JPH06145165A - D−グリセロ−d−タロオクトン酸エステル類およびマンニトール類 - Google Patents
D−グリセロ−d−タロオクトン酸エステル類およびマンニトール類Info
- Publication number
- JPH06145165A JPH06145165A JP3081027A JP8102791A JPH06145165A JP H06145165 A JPH06145165 A JP H06145165A JP 3081027 A JP3081027 A JP 3081027A JP 8102791 A JP8102791 A JP 8102791A JP H06145165 A JPH06145165 A JP H06145165A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- compound
- reaction
- isopropylidene
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 2,6−アンヒドロ−3−デオキシ−D−グ
リセロ−D−タロオクトン酸類(2−デオキシ−β−K
DO類)の合成中間体として有用な化合物の提供。 【構成】 式(1)で表されるD−グリセロ−D−タロ
オクトン酸エステル類、および式(2)で表されるマン
ニトール類。 [式中、Rは水素原子またはC1〜C4のアルキル基を;
R1は低級アルキル基を;Yは水酸基、ヨウ素またはベ
ンジルオキシ基を;Zは水素原子または基−CH
(R2)COOR3を示す。ここでR2は水素原子および
C1〜C4のアルキル基を表し、R3は低級アルキル基を
表す。但しZが水素原子のとき、Yはベンジルオキシ基
を表す。] 【効果】 2,3:5,6−ジ−O−イソプロピリヂン
−D−マンニトールを出発原料として、式(2)のマン
ニトール類を経、式(1)のD−グリセロ−D−タロオ
クトン酸エステル類が得られる。式(1)から優れた殺
菌効果を有する2−デオキシ−β−KDOが製造でき
る。
リセロ−D−タロオクトン酸類(2−デオキシ−β−K
DO類)の合成中間体として有用な化合物の提供。 【構成】 式(1)で表されるD−グリセロ−D−タロ
オクトン酸エステル類、および式(2)で表されるマン
ニトール類。 [式中、Rは水素原子またはC1〜C4のアルキル基を;
R1は低級アルキル基を;Yは水酸基、ヨウ素またはベ
ンジルオキシ基を;Zは水素原子または基−CH
(R2)COOR3を示す。ここでR2は水素原子および
C1〜C4のアルキル基を表し、R3は低級アルキル基を
表す。但しZが水素原子のとき、Yはベンジルオキシ基
を表す。] 【効果】 2,3:5,6−ジ−O−イソプロピリヂン
−D−マンニトールを出発原料として、式(2)のマン
ニトール類を経、式(1)のD−グリセロ−D−タロオ
クトン酸エステル類が得られる。式(1)から優れた殺
菌効果を有する2−デオキシ−β−KDOが製造でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグラム陰性菌に対して優
れた殺菌効果を有することが知られている2,6−アン
ヒドロ−3−デオキシ−D−グリセロ−D−タロオクト
ン酸類(以下、2−デオキシ−β−KDO類と称する)
の合成中間体として有用な新規化合物ならびに該化合物
の製法に関する。
れた殺菌効果を有することが知られている2,6−アン
ヒドロ−3−デオキシ−D−グリセロ−D−タロオクト
ン酸類(以下、2−デオキシ−β−KDO類と称する)
の合成中間体として有用な新規化合物ならびに該化合物
の製法に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は下記式(A)
【化3】 [式中、Rは水素原子およびC1〜C4のアルキル基を示
し、R2は水素原子および低級アルキル基を示す、]の
2−デオキシ−β−KDO類の合成中間体として有用な
下記式(1)
し、R2は水素原子および低級アルキル基を示す、]の
2−デオキシ−β−KDO類の合成中間体として有用な
下記式(1)
【化4】 [式中、R1は低級アルキル基を示し、Rは式(A)と
同義、]のD−グリセロ−D−タロオクトン酸エステル
類ならびに下記式(2)
同義、]のD−グリセロ−D−タロオクトン酸エステル
類ならびに下記式(2)
【化5】 [式中、Yは水酸基、ヨウ素またはベンジルオキシ基
(以下、−OBnともいう)を示し、Zは水素原子また
は基−CH(R)COOR1を示し、RおよびR1は式
(1)と同義、但しZが水素原子のとき、Yはベンジル
オキシ基を表す、]表されるマンニトール類に関する。
(以下、−OBnともいう)を示し、Zは水素原子また
は基−CH(R)COOR1を示し、RおよびR1は式
(1)と同義、但しZが水素原子のとき、Yはベンジル
オキシ基を表す、]表されるマンニトール類に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、式(A)の化合物を合成する方法
としてはいくつかの提案がなされている。それらの一つ
として、例えばD−マンノースから合成できる2,3;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンノフラノ
ースを出発原料とし、ウィツテヒ(Wittig)反応
により炭素鎖をのばし、不飽和結合を接触還元後、カル
ボキシル基のα−位を塩化亜鉛の存在下にヨウ素化し、
分子内環化反応により6員環を構築するという方法があ
る[J.Org.Chem.,52(1987)441
4〜4416]。
としてはいくつかの提案がなされている。それらの一つ
として、例えばD−マンノースから合成できる2,3;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンノフラノ
ースを出発原料とし、ウィツテヒ(Wittig)反応
により炭素鎖をのばし、不飽和結合を接触還元後、カル
ボキシル基のα−位を塩化亜鉛の存在下にヨウ素化し、
分子内環化反応により6員環を構築するという方法があ
る[J.Org.Chem.,52(1987)441
4〜4416]。
【0004】また、この他に3−デオキシ−β−O−マ
ンノ−2−オクチュロピノソニック酸(以下、KDOと
いう)類を原料に用いて、2位を塩素で置換後、ピリジ
ン中、加圧水素下に還元する方法なども提案されている
[J.Org.Chem.,52(1987)3777
〜3784]。
ンノ−2−オクチュロピノソニック酸(以下、KDOと
いう)類を原料に用いて、2位を塩素で置換後、ピリジ
ン中、加圧水素下に還元する方法なども提案されている
[J.Org.Chem.,52(1987)3777
〜3784]。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来提案のうち第1番目の方法は、出発原料が安価で、工
程数も比較的短いという利点はあるが、ヨウ素化の段階
で2位のエピマーが、3:2の比率で生成する。そし
て、比率の小さい方のエピマーは、環化すると不純物を
生成するため、2−デオキシ−β−KDO類の収率が低
下するという問題点がある。
来提案のうち第1番目の方法は、出発原料が安価で、工
程数も比較的短いという利点はあるが、ヨウ素化の段階
で2位のエピマーが、3:2の比率で生成する。そし
て、比率の小さい方のエピマーは、環化すると不純物を
生成するため、2−デオキシ−β−KDO類の収率が低
下するという問題点がある。
【0006】またKDOを原料に用いる方法は、還元反
応において、目的のα対(カルボキシル基がα配置)を
11:1と優先的に与えるため、全収率は高くなるが、
原料のKDOを合成する際に高価なオキサロ酢酸を用い
るという問題があり、大量製造には向かないという欠点
を有しており、更に改善された工業的に有利な製造方法
の確立が強く望まれている。
応において、目的のα対(カルボキシル基がα配置)を
11:1と優先的に与えるため、全収率は高くなるが、
原料のKDOを合成する際に高価なオキサロ酢酸を用い
るという問題があり、大量製造には向かないという欠点
を有しており、更に改善された工業的に有利な製造方法
の確立が強く望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決し得る工業的に有利な式(A)化合物の製造方
