
外から、介在シャフト用スリット(23)を通じて、介
在シャフト用接続体(24)によって半固定されてい
る。この場合、半固定というのは、この介在シャフト
(22)は、回転方向には固定されていても、スライド
方向には、可動性だからである。そのことは、図1中の
介在シャフト用スリット(23)の方向を見てもらえば
わかる。ともかく、このような工夫を凝らすことによ
り、本発明においては、接続・分離用シャフト(16)
を、わざわざ各気筒ごとに制御しなくても、多気筒分を
まとめてロッカーアームシャフト(9)の端から制御で
きるわけである。これは、本発明を実施するにあたって
の、きわめて重要な実施例だと言える。なぜなら、この
実施の仕方をしてはじめて、本発明は、部品点数の縮小
化をはかれるからである。もちろん、これ以外にも実施
の仕方はあろう。例えば、隣接する接続・分離用シャフ
ト(16)の間に、簡単なワッシャーを入れるだけでも
機能するかもしれない。また、あえて各気筒ごとに、個
別に接続・分離用シャフト(16)を制御する方法もい
くらでもあろう。それらは、実施するにあたっての、自
由ということになる。
である。、この図で最も重要なのは、各接続・分離用シ
ャフト(16)の中間に設置されている介在シャフト
(22)という部品である。この部品は、図1にも描か
れている。この部品は、隣り合う接続・分離用シャフト
(16)が、直接接触して相互の動作に干渉することを
防ぐと共に、ロッカーアームシャフト(9)の一端から
加えられたスライドの力を、隣の接続・分離用シャフト
(16)に伝達する役目を果たす。自らが回転してしま
うことを防ぐために、ロッカーアームシャフト(9)の
外から、介在シャフト用スリット(23)を通じて、介
在シャフト用接続体(24)によって半固定されてい
る。この場合、半固定というのは、この介在シャフト
(22)は、回転方向には固定されていても、スライド
方向には、可動性だからである。そのことは、図1中の
介在シャフト用スリット(23)の方向を見てもらえば
わかる。ともかく、このような工夫を凝らすことによ
り、本発明においては、接続・分離用シャフト(16)
を、わざわざ各気筒ごとに制御しなくても、多気筒分を
まとめてロッカーアームシャフト(9)の端から制御で
きるわけである。これは、本発明を実施するにあたって
の、きわめて重要な実施例だと言える。なぜなら、この
実施の仕方をしてはじめて、本発明は、部品点数の縮小
化をはかれるからである。もちろん、これ以外にも実施
の仕方はあろう。例えば、隣接する接続・分離用シャフ
ト(16)の間に、簡単なワッシャーを入れるだけでも
機能するかもしれない。また、あえて各気筒ごとに、個
別に接続・分離用シャフト(16)を制御する方法もい
くらでもあろう。それらは、実施するにあたっての、自
由ということになる。
【0009】
【実施例4】ところで、図5は、請求項1の発明の、ま
た別の実施の仕方である。ここからもわかるように、本
発明においては、吸気バルブ(1)と排気バルブ(2)
の両方に可変バルブタイミング機構を組み込むことが可
能である。これは、3つのロッカーアーム(20)が隣
接している必要があるSOHC・VTECとは異なり、
3つのロッカーアーム(20)の位置が離れていても連
結させることができる、本発明の長所をいかしたためで
ある。
た別の実施の仕方である。ここからもわかるように、本
発明においては、吸気バルブ(1)と排気バルブ(2)
の両方に可変バルブタイミング機構を組み込むことが可
能である。これは、3つのロッカーアーム(20)が隣
接している必要があるSOHC・VTECとは異なり、
3つのロッカーアーム(20)の位置が離れていても連
結させることができる、本発明の長所をいかしたためで
ある。
【0010】
【実施例5】図6から図9までは、請求項2の発明の実
施例である。図6は、請求項2の発明の部品構成図。図
7と図8は、請求項2の発明の作動原理図。そして、図
9は、請求項2の発明の4気筒分の配置図である。請求
項2の発明は、本田技研工業のVTEC・Eに対応する
ものである。VTEC・Eは、周知の通り、2つの吸気
バルブ(1)のうち、1つを、低速回転時に半休止さ
せ、気筒内に渦流をつくりだす技術である。ところで、
本発明の最大の長所は、VTEC・Eにおけるタイミン
グプレートやタイミングピストンなどの部品が、必要な
