JPH0613995B2 - 内燃機関用トルク検出装置 - Google Patents

内燃機関用トルク検出装置

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JPH0613995B2
JPH0613995B2 JP59112320A JP11232084A JPH0613995B2 JP H0613995 B2 JPH0613995 B2 JP H0613995B2 JP 59112320 A JP59112320 A JP 59112320A JP 11232084 A JP11232084 A JP 11232084A JP H0613995 B2 JPH0613995 B2 JP H0613995B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、内燃機関の制御、設計その他の任意な用途に
使用され、機関のシリンダ内圧を基準値により補正する
ことで機関の発生トルクを検出する内燃機関用トルク検
出装置に関するものである。
「従来の技術」 内燃機関の制御、例えば、各気筒の空燃費あるいは点火
時期を最適に制御することは車両としての出力を低下さ
せることなく、低燃費の実現を可能にする。また、内燃
機関では応答性(いわゆるレスポンス)が重要な役割り
を占める。これらの制御を行うのに有効な情報として機
関のトルクがある。
従来、このような内燃機関のトルク検出装置としていく
つかの方法がある。その一つの方法として、機関本体の
支持部に圧力検出素子、またはひずみゲージを用いた力
計を配設して、燃焼圧力による反力を検出し、機関出力
を間接的に求める方法がある。この場合、機関の振動を
車体に伝えないようにするために、機関支持部は軟かい
ばね要素を含んで構成され、このばねと機関本体とで振
動系を構成する。この振動系の固有振動数は、アイドル
回転速度よりやや低く設定されるのが常である。
したがって、負荷あるいは除負荷等の過渡運動時には軟
かいばねの変形、または低い固有振動数のために、機関
トルクの応答の遅れや、高い周波数成分のトルクが伝達
されにくいなどの問題が生ずる。また、アイドル回転速
度付近ではトルク検出部が機関質量と機関支持部のばね
で構成される振動系の振動にする荷重を検出するため、
該検出器の出力には機関トルク以外の信号を含むなどの
不都合が生ずる。さらに、この方法は機関とそのマウン
ト結合部に検出素子等を挿置するため、結合部の締付力
にも影響されて、検出精度、信頼性においても欠けると
いう問題がある。
この外に、機関出力トルクを直接検出する方法も幾つか
ある。即ち、トルク伝達時に生ずる機関の出力軸のねじ
れによって生ずる情報を計測する方法であり、回転軸に
ひずみゲージを貼り、軸のねじれによって生ずるひずみ
をゲージの抵抗変化として検出し、スリップリング、回
転トランスあるいは無線テレメータ等により情報を達成
する方法、出力軸のトルクに応じたねじれ角を電磁ピッ
クアップ等によって生ずる波形の位相差として測定する
方法等がある。しかし、これらは回転体から情報をとる
必要があるため、構造が複雑で高価であり、重量も大き
く機関制御のためのトルク検出装置、またはフィードバ
ックそう素として使用することは実用上困難である。特
に、スリツプリングを用いるトルク計においてはスリッ
プリング接点の振動・摩耗等の問題があり、長期間の使
用に耐えることが困難なことは言うまでもない。機関ト
ルクを直接検出する方法としては、クランク軸に働くト
ルクによって生ずる透磁率の変化を磁気回路で検出する
ものである。この方法は非接触でクランク軸のトルクが
直接検出でき構造も比較的コンパクト等の利点はある。
しかし、トルク検出位置は機関トルクの検出上、フライ
ホイールとフライホイールに最も近い気筒との間に設け
る必要があり、この測定部位をトルク検出用に軸部を長
くしなければならないので、フライホイールをマスとし
たクランク軸の曲げ振動を生じやすくし、この曲げ振動
によりセンサーとクランク軸の隙間が変動するためにこ
のトルク検出装置の精度の悪くする。また、クランク軸
は曲げ荷重あるい捩り荷重に対して破損しないだけの強
度を持つ必要がある。このことは、クランク軸の材質と
してセンサー材質には必ずしも適さない中炭素機械構造
用鋼の焼入れ焼きもどし材あるいは球状黒鉛鋳鉄等軟質
磁性材料が用いられることになり、実用化は困難であ
る。
また、シリンダ内圧とクランク角を検出することにより
PV線図を求め、その面積から図示馬力を計算し、これ
より各気筒ごとの平均トルクを得る方法もあるが、平均
トルクを得るまでの信号処理時間が長く、計算速度的に
も困難が伴なうほか、この方法では1サイクルが完結し
てはじめて平均トルクが得られるものであり、機関の時
々刻々のトルクすなわち過渡的なトルク変動を検出する
ものではない。一方、以前からシリンダ内圧とクランク
角度を検出し、これに往復運動部の慣性力の効果を考慮
することにより、時間変化に対するトルク変化を示すい
わゆるトルク曲線を得る方法がある。しかし、この方法
はクランク軸の捩り振動解析に供するものであり、機関
トルク検出装置として使用に耐えるものではない。
特開昭53−54077号公報に開示されたピストン型
エンジンの指示馬力計測システムは、時間に対するシリ
ンダ内圧P(t)と時間に対するピストンの直線速度V
(v)とピストン断面積Aの積を求め、さらに1回転間
になされた平均出力Wを求めるため1回転間Tについて
積分し1回転間Tで平均しているので、1回転間T以上
の長い計算時間が必要であり、時々刻々の内燃機関馬力
を検出することができないという欠点がある。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明は、これら従来の機関トルク検出装置の欠点を解
消するためのものであり、内燃機関の時々刻々のトルク
を短い計算時間で検出することが可能な、信頼性のあ
る、かつ構造の簡単な内燃機関用トルク検出装置を提供
することを目的とする。
「本発明のトルク測定原理」 最初に本発明のトルク測定原理について説明する。第1
図は、内燃機関において、シリンダ内圧Piおよび往復
運動部慣性力Foから1気筒分の機関発生トルクを求め
る原理を説明する図である。1aは内燃機関のシリン
ダ,1bはピストン,1cは連接棒,1dはクランクア
ームである。ピストン1bに加えられるシリンダ内圧を
Pi,ピストン面積をAとすると、ピストン1bに垂直
方向へ加えられるガス圧力によるFpは次の(1)式に
よって表わされる。
Fp=PiA (1) 往復質量をmrec、クランクアーム1dの半径をr、連接
棒1cの長さ、クランク角速度をωとする、その垂直
方向の慣性力Fiは2次の項までとって次の(2)式に
よって表わされる。
したがって、ピストンに加える力の総和Foは次の
(3)式で表わされる。
このような状態で、クランク軸に回転方向に作用するト
ルクT(1気筒の発生するトルク)は次の(4)式とな
る。