法の確立を図るため、鋭意研究を重ねてきた。その結
果、後記式(3)の公知化合物から容易に合成できる前
記式(1)および(2)の化合物が、前記式(A)化合
物の合成中間体として有用であることを発見した。従っ
て、本発明はグラム陰性菌に対して優れた殺菌作用を有
する式(A)化合物の合成中間体として有用な式(1)
および式(2)化合物を提供するにある。
題を解決し得る工業的に有利な式(A)化合物の製造方
法の確立を図るため、鋭意研究を重ねてきた。その結
果、後記式(3)の公知化合物から容易に合成できる前
記式(1)および(2)の化合物が、前記式(A)化合
物の合成中間体として有用であることを発見した。従っ
て、本発明はグラム陰性菌に対して優れた殺菌作用を有
する式(A)化合物の合成中間体として有用な式(1)
および式(2)化合物を提供するにある。
【0008】本発明によれば、式(1)および式(2)
化合物の合成は、後記式(3)の2,3;5,6−ジ−
O−イソプロピリデン−D−マンニトールをベンジルハ
ライド(BnX)と反応させて前記式(2)に包含され
る後記式(2)−4のエーテルマンニトール類を形成さ
せる工程[以下、(a)工程と称する]:該式(2)−
4化合物を2−ハロゲン化酢酸エステル類[XCH
(R)COOR1]と反応させて式(2)に包含される
後記式(2)−3のエステルマンニトール類を形成させ
る工程[以下、(b)工程と称する]:該式(2)−3
化合物を加水素分解させて式(2)に包含される後記式
(2)−2のヒドロキシマンニトール類を形成させる工
程[以下、(c)工程と称する]:該式(2)−2化合
物をヨウ素化反応させて式(2)に包含される後記式
(2)−1のヨウ素マンニトール類を形成させる工程
[以下、(d)工程と称する]:該式(2)−1化合物
を環化反応させて前記式(1)のD−グリセロ−D−タ
ロオクトン酸エステル類を形成させる工程[以下、
(e)工程と称する]からなる。更に、本発明は式
(1)の化合物から容易に誘導できる前記式(A)の2
−デオキシ−β−KDO類を形成させる発明も包含して
いる。
化合物の合成は、後記式(3)の2,3;5,6−ジ−
O−イソプロピリデン−D−マンニトールをベンジルハ
ライド(BnX)と反応させて前記式(2)に包含され
る後記式(2)−4のエーテルマンニトール類を形成さ
せる工程[以下、(a)工程と称する]:該式(2)−
4化合物を2−ハロゲン化酢酸エステル類[XCH
(R)COOR1]と反応させて式(2)に包含される
後記式(2)−3のエステルマンニトール類を形成させ
る工程[以下、(b)工程と称する]:該式(2)−3
化合物を加水素分解させて式(2)に包含される後記式
(2)−2のヒドロキシマンニトール類を形成させる工
程[以下、(c)工程と称する]:該式(2)−2化合
物をヨウ素化反応させて式(2)に包含される後記式
(2)−1のヨウ素マンニトール類を形成させる工程
[以下、(d)工程と称する]:該式(2)−1化合物
を環化反応させて前記式(1)のD−グリセロ−D−タ
ロオクトン酸エステル類を形成させる工程[以下、
(e)工程と称する]からなる。更に、本発明は式
(1)の化合物から容易に誘導できる前記式(A)の2
−デオキシ−β−KDO類を形成させる発明も包含して
いる。
【0009】本発明の式(2)化合物および式(1)化
合物を合成する各工程を反応式で示すと以下のように表
すことができる。
合物を合成する各工程を反応式で示すと以下のように表
すことができる。
【0010】
【化6】 [上記反応工程図において、Bnはベンジル基、TPP
はトリフェニルホスフィンおよびLDAはリチウムジイ
ソプロピルアミドを示し、RおよびR1は式(A)同義
であり、Xはハロゲンを示す、]
はトリフェニルホスフィンおよびLDAはリチウムジイ
ソプロピルアミドを示し、RおよびR1は式(A)同義
であり、Xはハロゲンを示す、]
【0011】上記反応工程図に従って各工程の製造法を
詳細に説明する。(a)工程 前記式(3)の化合物から式(2)の化合物に包含され
る前記式(2)−4の化合物を合成する反応は、式
(3)化合物を有機溶媒中、金属水素化物の存在下にハ
ロゲン化ベンジルと反応させることにより容易に実施で
きる。出発原料の式(3)の化合物は、市場で入手でき
るほか、D−マンノースから公知の方法により容易に製
造できる。
詳細に説明する。(a)工程 前記式(3)の化合物から式(2)の化合物に包含され
る前記式(2)−4の化合物を合成する反応は、式
(3)化合物を有機溶媒中、金属水素化物の存在下にハ
ロゲン化ベンジルと反応させることにより容易に実施で
きる。出発原料の式(3)の化合物は、市場で入手でき
るほか、D−マンノースから公知の方法により容易に製
造できる。
【0012】上記反応の反応時間ならびに反応温度は、
適宜に選択することができ、例えば、約−10℃〜約5
0℃の温度範囲で約0.1〜約2時間程度で行えばよ
い。この反応に用いるハロゲン化ベンジルのハロゲンと
しては、例えば、フッ素、塩素、臭素などを挙げること
ができ、これらハロゲン化ベンジルの使用量は、前記式
(3)化合物1モルに対して、例えば約1〜約5モル程
度の範囲が好ましい。
適宜に選択することができ、例えば、約−10℃〜約5
0℃の温度範囲で約0.1〜約2時間程度で行えばよ
い。この反応に用いるハロゲン化ベンジルのハロゲンと
しては、例えば、フッ素、塩素、臭素などを挙げること
ができ、これらハロゲン化ベンジルの使用量は、前記式
(3)化合物1モルに対して、例えば約1〜約5モル程
度の範囲が好ましい。
【0013】金属水素化物としては、例えば水素化ナト
リウムなどを挙げることができ、その使用量には特別な
制限はなく、式(3)化合物1モルに対して、例えば約
1〜約2モル程度の範囲が適当である。更に、使用され
る有機溶媒は、反応に対して不活性な溶媒であればよ
く、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、トル
エン、ベンゼン、キシレンなどを例示できる。これら溶
媒の使用量は、適宜に選択すればよく、例えば式(3)
化合物に対して約10〜約100重量倍程度の使用量が
好ましい。反応終了後は、常法に従って生成物を洗浄、
抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィーのごとき精製手
段を用いることにより、本発明の新規な前記式(2)−
4で表される1−O−ベンジル−2,3;5,6−ジ−
O−イソプロピリデン−D−マンニトールが得られる。
リウムなどを挙げることができ、その使用量には特別な
制限はなく、式(3)化合物1モルに対して、例えば約
1〜約2モル程度の範囲が適当である。更に、使用され
る有機溶媒は、反応に対して不活性な溶媒であればよ
く、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、トル
エン、ベンゼン、キシレンなどを例示できる。これら溶
媒の使用量は、適宜に選択すればよく、例えば式(3)
化合物に対して約10〜約100重量倍程度の使用量が
好ましい。反応終了後は、常法に従って生成物を洗浄、
抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィーのごとき精製手
段を用いることにより、本発明の新規な前記式(2)−
4で表される1−O−ベンジル−2,3;5,6−ジ−
O−イソプロピリデン−D−マンニトールが得られる。
【0014】(b)工程 上述のようにして得られる式(2)−4の化合物から式
(2)の化合物に包含される前記式(2)−3の化合物
を合成する反応は、式(2)−4化合物を有機溶媒中、
金属水素化物の存在下に2−ハロゲン化酢酸エステル類
と反応させることにより容易に実施できる。
(2)の化合物に包含される前記式(2)−3の化合物
を合成する反応は、式(2)−4化合物を有機溶媒中、
金属水素化物の存在下に2−ハロゲン化酢酸エステル類
と反応させることにより容易に実施できる。
【0015】上記反応に用いる2−ハロゲン化酢酸エス
テル類[XCH(R)COOR1]は、2位にアルキル
置換されていてもよい2−ハロゲン化酢酸の低級アルキ
ルエステル類であり、具体的には2−ハロゲン化酢酸、
2−ハロゲン化プロピオン酸、2−ハロゲン化ブタノイ
