JPH06145176A - セファロスポリン化合物、その製造法および中間体化合物 - Google Patents

セファロスポリン化合物、その製造法および中間体化合物

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JPH06145176A
JPH06145176A JP4300102A JP30010292A JPH06145176A JP H06145176 A JPH06145176 A JP H06145176A JP 4300102 A JP4300102 A JP 4300102A JP 30010292 A JP30010292 A JP 30010292A JP H06145176 A JPH06145176 A JP H06145176A
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JP
Japan
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lower alkyl
compound
alkyl group
formula
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Pending
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JP4300102A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsui
博 松井
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Kyoto Pharmaceutical Industries Ltd
Original Assignee
Kyoto Pharmaceutical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06145176A publication Critical patent/JPH06145176A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Cephalosporin Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ
保護基を、R2 およびR 3 は水素原子、置換されていて
もよい低級アルキル基、低級アルケニル基、アシル基、
カルバモイル基、低級アルキル置換カルバモイル基、ま
たはR2 およびR 3 が結合して環を形成してもよい基
を、R4 はカルボキシル基、エステル化されたカルボキ
シル基を示す。)で表されるセファロスポリン化合物ま
たはその医薬として許容される塩、その製造法および中
間体化合物。 【効果】 本発明のセファロスポリン化合物は、グラム
陽性菌およびグラム陰性菌に対する抗菌活性や、その一
部の化合物の消化管からの吸収性において、従来のもの
よりも一層優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細菌感染症の予防・治
療剤等として有用な新規セファロスポリン化合物、その
製造法および当該セファロスポリン化合物製造用の中間
体化合物に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】近年、感
染症治療薬としてのセファロスポリン化合物の研究の進
展はめざましく、抗菌力が強く、広範囲の抗菌スペクト
ルを有するセファロスポリン化合物が種々開発されてい
るが、耐性菌の出現や疾病の状況等に応じた、特徴ある
抗菌性および抗菌スペクトルを有するセファロスポリン
化合物の出現がさらに待望されている。また、従来のセ
ファロスポリン化合物は消化管からの吸収性に乏しく、
さらに経口投与に適したセファロスポリン化合物が要求
されている。
【0003】本発明の目的は、従来のものよりもさらに
優れた抗菌性および消化管からの吸収性を有するセファ
ロスポリン化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような実情下、本発
明者らは種々研究を重ねてきたところ、以下に示す一般
式(I)で表される新規セファロスポリン化合物が上記
目的を達成することを見出し、さらに当該化合物の製造
法を確立するとともに、当該化合物の製造に利用される
新規な中間体化合物を見出して、本発明を完成するに至
った。
【0005】即ち、本発明は、第一番目に、一般式
(I)
【0006】
【化11】
【0007】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基
またはヒドロキシ保護基を、R2 およびR3 は同一また
は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニ
ル基、ヒドロキシ置換低級アルキル基、アミノ置換低級
アルキル基、シアノ置換低級アルキル基、アルコキシ置
換低級アルキル基、アシル置換低級アルキル基、アシル
基、カルバモイル基、低級アルキル置換カルバモイル基
を、またはR2 およびR 3 が結合して隣接した炭素と環
を形成してもよい基を、R4 はカルボキシル基またはエ
ステル化されたカルボキシル基を示す。)で表されるセ
ファロスポリン化合物〔以下、セファロスポリン化合物
(I)という〕またはその医薬として許容される塩に関
するものである。本発明は、第二番目に、一般式(II)
【0008】
【化12】
【0009】(式中、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ
前記と同意義。)で表される7−アミノセファロスポリ
ン化合物〔以下、化合物(II)という〕またはその医薬と
して許容される塩に関する。本発明は、第三番目に、
化合物(II)と、一般式(III)
【0010】
【化13】
【0011】(式中、R1 は前記と同意義、R5 は水素
原子またはアミノ保護基を示す。)で表される化合物
〔以下、化合物(III) という〕またはその反応性誘導体
とを反応させる工程を経るか、 一般式(IV)
【0012】
【化14】
【0013】(式中、R1 、R4 およびR5 はそれぞれ
前記と同意義。)で表される化合物〔以下、化合物(IV)
という〕と一般式(V)
【化15】 (式中、R2 およびR3 はそれぞれ前記と同意義。)で
表される化合物〔以下、化合物(V) という〕とを反応さ
せる工程を経るか、 一般式(VI)
【0014】
【化16】
【0015】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ前記と同意義、Yはハロゲン原子を示す。)で表
される化合物〔以下、化合物(VI)という〕と、一般式(V
II)
【0016】
【化17】
【0017】(式中、R5 は前記と同意義。)で表され
る化合物〔以下、化合物(VII) という〕とを反応させる
工程を経るか、
【0018】一般式(VIII)
【0019】
【化18】
【0020】(式中、R2 、R3 、R4 およびR5 はそ
れぞれ前記と同意義。)で表される化合物〔以下、化合
物(VIII)という〕と、一般式(IX) H2 NOR1 (IX) (式中、R1 は前記と同意義。)で表される化合物〔以
下、化合物(IX)という〕とを反応させる工程を経ること
を特徴とする、前記一般式(I) で表されるセファロスポ
リン化合物(I)またはその医薬として許容される塩の
製造法に関する。
【0021】以下に、本明細書において用いられる記号
について説明する。R1 、R2 およびR3 における低級
アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜6であり、
直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル等が
挙げられる。
【0022】R2 およびR3 における低級アルケニル基
としては、好ましくは炭素数2〜4であり、直鎖状また
は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばビニル、1-プロペ
ニル、2-プロペニル等が挙げられる。
【0023】R2 およびR3 におけるアシル基として
は、好ましくは炭素数2〜5の低級アルカノイル基であ
り、直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、例えばア
セチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレ
リル、イソバレリル、ピバロイル等が挙げられる。