多気筒の内燃機関のトルクは、このようにして得られる
1気筒あたりのトルクを加算すれば容易に、かつ時々刻
々に得られる。
ただし、慣性力による影響は、シリンダ内圧に比較する
と少ないため、本発明によりシリンダ内圧を充分な精度
で検出することによって、実用に耐えるトルク検出装置
が提供される。
「問題点を解決するための手段及び作用」 本発明の内燃機関用トルク検出装置は、第2図および第
12図に示すように内燃機関Eのシリンダ内の圧力変動
を検出する圧力検出手段1と、シリンダ内圧力を予め設
定したクランク角の圧力レベルを基準値として補正する
圧力補正手段2と、内燃機関のクランク角を検出するク
ランク角検出手段3と、圧力補正手段2のシリンダ内圧
力とクランク角検出手段3からのクランク角速度とによ
り演算を行い、機関Eが発生する正味トルクに変換し、
その正味トルクに応ずる信号を発生するトルク演算手段
4とを具備する。また、本発明は、上記トルク演算手段
において、爆発行程の上死点から上死点後約100°ク
ランク角度範囲を指定することにより機関の発生トルク
から駆動トルクに応ずる成分を演算する駆動トルク検出
手段を具備している。
本発明によれば、圧力検出手段1に信号を供給するため
のシリンダ内圧力を測定する圧力検出器と、クランク角
を測定したクランク角検出手段3に信号を供給するため
のセンサを機関Eに取り付ければよく、従来のように機
関の出力トルクが伝達される出力軸あるいは機関のトル
ク反力が作用する支持部にトルク検出器を設けるなどの
改造は不要であり、さらに、各気筒の燃焼に対応する変
動速度の速いトルクを簡単な手法で検出でき、上記した
本発明の目的が達成される。
本発明は、上述のように、予め設定したクランク角を基
準値として圧力レベルを補正するところの圧力補正手段
2を設けることを一つの着目点としている。この構成要
素は機関を各種運動速度、負荷条件で運動すると機関の
温度条件が変化するなどのため、圧力検出器の圧力のゼ
ロドリフトその他の基準値の変化が生ずるのを補正する
ためである。第3図は一例として直列4気筒エンジンの
第4気筒の指圧の測定例であり、爆発,排気などの負荷
の違いによりシリンダ内圧力Pに大きなゼロドリフトが
生じていることを示す。このような測定結果をもとにト
ルクを求めれば機関のトルクと対応しなので、本発明装
置は上記圧力補正手段2を備えている。圧力センサでは
ゼロドリフトとともに圧力感度の変化が問題になる。第
4図は圧力感度ΔPの温度Tempに対する変化を示し
たものである。使用した圧力センサは箔ゲージである。
圧力感度の温度による変化は−50℃〜250℃の範囲
で検定し、100℃の試験温度を基準にして整理してお
り、変化は±3%の範囲に収まっている。また、圧力感
度の経時変化は著しく少なかった。これらの検討の結果
を踏えて、シリンダ内圧力をもとに機関トルクを求める
には、上記した本発明のごとくシリンダ内圧力のレベル
を補正するところの圧力補正手段2を備えることが必要
であるとの結論に達した。第5図はこの結論を確認する
ための実験システムを示す。エンジンEは直列4気筒で
ある。このエンジンEのクランク軸のエンジンフロント
から第5番目の第5ジャーナルに箔ひずみゲージを貼付
して、機関出力トルクを測定し、この信号をFMテレメ
ータを用いて回転体から取り出した。この箔ひずみゲー
ジにより測定した第5ジャーナルトルクを実線とし、本
発明の一例で構成される装置による機関トルク演算結果
(第2図図示のトルク演算手段4の出力)を点線として
第6図に示す。本発明を用いない従来技術によるトルク
演算結果(第2図の圧力補正手段2を含まない状況での
トルク演算手段4の出力)を点線とし上記測定結果を実
線とした比較を第7図に例示する。第6図および第7図
は、いずれもスロットルバルブを全開から全閉にしてエ
ンジンを角渡運転した測定結果である。本発明を含まな
い従来技術による装置で測定した結果は、高負荷から低
負荷に移ったところで対応が崩れているが、本発明装置
によるトルク測定結果では、高負荷、および低負荷とも
によい対応を示しており、本発明の効果は明瞭である。
第2図図示の上記発明のトルク演算手段4あるいは第8
図図示のトルク補正手段5において検出された機関トル
クから、機関の動力となる駆動トルクを求めるためには
機関トルクを時間平均すればよい。しかし、4気筒、4
サイクルの内燃機関の場合、第11図に示すような各気
筒の吸入→圧縮→爆発→排気の行程の組合せで一サイク
ルが終了し、各行程はクランク角Ac180°の間で行
なわれる。したがって、爆発行程180°間のトルクに
対応する出力をもとに求めた駆動トルクの結果から、直
ぐ次の爆発行程の点火時期の制御あるいは吸入行程の制
御を行なうことは時間的に不可能である。この問題を解
決するための本発明者は各種検討を行った結果、シリン
ダ内圧力の特性から駆動トルクとしては、爆発行程の上
死点TDCから約90°〜100°上死点後ATDCの
範囲の時間平均値でTDC〜180°ATDCの範囲の
値の90%以上の値になり、その比率は機関運転条件に
よって大きくは変化しないことが明らかになり、ATD
C90°〜100°以降〜ATDC180°間で制御を
行ないうることが分かった。
本発明者はこの検討結果をもとに、第2図に示した本発
明のトルク演算手段4あるいは第8図に示した本発明の
トルク補正手段5について、その機関トルクから決めら
れたクランク角度間の演算を行い駆動トルクを求める駆
動トルク演算手段を具備する本発明を案出した。
第12図はこのような駆動トルク演算手段6を備えた本
発明装置であり、圧力検出手段1、圧力補正手段2、ク
ランク角検出手段3、駆動トルク演算手段6、該駆動ト
ルク演算手段6の駆動トルクに応じた信号により各気筒
への燃料が噴射量を決定するためのCPU装置7、およ
びフューエルインジョクタ8から成る。
本発明装置は、駆動トルク演算手段により、爆発行程の
TDCから約90°〜100°ATDCの範囲の時間平
均値により駆動トルクを検出するものである。
したがって本発明装置により燃料噴射量制御、または空
燃比制御、点火時期等の制御等を機関トルクに対応して
迅速に行うことが出来るようになった。
「その他の実施態様」 第6図に示したごとく、シリンダ内圧をもとに本発明装
置により演算検出した機関トルクが、第5ジャーナルで
測定したトルクより若干大きくなっている。この違いは
第5ジャーナルで測定した機関出力トルクが燃焼により
求められる正味トルクから摩擦トルク、補機駆動トルク
等を差し引いた値になっていることを第5図図示の実験
システムを用いた種々の検討により本発明者は明らかに
した。この検討結果をもとに、第8図に示すごとく、第
2図図示の本発明のトルク演算手段4までを包含し、さ
らに機関が発生するトルクに対応する信号から摩擦トル
ク、補機駆動トルクを除いた機関出力トルクに補正する
トルク補正手段を具備する第1のその他の実施態様の内
燃機関用トルク検出装置を案出した。
第1の実施例態様装置が具備するトルク補正手段の補正
