JPH06144829A - 土壌改良用Ca型ゼオライトの製造方法 - Google Patents

土壌改良用Ca型ゼオライトの製造方法

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JPH06144829A
JPH06144829A JP32138192A JP32138192A JPH06144829A JP H06144829 A JPH06144829 A JP H06144829A JP 32138192 A JP32138192 A JP 32138192A JP 32138192 A JP32138192 A JP 32138192A JP H06144829 A JPH06144829 A JP H06144829A
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JP
Japan
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zeolite
coal ash
ions
type zeolite
hydrochloric acid
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JP32138192A
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Masaru Meguro
勝 目黒
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05DINORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C; FERTILISERS PRODUCING CARBON DIOXIDE
    • C05D9/00Other inorganic fertilisers

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は廃棄物である石炭灰を出発物質とし
て、土壌改良材として好ましい用途を持つCa型ゼオラ
イトを製造する方法を提供する。 【構成】 石炭灰とアルカリ水溶液との混合物に必要に
応じて珪酸冨加材あるいはアルミニュウム冨化材を添加
し、該混合物を加熱反応処理してゼオライトを製造する
に際して、上記反応生成物を脱水処理後、石灰石粉末お
よび水を添加してスラリーとなし、該スラリーのpHを
4超に維持しつつ攪拌しながら中和処理すると共にNa
イオンをCaイオンに置換する土壌改良用Ca型ゼオラ
イトの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物である石炭灰を
出発物質として、土壌改良材として好ましい用途を持つ
Ca型ゼオライトを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】わが国には、現在ほぼ40数基の大型石
炭火力発電所が存在し、ここから排出される石炭灰の量
は年間約400万トンにものぼっている。
【0003】発電所以外にも、石炭を燃料としている工
場からの排出する量も加えれば年間約550万トンの灰
が排出される。
【0004】これらの石炭灰は一部セメント原料などに
用いられているが、他に適切な処理法がないため、半量
以上が利用されることなく、他の固体廃棄物と一緒に埋
め立て処分されてきた。
【0005】しかし最近ではセメント需要の頭打ちとな
り、また、埋め立て地の確保が困難になりつつある等の
ことから、廃棄物としての石炭灰が環境保全の立場から
全国的に大きな問題を投げかけるようになっている。
【0006】従って、今後ともますます増加するであろ
うこの廃棄物の処理問題を解決するため、積極的な再資
源化や有効利用法の開発が切望されている。
【0007】上記要望に答える一つの手段として、石炭
灰を出発物質としてアルカリとの水熱反応によるゼオラ
イト化に関する方法が提案されている。
【0008】例えば特開昭59―086687号および
特開昭61―178416号等がある。
【0009】しかしこれらの反応成生物はNa型のゼオ
ライトであるため、土壌改良材としての用途は向け先お
よび量とも限られており、微々たるものであった。
【0010】これは、ゼオライトが持つNaイオンが植
物の生育を阻害する塩害の原因となるからである。
【0011】この様に用途が限られることから、現在ま
でほとんど大量生産等実用化されることが無かった。
【0012】上記Na型ゼオライトを土壌改良材として
好ましいCa型化する方法としては、例えば特開57―
067021号が知られている。
【0013】この方法は、製造したNa型ゼオライトを
CaCl2溶液中に浸漬し、NaイオンとCaイオンと
の置換を行わせる方法である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】特開57―06702
1号の方法であると、高価なCaCl2を使用するた
め、ゼオライトのコストを押し上げるとともに、交換に
あずからなかった余剰のCaCl2は土壌には一般的に
