JPH06142407A - エマルジョン廃液の処理方法 - Google Patents

エマルジョン廃液の処理方法

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JPH06142407A
JPH06142407A JP32844192A JP32844192A JPH06142407A JP H06142407 A JPH06142407 A JP H06142407A JP 32844192 A JP32844192 A JP 32844192A JP 32844192 A JP32844192 A JP 32844192A JP H06142407 A JPH06142407 A JP H06142407A
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waste liquid
emulsion waste
electrode
aluminum
emulsion
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JP32844192A
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Inventor
Sakae Kato
榮 加藤
Mitsuo Ichikawa
光雄 市川
Hidekazu Mori
英一 毛利
Kazuo Naruse
和雄 成瀬
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム若しくはその合金からなる電極
の表面上、特に陰極表面上へのスケールの生成、付着を
未然に防止して、それにより、電解抵抗の増大を可及的
に抑制し、以て電解法によるエマルジョン廃液の処理
を、長期間、連続的に行ない得るようにすること。 【構成】 水性媒体中に油分が乳化分散せしめられてな
るエマルジョン廃液を、アルミニウム若しくはその合金
からなる電極を用いて電気分解して、該エマルジョン廃
液を処理するに際して、かかるエマルジョン廃液の電気
分解に先立ち、前記電極を、pH:7.0±1.0、導
電率:50〜800μS・cm-1、温度:5〜50℃に保
持された電解溶液中に浸漬して、電流密度:0.01〜
100A・m-2、通電時間:10〜180分の条件下に
通電せしめることにより、該電極を予め電気化学的に溶
解処理するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、エマルジョン廃液の処理方法に
係り、特にアルミニウム若しくはその合金からなる電極
を用いた電解法による、乳化分散油を含むエマルジョン
廃液の処理方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、工業排水等による水系の汚染
が、大きな公害問題として取沙汰されている。そして、
その中の一つとして、機械工場や金属工場等から排出さ
れる、所謂エマルジョン廃液による水質汚濁の問題があ
る。
【0003】このエマルジョン廃液には、金属材料の圧
延や抽伸、更には切削加工等に使用されるエマルジョン
溶液が、その使用後に排出されるものの他に、機械や金
属材料等の洗浄や脱脂等を行なった後の排水中に、それ
ら機械や金属材料等に使用若しくは付着している、各種
の潤滑油や油脂等の油分が、界面活性剤により乳化分散
せしめられてなるもの等がある。そして、それらエマル
ジョン廃液は、よく知られているように、時間の経過と
共に、その一部が分解して、油層を形成する特徴を有
し、また、その水相は、一般に長時間安定で、白濁状態
を呈して、濁度が高く、その上、化学的酸素要求量(C
OD)及び生物化学的酸素要求量(BOD)において、
高負荷を有するものなのである。
【0004】それ故、そのようなエマルジョン廃液が、
そのまま、河川や海洋等の公共水域に排出せしめられる
と、甚だしい水質汚濁を生じ、自然の水圏環境の生態系
が、大きく損なわれることとなる。そのために、そのよ
うなエマルジョン廃液は、通常、所定の浄化処理が施さ
れた後に、排出されるようになっている。
【0005】ところで、一般的なエマルジョン廃液の浄
化処理方法としては、以下の如きものがある。即ち、
(a)蒸発法、(b)凝集浮上分離法、(c)高電荷の
有機系高分子凝集剤を用いる凝集沈降分離法、(d)限
外濾過法〔UF〕や逆浸透法〔RO〕による膜を用いる
濾過法、(e)焼却法、(f)電解法、(g)多価フェ
ノール類と多糖類との縮合物を添加して、該縮合物と界
面活性剤とを反応させ、更に凝集剤を加えて、全べてを
凝集沈下せしめて分離する方法、(h)油分を物理化学
的に分離した後、水溶液相を微生物化学的に処理する方
法等が、それである。
【0006】そして、前記の如きエマルジョン廃液の工
業的な浄化処理に際しては、それらの方法のうち、特別
な装置等を要さない、簡便な方法として、(b)凝集浮
上分離法が、古くから一般に採用されている。この凝集
浮上分離法は、具体的には、被処理液たるエマルジョン
廃液に、硫酸や硫酸アルミニウム等を添加して、乳化形
態を破壊し、該廃液中に乳化分散せしめられた油分を浮
上分離させ、その後、かかる浮上分離された油分を除去
し、更に水酸化ナトリウム等を加えることによって、油
分が分離除去された廃液を中和するものである。それ
故、かかる手法により浄化処理された廃液中には、過剰
に添加せしめられた、上記の如き化学物質や、それら添
加された化学物質間の化学反応により生成される、新た
な化学物質が、多量に残存せしめられているのであり、
以てそれが、油分除去後の廃液に対する生物化学的処理
の実施を困難ならしめ、更には周囲の水系における生態
系を害する恐れをも、生ぜしめているのである。
【0007】これに対して、上記の各浄化処理方法のう
ちでも、(f)電解法は、そのような問題が惹起せしめ
られることのないものとして、非常に有用な方法であ
る。けだし、かかる電解法は、既知の如く、エマルジョ
ン廃液を所定の電解処理槽内に導き、アルミニウム若し
くはその合金からなる電極を、少なくとも陽極として用
いて、電気分解処理することにより、該廃液中に分散す
る油分を浮上分離するようにしたものであり、その処理
時において、化学物質等は、何等添加せしめられるもの
ではないからである。
【0008】しかしながら、そのような電解法を採用し
て、エマルジョン廃液を浄化処理する場合にあっては、
エマルジョン廃液の電気分解の進行に伴って、電極の表
面上に、特にアルミニウム若しくはその合金からなる陰
極表面上に、スケールが生成、付着せしめられ、そして
これが、長期間に亘って、連続的に廃液処理を行なうこ
とを困難と為しているのである。即ち、かくして生成、
付着せしめられたスケールによって、陰極過電圧が異常
