JPH06143254A - 混練・押出による樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents

混練・押出による樹脂ペレットの製造方法

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JPH06143254A
JPH06143254A JP4293471A JP29347192A JPH06143254A JP H06143254 A JPH06143254 A JP H06143254A JP 4293471 A JP4293471 A JP 4293471A JP 29347192 A JP29347192 A JP 29347192A JP H06143254 A JPH06143254 A JP H06143254A
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water
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Junichi Iwai
淳一 岩井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は混練・押出による樹脂ペレットの製
造方法に関し、特に、フィッシュアイの発生を防止して
ペレットの品質を向上させることを特徴とする。 【構成】 本発明による混練・押出による樹脂ペレット
の製造方法は、押出機(1)に投入される樹脂原料(11)に
水(10)を添加し、前記樹脂原料(11)を混練・押出する構
成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂原料の混練・押出
による樹脂ペレットの製造方法に関し、特に、フィッシ
ュアイの発生を防止してペレットの品質を向上させるた
めの新規な改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂の一次原料である粉末状の
樹脂原料は、押出機により混練・押出されてペレット状
の樹脂に加工製造されている。この樹脂原料は、現在、
多種多様な種類のものが生産されており、夫々の樹脂原
料の物性に応じて押出機のスクリュ形状及び運転条件の
選択が行われ、ペレットに製品化されている。このペレ
ットは、その品質の判定方法の一つとして、ペレットを
フィルムに加工してフィルムの単位面積或は単位体積中
に存在する高分子量物(高分子量樹脂の不完全溶融状態
の塊、これをフィッシュアイと呼ぶ)の数を数える方法
が行われている。しかし、一部の樹脂原料については、
従来の対応では解決できず、フィッシュアイの発生を防
止し、減少させることが出来ないのが現実である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまで、樹脂の合成
方法が進歩して多様な用途に応じた物性を持つ種々の樹
脂原料が合成されている。この様な樹脂原料の中に、一
粒の粉末粒子の中に樹脂粘度(以下、MIと云う)の極
端に異なる樹脂を配合させたものがある。例えば、その
MIの差が数千倍を越え数万倍に至るというような樹脂
を配合させた樹脂原料の場合、押出機で溶融・混練させ
ると、MIの大きい即ち低分子量の樹脂が先に溶融して
原料全体が柔らかい状態となり、MIの小さい即ち高分
子量の状態に剪断力が掛りにくくなる。また、MIの小
さい樹脂はそれ自身が溶融・混練が困難な原料であり、
結果的にMIの小さい樹脂の溶融・混練が不完全な、即
ち、破砕・分散の不十分な状態で押出され、ペレットに
製品化されていた。この際、溶融・混練の不充分さを補
うため、溶融・混練部における滞留時間を長くする等の
運転操作を行っても、不充分さは解消されない。この様
にして製品化されたペレットをフィルムにすると、不完
全溶融状態の高分子量樹脂が原因となって多くのフィッ
シュアイの発生が検出され、低品質のペレット製品とな
っていた。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、フィッシュアイの発生を防止して
ペレットの品質を向上させるための樹脂原料の混練・押
出による樹脂ペレットの製造方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による混練・押出
による樹脂ペレットの製造方法は、押出機に粉末状の樹
脂原料を供給し、水を添加しながら混練・押出を行う方
法である。
【0006】さらに詳細には、前記水は、前記樹脂原料
を前記押出機のホッパに供給するときに同時に添加され
る方法である。
【0007】さらに詳細には、前記水は、前記押出機の
混練部シリンダ内に添加される方法である。
【0008】
【作用】本発明による混練・押出による樹脂ペレットの
製造方法においては、押出機に供給する粉末状の樹脂原
料に水を添加することにより、混練されて温度が上昇し
溶融された状態の樹脂から水が熱量を奪い、溶融した樹
脂の温度を下げることにより樹脂の粘度が上昇する。樹
脂の溶融状態における混練では、その剪断応力τは、 τ=α・γ・μ (αは定数、γは剪断速度、μは粘
度) で表される。そこで、剪断速度γが一定、即ち、押出機
のスクリュ回転数が一定の状態で粘度μが大きくなれ
ば、剪断応力τが大きくなる。即ち、剪断応力τが大き
くなることにより、樹脂に加わる剪断応力が大きくな
り、MIの小さい、即ち、粘度の大きい樹脂も混練・溶
融され、破砕・分散が可能となる。前記の剪断応力τの
式から、剪断速度γを大きくする、即ち、押出機のスク
リュ回転数を大きくする方法も考えられるが、この方法
では樹脂温度が上昇して粘度μが小さくなり、余り効果
的ではない。また、樹脂原料中の残留触媒あるいは混入
異物は、これらが核となってフィッシュアイを形成する
と考えられているが、それらを除去する目的で、原料に
水を添加して混練する方法が従来から行われており、原
料の混練・溶融後添加した水を脱気することにより、同
じフィッシュアイ発生原因となるこれらの異物等を除去
してフィッシュアイの発生防止に相乗効果を発揮してい
る。
【0009】また、前述のホッパ内に樹脂粘度の極端に
異なる樹脂を配合した粉末状の樹脂原料と同時に水を添
加する。このスクリュにより混練された樹脂原料は、先
ず、原料中の樹脂粘度の小さい部分が溶融される。次