関係式はその性質上開発された内燃機関ごとに実験式と
して決める必要があるが、第9図は前述の第5図図示の
実験システムにより動力計で読み取った機関出力トルク
の平均値Tと、第2図図示の本発明装置により検出し
たところの機関発生トルクの平均値Tcの関係を例示し
たものである。この第9図から第8図図示のトルク補正
手段5の関係式を求めると次式になる。
=0.82Tc−1.1(Kgm) このような関係式に基づく演算を行いトルクを補正する
トルク補正手段5を備えた本発明の第1の実施態様によ
る装置を用いて検出した機関出力トルクと、第5ジャー
ナルで測定したトルクを比較してそれぞれ第10図の下
段および上段に示す。両者を一枚の図に重ね書きすると
両者は殆ど重なる程度に一致する。以上のような各種検
討、考案を加えた結果、上記のごとく各気筒の燃焼等に
対応する速い機関出力トルクの変動を検出する第1の実
施態様の装置を案出するに至った。
更に、第2の実施の態様について説明する。エンジンの
回転速度が上昇すると、ピストン・コンロッド等の往復
運動部による慣性トルクが機関出力トルクに重畳する。
このトルクは前記(2)式Fi=mrecrωCOSωt
+r/COS2ωt)(2)で示されるように、変動成
分があるが、直流成分がない。したがって、慣性トルク
を機関出力トルクとして検出する狙いまたは効果は、機
関動力性能ではなく、車両のサージ駆動系の捩り振動に
よる害を除くためである。
第2実施態様の内燃機関用トルク検出装置の構成を第1
3図に示す。この構成は第2図あるいは第8図に示した
本発明の構成において、クランク角検出手段3とトルク
演算手段4の間に慣性トルク演算手段9を付加したもの
で、この慣性トルク演算手段9はクランク角検出手段3
の出力からクランク角速度を求め、そのクランク角速度
とクランク半径、連接棒長さで決まるピストン加速度、
および往復運動部質量から慣性トルクを演算する。そし
て、演算出力をトルク演算手段4を介して機関が発生す
る正味トルクを得るためのトルク補正手段5に送る。
本発明者は、このような第2の実施態様による装置によ
り検出した機関出力トルクを第5図に示した実験方法に
より確認した。第14図(a)に指圧のみを考慮したト
ルクTを第14図(b)に指圧と慣性力を考慮した場
合のトルクTの曲線を、いずれも第5ジャーナルトル
クとともに示す。
上述からも明らかな様に第2実施態様装置は、慣性トル
クを有効に補償するので極めて正確に機関出力トルクを
検出できるものである。
「第1の実施例」 以下図面に基づいて本発明の第1の実施例を説明する。
第15図には、本発明に係る内燃機関用トルク検出装置
の好適な第1の実施例の回路図が示されている。この第
1の実施例は、シリンダ内圧力変動を電気信号として検
出し、予め設定したクランク角度の圧力を基準値とし
て、この基準値を零レベルとする補正を行ない、その補
正した圧力信号を基にエンジンの発生トルクを求めるも
のである。
第15図図示の実施例は、4気筒のエンジンに本発明に
係る内燃機関用トルク検出装置が適用された例を示し、
圧力検出回路100、圧力補正回路200、クランク角
検出回路300およびトルク演算回路400路から構成
されている。
圧力検出回路100は、各気筒毎に設けられた点火プラ
グとエンジンのヘッド部との間に狭持された圧電型ピッ
クアップ101,106,111および116を含み、
ピックアップ101,106,111および116に加
わる機械的な振動により、シリンダ内圧に対応する変動
量を電気的に検出する。ピックアップ101は、抵抗1
02と共に演算増幅器(以下オペアンプという)103
の非反転入力端子に接続され、オペアンプ103は抵抗
104,105と共に増幅回路を形成し、ピックアップ
101の検出信号が増幅されて、圧力補正回路200の
入力端子Tに供給される。他の気筒に設けられたピッ
クアップ106,111および116も同様に抵抗10
7,112および117と共にオペアンプ108,11
3,および118の非反転入力端子に接続され、該オペ
アンプ108,113,118は、抵抗109・11
0,114・115および119・120と共に各々増
幅回路を形成し、ピックアップ106,111,116
の各々の検出信号は増幅されて圧力補正回路200の入
力端子T,T,Tにそれぞれ供給される。第16
図は前記ピックアップ101,106,111および1
16のエンジンへの取り付け状態を示す1気筒分の断面
図である。圧電型ピックアップ183は、シリンダヘッ
ド181と点火プラグ182との間に挿入され締めつけ
られる。ピックアップ183は、シリンダ内圧変動に比
例した電圧を検出し、リード線184により取り出す。
圧力検出回路100の出力信号である各気筒のシリンダ
内圧変動に対応した電圧信号は、圧力補正回路200の
入力端子T,T,TおよびTに供給されるが以
下、1気筒分について詳細に圧力補正回路200を説明
する。
入力端子Tには、後述のごとく第1気筒のシリンダ圧
力変動に対応した電圧信号が供給され、該入力端子T
はアナログ信号を断続するアナログスイッチ201の入
力端子、および抵抗207に接続される。アナログスイ
ッチ201の出力端子はコンデンサ202と共にオペア
ンプ203の非反転入力端子に接続され、アナログスイ
ッチ201、コンデンサ202はオペアンプ203と共
に、サンプリングおよびサンプリング値のホールドを行
うサンプル・ホールド回路を構成している。このサンプ
ル・ホールド回路のサンプリングタイミングは、アナロ
グスイッチ201のコントロール端子がハイレベル(以
下単にHレベルという)の期間であり、クランク角検出
回路300の出力端子Tからの信号によりコントロー
ルされる。該サンプルホールド回路は圧力検出回路10
0により検出されたシリンダ内圧変動に応じた信号の零
レベルを補正するための値つまり基準値を検出する回路
であり、アナログスイッチ201のコノトロール端子が
Hレベルになる期間の圧力信号レベルを検出しコントロ
ール端子がローレベルの期間ホールドする。図示した実
施例においては、Hレベルになる期間は180°ATD
C〜270°ATDCに設定されている。オペアンプ2
04は抵抗205,206,207および208と共に
差動増幅回路を形成し、前記サンプルホールド回路の出
力信号と圧力検出回路100からの信号を差動演算す
る。オペアンプ204の出力電圧は、トルク演算回路4
00の入力端子Tに供給される。以上のようにして得
られた信号は、圧力検出回路100により検出したシリ
ンダ内圧変動に応じた信号のレベルを180°ATDC
〜270°ATDCの期間にレベルを零とするように補
正されたものである。
他の気筒のシリンダ内圧変動に応ずる信号も同様に圧力
補正回路200により零レベルの補正が行なわれ、補正
された第4気筒の圧力信号がトルク演算回路400の入
力端子Tに、第2気筒の圧力信号が入力端子Tに、
第3気筒の圧力信号が入力端子Tに各々供給される。
トルク演算回路400は、圧力補正回路200からの圧