いということであろう。VTEC・Eにおけるこれらの
部品は、2つのロッカーアーム(20)の回転差の大き
さのあまり、油圧ピストンが作動不良を起こすのを防ぐ
ために取り付けられている。しかし、本発明の場合は、
2つのロッカーアーム(20)の回転差がかなりのもの
であっても、その構造上油圧ピストンが存在しないこと
も含めて、作動不良はありえない。したがって、これら
の部品も必要ないわけである。
施例である。図6は、請求項2の発明の部品構成図。図
7と図8は、請求項2の発明の作動原理図。そして、図
9は、請求項2の発明の4気筒分の配置図である。請求
項2の発明は、本田技研工業のVTEC・Eに対応する
ものである。VTEC・Eは、周知の通り、2つの吸気
バルブ(1)のうち、1つを、低速回転時に半休止さ
せ、気筒内に渦流をつくりだす技術である。ところで、
本発明の最大の長所は、VTEC・Eにおけるタイミン
グプレートやタイミングピストンなどの部品が、必要な
いということであろう。VTEC・Eにおけるこれらの
部品は、2つのロッカーアーム(20)の回転差の大き
さのあまり、油圧ピストンが作動不良を起こすのを防ぐ
ために取り付けられている。しかし、本発明の場合は、
2つのロッカーアーム(20)の回転差がかなりのもの
であっても、その構造上油圧ピストンが存在しないこと
も含めて、作動不良はありえない。したがって、これら
の部品も必要ないわけである。
【0011】
【実施例6】図1、図6では、接続・分離用シャフト
(16)と介在シャフト(22)に、それぞれ、ねじ込
み式のキャップ(25)が設定されているのがわかる。
さらに、接続・分離用シャフト(16)には、インナー
シャフト(26)も用意されている。これらは、接続・
分離用シャフト(16)や介在シャフト(22)の内部
に、オイルが侵入するのを防ぎ、中をドライ状態に保ち
たい場合に取り付ける部品である。例えば、油圧によっ
て接続・分離用シャフト(16)をスライドさせる場合
には、当然、オイルもれを防ぐ意味で、接続・分離用シ
ャフト(16)の内部空間は、外部から隔離して、乾燥
状態にしておく方が好ましいわけである。ただ当然、乾
燥状態にする場合には、接続・分離用シャフト(16)
や介在シャフト(22)の形状には、それなりの工夫が
必要になるわけである。そして、その一つの方法とし
て、キャップ(25)やインナーシャフト(26)など
の部品を、これらのシャフトに取り付ける、という実施
例を示したわけだ。これ以外にも、これらのシャフト
を、一体成型の削り出しで製作する方法もあるだろう。
(16)と介在シャフト(22)に、それぞれ、ねじ込
み式のキャップ(25)が設定されているのがわかる。
さらに、接続・分離用シャフト(16)には、インナー
シャフト(26)も用意されている。これらは、接続・
分離用シャフト(16)や介在シャフト(22)の内部
に、オイルが侵入するのを防ぎ、中をドライ状態に保ち
たい場合に取り付ける部品である。例えば、油圧によっ
て接続・分離用シャフト(16)をスライドさせる場合
には、当然、オイルもれを防ぐ意味で、接続・分離用シ
ャフト(16)の内部空間は、外部から隔離して、乾燥
状態にしておく方が好ましいわけである。ただ当然、乾
燥状態にする場合には、接続・分離用シャフト(16)
や介在シャフト(22)の形状には、それなりの工夫が
必要になるわけである。そして、その一つの方法とし
て、キャップ(25)やインナーシャフト(26)など
の部品を、これらのシャフトに取り付ける、という実施
例を示したわけだ。これ以外にも、これらのシャフト
を、一体成型の削り出しで製作する方法もあるだろう。
【0012】
【発明の効果】以上のように、本発明は、複数のロッカ
ーアーム(20)の接続・分離機構を、ロッカーアーム
シャフト(9)内部に組み込むことに成功した。このこ
とは、本発明が、ロッカーアーム(20)内に重く複雑
な機構を有する本田技研工業のSOHC・VTECやV
TEC・Eに比べて、より高速回転に耐えられることを
意味する。もちろん、オイルもれや油圧の不安定などの
問題も、その機構上、ほとんど起こらないであろう。ま
た、本発明では、SOHC・VTECでは不可能な、吸
気バルブ(1)と排気バルブ(2)の両方の可変バルブ
タイミングも実現している。このことは、SOHCの可
変バルブタイミング機構としては画期的な成果であろ
