JPH06144376A - 制振機能をそなえた船体構造 - Google Patents

制振機能をそなえた船体構造

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JPH06144376A
JPH06144376A JP31790392A JP31790392A JPH06144376A JP H06144376 A JPH06144376 A JP H06144376A JP 31790392 A JP31790392 A JP 31790392A JP 31790392 A JP31790392 A JP 31790392A JP H06144376 A JPH06144376 A JP H06144376A
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JP
Japan
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ship
vibration
tank
acoustic
main engine
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Withdrawn
Application number
JP31790392A
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English (en)
Inventor
Iwao Honda
巌 本田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 海洋研究船等の観測用音響機器を搭載した船
舶において、船舶の主機関(音源機器)の振動が水中へ
の放射面(船底外板)へ伝搬するのを抑制する。 【構成】 主機関3の機械台4を取付けた二重底頂板5
の下方に、タンク構造壁9,9aを取付けてタンク区画
8,8aを形成し、かつタンク構造壁9,9aの板厚を
ソーナ周波数域における音響放射損失が最大となるよう
に設定することにより、主機関3で発生した振動エネル
ギーをタンク区域8,8a内へ音響エネルギーとして放
射させて船底外板6への伝搬を抑制するともに、タンク
構造壁9,9aによりソーナ周波数域近傍で大きな振動
エネルギー損失が得られるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海洋研究船等、特定周
波数域の水中放射雑音の低減が要求される船舶の船体構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海洋研究船として、図3に示すよ
うな、観測用音響機器(ソーナ)2,2aを船体1の船
底外板6にそなえた構造のものが知られている。そして
この種の従来の船舶では、図4に示すように、主機関3
等の音源機器から発せられる雑音がソーナ2,2aに伝
達されるのを防ぐために、機械台4と主機関3との間に
防振ゴム7が介設されており、さらに、主機関3の振動
が船底外板6から水中へ放射されるのを抑制するために
船底外板6に粘弾性体の制振材10が貼付けられている。
なお、図4中の符号5は二重底頂板を、符号11は縦隔壁
を、符号12は船側外板をそれぞれ示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な海洋研究船等にあっては、主機関等によって発生した
振動エネルギーが船体へ伝搬し、さらに水中の音響エネ
ルギーへと変換されていく。そして水中へ放射された音
響エネルギーが船体の各部へ配置された観測用音響機器
(ソーナ)へ伝搬してソーナの信号・雑音比(以下「S
/N」という)低下の原因となっている。この対策とし
て、従来は上述のとおり、水中放射雑音を低減し、ソー
ナのS/N改善を図るために、主機関等の音源機器の防
振ゴムによる振動エネルギーの遮断と、制振材による船
底外板の制振処理とを行なっている。
【0004】しかし、ゴムあるいは樹脂等の粘弾性体を
用いた制振材では、音響機器のソーナ周波数域(一般に
数kHz〜数100kHz)において得られる振動エネルギーの
損失率が限られており、十分な効果が得られないという
問題点がある。本発明は、このような問題点の解決をは
かろうとするもので、船体構造系の音響放射損失を利用
して、ソーナ周波数域での振動エネルギー吸収を図り、
もって水中放射雑音低減およびソーナのS/N改善をは
かるようにした、制振機能をそなえた船体構造を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の制振機能をそなえた船体構造は、観測用音
響機器を搭載した船舶において、同船舶に取付けられた
主機関等の音源機器と同音源機器を発生源とした振動の
水中への放射面とをそなえ、上記の音源機器と放射面と
の間の上記振動の伝搬経路上にタンク区画が形成される
とともに、同タンク区画の少なくとも一面を構成する板
体が、上記音響機器のソーナ周波数域における音響放射
損失が最大となる板厚を有しているとを特徴としてい
る。
【0006】
【作用】上述の本発明の制振機能をそなえた船体構造で
は、船舶の主機関などの音源機器と、同音源機器を発生
源とした振動の水中への放射面との間の振動伝搬経路上
に形成されたタンク区画が、音源機器から発生した振動
エネルギーを同タンク区画内へ音響エネルギーとして放
射させる作用を行なう。
【0007】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
制振機能をそなえた船体構造について説明すると、図1
は正断面図、図2は音響放射損失の1例を示すグラフで
ある。なお、図1中図3,4と同じ符号はほぼ同一の部
材を示している。この実施例の船体構造では、主機関3
の音源機器から水中音の放射面である船底外板6に至る
振動エネルギー伝搬経路の途中に、二重底頂板5を利用
して、油等の流体の注入が可能なタンク区画8,8aが
設けられている。すなわち二重底頂板5の下方に、二重
底頂板5に平行してタンク構造壁9,9aが取付けられ
て、二重底頂板5およびタンク構造壁9,9aならびに
縦隔壁11,11により、密閉型のタンク区画8,8aが形