ック酸、2−ハロゲン化ペンタノイック酸、2−ハロゲ
ン化ヘキサノイック酸などの低級アルキルエステル類で
ある。該エステルの使用量は、前記式(2)−4化合物
1モルに対して、例えば約1〜約5モル程度の範囲で十
分である。
テル類[XCH(R)COOR1]は、2位にアルキル
置換されていてもよい2−ハロゲン化酢酸の低級アルキ
ルエステル類であり、具体的には2−ハロゲン化酢酸、
2−ハロゲン化プロピオン酸、2−ハロゲン化ブタノイ
ック酸、2−ハロゲン化ペンタノイック酸、2−ハロゲ
ン化ヘキサノイック酸などの低級アルキルエステル類で
ある。該エステルの使用量は、前記式(2)−4化合物
1モルに対して、例えば約1〜約5モル程度の範囲で十
分である。
【0016】また、この反応で用いる金属水素化物は、
例えば水素化ナトリウムなどを挙げることができ、その
使用量には特に限定はなく、式(2)−4化合物1モル
に対して、例えば約1〜約2モル程度の範囲であればよ
い。
例えば水素化ナトリウムなどを挙げることができ、その
使用量には特に限定はなく、式(2)−4化合物1モル
に対して、例えば約1〜約2モル程度の範囲であればよ
い。
【0017】反応時間ならびに反応温度は、反応条件に
より適宜選択でき、例えば約−10℃〜約100℃の温
度範囲で約0.1〜約2時間程度で行うことができる。
更に、使用しうる有機溶媒は反応不活性な溶媒であれば
よく、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ
ド、トルエン、ベンゼン、キシレンなどを例示できる。
これら溶媒の使用量は、例えば式(3)化合物に対して
約10〜約100重量倍程度の使用量が好ましい。反応
終了後、例えば生成物を洗浄、抽出、蒸留、カラムクロ
マトグラフィーのごとき精製手段を用いることにより、
本発明の新規な前記式(2)−3で表されるエステルマ
ンニトール類が好収率で得られる。
より適宜選択でき、例えば約−10℃〜約100℃の温
度範囲で約0.1〜約2時間程度で行うことができる。
更に、使用しうる有機溶媒は反応不活性な溶媒であれば
よく、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ
ド、トルエン、ベンゼン、キシレンなどを例示できる。
これら溶媒の使用量は、例えば式(3)化合物に対して
約10〜約100重量倍程度の使用量が好ましい。反応
終了後、例えば生成物を洗浄、抽出、蒸留、カラムクロ
マトグラフィーのごとき精製手段を用いることにより、
本発明の新規な前記式(2)−3で表されるエステルマ
ンニトール類が好収率で得られる。
【0018】このようにして得られる式(2)−3化合
物は、1−O−ベンジル−4−O−アルコキシカルボニ
ルエチル−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−マンニトールおよび1−O−ベンジル−4−O−
2−アルキルアルコキシカルボニルエチル−2,3;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール
を包含する。これら化合物のアルコキシ基(OR1)の
具体例としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロ
ピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基などの低級アルコキシ基を挙げることが
でき、またアルキル基(R)の具体例としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのC1
〜C4のアルキル基を挙げることができる。
物は、1−O−ベンジル−4−O−アルコキシカルボニ
ルエチル−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−マンニトールおよび1−O−ベンジル−4−O−
2−アルキルアルコキシカルボニルエチル−2,3;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール
を包含する。これら化合物のアルコキシ基(OR1)の
具体例としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロ
ピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基などの低級アルコキシ基を挙げることが
でき、またアルキル基(R)の具体例としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのC1
〜C4のアルキル基を挙げることができる。
【0019】(c)工程 式(2)−3の化合物を有機溶媒中、パラジウム触媒と
接触させることにより式(2)の化合物に包含される新
規な前記式(2)−2で表されるヒドロキシマンニトー
ル類を合成できる。
接触させることにより式(2)の化合物に包含される新
規な前記式(2)−2で表されるヒドロキシマンニトー
ル類を合成できる。
【0020】反応時間は反応温度によっても異なるが、
例えば約0℃〜約80℃の温度範囲で約1〜約5時間程
度で実施できる。上記反応で使用するパラジウム触媒と
しては、例えば水酸化パラジウム、パラジウムカーボン
などを例示できる。これら触媒の使用量は、前記式
(2)−3化合物1モルに対して、例えば約0.1〜約
0.001モル程度が好ましい。
例えば約0℃〜約80℃の温度範囲で約1〜約5時間程
度で実施できる。上記反応で使用するパラジウム触媒と
しては、例えば水酸化パラジウム、パラジウムカーボン
などを例示できる。これら触媒の使用量は、前記式
(2)−3化合物1モルに対して、例えば約0.1〜約
0.001モル程度が好ましい。
【0021】また、有機溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール、酢酸エチルなどを例示でき、該溶媒の
使用量は、適宜に選択すればよく、例えば式(2)−3
化合物に対して約1〜約30重量倍程度を挙げることが
できる。反応終了後は、常法に従って生成物を各種の分
離・精製手段を用いて本発明の新規な前記式(2)−2
で表されるヒドロキシマンニトール類が好収率で得られ
る。
ル、エタノール、酢酸エチルなどを例示でき、該溶媒の
使用量は、適宜に選択すればよく、例えば式(2)−3
化合物に対して約1〜約30重量倍程度を挙げることが
できる。反応終了後は、常法に従って生成物を各種の分
離・精製手段を用いて本発明の新規な前記式(2)−2
で表されるヒドロキシマンニトール類が好収率で得られ
る。
【0022】上述の式(2)−2化合物は、4−O−ア
ルコキシカルボニルエチル−2,3;5,6−ジ−O−
イソプロピリデン−D−マンニトールおよび4−O−2
−アルキルアルコキシカルボニルエチル−2,3;5,
6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトールを包
含する。これら化合物のアルコキシ基およびアルキル基
の具体例としては、式(2)−3の化合物で例示したと
同様の基を挙げることができる。
ルコキシカルボニルエチル−2,3;5,6−ジ−O−
イソプロピリデン−D−マンニトールおよび4−O−2
−アルキルアルコキシカルボニルエチル−2,3;5,
6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトールを包
含する。これら化合物のアルコキシ基およびアルキル基
の具体例としては、式(2)−3の化合物で例示したと
同様の基を挙げることができる。
【0023】(d)工程 前記式(2)−2の化合物から式(2)の化合物に包含
される前記式(2)−1のヨウ素マンニトール類を合成
するには、該式(2)−2の化合物を有機溶媒中、TP
Pおよびイミダゾールの存在下にヨウ素と反応させるこ
とにより実施できる。
される前記式(2)−1のヨウ素マンニトール類を合成
するには、該式(2)−2の化合物を有機溶媒中、TP
Pおよびイミダゾールの存在下にヨウ素と反応させるこ
とにより実施できる。
【0024】上記反応は、例えば約0℃〜約50℃程度
の反応温度ならびに約5〜約20時間程度の反応時間で
行うことができる。ヨウ素の使用量は、前記式(2)−
2の化合物1モルに対して、等モル以上、例えば約1.
