JPH06143591A - インクジェットプリンタ保守ステーションのためのキャッピングキャリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】インクジェットプリントヘッドのための保守シ
ステムに対するキャップキャリッジを提供する。 【構成】プリンタ（１０）に含まれている双方向に移動
可能なキャリッジ（１６）は、ノズル表面においてイン
ク小滴噴射用のノズルを備えたプリントヘッド（１２）
を有するプリントカートリッジ（１４）を支持してい
る。プリントヘッドがプリント操作をしていないときに
は、プリント操作ゾーンの一方の側上に配置された保守
ステーション（２８）において、プリントヘッドのノズ
ルがキャップ（４６）でカバーされる。該キャップはキ
ャップキャリッジ（４０）によって搬送されており、移
動可能なキャリッジにより係合されていて、それと同調
して移動させられる。キャップキャリッジが移動する
間、該キャップキャリッジの移動に応答して、キャップ
がプリントヘッドのノズル表面と封止的に係合する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明はインクジェットプリント装置に関
するものであり、より詳細には、このような装置におけ
るプリントヘッドおよびインク供給カートリッジのため
のプリント装置の保守ステーションに関するものであ
る。

【０００２】いわゆる［ドロップ・オン・デマンド］タ
イプのインクジェットプリンタは少なくとも１個のプリ
ントヘッドを備えており、それからのインク小滴が記録
媒体に向けられる。該プリントヘッド内においては、イ
ンクは複数のチャンネルに含まれることが可能であり、
その必要があるときにはエネルギパルスが使用されて、
該チャンネルの端部におけるオリフィスからインク小滴
を噴射するようにされる。

【０００３】インクジェットプリンタのインク噴射オリ
フィスを保守することの必要性があることは認められて
おり、例えば、プリンタが使用されているときにオリフ
ィスを周期的にクリーニングすることにより、および／
または、該プリンタが使用されていないとき、もしく
は、長い期間アイドル状態にあるときにはプリントヘッ
ドにキャッピングを施すようにされる。プリントヘッド
にキャッピングを施すことは、プリントヘッド内のイン
クが乾燥することの防止を意図して行うことである。ま
た、プリントヘッドの初期的な使用について、プリント
ヘッドのチャンネルが完全にインクで満たされており、
また、不純物または空気泡が含まれていないように準備
をすることも必要である。多くのプリント操作の後で、
また、ユーザの判断において、可視的なプリント上の欠
陥になる粒子または空気泡を清浄にするために、付加的
ではあるが少しの準備をすることができる。

【０００４】該準備操作、これには、通常、プリントヘ
ッドを通してインクを押したり引いたりすることのいず
れかが含まれているが、これによれば、プリントヘッド
の表面上にインク小滴を残すことが可能になること、お
よび、究極的には、プリントヘッドの表面上でインクの
残滓が堆積することが分かっている。当該残滓はプリン
ト上の品質に関して有害である。また、プリント操作が
進行している間に紙繊維その他の外部的な材質のものが
プリントヘッドの表面上に集まる可能性があり、該イン
クの残滓と同様に、プリント上の品質について有害であ
ることも分かっている。米国特許第４，８５３，７１７
号においては、次のことが先に提案されている。即ち、
プリントヘッドのキャッピング操作が行われるのに先だ
って用紙ダストその他の汚染物質がオリフィスプレート
からかき落されるように、プリント操作の終りにおい
て、プリントヘッドはワイパーブレードを横切って移動
すべきであること、および、プリントヘッドのノズル
は、該プリントヘッドのキャップを搬送しているスレッ
ド上で動作するプリンタキャリッジの移動によってなさ
れるべきであり、これによってキャップに対して分離し
た作動手段の必要性が排除されることが、先に提案され
ている。ある制御される環境が該キャップにより付与さ
れて、ノズルにおいて露出されるインクの乾燥が防止さ
れる。また、米国特許第４，７４６，９３８号において
は、次のことも提案されている。即ち、インクジェット
プリンタには洗浄ユニットが備えられるべきであり、プ
リント操作の終りにおいて、そのキャッピング操作に先
立って清浄にするために、プリントヘッドの表面に対し
て放水することが提案されている。