有害であるため分離、廃棄することになるので、資源的
にも無駄をしていることになる。
【0015】また、この方法は高濃度のアルカリを多量
に使用するため、生成物への付着アルカリによりCaC
2処理後の排水は高いpHを示すため、中和のための
多量の酸を必要とする。
【0016】本発明は高価なCa源を用いることなく、
効果的に塩基置換を行うと共に同時にゼオライトの余剰
アルカリの中和を達成する方法を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、石炭灰とアル
カリ水溶液との混合物に必要に応じて珪酸冨加材あるい
はアルミニュウム冨化材を添加し、該混合物を加熱反応
処理してゼオライトを製造するに際して、上記反応生成
物を脱水処理後、石灰石粉末および水を添加してスラリ
ーとなし、該スラリーのpHを4超に維持しつつ攪拌し
ながら中和処理すると共にNaイオンをCaイオンに置
換することを特徴とする土壌改良用Ca型ゼオライトの
製造方法である。
【0018】
【作用】主成分が非晶質珪酸アルミニュウムである石炭
灰をアルカリ等と加熱反応すると、多孔性で非表面積が
大きく、様々な物質を吸着保持する性質と高いイオン交
換機能を発現する性質を持った結晶質物質、即ち、ゼオ
ライトにその一部ないし全てが変化する。
【0019】原料である石炭灰の中には使用する炭種あ
るいは燃焼条件により、上記アルカリ処理にによって多
孔性の結晶質物質を生成するのに適さないものも存在す
る。
【0020】このような場合、例えば、石炭灰中のアル
ミナ分が好ましい量比からはずれている場合はアルミニ
ュウム源であるアルミ灰等のアルミニュウム冨化材を添
加する。
【0021】また、珪酸質が不足している場合は珪藻土
等の珪酸冨化材を添加することにより、如何なる石炭灰
であってもゼオライトに変化させることが出来る。
【0022】上記石炭灰をアルカリ処理して生成したゼ
オライトはNa型である。本発明は該反応生成物から高
濃度のアルカリ液を脱水処理後、石灰石粉末および水を
添加してスラリーとなし、該スラリーのpHを4超に維
持するため、例えば、塩酸を添加、攪拌しながら中和処
理すると共にNaイオンをCaイオンに置換するので安
価に保肥性、保水性のある土壌改良用Ca型ゼオライト
が製造できる。
【0023】図1は本発明の一実施態様を示した装置概
要で、反応槽1内に石炭灰とNaOHを投入し、大気圧
下で100℃までの温度範囲内で、インペラー等の攪拌
装置2で攪拌しながら加熱反応させる。
【0024】反応させた処理液はバファー槽3に移さ
れ、脱液部4で脱水処理されたNa型ゼオライトはイオ
ン置換・中和槽5に移され、水と石灰石粉末を添加し、
インペラー等の攪拌装置6で攪拌処理しながら、塩酸滴
下装置7から少量の塩酸をpH管理下で添加し、イオン
置換・中和処理を行う。
【0025】上記Naイオンと置換するCaイオン源と
して、本発明はゼオライト中のNa量とほぼ等量となる
Ca量の石灰石粉末を用いることにより、反応後のCa
型ゼオライト以外の残渣を軽減できるので好ましい。
【0026】石灰石の粒度は特に限定するものではない
が、その粒子が20〜30μmと細かいほど反応速度は
向上する。また、反応温度を高めるほど反応速度は向上
する。
【0027】尚、本発明は上記ゼオライト化を安価に実
行するために大気圧下で100℃までの温度雰囲気下で
実施するものであり、この塩基置換及び中和処理も大気
圧下で100℃までの温度雰囲気下で実施するものであ
る。
【0028】上記ゼオライトと石灰石のスラリーへの塩
酸の添加に際しては、該スラリーのpHが4以下に低下
しないように、pH計により監視しながら塩酸を滴下し
ながら攪拌して管理する。
【0029】図2のpHとCEC(塩基置換容量)との
関係を示すグラフから判るように、このスラリーのpH
が4以下に低下すると、反応生成物であるゼオライトが
破壊され收率が低下するので、塩酸を少量ずつ滴下しな
がら該スラリーを、例えば、インペラーを用いて強制攪
拌しながら実施する。
【0030】上記イオン置換・中和処理のためにスラリ
ー中へ添加する塩酸は、水でその濃度を薄めたものを使
用すると、処理後の排水量が大量となり経済的にも好ま
しくない。
【0031】濃い塩酸を少量づつ添加しながら強制攪拌
することにより処理水量は軽減され、処理後の排水量を
減少できるので好ましい。
【0032】また、上記したように塩酸は少量づつ添
加、攪拌処理するので、攪拌処理槽の耐酸特性を緩め
た、例えば、ステンレス製とすることもできる。
【0033】スラリー中に添加された塩酸はまず石灰石
粉と反応してCO2ガスを発生する。
【0034】
【化1】CaCO3+HCl→CaCl2+CO2
【0035】ここで発生したCO2の一部は溶液中のN
aイオンと反応し、NaHCO3となり、余剰のアルカ
リの中和に働くと共にスラリーを攪拌する。
【0036】また生成したCa++イオンはゼオライト
中のNa+イオンと置換してCa型ゼオライトとなる。
【0037】滴下に伴って生成した石灰石由来の溶液中
のCa++イオンがすべてゼオライトのNaイオンとの
置換に消費されると、ゼオライト中のNaイオンが溶液
中にH+イオンと置換し、出て来るためスラリーのpH