5〜約3モル程度の範囲をより好ましく示すことができ
る。
の反応温度ならびに約5〜約20時間程度の反応時間で
行うことができる。ヨウ素の使用量は、前記式(2)−
2の化合物1モルに対して、等モル以上、例えば約1.
5〜約3モル程度の範囲をより好ましく示すことができ
る。
【0025】また、この反応に使用するTPPの使用量
は、式(2)−2の化合物1モルに対して、例えば約
1.1〜約2.0モル程度を例示することができ、同様
にイミダゾールは、例えば約1.1〜約5.0モル程度
の範囲を好ましく挙げることができる。
は、式(2)−2の化合物1モルに対して、例えば約
1.1〜約2.0モル程度を例示することができ、同様
にイミダゾールは、例えば約1.1〜約5.0モル程度
の範囲を好ましく挙げることができる。
【0025】更に、この反応に使用する有機溶媒として
は、例えばジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、
クロロホルムなどを例示することができる。これら溶媒
は、式(2)−2の化合物に対して約5〜約50重量倍
程度の使用量が好ましい。反応後は、常法に従って生成
物を分離・精製して前記式(2)−1で表されるヨウ素
マンニトール類が好収率で得られる。
は、例えばジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、
クロロホルムなどを例示することができる。これら溶媒
は、式(2)−2の化合物に対して約5〜約50重量倍
程度の使用量が好ましい。反応後は、常法に従って生成
物を分離・精製して前記式(2)−1で表されるヨウ素
マンニトール類が好収率で得られる。
【0026】このようにして合成することのできる式
(2)−1の化合物は、1−デオキシ−4−O−アルコ
キシカルボニルエチル−1−ヨウ化−2,3;5,6−
ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトールおよび1
−デオキシ−4−O−2−アルキルアルコキシカルボニ
ルエチル−1−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソ
プロピリデン−D−マンニトールを包含する。これら化
合物のアルコキシ基およびアルキル基の具体例として
は、式(2)−3の化合物で例示したと同様の基を示す
ことができる。
(2)−1の化合物は、1−デオキシ−4−O−アルコ
キシカルボニルエチル−1−ヨウ化−2,3;5,6−
ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトールおよび1
−デオキシ−4−O−2−アルキルアルコキシカルボニ
ルエチル−1−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソ
プロピリデン−D−マンニトールを包含する。これら化
合物のアルコキシ基およびアルキル基の具体例として
は、式(2)−3の化合物で例示したと同様の基を示す
ことができる。
【0027】(e)工程 前記式(2)−1の化合物を有機溶媒中、LDAと接触
させ環化することにより本発明の新規な前記式(1)で
表されるD−グリセロ−D−タロオクトン酸エステル類
が合成される。
させ環化することにより本発明の新規な前記式(1)で
表されるD−グリセロ−D−タロオクトン酸エステル類
が合成される。
【0028】反応時間は反応温度によっても異なるが、
例えば約−75℃〜約0℃の温度範囲で約1〜約10時
間程度で行うことができる。上記反応に用いるLDAの
使用量は、前記式(2)−1化合物1モルに対して、例
えば約1.0〜約2.0モル程度の範囲あればよく、ま
た、この反応に使用される有機溶媒は、反応に対して不
活性な溶媒であればよい。このような溶媒としては、例
えばテトラヒドロフランなどを例示することができ、該
溶媒の使用量としては、例えば式(2)−1化合物に対
して約10〜約50重量倍程度を挙げることができる。
反応終了後は、常法に従って生成物を洗浄、抽出、蒸
留、カラムクロマトグラフィーのごとき精製手段を用い
て前記式(1)の化合物を好収率に得ることができる。
例えば約−75℃〜約0℃の温度範囲で約1〜約10時
間程度で行うことができる。上記反応に用いるLDAの
使用量は、前記式(2)−1化合物1モルに対して、例
えば約1.0〜約2.0モル程度の範囲あればよく、ま
た、この反応に使用される有機溶媒は、反応に対して不
活性な溶媒であればよい。このような溶媒としては、例
えばテトラヒドロフランなどを例示することができ、該
溶媒の使用量としては、例えば式(2)−1化合物に対
して約10〜約50重量倍程度を挙げることができる。
反応終了後は、常法に従って生成物を洗浄、抽出、蒸
留、カラムクロマトグラフィーのごとき精製手段を用い
て前記式(1)の化合物を好収率に得ることができる。
【0029】上述の方法で合成できる式(1)の化合物
には、低級アルキル−2,6−アンヒドロ−3−デオキ
シ−4,5,;7,8−ジ−O−イソプロピリデン−D
−グリセロ−D−タロ−オクトネートおよび低級アルキ
ル2−アルキル−2,6−アンヒドロ−3−デオキシ−
4,5,;7,8−ジ−O−イソプロピリデン−D−グ
リセロ−D−タロ−オクトネートが包含される。これら
化合物の低級アルキル(R1)としてはメチル基、エチ
ル基などを挙げることができ、またアルキル(R)の具
体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などのC1〜C4のアルキル基を例示するこ
とができる。
には、低級アルキル−2,6−アンヒドロ−3−デオキ
シ−4,5,;7,8−ジ−O−イソプロピリデン−D
−グリセロ−D−タロ−オクトネートおよび低級アルキ
ル2−アルキル−2,6−アンヒドロ−3−デオキシ−
4,5,;7,8−ジ−O−イソプロピリデン−D−グ
リセロ−D−タロ−オクトネートが包含される。これら
化合物の低級アルキル(R1)としてはメチル基、エチ
ル基などを挙げることができ、またアルキル(R)の具
体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などのC1〜C4のアルキル基を例示するこ
とができる。
【0030】上述のごとく式(3)の化合物を出発原料
とし、式(2)の化合物を経由して合成できる式(1)
の化合物を、例えば下記反応式に示す方法により、グラ
ム陰性菌に対して優れた殺菌効果を有する式(A)で表
される2−デオキシ−β−KDO類に誘導することがで
きる。
とし、式(2)の化合物を経由して合成できる式(1)
の化合物を、例えば下記反応式に示す方法により、グラ
ム陰性菌に対して優れた殺菌効果を有する式(A)で表
される2−デオキシ−β−KDO類に誘導することがで
きる。
【0031】
【化7】 式中、R、R1およびR2は前記したと同義、
【0032】式(1)の化合物を式(A)の化合物に誘
導するには、上記反応式に従って、以下に説明する方法
により容易に行うことができる。例えば、式(1)の化
合物をエタノールなどの有機溶媒とトリフロロ酢酸のご
とき酸の混合溶液に窒素気流下に溶解させ、約3時間撹
拌し、減圧下に溶媒のエタノールを留去する。留去後、
さらにエタノールを加え、同様の操作を数回繰り返す。
NMRでイソプロピリデン基が完全にはずれていること
を確認した後、残渣を水酸化ナトリウムなどで塩基性に
した後、Dowex50などの水素イオン交換樹脂で中
和する。樹脂は濾過して除き、濃縮した濾液をカラムク
ロマトで精製することにより、定量的に式(A)の化合
物を合成することができる。
導するには、上記反応式に従って、以下に説明する方法
により容易に行うことができる。例えば、式(1)の化
合物をエタノールなどの有機溶媒とトリフロロ酢酸のご
とき酸の混合溶液に窒素気流下に溶解させ、約3時間撹
拌し、減圧下に溶媒のエタノールを留去する。留去後、
さらにエタノールを加え、同様の操作を数回繰り返す。
NMRでイソプロピリデン基が完全にはずれていること
を確認した後、残渣を水酸化ナトリウムなどで塩基性に
した後、Dowex50などの水素イオン交換樹脂で中
和する。樹脂は濾過して除き、濃縮した濾液をカラムク
ロマトで精製することにより、定量的に式(A)の化合
物を合成することができる。
【0033】以下に本発明の式(2)および式(1)の
化合物の合成方法を実施例を挙げて詳細に説明する。
化合物の合成方法を実施例を挙げて詳細に説明する。
【0034】
【実施例1】1−O−ベンジル−2,3;5,6−ジ−O−イソプロ
ピリデン−D−マンニトール[(2)−4の化合物]の
合成。 2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マン
ニトール500mg(1.9ミリモル)を乾燥したN,
