JPH0614298U - シールド掘進機用裏込注入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 裏込注入金具に裏込材付着を防止するため、
裏込注入管を洗浄状態に切替えることを特別な動力を必
要とせずに、簡単な操作により行ないうるシールド掘進
機用裏込注入装置を提供する。 【構成】 一端に裏込注入管１が接続され、他端が注入
ノズル３に通ずる注入穴４を有する分流器５内に、注入
穴４に対し斜めに開口する円柱状穴６を設け、その円柱
状穴６内に、一端に洗浄水管１１を接続した浄水穴８を
有する円筒状金具７を円周方向に回動操作自在に挿設
し、かつその円筒状金具７の先端部の注入穴４に対向し
た周側面の一部に上記浄水穴８の開口を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シールド掘進機の掘進時に凝固剤などを裏込注入の際に、その裏込 注入管の洗浄水による洗浄を簡単な構造で行ない得るシールド掘進機用裏込注入 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のシールド掘進機の機内から凝固剤などを裏込注入のために使用されてい る裏込注入装置においては、その注入金具に裏込材が付着するのを防止するため に、注入口を切り替えて洗浄を行なうものがあるが、その場合、油圧ジャッキを 使用することが多い。

【０００３】 しかしながら、油圧ジャッキは広い取付場所が必要であり、また、油圧ジャッ キを動かすための油圧源も必要となり、構造が複雑になるという問題がある。

【０００４】

【考案の解決しようとする課題】

本考案は、係る従来の問題を克服するためになされたものであり、その目的は 、裏込注入金具に裏込材付着を防止するため、裏込注入管を洗浄状態に切替える ことを、特別な動力を必要とせずに、簡単な操作により行ないうるシールド掘進 機用裏込注入装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成し得る本考案のシールド掘進機用裏込注入装置は、一端に裏込 注入管が接続され、他端が注入ノズルに通ずる注入穴を有する分流器内に、上記 の注入穴に対し斜めに開口する円柱状穴を設け、その円柱状の穴内に、一端に洗 浄水管を接続した浄水穴を有する円筒状金具を円周方向に回動操作自在に挿設し 、かつその円筒状金具の先端部の上記注入穴に対向した周側面の一部に上記浄水 穴の開口を形成することを特徴とする。

【０００６】 上記の構成からなるシールド掘進機用裏込注入装置においては、組付けられる セグメントの押し終りの状態などにおいて、分流器内の洗浄水管を１８０°回動 操作することにより、洗浄水管内の洗浄水が円筒状金具内の洗浄水穴の先端の開 口から裏込注入管内に流入して、裏込注入管を洗浄の状態に切替えられる。

【０００７】

【実施例】

以下、図面により本考案の実施例を説明する。 図１に示す装置は、その全体を示していないシールド掘進機の先端の回転カッ ターの周辺に配設され、掘削する地盤の土砂に凝固材などを注入するためのもの であるが、その構成としては、一端に裏込注入ホース１０などを管継手２で連結 された裏込注入管１を接続し、かつ他端が注入ノズル３に通じている注入穴４を 有している分流器５内に、上記の注入穴４に対し斜めに開口する円柱状穴６を設 けると共に、その円柱状穴６内に、その穴径よりも僅かに小さい外径を有する円 筒状金具７を挿設しているが、この円筒状金具７には一端に洗浄水管１１を接続 した浄水穴８が設けられており、その円筒状金具７の先端には上記注入穴４に対 向した周側面の一部に浄水穴８の開口８Ａが形成されている。

【０００８】 この洗浄水管１１はスラスト軸受１２で回動自在に設けられ、回動用レバー９ により回動操作が手動で容易に行なわれるようになっており、洗浄水管１１の他 端は洗浄水ホースなどに接続用スイベル継手１３で接続されるようになっている 。 以上の構成からなる裏込注入装置では、図２および図３の説明用断面図に示す 裏込材Ａが裏込注入管１からピンチ弁１４に設けられた注入ノズル３を経由する 裏込注入状態から、上記回動用レバー９を１８０℃回転操作することで、図４お よび図５のごとく洗浄水管１１内の洗浄水Ｗが浄水穴８から開口８Ａを通って裏 込注入管１に流入して、その管内を逆流することで裏込注入管１の洗浄状態に切 替えられる。

【０００９】 なお、図３は図２の注入ノズル３部分のＡ−Ａ方向の断面を示し、図５は図４ の注入ノズル３部分のＢ−Ｂ方向の断面を示しており、この円筒状金具７の先端 部には裏込材Ａを注入ノズル３へ流過させるための切込み７Ａが設けられている 。

【００１０】

【考案の効果】

上記のように、本考案のシールド掘進機用裏込注入装置によれば、特別な動力 を必要とせずに、簡単な手動などによる回動操作で裏込注入状態と、裏込注入管 洗浄の状態との切替を行うことができる。しかも、その取付場所も狭くてすむと いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例におけるシールド掘進機用裏
込注入装置の要部断面で示す側面図である。

【図２】図１の分流器の裏込注入時を示す説明用側断面
図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ方向の正断面図である。

【図４】図１の分流器の裏込注入管の洗浄時の説明用側
断面図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ方向の正断面図である。

【符号の説明】

１ 裏込注入管 ３ 注入ノズル ４ 注入穴 ５ 分流器 ６ 円柱状穴 ７ 円筒状金具 ８ 浄水穴 ８Ａ 開口 ９ 回動用レバー １１ 洗浄水管

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 多田 幸司 東京都中央区京橋１丁目７番１号 戸田建 設株式会社内 (72)考案者 谷口 徹 東京都中央区京橋１丁目７番１号 戸田建 設株式会社内 (72)考案者 中川 雅弘 東京都中央区京橋１丁目７番１号 戸田建 設株式会社内 (72)考案者 舘川 裕次 東京都中央区京橋１丁目７番１号 戸田建 設株式会社内 (72)考案者 請川 誠 東京都中央区京橋１丁目７番１号 戸田建 設株式会社内 (72)考案者 渡邊 太郎 東京都杉並区今川４−６−12

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に裏込注入管が接続され、他端が注
   入ノズルに通ずる注入穴を有する分流器内に、上記の注
   入穴に対し斜めに開口する円柱状穴を設け、その円柱状
   穴内に、一端に洗浄水管を接続した浄水穴を有する円筒
   状金具を円周方向に回動操作自在に挿設し、かつその円
   筒状金具の先端部の上記注入穴に対向した周側面の一部
   に上記浄水穴の開口を形成したシールド掘進機用裏込注
   入装置。