【0024】R2 およびR3 におけるヒドロキシ置換低
級アルキル基、アミノ置換低級アルキル基、シアノ置換
低級アルキル基としては、その低級アルキル基部分が好
ましくは炭素数1〜6であり、直鎖状または分枝鎖状の
いずれでもよく、例えばヒドロキシメチル、2-ヒドロキ
シエチル、3-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピ
ル、4-ヒドロキシブチル;アミノメチル、2-アミノエチ
ル、3-アミノプロピル、2-アミノプロピル、4-アミノブ
チル;シアノメチル、2-シアノエチル、3-シアノプロピ
ル、2-シアノプロピル、4-シアノブチル等が挙げられ
る。
【0025】R2 およびR3 におけるアルコキシ置換低
級アルキル基としては、そのアルコキシ部分が好ましく
は炭素数1〜6であり、また低級アルキル基部分が好ま
しくは炭素数1〜6であり、両部分とも直鎖状または分
枝鎖状のいずれでもよく、例えばメトキシメチル、エト
キシメチル、プロポキシメチル等が挙げられる。
【0026】R2 およびR3 におけるアシル置換低級ア
ルキル基としては、そのアシル部分は前述の定義と同様
であり、また低級アルキル基部分は好ましくは炭素数1
〜6であり、直鎖状または分枝鎖状のいずれでもよく、
例えばアセチルメチル、プロピオニルメチル、ブチリル
メチル等が挙げられる。
【0027】R2 およびR3 における低級アルキル置換
カルバモイル基としては、その低級アルキル基部分が好
ましくは炭素数1〜6であり、直鎖状または分枝鎖状の
いずれでもよく、例えばメチルカルバモイル、エチルカ
ルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモ
イル等のモノあるいはジ低級アルキル置換カルバモイル
基が挙げられる。
【0028】R2 およびR3 が結合して隣接した炭素と
環を形成してもよい基における、R 2 とR3 の結合部分
は、好ましくは炭素数2〜5のアルキレン基であり、例
えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン等が
挙げられる。(即ち、R2 およびR3 が結合して隣接し
た炭素と形成する環部分は、好ましくは炭素数3〜6の
シクロアルキリデンとなる。)
【0029】R4 に関して、エステル化されたカルボキ
シル基におけるエステルとしては、カルボキシル基の保
護基、または生体内で容易に加水分解されるエステル
(生体内で容易に加水分解されて遊離のカルボキシル基
を与えるもの)を意味する。
【0030】カルボキシル基の保護基としては、例えば
t-ブチル、t-アミル、ベンジル、p-ニトロベンジル、p-
メトキシベンジル、ベンズヒドリル、p-ニトロフェニ
ル、メトキシメチル、エトキシメチル、ベンジルオキシ
メチル、メチルチオメチル、トリチル、2,2,2-トリクロ
ロエチル、トリメチルシリル、ジメチルシリル、ジフェ
ニルメトキシベンゼンスルホニルメチル、ジメチルアミ
ノエチル等が挙げられる。
【0031】また、生体内で容易に加水分解されるエス
テルとしては、例えば置換基を有していてもよいアリー
ル基(例えばフェニル、トリル、キシリル、インダニル
等)、1-アルカノイルオキシアルキル基、1-アルコキシ
カルボニルオキシアルキル基、フタリジル基、5-メチル
-1,3- ジオキソレン-2- オン-4- イルメチル基等が挙げ
られる。
【0032】1-アルカノイルオキシアルキル基における
アルカノイル部分の炭素数は好ましくは2〜10、より
好ましくは2〜7で、直鎖状、分枝鎖状、環状のいずれ
でもよく、またアルキル部分の炭素数は好ましくは1〜
3、より好ましくは1または2である。かかる基として
は、例えばアセトキシメチル、プロピオニルオキシメチ
ル、n-ブチリルオキシメチル、イソブチリルオキシメチ
ル、ピバロイルオキシメチル、n-バレリルオキシメチ
ル、2-メチルブチリルオキシメチル、イソバレリルオキ
シメチル、n-ヘキサノイルオキシメチル、3-メチルバレ
リルオキシメチル、ネオヘキサノイルオキシメチル、2-
メチルヘキサノイルオキシメチル、2,2-ジメチルブチリ
ルオキシメチル、ジエチルアセトキシメチル、ジプロピ
ルアセトキシメチル、2,2-ジメチルバレリルオキシメチ
ル、ネオヘプタノイルオキシメチル、シクロヘキサンカ
ルボニルオキシメチル、シクロヘキシルアセトキシメチ
ル、1-アセトキシエチル、1-プロピオニルオキシエチ
ル、1-n-ブチリルオキシエチル、1-イソブチリルオキシ
エチル、1-n-バレリルオキシエチル、1-ピバロイルオキ
シエチル、1-イソバレリルオキシエチル、1-n-ヘキサノ
イルオキシエチル、1-シクロヘキサンカルボニルオキシ
エチル等が挙げられる。
【0033】また、1-アルコキシカルボニルオキシアル
キル基におけるアルコキシ部分の炭素数は好ましくは1
〜10、より好ましくは1〜7で、直鎖状、分枝鎖状、
環状のいずれでもよく、またアルキル部分の炭素数は好
ましくは1〜3、より好ましくは1または2である。か
かる基としては、例えば1-メトキシカルボニルオキシエ
チル、1-エトキシカルボニルオキシエチル、1-n-プロポ
キシカルボニルオキシエチル、1-イソプロポキシカルボ
ニルオキシエチル、1-n-ブトキシカルボニルオキシエチ
ル、1-sec-ブトキシカルボニルオキシエチル、1-t-ブト
キシカルボニルオキシエチル、1-ペンチルオキシカルボ
ニルオキシエチル、1-シクロヘキシルオキシカルボニル
オキシエチル等が挙げられる。
【0034】R1 におけるヒドロキシ保護基、およびR
5 におけるアミノ保護基としては、β−ラクタム合成お
よびペプチド合成の分野でこの目的に用いられているも
のが便宜的に採用され、具体的には次のものが例示され
る。
【0035】ヒドロキシ保護基としては、例えばホルミ
ル、アセチル、モノクロロアセチル、ジクロロアセチ
ル、トリフルオロアセチル、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2,2,2-ト
リクロロエトキシカルボニル、ベンゾイル、トリチル、
トリメチルシリル、テトラヒドロピラニル、1-メチル-1
−メトキシエチル等が挙げられる。
【0036】アミノ保護基としては、例えばフタロイ
ル、ホルミル、モノクロロアセチル、ジクロロアセチ
ル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシ
カルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、ジフ
ェニルメチルオキシカルボニル、メトキシメチルカルボ
ニル、メトキシメチルオキシカルボニル、トリメチルシ
リル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-メチル
スルホニルエチルオキシカルボニル、t-ブトキシカルボ
ニル(以下、BOCという)、トリチル等が挙げられ
る。
【0037】Yにおけるハロゲン原子としては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0038】セファロスポリン化合物(I)および化合
物(II)は、それぞれそのアミノ基またはカルボキシル基
において、医薬として許容される塩を形成していてもよ
い。
【0039】アミノ基部分においては酸付加塩を形成す
るが、かかる酸付加塩を形成するための酸としては、ア
ミノ基部分と塩を形成し得、かつ医薬上許容される酸で
あれば特に制限はない。かかる酸としては塩酸、硫酸、
リン酸、硝酸等の無機酸、シュウ酸、フマル酸、マレイ
ン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トルエン
スルホン酸等の有機酸が挙げられる。
【0040】カルボキシル基における塩としては、例え
ばアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩
等)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグ
ネシウム塩等)、有機塩基塩(例えばトリエチルアミン
塩、ジシクロヘキシルアミン塩、ピリジン塩等)が挙げ
られる。
【0041】また、セファロスポリン化合物(I)の7
位側鎖部分
【0042】
【化19】
【0043】には、シン体、アンチ体の幾何異性体が存
在するが、好ましい化合物はシン体である。
【0044】セファロスポリン化合物(I)およびその
医薬として許容される塩は、例えば次のようにして製造
される。
【0045】(製法1)化合物(II)と、化合物(III) ま
たはその反応性誘導体とを反応させる方法。
