JPH06143008A - 孔整形加工装置 - Google Patents

孔整形加工装置

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Publication number
JPH06143008A
JPH06143008A JP29877292A JP29877292A JPH06143008A JP H06143008 A JPH06143008 A JP H06143008A JP 29877292 A JP29877292 A JP 29877292A JP 29877292 A JP29877292 A JP 29877292A JP H06143008 A JPH06143008 A JP H06143008A
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JP
Japan
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outer shaft
cutter
shaft
inner shaft
hole
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Application number
JP29877292A
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English (en)
Inventor
Takashi Saito
隆 斉藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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  • Drilling And Boring (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】予め被加工物にあけた孔に溶接用の面取り部な
どの整形加工を施す場合、外部からの機械的作業のみに
よって加工を行う。 【構成】主軸21に取付けられたアウタシャフト22
と、その中心部に一体回転可能に、かつ軸方向に一定範
囲スライド可能に挿入され、先端側に向ってスプリング
30により付勢されたインナシャフト23とを備える。
インナシャフト23の先端に出没可能なカッタ24を備
え、整形加工位置まで移動した前進位置で停止させる位
置決め機構25を備える。カッタ24をアウタシャフト
22から突出させるとともにアウタシャフト22の逆動
作に関連してカッタを24アウタシャフトに退入させる
カム機構26を備える。給油通路51に給油を行う給油
機構27を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば熱交換器の管板
に形成される管孔の水室内側隅角部を面取り加工する場
合等に適用される孔整形加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に、被加工物である熱交換器の一例
として、原子力発電プラントや火力発電プラントに適用
される高圧給水加熱器の構成を示している。
【0003】水室1の内部が仕切板2によって給水入口
室3と給水出口室4とに二分され、各室3,4に給水入
口孔5および給水出口孔6が開設されている。
【0004】給水入口室3と給水出口室4とは多数の加
熱チューブ7によって接続され、この加熱チューブ7は
本体胴8によって囲まれている。本体胴8には蒸気入口
9および蒸気出口10が形成されている。
【0005】運転時には、蒸気入口9から本体胴8に供
給される加熱用の蒸気が、給水入口室3から水室1内を
経て加熱チューブ7に流動する給水bを加熱する。
【0006】ところで水室1に供給される給水bは、プ
ラントによっては300kgf/cm2 以上の高圧となるた
め、水室1は耐圧強度を考慮して球形状とされる場合が
多い。また、高圧給水が本体胴側へ漏洩するのを防止す
るため、図10に示すように、加熱チューブ7の管端7
aを溶接部11によって管板1aに固着する場合が多
い。
【0007】このような加熱チューブ7の溶接のため、
通常は図11に示すように、管板1aに予め管孔12を
形成した後、溶接開先として水室1の内部(給水出入口
室3,4側)に面取り部13の整形加工を施している。