【０００５】本発明の一つの目的は、インクジェットプ
リントヘッドのための保守システムに対するキャップキ
ャリッジを提供することにあり、ここでのキャップキャ
リッジは、プリントヘッドノズルを封止するために該キ
ャップキャリッジ上に可動に搭載されたキャップの搬送
および起動をするものである。

【０００６】本発明において、ノズル表面内のノズルお
よびインク供給カートリッジを備えたプリントヘッドを
有するインクジェットプリンタのための保守ステーショ
ンは、それと同時に移動するための移動可能なキャリッ
ジ上に搭載されている。プリンタが非プリント操作モー
ドにあるときには、外部に配置された保守ステーション
に対して移動可能なキキャリッジが移動して、プリント
操作ゾーンの一方の側に至るようにされる。ここでの種
々の保守機能は、保守ステーション内のキャリッジ搭載
式のプリントヘッドの存在箇所に依存して付与される。
プリントヘッドが保守ステーションに出入りするのにつ
れて、プリントヘッドのノズル表面は少なくとも一つの
ワイパーブレードによって清浄にされる。ノズルを清浄
にするインク小滴を集めるための場所に隣接してワイパ
ーブレードが存在するときには、キャッピング操作が追
従される箇所において、起動可能なキャップがキャップ
キャリッジ上に搭載されており、また、移動可能なキャ
リッジの移動により、キャップキャリッジと係合すると
ともにそれと同調して移動するようにされる。その結果
としてキャップが起動し、プリントヘッドのノズル表面
に封止的に係合することになる。キャップがプリントヘ
ッドのノズル表面に向かい合って封止されているときに
は、該キャップによりノズルが包囲され、そのために制
御可能な環境が付与される。真空ポンプはフレキシブル
ホースによってキャップと相互接続されており、その間
にはインクセパレータが設けられている。ある所定のバ
ルブ閉鎖箇所までのキャリッジ搭載式のプリントヘッド
の連続的な移動が生起したときには準備操作が行われ、
ある所定の時間にわたって、ピンチバルブによりセパレ
ータがキャップから離され、また、真空ポンプを起動す
ることにより、ある所定の真空がセパレータの中で生成
することが可能にされる。キャリッジ搭載式のプリント
ヘッドがキャッピング操作の箇所まで一旦戻ると、ピン
チバルブが開放にされ、これに従ってセパレータに対す
るプリントヘッドが真空にされて、プリントヘッドのノ
ズルからセパレータへとインクが引き寄せられることに
なる。キャリッジ搭載式のプリントヘッドがワイパーブ
レードを通過して移動することにより、ノズル表面のキ
ャップが外されて準備動作が停止され、そして、インク
がキャップからセパレータへと排除されることが可能に
されて、該ノズルのクリーニング操作がなされる。真空
ポンプの起動が解除され、プリントヘッドがキャッピン
グ操作の箇所まで戻されて、プリンタのプリント操作モ
ードを待機する。カートリッジがバルブの閉鎖または締
め付け場所にある所定の時間、および、該カートリッジ
が（コントロールソフトウエアによって制御されるよう
な）キャッピング操作の場所にある所定の時間により、
圧力のプロフィールおよび不用な量のインクが決定され
る。この制御で可能にされることは、不用な量のインク
および圧力プロフィールのスペクトルである。これには
次の２項目が含まれている。即ち、（ａ）初期的なカー
トリッジの設置にあたり、当該時点においてノズルと供
給カートリッジとの間で全てのインク流通経路について
の準備操作をするためには、キャップの施されるプリン
トヘッドがキャッピング操作の場所においてより長く待
機することになること、および、（ｂ）手動によるリフ
レッシュのための準備操作をするときには、該キャップ
の施されるプリントヘッドがプリントヘッドだけの準備
操作をするためにキャッピング操作の場所においてより
短く待機することになること、という２項目が含まれて
いる。