【0046】化合物(III) は遊離カルボン酸のまま、あ
るいはその反応性誘導体として本反応(アシル化反応)
に用いられ、いずれの態様も本発明に包含される。即
ち、遊離酸あるいはナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、トリエチルアミン、ピリジン等の塩として、あるい
はその酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド等)、
酸無水物、混合酸無水物〔置換リン酸(ジアルキルリン
酸等)、アルキル炭酸(モノエチル炭酸等)等〕、活性
アミド(イミダゾール等とのアミド)、エステル(シア
ノメチルエステル、4-ニトロフェニルエステル等)等の
反応性誘導体として当該アシル化反応に供される。
【0047】また、この反応において、化合物(III) を
遊離酸または塩の状態で使用する場合には、縮合剤の存
在下で反応を行うのが好ましく、縮合剤としては、例え
ばN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド等のN,N'−ジ
置換カルボジイミド類;1-エチル-3-(3'−ジメチルアミ
ノプロピル) カルボジイミド、N-シクロヘキシル-N'-モ
ルホリノエチルカルボジイミド、N-シクロヘキシル-N'-
(4- ジエチルアミノシクロヘキシル) カルボジイミド等
のカルボジイミド化合物;N,N'−カルボニルジイミダゾ
ール、N,N'−チオニルジイミダゾールのようなアゾライ
ド化合物等の脱水剤等が用いられる。これらの縮合剤を
用いた場合、反応はカルボン酸の反応性誘導体を経て進
行すると考えられる。
【0048】本反応は、通常不活性溶媒中で行われる。
溶媒としては、具体的には水、アセトン、ジオキサン、
アセトニトリル、クロロホルム、ベンゼン、塩化メチレ
ン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、
N,N-ジメチルホルムアミド、ピリジン等、およびこれら
の混合物が挙げられる。本反応は、好ましくは室温〜冷
却下(−20℃〜0℃)にて行われる。
【0049】また、化合物(II)は、一般式(X)
【0050】
【化20】
【0051】(式中、R4 は前記と同意義、R6 は水素
原子またはアミノ保護基を示す。)で表される化合物
〔以下、化合物(X) という〕またはそれらの塩と、化合
物(V)とを反応させ、必要に応じてスルホキシド化、ス
ルホキシドの還元を行い、R6の保護基を除去する方法
により製造することができる。
【0052】本反応は、通常は−20〜40℃、好まし
くは−20〜0℃の冷却下、反応を阻害しない溶媒(例
えば水、ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフ
ラン、クロロホルム、塩化メチレン、ベンゼン、酢酸エ
チル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルホキシド等、およびこれらの混合
物)の存在下に容易に進行させることができる。
【0053】一般式(X) のR6 におけるアミノ保護基と
しては、自体既知のアミノ保護基、例えばフェニルアセ
チル、フェノキシアセチル、2-チエニルアセチル、2-フ
リルアセチル、D-5-アミノ-5- カルボキシバレリル、B
OC、トリチル、フタロイル、o-ヒドロキシベンジリデ
ン等が挙げられる。
【0054】本反応において、一般式(X) 中のR6 はア
ミノ保護基であることが好ましく、この場合、化合物
(X) と化合物(V) との反応によって、一般式(II)におけ
る7位のアミノ基が保護された化合物が得られるが、保
護基は自体既知の脱離手段にて脱離することができる。
【0055】当該アミノ保護基の脱離手段としては、具
体的には以下の方法等が挙げられる。即ち、フェニルア
セチル、フェノキシアセチル、2-チエニルアセチル、2-
フリルアセチル、D-5-アミノ-5- カルボキシバレリル等
の脱離には、例えば五塩化リンによるイミノクロル化を
経てメタノールで分解する方法等が、BOC、トリチ
ル、o-ヒドロキシベンジリデン等の脱離には、例えば酸
(例えば塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等)によって処
理する方法等が、フタロイル等の脱離には例えばヒドラ
ジンを用いるIng-Manske法等が挙げられる。
【0056】(製法2)化合物(IV)と化合物(V) とを反
応させる方法。
【0057】本反応は、通常は−20〜40℃、好まし
くは−20〜0℃の冷却下、反応を阻害しない溶媒(例
えば水、ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフ
ラン、クロロホルム、塩化メチレン、ベンゼン、酢酸エ
チル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルホキシド等、およびこれらの混合
物)の存在下に容易に進行させることができる。
【0058】また、化合物(IV)は、一般式(XI)
【0059】
【化21】
【0060】〔式中、R1 、R4 およびR5 はそれぞれ
前記と同意義、Xはヒドロキシ基またはハロゲン原子
(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を示す。〕で表される
化合物〔以下、化合物(XI)という〕に、N-ヒドロキシフ
タルイミドを反応させ、フタロイル基を脱離することに
より製造することができる。
【0061】(製法3)化合物(VI)と化合物(VII) とを
反応させる方法。
【0062】本反応は、通常ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、アセトニトリル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、アルコールまたは反応に悪影響を及
ぼさない他の溶媒、またはそれらと水との混合物等の溶
媒中で行われる。反応に要する時間は通常30分〜10
数時間である。反応温度は特に限定されないが、通常室
温〜60℃である。
【0063】また、化合物(VI)は公知の方法、即ち、一
般式(XII) Y−CH2 COCH2 CO2 H (XII) (式中、Yは前記と同意義。)で表される化合物〔以
下、化合物(XII) という〕またはその反応性誘導体に
て、化合物(II)をアシル化し、さらにニトロソ化、オキ
シム化する方法により製造することができる。
【0064】(製法4)化合物(VIII)と化合物(IX)とを
反応させる方法。
【0065】本反応は、通常ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、アセトニトリル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、アルコールまたは反応に悪影響を及
ぼさない他の溶媒、またはそれらと水との混合物等の溶
媒中で行われる。反応に要する時間は通常30分〜10
数時間である。反応温度は特に限定されないが、通常室
温〜60℃である。
【0066】また、化合物(VIII)は公知の方法、即ち、
一般式(XIII)
【0067】
【化22】
【0068】(式中、R5 は前記と同意義。)で表され
る化合物〔以下、化合物(XIII)という〕またはその反応
性誘導体にて、化合物(II)をアシル化する方法により製
造することができる。
【0069】上記のそれぞれの方法により得られたセフ
ァロスポリン化合物(I) あるいは化合物(II)において、
4 がカルボキシル基あるいはその塩の場合は、必要に
応じてその反応性誘導体(例えばナトリウム塩、カリウ
ム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土
類金属塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩等)に導
き、公知の方法でエステル化を行い、R4 がエステル化
されたカルボキシル基である化合物(I) あるいは化合物
(II)とすることができる。
【0070】また、上記のそれぞれの方法で得られたセ
ファロスポリン化合物(I) およびその医薬として許容さ
れる塩は、通常保護基を有している。保護基の脱離手段
としては、その保護基の種類に応じて、酸による分解
(例えばホルミル、BOC、トリチル、テトラヒドロピ
ラニル等は、塩酸やトリフルオロ酢酸等の酸による分
解)、塩基による分解(例えばジクロロアセチル、トリ
フルオロアセチル等は、水酸化ナトリウムや重炭酸ナト
リウム等の塩基による分解)、ヒドラジンによる分解