に上昇し、更にそれに起因して、電解抵抗が著しく増大
せしめられ、その結果、エマルジョン廃液の電気分解の
続行が不可能となってしまうのである。
【0009】このため、そのような電気分解によるエマ
ルジョン廃液の浄化処理を継続するには、電極表面上に
生成、付着せしめられたスケールを、逐次除去する必要
がある。ところが、かかるスケールが容易に剥離し得る
ものでないため、スケールを除去するに際しては、電解
処理槽から電極を取り出して、サンダー等を使用して除
去しなければならないのである。それ故、エマルジョン
廃液を処理するに際して、電解法を採用する場合におい
ては、電極に生成、付着したスケールの除去作業が、非
常に煩雑で、手間のかかるものとなっているのである。
【0010】従って、かくの如き手間を要する電解法
は、前記の如きエマルジョン廃液の工業的な浄化処理に
おいて、殆ど採用されていないのが現状なのである。
【0011】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情に鑑
みて為されたものであって、その解決課題とするところ
は、アルミニウム若しくはその合金からなる電極表面
上、特に陰極表面上に、スケールが生成、付着せしめら
れることを未然に防止して、電解抵抗の増大を可及的に
抑制し、以て電解法によるエマルジョン廃液の処理を、
長期間、連続的に行ない得る方法を提供することにあ
る。
【0012】そして、かかる課題を解決するために、本
発明者らが種々検討した結果、被処理液たるエマルジョ
ン廃液の電気分解に先立ち、使用されるアルミニウム若
しくはその合金からなる電極を、予め、所定の電解溶液
中において、特定の電解条件にて、電気化学的に溶解処
理することによって、エマルジョン廃液の電気分解時に
おける、該電極表面上へのスケールの生成、付着が、未
然に防止され得る事実を見い出したのである。
【0013】
【解決手段】すなわち、本発明は、かかる知見に基づい
て完成されたものであって、その特徴とするところは、
水性媒体中に油分が乳化分散せしめられてなるエマルジ
ョン廃液を所定の電解処理槽内に導き、アルミニウム若
しくはその合金からなる電極を用いて電気分解すること
により、該エマルジョン廃液中に分散する油分を浮上分
離せしめ、そしてその浮上分離した油分を除去するよう
にしたエマルジョン廃液の処理方法において、前記エマ
ルジョン廃液の電気分解処理に先立ち、前記電極を、p
H:7.0±1.0、導電率:50〜800μS・c
m-1、温度:5〜50℃に保持された電解溶液中に浸漬
して、電流密度:0.01〜100A・m-2、通電時
間:10〜180分の条件下に通電せしめることによ
り、該電極を予め電気化学的に溶解処理するようにした
ことにある。
【0014】なお、本発明にあっては、かくの如くして
エマルジョン廃液を処理するに際して、有利には、前記
電極が、アルミニウム若しくはその合金からなる複数枚
の板材にて構成され、該複数枚の板材のうちの2枚が陽
極及び陰極とされて、それらの間に通電が行なわれるこ
ととなるのであり、また、前記電極を、予め電気化学的
に溶解処理するに際して、望ましくは、その電解溶液
に、アルミニウムよりもイオン化傾向の小さな金属のイ
オンが含有せしめられることとなる。
【0015】
【具体的構成】ところで、そのような本発明に従うエマ
ルジョン廃液の処理方法は、主として、機械工場やアル
ミニウム等の非鉄金属工場等において、金属材料の圧延
や抽伸、切削加工等から排出されるエマルジョン廃液
や、機械の洗浄や非鉄金属材料の表面処理の前処理とし
て行なわれる脱脂等により排出されるエマルジョン廃液
等の処理を対象としたものである。即ち、本発明に従っ
て処理されるエマルジョン廃液は、かかる加工作業等で
用いられるエマルジョン溶液中の油分はもとより、洗浄
作業や脱脂作業等の際に用いられる各種の界面活性剤に
よって、それら機械や非鉄金属材料等に使用乃至は付着
している油分が、水性媒体中に、高い熱力学的安定性を
もって、乳化分散せしめられてなるものなのである。
【0016】より詳細には、本発明に従って処理される
エマルジョン廃液は、その連続相を構成する水性媒体と
して、上水道水、工業用水、軟化処理が施された地下水
等が使用されてなるものである。そして、特に、pH:
5.0〜8.0、導電率:20〜1000μS・cm-1
満たす水質を有する水性媒体からなる、エマルジョン廃
液は、本発明に従って、より効率的に処理され得ること
となる。けだし、かくの如き水質条件を満たすものにあ
っては、エマルジョン廃液中に乳化分散する油分を凝集
分離せしめる、水酸化アルミニウムの溶解度が、極めて
小さいからであり、また、陰・陽両電極間において、良
好な通電が行なわれるからである。
【0017】また、かかるエマルジョン廃液において、
それら水性媒体中に乳化分散せしめられる油分とは、前
記の如き工場等で使用されるダイクリーナ油、切削油、
圧延油、ひまし油等の合成油、石油系油、動植物油等の
他、それらの油性改良剤として用いられる飽和又は不飽
和脂肪酸及びそれらのエステル等の油脂等である。
【0018】さらに、本発明に従って処理されるエマル
ジョン廃液は、それらの油分を水性媒体中に乳化分散せ
しめる界面活性剤として、イオン性(陽イオン若しくは
陰イオン)界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性
界面活性剤が、それぞれ、単独で、或いは種々組み合わ
されて使用されてなるものである。なお、特に、親水性
親油性を示すHLB(Hydrophile Lipophile Balance)
値が、親油性に傾斜した界面活性剤、例えばポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテル系非イオン界面活
性剤等を含むエマルジョン廃液にあっては、本発明に従
う処理方法によって、エマルジョン廃液中から、油分と
共に、界面活性剤をも、より有効に分離除去せしめられ
得ることとなる。
【0019】また、本発明に係るエマルジョン廃液の処
理方法は、上記のものの他に、リン酸、亜リン酸、焦性
(ピロ)リン酸、及びそれら無機リン酸塩や一部の有機
リン酸塩、更に水溶性フッ化物等の添加剤が添加されて
なるエマルジョン廃液や、水溶性塗料等のエマルジョン
廃液の処理に対しても、有利に適用され得るものであ
る。
【0020】そして、そのようなエマルジョン廃液が、
本発明に従って、アルミニウム若しくはその合金からな
る電極を用いた、従来から公知の電解法により、浄化処
理されるのである。
【0021】ここにおいて、かかる電解法においては、
よく知られているように、以下の如き過程を経て、廃液
処理が行なわれるものである。即ち、通電により、陽極