が高くなり、更に塩酸が滴下される。
【0038】すると前述の反応が進行し、完全にNa+
イオンがCa++イオンに置換されるまで、続くのであ
る。
【0039】従来技術では、高濃度の付着アルカリがゼ
オライトに存在し、これをCaCl2溶液で置換した場
合にはこの排水は高いpHを示す。
【0040】したがってそのままでは廃棄出来ず、塩酸
で中和して排水していたが、上記本発明方法では余剰の
アルカリの中和とCa型への置換が同時に出来るので、
排水中和用の塩酸をここに使用することができると共
に、発生CO2による中和もあるので、塩酸は少量で済
むのである。
【0041】また、塩酸は再生塩酸を用いることが可能
である。高価なCaCl 2も使用することはなく、安価
な石灰石粉末の使用で十分であり、製造コストも小さい
ものとなる。
【0042】
【実施例1】本発明の実施例を第1表に示した。原料石
炭灰は石炭燃焼火力発電所で発生したものである。
【0043】粒度は10〜20μmの間にあり、第1表
に示した様な配合および薬液条件で大気圧下、反応温度
100℃で、5時間反応させた。
【0044】十分脱水し、余剰のアルカリを除去した。
この時点の生成物の塩基置換容量は280meq/10
0gであるNa型のゼオライトを得た。
【0045】
【表1】
【0046】これを中和槽に投入し、ゼオライト1tに
対し、水2tを加え、撹拌すると共に、石灰石粉183
Kgを添加し、撹拌しつつ2Nの塩酸を滴下し中和し
た。
【0047】塩酸滴下装置はpHメーターと連動し、p
Hの下限をpH5に設定し、自動的に滴下するようにし
た。
【0048】スラリーがpH7に達して、120分保持
しても変わらない点で、塩酸の添加を止め、その後24
時間保持した。これを脱水、洗浄、乾燥し製品を得た。
【0049】塩酸の使用量は102kgで、計算上石灰
粉が残留する可能性があるが、土壌改良材としては石灰
石は土壌上の問題とはならない。
【0050】酢酸アンモニュウム置換により、試料1
g、抽出液量100ccでCaイオン濃度とNaイオン
濃度を測定したところ、549mg/lおよび84mg
/lでこれより算出したCECは275meq/100
gでCa置換が十分進んでいることが裏付けられた。
【0051】また、排水のpHは7.8で、そのままで
十分なる排水可能なレベルであった。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上のように、現在大量に発生
しつつあり、処分に困難を来している石炭灰をアルカリ
処理してCa型ゼオライトとすることにより、有用な土
壌改良材を安価に製造可能となり、廃棄物の有効利用と
農地の地力増強の実用性の極めて高い、一石二鳥の効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示した装置概要図。
【図2】ゼオライトと石灰石スラリーのpHとCECの
関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 反応槽 2 攪拌装置 3 バファー槽 4 脱液部 5 イオン置換・中和槽 6 攪拌槽 7 塩酸滴下装置 8 pHセンサー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰とアルカリ水溶液との混合物に必
    要に応じて珪酸冨加材あるいはアルミニュウム冨化材を
    添加し、該混合物を加熱反応処理してゼオライトを製造
    するに際して、上記反応生成物を脱水処理後、石灰石粉
    末および水を添加してスラリーとなし、該スラリーのp
    Hを4超に維持しつつ攪拌しながら中和処理すると共に
    NaイオンをCaイオンに置換することを特徴とする土
    壌改良用Ca型ゼオライトの製造方法。
JP32138192A 1992-11-06 1992-11-06 土壌改良用Ca型ゼオライトの製造方法 Withdrawn JPH06144829A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0963949A1 (en) * 1998-06-12 1999-12-15 Teruo Henmi Method of producing artificial zeolite
KR100450731B1 (ko) * 1997-08-07 2005-02-02 미우라고교 가부시키카이샤 배기가스처리용의흡착제및그흡착제를이용한다이옥신류의제거방법
JP2008279349A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Maeda Corp 酸性化土壌の改良方法

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EP0963949A1 (en) * 1998-06-12 1999-12-15 Teruo Henmi Method of producing artificial zeolite
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