(例えばフタロイル等はヒドラジンによる分解)、接触
還元(例えばベンジル、ベンジルオキシカルボニル等
は、パラジウム−炭素等による分解)等の方法が採ら
れ、これらは、β−ラクタム合成およびペプチド合成で
用いられる常法を適宜選択して行うことができる。セフ
ァロスポリン化合物(I) は、自体既知の方法によって、
その医薬として許容される塩にすることができる。
【0071】
【作用】R4 がカルボキシル基であるセファロスポリン
化合物(I)およびその医薬として許容される塩は、優
れた抗菌活性を有するものであり、スタフィロコッカス
・アウレウス(Staphylococcus aureus) 、スタフィロコ
ッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidi
s)等のグラム陽性菌、エシェリヒア・コリー(Escherich
ia coli)、クレブシラ・ニューモニア(Klebsiella pneu
moniae) 、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgari
s)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabillis)等の
グラム陰性菌のいずれに対しても極めて優れた抗菌活性
を有する。即ち、当該セファロスポリン化合物(I)お
よびその医薬として許容される塩は、グラム陰性菌に対
する抗菌力が保持されながら、グラム陽性菌に対する抗
菌力も著しく向上された価値のある抗菌剤である。しか
も、これら化合物は極めて低毒性である。
【0072】セファロスポリン化合物(I)およびその
医薬として許容される塩は、感染症(特に、細菌感染
症)予防・治療剤として有用である。当該感染症予防・
治療剤は、例えば人を含む温血動物(犬、ネコ、牛、
馬、ラット、マウス等)の細菌に起因する疾患(例えば
化膿性疾患、呼吸器感染症、胆道感染症、尿路感染症
等)に対する予防・治療剤として用いることができる。
【0073】R4 がカルボキシル基であるセファロスポ
リン化合物(I)およびその医薬として許容される塩
は、直腸用組成物(例えば坐剤または貯留浣腸)とし
て、あるいは注射剤として処方することもできる。
【0074】R4 がエステル化されたカルボキシル基で
あるセファロスポリン化合物(I)は、その医薬として
許容される塩とすることによって消化管内での溶解性が
著しく高まり、吸収効率がさらに改善され、吸収性が一
層高まる。
【0075】また、R4 がエステル化されたカルボキシ
ル基であるセファロスポリン化合物(I)およびその医
薬として許容される塩は、経口投与することによって速
やかに血中へ吸収されて、その代謝物としてのR4 がカ
ルボキシル基であるセファロスポリン化合物(I)また
はその医薬として許容される塩の高い血中濃度が得ら
れ、しかもこの高血中濃度が長時間持続する。
【0076】従って、R4 がエステル化されたカルボキ
シル基であるセファロスポリン化合物(I)またはその
医薬として許容される塩よりなる感染症予防・治療剤
は、経口投与によって上述の通りの優れた作用を有する
ものであり、通常は経口剤として経口的に投与される。
【0077】当該感染症予防・治療剤は、自体公知の手
段に従って医薬用賦形剤で希釈することにより製造する
ことができる。例えば、賦形剤としては具体的には、デ
ンプン、乳糖、砂糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム等が使用される。
【0078】また、当該感染症予防・治療剤にはさらに
有機酸を添加することが好ましい。かくしてR4 がエス
テル化されたカルボキシル基であるセファロスポリン化
合物(I)およびその医薬として許容される塩の消化管
での溶解性が高まり、ひいては血中への吸収がより容易
になる。有機酸としては医薬上許容されるものであれば
特に制限はなく、例えばマレイン酸、フマル酸、酒石
酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、シュウ酸、マンデ
ル酸、マロン酸、安息香酸等の有機カルボン酸等が好ま
しいものとして挙げられる。かかる有機酸の添加量は、
4 がエステル化されたカルボキシル基であるセファロ
スポリン化合物(I)またはその医薬として許容される
塩の1モルに対して、通常0.01〜20モル、好まし
くは0.02〜2モルである。
【0079】当該感染症予防・治療剤には、所望により
さらに他の添加剤を配合してもよく、例えば結合剤(例
えばデンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース
等)、滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タル
ク等)、崩壊剤(例えばカルボキシメチルセルロースカ
ルシウム、タルク等)等が好ましい添加剤として挙げら
れる。諸成分を混合したのち、混合物を自体公知の手段
に従い、例えばカプセル剤、錠剤、細粒剤、顆粒剤、ド
ライシロップ等経口投与に適した剤型に製剤化すること
によって、経口投与用の感染症予防・治療剤が製造され
る。
【0080】セファロスポリン化合物(I)およびその
医薬として許容される塩の投与量は、投与対象、症状、
その他によって異なるが、例えば成人の化膿性疾患に対
して投与する場合、例えば1回量約1〜40 mg/kg体重
程度を1日1〜4回程度経口投与する。
【0081】また、当該セファロスポリン化合物(I)
およびその医薬として許容される塩は、他の抗菌活性物
質、例えば抗菌剤(ペニシリン類、アミノグルコシド
類、セファロスポリン類等)または細菌感染による全身
的な症状の治療剤(解熱剤、鎮痛剤、消炎剤等)と併用
してもよい。
【0082】次に実施例を挙げて本発明化合物の物性お
よび製造法を具体的に説明するが、本発明はこれらによ
って限定されるものではない。
【0083】
【実施例】 実施例1 7-アミノ-3-(1-メチルエチリデン) アミノオキシメチル
-3- セフェム-4- カルボン酸ベンズヒドリルエステル塩
酸塩
【0084】(1) N- ヒドロキシフタルイミド3.6gを
N,N-ジメチルホルムアミド58mlに溶解し、水素化ナトリ
ウム0.8gを加え、室温にて15分間撹拌した。7-(2- フ
ェニルアセトアミド)-3-ヨードメチル-3- セフェム-4-
カルボン酸 p- メトキシベンジルエステル11.6 gを加
え、同温度にて30分間撹拌後、水500ml 中に注加し
た。
【0085】析出物を濾取し、7-(2- フェニルアセトア
ミド)-3-フタルイミドオキシメチル-3- セフェム-4- カ
ルボン酸 p- メトキシベンジルエステル11.7g を得た。
【0086】 IR(nujol, cm -1)3275, 1785, 1730, 1720, 1660 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 3.54 (s, 2H, -CH 2 CO-) 3.73 (s, 3H, -OCH 3 ) 3.86 (s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.95 (s, 2H, -CO 2 CH 2 -) 5.00 (s, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.06 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.73 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.83, 7.16 (ABq, J=8.5Hz, 4H, フェニル) 7.24 (s, 5H, フェニル) 7.85 (s, 4H, フェニル) 9.13 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-)
【0087】(2) (1) の化合物11.7 gをアニソール1
1.7mlに懸濁し、トリフルオロ酢酸35mlを加え、5℃に
て1時間攪拌した。n-ヘキサン−イソプロピルエーテル
(1:1) の混液600ml 中に注加し、析出物を濾取し、
7-(2- フェニルアセトアミド)-3-フタルイミドオキシメ
チル-3- セフェム-4- カルボン酸 9.0g を得た。
【0088】IR(nujol, cm -1)3560, 3490, 3265,