この面取り部13には、管孔径D、開先深さn、および
開先角度θについて高精度が要求される。
【0008】従来、このような面取り部13の整形加工
を行う場合、例えば図12に示すように、水室1を上下
逆にして、その内部にマグネット式のボール盤13を搬
入し、作業者14も内部に入って手作業で行うことが多
い。
【0009】また、図13に示すように、水室1を縦状
態として、その内部に作業者14が入り、外側から管孔
12に挿入した回転軸15に内部から作業者が面取り用
カッタ16を装着して作業する場合もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図12に示
す手作業による場合には、ボール盤13等の位置決めが
面倒で安定性も悪く、整形加工に高精度が出にくい。ま
た、管板1a表面の材質がSUS304等のステンレス
鋼の場合、マグネット式ボール盤13が着磁しないため
作業能率が悪く、危険性を伴う場合もある。さらに同作
業では、管板1aを上向きにして作業を行うので、管板
1aの内表面を損傷する可能性もある。
【0011】一方、図13に示す作業では、整形加工自
体は機械的に行えるものの、カッタ16の着脱は手作業
によるため、作業性が悪く、また加工精度も比較的悪く
なり易い。
【0012】このように、従来の作業においては、狭い
室内での手作業が必要であったことから、作業能率が低
く、高精度の加工が困難であり、また熟練を必要とする
など多くの問題があった。
【0013】本発明はこのような事情にに鑑みてなされ
たもので、予め被加工物にあけた孔に溶接用の面取り部
などの整形加工を施す場合、外部からの機械的作業のみ
によって加工が行え、したがって被加工物内での手作業
を省略して加工が容易かつ安全に、しかも高能率・高精
度で行える孔整形加工装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、軸心周りの回転および軸方向に沿う進退
動作を行なう主軸を有する駆動機構と、この駆動機構の
主軸に一端が同軸的に取付けられて一体動作し、その他
端が自由先端とされて被加工物に形成された孔の開口端
側から奥側に挿入可能なアウタシャフトと、このアウタ
シャフトの中心部に一体回転可能に、かつ軸方向に一定
範囲スライド可能に挿入され、前記アウタシャフトの先
端側に向ってスプリングにより付勢されたインナシャフ
トと、このインナシャフトの先端に連結され前記アウタ
シャフトの内部から軸心と交差する方向に出没可能とさ
れたカッタと、前記インナシャフトに一体的に設けられ
前記カッタが整形加工位置まで移動した前進位置で前記
被加工物の表面に当接して前記インナシャフトを停止さ
せる位置決め機構と、この位置決め機構による前記イン
ナシャフトの停止位置から前記アウタシャフトの前進に
関連して前記カッタを前記アウタシャフトから突出させ
るとともに前記アウタシャフトの逆動作に関連して前記
カッタを前記アウタシャフトに退入させるカム機構と、
前記インナシャフトの内部に形成され吐出口が前記カッ
タに臨む給油通路ならびに前記アウタシャフトとインナ
シャフトとの摺接部に形成されて前記カッタ突出位置で
互いに連通し前記給油通路に給油を行う開閉通路を有す
る給油機構とを備えたものである。
【0015】
【作用】このような構成の本発明に係る孔整形加工装置
によれば、被加工物に形成された孔の内奥部における面
取り加工、あるいは段差形成加工等を手作業を必要とし
ないで行うことができる。
【0016】すなわち、孔整形加工時には、まず駆動機
構の主軸の軸方向前進移動によって、アウタシャフトを
被加工物の孔に挿入してゆく。このとき、インナシャフ
トはアウタシャフト内で一定範囲軸方向にスライド可能
であるが、スプリングによって先端側に向って付勢され
た状態にあることから、最初はインナシャフトがアウタ
シャフトとともに軸方向に一体的に前進移動する。
【0017】アウタシャフトが被加工物側に所定位置ま
で前進したとき、位置決め機構が被加工物の端面に当接
し、この位置決め機構と一体的なインナシャフトが停止
する。なお、この当接停止位置を整形加工位置として設
定しておく。つまり、本発明においては、インナシャフ
トに設けたカッタが加工位置まで移動した時に、位置決
め機構が被加工物の端面に当接するように設定してお
く。その設定操作は、加工モデルによるシミュレーショ