力信号とクランク角検出回路300からの信号により、
エンジンの瞬時トルクを演算し出力する。図示した実施
例である4気筒のエンジンの場合のトルク演算式は次の
(5)式により示される。圧力補正回路200によって補
正された第1気筒の圧力をP,第2気筒の圧力を
,第3気筒の圧力をP,第4気筒の圧力をP
し第1気筒のTDCを基準とすれば、瞬時トルクTは T=(P1+P4-P2-P3)Arsinωt+(P1+P2+P3+P4)Ar2/2・sin2ωt (5) 但し、Aはシリンダボア面積、rはクランク半径、は
連接棒の長さ、ωはクランク角速度となる。
トルク演算回路400に供給された圧力補正回路200
からの各気筒の圧力信号は、オペアンプ401と抵抗4
02,403,404,405および406により構成
された加減算回路と、オペアンプ408,抵抗409,
410,411,412および413によって構成され
た加算回路に供給され、(5)式における(P1+P4-P2-P3)お
よび(P1+P2+P3+P4)が演算される。該演算された圧力(P1
+P4-P2-P3)に応ずる電圧信号は掛算器414の一つの入
力端子に供給され、他方の入力端子には、オペアンプ4
28の出力信号である(sinωt)に応ずる電圧信号が供給
され、(5)式第1項の(P1+P4-P2-P3)×(sinωt)の演算が
実行される。オペアンプ415と抵抗416,417か
ら形成される反転増幅回路は、掛算器414の出力電圧
を増幅する。抵抗416と417で決定される増幅度
は、(5)式におけるエンジンのシリンダボア面積Aと、
クランク半径rの掛算した値によって決まる定数と同じ
値である。一方オペアンプ408、抵抗409,41
0,411,412および抵抗413から形成される加
算回路の出力(P1+P2+P3+P4)に応ずる電圧信号は、抵抗
419を介してオペアンプ418の反転入力端子に供給
される。該抵抗419、オペアンプ418は抵抗420
と共に、反転増幅回路を形成し、圧力(P1+P2+P3+P4)に
応ずる電圧信号を増幅する。抵抗419と420で決ま
る増幅度は、シリンダボア面積Aと、クランク半径rお
よび連接棒の長さにより定まる前記(5)式の定数Ar2
2である。オペアンプ418を含んだ反転増幅回路の
出力電圧は、オペアンプ439の出力である(sin2ωt)
に応ずる電圧信号と共に掛算器421に入力され掛算が
行なわれる。反転増幅回路をなすオペアンプ415の出
力端子は、抵抗443を介して、掛算器421の出力端
子は、抵抗444を介して、共にオペアンプ442の反
転入力端子に接続される。該オペアンプ442は、抵抗
443,444および抵抗445と共に加算回路を形成
している。従って反転増幅回路をなすオペアンプ415
の出力である (P1+P4-P2-P3)Arsinωtに応ずる電圧信
号と、掛算器421の出力である (P1+P2+P3+P4)Ar2
2・sin2ωtに応ずる電圧信号は、前記加算回路によ
り加算され、前記(5)式によるエンジンの発生トルクに
応ずる電圧信号を出力する。トルク演算回路400へ
は、前述した補正された各気筒の圧力信号と共に、クラ
ンク角信号が供給され、従ってクランク角信号により(s
inωt)および(sin2ωt)が発生されることが理解され
る。クランク角信号はクランク角検出回路300により
検出される。このクランク角検出回路300は、エンジ
ンのクランクシャフトに直接もしくは間接的に固定され
た検出円板301と、ピックアップコイル303が巻回
された磁石302と、ピックアップコイル306が巻回
された磁石305とを含む。検出円板301の周側面近
傍には同心円上にクランク角1度毎に360個の磁性体
304が固定され、更に、円板301に半径の異なる第
1気筒上死点の位置に別の磁性体307が固定されてい
る。従って、ピックアップコイル306からは、第1気
筒のシリンダの上死点位置においてクランク角検出信号
を発生し、この検出信号はバッファ309を介してロジ
ック回路310,311,312,313,314,3
15および316のリセット端子に供給される。また、
ピックアップコイル303からは、クランク角1度毎の
信号が発生し、バッファ308を介し、ロジック回路3
10,311,312,313,314,315および
316の入力端子に供給される。ロジック回路310,
311,312,313,314,315および316
は、カウンタ回路およびゲート回路等から構成されバッ
ファ308,309の出力パネル信号によって動作す
る。ロジック回路310は、第1気筒上死点後180度
から270度の間のみHレベルとなる信号を出力し、出
力端子Tを介して圧力補正回路200のアナログスイ
ッチ201のコントロール端子へ供給する。同様にロジ
ック回路313は、上死点後90度から180度間がH
レベル、上死点後108度から上死点間がLレベルの信
号、ロジック回路311は、上死点から上死点後90度
間がHレベルの信号、ロジック回路312は、上死点後
270度から上死点間がHレベルの信号を各々出力し、
出力端子T10,T11およびT12を介して圧力補正
回路200へ供給する。また、ロジック回路314は、
第1気筒上死点から上死点後180度間がHレベルにな
る信号を出力し、ロジック回路315は第1気筒上死点
から上死点後90度間と上死点後180度から上死点後
270度間がHレベルとなる信号を出力しロジック回路
316は、上死点後90度から上死点後270度間がL
レベルでR上死点後270度から上死点後90度間がH
レベルとなる信号を出力し、前記バッファ308と30
9の出力信号と共にトルク演算回路400へ供給する。
上述のクランク角検出回路300の出力波形のタイミン
グチャートを第17図に示す。
クランク角検出回路300からの信号により、トルク演
算回路400は前述の(sinωt)および(sin2ωt)に応ず
る電圧信号を発生させる。すなわち、トルク演算回路4
00のアップダウンバイナリカウンタ422,423と
R−2R抵抗ラダ−424、およびオペアンプ425か
ら構成されるディジタル−アナログ変換回路は、第1気
筒上死点を0度としたクランク角度に応ずるアナログな
電圧信号を出力する。アップダウンバイナリカウンタ4
22の入力端子には、クランク角検出回路300の出力
端子T16からクランク角1度毎のデジタル信号が供給さ
れ、該カウンタ422の出力は、カウンタ423の入力
端子に供給される。またカウンタ422,423のリセ
ット端子には出力端子T13から第1気筒上死点信号が供
給され、カウンタ422,423のアップダウン端子へ
は、クランク角検出回路300の出力端子T14からクラ
ンク角180度毎の信号が供給される。従って、アップ
ダウンバイナリカウンタ422,423は第1気筒上死
点から上死点後90度までは、クランク角1度毎の信号
をアップカウントし、上死点90度から上死点後180
度まではダウンカウントする。更に上死点後180度か
ら上死点後270度まではアップカウントし、上死点後
