JPH06141459A - 不足電圧変化分検出継電器 - Google Patents

不足電圧変化分検出継電器

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JPH06141459A
JPH06141459A JP28600392A JP28600392A JPH06141459A JP H06141459 A JPH06141459 A JP H06141459A JP 28600392 A JP28600392 A JP 28600392A JP 28600392 A JP28600392 A JP 28600392A JP H06141459 A JPH06141459 A JP H06141459A
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JP
Japan
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value
accident
voltage
undervoltage
inner product
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Pending
Application number
JP28600392A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Saito
浩 斎藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、系統操作による電圧位相変化での
誤動作を防止するとともに事故発生時は動作時間を遅ら
せることなく、かつ、高感度検出を可能とした不足電圧
変化分検出継電器を提供することを目的としている。 【構成】 本発明では、電力系統からの導入電圧を一定
周期でサンプリングし、アナログ量からディジタル量に
変換したサンプリング値を用いて、現電圧サンプリング
値と一定周期前の電圧サンプリング値との差分値を算出
する手段と、前記現電圧サンプリング値と前記差分値と
の内積値を算出する手段と、予め設定しておいた設定値
と前記内積値の大小比較を判断する手段とを有し、前記
内積値が前記設定値以上の場合、電力系統に事故が発生
したと判断して動作出力する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統に発生した事
故発生時の不足電圧変化分を検出して、事故判別する不
足電圧変化分検出継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】不足電圧変化分検出継電器は、電力系統
に発生した事故を確実に検出することが目的の主保護継
電装置のフェイルセ―フとして、広範囲にわたり事故を
検出する、いわゆる事故検出リレ―の1つとして用いら
れており、事故を高速にかつ高感度に検出する事が要求
されている。
【0003】従来技術によるディジタル形不足電圧変化
分検出継電器の構成は、電気学会発行「保護継電工学」
第 101ペ―ジにも示されているように、サンプルホ―ル
ド回路、A/D変換回路により、一定周期でサンプリン
グした電力系統からの導入電圧をアナログ量からディジ
タル量に変換してサンプリング値を得ている。このサン
プリング値を用いてディジタルプロセッサ―により、下
記のようにして不足電圧変化分検出継電器の判定を行っ
ている。
【0004】各サンプリング毎に電圧の振幅を算出し、
現時点の電圧振幅値と一定期間前のサンプリング時刻の
電圧振幅値との差分値を計算する。この差分値が予め設
定した設定値以上であるときに事故発生と判断し、動作
出力を行う。上述の内容を式で表現すると下式となる。
【0005】
【数1】|Vm-n |−|Vm |>VK ここで、|Vm-n |は現時点よりnサンプリング前の電
圧振幅値,|Vm |は現時点の電圧振幅値,VK は検出
感度を示す。上述の従来の不足電圧変化分検出継電器の
判定処理構成を図3に示す。なお、振幅値の算出方法に
ついては既知の技術であり、詳述は避けるが一例を以下
に述べる。
【0006】一般に、正弦波形の絶対値を半周期にわた
って積分すると振幅値に比例した値が得られる事から、
ディジタルリレ―においても各サンプリング値の絶対値
を半周期にわたり加算する方法を用いて、正弦波の振幅
値を得ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電力系統事故と異なる
系統の操作、たとえば、1回線運用から2回線運用への
切り換え時に電圧位相変化が発生する場合がある。この
時、運用継続中の回線の保護継電装置に内蔵される前述
の不足電圧変化分検出継電器は、系統操作時に発生する
電圧位相急変により好ましくない応動を行う場合があ
る。以下に電圧位相変化時の不足電圧変化分検出継電器
の好ましくない応動について説明する。前記の振幅値を
算出する方法によれば、位相変化がない定常運用状態で
の振幅値は、下記定常値となる。
【0008】
【数2】 一方、位相変化があった場合の振幅値は、図4のように
発生位相θ1 で位相が−θずれた場合を考えると下記と
なる。
【0009】
【数3】 これは、位相変化が発生する位相θ1 によって振幅値演
算結果が変化する事を示し、sin(θ1 −θ/2)=
1の時、 V=A{1+cosθ+2sin(θ/2)}>2A sin(θ1 −θ/2)=−1の時、 V=A{1+cosθ−2sin(θ/2)}<2A となる。
【0010】このように位相変化があった場合には、過
渡的に振幅値が低下あるいは上昇するとみなされるた
め、位相変化で振幅値結果が定常値より大きくなった場
合は、前記nサンプリングに相当する一定時間後に、
又、振幅値結果が定常値より小さくなった場合には瞬時
に変化分が発生し、感度によっては不足電圧変化分検出
継電器が動作する事になる。
【0011】この対策として、過渡期間を逃げるために
動作出力に限時タイマ―を付加したり、位相変化で動作
しない程度の感度に設定する必要がある。このような対
策の前者については、リレ―の動作時間を遅らせること
になる。また、後者については、高感度検出を要求され
ているにも関わらず、位相変化で動作しないレベルまで
感度を低下させる必要があり、所期の要求を満たせない
場合がある。
【0012】本発明は、上記欠点を解決するためになさ
れたものであり、系統操作による電圧位相変化での誤動
作を防止するとともに事故発生時は動作時間を遅らせる