1780, 1730, 1645 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 3.54 (s, 2H, -CH 2 CO-) 3.83 (s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.94 (s, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.02 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.69 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.00〜8.40 (br, 1H, -CO 2 H) 7.24 (s, 5H,フェニル) 7.84 (s, 4H,フェニル) 9.12 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-)
【0089】(3) (2)の化合物 4.5g をN,N-ジメチ
ルホルムアミド−メタノール (1:1) の混液135ml に
溶解し、5℃にて10%ヒドラジンヒドラートメタノー
ル溶液10mlを滴下し、同温度にて15分間撹拌した。ア
セトン20mlを加え、さらに15分間撹拌後、減圧下でメ
タノールを留去した。残渣に10%クエン酸水250ml を
加え、酢酸エチル100ml にて2回抽出し、酢酸エチル層
を5%重曹水100ml にて2回抽出した。得られた水層を
クエン酸にて酸性とし、酢酸エチル100ml にて2回抽出
し、飽和食塩水50mlにて洗浄後、無水ボウ硝にて乾燥し
た。得られた溶液にジフェニルジアゾメタン1.7gを加
え、室温にて20分間攪拌し、減圧下で酢酸エチルを留
去した。残渣にイソプロピルエーテルを加え、析出晶を
濾取し、7-(2- フェニルアセトアミド)-3-(1- メチルエ
チリデン) アミノオキシメチル-3- セフェム-4- カルボ
ン酸ベンズヒドリルエステル2.73g を得た。
【0090】 IR(nujol, cm -1)3300, 1780, 1715, 1650 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.77 (s, 6H, -CH 3×2) 3.54 (br.s, 4H, -CH 2 CO-, C 2 -H 2 ) 4.71 (br.s, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.10 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.73 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.92 (s, 1H, -CO 2 CH<) 7.03〜7.70 (m, 15H, フェニル×3) 9.07 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-)
【0091】(4) 五塩化リン1.9gを塩化メチレン30m
lに懸濁し、5 ℃にてピリジン0.74mlを加え、同温度に
て1 時間攪拌した。 (3) の化合物2.6gを加え、同温度
にてさらに1 時間攪拌後、−5℃にてイソブタノール2.
1ml を滴下し、−5〜0℃にて30分間攪拌した。水2.
1ml を滴下し、0℃にて30分間攪拌後、塩化メチレン
100ml を加え、10%食塩水、飽和食塩水それぞれ50ml
にて順次洗浄した。塩化メチレン層を無水ボウ硝にて乾
燥後、9.15N-塩化水素イソプロパノール溶液0.25mlを加
え、減圧下で塩化メチレンを留去し、残渣に酢酸エチル
を加え、析出晶を濾取し、標題化合物1.2gを得た。
【0092】 IR(nujol, cm -1)3400, 2600, 1785, 1715 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.78 (s, 6H, -CH 3×2) 3.54, 3.74 (ABq, J=18.0Hz, 2H, C 2 -H 2 ) 4.82 (br.s, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.16 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.25 (d, J=5.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.93 (s, 1H, -CO 2 CH<) 7.10〜7.70 (m, 10H, フェニル×2) 8.00〜10.40 (br, 3H, -N + H 3 )
【0093】実施例2 7-アミノ-3-(1-メチルエチリデン) アミノオキシメチル
-3- セフェム-4- カルボン酸ピバロイルオキシメチルエ
ステル塩酸塩
【0094】(1) 実施例1 (2) の化合物4.0gをN,N
-ジメチルホルムアミド−メタノール(1:1) の混液12
0ml に溶解し、5℃にて10%ヒドラジンヒドラートメ
タノール溶液9.0ml を滴下し、同温度にて15分間撹拌
した。アセトン20mlを加え、さらに15分間撹拌後、減
圧下でメタノールを留去した。残渣に10%クエン酸水
250ml を加え、酢酸エチル100ml にて2回抽出し、酢酸
エチル層を5%重曹水100ml にて2回抽出した。得られ
た水層をクエン酸にて酸性とし、酢酸エチル100ml にて
2回抽出し、飽和食塩水50mlにて洗浄後、無水ボウ硝に
て乾燥した。減圧下、酢酸エチルを留去し、残渣にジエ
チルエーテルを加え、析出晶を濾取し、7-(2- フェニル
アセトアミド)-3-(1- メチルエチリデン) アミノオキシ
メチル-3- セフェム-4- カルボン酸1.17g を得た。
【0095】 IR(nujol, cm -1)3260, 1775, 1730, 1660 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.80 (s, 6H, -CH3 ×2) 3.53 (br.s, 4H, -CH 2 CO-, C 2 -H 2 ) 4.68, 4.92 (ABq, J=12.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.06 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.65 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C7 -H) 7.27 (s, 5H,フェニル) 7.90〜9.00 (br, 1H, -CO 2 H) 9.04 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-)
【0096】(2) (1) の化合物1.17g をN,N-ジメチ
ルアセトアミド5.85mlに溶解し、ジシクロヘキシルアミ
ン0.64mlを加え、−5℃に冷却した。ピバロイルオキシ
メチルヨーダイド1.02g を加え、−5〜0℃にて1 時間
攪拌した。酢酸エチル20mlを加え、不溶物を濾過し、濾
液を10%クエン酸水、飽和重曹水、次いで飽和食塩水
のそれぞれ20mlにて順次洗浄し、無水ボウ硝にて乾燥
後、減圧下、酢酸エチルを留去した。残渣にn-ヘキサン
を加え、析出晶を濾取し、7-(2- フェニルアセトアミ
ド)-3-(1- メチルエチリデン) アミノオキシメチル-3-
セフェム-4- カルボン酸ピバロイルオキシメチルエステ
ル1.35g を得た。
【0097】 IR(nujol, cm -1)3270, 1780, 1750, 1655 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.16 (s, 9H, -OC(CH 3 ) 3 ) 1.79 (s, 6H, -CH 3×2) 3.53 (br.s, 4H, -CH 2 CO-, C 2 -H 2) 4.65, 4.85 (ABq, J=12.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.10 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.60〜5.95 (m, 3H, -CO 2 CH 2-, C 7 -H) 7.27 (s, 5H,フェニル) 9.05 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-)
【0098】(3)五塩化リン 1.51gを塩化メチレン23m
lに懸濁し、5℃にてピリジン0.59mlを加え、同温度に
て1時間撹拌した。 (2) の化合物 1.25gを加え、同温
度にて更に1時間撹拌後、−5℃にてイソブタノール2.