270度から上死点まではダウンカウントという動作を
する。該カウンタ422,423のバイナリ出力は加算
動作をするR−2R抵抗ラダーに接続され、更にオペア
ンプ425で構成した電圧ホロワ回路に接続されている
ため、該オペアンプ425は、上死点から上死点後90
度までは直線的に上昇し、上死点後90度から上死点後
180度までは逆に直線的に降下する三角波上の直流電
圧を出力する。
オペアンプ425の出力信号は、サイン波コンバータ4
26およびコサイン波コンバータ427の入力端子へ供
給され、サイン波信号およびコサイン波信号に各々変換
される。サイン波コンバータ426により得られる信号
は、クランク角で180度を1周期とする全波整流波形
となるため、オペアンプ428,抵抗429,430,
431およびアナログスイッチ432より形成される極
性反転回路に供給し、上死点後180度から上死点まで
の区間、サイン波コンバータ426の信号の極性を反転
する。すなわち、サイン波コンバータ426の出力は、
抵抗429を介してオペアンプ428の反転入力端子に
接続され、同様に抵抗430を介してオペアンプ428
の非反転入力端子に接続されている。更に、オペアンプ
428の反転入力端子と出力端子の間に抵抗431が接
続され、非反転入力端子にはL−レベル信号でオンとな
るアナログスイッチ432の入力端子が接続され、該ア
ナログスイッチ432の出力端子は接地されている。ア
ナログスイッチ432のコントロール端子へはクランク
角検出回路300の出力端子T15より、上死点から上死
点後180度までHレベルとなり上死点後180度から
上死点までがLレベルとなる信号が供給されているた
め、アナログスイッチ432は、上死点後180度から
上死点までオンON状態、上死点から上死点後108度
までオフOFF状態となる。したがって、アナログスイ
ッチ432がオンON状態の時は、オペアンプ428の
非反転入力端子は接地されることになり、オペアンプ4
28は、抵抗429および431と共に反転増幅回路を
構成し、サイン波コンバータ426の出力信号は極性が
反転される。逆に、アナログスイッチ432がオフOF
F状態の時は、オペアンプ428は非反転増幅回路とな
り信号の極性は反転されない。このようにして、オペア
ンプ428の出力からは第1気筒上死点を基準としたサ
イン波形を得ることができる。上記のクランク角検出回
路300の出力端子T13,オペアンプ425,サイン波
コンバータ426およびオペアンプ428の出力波形の
タイミングチャートを第18図に示す。同様に、オペア
ンプ425の出力はコサイン波コンバータ427に供給
され、該コサイン波コンバタの出力は、オペアンプ43
3,抵抗434,435,436およびアナログスイッ
チ437から成る極性反転回路に入力され、クランク角
検出回路300の出力端子T17からの信号により上死点
後90度から上死点後270度の期間コサイン波コンバ
ータ437からの出力信号の極性を反転する。したがっ
て、オペアンプ433は第1気筒上死点を基準としたコ
サイン波形を出力する。
オペアンプ428のサイン波出力信号は、掛算器414
と掛算器438の入力端子に供給される。該掛算器43
8の他の入力端子には、前記オペアンプ433のコサイ
ン波形出力が供給され、掛算が行なわれる。すなわち、
オペアンプ428の出力は(sinωt)であり、オペアンプ
433の出力は(cosωt)であるため、掛算器438の出
力は(sinωt)・(cosωt)となる。更に、掛算器438の
出力信号は、オペアンプ439の非反転入力端子に供給
される。このオペアンプ439は、抵抗440,441
と共に非反転増幅回路を形成しており、該非反転増幅回
路は、掛算器438の出力信号を2倍に増幅するように
本実施例においては、増幅度は2倍に設定されているた
め、2(sinωt)・(cosωt)すなわち(sin2ωt)に応ずる電
圧信号を出力する。オペアンプ439の出力は、掛算器
421の入力端子に供給され、前記オペアンプ418の
出力(P1+P2+P3+P4)Ar2/2と掛算が実行される。
以上のように、本実施例によれば、4気筒エンジンの各
シリンダ内圧変動が機械的な振動としてピックアップか
ら検出され、この検出されたシリンダ内圧変動信号の予
め設定したクランク角度のレベルを零とする補正を行う
ことで、クランク角度信号と共に演算を行ないエンジン
の発生する瞬時正味トルクを簡単な手法で精度良く求め
ることが可能となる。すなわち、本第1の実施例は、機
関が各種運転速度、負荷条件で運転された場合、機関の
温度条件が変化することにより、圧力検出器の出力のゼ
ロドリフト、その他の基準値の変化が生ずるが、これら
を補正し、高い精度で機関の瞬時正味トルクを検出する
ことができるとともに、装置の実用性が高いという利点
を有する。
「第2の実施例」 第19図には、前述した第15図図示の第1の実施例に
より検出されたエンジンが発生する正味トルクから、補
機駆動トルクおよび摩擦トルクを除いたエンジン出力ト
ルクを求める好適な第2の実施例が示されている。以下
この第2の実施例の回路構成を詳細に説明する。第19
図図示の第2の実施例におけるトルク補正回路500の
掛算器513の入力端子には、前述した第15図図示の
第1の実施例におけるトルク演算回路400のオペアン
プ442の出力信号が端子T18を介して供給される。各
掛算器513の他の入力端子には、後述するエンジン回
転数に反比例する信号を出力するオペアンプ512の出
力信号が供給される。また、第15図図示のクランク角
検出回路300の出力端子T16からのクランク角1度毎
の信号がモノマルチ回路501の入力端子に供給され、
該モノマルチ回路501は、抵抗502とコンデンサ5
03によって決まるパルス幅一定の信号を出力する。パ
ルス幅一定のモノマルチ回路501からの出力信号は、
抵抗504、コンデンサ505およびオペアンプ506
から成る積分回路に入力され平均化される。したがっ
て、オペアンプ506の出力はエンジン回転数に比例す
る直流電圧信号となる。エンジンが発生する正味トルク
から、補機駆動トルクおよび摩擦トルクを除いたエンジ
ン出力トルクを求めるためには、次式に示す補正を行な
うことで達成できる。すなわち、求めるエンジン出力ト
ルクをTD、正味トルクをTCとすれば TD=ATC−B (6) となる式で可能となる。
定数AおよびBは、エンジン回転数の関数であり、この
第2の実施例では第20図(a),(b)に示すように、定数
Aは、エンジン回転数Nの上昇と共に小さな値をとり、
逆に定数Bは、エンジン回転数Nの上昇と共に大きな値
をとるようにしてあるため、全回転数域で補正が可能と
なる。オペアンプ506の出力は、エンジン回転数Nに
比例する直流信号であるため、抵抗507,508,5
09,510,511とオペアンプ512から成る反転
加算回路により第20図(a)に示すようなエンジン回転
数の上昇と共に直線的に減少する電圧信号を出力する。
該オペアンプ512の出力信号は、前記した掛算器51