う。さらに、本発明は、多気筒分の可変バルブタイミン
グ機構を、きわめて少ない部品点数で成立させることに
成功した。これは、SOHC・VTECにのみらず、従
来のいかなる可変バルブタイミング機構よりも、信頼性
が高く、またローコストな、可変バルブタイミング機構
を実現できることを意味している。また、VTEC・E
に対応する本発明は、同じ渦流発生可変バルブ機構であ
っても、その構造は、タイミングプレートに相当する部
品が無いなど、はるかに単純である。つまり、VTEC
・Eと比べても、はるかに機構信頼性の高い渦流発生可
変ハルブ機構を実現していると言えよう。つまり、以上
のように、本発明は、様々な長所を持ったSOHCの可
変バルブタイミング機構を実現しうるであろう。
ーアーム(20)の接続・分離機構を、ロッカーアーム
シャフト(9)内部に組み込むことに成功した。このこ
とは、本発明が、ロッカーアーム(20)内に重く複雑
な機構を有する本田技研工業のSOHC・VTECやV
TEC・Eに比べて、より高速回転に耐えられることを
意味する。もちろん、オイルもれや油圧の不安定などの
問題も、その機構上、ほとんど起こらないであろう。ま
た、本発明では、SOHC・VTECでは不可能な、吸
気バルブ(1)と排気バルブ(2)の両方の可変バルブ
タイミングも実現している。このことは、SOHCの可
変バルブタイミング機構としては画期的な成果であろ
う。さらに、本発明は、多気筒分の可変バルブタイミン
グ機構を、きわめて少ない部品点数で成立させることに
成功した。これは、SOHC・VTECにのみらず、従
来のいかなる可変バルブタイミング機構よりも、信頼性
が高く、またローコストな、可変バルブタイミング機構
を実現できることを意味している。また、VTEC・E
に対応する本発明は、同じ渦流発生可変バルブ機構であ
っても、その構造は、タイミングプレートに相当する部
品が無いなど、はるかに単純である。つまり、VTEC
・Eと比べても、はるかに機構信頼性の高い渦流発生可
変ハルブ機構を実現していると言えよう。つまり、以上
のように、本発明は、様々な長所を持ったSOHCの可
変バルブタイミング機構を実現しうるであろう。
【図1】 請求項1の発明の部品構成図。
【図2】 請求項1の発明をロッカーアーム(20)上
方から見下ろした図。エンジンが低速回転である場合。
方から見下ろした図。エンジンが低速回転である場合。
【図3】 請求項1の発明をロッカーアーム(20)上
方から見下ろした図。エンジンが高速回転である場合。
方から見下ろした図。エンジンが高速回転である場合。
【図4】 請求項1の発明の4気筒分の機構配置図。
【図5】 請求項1の発明の中でも、吸気バルブ(1)
と排気バルブ(2)の両方に、可変バルブタイミング機
構を有する実施例。
と排気バルブ(2)の両方に、可変バルブタイミング機
構を有する実施例。
【図6】 請求項2の発明の部品構成図。
【図7】 請求項2の発明をロッカーアーム(20)上
方から見下ろした図。エンジンが低速回転である場合。
方から見下ろした図。エンジンが低速回転である場合。
【図8】 請求項2の発明をロッカーアーム(20)上
方から見下ろした図。エンジンが高速回転である場合。
方から見下ろした図。エンジンが高速回転である場合。
【図9】 請求項2の発明の4気筒分の機構配置図。
1、吸気バルブ 2、排気バルブ 3、低速カムプロフィールを持つカム駒 4、低速用ロッカーアーム 5、高速カムプロフィールを持つカム駒 6、動作吸収スプリング 7、高速用ロッカーアーム 8、カムシャフト 9、ロッカーアームシャフト 10、低速用接続体 11、高速用接続体 12、ストッパーピン 13、リターンスプリング 14、接続体用連絡用スリット 15、接続体用穴 16、接続・分離用シャフト 17、接続体用共用スリット 18、高速用接続体用スリット 19、吸排気バルブ 20、ロッカーアーム 21、接続体 22、介在シャフト 23、介在シャフト用スリット 24、介在シャフト用接続体 25、キャッブ 26、インナーシャフト 27、一般的な吸気カムプロフィールを持つカム駒 28、主要吸気バルブ 29、主要吸気バルブ用ロッカーアーム 30、わずかなリフト量だけを持つ吸気カムプロフィー
ルを持つカム駒 31、補助吸気バルブ 32、補助吸気バルブ用ロッカーアーム 33、主要接続体 34、主要接続体用スリット