ンまたは計算等によって行うことができる。
【0018】この位置決め機構の被加工物への当接によ
って、インナシャフトが停止した後、なおもアウタシャ
フトを付勢力に抗して前進させる。インナシャフトが停
止した状態でアウタシャフトのみが前進すると、アウタ
シャフトとインナシャフトとの相対動作によってカム機
構が働き、カッタはアウタシャフトから軸方向と交差す
る方向に移動して突出する。この突出量は、アウタシャ
フトの移動量によって定まる。
【0019】駆動機構によるアウタシャフトの回転は任
意の時期に行え、例えば最初の軸方向移動時から行うこ
ともできる。このアウタシャフトの回転に伴ってカッタ
が回転し、カッタの突出量に応じて被加工物の孔の奥側
内面が切削され、これにより整形加工が行える。このカ
ッタによる切込み量の設定は、アウタシャフトの前進量
に基づくカッタの突出量によって行われる。
【0020】また、カッタが突出するアウタシャフトの
移動位置で、給油機構の開閉通路が互いに連通状態とな
り、この給油機構の給油通路を介してカッタ部に切削油
の供給が行われ、切削加工は所定の冷却状態で円滑に行
え、発生した切屑は外部に排出される。これにより、切
屑詰りが防止されるとともに、切れ味が向上して加工精
度が良好となる。
【0021】切削終了後は、前記の逆動作、すなわちア
ウタシャフトの後退を行なわせる。このとき、最初はア
ウタシャフトのみが後退動作し、インナシャフトは一定
範囲まで留っている。このインナシャフト停止状態下で
のアウタシャフトの相対移動によって、カッタがアウタ
シャフトの内方に戻るとともに、給油機構の開閉通路が
閉じて切削油の供給が止まる。
【0022】その後、なおもアウタシャフトが後退し、
インナシャフトとの相対スライド可能な範囲を越える位
置まで後退すると、インナシャフトも後退し、位置決め
機構も被加工物から離間する。そして、アウタシャフト
の先端が孔から抜け出る位置まで後退して1行程が終了
する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図6を参照
して説明する。
【0024】本実施例の孔整形加工装置は、熱交換器の
管板1aに形成される管孔12の水室1内側を溶接開先
として面取り加工するためのものである。同装置は図1
に示すように、大別して駆動機構21、アウタシャフト
22、インナシャフト23、カッタ24、位置決め機構
25、カム機構26、給油機構27等を備える。
【0025】駆動機構21は、モータおよびギア等の図
示しない駆動部と、この駆動部に連結された主軸21a
とを有する。主軸21aは、軸心c周りの回転および軸
方向(図の上下方向)dに沿う進退動作を行なうように
なっており、先端面(下端面)にシャフト挿着用の開口
部21bが形成されている。
【0026】アウタシャフト22は図1,図2および図
3に示すように、太径長尺な円柱状のもので、テーパ状
の一端(図の上端;基端)が駆動機構21の主軸21a
の開口部21bに同軸的に嵌合挿着されて主軸21aと
一体動作するようになっており、他端(図の下端;先
端)が自由端となっている。このアウタシャフト22の
自由端が管板1aに形成された管孔12に挿入可能とさ
れている。なお、アウタシャフト22の軸方向中間部お
よび自由端側には、軸直角方向に貫通するスリット状の
溝孔28,29がそれぞれ穿設されている。
【0027】また、インナシャフト23は細径なパイプ
状のもので、アウタシャフト22にあけた中心孔22a
に摺動可能に挿着されている。このインナシャフト23
の一端(図の上端)が、アウタシャフト22の中心孔2
2aに挿入した圧縮コイルスプリング30によって、他
端側(図の下端側)に付勢されている。この付勢力に対
するインナシャフト23の係止等については、後述する
位置決め機構25とともに説明する。インナシャフト2
3の下端には、整形加工用のカッタ24がリンク31を
介して首振り可能に連結されている。32はインナシャ
フト23の下端に固定されたピンクレビス、33はピン
クレビス32とリンク31とを連結する連結ピン、34
はリンク31とカッタ24とを連結する連結ピンであ
る。これらカッタ24およびリンク31等は、前述した
アウタシャフト22の先端側の溝孔29に挿入されてい
る。
【0028】カッタ24は細長プレート状のもので、一
側縁に面取り用の切刃24aを有する。このカッタ24