3の入力に供給されているため、掛算器513の出力は
前記(6)式のATCに応ずる信号となる。該掛算器513
の出力は、抵抗514を介してオペアンプ518の非反
転入力端子に供給される。また、オペアンプ506の出
力は、抵抗516を介してオペアンプ518の反転入力
端子に供給される。該オペアンプ518は抵抗514,
515,516および517と共に差動増巾器を構成し
ている。したがって、オペアンプ518の出力は、前記
した掛算器513の出力であるATCに応ずる信号から、
オペアンプ506の出力である第20図(b)に示したよ
うな、エンジン回転数の上昇と共に直線的に増加する電
圧信号を減算した電圧信号となる。すなわち、前述した
(6)式である(TD=ATC−B)に応ずる電圧信号がトルク補
正回路500の出力となり、エンジンが発生した正味ト
ルクから補機駆動トルク、および摩擦トルクを除いたエ
ンジン出力トルクが求まる。したがって、第2の実施例
によれば、第20図に示すごとくエンジン回転数と直線
関係にある情報によりエンジンが発生する正味トルクを
補正することで、全回転数域において、補機駆動トルク
および摩擦トルクを除いた機関が駆動系を駆動するエン
ジン出力トルクを求めることが可能となる利点がある。
「第3の実施例」 第21図には前述した第1の実施例により検出されたエ
ンジンの瞬時正味トルクから、クランク角度を指定する
ことにより駆動トルクを求める好適な第3の実施例が示
されている。この第3の実施例においては、前述した第
15図図示の第1の実施例におけるトルク演算回路40
0に駆動トルク検出回路450およびクランク角指定回
路350を付加することにより各気筒の爆発行程内に駆
動トルクを検出しアナログ電圧信号として出力すること
を狙いとする。以下この第3の実施例の回路構成を詳細
に説明する。第21図図示の実施例は、第15図に示す
第1の実施例により求められた4気筒エンジンが出力す
る瞬時正味トルクに応ずるシリアル出力信号の供給を受
け、予め指定されたクランク角度における積分値を求め
る駆動トルクに応ずるアナログ信号を出力する駆動トル
ク検出回路450と、該クランク角度を指定するための
クランク角指定回路350から構成される。
駆動トルク検出回路450は、エンジンの瞬時正味トル
ク信号から爆発行程の間に駆動トルク信号を検出するた
めに、予め指定したクランク角度の間、瞬時正味トルク
信号を積分し、最終値をサンプルホールドしアナログ量
として出力するものである。前述した第15図図示の実
施例におけるトルク演算回路400のオペアンプ442
の出力信号は、第21図図示の駆動トルク検出回路45
0の入力端子T18および抵抗455を介してオペアンプ
458の反転入力端子に供給される。該オペアンプ45
8と抵抗455は、コンデンサ456およびアナログス
イッチ457と共に積分回路を形成し、アナログスイッ
チ457のコントロール端子は、ORゲート454の出
力に接続される。前記アナログスイッチ457は、前記
ORゲート454の出力がHレベルの時オフOFF状態
となりLレベルの時にオンON状態となるため、前記コ
ンデンサ456およびオペアンプ458を含む積分回路
は、ORゲート454の出力がHレベルの期間、積分動
作をする。該積分動作をする期間は、エンジンの出力ト
ルクが駆動トルクとして作用する間であり、第21図図
示の第3の実施例では、上死点から上死点後100度に
設定されている。前記積分回路のオペアンプ458の出
力は、信号の極性が反転されているため、抵抗459,
460およびオペアンプ461から形成られる反転増幅
回路に供給され再度極性を反転し、前記積分回路の入力
信号の極性と同一にする。オペアンプ461の出力は、
アナログスイッチ462の入力端子に供給される。該ア
ナログスイッチ462は、コンデンサ463,オペアン
プ464に共にサンプルホールド回路を形成している。
このサンプルホールド回路のサンプリングのタイミング
は前記積分回路が積分動作を終了する前後の上死点後約
100度であり、モノマルチ回路451の出力信号をア
ナログスイッチ462のコントロール端子に供給するこ
とでサンプリングされる。コンデンサ452と抵抗45
3によって出力信号のパルス幅が決まるモノマルチ回路
451は、クランク角指定回路350からの信号のネガ
ティブエッジで動作し、短時間Hベルのパルス信号を出
力する。また、クランク角指定回路350からの信号は
ORゲート454の一方の入力端子に供給され、他方の
入力端子にはモノマルチ回路451の出力である短時間
のHレベルのパルス信号が供給され、該ORゲート45
4は、2入力の論理和された信号を出力する。このOR
ゲート454の出力は、アナログスイッチ457のコン
トロール端子に、モノマルチ回路451の出力は、アナ
ログスイッチ462のコントロール端子に、各々供給さ
れる。したがって、前記抵抗455,コンデンサ45
6,アナログスイッチ457およびオペアンプ458か
ら成る積分回路により、積分動作は、上死点から上死点
後ほぼ100度の区間行なわれる。アナログスイッチ4
62,コンデンサ463およびオペアンプ464から形
成される前記サンプルホールド回路は、積分区間の最終
値をサンプリングし、次のサンプリングまでホールドす
る。
クランク角指定回路350は、前述した第15図図示の
第1の実施例においては、クランク角検出回路300に
含まれており、前記積分回路の積分領域をクランク角度
で指定する。
クランク角指定回路350には、第15図に図示した第
1の実施例と同様な円板351に、半径の異なる同心円
上に上死点および上死点位置よりも100度回転方向に
関して遅れた側に磁性体354および355をとりつけ
てある。また、該磁性体354および355の位置と軸
対称の位置に別の磁性体356,357をとりつけてあ
る。そして、磁石352に巻線を施した電磁ピックアッ
プ353を該磁性体356,357が通過するときに上
死点後100度で電圧を発生するような位置に配設して
ある。該電磁ピックアップ353はバッファ361を介
してフリップフロップ363の入力端子に接続されてい
る。更に、円板351には半径の異なる前記磁性体35
5と356のほぼ中央の位置に別の磁性体360が固定
され、磁石358に巻いたピックアップコイル359に
より信号を発生する。該ピックアップコイル359はバ
ッファ362を介してフリップフロップ363のリセッ
ト端子に接続されている。該フリップフロップ363
は、次表の真理値表に従って動作し、各気筒の上死点か
ら上死点後100度の期間に正の電圧を、それ以外では
O〔V〕の電圧を発生しその出力を前記モノマルチ回路
451の入力およびORゲート454の入力に供給す
る。
上記のフリップフロップ363,モノマルリ回路45
1,ORゲート454の出力波形および第15図に示す
第1の実施例のオペアンプ442の出力端子T18におけ
る出力波形のタイミングチャートを第22図に示す。
したがって、この第3の実施例は、第22図に示すオペ