N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと称する)5
0mlに溶かし、水素化ナトリウム76mg(1.05
等量)を氷冷下で加えた。氷冷下で10分間、次いで室
温下で20分間撹拌した後、臭化ベンジル411mg
(1.2等量)を滴下した。5分後、反応終了をTLC
で確認(Rf=0.50/ベンゼン:酢酸エチル=3:
1)した後、氷冷下、メタノールを滴下し、反応を停止
した。
ピリデン−D−マンニトール[(2)−4の化合物]の
合成。 2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マン
ニトール500mg(1.9ミリモル)を乾燥したN,
N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと称する)5
0mlに溶かし、水素化ナトリウム76mg(1.05
等量)を氷冷下で加えた。氷冷下で10分間、次いで室
温下で20分間撹拌した後、臭化ベンジル411mg
(1.2等量)を滴下した。5分後、反応終了をTLC
で確認(Rf=0.50/ベンゼン:酢酸エチル=3:
1)した後、氷冷下、メタノールを滴下し、反応を停止
した。
【0035】反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出
した。酢酸エチル層は、少量の飽和食塩水で繰り返し洗
い、DMFを除いた。酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで
除水した後、減圧蒸留、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ベンゼン:酢酸エチル=9:1)にて精製して
純粋な標記の式(2)−4の化合物571mg(収率=
85%)を得た。
した。酢酸エチル層は、少量の飽和食塩水で繰り返し洗
い、DMFを除いた。酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで
除水した後、減圧蒸留、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ベンゼン:酢酸エチル=9:1)にて精製して
純粋な標記の式(2)−4の化合物571mg(収率=
85%)を得た。
【0036】 [α]D=−11.6(c=0.3,CHCl3)1 H-NMR(400MHz/CDCl3) δ(ppm)1.34,1.37,1.39,1.51(12H,4S,2CMc2),2.81(1H,b
r.d,JOH.4=7.1Hz,4-OH), 3.50(1H,br.t,J4.3or5=6.8H
z,J4.3or5<1Hz,H-4),3.75(1H,dd,J1a.1b=10.5Hz,J
1a.2=4.9Hz,H-1a),3.82(1H,dd,J1b.2=4.6Hz,H-1b),3.96
-4.12(3H,H-6a,H-6b,h -5),4.36-4.45(2H,H-2,H-3),4.
60(2H,s,-OCH2 Ph),7.27-7.38(5h,M,Ph)
r.d,JOH.4=7.1Hz,4-OH), 3.50(1H,br.t,J4.3or5=6.8H
z,J4.3or5<1Hz,H-4),3.75(1H,dd,J1a.1b=10.5Hz,J
1a.2=4.9Hz,H-1a),3.82(1H,dd,J1b.2=4.6Hz,H-1b),3.96
-4.12(3H,H-6a,H-6b,h -5),4.36-4.45(2H,H-2,H-3),4.
60(2H,s,-OCH2 Ph),7.27-7.38(5h,M,Ph)
【0037】
【実施例2】1−O−ベンジル−4−O−エトキシカルボニルメチル
−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マ
ンニトール[(2)−3の化合物]の合成。 1−O−ベンジル−2,3;5,6−ジ−O−イソプロ
ピリデン−D−マンニトール3.6g(10.4ミリモ
ル)を乾燥したテトラヒドロフランに溶かし、水素化ナ
トリウム480mg(1.15等量)を加え、1時間還
流した。0℃まで冷却後、2−ブロモ酢酸エチル1.8
ml(1.5等量)を滴下した。室温で6時間撹拌後、
0℃として、エタノールを滴下して反応を停止した(R
f=0.64/ベンゼン:酢酸エチル=3:1)。
−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マ
ンニトール[(2)−3の化合物]の合成。 1−O−ベンジル−2,3;5,6−ジ−O−イソプロ
ピリデン−D−マンニトール3.6g(10.4ミリモ
ル)を乾燥したテトラヒドロフランに溶かし、水素化ナ
トリウム480mg(1.15等量)を加え、1時間還
流した。0℃まで冷却後、2−ブロモ酢酸エチル1.8
ml(1.5等量)を滴下した。室温で6時間撹拌後、
0℃として、エタノールを滴下して反応を停止した(R
f=0.64/ベンゼン:酢酸エチル=3:1)。
【0038】酢酸を数滴加えて、液性を弱酸性とした
後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗い、硫酸ナ
トリウムで乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ベンゼン:酢酸エチル=10:1)にて精製して純
粋な標記の式(2)−3の化合物3.49g(収率=7
8%)を得た。
後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗い、硫酸ナ
トリウムで乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ベンゼン:酢酸エチル=10:1)にて精製して純
粋な標記の式(2)−3の化合物3.49g(収率=7
8%)を得た。
【0039】 [α]D=+16.8(c=1.3,CHCl3)1 H-NMR(400MHz/CDCl3) δ(ppm)1.27,(3H,t,JCH3.CH2=7OHz,OCH2 CH3),1.30,1.3
4,1.49(12H,2S,2CMe2), 3.63(1H,dd,J1a.1b=9.5Hz,J
1a.2=6.2Hz,H-1a),3.70(1H,dd,J1b.2=5.1Hz,H-1b), 3.
75(1H,dd,J4.3or5=4.8,J4.3or5=5.5Hz,H-4),4.05-4.09
(2H,H-6a,H-6b),4.11 -4.20(4H,H-3,H-5,OCH2 CH3),4.
21-4.40[3H,(4.23,4.38,ABq,JHCH=16.5Hz,OCH 2 CO2E
t),(4.35,m,H-2)],4.54,4.54(2H,ABq,JHCH=12.1Hz,OCH2
Ph),7.27-7.53 (5H,m,Ph)
4,1.49(12H,2S,2CMe2), 3.63(1H,dd,J1a.1b=9.5Hz,J
1a.2=6.2Hz,H-1a),3.70(1H,dd,J1b.2=5.1Hz,H-1b), 3.
75(1H,dd,J4.3or5=4.8,J4.3or5=5.5Hz,H-4),4.05-4.09
(2H,H-6a,H-6b),4.11 -4.20(4H,H-3,H-5,OCH2 CH3),4.
21-4.40[3H,(4.23,4.38,ABq,JHCH=16.5Hz,OCH 2 CO2E
t),(4.35,m,H-2)],4.54,4.54(2H,ABq,JHCH=12.1Hz,OCH2
Ph),7.27-7.53 (5H,m,Ph)
【0040】
【実施例3】1−O−ベンジル−4−O−(1−エトキシカルボニル
エチル)−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−マンニトール[(2)−3の化合物]の合成。 実施例2において、2−ブロモ酢酸エチルの代わりに2
−ブロモプロピオン酸エチルを用いた以外は、実施例2
の方法に準じて純粋な標記の式(2)−3の化合物を合
成した(収率=92%)を得た。
エチル)−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−マンニトール[(2)−3の化合物]の合成。 実施例2において、2−ブロモ酢酸エチルの代わりに2
−ブロモプロピオン酸エチルを用いた以外は、実施例2
の方法に準じて純粋な標記の式(2)−3の化合物を合
成した(収率=92%)を得た。
【0041】 [α]D=−10.1(c=0.4,CHCl3)1 H-NMR(400MHz/CDCl3) δ(ppm) 1.24-1.44[15H,1.28,1.31,1.37,1.44(S×4,2CM
e2),1.26,t,JCH2.CH3=7. 3Hz,OCH2 CH3),1.40(d,JCH.