成されている。
【0008】ここで、タンク構造壁9,9aは、コイン
シデンス周波数fcをソーナ周波数に一致させて、ソー
ナ用周波数域での音響放射損失を最大にするために、そ
の板厚hが[数1]式で示される寸法に設定されてい
る。
【数1】 但し、Cはタンク区画8,8a内の流体の音速(水の場
合約1500m/s)。E,ρ,νはそれぞれタンク構造壁
9,9a(の鋼材)のヤング率,質量密度,ポアソン
比。
【0009】また、タンク区画8,8aには、[数2]
式で示される深さHの流体が注入されている。
【数2】H≧C/fc 但し、Cは[数1]式の場合と同じ fcはコインシデンス周波数
【0010】上述の構成において、主機関3などの音源
機器から発生した振動エネルギーは、機械台4,二重底
頂板5を経由して船底外板6へ伝搬し、水中へ音響(振
動)エネルギーとなって放射されるが、この振動エネル
ギーの伝搬経路の途中の、二重底頂板5の船殻構造部分
に放射板を兼ねたタンク区画8,8aを追設し、振動エ
ネルギーをタンク区画8,8a内へ音響エネルギーとし
て放射させることによって、船底外板6へ伝搬される振
動エネルギーの低減をはかることができる。この時、タ
ンク構造壁9,9aの板厚hは、コインシデンス周波数
fcがソーナ周波数fsと一致するように[数1]式で表
わされる板厚に設定されているので、ソーナ周波数域で
の音響放射損失率が、従来例における制振処理鋼板の内
部損失率よりも大きなものとなっている。
【0011】すなわち、一般に、板による音響放射損失
率ηradは、[数3]式で表わされる。
【数3】ηrad=ρfCσS/ωm 但し、ρfは流体の質量密度 σは音響放射効率 Sは板の放射面積,mは質量,ωは角周波数 図2は、音響放射損失率の一例を、1000×1000×10mmの
鋼板について、同鋼板が片面のみ水に接している場合を
[数3]式を用いて算出した結果を、鋼板および制振処
理鋼板の内部損失率と比較して示したものであり、図2
から、音響放射損失率は、コインシデンス周波数fc近
傍で制振処理鋼板の内部損失率ηよりも大きくなること
を読み取ることができる。
【0012】つまり、コインシデンス周波数fcとソー
ナ周波数fsとを一致させることによって、ソーナ周波
数域近傍で大きな振動エネルギー損失が得られる、とい
うことを図2は示している。このようにして、この実施
例の船体構造によれば、船底外板6のソーナ周波数域で
の振動レベルが低下し、船底外板6の振動による水中放
射雑音が低減されて、ソーナS/N向上をはかることが
できる。なお、タンク区画を構成しているタンク構造壁
9,9aのほかの部材の板厚を、可能なかぎりタンク構
造壁9,9aの板厚と一致させることが望ましい。ま
た、タンク区画8,8a内に液体を充満させる必要はな
いが、[数2]式で表わされるH深さの液体の注入は必
要である。
【0013】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の制振機能
をそなえた船体構造によれば、次のような効果ないし利
点が得られる。 (1) 主機関などの音源機器から発生した振動エネルギー
が、機械台、二重底頂板を経由して船体外板へ伝搬し、
水中へ振動(音響)エネルギーとなって放射されるが、
この振動エネルギーの伝搬経路の途中に形成されたタン
ク区画により、振動エネルギーをタンク区画内へ音響エ
ネルギーとして放射させることができ、船底外板へ伝搬
される振動エネルギーの低減をはかることができる。 (2) タンク区画の少なくとも一面を構成する板体の板厚
が、ソーナ周波数域での最大音響放射損失を得られる寸
法に設定されているので、ソーナ周波数近傍で大きな振
動エネルギー損失を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての制振機能をそなえた
船体構造の正断面図。
【図2】同音響放射損失の一例を示すグラフ。
【図3】従来の海洋研究船の側面図。
【図4】図3のA−A矢視断面図。
【符号の説明】
1 船体 2,2a 観測用音響機器(ソーナ) 3 主機関 4 機械台 5 二重底頂板 6 船底外板 7 防振ゴム 8,8a タンク区画 9,9a タンク底板 10 制振材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測用音響機器を搭載した船舶におい
    て、同船舶に取付けられた主機関等の音源機器と同音源
    機器を発生源とした振動の水中への放射面とをそなえ、
    上記の音源機器と放射面との間の上記振動の伝搬経路上
    にタンク区画が形成されるとともに、同タンク区画の少
    なくとも一面を構成する板体が、上記音響機器のソーナ
    周波数域における音響放射損失が最大となる板厚を有し
    ていることを特徴とする、制振機能をそなえた船体構
    造。
JP31790392A 1992-11-02 1992-11-02 制振機能をそなえた船体構造 Withdrawn JPH06144376A (ja)

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JP31790392A Withdrawn JPH06144376A (ja) 1992-11-02 1992-11-02 制振機能をそなえた船体構造

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JP (1) JPH06144376A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030073973A (ko) * 2002-03-14 2003-09-19 대우조선해양 주식회사 엘앤지 운반선의 기관실 진동 방지 구조
WO2004111489A3 (en) * 2001-09-26 2005-03-10 Bell Helicopter Textron Inc Piezoelectric liquid inertia vibration eliminator

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