アンプ442の出力であるエンジンの瞬時正味トルクの
うち駆動トルクとして作用する上死点から上死点100
度の区間の面積(第22図の斜線の部分)を求め、アナ
ログなシリアル信号として出力するため、各気筒の吸入
行程毎に該得られた駆動トルク信号によりエンジンの燃
料噴射量等を決定してエンジン出力を検出し、対応の速
い制御を行なうことができ、エンジン出力のフィードバ
ック信号として使用することが可能となる利点がある。
「第4の実施例」 第23図には、前述した第15図図示の第1の実施例
に、ピストン加速度および往復運動部の質量から慣性ト
ルクを演算する慣性トルク演算回路600を付加するこ
とにより、エンジンの出力瞬時トルクを検出し出力する
好適な第4の実施例を示す。
前述した第15図図示の第1の実施例によれば、シリン
ダ内圧力変動を電気信号として検出し、予め設定したク
ランク角度の圧力レベルを零とする補正を行ない、該補
正した圧力信号を基にエンジンの瞬時正味トルクが簡便
に検出される手段が示されている。該第1の実施例で
は、クランク角速度,クランク半径,および連接棒長さ
で決まるピストン加速度および往復運動部質量による慣
性力の影響が考慮されてないため、特にエンジン高回転
域においてトルク検出精度が悪化する。すなわち、4気
筒エンジンの場合、往復運動部質量をm、クランク角速
度をω,クランク半径をrとすれば慣性トルクTiは次の
(7)式で表される。
Ti=−2m recωr2・sin2ωt (7) エンジン回転数の関数であるクランク角速度ωは2乗の
項として式中に導入されているため高回転になると大き
な慣性力が作用し、シリンダ内圧による燃料トルクに慣
性トルクを考慮する必要性がある。しがたって、慣性ト
ルクを検出する慣性トルク演算回路600を付加し、該
慣性トルク演算回路600の出力信号を前述した第15
図の実施例の出力信号に加算することでより精度の良い
内燃機関用トルク検出装置が構成可能となるという利点
がある。
以下第23図に示す第4の実施例の回路構成を詳細に説
明する。第15図と同一符号のものは、同一部分を示
す。圧力検出回路100,圧力補正回路200,クラン
ク角検出回路300及びトルク演算回路400は第15
図に示す第1の実施例と同様の構成ならびに動作を行な
う。クランク角検出回路300およびトルク演算回路4
00の出力は慣性トルク演算回路600に供給される。
慣性トルク演算回路600のアップダウンバイナリカウ
ンタ601,602,R−2R抵抗ラダー603および
オペアンプ604から成るディジタル−アナログ変換回
路の出力は、サイン波コンバータ605およびコサイン
波コンバータ606を介して、各々オペアンプ607,
抵抗608,609,610,アナログスイッチ611
から構成される第1の極性反転回路、およびオペアンプ
612,抵抗613,614,615,アナログスイッ
チ616から構成される第2の極性反転回路に供給され
る。該オペアンプ607とオペアンプ612の出力は、
掛算器617により掛算が行なわれ、更にオペアンプ6
18,抵抗619,620から成る非反転増幅回路に供
給される。以上は、第15図に示す第1の実施例と同様
の構成ならびに動作を行なうため、オペアンプ618を
含む非反転増幅回路は、sin2ωtに応ずるアナログ電圧
信号を出力する。該オペアンプ618の出力は、掛算器
626の一方の入力端子に供給される。また、クランク
角検出回路300の出力端子T16は、周波数一電圧変換
回路621の入力に接続され、該周波数一電圧変換回路
621によりクランク角1度毎の信号の周波数がアナロ
グ電圧に変化され、クランク角速度ωに応ずる電圧信号
として出力される。更に、該クランク角速度ωに応ずる
信号は、2乗回路622に供給され、クランク角速度信
号の2乗すなわちωに応ずる信号に変換される。2乗
回路622の出力は、抵抗624を介してオペアンプ6
23の反転入力端子に供給され、該抵抗624は、オペ
アンプ623,抵抗625と共に、反転増幅回路を形成
している。前記抵抗624と625によって決まる該反
転増幅回路の増幅度は、前記(7)式中の−2mr2に設定さ
れているため、オペアンプ623は、−2mω
応ずるアナログ電圧信号を出力する。該オペアンプ62
3の出力は前記掛算器626の他の入力端子に供給さ
れ、オペアンプ618の出力であるsin2ωtに応ずる電
圧信号と、掛算が行なわれる。したがって、掛算器62
6は、4気筒エンジンの慣性トルクである−2mωr2
sin2ωtに応ずるアナログ電圧信号を出力することにな
る。該掛算器626の出力は抵抗629を介してオペア
ンプ627の非反転入力端子に供給され、トルク演算回
路400の出力である補正されたシリンダ内圧信号から
求めた燃焼トルクに応ずる電圧信号は、端子T18および
抵抗628を介して同様にオペアンプ627の非反転入
力端子に供給される。オペアンプ627の非反転入力端
子には別の抵抗630が接地間に接続されている。更
に、オペアンプ627の反転入力端子には、抵抗631
が接地間に、抵抗632が出力端子T21間に各々接続さ
れ、前記抵抗628,629および630と共に非反転
加算回路を形成している。したがって、トルク演算回路
400の出力である燃焼トルクに応ずる電圧信号と掛算
器626の出力である慣性トルクに応ずる電圧信号が加
算され、4気筒エンジンの出力瞬時トルクに応ずるシリ
アル電圧信号としてオペアンプ627から出力される。
以上のように、前述した第4の実施例によれば、慣性ト
ルクを考慮することができエンジンに簡単な圧力検出器
と、クランク角検出センサを取り付けることによりエン
ジン瞬時トルクを指圧のみで検出可能な低回転域から往
復運動部の慣性力の効果も考慮する必要のある高回転域
まで機関の全回転域に亘り精度良く検出できるという利
点がある。
「第5の実施例」 以下本発明の第5の実施例を説明する。この第5の実施
例はマイクロプロセッサを用いて装置を構成したもので
ある。
第24図は第4の実施例のブロック図である。711
a,711bは圧力変換器、712はクランク角検出
器、713a,713bは電荷増幅器、714はクラン
ク角からクランク角速度を求めるためのF/Vコンバータ
である。715はA/D変換部716と入出力制御部71
7からなるA/D変換装置であり、718は中央演算処
理装置、719はRAM,720はROM,721は出
力装置である。
第25図は、第24図図示のA/D変換装置716の一構
成例である。731a〜731b,732,734はサ
ンプルホールド回路、733はマルチプレクサ、735
はA/D変換器、736はA/D変換制御回路である。第
1気筒の上死点信号DはA/D変換部716のトリガーと
して、1度毎のクランク角信号CはA/D変換部716の
サンプリング信号として用いられる。A/D変換制御回路
736はシリンダ内圧A1,A2およびクランク角速度B
を同時サンプルホールドするための信号E1,E2
3,マルチプレクサ733の制御信号F、マルチプレ
クラ733の出力をサンプルホールドするための信号