から、電子を放出して、アルミニウムイオンが溶出せし
められ、これが、被処理廃液中の水と反応して、水酸化
アルミニウムを生成する一方、陰極において、微細な水
素ガス泡が生成されると共に、アルミニウムが該廃液中
の水酸イオンと反応して、水酸化アルミニウムを生成
し、そして、それら生成された水酸化アルミニウムが、
該廃液中に乳化分散する油分を凝集して、凝集物を生成
し、更に前記陰極において生成された微細な水素ガス泡
が、かかる凝集物に付着して、浮上し、その結果、該廃
液中に乳化分散する油分が、浮上分離せしめられること
となるのである。
【0022】従って、このような電解法を採用する本発
明にあっては、使用する電極が、通電による電極反応に
よって、アルミニウムが溶出せしめられるものであれ
ば、金属アルミニウムであっても、アルミニウム合金で
あってもよく、その材質は何等限定されるものではな
い。そして、かかる電極として、アルミニウム合金から
なる電極を使用する場合にあっては、エマルジョン廃液
中の界面活性剤の機能を劣化せしめる効果を有する、マ
グネシウムとの合金、即ちAl−Mg系合金を用いるこ
とが望ましく、また、エマルジョン廃液中において、不
純物としての、アルミニウムイオン以外の金属イオンの
含有を極力回避する上においては、金属アルミニウム、
しかも純度の高い金属アルミニウムを使用することが、
最も望ましいのである。
【0023】そして、本発明に係るエマルジョン廃液の
処理方法にあっては、有利には、そのような電極が、複
数枚の板材にて構成され、それら複数枚の板材のうちの
二枚が、陽極及び陰極とされて、それらの間に通電が行
なわれるようにされるのである。
【0024】すなわち、アルミニウム若しくはその合金
からなる電極板を、それぞれ、所定距離を隔てて、対向
配置せしめる一方、それらのうちの二枚だけを、陰極板
及び陽極板とすることによって、それら陰・陽両電極板
の対向面間/対向面とは反対の面側に、それぞれ、一枚
若しくは複数枚の電極板が配設せしめられるように構成
し、それら陰極板と陽極板との間に通電を行なう手法
が、本発明において、有利に採用され得るのである。
【0025】そして、そのような手法を採用することに
より、かくの如く構成された電極板において、陰・陽の
両電極板には、前記したような電極反応が惹起せしめら
れる一方、それら両電極板と、それら両電極板の対向間
面に配設せしめられる各電極板、即ち内側の各電極板と
の間、及び陰・陽両電極板の対向面とは反対の面側に配
設せしめられる各電極板、即ち外側の各電極板との間
に、一定の電圧が生じて、陰・陽の両電極板に対する、
内側の各電極板及び外側の各電極板の対向面側が、それ
ぞれ、陽・陰の極性を帯びるようになる。つまり、それ
によって、内側及び外側の各電極板は、一方の面が陽極
面で、他方の面が陰極面となる両性極板として作用する
こととなるのである。
【0026】それ故、かくして通電が行なわれる場合に
あっては、内側の各電極板において、陰・陽両電極板と
同様に、一方の面において、陽極反応が、他方の面にお
いて、陰極反応が、各々惹起せしめられて、アルミニウ
ムの溶出や水素ガスの生成が生ぜしめられのであり、ま
た、陰極板及び陽極板が、それぞれ、両性電極として作
用する、外側の電極板の影響を受け、陰極板と陽極板の
アルミニウム溶出速度が、略均一にコントロールされる
ようになるのである。
【0027】従って、本発明に係るエマルジョン廃液の
処理方法にあっては、前記の如き手法を採用することに
よって、アルミニウムの溶出量からみた電流効率が、著
しく高められ得、以てエマルジョン廃液の分解速度の向
上が、有利に図られ得ることとなるのである。
【0028】因みに、本発明において、前記の如く構成
された、アルミニウム若しくはその合金からなる電極板
を用いて、これに通電する場合にあっては、アルミニウ
ムの溶出量からみた電流効率:Eff.は、両性極板とし
て作用せしめられる内側の電極板の枚数:nに比例し、
それら電流効率と内側の電極板の枚数とが、次式:Ef
f.=1+0.6nを満たすことが、本発明者らによっ
て確認されている。
【0029】ところで、前述したように、本発明は、そ
のようにしてエマルジョン廃液を電気分解するに先立
ち、アルミニウム若しくはその合金からなる電極を、所
定の電解溶液中に浸漬し、その後特定の条件下に、直流
の電流を通電せしめることにより、予め該電極を電気化
学的に溶解処理するものである。
【0030】そこにおいて、本発明にあっては、有利に
は、そのような電解溶液に、アルミニウムよりもイオン
化傾向の小さな金属イオンが、含有せしめられることと
なる。即ち、かかる電解溶液としては、一般に、水が用
いられるのであるが、本発明においては、好ましくは、
かかる水に、そのような金属イオンを与え得る金属塩等
の電解質が、添加せしめられるのである。そして、それ
により、陰・陽両電極におけるアルミニウムのイオン化
が助長されて、それら両電極からのアルミニウムの溶出
量からみた電流効率が、有利に向上せしめられ、その結
果、その後のエマルジョン廃液の電解処理における処理
効率が、より高められることとなるのである。
【0031】なお、そのような金属イオンとしては、経
済性の面から、1価又は2価の銅イオンが好ましい。ま
た、そのような金属イオンを与える金属塩としては、硫
酸塩、硝酸塩、塩化物等の無機塩や、酢酸塩、エチレン
ジアミン四酢酸塩等によるキレート又は錯化物塩、更に
は他の有機化合物との塩等が用いられ得、その中でも、
電極の溶解処理後の電解溶液の酸性化を極力抑え、該電
解溶液のBOD値やCOD値の増大を抑制する意味か
ら、強酸根を有しないものが、より望ましい。従って、
電解溶液に添加せしめるに、最も好適なものとしては、
具体的には、酢酸銅やエチレンジアミン四酢酸銅等が、
例示され得るのである。
【0032】また、かかる電極の電気化学的溶解処理に
際しては、有利には、処理されるべき電極における、陰
極の総表面積5m2 について、電解溶液が、1m3 の割
合となる量にて用いられるのであり、そして、かかる量
の電解溶液中に、上記の如き金属イオンが、好ましくは
10〜20mg、即ち0.01〜0.02mg/l含有せし
められることとなるのである。因みに、電解溶液中のそ
れら金属イオンの含有量が、0.01mg/l未満である
場合には、金属イオンの添加による効果が十分に得られ
ず、またかかる範囲を越えて、多量に金属イオンが添加
せしめられても、アルミニウムの溶出量からみた電流効
率の、更なる向上は望めず、寧ろ、金属イオンが析出し
て、水酸化アルミニウムと凝集沈殿してしまい、その後
のエマルジョン廃液の電解処理効率を低下させる恐れが
惹起せしめられることとなる。
【0033】さらに、本発明にあっては、そのような金
属イオンを、かかる電解溶液だけでなく、処理されるべ