0ml を滴下し、−5〜0℃にて30分間撹拌した。水
2.0mlを滴下し、0℃にて30分間撹拌後、塩化メチレ
ン100ml を加え、10%食塩水、飽和食塩水のそれぞれ50
mlにて順次洗浄した。塩化メチレン層を無水ボウ硝にて
乾燥後、9.15N-塩化水素イソプロパノール溶液0.13mlを
加え、減圧下、塩化メチレンを留去した。残渣に酢酸エ
チルおよびジエチルエーテルを加え、析出晶を濾取し、
標題化合物 0.68gを得た。
【0099】IR(nujol, cm -1)1790, 1755, 1725 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.16 (s, 9H, -OC(CH 3 ) 3 ) 1.80 (s, 6H, -CH 3×2) 3.66 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.70, 4.90 (ABq, J=12.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.15 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.22 (d, J=5.0Hz, 1H, C 7 -H) 5.83, 5.90 (ABq, J=10.0Hz, 2H, -CO 2 CH 2 -) 8.00〜11.00 (br, 3H, -N + H 3 )
【0100】実施例3 7-アミノ-3- メチリデンアミノオキシメチル-3- セフェ
ム-4- カルボン酸ベンズヒドリルエステル塩酸塩 本化合物は、実施例1に準じて合成した。
【0101】IR(nujol, cm -1)3400, 1785, 1720 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 3.66 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.87 (br.s, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.23 (br.s, 2H, C 6,7 -H) 6.64, 7.08 (d, d, J=7.0Hz, 2H, =CH 2 ) 6.94 (s, 1H, -CO 2 CH<) 7.10〜7.70 (m, 10H, フェニル×2) 8.00〜10.00 (br, 3H, -N + H 3 )
【0102】実施例4 7-アミノ-3-(1-アセチルエチリデン) アミノオキシメチ
ル-3- セフェム-4- カルボン酸ベンズヒドリルエステル
塩酸塩 本化合物は、実施例1に準じて合成した。
【0103】 IR(nujol, cm -1)3400, 1785, 1720, 1695 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.81 (s, 3H, -CH 3 ) 2.19 (s, 3H, -COCH 3 ) 3.73 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 5.06 (br.s, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.26 (br.s, 2H, C 6 , 7 -H) 6.98 (s, 1H, -CO 2 CH<) 7.10〜7.70 (m, 10H, フェニル×2) 8.00〜10.20 (br, 3H, -N + H 3 )
【0104】実施例5 7-アミノ-3-(1-アセチルメチルエチリデン) アミノオキ
シメチル-3- セフェム-4- カルボン酸ベンズヒドリルエ
ステル塩酸塩 本化合物は、実施例1に準じて合成した。
【0105】 IR(nujol, cm -1)3400, 1785, 1720, 1640 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.79 (s, 3H, -CH 3 ) 2.11 (s, 3H, -COCH 3) 3.40〜3.80 (br. 4H, -CH 2 CO-, C 2 -H 2 ) 4.87 (br.s, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.22 (br.s, 2H, C 6 , 7 -H) 6.94 (s, 1H, -CO 2 CH<) 7.10〜7.70 (m, 10H, フェニル×2) 8.00〜10.00 (br, 3H, -N + H 3 )
【0106】実施例6 7-アミノ-3- メチリデンアミノオキシメチル-3- セフェ
ム-4- カルボン酸ピバロイルオキシメチルエステル塩酸
塩 本化合物は、実施例2に準じて合成した。
【0107】IR(nujol, cm -1)3400, 1780, 1720 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.16 (s, 9H, -OC(CH 3 ) 3 ) 3.67 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.80, 4.96 (ABq, J=13.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.17 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.23 (d, J=5.0Hz, 1H, C 7 -H) 5.82, 5.89 (ABq, J=10.5Hz, 2H, -CO 2 CH 2 -) 6.66, 7.12 (d, d, J=7.0Hz, 2H, =CH 2 ) 8.00〜10.50 (br, 3H, -N + H 3 )
【0108】実施例7 7-[2-(2-アミノチアゾール-4- イル)-2-ヒドロキシイミ
ノ- アセトアミド]-3-(1- メチルエチリデン) アミノオ
キシメチル-3- セフェム-4- カルボン酸ナトリウム塩
(シン異性体) (1) 2-(2- トリチルアミノチアゾール-4- イル)-2-ト
リチルオキシイミノ酢酸ジシクロヘキシルアミン塩 (シ
ン異性体) 2.31g および実施例1の化合物 1.1gを塩化
メチレン 33ml に懸濁し、−10℃に冷却した。ピリジ
ン 0.44ml 、オキシ塩化リン 0.38ml を順次加え、同温
度にて20分間撹拌した。酢酸エチル100ml を加え、1
0%クエン酸水、飽和食塩水、各々 50ml にて順次洗浄
し、無水ボウ硝にて乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ベ
ンゼン−酢酸エチルにて溶出し、目的分画の溶媒を減圧
下留去し、7-[2-(2-トリチルアミノチアゾール-4- イ
ル)-2-トリチルオキシイミノ-アセトアミド]-3-(1- メ
チルエチリデン) アミノオキシメチル-3- セフェム-4-
カルボン酸ベンズヒドリルエステル (シン異性体) 2.2g
を得た。
【0109】 IR(nujol, cm -1)3350, 1790, 1725, 1685 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.77 (s, 6H, -CH 3×2) 3.55 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.67, 4.85 (ABq, J=12.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.23 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.89 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.60 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 6.94 (s, 1H, -CO 2 CH<) 7.00〜7.70 (m, 40H, フェニル×8) 8.70 (br.s, 1H, チアゾールC 2 -NH-) 9.86 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-)
【0110】(2) (1)の化合物 2.2g をアニソール
2.2mlに溶解し、5℃にてトリフルオロ酢酸6.6ml を加
え同温度にて6時間撹拌後、イソプロピルエーテル200m
l 中に注加し、析出物を濾取した。得られた粉末を水70
mlに懸濁し、飽和重曹水にてpH=7.5とし溶解させた。ダ
イヤイオンHP-21 70mlに吸着させ、水洗後、2%アセト
ニトリル水、4%アセトニトリル水にて順次溶出させ、
目的分画を減圧下濃縮した。得られた溶液を凍結乾燥
し、標題化合物 0.40gを得た。
