JPH0614150Y2 - ドライ摺動型メカニカルシール - Google Patents

ドライ摺動型メカニカルシール

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JPH0614150Y2
JPH0614150Y2 JP1988034455U JP3445588U JPH0614150Y2 JP H0614150 Y2 JPH0614150 Y2 JP H0614150Y2 JP 1988034455 U JP1988034455 U JP 1988034455U JP 3445588 U JP3445588 U JP 3445588U JP H0614150 Y2 JPH0614150 Y2 JP H0614150Y2
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JP
Japan
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sliding
edge portion
sliding surface
mechanical seal
seal
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哲夫 佐藤
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Eagle Industry Co Ltd
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Eagle Industry Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、機器の回転軸周を密封するメカニカルシール
であって、とくにドライ条件で使用されるメカニカルシ
ールの改良に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から、第3図に示すように、ハウジング(51)内周に
気密的に嵌着された非回転の摺動リング(52)と、シャフ
ト(53)外周に周方向に係合した状態で気密的に装着され
て回転する摺動リング(54)が、バネ(55)からの軸方向荷
重により互いに密接摺動して軸封を行なうメカニカルシ
ールのうち、気体をシール対象とするものにおいては、
硬度が異なる両摺動リング(52)(54)の摺動面(56)(58)の
うちの軟質側(図示の例では摺動面(56))に、該摺動面
と同心の円周状に延びる環状溝(57)を形成することが知
られている。
すなわち、シール対象が液体である場合には、摺動面(5
6)(58)間に液膜が介在することにより潤滑され、かつ摺
動熱が除去されるが、シール対象が気体である場合は、
摺動面(56)(58)がドライ条件で摺動し、その潤滑は両摺
動リング(52)(54)を構成する摺動材料の自己潤滑性にの
み依存しているため、単位面積あたりの面圧を変えずに
摺動抵抗を低減する目的で、前記環状溝(57)の形成によ
り摺動面積を小さくするとともに、摺動面(56)(58)に対
する軸方向荷重を緩和している。
また、摺動リング(54)に軸方向に作用するシール外周空
間の高圧気体による静圧は、該摺動リング(54)とシャフ
ト(53)の間を密封しているパッキング(59)の外周位置に
相当するシールバランス線(B)の外周側においてバラン
スし、内周側では軸方向へのシール荷重として作用す
る。このことから、通常前記環状溝(57)はこのバランス
線(B)と対応する位置に形成し、摺動面(56)(58)間に形
成されるシール部のうち、環状溝(57)の内周側において
主にシール作用がなされるようになっている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来技術によれば、軟質側の摺動面(56)に
環状溝(57)を凹設してある関係上、該摺動面(56)の仕上
精度の誤差や組み込み時の摺動リング(52)の初期変形
(摺動リング(52)は外周部においてハウジング(51)に固
定され、それよりも内周側に存する摺動面(56)において
軸方向荷重を受けるために変形が生じる)により、摺動
面(56)に第4図に示すような面歪が生じると、相手摺動
面(58)との接触部(シール部)がバランス線(B)よりも
外周側に形成され、この場合、シール性はバネ(55)の弾
性にのみ依存することとなるため、運転初期において大
量の漏れを惹き起こす原因となっていた。
そこで本考案は、ドライ摺動型メカニカルシールの運転
初期の漏れを防止することを目的としてなされたもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案のドライ摺動型メカニカルシールは、上記目的を
達成するため、軟質側摺動リングの摺動面を径方向に複
数条に分割するとともに、その各摺動面に軸方向に突出
したエッジ部を形成し、該エッジ部のうち少なくとも最
内周のエッジ部をシールバランス線よりも内周に位置さ
せ、該最内周のエッジ部の軸方向高さが最も高くなるよ
う前記各エッジ部をテーパ状に並列させ、径方向に隣り
合うエッジ部のうち相対的に外周側となるエッジ部の先
端が、相対的に内周側となるエッジ部の基端よりも高位
置にある構成とした。
〔作用〕
上記構成によれば、運転初期、軟質側摺動リングは複数
条に分割された摺動面のうちシールバランス線よりも内
周側に存する最内周の摺動面において相手の硬質側摺動
リングと接触し、しかもこの摺動面の先端部はエッジ状
であるため、バランス比(軸方向荷重として作用する気
体の静圧の受圧面積と、摺動面の接触面積の比)が大き
く、単位面積あたりの面圧が大きくなり、初期シール性
を良好に保つ。また、各摺動面のエッジ部は容易に摩耗
するので、初期のならし運転において、内周側から各エ