きエマルジョン廃液に対しても、上記と同様な範囲内に
て、含有せしめても良く、そうすることによって、前記
した金属イオンの添加効果が、エマルジョン廃液の電解
処理に際しても、効果的に持続され得るのである。
【0034】そして、そのような電解溶液を用いて、電
極を電気化学的に溶解処理するに際しては、先ず、該電
解溶液のpHを6.0〜8.0、好ましくは6.5〜
7.5、導電率を50〜800μS・cm-1、好適には5
0〜150μS・cm-1、温度を5〜50℃、望ましくは
20〜30℃の範囲内に、それぞれ、保持しつつ、そこ
に、処理されるべき電極を浸漬せしめるのである。
【0035】因みに、電解溶液のpHが、上記の範囲外
である場合、各電極において、電気化学的溶解反応に加
えて、化学的溶解反応が惹起せしめられ、更にはマトリ
ックスとしてのアルミニウムとアルミニウム中の不純物
乃至は添加物としての珪素や鉄等の金属間化合物との間
に生ずる、電位差等の影響も加わって、アルミニウムが
ピッティング的に溶解して、電極表面が粗面化し、その
結果、その後のエマルジョン廃液の電解処理において、
電極表面への油分の吸着を、反って容易とする恐れがあ
る。また、導電率が50μS・cm-1未満である場合にお
いては、電極の溶解処理に長時間を要するばかりでな
く、これを回避するために、より高容量の電源装置が必
要となるのであって、そのような場合には、各電極間の
間隔を正確に保持させないと、電極表面の均一な溶解処
理が出来なくなるといった不具合が惹起せしめられるの
である。逆に、導電率が150μS・cm-1を越える場合
にあっては、電流密度を厳密に調節しなければならず、
それを怠ると、電極が過度に溶解処理されてしまい、電
極表面が粗面化するといった問題がある。更に、電解溶
液の電気伝導度は、溶液温度が1℃変化するに伴って、
約2%変化してしまうため、溶液温度が上記の如き範囲
よりも低過ぎる場合には、電気伝導度が低くなり過ぎ、
反対に高過ぎる場合にあっては、高くなり過ぎ、何れに
しろ、溶液温度が上記の範囲外である場合には、かかる
電解溶液における、規定範囲内の導電率の維持が困難と
なってしまうのである。要するに、電解溶液が前記の如
き条件を満たさない場合には、アルミニウム若しくはそ
の合金電極の電気化学的溶解処理が、良好に実施され得
ないのである。
【0036】次いで、かくして電解溶液中に浸漬せしめ
られた電極に対して、電流密度:0.01〜100A・
-2、通電時間:10〜180分の条件下に、通電を行
なうのである。
【0037】けだし、電流密度が0.01A・m-2未満
である場合には、電極の溶解処理が十分に行なわれ得な
いからであり、また、電流密度が100A・m-2を越え
て通電せしめられる場合にあっては、電極相互間の間隔
に基づく電気抵抗や電極表面の物理・化学式性質の差に
より、電極表面の均質な処理性が損なわれて、部分的若
しくは局部的に過度な溶解やピッティング的溶解が生
じ、その結果、電極表面が不均質処理され、粗面化し
て、エマルジョン廃液の電解処理に用いた際に、油分が
吸着し易くなってしまうからである。更に、通電時間が
10分を下回る場合にあっては、電極の溶解処理が十分
でなく、また180分を越えて通電せしめられると、溶
解処理が過度となると共に、電解処理溶液中の活性な水
酸化アルミニウム濃度が過度となり、それら過剰に存在
する水酸化アルミニウムが溶解処理された電極表面に付
着する、といった不都合が生ぜしめられることとなるか
らである。なお、それらの通電条件における好適範囲
は、電流密度が5〜10A・m-2であり、通電時間が3
0〜45分である。
【0038】かくして、かくの如き電解溶液中におい
て、アルミニウム若しくはその合金からなる電極を電気
化学的に溶解処理することによって、陽極の表面の全面
から、略均一にアルミニウムが溶出せしめられる一方、
陰極においては、先ず、その表面における、アルミニウ
ムの溶解速度が大きい異方性部分、例えば(200)及
び(111)結晶面のアルミニウムのみが、完全に溶出
せしめられるのである。なお、かかる処理によって、陽
極表面には、何等の変化も認められないものの、陰極表
面は、その処理の進行に伴って、白色化せしめられると
ころから、電極に対する処理性は、陰極表面の白色化の
程度によって、概ね知ることができる。
【0039】そして、そのように本発明に従って、予め
電気化学的溶解処理が施された電極を用いて、エマルジ
ョン廃液を電気分解する場合にあっては、陰・陽両電極
ともに、その表面から、略均一に、アルミニウムが溶出
せしめられることとなり、その結果、電極表面へのスケ
ールの生成、付着が、未然に防止され得ることとなるの
である。
【0040】これは、エマルジョン廃液の電気分解処理
に際して、アルミニウム若しくはその合金からなる電極
の表面に、スケールが生成、付着する原因が、エマルジ
ョン廃液中に乳化分散する油分が、該電極から溶出せし
められるアルミニウムイオンに凝集され、更にこれが、
該電極表面における、アルミニウムの電気化学的溶解反
応の不活性な部分に吸着せしめられるためであり、それ
故、陰・陽両電極の表面の全面から、略均一にアルミニ
ウムが溶出せしめられるようにすることによって、アル
ミニウムイオンと油分との凝集物が、それら両電極、特
に陰極表面に吸着され得なくなったためと、推察するこ
とができる。
【0041】従って、本発明によれば、アルミニウム若
しくはその合金からなる電極表面上、特に陰極表面上へ
のスケールの生成、付着による、電解抵抗の増大が効果
的に抑制され得、それによって、電解法によるエマルジ
ョン廃液処理の長期的、連続的操業が可能となり、以て
従来の工業的処理方法において惹起せしめられる問題を
悉く解消しつつ、工業的に有利に、エマルジョン廃液を
処理し得ることとなったのである。
【0042】なお、エマルジョン廃液の電気分解に際し
て、前記したようなアルミニウム若しくはその合金から
なる複数枚の電極板にて構成され、それらのうちの2枚
が陰・陽両電極板とされたものを使用する場合にあって
も、かかる電気分解に先立ち、上記の如く、それら各電
極板全べてを電気化学的に溶解処理することによって、
陰極板表面とその他の電極板の陰極面とにおける、アル
ミニウムの溶解速度が大きい異方性部分が、完全に溶出
せしめられ、以て前記と同様な効果が奏され得ることと
なる。
【0043】ところで、そのような本発明に従って、エ
マルジョン廃液を処理するに際しては、具体的には、例
えば図1に示す如き装置を用いて、以下の如くして、行
なわれることとなる。
【0044】すなわち、先ず、工場から排出されるエマ
ルジョン廃液を、エマルジョン廃液貯槽10内に、所定
量貯水せしめ、その水質を確認若しくは調節する。
【0045】より詳細には、工場から排出されるエマル