【0111】 IR(nujol, cm -1)3300, 3190, 1765, 1660 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.78 (s, 6H, -CH 3×2) 3.23, 3.48 (ABq, J=18.0Hz, 2H, C 2 -H 2 ) 4.72, 5.01 (ABq, J=12.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 4.99 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.62 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.62 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 6.90〜7.30 (br, 2H, -NH 2 ) 9.37 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-) 11.60 〜12.70 (br, 1H, -OH)
【0112】実施例8 7-[2-(2-アミノチアゾール-4- イル)-2-ヒドロキシイミ
ノ- アセトアミド]-3-(1- メチルエチリデン) アミノオ
キシメチル-3- セフェム-4- カルボン酸ピバロイルオキ
シメチルエステル塩酸塩(シン異性体)
【0113】(1) 2-(2- トリチルアミノチアゾール-4-
イル)-2-トリチルオキシイミノ酢酸ジシクロヘキシル
アミン塩 (シン異性体) 1.48g および実施例2の化合物
0.63gを塩化メチレン 20ml に懸濁し、−10℃に冷却
した。ピリジン 0.28ml 、オキシ塩化リン 0.24ml を順
次加え、同温度にて15分間撹拌した。酢酸エチル100m
l を加え、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水、各々 5
0ml にて順次洗浄し、無水ボウ硝にて乾燥後、減圧下、
溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、ベンゼン−酢酸エチルにて溶出し、目的
分画の溶媒を減圧下留去し、7-[2-(2-トリチルアミノチ
アゾール-4- イル)-2-トリチルオキシイミノ- アセトア
ミド]-3-(1- メチルエチリデン) アミノオキシメチル-3
- セフェム-4- カルボン酸ピバロイルオキシメチルエス
テル(シン異性体)1.57g を得た。
【0114】 IR(nujol, cm -1)3350, 1790, 1755, 1690 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.17 (s, 9H, -OC(CH 3 ) 3 ) 1.79 (s, 6H, -CH 3×2) 3.55 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.67, 4.89 (ABq, J=12.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.21 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.70〜6.00 (m, 3H, -CO 2 CH 2 -, C 7 -H) 6.59 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 7.00〜7.60 (m, 30H, フェニル×6) 8.69 (br.s, 1H, チアゾールC 2 -NH-) 9.86 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-)
【0115】(2)(1)の化合物 1.27gをアニソール
1.27ml に溶解し、5℃にてトリフルオロ酢酸5.1ml を
加え同温度にて6時間撹拌した。n −ヘキサン200ml 中
に注加し、分離したオイル状物をデカンテーションにて
分離した。得られたオイル状物を酢酸エチル50mlに溶解
し、1%重曹水、飽和食塩水のそれぞれ20mlにて順次洗
浄し、無水ボウ硝にて乾燥後、減圧下、酢酸エチルを留
去した。得られた残渣にジエチルエーテル50mlを加え、
不溶物を濾過し、減圧下、ジエチルエーテルを留去した
後、残渣に酢酸エチル0.46ml、ジエチルエーテル10ml、
次いでイソプロピルエーテル20mlを順次加え、析出晶を
濾取した。得られた結晶を塩化メチレン1ml に溶解し、
5℃にて9.15N-塩化水素イソプロパノール溶液 0.06ml
を加え、イソプロピルエーテル50ml中に注加した。析出
物を濾取し、標題化合物 0.25gを得た。
【0116】 IR(nujol, cm -1)1790, 1755, 1680, 1635 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.16 (s, 9H, -OC(CH 3 ) 3 ) 1.79 (s, 6H, -CH 3×2) 3.58 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.00〜10.00 (br, 3H, -N + H 3) 4.66, 4.86 (ABq, J=13.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.21 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.66〜5.95 (m, 3H, -CO 2 CH 2 -, C 7 -H) 6.85 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 9.67 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-) 12.20 〜12.50 (br, 1H, -OH)
【0117】実施例9 7-[2-(2-アミノチアゾール-4- イル)-2-ヒドロキシイミ
ノ- アセトアミド]-3-メチリデンアミノオキシメチル-3
- セフェム-4- カルボン酸ナトリウム塩(シン異性体) 本化合物は、実施例7に準じて合成した。
【0118】 IR(nujol, cm -1)3400, 3320, 3200, 1765, 1660 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 3.22, 3.43 (ABq, J=18.0Hz, 2H, C 2 -H 2 ) 4.76, 5.10 (ABq, J=13.5Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.00 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.62 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.55, 7.05 (d, d, J=8.0Hz, 2H, =CH 2 ) 6.64 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 6.90〜7.30 (br, 2H, -NH 2 ) 9.39 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-) 11.20 〜12.70 (br, 1H, -OH)
【0119】実施例10 7-[2-(2-アミノチアゾール-4- イル)-2-ヒドロキシイミ
ノ- アセトアミド]-3-(1- アセチルエチリデン) アミノ
オキシメチル-3- セフェム-4- カルボン酸ナトリウム塩
(シン異性体) 本化合物は、実施例7に準じて合成した。
【0120】 IR(nujol, cm -1)3300, 3180, 1765, 1685, 1600 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.83 (s, 3H, -CH 3 ) 2.29 (s, 3H, -COCH 3 ) 3.30, 3.54 (ABq, J=18.0Hz, 2H, C 2 -H 2 ) 5.01, 5.36 (ABq, J=12.0Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.04 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.66 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.64 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 6.85〜7.50 (br, 2H, -NH 2 ) 9.43 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-) 11.60 〜12.60 (br, 1H, -OH)
【0121】実施例11 7-[2-(2-アミノチアゾール-4- イル)-2-ヒドロキシイミ
ノ- アセトアミド]-3-(1- アセチルメチルエチリデン)
アミノオキシメチル-3- セフェム-4- カルボン酸ナトリ
ウム塩(シン異性体) 本化合物は、実施例7に準じて合成した。