CH3=7.0,OCHCH3)],3.70(1H,dd,J1a.2=6.6,J1a,1b= 9.
9,H-1a),3.81(1H,dd,J1b.2=4.8,H-1b),3.80(1H,dd,J4.5
=4.0,J4.3=6.2,H-4), 3.95(1H,dd,J6a.5=7.3,J6a.6b=
8.4,H-6a),4.04(1H,dd,J6b.5=7.0,H-6b,4.05(1 H,dd,J
3.2=6.2,H-3),4.13-4.21(3H,m,H-5,OCH2 CH3 ),4.32(1
H,ddd,H-2),4.41 (1H,q,OCHCH3),4.57,4.61(2H,Aq,J
HCH=12.1,OCH2 Ph),7.27-7.52(5H,m,Ph)
e2),1.26,t,JCH2.CH3=7. 3Hz,OCH2 CH3),1.40(d,JCH.
CH3=7.0,OCHCH3)],3.70(1H,dd,J1a.2=6.6,J1a,1b= 9.
9,H-1a),3.81(1H,dd,J1b.2=4.8,H-1b),3.80(1H,dd,J4.5
=4.0,J4.3=6.2,H-4), 3.95(1H,dd,J6a.5=7.3,J6a.6b=
8.4,H-6a),4.04(1H,dd,J6b.5=7.0,H-6b,4.05(1 H,dd,J
3.2=6.2,H-3),4.13-4.21(3H,m,H-5,OCH2 CH3 ),4.32(1
H,ddd,H-2),4.41 (1H,q,OCHCH3),4.57,4.61(2H,Aq,J
HCH=12.1,OCH2 Ph),7.27-7.52(5H,m,Ph)
【0042】
【実施例4】4−O−エトキシカルボニルメチル−2,3;5,6−
ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール[(2)
−2の化合物]の合成。 1−O−ベンジル−4−O−エトキシカルボニルメチル
−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マ
ンニトール700mg(1.6ミリモル)をメタノール
20mlに溶かし、触媒量の水酸化パラジウムを加え
て、水素雰囲気下、45分間振とうした。反応終了をT
LCで確認(Rf=0.43/ベンゼン:酢酸エチル=
1:1)した後、反応液を濾過し、減圧濃縮後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(2.5×5.0cm;
ベンゼン:酢酸エチル=1:1)にて精製して純粋な標
記の式(2)−2の化合物539mg(収率=97%)
を得た。
ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール[(2)
−2の化合物]の合成。 1−O−ベンジル−4−O−エトキシカルボニルメチル
−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マ
ンニトール700mg(1.6ミリモル)をメタノール
20mlに溶かし、触媒量の水酸化パラジウムを加え
て、水素雰囲気下、45分間振とうした。反応終了をT
LCで確認(Rf=0.43/ベンゼン:酢酸エチル=
1:1)した後、反応液を濾過し、減圧濃縮後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(2.5×5.0cm;
ベンゼン:酢酸エチル=1:1)にて精製して純粋な標
記の式(2)−2の化合物539mg(収率=97%)
を得た。
【0043】 [α]D=+56.6(c=0.7,CHCl3)1 H-NMR(400MHz/CDCl3) δ(ppm)1.29,(3H,t,JCH3.CH2=7.2Hz,OCH2 CH3),1.34,1.
36,1.43,1.50(12H,4S,2 CMe2),2.53(1H,br.1-OH),3.67
(1H,br.dd,J1a.1b=11.4Hz,J1a.2=6.2Hz),3.78-3. 84(2
H,H-1b,H-4),4.08-4.27(7H,H-2,H-3,H-5,H-6a,H-6b,OCH
2 CH3),4.36,4.41 7(2H,ABq,JHCH=16.5Hz,OCH2 CO2Et)
36,1.43,1.50(12H,4S,2 CMe2),2.53(1H,br.1-OH),3.67
(1H,br.dd,J1a.1b=11.4Hz,J1a.2=6.2Hz),3.78-3. 84(2
H,H-1b,H-4),4.08-4.27(7H,H-2,H-3,H-5,H-6a,H-6b,OCH
2 CH3),4.36,4.41 7(2H,ABq,JHCH=16.5Hz,OCH2 CO2Et)
【0044】
【実施例5】4−O−(1−エトキシカルボニルエチル)−2,3;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール
[(2)−2の化合物]の合成。 実施例4において、1−O−ベンジル−4−O−エトキ
シカルボニルメチル−2,3;5,6−ジ−O−イソプ
ロピリデン−D−マンニトールの代わりに1−O−ベン
ジル−4−O−エトキシカルボニルエチル−2,3;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール
を用いた以外は、実施例4の方法に準じて純粋な標記の
式(2)−2の化合物を合成した(収率=97%)。
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール
[(2)−2の化合物]の合成。 実施例4において、1−O−ベンジル−4−O−エトキ
シカルボニルメチル−2,3;5,6−ジ−O−イソプ
ロピリデン−D−マンニトールの代わりに1−O−ベン
ジル−4−O−エトキシカルボニルエチル−2,3;
5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール
を用いた以外は、実施例4の方法に準じて純粋な標記の
式(2)−2の化合物を合成した(収率=97%)。
【0045】 [α]D=+10.9(c=0.4,CHCl3)1 H-NMR(400MHz/CDCl3) δ(ppm)1.28,(3H,t,JCH3.CH2=7.0Hz,OCH2 CH3),1.32-1.