ことなく、かつ、感度検出を可能とした不足電圧変化分
検出継電器を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、電力系統か
らの導入電圧を一定周期でサンプリングし、アナログ量
からディジタル量に変換したサンプリング値を用いて、
現電圧サンプリング値と一定周期前の電圧サンプリング
値との差分値を算出する手段と、前記現電圧サンプリン
グ値と前記差分値との内積値を算出する手段と、予め設
定しておいた設定値と前記内積値の大小比較を判断する
手段とを有し、前記内積値が前記設定値以上の場合、電
力系統に事故が発生したと判断して動作出力する構成と
した。
【0014】
【作用】現電圧サンプリング値と一定周期前の電圧サン
プリング値との差分値を算出する手段においては、電圧
が定常状態(通常の運用状態)の場合には0であり、
又、前記現電圧サンプリング値と前記差分値との内積値
を算出する手段においては、位相急変では、内積値が負
値、電圧低下では内積値が正値となることを利用する構
成としているため、前記内積値をリレ―の動作判定に使
用する事で、位相変化に影響を受けにくく、もって高速
で高感度な不足電圧変化分検出継電器を提供できる。
【0015】
【実施例】まず、作用の項で記載した内積値の作用を具
体的に以下で説明する。
【0016】現電圧サンプリング値vm と一定周期前の
電圧サンプリング値vm-n との差電圧をΔvm とすると
位相のみ変化した場合の差電圧と現電圧サンプリング値
との内積値は、下記となる。
【0017】
【数4】 vm =V・sin(ωt) vm-n =V・sin(ωt±θ) Δvm =vm-n −vm =2V・sin(±θ/2)・ sin(ωt±θ/2+π/2) ∴ |Δvm |・|vm |cosθ′ =|V|・|2V・sin(±θ/2)|・ cos{±θ−(±θ/2+π/2)} =−2sin2 (θ/2)・V2 <0 (但し、θ
≠0) ここで、θ′は、Δvm とvm のなす角 θは、vm とvm-n のなす角で位相変化分を示す。ま
た、位相変化なしで電圧のみ低下した場合は、
【0018】
【数5】 vm =V・sin(ωt) vm-n =V′・sin(ωt) Δvm =vm-n −vm =(V−V′)・sin(ωt) |Δvm |・|vm |cosθ′ =V′・(V−V′)>0 (但し、V−
V′>0) ここで、V′は、事故時の電圧振幅値、Vは、事故前の
電圧振幅値を示す。以上のように系統操作による電圧位
相変化の場合には、上記内積値は必ず負値となり、事故
発生による電圧低下の場合には、上記内積値は必ず正値
となる。
【0019】図1は、本発明による実施例の構成を示す
図であり、上記内積値の作用を利用している。図1にお
いて、ステップST.1は、現電圧サンプリング値と一
定周期前の電圧サンプリング値との差電圧を算出する処
理を示し、ステップST.2では、前記内積値を算出す
る処理を示している。ステップST.3では、得られた
内積値を用いて事故判定する処理である。なお、事故判
定する際の不足電圧変化分検出継電器の検出感度は、例
えば、k1は、0に近い正値とする。
【0020】本発明の実施例によれば、位相変化だけ、
電圧低下だけの場合については前記の内積値の作用によ
り事故発生と系統操作による位相変化を明確に区別する
事ができるが、実際の事故では電圧低下と共に位相変化
も伴うことから、この時の本発明によるリレ―の応動に
ついて以下に記載する。
【0021】位相変化による内積値の定格電圧に対する
比は、−2sin2 (θ/2)V2 /V2 であり、この
比以上に事故時の電圧が低下すれば本発明によるリレ―
動作可能であるため、動作条件として以下の式が成り立
つ。
【0022】
【数6】 |(V−V′)/V|≧|−2sin2 (θ/2)| なお、上式の左辺は、従来リレ―の感度の定格電圧に対
する比に相当するものである。本発明によるリレ―の検
出感度は、上式より位相変化の度合いによって、図2の
ように変化する。この図から、位相変化で動作しないレ
ベルとして一定の感度を有していた従来リレ―に比べ、
高感度に事故を検出できることがわかる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば事
故検出リレ―として適用される不足電圧変化分検出継電
器において、現電圧サンプリング値と一定周期前の電圧
サンプリング値との差分値と現電圧サンプリング値との
内積値が、電力系統の事故発生時と系統操作による電圧
位相変化時とで明確に異なる事を利用する構成としたた
め、位相変化に影響を受けにくく、もって高速で高感度
な不足電圧変化分検出継電器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による不足電圧変化分検出継電器の実施
例の構成を示す図
【図2】本発明の位相変化と検出感度の関係を示す図
【図3】従来の不足電圧変化分検出継電器で構成される
判定処理を示す図
【図4】位相変化が発生したきの電圧波形を示す図
【符号の説明】
ST.1…差電圧算出処理(減算手段)、ST.2…内
積値算出処理(内積値算出手段)、ST.3…事故判定
処理(比較判定手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統からの導入電圧を一定周期でサ
    ンプリングし、アナログ量からディジタル量に変換した
    サンプリング値を用いて、電力系統に発生した事故を検
    出する不足電圧変化分検出継電器において、現サンプリ
    ング時刻に対し一定周期前の電圧サンプリング値から現
    電圧サンプリング値を減算する第1の手段と、前記現電
    圧サンプリング値と第1の手段で得られた値との内積値
    を算出する第2の手段と、予め設定しておいた設定値と
    前記内積値の大小を比較する第3の手段とからなること
    を特徴とする不足電圧変化分検出継電器。
JP28600392A 1992-10-23 1992-10-23 不足電圧変化分検出継電器 Pending JPH06141459A (ja)

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JPH06141459A true JPH06141459A (ja) 1994-05-20

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