を駆動するカム機構26は、カッタ24のプレート部分
に穿設した一対の傾斜状のカム孔35と、アウタシャフ
ト22の先端側軸心位置に設けられ各カム孔35に係合
する一対のカムピン36とによって構成されている。そ
して、インナシャフト23がアウタシャフト22に対し
て図1の所定引上げ位置にあるときには、同図のように
カム孔35の上端部にカムピン36が係合して、カッタ
24はアウタシャフトの溝孔29内に収納された状態と
なっており、一方、インナシャフト23がアウタシャフ
ト22に対して図4に示すように、所定引き下げ位置ま
で移動(前進)したときには、同図のようにカム孔35
の下端部にカムピン36が係合して、カッタ24がアウ
タシャフト22の軸心と交差する方向に押動され、溝孔
29から側方に突出する。この状態でカッタ24がアウ
タシャフト22とともに回転すると、面取り用の切削、
すなわち整形加工が行われるものである。
【0029】このような切削位置を設定するのが位置決
め機構25である。位置決め機構25は、アウタシャフ
ト22の軸方向中間部の外周面にスライドベアリング3
7を介して摺動可能に嵌合したスライドリング38と、
このスライドリング38の外周面に螺合した段付き筒状
のストッパボックス39と、このストッパボックス39
の下端に螺合した筒状のストッパ40とを有する構成と
されている。詳述すると、ストッパボックス39はねじ
部41を介してスライドリング38に軸方向位置を調整
可能に螺合され、この螺合部分において両者が所定の軸
方向螺合位置で止めねじ42により固定されている。ま
た、ストッパボックス39は下端側が小径となる段部4
3を有し、この段部43下の小径部分に、その外周のね
じ部44を介してストッパ40が軸方向位置を調整可能
に螺合され、この螺合部分において両者が所定の軸方向
螺合位置で止めねじ45により固定されている。ストッ
パ40の径は、管孔12よりも大径とされている。
【0030】アウタシャフト22には、スライドベアリ
ング37が軸方向に所定距離h相対移動したときに当接
してその移動を停止する一対のストッパリング46,4
7が設けられている。すなわち、これらストッパリング
46,47に当接する距離hの範囲でスライドベアリン
グ37が軸方向に距離hだけ移動できる。
【0031】一方、アウタシャフト22の中間部の溝孔
28に挿入する配置で、インナシャフト23にローラホ
ルダ48が被嵌され、止めねじ49で固定されている。
このローラホルダ48に複数のガイドローラ50が取付
けられ、このガイドローラ50がストッパボックス39
の段部43の表面に当接して回動し得るようになってい
る。
【0032】したがって、通常は図1に示すように、イ
ンナシャフト23がアウタシャフト22内で圧縮コイル
スプリング30によって図の下方に付勢されており、こ
の付勢力によってインナシャフト23に固定状態とされ
たガイドローラ50がストッパボックスの段部43に当
接してこれを押下げ、ストッパボックス39と固定状態
にあるスライドベアリング37が下側のストッパリング
47に当接し、この状態でアウタシャフト22に対して
インナシャフト23が軸方向で停止しているものであ
る。
【0033】また、この状態においては同時に、図1に
示すように、カム機構26を構成するカムピン36がカ
ッタ24のカム孔35の上端部に係合して、カッタ24
がアウタシャフトの溝孔29内に収容されて非突出状態
となっている。
【0034】この状態からアウタシャフト22が下降す
ると、ストッパ40が管板1aに当接するとともに、ガ
イドローラ50が段部43に当接してインナシャフト2
3が下降不能に停止保持されているので、アウタシャフ
ト22のみが下降することになる。
【0035】したがって、アウタシャフト22のみが図
4に示すように下降して、カムピン36がそれにつれて
加工するから、カムピン36がカム溝35の下端側に係
合し、カッタ24はカム作用によって側方に押出され、
前述した切削位置に突出するものである。よって、この
状態で駆動機構21によってアウタシャフト22が回転
すると、面取り用の整形加工としての切削が行われる。
カッタ24の切削位置は、ストッパ40の管板1aに対
する当接位置によって定まるから、管板1aの厚さtに
対応してストッパ40とストッパボックス39との螺合
度合を調節しておけばよい。
【0036】ここで給油機構27について説明する。イ