ジョン廃液を、エマルジョン廃液貯槽10内に導くエマ
ルジョン廃液流入路12に、電磁弁16を設ける一方、
エマルジョン廃液貯槽10内の所定位置に水位測定セン
サ14を設置する。そして、水位測定センサ14によ
り、エマルジョン廃液貯槽10内の所定位置で、エマル
ジョン廃液の水位を検知せしめ、それに基づいて、電磁
弁16の開閉を、シーケンシャル制御器18によって制
御せしめる。そうして、エマルジョン廃液の、エマルジ
ョン廃液貯槽10内への流入量を調節するのである。な
お、かかるエマルジョン廃液貯槽10は、鉄製で、約5
3 の容積を有しており、図示はしていないが、その内
側の全面には、所定の樹脂が被着せしめられて、貯水に
よる壁面の腐食が、可及的に防止されるようになってい
る。
【0046】次いで、エマルジョン廃液貯槽10内に貯
水せしめられたエマルジョン廃液を、電動式攪拌機20
によって、攪拌しつつ、pH測定センサ22、電気伝導
度測定センサ24にて、そのpH及び電気伝導度を測定
する。そして、それらの値が、所定の範囲外である場合
には、pH測定センサ22や電気伝導度測定センサ24
にて、逐次測定されるpH値や電気伝導度に基づいて、
pH調節用水酸化ナトリウム溶液槽26、pH調節用硫
酸溶液槽28及び電気伝導度調節用硫酸ナトリウム溶液
槽30に通ぜしめられる流路32,34,36に、それ
ぞれ、設けられた電磁弁38,40,42の開閉を、シ
ーケンシャル制御器18により制御せしめつつ、水酸化
ナトリウム若しくは硫酸を、更には硫酸ナトリウムを、
エマルジョン廃液貯槽10内に、適宜に流入せしめ、そ
れによって、エマルジョン廃液を所望の水質と為すので
ある。
【0047】引き続き、かくしてpH及び電気伝導度
が、確認若しくは調節された、エマルジョン廃液貯槽1
0内のエマルジョン廃液を、ポンプ44により、電解処
理槽46へ送水し、該廃液を、電解処理槽46内に所定
量貯水せしめる。
【0048】すなわち、電解処理槽46内に、外壁部よ
りも所定寸法低くされた溢流堰47を設けると共に、エ
マルジョン廃液貯槽10内に設けられる水位測定センサ
14と同一の構造を有する、水位測定センサ48を取り
付ける。そして、エマルジョン廃液貯槽10内へのエマ
ルジョン廃液の流入時と同様にして、送液ポンプ44に
装着された、図示しない逆流防止電磁弁の開閉を、シー
ケンシャル制御器18により制御せしめる。そうして、
電解処理槽46内において、エマルジョン廃液の液面
と、溢流堰47の上端面とが、略同一面となるように、
エマルジョン廃液貯槽10からのエマルジョン廃液の送
水量を調節するのである。なお、かかる電解処理槽46
は、上部開放式のものであって、エマルジョン廃液貯槽
10と同様に、鉄製で、その内側の全面に、所定の樹脂
が被着せしめられており、それによって、壁面の腐食が
防止されるようになっている。
【0049】しかる後、かくして電解処理槽46内に導
かれたエマルジョン廃液を、予め本発明に従って、電気
化学的溶解処理が施されてなる、2組の単位電極回路5
0,50を用いて電気分解する。
【0050】ここにおいて、図2に示されているよう
に、かかる単位電極回路50は、アルミニウム若しくは
その合金からなる、複数枚(ここでは6枚)の電極板
が、それぞれ、互いに所定距離、好適には1〜8cmの間
隔を隔てて、板厚方向に平行に配列され、それらが、電
気絶縁体、例えばフェノール樹脂製の支持枠52に固定
されて、構成されている。そして、それら複数枚の電極
板のうち、両端から各2枚めの電極板のみが、それらと
同一の材質からなる導電材が、溶接やクリンチ加工等に
て固着せしめられて、直流電源53に接続されており、
それらが、それぞれ、陰極板54及び陽極板56とされ
ている。また、それによって、陰極板54と陽極板56
との間に挟まれて位置する、2枚の電極板が、陰・陽両
電極板(54,56)との対向面に、それぞれ、陽極面
58と陰極面60とを有する無接続両性極板62,64
とされる一方、それら陰・陽両電極板(54,56)と
の対向面とは反対の面側に、それぞれ、配置される2枚
の電極板が、同じく陰・陽両電極板(54,56)との
対向面に、それぞれ、陽極面58と陰極面60とを有す
る無接続両性外極板66,68とされているのである。
なお、67はステンレススチール製の吊輪具である。
【0051】すなわち、かくの如き構造を有する単位電
極回路50,50の各陰極板54と各陽極板56との間
に通電を行ない、電解処理槽46内のエマルジョン廃液
69を、より効率的に電気分解するのである。そして、
それにより、大きな分解速度をもって、かかるエマルジ
ョン廃液69中に乳化分散する油分が、浮上分離される
こととなるのである。
【0052】なお、かくして、エマルジョン廃液69を
電解処理するに際しては、処理効率の向上を図る上にお
いて、3〜4組の単位電極回路50を、定電圧、定電流
機能を備え、出力調整が可能な可変式の直流電源53に
対して、直列若しくは並列に接続して用いることが望ま
しい。また、電極からのアルミニウムの溶出量からみた
電流効率を高める上においては、かかる無接続両性極板
62,64を、15枚まで増加することが可能である。
更に、各電極板(54,56,62,64,66,6
8)の板厚は、0.3〜10mmとすることが望ましく、
その範囲内において、必要とされるアルミニウムの溶出
量を考慮した上で、使用される電極の材質等に応じて、
適宜に設定されることとなる。更にまた、それら各電極
板の板厚比は、複数の単位電極回路50を直列に接続し
た場合にあっては、陰・陽両電極(54,56):無接
続両性極板(62,64):無接続両性外極板(66,
68)が、1:0.5:0.3とされていることが好ま
しく、また、複数の単位電極回路50を並列に接続した
場合にあっては、それら各電極板の比が、2:0.5:
0.3であることが望ましい。
【0053】一方、電解処理槽46においても、エマル
ジョン廃液の電解処理の効率を高めるために、有利に
は、その内部に配設される単位電極回路50の各電極板
と四方の壁部との間隔が、5cm以内となるような大きさ
に設計されることとなる。勿論、電解処理槽46の縦横
の寸法に応じて、かかる間隔が5cm以内となるように、
それら各電極板の板厚や配置間隔を設定することも可能
である。また、電解処理槽46の底壁面と単位電極回路
50の各電極板の下端面との間隔は、好適には10cm以
内、より好適には5cm以内である。更に、電解処理槽4
6は、電解処理されるべきエマルジョン廃液69が、前
記エマルジョン廃液貯槽10から送水された後、各電極
板の高さの2〜3倍程度の水位となるような容積を有す
るように設計されることが、好ましい。そして、かかる
電解処理槽46にあっては、前記の如き条件を満足しつ
つ、縦、横、深さの寸法比が、横/縦=1.9〜2.