【０００７】図１は、本発明のキャッピングキャリッジ
を組み込んだ保守ステーションを有している、インクジ
ェットプリンタが部分的に示されている正立面図であ
る。図２は、図１の切断線２−２に沿ってみたときの保
守ステーションの断面図であり、キャップ、キャップキ
ャリッジおよびキャップ起動手段の端部を示すものであ
る。図３は、図１の切断線３−３に沿ってみたときの保
守ステーションの部分的な断面図であり、キャリッジ起
動式のピンチバルブを示すものである。図４は、保守部
の平面図であり、本発明のキャッピングキャリッジを示
すものである。

【０００８】図１に示されたプリンタ１０には点線で示
されたプリントヘッド１２が備えられており、これはイ
ンク供給カートリッジ１４に対して固定されている。該
カートリッジはキャリッジ１６上に移動可能に搭載され
ており、プリントヘッドおよびカートリッジがキャリッ
ジとともに同時に移動するように、矢印２０で示される
ようにガイドレール１８上で後退および前進して移動で
きるようにされている。プリントヘッドに含まれている
複数のインクチャンネル（図示せず）は、（双方ともに
点線で示されている）ノズル２２およびノズル表面２３
において終端するものであり、カートリッジからのイン
クをそれぞれのインク噴射ノズル２２に搬送するように
される。プリンタがプリント操作モードにあるときに
は、カートリッジは（点線で示されている）プリント操
作ゾーン２４を横切り、これに平行に前後への移動また
は往復をする。そして、インク小滴（図示せず）は、オ
ン・デマンドでプリントヘッドのノズルから選択的に噴
射されて、プリント操作ゾーンにおいて用紙のような
（図示せず）記録媒体に至り、一時に一列分だけ、その
上に情報をプリントするようにされる。キャリッジ１６
の一つの方向における各通過または移動の間は、記録媒
体は静止状態にされている。しかしながら、それぞれの
通過の終端においては、プリントされる一列分の高さに
当る距離だけ、該記録媒体が矢印２６の方向にステップ
移動するようにされる。

【０００９】プリント操作ゾーンの外側のプリンタの一
方の側にあるものは保守ステーション２８である。プリ
ント操作の終端またはプリンタ１０によるプリント操作
モードの終端においては、キャリッジ１６が第１に少な
くとも一つの固定したワイパーブレード３０、好適に
は、固定して分離され、平行して間隔をおかれた、一対
のワイパーブレードを通過して移動される。かくして、
プリントヘッドおよびカートリッジ（以下、プリントカ
ートリッジ）が保守ステーションに入るかそこに存在す
る度に、プリントヘッドのノズル表面２３はインクおよ
び残滓とは独立して掃引するようにされる。プリント操
作ゾーンから離れた方向におけるワイパーブレードに隣
接しており、プリントカートリッジの移動経路に沿った
ある所定の箇所にあるものは、固定して搭載されたコレ
クションコンテナ３２である。キャリッジはプリントカ
ートリッジをこのコレクションコンテナに配置すること
があるが、これはときにはスピット(spit)ステーション
またはスピトーン(spittoon)として参照されるものであ
る。プリントカートリッジがある特定の時間長だけ保守
ステーションから離れた後では、連続的にプリント操作
をしているとしても、殆ど使用されないノズルにおける
インクまたはメニスカスの乾燥を防止するために、全て
のノズルが十分なインク小滴を噴射してはいないことか
ら、その粘性が高くなりすぎる。従って、プリントカー
トリッジは、例えば、プリンタコントローラ（図示せ
ず）の制御の下にキャリッジモータ（図示せず）によ
り、プリンタブレードを通過して移動されて、ノズル表
面のクリーニング操作がなされる。そして、コレクショ
ンコンテナに対向する所定の箇所に達し、ここにおい
て、プリンタコントローラのために、多くのインク小滴
がプリントヘッドから噴射されることになる。好適な実
施例においては、約１００個のインク小滴がプリントヘ
ッドからコレクションコンテナに噴射される。好適に
は、単一または複数のワイパーブレードもコレクション
コンテナ内に配置されて、インクがブレードから垂れて
コレクションコンテナ内に集まるようにされる。コレク
ションコンテナの表面３３はプリントヘッドのノズル表
面に対して実質的に平行しており、ある一つの方向に向
くようにされている。また、インクは重力のためにその
底部に集まり、ここに配置されている開口部３４は、コ
レクションコンテナの後部の（図１には示されない）吸
収材２７のパッドに対してインクを流すようにされてい
る。この吸収材のパッドによれば、インクが吸収され、
部分的に雰囲気中に露出される。そして、その中に吸収
されたインクの液状部分が蒸発して、準備操作およびノ
ズル清浄化の小滴噴射の反復して後続されるサイクルの
ために十分な量のインクの蓄積を保守するようにされ
る。