ンナシャフト23の中心部に給油通路51が穿設され、
この給油通路51はカッタ24に臨む吐出口52に連通
している。一方、アウタシャフト22とインナシャフト
23との摺接部には、カッタ24が切削用として突出す
るシャフト22,23同士の相対スライド位置で互いに
連通して給油通路51に給油を行う開閉通路53,54
が設けられている。アウタシャフト22の開閉通路54
部位は給油リング55で囲まれ、この給油リング55に
給油配管56が接続されている。なお、給油リング55
および給油配管56はアウタシャフト22とともに軸方
向に移動可能である。ただし、アウタシャフト22の回
転は許容する。その際のシールはシールリング57によ
って行われるようになっている。
【0037】次に作用を説明する。上記構成の本実施例
に係る孔整形加工装置によれば、管板1aに形成された
管孔12の内奥部における面取り加工を手作業を必要と
しないで行うことができる。
【0038】すなわち、管孔12の面取り用の整形加工
時には、駆動機構21の主軸21aを回転と同時に軸方
向に前進(図1では下降)させ、アウタシャフト22を
管板1aの管孔12に挿入してゆく。このとき、インナ
シャフト23はアウタシャフト22内で一定範囲軸方向
にスライド可能であるが、圧縮コイルスプリング30に
よって先端側(下方)に向って付勢されてストッパリン
グ47に当接しているので、図1の如く最初はインナシ
ャフト23がアウタシャフト22とともに軸方向に一体
的に前進移動(下降)する。
【0039】アウタシャフト22が管板1aの管孔12
内に挿通されて図1に示す所定位置まで前進したとき、
位置決め機構25のストッパ40が管板1aの外端面e
に当接し、この位置決め機構25と一体的なインナシャ
フト23が停止する。そこで、この当接停止位置を整形
加工位置として設定しておく。つまり、本実施例におい
ては、インナシャフト23に設けたカッタ24が加工位
置まで移動した時に、位置決め機構25が管板1aの外
端面eに当接するように設定しておく。その設定操作
は、加工モデルによるシミュレーションまたは計算等に
よって行うことができる。
【0040】この位置決め機構25の管板1aへの当接
によって、インナシャフト23が停止した後、なおもア
ウタシャフト22を圧縮コイルスプリング30の付勢力
に抗して前進させる。インナシャフト23が停止した状
態でアウタシャフト22のみが前進すると、アウタシャ
フト22とインナシャフト23との相対動作によってカ
ム機構26が働き、カッタ24は図4に示すように、ア
ウタシャフト22から軸心と交差する方向に移動して突
出する。
【0041】しかして、アウタシャフト22の回転に伴
ってカッタ24が回転し、カッタ24の突出量に応じて
管板1aの管孔12の裏面側が切削され、これにより溶
接開先形成用の面取り加工が行える。このカッタ24に
よる切込み量の設定は、アウタシャフト22の前進量に
基づくカッタ24の突出量によって行われる。
【0042】また、カッタ24が突出するアウタシャフ
ト22の移動位置で、図6に示すように、給油機構27
の開閉通路53,54が互いに連通状態となり、この給
油機構27の給油通路51を介してカッタ24部に切削
油の供給が行われ、切削加工は所定の冷却状態で円滑に
行え、発生した切屑は外部に排出される。これにより、
切屑詰りが防止されるとともに、切れ味が向上して加工
精度が良好となる。
【0043】切削終了後は、前記と逆動作、すなわちア
ウタシャフト22の後退を行なわせる。このとき、最初
はアウタシャフト22のみが後退動作し、インナシャフ
ト23は圧縮コイルスプリング30の付勢力が作用する
一定位置まで停止している。このインナシャフト23の
停止状態下のアウタシャフト23の相対移動によって、
カッタ24がアウタシャフト22の溝孔29の内方に戻
るとともに、図5に示すように、給油機構27の開閉通
路53,54が閉じて切削油の供給が止まる。その後、
なおもアウタシャフト22が後退し、インナシャフト2
3との相対スライド可能な範囲を越える位置まで後退す
ると、インナシャフト22も後退し、位置決め機構25
も管板1aから離間する。そして、アウタシャフト23
の先端が管孔12から抜け出る位置まで後退して1行程
が終了する。
【0044】なお、本発明は、前記実施例に示した面取
り用の整形加工に限らず、カッタ形状を変えることによ