0、及び横/深さ=1.4〜1.5となるように設計さ
れることが、最も望ましいのである。
【0054】引き続いて、かかる電解処理の終了と同時
に、浮上分離せしめられた油分82を除去する。そし
て、その後、分離除去された油分を乾燥床70に移送す
る一方、油分が分離除去された廃液を濾過槽72に送水
する(図1参照)。
【0055】より詳しくは、図2に示されているよう
に、電解処理槽46の上方に、自走式のスキマ74と、
開放側端部76が所定角度をもって屈曲せしめられてな
る空気送風管78とを、設ける。そして、空気送風管7
8の開放側端部76から空気を送風する一方、スキマ7
4をガイドレール80に沿って、該開放側端部76の設
置側から前記溢流堰47の配設側へ、自走させる。それ
によって、エマルジョン廃液の液面に対して、攪拌等の
動乱を起こすことなく、開放側端部76の配設側から溢
流堰47の配設側への一方向に、流動を生ぜしめ、更
に、エマルジョン廃液の液面上に浮上分離された油分8
2を、スキマ74の下部に取り付けられたブラシアレイ
84にて、溢流堰47の配設側へ導くと共に、溢流堰4
7を乗り越えて、回収ピット86内に溢れ出させるので
ある。
【0056】なお、スキマ74のブラシアレイ84とし
ては、好ましくは耐油性で、毛管現象効果を有するも
の、より好ましくは10〜50mm程度の幅を有する、動
物の毛束又はそれと同等品で作製されたものが、用いら
れることとなる。また、そのような自走式のスキマ74
の代わりに、真空捕集機能付きで、上記の如きブラシア
レイ84が取り付けられた回転式スキマを用いても良
い。更に、空気送風管78の開放端部76の屈曲角度
は、空気送風管78に対して、垂直方向に45度以下、
水平方向に30〜60度であることが望ましい。
【0057】その後、図1に示されているように、回収
ピット86内に集められた油分82を、ポンプ88に
て、乾燥床70に移送して、乾燥する。そうして、得ら
れた乾燥物を、燃料として、再利用するのであり、ま
た、その焼却残渣は、酸化アルミニウムであることか
ら、周囲の環境を害することなく、埋立処分が可能とな
るのである。なお、乾燥床70は、多段式のものが好ま
しく、また各床が、ステンレススチール製の二重底構造
で、電気加熱乾燥、水蒸気乾燥、自然乾燥等を行なうこ
とのできるものが望ましい。
【0058】一方、電解処理槽46には、図示しない赤
外線(放射光)センサが設置されており、かかるセンサ
が、浮上分離せしめられた油分の除去の完了を検知する
と、ポンプ90が作動して、濾過槽72へ、廃液を送水
するようになっている。そして、濾過槽72内に設置さ
れた濾紙又は濾布92により、送水せしめられた廃液中
に懸濁している、過剰生成物たる水酸化アルミニウムを
濾別して、該廃液を清透化せしめるのである。
【0059】なお、かかる濾過槽72内にも、前記水位
測定センサ48と同一構造の水位測定センサ94が取り
付けられており、電解処理槽46と同様にして、その貯
水量が調節されるようになっている。また、濾過槽72
内に設置された濾紙又は濾布92は、濾過抵抗検出セン
サ(図示せず)が装着された、自動巻上げロール96に
よって、濾過抵抗が増加すると、ロール97から、新し
い濾紙又は濾布が、随時、送り出されるようになってお
り、それによって、廃液中の水酸化アルミニウムの濾別
が、常に良好な状態に維持せしめられるようになってい
る。
【0060】次いで、かくして清透化せしめた廃液を、
ポンプ98にて、処理水貯水槽100に送水する。ま
た、必要であれば、かかる廃液を活性汚泥爆気槽や活性
砂床に流通せしめて、微生物による浄化処理を施した
後、処理水貯水槽100に送水するようにして良い。
【0061】その後、処理水貯水槽100に送水された
廃液は、処理水貯水槽100に設けられたpH電極10
2や透明度測定用光センサ104にて、送水された廃液
の水質がモニタされ、電解処理が不完全であることが検
出されると、該廃液は、電解処理槽46へ送水されて、
再度、電解処理が実施され、また濾過が不十分であると
判断された場合には、そのような廃液は、濾過槽72に
送水されて、再び濾過される。そうして、十分に浄化処
理されたエマルジョン廃液のみが、排水路106を通じ
て、処理水貯水槽100から排出されることとなるので
ある。
【0062】なお、本具体例においては、図1に示され
る如き単槽バッチ方式の処理装置を用いた例について、
詳述したが、本発明は、連続式若しくは半連続式の処理
装置を用いて、エマルジョン廃液を処理する場合にも、
勿論、適用され得るものである。
【0063】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであるが、理解される
べきである。
【0064】実施例 1 先ず、アルミニウムからなる電極板を6枚用いて、単位
電極回路を構成し、これを5組準備した。次いで、所定
の電解処理槽内に、上水道水からなる電解溶液を収容
し、これをpH:7.0、導電率:80μS・cm-1、温
度:20〜30℃に保持せしめた。その後、かかる電解
溶液中に、先に準備した、5組の単位電極回路を浸漬せ
しめ、そして、それら単位電極回路の各陽極及び各陰極
の間に、電流密度:8A・m-2、通電時間35分の条件
下に、直流にて通電を行なった。そうして、それら単位
電極回路に対して、電気化学的溶解処理を施した。
【0065】引き続き、処理されるべきエマルジョン廃
液として、アルミニウム合金の加工施設から排出される
エマルジョン廃液を選定し、これを所定量準備した。そ
こにおいて、かかるエマルジョン廃液に乳化分散する油
分の成分を分析したところ、石油系高沸点油が95.5
%未満含まれ、ポリオキシエチレンアルキルフェノール
エーテル系非イオン性界面活性剤が4.5%未満含有さ
れてなるものであった。また、かかるエマルジョン廃液
は、全体として、それらの油分と、それら油分の酸化分