【００１０】キャリッジ１６が、ある所定の距離だけコ
レクションコンテナを越えて、ガイドレール１８に沿っ
て続進したときには、キャリッジアクチュエータ３６
が、キャップキャリッジ４０のアーム３９上のキャッチ
３８に接触する。キャップキャリッジ４０はキャップ４
６を有しており、また、ガイドレール４２に往復可能に
搭載されて、キャリッジ１６およびその上に搭載された
プリントカートリッジと平行の方向に移動するようにさ
れる。該キャップキャリッジは、ガイドレール４２を包
囲するスプリング４４により、コレクションコンテナ３
２に向けてバイアスされている。キャップ４６が有する
閉鎖壁部４７は該キャップの底部４８から伸長して、そ
の中に吸収材５０を有する内部的な凹部４９を設けるよ
うにされる。壁部４７の頂部エッジ５２、好適には、該
頂部エッジを含む壁部４７の外部表面は、キャップがプ
リントヘッドのノズル表面と接触するときに封止ガスケ
ットとして用いるための、弾性ゴム様の材料５３によっ
てカバーされている。この弾性ゴム様の材料５３の一例
としては、シェル化学社 (Shell Chemical Company)の
製品であるショアＡデュロメータ（durrometer) ４５を
有する）Ｋｒａｙｔｏｎ（登録商標）を挙げることがで
きる。好適な実施例においては、弾性ゴム様の材料５３
は壁部４７の外部表面上にモールドされる。図２および
図４に関してより十分に後から説明されるように、プリ
ントヘッドのノズル表面を含む平面から間隔をおかれた
箇所から、キャップキャリッジによる移動に応答してプ
リントヘッドのノズルを含む平面をキャップ封止が遮る
箇所までの移動に、該キャップは適合されている。キャ
リッジアクチュエータのエッジ３６がキャッチ３８に接
触した後で、プリントカートリッジのキャリッジおよび
キャップキャリッジは調和してある箇所まで移動し、こ
こでキャップはプリントヘッドのノズル表面に対して封
止される。この箇所において、キャップの閉鎖壁部がプ
リントヘッドのノズルを包囲し、そして、該キャップの
封止により該ノズルの周囲のキャップ凹部が緊密に封止
される。プリントヘッドのノズル表面に対するキャップ
のこの位置決めの間に、キャップキャリッジは、キャリ
ッジ１６上のポールロックエッジ５６と協同して、ポー
ル（pawl）５４によりプリントカートリッジに対して自
動的にロックされる。キャッチ３８に接触しているアク
チュエータエッジ３６と一緒のポールによるこのロック
のために、キャップ４６とプリントヘッドのノズル表面
２３との間の過剰な相対移動が防止される。

【００１１】図１の切断線２−２にそってみたときの断
面図である図２も参照すると、キャップキャリッジ４０
の終端部が、その上に可動的に搭載されたキャップ４６
とともに示されている。該キャップキャリッジは、キャ
ップキャリッジ支持構造体７９上に往復可能に搭載され
ている。また、この支持構造体７９は、スクリューのよ
うな任意の周知の手段（図示せず）によりプリンタフレ
ーム５５に対して除去可能に固着されている。該支持構
造体７９には、直立型の支持部材４３，４５が、支持構
造体ベース５１の対向する端部に設けられており、その
間にはガイドレール４２が保持されている。シェルフ８
０は、支持構造体ベース５１から支持部材４３，４５の
間に伸長されている。支持構造体５３に統合され、それ
から伸長されているものは、通常は、ラックギアとして
参照される、直線的に延長しているギア歯のセット９０
である。