45,[15H,1.32,1.45(sx2, 2CMe2),1.38(d,JCH3.CH=7.0,
OCHCH3),2.85(1H,br.S,1-OH),3.72(1H,br,dd,J1a .1b=
11.4,J1a.2=5.9,J1a.OH<1,H-1a),3.92-4.02[3H,3.94(b
r.dd,J1b.2=5.9J1b .OH<1,H-1b),3.97(dd,J6a.5=7.0,J
6a.6b=8.4,H-6a),4.01(dd,J4.5=4.4,J4.3=5. 9,H-4),
4.10-4.28[6H,4.12(dd,J6b.5=7.0,H-6b),4.15(t,J3.2=
6.2,H-3),H-5,O CH2 CH3,4.26(ddd,H-2],4.50(1H,q,OC
HCH3)
45,[15H,1.32,1.45(sx2, 2CMe2),1.38(d,JCH3.CH=7.0,
OCHCH3),2.85(1H,br.S,1-OH),3.72(1H,br,dd,J1a .1b=
11.4,J1a.2=5.9,J1a.OH<1,H-1a),3.92-4.02[3H,3.94(b
r.dd,J1b.2=5.9J1b .OH<1,H-1b),3.97(dd,J6a.5=7.0,J
6a.6b=8.4,H-6a),4.01(dd,J4.5=4.4,J4.3=5. 9,H-4),
4.10-4.28[6H,4.12(dd,J6b.5=7.0,H-6b),4.15(t,J3.2=
6.2,H-3),H-5,O CH2 CH3,4.26(ddd,H-2],4.50(1H,q,OC
HCH3)
【0046】
【実施例6】1−デオキシ−4−O−エトキシカルボニルメチル−1
−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−マンニトール[(2)−1の化合物]の合成。 4−O−エトキシカルボニルメチル−2,3;5,6−
ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール150m
g(0.43ミリモル)をモレキュラーシーブス4Aで
乾燥したジクロルメタン5mlに溶かし、0℃まで冷却
した後、イミダゾール73mg(2.5等量)、トリフ
ェニルホスフィン136mg(1.2等量)、ヨウ素2
20mg(2.0等量)を順次加えた。
−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−マンニトール[(2)−1の化合物]の合成。 4−O−エトキシカルボニルメチル−2,3;5,6−
ジ−O−イソプロピリデン−D−マンニトール150m
g(0.43ミリモル)をモレキュラーシーブス4Aで
乾燥したジクロルメタン5mlに溶かし、0℃まで冷却
した後、イミダゾール73mg(2.5等量)、トリフ
ェニルホスフィン136mg(1.2等量)、ヨウ素2
20mg(2.0等量)を順次加えた。
【0047】一晩撹拌の後、TLCにて目的物(Rf=
0.73/ベンゼン:酢酸エチル=3:1)、副生成物
の1,4−アンヒドロ−2,3;5,6−ジ−O−イソ
プロピリデン−D−マンニトール(Rf=0.43/ベ
ンゼン:酢酸エチル=3:1)の他に原料のスポットが
確認されたので、更にトリフェニルフォスフィン34m
g(0.3等量)を加えた。2時間撹拌すると原料が完
全に消失しているのが確認されたので、10%チオ硫酸
ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。ジクロロメ
タンで抽出後、飽和塩化ナトリウムで洗い、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=10:1)にて
精製して純粋な標記の式(2)−1の化合物145mg
(収率=77%)を得た。
0.73/ベンゼン:酢酸エチル=3:1)、副生成物
の1,4−アンヒドロ−2,3;5,6−ジ−O−イソ
プロピリデン−D−マンニトール(Rf=0.43/ベ
ンゼン:酢酸エチル=3:1)の他に原料のスポットが
確認されたので、更にトリフェニルフォスフィン34m
g(0.3等量)を加えた。2時間撹拌すると原料が完
全に消失しているのが確認されたので、10%チオ硫酸
ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。ジクロロメ
タンで抽出後、飽和塩化ナトリウムで洗い、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=10:1)にて
精製して純粋な標記の式(2)−1の化合物145mg
(収率=77%)を得た。
【0048】 [α]D=+57.0(c=1.4,CHCl3)1 H-NMR(400MHz/CDCl3) δ(ppm)1.29,(3H,t,JCH3.CH2=7.2Hz,OCH2 CH3),1.33,1.
36,1.44,1.51(12H,4S,2 CMe2),3.23(1H,dd,J1a.1b=9.9
Hz,J1a.2=9.5Hz,H-1),3.61(1H,dd,J1b.2=4.4Hz, H-1
b),3.80(1H,dd,J4.3or5=7.0Hz,J4.5or3=5.9Hz,H-4),4.0
7(6H,H-3,H-5,H-6a, H-6b,OCH2 CH3),4.33-4.45[3H,
(4.35,4.43,ABq,JHCH=16.5Hz,OCH2 CO2Et),(4. 41,dd
d,J2.3=5.5Hz,H-2)]
36,1.44,1.51(12H,4S,2 CMe2),3.23(1H,dd,J1a.1b=9.9
Hz,J1a.2=9.5Hz,H-1),3.61(1H,dd,J1b.2=4.4Hz, H-1
b),3.80(1H,dd,J4.3or5=7.0Hz,J4.5or3=5.9Hz,H-4),4.0
7(6H,H-3,H-5,H-6a, H-6b,OCH2 CH3),4.33-4.45[3H,
(4.35,4.43,ABq,JHCH=16.5Hz,OCH2 CO2Et),(4. 41,dd
d,J2.3=5.5Hz,H-2)]
【0049】
【実施例7】1−デオキシ−4−O−(1−エトキシカルボニルエチ
ル)−1−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソプロ
ピリデン−D−マンニトール[(2)−1の化合物]の
合成。 実施例6において、4−O−エトキシカルボニルメチル
−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マ
ンニトールの代わりに4−O−エトキシカルボニルエチ
ル−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−
マンニトールを用いた以外は、実施例6の方法に準じて
純粋な標記の式(2)−1の化合物を合成した(収率=
86%)。
ル)−1−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソプロ
ピリデン−D−マンニトール[(2)−1の化合物]の
合成。 実施例6において、4−O−エトキシカルボニルメチル
−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−マ
ンニトールの代わりに4−O−エトキシカルボニルエチ
ル−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−
マンニトールを用いた以外は、実施例6の方法に準じて
純粋な標記の式(2)−1の化合物を合成した(収率=
86%)。
【0050】 [α]D=+12.2(c=1.1,CHCl3)1 H-NMR(270MHz/CDCl3) δ(ppm)1.28,(3H,t,JCH3.CH2=7.1Hz,OCH2 CH3),1.32-1.
48[15H,1.32,1.45,1.48 (sx3,2CMe2),1.36(d,JCH3.CH=
7.1,OCHCH3)],3.30(1H,t,J1a.1b=J1a.2=9.5,H-1 a),3.
81(1H,dd,J1b.2=4.4,H-1b),3.80-4.00(2H,m,H-4,H-6a),
4.09-4.24(5H,m, H-3,OCH2 CH3,H-5,H-6),4.38-4.48[2
H,4.41(ddd,H-2),4.45(q,OCHCH3)]
48[15H,1.32,1.45,1.48 (sx3,2CMe2),1.36(d,JCH3.CH=
7.1,OCHCH3)],3.30(1H,t,J1a.1b=J1a.2=9.5,H-1 a),3.
81(1H,dd,J1b.2=4.4,H-1b),3.80-4.00(2H,m,H-4,H-6a),
4.09-4.24(5H,m, H-3,OCH2 CH3,H-5,H-6),4.38-4.48[2
H,4.41(ddd,H-2),4.45(q,OCHCH3)]
【0051】
【実施例8】エチル−2,6−アンヒドロ−3−デオキシ−4,
5,;7,8−ジ−O−イソプロピリデン−D−グリセ
ロ−D−タロ−オクトネート[式(1)化合物]の合
成。 ジイソプロピルアミンのテトラヒドロフラン(以下、T
HFと称する)(0.6ml/5.0ml)を窒素雰囲
気下、ドライアイス/四塩化炭素で−20℃まで冷却
し、n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.6ミリモ
ル)をゆっくりと滴下した。20分間かくはんし、リチ
ウムジイソプロピルアミドの0.5ミリモル溶液を調製
した。1−デオキシ−4−O−エトキシカルボニルメチ
ル−1−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピ
リデン−D−マンニトール580mg(1.27ミリモ
ル)をTHF10mlに溶かし、窒素雰囲気下、ドライ
アイス/アセトンで−75℃まで冷却し、これにLDA
溶液3.05mlをゆっくりと滴下した。
5,;7,8−ジ−O−イソプロピリデン−D−グリセ
ロ−D−タロ−オクトネート[式(1)化合物]の合
成。 ジイソプロピルアミンのテトラヒドロフラン(以下、T
HFと称する)(0.6ml/5.0ml)を窒素雰囲
気下、ドライアイス/四塩化炭素で−20℃まで冷却
し、n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.6ミリモ
ル)をゆっくりと滴下した。20分間かくはんし、リチ
ウムジイソプロピルアミドの0.5ミリモル溶液を調製
した。1−デオキシ−4−O−エトキシカルボニルメチ
ル−1−ヨウ化−2,3;5,6−ジ−O−イソプロピ
リデン−D−マンニトール580mg(1.27ミリモ
ル)をTHF10mlに溶かし、窒素雰囲気下、ドライ
アイス/アセトンで−75℃まで冷却し、これにLDA
溶液3.05mlをゆっくりと滴下した。
【0052】二時間かくはん後、飽和塩化アンモニウム
水溶液を加えて反応を停止した。酢酸エチルを加えて2
回抽出後、有機層は飽和食塩水で洗い、次いで無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=10:
1)にて精製して純粋な標記の式(1)の化合物271
mg(収率=84%)を得た。
水溶液を加えて反応を停止した。酢酸エチルを加えて2
回抽出後、有機層は飽和食塩水で洗い、次いで無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=10:
1)にて精製して純粋な標記の式(1)の化合物271
mg(収率=84%)を得た。
【0053】 [α]D=−42.5(c=1.2,CHCl3)1 H-NMR(270MHz/CDCl3) δ(ppm)1.24,(3H,t,JCH3.CH2=7.1Hz,OCH2 CH3),1.37,1.
