JPH06146636A - 立体駐車場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 上部に配置された左右一対の半円状のガイド
部材１と、下部に配置された左右一対の案内用プーリー
２と、これらガイド部材１と案内用プーリー２とに亘っ
て巻回された左右一対のチェーン３と、ガイド部材１の
内周面に沿って配置されて各チェーン３に駆動力を作用
させるための移動磁界発生用の磁界発生部４と、一対の
チェーン３に所定間隔置きに取り付けられた車格納用の
ケージ５とから構成した立体駐車場である。 【効果】 車格納用のケージを吊持するチェーンを、磁
界発生部で発生される移動磁界により駆動するようにし
たので、例えばスプロケットでチェーンを駆動させる場
合のように、スプロケット歯部との接触が無く、したが
ってチェーンが静かにガイド部材上を滑って移動するた
め、騒音の発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は立体駐車場に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】立体駐車場の中には、例えば垂直循環式
のものがある。従来、この垂直循環式立体駐車場は、上
部に配置された左右一対の駆動スプロケットと、下部に
配置された左右一対の従動スプロケットと、それぞれ対
応するスプロケット同士に巻回された左右一対のチェー
ンと、これら両チェーン間に所定間隔置きに吊持された
車格納用のケージと、上記駆動スプロケットを回転させ
る電動機とから構成されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の立
体駐車場の構成によると、ケージを駆動させるのに、ス
プロケットを介して行っているため、どうしてもチェー
ンとスプロケットの歯部との間で接触音が発生し、かな
りの騒音を出すという問題があった。

【０００４】そこで、本発明は騒音があまり発生しない
立体駐車場を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第１の手段は、上部または下部に配置され
た左右一対の半円状のガイド部材と、下部または上部に
配置された左右一対の案内用プーリーと、これら左右に
おけるガイド部材と案内用プーリーとに亘って巻回され
た左右一対の磁性体からなる無端帯状体と、上記ガイド
部材の外周案内面に沿って配置されて上記各無端帯状体
に駆動力を作用させるための移動磁界発生用の磁界発生
部と、上記一対の無端帯状体に所定間隔置きに取り付け
られた車格納用のケージとから構成した立体駐車場であ
る。

【０００６】また、上記課題を解決するため、本発明の
第２の手段は、上記第１の手段において、磁界発生部が
配置された左右一対の半円状のガイド部材を、上部およ
び下部に配置した立体駐車場である。

【０００７】

【作用】上記の構成によると、車を格納するケージを吊
持する無端帯状体を磁界発生部により発生される移動磁
界により、駆動させることができる。

【０００８】すなわち、無端帯状体が静かにガイド部材
上をスムースに案内移動されるため、騒音が殆ど発生し
ない。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１および図２に
基づき説明する。なお、本発明の要旨は、垂直循環式す
なわちケージ式の立体駐車場におけるケージを吊持して
いるチェーンの駆動方式を、電動機を使用したスプロケ
ット駆動方式からリニアモータ方式に変更したことにあ
り、したがって本実施例においては、この部分に着目し
て説明する。

【００１０】すなわち、本実施例における立体駐車場
は、上部に配置された左右一対の円形状のガイド部材１
と、下部に配置された左右一対の案内用プーリー２と、
これら左右におけるガイド部材１と案内用プーリー２と
に亘ってそれぞれ巻回された左右一対の鋼製（常磁性体
または強磁性体であればよく、例えばニッケルなどを使
用してもよい）の無端帯状体、例えばチェーン（場合に
よっては、リンクでもよい）３と、上記ガイド部材１の
少なくとも上側の半円外周部分の内面に沿って配置され
て上記チェーン３に駆動力を作用させるための移動磁界
発生用の磁界発生部４と、上記チェーン３に所定間隔置
きに取り付けられた車格納用のケージ（ゴンドラともい
う）５とから構成されている。

【００１１】すなわち、上記構成においては、磁界発生
部４がリニアモータのスライダ（一次側巻線）に対応す
るとともに、チェーン３がリニアモータのステータ（二
次側導体）に対応していることになる。

【００１２】また、上記ガイド部材１の外周面には、チ
ェーン３をスムースに移動案内させるために、例えば回
転自在なボール（図示せず）が多数配設されている。な
お、このボールを配設したものに代わって、ガイド部材
１の外周部に、滑り易い材料を巻き付けるようにしても
よい。

【００１３】上記構成において、左右に配置された磁界
発生部４に移動磁界（円周方向（正逆両方向）に移動す
る磁界）を発生させると、この移動磁界により、ガイド
部材１に巻回されている鋼製のチェーン３が所定方向に
駆動される。すなわち、ケージ５が所定方向に循環移動
することになる。

【００１４】このように、ケージ５の駆動、すなわちチ
ェーン３の駆動をリニアモータ方式で駆動するようにし
たので、例えばスプロケットでチェーンを駆動させる場
合のように、スプロケット歯部との接触が無く、したが
ってチェーン３が静かにガイド部材１上を滑って移動す
るため、騒音が殆ど発生することが無い。

【００１５】なお、上記実施例においては、ガイド部材
１を円形状として説明したが、例えばチェーン３を案内
するだけの構成であればよく、したがって少なくとも半
円状であればよい。

【００１６】また、上記実施例においては、無端帯状体
としてチェーンを使用したが、例えば鋼製のリンクでも
よく、さらにはガイド部材１および案内用プーリー２の
各外周面の曲率に沿って曲がることができる鋼製の帯板
でもよい。

【００１７】ところで、上記実施例においては、磁界発
生部が配置されたガイド部材を、上部に配置したが、例
えば下部に配置してもよく、さらには上下部ともにガイ
ド部材を配置してもよい。

【００１８】すなわち、リニアモータ方式の駆動部を、
上下部のどちらに配置してもよく、場合によっては、上
下部とも駆動部としてもよい。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、車
を格納するケージを吊持する無端帯状体を、磁界発生部
で発生される移動磁界により駆動するようにしたので、
例えばスプロケットでチェーンを駆動させる場合のよう
に、スプロケット歯部との接触が無く、したがって無端
帯状体が静かにガイド部材上を滑って移動するため、騒
音の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における立体駐車場の概略構
成を示す側面図である。

【図２】同実施例における立体駐車場の概略構成を示す
正面図である。

【符号の説明】

１ ガイド部材 ２ 案内用プーリー ３ チェーン ４ 磁界発生部 ５ ケージ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上部または下部に配置された左右一対の半
   円状のガイド部材と、下部または上部に配置された左右
   一対の案内用プーリーと、これら左右におけるガイド部
   材と案内用プーリーとに亘って巻回された左右一対の磁
   性体からなる無端帯状体と、上記ガイド部材の外周案内
   面に沿って配置されて上記各無端帯状体に駆動力を作用
   させるための移動磁界発生用の磁界発生部と、上記一対
   の無端帯状体に所定間隔置きに取り付けられた車格納用
   のケージとから構成したことを特徴とする立体駐車場。
2. 【請求項２】磁界発生部が配置された左右一対の半円状
   のガイド部材を、上部および下部に配置したことを特徴
   とする請求項１に記載の立体駐車場。