ルを持つカム駒 31、補助吸気バルブ 32、補助吸気バルブ用ロッカーアーム 33、主要接続体 34、主要接続体用スリット
Claims (2)
- 【請求項1】4サイクル内燃機関の中でも、SOHC機
構を有し、1気筒あたり2つの吸気バルブ(1)と2つ
の排気バルブ(2)とを有するタイプにおいて、 (イ)低速カムプロフィールを持つカム駒(3)によっ
て駆動され、かつ直接吸排気バルブ(19)を押す、低
速用ロッカーアーム(4)が、1バルブに対して、1つ
ずつ存在する。 (ロ)高速カムプロフィールを持つカム駒(5)によっ
て駆動され、かつ直接的には、動作吸収スプリング
(6)を押す、高速用ロッカーアーム(7)が、2つの
低速用ロッカーアーム(4)の間に、1つずつ存在す
る。ただし、高速用ロッカーアーム(7)は、必要に応
じて、低速用ロッカーアーム(4)の間以外の位置もと
りうる。 (ハ)低速カムプロフィールを持つカム駒(3)と、高
速カムプロフィールを持つカム駒(5)とは、同一のカ
ムシャフト(8)上に存在する。また、その配置は、押
すべきロッカーアーム(20)の位置に対応する。 (ニ)ロッカーアームシャフト(9)の内部に、ロッカ
ーアームシャフト(9)と同じ、円筒形状の接続・分離
用シャフト(16)が存在する。 (ホ)各ロッカーアーム(20)の回転軸部分には、ロ
ッカーアーム(20)の表面から、ロッカーアームシャ
フト(9)および接続・分離用シャフト(16)の中心
軸へ向かって貫通する形で、接続体(21)が存在す
る。 (ヘ)ロッカーアームシャフト(9)の表面には、接続
体(21)が、ロッカーアーム(20)および接続・分
離用シャフト(16)に連動して動くのを妨げないため
に、接続体用連絡用スリット(14)が設定される。 (ト)接続・分離用シャフト(16)の表面には、接続
体(21)の位置に対応した、接続体用共用スリット
(17)が、シャフトの中心軸の方向と平行に設定され
る。このスリットは、接続体(21)の直径と同じ幅を
持ち、接続体(21)と接続・分離用シャフト(16)
とが、同調して作動するための機能を果たすと同時に、
接続・分離用シャフト(16)がスライドする際に、接
続体(21)が、スライドを妨げないようにするための
機能も有する。 (チ)接続・分離用シャフト(16)の表面には、高速
用接続体(11)の位置に対応した、高速用接続体用ス
リット(18)が、接続・分離用シャフト(16)の表
面の円周方向に沿って設定される。このスリットは、高
速用接続体(11)の直径と同じか、それ以上の幅を持
ち、エンジンが低速回転である時に、高速用接続体(1
1)と接続・分離用シャフト(16)とが、相互に独立
して作動するように機能する。 (リ)エンジンが低速回転である時には、接続・分離用
シャフト(16)は、高速用接続体用スリット(18)
と高速用接続体(11)との位置が、一致するように位
置する。この結果、低速用ロッカーアーム(4)と高速
用ロッカーアーム(7)とは、相互に独立して作動す
る。この結果、吸排気バルブ(19)は、低速カムプロ
フィールによって作動する。 (ヌ)エンジンが高速回転である時には、接続・分離用
シャフト(16)がスライドし、高速用接続体用スリッ
ト(18)と、高速用接続体(11)との位置が、ずれ
る。この結果、低速用ロッカーアーム(4)と高速用ロ
ッカーアーム(7)とは、相互に連動して作動する。こ
の結果、吸排気バルブ(19)は高速カムプロフィール
によって作動する。 以上の構成よりなる、4サイクル内燃機関のバルブ開閉
機構。 - 【請求項2】4サイクル内燃機関の中でも、SOHC機
構を有し、1気筒あたり2つの吸気バルブ(1)を有す
るタイプにおいて、 (イ)一般的な吸気カムプロフィールを持つカム駒(2
7)によって押され、かつ直接主要吸気バルブ(28)
を押す、主要吸気バルブ用ロッカーアーム(29)が、
1気筒につき1つずつ存在する。 (ロ)わずかなリフト量だけを持つ吸気カムプロフィー
ルを持つカム駒(30)によって駆動され、かつ直接的
には、補助吸気バルブ(31)を押す、補助吸気バルブ
用ロッカーアーム(32)が、1気筒につき1つずつ存
在する。 (ハ)一般的な吸気カムプロフィールを持つカム駒(2
7)と、わずかなリフト量だけを持つ吸気カムプロフィ
ールを持つカム駒(30)とは、同一のカムシャフト
(8)上に存在する。また、その配置は、押すべきロッ