り、種々の整形加工に適用することができる。例えば図
7に示すように、カッタ24が複数段の鍔状切刃24b
を有する構造とすれば、孔12a内面にリング状溝を形
成するものとすることができる。また、図8に示すよう
に、カッタ24の軸方向両端部に切刃24a,24cを
設けた構成とすれば、被加工物の孔12a周囲の両端面
位置での整形加工が行える。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、予め被
加工物にあけた孔に溶接用の面取り部などの整形加工を
施す場合、外部からの機械的作業のみによって加工が行
え、したがって被加工物内での手作業を省略して加工が
容易かつ安全に、しかも高能率・高精度で行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図で、切削前の
状態を示す図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】前記実施例における切削状態を示す図。
【図5】前記実施例おける給油機構を示す部分拡大図
で、通路閉状態を示す図。
【図6】同実施例おける給油機構を示す部分拡大図で、
通路開状態を示す図。
【図7】本発明の他の実施例を示す部分断面図。
【図8】本発明のさらに他の実施例を示す部分断面図。
【図9】被加工物を例示した図で、熱交換機の断面図。
【図10】図9に示す孔部の拡大図。
【図11】図10に示す孔部の加工時の状態を示す図。
【図12】従来技術を示す図。
【図13】他の従来技術を示す図。
【符号の説明】
1a 被加工物(管板) 12 孔(管孔) 21 駆動機構 21a 主軸 22 アウタシャフト 23 インナシャフト 24 カッタ 25 位置決め機構 26 カム機構 27 給油機構 30 スプリング(圧縮コイルスプリング) 51 給油通路 52 吐出口 53,54 開閉通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心周りの回転および軸方向に沿う進退
    動作を行なう主軸を有する駆動機構と、この駆動機構の
    主軸に一端が同軸的に取付けられて一体動作し、その他
    端が自由先端とされて被加工物に形成された孔の開口端
    側から奥側に挿入可能なアウタシャフトと、このアウタ
    シャフトの中心部に一体回転可能に、かつ軸方向に一定
    範囲スライド可能に挿入され、前記アウタシャフトの先
    端側に向ってスプリングにより付勢されたインナシャフ
    トと、このインナシャフトの先端に連結され前記アウタ
    シャフトの内部から軸心と交差する方向に出没可能とさ
    れたカッタと、前記インナシャフトに一体的に設けられ
    前記カッタが整形加工位置まで移動した前進位置で前記
    被加工物の表面に当接して前記インナシャフトを停止さ
    せる位置決め機構と、この位置決め機構による前記イン
    ナシャフトの停止位置から前記アウタシャフトの前進に
    関連して前記カッタを前記アウタシャフトから突出させ
    るとともに前記アウタシャフトの逆動作に関連して前記
    カッタを前記アウタシャフトに退入させるカム機構と、
    前記インナシャフトの内部に形成され吐出口が前記カッ
    タに臨む給油通路ならびに前記アウタシャフトとインナ
    シャフトとの摺接部に形成されて前記カッタ突出位置で
    互いに連通し前記給油通路に給油を行う開閉通路を有す
    る給油機構とを備えたことを特徴とする孔整形加工装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013166191A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蒸気発生器の製造方法
CN103752952A (zh) * 2014-01-24 2014-04-30 宁波市精恒凯翔机械有限公司 一种柔性刮削刀
JP2014217944A (ja) * 2013-05-02 2014-11-20 アルティス ゲーエムベーハーARTIS GmbH 工作機械のモータスピンドルに固定された可調整工具を調整する方法及び装置

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