解物とからなる分散相を、0.5〜2.0 vol%含んで
なるものであった。
【0066】しかる後、図1に示される如き処理装置
と、予め電気化学的に溶解処理した、前記5組の単位電
極回路を用いて、かかるエマルジョン廃液を電解処理し
た。なお、かかる電解処理は、25〜32℃に保持され
たエマルジョン廃液に対して、45Vの加電圧にて、5
A・m-2の電流密度の直流電流を2時間通電することに
よって、実施した。かくして電解処理されたエマルジョ
ン廃液の電解処理前と電解処理後の外観、pH値、導電
率、COD値、BOD値、及び溶液中の全アルミニウム
量を、それぞれ、下記表1に示した。
【0067】
【表1】
【0068】かかる表からも明らかなように、アルミニ
ウム合金の加工施設から排出されるエマルジョン廃液に
あっては、かくして電解処理することによって、極めて
良好に、浄化処理されることが認められる。
【0069】また、かかる電解処理により浮上分離せし
められ、その後回収された油分は、乾燥した後、焼却処
理を行なうことができ、従って、燃料として、再利用が
可能であることが、判明した。なお、焼却残渣は、埋立
可能な酸化アルミニウムであった。更に、電解処理の終
了後、電解処理槽から単位電極回路を取り出して、観察
したところ、陰極板表面及びその他の電極板の陰極面
に、スケールの生成、付着は、認められなかった。
【0070】実施例 2 先ず、実施例1と同様にして構成された単位電極回路を
2組と、Mgを4重量%含むAl−Mg系合金からなる
電極板を6枚用いて構成した単位電極回路1組とを、そ
れぞれ、準備した。次いで、それらの単位電極回路を、
実施例1と同様にして、電気化学的に溶解処理した。
【0071】次いで、処理されるべきエマルジョン廃液
として、乳化分散せしめられる油分の成分は、実施例1
において用いられたエマルジョン廃液と略同一のもので
あるが、排出される施設が異なり、また添加剤として、
無機リン酸塩とフッ化物が添加されてなるエマルジョン
廃液を、所定量準備した。そして、先に準備した単位電
極回路を用いて、実施例1と同様にして、かかるエマル
ジョン廃液の電解処理を行なった。なお、本実施例にお
いては、かかるエマルジョン廃液を17〜21℃に保持
せしめつつ、加電圧:直流28V、電流密度:19A・
-2、通電時間:30分の条件下に通電を行なうことに
よって、電解処理を実施した。電解処理に供されたエマ
ルジョン廃液の電解処理前と電解処理後における、前記
表1に示された項目の、それぞれの値及び観察結果と、
添加剤に由来する、リン(リン酸イオン換算)とフッ素
(フッ化ナトリウム換算)の、それぞれの含有量とを、
下記表2に示した。
【0072】
【表2】
【0073】かかる表2に示されているように、このよ
うな方法によれば、上記の如きエマルジョン廃液も、極
めて良好に浄化処理し得ることは、明らかであり、しか
も、かかる表2には、かかる方法に従えば、添加剤を
も、効果的に分離除去し得ることが、如実に表されてい
る。
【0074】また、本実施例においても、実施例1と同
様に、かかるエマルジョン廃液中に乳化分散せしめられ
る油分は、分離除去され、回収された後に、燃料とし
て、焼却処分が可能であった。更に、電解処理後の単位
電極回路においても、アルミニウムからなる電極板にて
構成されたものは勿論、Al−Mg系合金からなる電極
板にて構成されたものにあっても、陰極板表面及びその
他の電極板の陰極面には、スケールは、生成、付着され
ていなかった。
【0075】実施例 3 先ず、実施例1と同様にして、構成され、更に電気化学
的に溶解処理された単位電極回路を2組準備した。次い
で、処理されるべきエマルジョン廃液として、アルミニ
ウム及びアルミニウム合金の製造乃至は鋳造過程におい
て排出される、エマルジョン廃液を所定量準備した。な
お、かかるエマルジョン廃液は、リシノール酸、オレイ
ン酸、リノール酸、ステアリン酸等の飽和若しくは不飽
和脂肪酸、及びそれらの熱分解物が、乳化分散せしめら
れてなるものである。
【0076】そして、実施例1と同様にして、先に準備
した単位電極回路を用い、かかるエマルジョン廃液を2
8℃に保持せしめつつ、加電圧:直流18V、電流密
度:66A・m-2、通電時間:10分の条件下に通電を
行ない、電解処理を行なった。電解処理に供されたエマ
ルジョン廃液の電解処理前と電解処理後における、前記
表1に示された、全アルミニウム量を除いた項目につい
て、それぞれの値と観察結果とを、下記表3に示した。
【0077】
【表3】
【0078】かかる表3の結果からも明らかなように、
飽和及び不飽和脂肪酸等の油脂が乳化分散せしめられて
なるエマルジョン廃液にあっても、かくの如く電解処理
することによって、良好に浄化されることが判る。
【0079】また、かかる本実施例においても、回収さ
れた油分は、乾燥後、燃料として焼却処理ができ、更
に、電解処理終了後の単位電極回路において、陰極板表
面及びその他の電極の陰極面には、スケールの生成、付
着が認められなかった。
【0080】実施例 4 先ず、実施例1と同様にして構成された単位電極回路
を、1組準備した。次いで、それら単位電極回路を電気
化学的に溶解処理すべく準備された電解溶液と酢酸銅溶
液とを混合して、該電解溶液中に銅イオンを0.015
ppm含有せしめた。しかる後、かかる電解溶液中にそ
れら単位電極回路を浸漬し、その後、実施例1と同様に
して、それら単位電極回路の電気化学的溶解処理を行な
った。
【0081】引き続き、処理されるべきエマルジョン廃
液として、銅及び銅合金の加工施設から排出されるエマ
ルジョン廃液を選定し、これを所定量準備した。そこに
おいて、かかるエマルジョン廃液に乳化分散する油分に
ついて分析したところ、かかるエマルジョン廃液は、石
油系高沸点油と油性向上剤としての油脂と非イオン性界
面活性剤とを、所定量含んでなるものであり、全体とし
て、それらの油分と、それら油分の酸化分解物とからな