に、溶融されて温度が上昇した原料は粘度が小さくなる
が、添加されている水を加温することにより原料自身は
熱を奪われて温度が低下し、それによって粘度が大きく
なる。このときの溶融・混練の剪断応力τは剪断速度γ
と粘度μとの積に比例するので、剪断速度γ即ち、スク
リュの回転数が一定の運転状態では、粘度μが大きくな
ることにより剪断応力τが大きくなる。この大きくなっ
た剪断応力τにより原料が強力に混練され、原料中の樹
脂粘度の大きい部分が部分が破砕・分散される。また、
溶融・混練時に添加された水は、加熱され、スクリュ吐
出部のベント部から気化状態となって脱気され、この
際、樹脂原料中に残留している触媒や混入している異物
等の不純物が除去される。
【0010】
【実施例】以下、図面と共に本発明による混練・押出に
よる樹脂ペレットの製造方法の好適な実施例について詳
細に説明する。図1は本発明による混練・押出による樹
脂ペレットの製造方法に適用する押出機を示す概略構成
図である。
【0011】図1において符号1で示されるものは押出
機であり、この押出機1のホッパ2を有するシリンダ3
内にはスクリュ4が回転自在に設けられており、このス
クリュ4の先端側には、溶融・混練用のスクリュロータ
部4a及びスクリュ吐出部4bが設けられている。
【0012】前記シリンダ3の前記スクリュ吐出部4b
には、脱気用のベント穴5が設けられ、このシリンダ3
の下流側にはペレット6aを製造するための造粒装置6
及びドライヤ6Aが配設されている。
【0013】前記ホッパ2には、水タンク7及びプラン
ジャポンプ8に接続された水供給パイプ9が設けられ、
この水パイプ9の先端部9aはホッパ2で下方を向き、
この先端部9aから供給される水10は前記スクリュ4
のスクリュフィード部4cに落下するように配設されて
いる。
【0014】前述の構成による押出機1において、ホッ
パ2から供給された粉末状の樹脂原料11に対し水パイ
プ9の先端部9aから同時に水10を1〜2%の割合で
供給すると、この水10が添加された粉体11はスクリ
ュフィード部4cでシリンダ3の下流側に送られる。こ
のスクリュフィード部4cで送られた樹脂原料11はス
クリュロータ部4aで十分に溶融・混練され、スクリュ
吐出部4bで造粒装置6に送り込まれる前に、ベント部
5を介して溶融樹脂中の水分や不純物等が脱気される。
【0015】次に、前述の本発明による方法を実際に二
軸押出機にて実験を行ったので、その結果を述べる。ま
ず、本出願人製による出願人製造の二軸押出機CMP5
5にて水添加有・無の実験を行いその結果を下記のよう
に確認した。水添加のない従来の方法で運転したペレッ
トをフィルム加工したところ2000〜3000個のフィッシュ
アイがある面積当り(10.5M長×150MM巾)で
検出された。同一の二軸押出機に水添加を加えることに
よって210〜240個にフィッシュアイの数が減少し
た。従来方法においては、如何にスクリュ形状を変更し
ても数千個のレベルから下げることは不可能であった
が、本発明による水添加によりそのフィッシュアイは、
約200個前後に改善された。 押出量 フィッシュアイ数 従来方法 200kg/h 2867個 水添加方法 水1% 200kg/h 243個 水2% 200kg/h 212個 従って、実験の結果、水の添加量は、粉体全体の約1〜
2%が好適である。水を2%を超えて添加すると、運転
状態が不安定になって処理能力が減少したり、ベント部
5から溶融樹脂が盛り上がる現象が現れた。なお、前述
の実験結果は、表1の第1表に詳しく開示している。
【0016】
【表1】
【0017】なお、前述の実施例では、水10はホッパ
2から樹脂原料11と同時に添加する場合について述べ
たが、このホッパ2から供給する方法に限ることなく、
図2に示すように、水パイプ9の先端部9aをシリンダ
3の混練部シリンダ3aに設け、水10をシリンダ3内
における樹脂原料が溶融開始する位置より上流側に直接
供給するようにした場合も前述と同じ結果を得ることが
できた。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、そ
の説明は省略する。
【0018】
【発明の効果】本発明による混練・押出による樹脂ペレ
ットの製造方法は、以上のように構成されているため、
次のような効果を得ることができる。すなわち、シリン
ダ内に供給する粉末状の樹脂原料に対して水を添加する
ことにより、樹脂温度が低下し、樹脂粘度が上昇するた
め、溶融・混練時の剪断応力が上昇することによりフィ
ッシュアイ発生原因の不完全溶融状態の高分子樹脂の塊
の粉砕が促進されて、フィルム加工時のフィッシュアイ
の発生を効果的に抑えることができる。従って、従来は
如何にスクリュ形状を変更しても不可能であったフィッ
シュアイの発生防止が極めて簡単にでき、フィルム加工
の歩留まり及び品質向上を容易に達成できるペレットの
製造を可能にしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による混練・押出による樹脂ペレットの
製造方法に適用する押出機を示す概略構成図である。
【図2】図1の他の実施例を示す概略構成図である。
【符号の説明】 1 押出機 2 ホッパ 3a 混練部シリンダ 10 水 11 樹脂原料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機(1)に粉末状の樹脂原料(11)を供
    給し、水(10)を添加しながら混練・押出を行うことを特
    徴とする混練・押出による樹脂ペレットの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水(10)は、前記樹脂原料(11)を前記
    押出機(1)のホッパ(2)に供給するときに同時に添加され
    ることを特徴とする請求項1記載の混練・押出による樹
    脂ペレットの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記水(10)は、前記押出機(1)の混練部
    シリンダ(3a)内に添加されることを特徴とする請求項1
    記載の混練・押出による樹脂ペレットの製造方法。
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