カーアームの位置に対応する。 (ニ)ロッカーアームシャフト(9)の内部に、ロッカ
ーアームシャフト(9)と同じ、円筒形状の接続・分離
用シャフト(16)が存在する。 (ホ)各ロッカーアーム(20)の回転軸部分には、ロ
ッカーアーム(20)の表面から、ロッカーアームシャ
フト(9)および接続・分離用シャフト(16)の中心
軸へ向かって貫通する形で、接続体(21)が存在す
る。 (ヘ)ロッカーアームシャフト(9)の表面には、接続
体(21)が、ロッカーアーム(20)および接続・分
離用シャフト(16)に連動して動くのを妨げないため
に、接続体用共用スリット(14)が設定される。 (ト)接続・分離用シャフト(16)の表面には、接続
体(21)の位置に対応した、接続体用共用スリット
(17)が、シャフトの中心軸の方向と平行に設定され
る。このスリットは、接続体(21)の直径と同じ幅を
持ち、接続体(21)と接続・分離用シャフト(16)
とが、同調して作動するための機能を果たすと同時に、
接続・分離用シャフト(16)がスライトする際に、接
続体(21)が、スライドを妨げないようにするための
機能も有する。 (チ)接続・分離用シャフト(16)の表面には、主要
接続体(33)の位置に対応した、主要接続体用スリッ
ト(34)が、接続・分離用シャフト(16)の表面の
円周方向に沿って設定される。このスリットは、主要接
続体(33)の直径と同じか、それ以上の幅を持ち、エ
ンジンが低速回転である時に、主要接続体(33)と接
続・分離用シャフト(16)とが、相互に独立して作動
するように機能する。 (リ)エンジンが低速回転である時には、接続・分離用
シャフト(16)は、主要接続体用スリット(34)と
主要接続体(33)との位置が、一致するように位置す
る。この結果、主要吸気バルブ用ロッカーアーム(2
9)と補助吸気バルブ用ロッカーアーム(32)は、相
互に独立して作動する。この結果、主要吸気バルブ(2
8)のみが、一般的な吸気カムプロフィールで開閉し、
補助吸気バルブ(31)は、わずかなリフト量だけを持
つ吸気カムプロフィールで開閉する。 (ヌ)エンジンが高速回転である時には、接続・分離用
シャフト(16)がスライドし、主要接続体用スリット
(34)と主要接続体(33)との位置が、ずれる。こ
の結果、主要吸気バルブ用ロッカーアーム(29)と補
助吸気バルブ用ロッカーアーム(32)は、相互に連動
して作動する。この結果、主要吸気バルブ(28)、補
助吸気バルブ(31)ともに、一般的な吸気カムプロフ
ィールで開閉する。 以上の構成よりなる、4サイクル内燃機関のバルブ開閉
機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35543391A JPH06146828A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 4サイクル内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35543391A JPH06146828A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 4サイクル内燃機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06146828A true JPH06146828A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=18443926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35543391A Pending JPH06146828A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 4サイクル内燃機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06146828A (ja) |
-
1991
- 1991-11-25 JP JP35543391A patent/JPH06146828A/ja active Pending
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