【００１２】キャップキャリッジ４０はガイドレール４
２上に往復可能に搭載されており、また、その延長型の
グルーブ７８には、支持構造体のシェルフ８０の周囲に
スライド可能に適合する平行のサイドウオールが設けら
れている。このため、プリントカートリッジキャリッジ
１６がキャップキャリッジのキャッチ３８に係合したと
きには、グルーブ７８におけるシェルフ８０による付加
的なガイド操作の支持のために、ガイドレール４２に沿
って移動するときにキャップキャリッジが整列から外れ
ることなく、２個のキャリッジが調和して移動するよう
にされる。統合的なピニオンギア８４および回転軸８７
と調和した円筒状のシャフト８６とを有するカム部材８
２は、円筒状の凹部８８（点線で示されている）にある
シャフト８６の一方の端部によって、キャップキャリッ
ジ上に回転可能に搭載されている。図２において認めら
れるように、右向きに伸長しており、キャップ４６の上
下に配置された一対の平行なアーム９３を有するキャッ
プガイド９２内に、該キャップ４６が搭載されている。
ここで図４をも参照すると、あらゆる方向における移動
の自由をキャップに与えるために、キャップ底部４８に
備えられた伸長部８９はキャップガイドアームに整列さ
れており、また、該キャップガイドアーム内の開口部９
６に対して適合されている。スプリング１００はキャッ
プの後方においてキャップガイド内に配置されており、
該キャップを前方に（図２においては右向きに）動かす
ようにされる。キャップガイド９２に備えられたカムフ
ォロワ９１は片持ちのアーム９４から伸長している。曲
線状の凹部９８は、カムとして機能するカム部材の表面
に形成されており、また、キャップガイドのカムフォロ
ワ９１はその中に配置される。統合的なピニオンギアは
ラックギア９０と係合しており、支持構造体７９に関す
るキャップキャリッジ４０の移動により、ピニオンギア
４０が回転するとともにラックギア９０に沿って進行す
るようにされる。ピニオンギアの回転でカム部材が回転
する。このために、曲線をなす凹部状のカム９８により
カムフォロワ９１がその中に移動するようにされ、キャ
ップガイドをプリントヘッドノズルの表面の右前方に押
すようにされる。キャップキャリッジに備えられている
ものは、キャップガイド９２のそれぞれの側上で間隔を
おかれた、統合的な上向きに伸長して平行する壁部９
５，９７である。壁部９５，９７の対向する表面におけ
る平行なグルーブ１０２，１０３（図４において点線で
示されている）は、キャリッジ１６および４０の移動の
方向と直角をなしている。キャップガイドの対向する側
で該キャップガイドに備えられた相互平面的なアーム１
０６，１０７は、キャップキャリッジの壁部９５，９７
におけるグルーブ１０２，１０３内に配置される。従っ
て、このキャップガイドは、曲線をなす凹部状のカム８
２において追従するカムフォロワ９１によって発生され
た力の下に、キャップキャリッジの壁部のグルーブ内で
スライドするキャップガイドのアームにより、プリント
ヘッドノズルの表面に向かうように、また、これから離
れるように指向される。キャップ４６を押圧するキャッ
プガイド内のスプリング１００により、ノズルの表面に
対してキャップが封止される。不整列に対して増大した
フレキシビリティー及びコンプライアンスと減じられた
寸法的な公差は、キャップガイドのアーム９３の開口部
９６において許容されるキャップアーム８９の移動を通
して利用可能なものである。

【００１３】プリントヘッドノズルの表面にキャップが
施され、該キャップがプリントカートリッジに対してロ
ックされると、キャップの凹部の封止された空間におけ
る湿度を増大させる目的のために、必要に応じて、プリ
ンタコントローラにより、キャップの凹部４９およびそ
の中の吸収材５０に、ある所定数のインク小滴を、プリ
ントヘッドに噴射させる。