る分散相を、10〜20 vol%含んでなるものであっ
た。
【0082】しかる後、実施例1と同様にして、先に準
備した単位電極回路を用い、かかるエマルジョン廃液の
電解処理を行なった。その際、かかるエマルジョン廃液
を27〜32℃に保持せしめつつ、30Vの加電圧に
て、110A・m-2の電流密度の直流電流を1.5時間
通電した場合と、溶液温度、加電圧、電流密度は同条件
で、通電時間のみを3時間とした場合の、2種類の場合
に分けて、それぞれ、実施した。電解処理に供されたエ
マルジョン廃液の電解処理前と電解処理後における、前
記表1に示された、導電率とBOD値を除いた項目の、
それぞれの値及び観察結果と、エマルジョン廃液1m3
の処理に要した、各電極板からの、アルミニウムの全溶
解質量と、所要電力とを、前者については下記表4に、
また後者については下記表5に、それぞれ、示した。
【0083】
【表4】
【0084】
【表5】
【0085】かかる表4及び表5の結果からも明らかな
ように、銅イオンが含有せしめられた電解溶液中にて、
予め電気化学的溶解処理が行われた単位電極回路を用い
ることによって、エマルジョン廃液の電解処理が、より
効率的に行なわれ得ることが判る。
【0086】また、本実施例においても、回収された油
分は、乾燥後、燃料として焼却処理ができた。更に、電
解処理終了後の単位電極回路において、陰極表面に、銅
が析出されるものの、陽極板表面及びその他の電極の陰
極面には、スケールの生成、付着は、何等認められなか
った。
【0087】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従って、アルミニウム若しくはその合金からなる電極
を、所定の電解溶液中に浸漬し、更に特定の通電条件下
に通電せしめて、かかる電極を、予め電気化学的に溶解
処理することによって、陽極表面の全面から、略均一に
アルミニウムが溶出せしめられる一方、陰極表面におけ
る、アルミニウムの溶解速度が大きい異方性部分が、完
全に溶出せしめられ、それにより、その後のエマルジョ
ン廃液の電解処理において、陰・陽両電極とも、その表
面から、略均一に、アルミニウムが溶出せしめられるこ
ととなり、その結果、電極表面、特に陰極表面へのスケ
ールの生成、付着が、未然に防止され得ることとなるの
である。
【0088】従って、かくの如き本発明手法によれば、
面倒なスケール除去作業から開放され得、しかも、かか
る陰極表面上へのスケールの生成、付着による、電解抵
抗の増大が効果的に抑制され得、それによって、電解法
によるエマルジョン廃液処理の長期的、連続的操業が可
能となり、以て従来の工業的処理方法において惹起せし
められる問題、即ち油分除去後の廃液に対する生物化学
的処理の実施が困難であるといった問題や、処理後の廃
液により、周囲の環境が害される恐れがあるといった問
題等を可及的に軽減乃至は解消せしめつつ、工業的に有
利に、エマルジョン廃液を処理し得ることとなったので
ある。
【0089】また、本発明にあっては、電極を、アルミ
ニウム若しくはその合金からなる複数枚の板材にて構成
し、それらの板材のうちの2枚を陽極及び陰極とすると
共に、該電極を、電解溶液中にアルミニウムよりもイオ
ン化傾向の小さな金属イオンが含有せしめられてなる電
解溶液中にて、予め電気化学的に溶解処理する手法を採
用することによって、該電極からのアルミニウムの溶出
量からみた電流効率が、著しく向上せしめられ得、以て
そのような電極を用いて行なわれるエマルジョン廃液の
電解処理効率が、極めて有効に高められ得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に従って、エマルジョン廃液を処理
するために用いられる装置の、一具体例を概略的に示す
説明図である。
【図2】本発明方法に従って、エマルジョン廃液を処理
するための、一工程例を示す説明図である。
【符号の説明】
46 電解処理槽 50 単位電極回路 54 陰極板 56 陽極板 58 陽極面 60 陰極面 62,64 無接続両性極板 62,68 無接続両性外極板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成瀬 和雄 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中に油分が乳化分散せしめられ
    てなるエマルジョン廃液を所定の電解処理槽内に導き、
    アルミニウム若しくはその合金からなる電極を用いて電
    気分解することにより、該エマルジョン廃液中に分散す
    る油分を浮上分離せしめ、そしてその浮上分離した油分
    を除去するようにしたエマルジョン廃液の処理方法にお
    いて、 前記エマルジョン廃液の電気分解処理に先立ち、前記電
    極を、pH:7.0±1.0、導電率:50〜800μ
    S・cm-1、温度:5〜50℃に保持された電解溶液中に
    浸漬して、電流密度:0.01〜100A・m-2、通電
    時間:10〜180分の条件下に通電せしめることによ
    り、該電極を予め電気化学的に溶解処理したことを特徴
    とするエマルジョン廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記電極が、アルミニウム若しくはその
    合金からなる複数枚の板材にて構成され、該複数枚の板
    材のうちの2枚が陽極及び陰極とされて、それらの間に
    通電が行なわれる請求項1に記載のエマルジョン廃液の
    処理方法。
  3. 【請求項3】 前記電解溶液が、アルミニウムよりもイ
    オン化傾向の小さな金属のイオンを含有している請求項
    1又は2に記載のエマルジョン廃液の処理方法。
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