【0122】 IR(nujol, cm -1)3200, 1765, 1710, 1670 NMR(DMSO -d 6 , δppm ) 1.77, 1.81 (s,s, 3H, -CH 3 ) 2.12 (s, 3H, -COCH 3 ) 3.25, 3.53 (ABq, J=18.0Hz, 2H, C 2 -H 2 ) 3.35 (br.s, 2H, -CH 2 CO-) 4.71, 5.04 (ABq, J=12.5Hz, 1H, C 3 -CH 2 -) 4.74, 5.07 (ABq, J=12.5Hz, 1H, C 3 -CH 2 -) 4.98 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.62 (d ×d, J=5.0, 8.0Hz, 1H, C 7 -H) 6.64 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 6.80〜7.40 (br, 2H, -NH 2 ) 9.45 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-) 11.40 〜12.80 (br, 1H, -OH)
【0123】実施例12 7-[2-(2-アミノチアゾール-4- イル)-2-ヒドロキシイミ
ノ- アセトアミド]-3-メチリデンアミノオキシメチル-3
- セフェム-4- カルボン酸ピバロイルオキシメチルエス
テル塩酸塩(シン異性体) 本化合物は、実施例8に準じて合成した。
【0124】IR(nujol, cm -1) NMR(DMSO -d 6 , δppm )3275, 3100, 1785, 175
0, 1675, 1635 1.16 (s, 9H, -OC(CH 3 ) 3 ) 3.58 (br.s, 2H, C 2 -H 2 ) 4.00〜9.60 (br, 3H, -N + H 3 ) 4.75, 4.95 (ABq, J=14.0Hz, 2H, C 3 -CH 2 -) 5.23 (d, J=5.0Hz, 1H, C 6 -H) 5.62〜6.00 (m, 3H, -CO 2 CH 2 -, C 7 -H) 6.64, 7.13 (d, d, J=8.0Hz, 2H, =CH 2 ) 6.85 (s, 1H, チアゾールC 5 -H) 9.68 (d, J=8.0Hz, 1H, -CONH-) 12.15 〜12.53 (br, 1H, -OH)
【0125】製剤処方例1 下記の組成よりなる錠剤を、通常の方法で製造した。 実施例8あるいは12の化合物 125mg力価 ポリビニルピロリドン 20mg デンプン 20mg ステアリン酸マグネシウム 2mg
【0126】製剤処方例2 下記の組成よりなる錠剤を、通常の方法で製造した。 実施例8あるいは12の化合物 250mg力価 クエン酸 50mg デンプン 20mg ステアリン酸マグネシウム 3mg
【0127】製剤処方例3 下記の組成よりなる錠剤を、通常の方法で製造した。 実施例8あるいは12の化合物 500mg力価 デンプン 20mg ハイドロキシプロピルセルロース 3mg ステアリン酸マグネシウム 5mg
【0128】製剤処方例4 実施例8あるいは12の化合物および酒石酸を添加混合
し、通常のカプセル充填方法に従いカプセル剤を製造し
た。 実施例8あるいは12の化合物 125mg力価 酒石酸 25mg ステアリン酸マグネシウム 1mg デンプンを加えて全量 300mgとなす
【0129】製剤処方例5 製剤処方例4の方法に準じ、下記の組成のカプセル剤を
製造した。 実施例8あるいは12の化合物 125mg力価 ステアリン酸マグネシウム 2mg 乳糖を加えて全量 200mgとなす
【0130】製剤処方例6 下記の組成に従いドライシロップ剤を製造した。 実施例8あるいは12の化合物 62.5m
g力価 クエン酸 25m
g 砂糖 70m
g カルボキシメチルセルロースナトリウム 20m
【0131】次に本発明化合物の優れた性質を明らかに
するために、以下のようにして抗菌試験および経口吸収
実験を行い、その結果を表1および表2に示した。
【0132】実験例1(抗菌試験) 本発明化合物および対照化合物の、各種細菌に対する最
小発育阻止濃度(MIC)を測定した。
【0133】
【表1】
【0134】実験例2(経口吸収実験) マウス(一群3匹)に本発明化合物20mg/kgを経
口投与し、その際に加水分解された化合物の血清中濃度
を、エシェリヒア・コリを用いてバイオアッセイ法によ
り求めた。
【0135】
【表2】
【0136】
【発明の効果】本発明のセファロスポリン化合物は、グ
ラム陽性菌およびグラム陰性菌に対する抗菌活性や、そ
の一部の化合物の消化管からの吸収性において、従来の
ものよりも一層優れたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、低級アルキル基またはヒドロ
    キシ保護基を、R2 およびR3 は同一または異なって、
    水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ヒドロ
    キシ置換低級アルキル基、アミノ置換低級アルキル基、
    シアノ置換低級アルキル基、アルコキシ置換低級アルキ
    ル基、アシル置換低級アルキル基、アシル基、カルバモ
    イル基、低級アルキル置換カルバモイル基を、またはR
    2 およびR 3 が結合して隣接した炭素と環を形成しても
    よい基を、R4 はカルボキシル基またはエステル化され
    たカルボキシル基を示す。)で表されるセファロスポリ
    ン化合物またはその医薬として許容される塩。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化2】 (式中、R2 およびR3 は同一または異なって、水素原
    子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ヒドロキシ置
    換低級アルキル基、アミノ置換低級アルキル基、シアノ
    置換低級アルキル基、アルコキシ置換低級アルキル基、
    アシル置換低級アルキル基、アシル基、カルバモイル
    基、低級アルキル置換カルバモイル基を、またはR2
    よびR3 が結合して隣接した炭素と環を形成してもよい
    基を、R4 はカルボキシル基またはエステル化されたカ
    ルボキシル基を示す。)で表される7−アミノセファロ
    スポリン化合物またはその医薬として許容される塩。
  3. 【請求項3】 一般式(II) 【化3】 (式中、R2 およびR3 は同一または異なって、水素原
    子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ヒドロキシ置
    換低級アルキル基、アミノ置換低級アルキル基、シアノ
    置換低級アルキル基、アルコキシ置換低級アルキル基、
    アシル置換低級アルキル基、アシル基、カルバモイル
    基、低級アルキル置換カルバモイル基を、またはR2
    よびR3 が結合して隣接した炭素と環を形成してもよい
    基を、R4 はカルボキシル基またはエステル化されたカ
    ルボキシル基を示す。)で表される化合物と、一般式(I
    II) 【化4】 (式中、R1 は水素原子、低級アルキル基またはヒドロ
    キシ保護基を、R5 は水素原子またはアミノ保護基を示
    す。)で表される化合物またはその反応性誘導体とを反
    応させる工程を経るか、 一般式(IV) 【化5】 (式中、R1 、R4 およびR5 はそれぞれ前記と同意
    義。)で表される化合物と一般式(V) 【化6】 (式中、R2 およびR3 はそれぞれ前記と同意義。)で
    表される化合物とを反応させる工程を経るか、 一般式(VI) 【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ前記と
    同意義、Yはハロゲン原子を示す。)で表される化合物
    と、一般式(VII) 【化8】 (式中、R5 は前記と同意義。)で表される化合物とを
    反応させる工程を経るか、 一般式(VIII) 【化9】 (式中、R2 、R3 、R4 およびR5 はそれぞれ前記と
    同意義。)で表される化合物と、一般式(IX) H2 NOR1 (IX) (式中、R1 は前記と同意義。)で表される化合物とを
    反応させる工程を経ることを特徴とする、一般式(I) 【化10】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ前記と
    同意義。)で表されるセファロスポリン化合物またはそ
    の医薬として許容される塩の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10239890B2 (en) 2007-10-09 2019-03-26 Gladius Pharmaceuticals Corporation Broad spectrum beta-lactamase inhibitors

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