39,1.42,1.49(12H,S×4, 2CMe2),1.86(1H,ddd,J3ax.4=
2.2,J3ax.2=11.2,J3ax.3eq=14.0,H-3ax),2.31(1H ,dd
d,J3eq.4=3.2,J3eq.2=5.9,H-3eq),3.51(1H,dd,J6.5=1.
5,J6.7=8.3,H-6),4. 08-4.25(5H,m,OCH2 CH3,H-7,8,
8'),4.35(1H,dd,J5.4=7.8,H-5),4.50-4.62[2H, 4.35(d
d,H-2),4.56(ddd,H-4)]
39,1.42,1.49(12H,S×4, 2CMe2),1.86(1H,ddd,J3ax.4=
2.2,J3ax.2=11.2,J3ax.3eq=14.0,H-3ax),2.31(1H ,dd
d,J3eq.4=3.2,J3eq.2=5.9,H-3eq),3.51(1H,dd,J6.5=1.
5,J6.7=8.3,H-6),4. 08-4.25(5H,m,OCH2 CH3,H-7,8,
8'),4.35(1H,dd,J5.4=7.8,H-5),4.50-4.62[2H, 4.35(d
d,H-2),4.56(ddd,H-4)]
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、安価で入手容易なD−
マンノースから合成できる前記式(3)の化合物を出発
原料として製造できる前記式(2)−1のヨウ素マンニ
トール類、前記式(2)−2のヒドロキシマンニトール
類、前記式(2)−3のエステルマンニトール類および
前記式(2)−4のエーテルマンニトール類を包含して
なる新規な前記式(2)で表されるマンニトール類なら
びに前記式(1)で表される新規なD−グリセロ−D−
タロオクトン酸エステル類を提供することが可能であ
る。
マンノースから合成できる前記式(3)の化合物を出発
原料として製造できる前記式(2)−1のヨウ素マンニ
トール類、前記式(2)−2のヒドロキシマンニトール
類、前記式(2)−3のエステルマンニトール類および
前記式(2)−4のエーテルマンニトール類を包含して
なる新規な前記式(2)で表されるマンニトール類なら
びに前記式(1)で表される新規なD−グリセロ−D−
タロオクトン酸エステル類を提供することが可能であ
る。
【0055】該式(2)および(1)の化合物は、グラ
ム陰性菌に対して優れた殺菌効果を有する前記式(A)
で表される2−デオキシ−β−KDO類の合成中間体と
して有用である。
ム陰性菌に対して優れた殺菌効果を有する前記式(A)
で表される2−デオキシ−β−KDO類の合成中間体と
して有用である。
【化8】
【化9】
Claims (2)
- 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 [式中、Rは水素原子またはC1〜C4のアルキル基を示
し、R1は低級アルキル基を示す、]で表されるD−グ
リセロ−D−タロオクトン酸エステル類。 - 【請求項2】 下記式(2) 【化2】 [式中、Yは水酸基、ヨウ素またはベンジルオキシ基を
示し、Zは水素原子または基−CH(R)COOR1を
示す、ここでRは水素原子およびC1〜C4のアルキル基
を表し、R1は低級アルキル基を表す、但しZが水素原
子のとき、Yはベンジルオキシ基を表す、]で表される
マンニトール類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3081027A JPH06145165A (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | D−グリセロ−d−タロオクトン酸エステル類およびマンニトール類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3081027A JPH06145165A (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | D−グリセロ−d−タロオクトン酸エステル類およびマンニトール類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145165A true JPH06145165A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=13734994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3081027A Pending JPH06145165A (ja) | 1991-03-19 | 1991-03-19 | D−グリセロ−d−タロオクトン酸エステル類およびマンニトール類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06145165A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114685553A (zh) * | 2020-12-29 | 2022-07-01 | 南京圣鼎医药科技有限公司 | 一种艾地骨化醇中间体的制备方法及其中间体 |
-
1991
- 1991-03-19 JP JP3081027A patent/JPH06145165A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114685553A (zh) * | 2020-12-29 | 2022-07-01 | 南京圣鼎医药科技有限公司 | 一种艾地骨化醇中间体的制备方法及其中间体 |
CN114685553B (zh) * | 2020-12-29 | 2024-01-30 | 南京圣鼎医药科技有限公司 | 一种艾地骨化醇中间体的制备方法及其中间体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4973674A (en) | Chiral synthesis of anthracyclines from substituted anthraquinones | |
JPH06145165A (ja) | D−グリセロ−d−タロオクトン酸エステル類およびマンニトール類 | |
US4851588A (en) | Novel process for the preparation of bronopol | |
EP0640579B1 (en) | Process for producing optically active 2-norbornanone | |
JP2004161702A (ja) | γ−ジャスモラクトンの製造方法 | |
JP2000226397A (ja) | リピドa中間体、その製法、リピドa及びその誘導体の製法 | |
US5288888A (en) | Process for the synthesis of acetic acid, (dimethoxyphosphinyl) [[1,1-dimethylethyl)dimethylsilyl]-oxy]-, (4-nitrophenyl) methyl ester | |
JP2000143688A (ja) | ゼアキサンチンモノ−β−グルコシドの製造方法 | |
JP2743198B2 (ja) | シクロペンタン類 | |
GB2137193A (en) | Chlorosulphonic Acid Esters | |
JPH0245614B2 (ja) | ||
JPS584695B2 (ja) | シクロペンテノン誘導体の製造法 | |
JP2884084B1 (ja) | 1,8−(ヒドロキシエチル)ナフタレン化合物及び1,8−(アシルオキシエチル)ナフタレン化合物並びにそれらの製造方法 | |
JP3823668B2 (ja) | スフィンゴミエリン類縁体およびその製法 | |
KR100361833B1 (ko) | 심바스타틴의 제조방법 | |
SU623519A3 (ru) | Способ получени 6-метокси- -карбоксипенициллиной или их солей | |
RU2471790C1 (ru) | Способ получения (3s,4s)-4-((r)-2-(бензилокси)тридецил)-3-гексил-2-оксетанона и используемого для этого нового промежуточного соединения | |
JP4324431B2 (ja) | 3−メチルヘキサデカン二酸およびそのエステル類の製造方法 | |
JPH05230048A (ja) | (S)−γ−ラクトンの製造方法 | |
JP4154567B2 (ja) | 4−ジフルオロメトキシ−3−ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法 | |
EP0478803B1 (en) | Process for producing (S)-gamma-acyloxy-methyl-alpha-beta-butenolide | |
KR100580744B1 (ko) | 발리엔아민의 제조방법 | |
KR0144853B1 (ko) | (2-아미노티아졸-4-일)아세트산 유도체 및 이의 제조방법 | |
JP2000281670A (ja) | 新規コロールミシン合成中間体及び製造法 | |
WO1997042194A1 (en) | Process for the preparation of an indacene compound |