【００１４】典型的なダイアフラム式の真空ポンプ５８
がプリンタフレーム５５上に搭載されており、任意の既
知の駆動手段によって動作されるが、好適な実施例にお
いては、該真空ポンプはモータシャフト６１を通してプ
リンタ給紙用モータ６０により作動される。その理由
は、プリントヘッドの保守の間はこのモータで給紙する
ことは不要であり、この２重の使用のために、真空ポン
プに対する別の専用のモータの必要性が排除されること
にある。該真空ポンプはフレキシブルホース６２，６３
によってキャップ４６に接続されており、また、インク
セパレータ６４はキャップと真空ポンプとの間に配置さ
れている。

【００１５】図１の切断線３−３にそってみたときの断
面図である図３を参照すると、ベース５１に備えられて
いる延長スロット５７はフレキシブルホース６３の通過
のためのものであり、その中でのフレキシブルホースの
移動に適応するようにされている。Ｕ形状の構成を有す
るピンチバルブ６６は、該Ｕ形状の構成の脚部６８上の
固定した円筒状のシャフト７３により、キャップキャリ
ッジ４０に対して回転可能に取り付けられており、フラ
ンジ７７においてピボット状にされている。かくして、
矢印５９によって示されているように、直立型の支持部
材４５に向かうキャップキャリッジの移動により、Ｕ形
状の構成の他方の脚部６７が最終的に固定の支持部材４
５に接触し、フレキシブルホース６３を締め付けて閉じ
るようにされる。ピンチバルブは好適には一様な構成の
ものであって、プラスチック材からなるものである。そ
の設計は、プリントキャリッジの位置決めにおける公差
が、スプリングビームとして作用するピンチバルブの脚
部６７の偏向によって適応できるものである。脚部６７
によるこのビームの偏向は、該当する材料のストレスの
限界内で設計される。そして、好適な実施例において、
定格上のピンチの位置からのキャリッジの位置ズレは、
±０．８ｍｍの公差にすることができる。

【００１６】かくして、ガイドレール１８に沿う一つの
所定の場所においては、プリントカートリッジにより、
キャリッジアクチュエータのエッジ３６およびキャップ
キャリッジのキャッチ３８の係合を通して、プリントヘ
ッドノズルの表面にはキャップが施されるが、チューブ
６３については締め付けによる閉鎖がなされないことに
なる。これはキャップが施される位置として参照される
ものであり、該ノズルの表面は、カートリッジベント
（図示せず）を介しての、また、セパレータ６４を通す
真空ポンプバルブ７０，７１を介しての、湿り気を与え
られた周囲圧の空気にさらされることになる。