ッジ部が順次摩耗することによって、短期間で軟質側摺
動リングと硬質側摺動リングが馴染み、しかも、内周側
のエッジ部がその基端まで完全に摩耗するのを待たずに
そのすぐ外周側のエッジ部先端が硬質側摺動リングの摺
動面と接触するので、短時間で良好なシール性を発揮す
る。
〔実施例〕
第1図に本考案の一実施例を示す。
この実施例において、(3)はハウジング(1)の内周にパッ
キング(2)を介して気密的に嵌着固定された軟質側摺動
リング、(8)はシャフト(6)外周にパッキング(7)を介し
て気密的に担持され、該シャフト(6)とともに回転し、
後背から図示しないコイルスプリングで軸方向荷重が付
与された硬質側摺動リングである。軟質側摺動リング
(3)前端には環状溝(5a)(5b)(5c)によって径方向に4条
に分割された摺動面(4a)(4b)(4c)(4d)が互いに同心的に
突設形成されており、各摺動面(4a)〜(4d)には、それぞ
れ軸方向にくの字状に突出したエッジ部(4a′)〜(4d′)
が形成されている。また、前記摺動面(4a)(4b)(4c)(4d)
は、その最内周の摺動面(4a)の軸方向高さが最も高く、
外周側へ向けて順次低くなるように、前記各エッジ部(4
a′)(4b′)(4c′)(4d′)がテーパ状に並列している。
(B)はシールバランス線を示し、前記最内周の摺動面(4
a)はこのシールバランス線(B)よりも内周側に位置して
いる。
上記第1図に示す組み込み(運転初期)時、軟質側摺動
リング(3)は、軸方向高さが最大である最内周の摺動面
(4a)において硬質側摺動リング(8)と圧接している。こ
のため、外周をハウジング(1)に固定されている軟質側
摺動リング(3)は、軸方向荷重を受けるが、その摺動面
(4a)(4b)(4c)(4d)の軸方向高さは外周側へ向けて順次低
くなっているため、前記荷重による面歪の影響でシール
バランス線(B)よりも外周にある摺動面(4d)側から先に
接触するといったことはない。そして、まず最内周摺動
面(4a)のエッジ部(4a′)は摺動によって摩耗していき、
これに伴なってその外周側の摺動面(4b)のエッジ部(4
b′)が硬質側摺動リング(8)と摺動して摩耗し、同様に
エッジ部(4c′)(4d′)も順次摩耗して、比較的早期に軟
質側摺動リング(3)と硬質側摺動リング(8)同士の“馴染
み”が完了する。また、最内周のエッジ部(4a′)の基端
(41)よりも、その外周側に隣接したエッジ部(4b′)の先
端(42)の方が軸方向に対して高位置にあり、同様に、エ
ッジ部(4b′)の基端(43)よりも、その外周側に隣接した
エッジ部(4c′)の先端(44)の方が高位置にあり、エッジ
部(4c′)の基端(45)よりも、その外周側(最外周)のエ
ッジ部(4d′)の先端(46)の方が高位置にある。したがっ
て、第2図に示すように、初期のならし運転において、
例えば最内周のエッジ部(4a′)がその基端(41)まで完全
に摩耗するのを待たずに、その外周側のエッジ部(4b′)
の先端(42)が硬質側摺動リング(8)と接触し、他のエッ
ジ部(4c′)(4d′)も同様であるので、短時間で良好なシ
ール性を発揮する。
〔考案の効果〕
本考案によれば、運転初期において、軟質側摺動リング
に形成した複数条の摺動面のうち最内周の摺動面から先
に硬質側摺動リングと摺接し、シールバランス線よりも
内周の位置に摺動シール部を形成するため、バランス比
が大きく、しかも前記各摺動面のエッジ部が、内周側か
ら次々に摩耗して早期に複数の摺動面の摺動状態が得ら
れるので、短時間のならし運転で直ちに良好なシール性
を発揮することができるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す初期運転時の要部断面
図、第2図は同じくエッジ部の摩耗過程を示す要部断面
図、第3図は従来例を示す半裁した側断面図、第4図は
同じく運転初期時の部分拡大断面図である。 (1)……ハウジング、(2)(7)……パッキング (3)……軟質側摺動リング (4a)(4b)(4c)(4d)……摺動面 (4a′)(4b′)(4c′)(4d′)……エッジ部 (5a)(5b)(5c)……環状溝、(6)……シャフト (8)……硬質側摺動リング、(B)……シールバランス線

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬度の異なる材料からなり軸方向に対向す
    る1対の摺動リングのうちの一方をハウジングの内周
    に、他方をシャフトの外周に気密的に装着するととも
    に、スプリングの軸方向荷重によって該両リング同士が
    密接摺動するドライ摺動型メカニカルシールにおいて、
    軟質側摺動リングの摺動面を径方向に複数条に分割する
    とともに、その各摺動面に軸方向に突出したエッジ部を
    形成し、該エッジ部のうち少なくとも最内周のエッジ部
    をシールバランス線よりも内周に位置させ、該最内周の
    エッジ部の軸方向高さが最も高くなるよう前記各エッジ
    部をテーパ状に並列させ、径方向に隣り合うエッジ部の
    うち相対的に外周側となるエッジ部の先端が、相対的に
    内周側となるエッジ部の基端よりも高位置にあることを
    特徴とするドライ摺動型メカニカルシール。
JP1988034455U 1988-03-17 1988-03-17 ドライ摺動型メカニカルシール Expired - Lifetime JPH0614150Y2 (ja)

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JP5402002B2 (ja) * 2009-01-13 2014-01-29 株式会社ジェイテクト 回転軸のシール装置およびシール方法
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