JPH06144434A - 紙,プラスチック製等の軟質容器の補強方法 - Google Patents

紙,プラスチック製等の軟質容器の補強方法

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JPH06144434A
JPH06144434A JP33340892A JP33340892A JPH06144434A JP H06144434 A JPH06144434 A JP H06144434A JP 33340892 A JP33340892 A JP 33340892A JP 33340892 A JP33340892 A JP 33340892A JP H06144434 A JPH06144434 A JP H06144434A
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Japan
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container
paper
side wall
ring
plastic
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JP33340892A
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Akio Maru
章夫 丸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変形しない紙製や薄いプラスチック製容器を
提供することを目的とする。 【構成】 高さ81mmの紙コップ1の側壁外側の底面
から31,5mmの位置に針金リング2をはめ合成樹脂
糊で固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主としてラーメン・ヌー
ドル・スープ等のインスタント食品用容器や水・ジュー
ス・スープ等の飲食用コップ等として用いられている紙
製、プラスチック製等の軟質容器の補強方法に係わるも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来,ラーメン・ヌードル・スープ等の
インスタント食品用の紙製,プラスチック製等の軟質容
器や水・ジュース・スープ等の飲食に用いる紙製あるい
はプラスチック製軟質コップは、紙製容器では内表面に
樹脂加工して防水し(プラスチック容器では防水の必要
性なし)、底部と開口部のフランジ(開口部最上部をま
るく外側にまるめて加工)によって変形を防いでいる。
【0003】従来の容器でも,容器中に水・湯等の液体
を入れ,側壁やフランジ部を軽く保持していれば,内容
物がこぼれることはないが,ある強さ以上で側壁やフラ
ンジ部を持つと,容器は変形したりつぶれて体積が減少
するので,内容物がこぼれて手や衣服を汚すことがあ
る。特に危険なのは,容器に熱湯を入れた場合で,熱に
よって材質が軟化することもあって,強く容器を掴むと
容器は変形あるいはつぶれて内容物がこぼれ火傷するこ
ともあった。
【0004】例えば,下記の様な大きさの同じA社製と
B社製紙製コップ 開口部 内側直径 70mm まる折りフランジ部 外形 3mm 底部内側直径 51mm 高 さ 81mm 深 さ 76mm 材料の厚さ 0.25mm 重 さ 5 g の開口部のフランジ部を直径方向の2点を内側に加重加
圧してフランジ部の降伏折れ時の加重と開口部の変形状
態を測定したところ,表1の様であった。
【0005】
【表1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通常紙製コップ等と呼
ばれている紙製容器や薄いプラスチック製容器は,横の
圧力に対して変形あるいはつぶれやすいことが大きな欠
点とされている。この点を解決するために樹脂処理を厚
く保護する方法もあるが,厚いプラスチック製の容器と
変わらなくなり,コスト的に高くなる。本発明は,簡単
で極めて経済的に強度が高く,変形しない紙製や薄いプ
ラスチック製容器を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに,本発明に係わる紙製や薄いプラスチック製容器
は,容器側壁の外側あるいは内側に変形しにくいリング
あるいは帯,または容器の側壁を加工することによって
リング状や帯状に補強部分をつくるか,あるいは,側壁
を帯状に硬質プラスチック等で硬化することにより補強
したものである。
【0008】側壁外周に箍を有する器は,桶がその代表
であるが,桶の箍は細長い木材を束ねて崩れないように
することが目的で,箍は2箇所ないしは3箇所にはめら
れている。桶の箍は竹や針金でつくられているのが一般
的であり,形状は容易に変形する。しかるに,本発明の
紙製やプラスチック製容器の補強は側壁1箇所でよい。
紙製容器や薄いプラスチック製容器は紙または薄いプラ
スチックの1体物であり,補強部分は材料の変形を拘束
する目的を有し,形状が変形しにくい補強材を必要とす
るので,桶の箍とは目的作用効果が異なる。補強材料と
しては,変形しない針金リング,変形しない金属,変形
しない硬質プラスチックや厚紙等で作られた帯状リング
などで,また容器の側壁を2重あるいは3重に折り重ね
て補強する方法や硬化プラスチックで帯状に加工する方
法を採ってもよい。補強する位置は,深さ方向1/3〜
2/3位置で,最も効果がある位置は深さ方向1/2付
近の位置である。深さ方向1/3〜2/3以外の位置を
補強しても補強効果はあるが,部分的に軟弱な部分が残
り目的を充分に満足しない。
【0009】
【作用】本発明によれば,通常紙コップなどと呼ばれて
いる紙製や薄いプラスチック製容器の側壁の内あるいは
外側を変形しないリングまたは帯状の材料で補強するこ
とによって,容器の強度を向上させ,胴部は勿論のこ
と,従来問題となっていた開口部の変形を防ぎ,恰も木
製,ガラス製,硬質プラスチック製等の硬質容器を持っ
た時のような強度のある容器に変身させることができ