【００１７】プリントヘッドの準備操作をすることが必
要なときには、Ｕ形状の構成の脚部６８がフレキシブル
ホース６３に対抗して旋回して、その締め付けをして閉
じるように、即ち、ピンチバルブ６６のためにフレキシ
ブルホース６３がキャリッジ１６の移動によって閉鎖さ
れるように、Ｕ形状のピンチバルブ６６が支持部材４５
に接触して、該Ｕ形状のピンチバルブ６６が回転させら
れるまで、キャリッジ１６がそのキャップが施された位
置から固定の支持部材４５へと前進して移動される。給
紙用モータ６０が起動されて、ダイアフラム式の真空ポ
ンプ５８によってセパレータチャンバ６９が排気され、
網状のポリウレタンフォームのような吸収材をもって部
分的に満たされて、およそ−１２０インチＨ₂ Ｏ（−３
０４８ｍｍＨ₂ Ｏ）の負圧が得られる。ポンプの設計に
依存して、該負圧は約１０秒で達成される。その一方、
ピンチバルブが閉鎖されていることから、キャップの凹
部はまだ周囲圧にあるようにされる。約１０秒後に所望
のセパレータの負圧に達したときには、キャリッジはノ
ズルの表面にキャップが施される場所に戻るが、フレキ
シブルホース６３はもはや締め付けによる閉鎖はなされ
ていない。この時点においては、キャップはまだプリン
トヘッドノズルの表面に封止されており、ピンチバルブ
は開放されている。これにより、封止されたキャップの
内部的な凹部が−１２０インチＨ₂ Ｏ（−３０４８ｍｍ
Ｈ₂ Ｏ）の負圧を受けて、インクがノズルから吸収され
ることになる。プリントカートリッジは約１秒間にわた
りこの位置に留まる。インクについて０．２ｃｃ±０．
０５ｃｃなる準備操作の目標を実現するように、キャッ
プにおける圧力とノズルを通るインクの流れのインピー
ダンスおよび保守システムの空気量の特定の関係を達す
るために、この時間周期の決定がなされる。約１秒後
に、キャリッジ１６が移動してキャップの封止が破壊さ
れ、プリント操作が停止される。キャップの圧力が降下
して周囲の圧力に戻る。プリントカートリッジはワイパ
ー３０を通過して移動し、インクと空気とがキャップか
らセパレータに吸収または排出されるときに待機するあ
る所定の時間周期でのプリント操作ゾーンと該ワイパー
の間の場所において、ワイパーに隣接した保持位置に至
る。これが達成されたときには、プリントカートリッジ
がキャリッジによりキャップが施された位置に戻り、プ
リンタコントローラからのプリント操作モードコマンド
を待機する。

【００１８】所定の時点においてプリントカートリッジ
が配置される場所では、フレキシブルホース６３が締め
付けによって閉鎖され、また、所定の時点においてプリ
ントカートリッジがキャップを施されて（コントローラ
ソフトウエアによって制御されるように）配置される場
所では、圧力のプロフィールおよびインクの不用な量が
決定される。この制御で可能にされることは、インクの
不用量および圧力プロフィールのスペクトルであり、こ
れら２個のものは、ノズルと供給カートリッジとの間の
インクの流通経路の準備操作をするために、プリントカ
ートリッジが初期的にインストールされるとき（キャッ
プが施される位置で、より長く待機する）のもの、およ
び、後述されるようなリフレッシュまたは手動による準
備操作のため（プリントヘッドに準備操作をするため
に、キャップが施される位置で、より短く待機する）の
ものである。

【００１９】手動による準備操作ボタン（図示せず）が
オプション的にプリンタ上に設けられており、例えば、
インク小滴を噴射していないノズルに起因する貧弱なプ
リント上の品質がプリンタオペレータによって知覚され
たときに、当該プリンタオペレータによって起動され
る。手動式の準備操作ボタンの手動による準備操作は、
上述された自動的な準備操作のシーケンスと実質的に同
じやり方でなされるものであって、概略的にいえば、プ
リントカートリッジがインストールされるとき、また
は、プリンタコントローラに対してプログラムされる任
意の他の検知される事象が生じるときに実行されるもの
である。その差異は次のことだけである。即ち、ピンチ
バルブが開放された後での時間の経過量が０．５秒に減
少し、プリントカートリッジから吸収されるインクの量
が約０．１ｃｃまで減少して不用のインクが少なくな
り、そして、プリントカートリッジ当りのプリント操作
能力の低下が防止されるという差異だけがある。場合に
よっては、手動によるリフレッシュの準備操作が、プリ
ント品質の改善には不十分なことがある。従って、適切
なソフトウエアを備えたコントローラにおいては、手動
によるリフレッシュの準備操作を介して、回復するため
の連続的な試行がなされた後で、初期的な量の準備操作
が必要とされることになる。例えば、２分以内に２個の
連続的な手動によるリフレッシュの準備操作が試行され
た後では、第３の試行は、初期的な準備操作のインク量
において、プリンタコントローラによってなされるべき
である。

【００２０】キャップにおいてインクの排出がなされて
おり、プリントカートリッジが保持位置にあるときに
は、給紙用モータが動作して、キャップからセパレータ
への空気およびインクのポンプ操作が真空ポンプによっ
て行われる。該セパレータにおいては、インクを蓄積す
るフォームによってインクが吸収され、インクがポンプ
に入ることが防止される。（ポンプ内のインクは、ポン
プバルブを損傷する可能性がある。）セパレータのフォ
ーム上部にあるチャンバに備えられたラセン状の空気通
路は、入口７４および出口７５に接続されており、ポン
プによる空気の取り込みを停止するようにされる。セパ
レータのフロア７６は、その水蒸気転送率(Moisture Va
por Transfer Rate)（ＭＶＴＲ）のために戦略的に選択
された材料からなるものである。何か月かの使用の間
に、この移動現象を通じて液体の消失が生じる。保守以
外の何等かの理由のために給紙用モータが回転している
ときには、プリントカートリッジはキャップから離れて
いなければならない。そうでないときには、不所望のイ
ンクがキャップ内に引かれることになる。保守以外の何
等かの理由のために給紙用モータが回転しており、プリ
ントカートリッジがキャップから離れているときには、
ポンプが動作し、保守ステーションシステムを通しての
空気のポンプ操作を続行して、キャップからセパレータ
へとインクの排出をするようにされる。これによって付
与される特別な保証によって防止されることは、インク
がフレキシブルホース６３に集中すること、乾燥するこ
と、および、それを通しての流れを阻止することであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のキャッピングキャリッジを組み込ん
だ保守ステーションを有している、インクジェットプリ
ンタが部分的に示されている正立面図である。

【図２】 図１の切断線２−２に沿ってみたときの保守
ステーションの断面図であり、キャップ、キャップキャ
リッジおよびキャップ起動手段の端部を示すものであ
る。

【図３】 図１の切断線３−３に沿ってみたときの保守
ステーションの部分的な断面図であり、キャリッジ起動
式のピンチバルブを示すものである。

【図４】 保守部の平面図であり、本発明のキャッピン
グキャリッジを示すものである。

【符号の説明】

１０ プリンタ、１２ プリントヘッド、２８ 保守ス
テーション、４０ キャップキャリッジ、４６ キャッ
プ、５８ 真空ポンプ、６４ インクセパレータ、６６
ピンチバルブ、７９ キャップキャリッジ支持構造
体、９２ キャップガイド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクジェットプリンタの保守ステーシ
   ョンにおいて用いるためのキャップキャリッジであっ
   て、該プリンタに含まれている双方向に移動可能のキャ
   リッジは、該プリンタのプリント操作ゾーンにおいて、
   記録媒体上で前記ノズルから噴射されるインク小滴によ
   るプリント操作をするために、ノズル表面内にノズルを
   備えたプリントヘッドを有するプリントカートリッジを
   支持しており、該移動可能なキャリッジは、プリンタコ
   ントローラの制御の下に駆動手段によって制御されるも
   のであり、該保守ステーションは、キャップキャリッジ
   によるキャッピング操作のために、移動可能なキャリッ
   ジ上のプリントカートリッジの移動のために、プリント
   操作ゾーンの一方の側に配置されており、該キャップキ
   ャリッジは、次のものを含む：互いに間隔をおかれた２
   個の平行した壁部と、移動可能なキャリッジが保守ステ
   ーションに入ったときに同調して移動するための、移動
   可能なキャリッジに交差するキャッチとを有する可動型
   のベースであって、それに沿う移動のために少なくとも
   一つのガイドレール上にスライド可能に搭載されている
   前記ベース；該可動型のベースが移動可能なキャリッジ
   と同調して移動しているときに、プリントヘッドのノズ
   ル表面内でノズルを封止するための可動型のキャップ手
   段であって、該ベースの移動とは直角の方向への移動の
   ために該ベースの壁部にスライド可能の搭載されている
   前記キャップ手段；およびプリントヘッドのノズル表面
   より間隔をおかれた位置から、キャップ手段がプリント
   ヘッドのノズル表面に向かい合って封止され、その中で
   ノズルが包囲される位置まで該キャップ手段を移動させ
   る手段であって、該ベースの移動に応答して起動される
   前記の移動手段。