る。本発明においては,前述のように容器の深さ方向1
/3〜2/3の位置で容器側壁を補強する。
【0010】
【実施例】
実施例1.図1は本発明の実施例1を示すもので,市販
A社製の紙コップ,すなわち下記の様な 開口部 内側直径 70mm まる折りフランジ部 外形 3mm 底部内側直径 51mm 高 さ 81mm 深 さ 76mm 材料の厚さ 0.25mm 重 さ 5 g
【0011】紙コップ1の側壁外側に直径1mmの変形
しない針金リング2を底面から31.5mm(容器の深
さ100とした場合底面から45.4)の位置にはめて
合成樹脂糊で固定したものである。開口部のフランジ部
を直径方向の2点で挟み,内側に向けて加重を掛けた。
フランジ部は加重1,234gで僅かに折れ目が生じた
が,2,000gの加重をかけても開口部の大きな変形
は生じなかった。リングで補強しない場合には,フラン
ジ部の降伏折れは加重403gで起こり,開口部は楕円
に変形することに比較すれば,本発明による作用効果は
極めて大である。
【0012】図2は実施例1における針金リング2を容
器の深さ方向に対する位置を変えてはめて固定(リング
の直径は夫々異なる)し,開口部のフランジ部を直径方
向の2点で挟み,内側に向けて加重を掛け,フランジ部
に折れ目(降伏折れ)が生じる時の強度を測定して,リ
ングを固定する位置とフランジ部の降伏加重の関係を示
したものである。
【0013】実施例2.図3は本発明の実施例2を示す
もので,大きさは実施例1と同様である市販B社製の紙
コップ3の側壁外側に変形しない硬質の(厚さ1mm,
幅5mmの)合成樹脂の帯状リング4を底面から33.
5mm(容器の深さを100とした場合底面から44.
1)の位置にはめて合成樹脂糊で固定したものである。
開口部のフランジ部を直径方向の2点で挟み,内側に向
けて加重を掛けた。フランジ部加重1,311gで僅か
に折れ目が生じたが,2,000gの加重をかけても開
口部の大きな変形は生じなかった。リングで補強しない
場合には,フランジの降伏折れは加重493gで起こ
り,開口部は楕円に変形することに比較すれば、本発明
による作用効果は極めて大である。
【0014】実施例3.図4は本発明の実施例3を示す
もので,実施例1と同じ大きさの紙コップであるが,加
工時に容器の側壁材を深さの中間箇所で外側にコ字状に
折り重ね,2重部分を合成樹脂糊を使って固め補強リン
グ部5を形成したものである。開口部のフランジ部を直
径方向の2点で挟み,内側に向けて加重を掛けた。フラ
ンジ部は加重1,100gで僅かに折れ目が生じたが,
2,000gの加重をかけても開口部の大きな変形は生
じなかった。リングで補強しない場合には,フランジ部
の降伏折れは加重403gで起こり,開口部は楕円に変
形することに比較すれば,本発明による作用効果は極め
て大である。
【0015】実施例4.図5は本発明の実施例4を示す
もので,実施例3の変形構造を示すもので,側壁中央部
をまるく折って補強リング部5’を形成したものであ
る。
【0016】図6は本発明の実施例5を示すもので,側
壁中央部を3重に折り,補強リング部6を形成したもの
である。
【0017】図7は本発明の実施例6を示すもので,側
壁中央部に熱硬化プラスチック溶液を含浸させ,加熱硬
化させて補強リング部7を形成したものである。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば,変形しにくい材料で紙
製あるいは薄いプラスチックス製容器の側面の内あるい
は外側周囲1箇所に補強リング部を設けるか,あるいは
側壁の1箇所を硬化して補強リングを形成することによ
り,従来変形しやすくつぶれ易いとされてきた紙製や薄
いプラスチックス製容器の強度を想像以上に飛躍的に向
上させ,かつ変形しない器とすることができる。本発明
によれば,底面と上部開口部の面積が同じ容器よりも,
上部開口部が底面よりも面積が大きい容器のほうが強度
がより大となり,変形防止の作用効果が大となる。本発
明によれば,円柱状の容器のみでなく,四角や六角や八
角あるいは楕円などの開口・底面を有する容器の強度増
加・変形防止にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の斜視図と要部の拡大断面図
である。
【図2】実施例1のものにおいて,針金リングの取付装
置を変えた時の開口フランジ部の降伏折れ加重の変化を
示す図である。
【図3】本発明の実施例2の斜視図と要部の拡大断面図
である。
【図4】本発明の実施例3の斜視図と要部の拡大断面図
である。
【図5】本発明の実施例4の斜視図と要部の拡大断面図
である。
【図6】本発明の実施例5の斜視図と要部の拡大断面図
である。
【図7】本発明の実施例6の斜視図と要部の拡大断面図
である。
【符号の説明】
1,3 紙コップ 2 針金リング 4 帯状リング 5,5’,6,7 補強リング部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側壁の深さ方向1/3〜2/3の位置の
    外側又は内側に、変形しにくいリング,帯等の補強リン
    グを付加することを特徴とする紙、プラスチック製等の
    軟質容器の補強方法。
  2. 【請求項2】 側壁の深さ方向1/3〜2/3の位置の
    外側又は内側に、側壁を加工して変形しにくい環状の補
    強部を形成することを特徴とする紙、プラスチック製等
    の軟質容器の補強方法。
  3. 【請求項3】 側壁の深さ方向1/3〜2/3の位置の
    側壁を硬化剤により硬化させて環状の補強部を形成する
    ことを特徴とする紙,プラスチック製等の軟質容器の補
    強方法。
JP33340892A 1992-11-02 1992-11-02 紙,プラスチック製等の軟質容器の補強方法 Pending JPH06144434A (ja)

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