G、およびサンプルホールド回路734からの出力をA/
D変換するための信号Hを出力する。
第24図図示のROM720は第26図に流れ図として
示すプログラムが格納してある記憶装置であり、RAM
719はプログラムに従って演算処理を実行するときの
演算途中結果を一時格納する記憶装置である。中央演算
処理装置718は、ROM720に格納された第26図
に示すプログラムに従って、A/D変換されたデータから
機関全体の瞬時トルクを計算し出力装置721に出力す
る。
次に第5の実施例の作用について述べる。シリンダ内圧
に応ずる信号A1,A2およびクランク角1度毎の信号C
の周波数が第24図におけるF/Vコンバータ714によ
って変換されたクランク角速度BがA/D変換部716に
入力され、かつ第25図図示で第1気筒の上死点信号D
がA/D変換制御回路736に入力されると、クランク角
1度毎に、制御信号E1,E2,E3,F,G,Hによっ
て同時サンプルホールドされた後A/D変換される。これ
らA/D変換されたデータは、一時第24図図示のRAM
719に格納される(以下第25図図示のステップ
1)。測定されたシリンダ内圧P*(i) (t)から、あらか
じめ指定された角度を基準圧とする補正を行ない、補正
されたシリンダ内圧P(i) (t)を求める(以上第26図図
示のステップ2)。圧力補正されたシリンダ内圧P(i)
(t)にボア断面積Areaを掛けて、シリンダ圧内によりピ
ストンに作用する力Fp (i) (t)を求める(以上第26図
図示のステップ3)。クランク半径rコンロッド長さ
、およびA/D変換されたクランク角速度ωからピスト
ン加速度α(1)を求め、さらにこれに往復運動部の質量
Mrecを掛けて、往復運動部の慣性力Fj (i) (t)を求める
(以上第26図図示のステップ4)。シリンダ内圧P
(i) (t)によりピストンに作用する力Fp (i) (t)と往復運
動部の慣性力Fi (i) (t)を加算して合力を求め、さらに
クランク半径rを掛けて各気筒毎の瞬時トルクT(i) (t)
を求める(以上第26図図示のステップ5)。各気持筒
毎の瞬時トルクT(i) (t)を全気筒について加算し、機関
全体が発生する瞬時トルクT(t)を求め出力装置21に
出力する(以上第26図図示のステップ6)。
以上述べたように、この第5の実施例は、シリンダ内圧
力変動によりピストン作用する力と、往復運動部の慣性
力が機関のピストン・クランク機構に従ってピストン型
内燃機関の駆動軸に発生する瞬時トルクを検出する場合
において、気筒内の圧力変動の基準圧を補正することに
より機関の温度条件の変化に伴う圧力検出器のゼロドリ
フト、基準値の変化を補償して精度よく機関が発生する
瞬時トルクを求めることができる。この第5の実施例で
は、A/D変換装置および中央演算処理装置を用いている
のでシステムの信頼性が高いという利点がある。
機関の回転速度が速度になると往復運動部の慣性力によ
る影響は大きくなり、シリンダ内圧のみでは機関の発生
するトルクを評価できない場合がある。第27図は往復
運動部の慣性力を考慮しない場合を実線とし考慮した場
合を点線としたトルクTgの比較結果であり、この第5
の実施例で行なったように慣性力を考慮することによっ
て駆動軸に発生している瞬時トルクを好適に評価でき
る。
「第6の実施例」 次に、第6の実施例について述べる。第6の実施例は第
5の実施例と同様に、マイクロプロセッサを含んだ構成
になっているが第5の実施例で取り扱っていた往復運動
部の慣性力によるトルクを含んでいない構成であり、シ
リンダ内圧のみによって発生する機関の瞬時トルクを求
めるものである。第28図は第6の実施例のブロック図
であり、第5の実施例によりクランク角度からクランク
角速度を求めるF/Vコンバータ714を除いたものであ
る。第28図中の番号の第24図中の番号と同一のもの
である。以下第6の実施例によって実行される※ 動作を第29図図示の流れ図に従って説明する。
シリンダ内圧に応ずる信号A1,A2は、第1気筒の上死
点信号DがA/D変換部716つまり第25図図示のA/D変
換制御回路736に入力されると、クランク角1度毎に
同時サンプルホールドされた後、A/D変換される。これ
らA/D変換されたデータは一時RAM719に格納され
る(以上第29図図示のステップ1)。測定されたシリ
ンダ内圧P*(i) (t)から、あらかじめ指定された角度を
基準圧とする補正を行ない、補正されたシリンダ内圧P
(i) (t)を求める(以上第29図図示のステップ2)。圧
力補正されたシリンダ内圧P(i) (t)のボア断面積Area
を掛けて、シリンダ圧内によりピストンに作用する力F
(i) (t)を求める(以上第29図図示のステップ3)。シ
リンダ内圧によりピストンに作用する力F(i) (t)が駆動
軸を回転駆動するに寄与する成分を求め、さらにクラン
ク半径rを掛けて各気筒の瞬時トルクT(i) (t)を求める
(以上第29図図示のステップ4)。各気筒毎の瞬時ト
ルクT(i) (t)を全気筒について加算し、機関全体が発生
する瞬時トルクT(t)を求め出力装置721に出力する
(以上第29図図示のステップ5)。
以上述べたようにこの第6の実施例は、シリンダ内圧変
動のみによって駆動軸に作用する瞬時トルクを求める場
合において、シリンダ内圧を補正することによってこの
瞬時トルクを求めるものであり、構成が簡単であるとい
う利点がある。
「第7の実施例〕 次に第7の実施例について述べる。第7の実施例も第5
の実施例と同様にマイクロプロセッサを含んだ構成とな
っており、第5の実施例の第26図で示されるプログラ
ムのステップ6に加えて、更に第30図に示すステップ
6において、補機駆動トルク、および摩擦で損失される
トルクを補正するものである。この第7の実施例のプロ
グラムの流れ図を第30図に示す。第7図の実施例によ
れば、ステップ6により補正されたシリンダ内圧と往復
運動部の慣性力から求められた機関の瞬時トルクに補機
および摩擦で消費されるトルクを補正することによって
機関から出力される瞬時トルクを求めることができるこ
とは明らかである。尚補機および摩擦トルクの補正は機
関によっては、機関の回転速度により異なるため、補正
の定数は、機関が決定されると、回転速度を使って決定
することができる。
第31図は第7の実施例によって補機および摩擦トルク
の補正を行なった結果であり、破線は補正前のトルク、
実線は補正後のトルク、点線は、第5図の実験システム
を用いて計測した機関出力トルクである第5ジャーナル
のトルクであり、補正後のトルクと機関出力トルクとは
良好に一致している。
「効果」 以上述べた如く、本発明装置は上記の構成を有するか
ら、内燃機関が発生する瞬時トルクを時々刻々に短い演
算時間で検出することができるという優れた効果があ
り、かつ信頼性が高く、しかも構造が簡単であるなどの
数々の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のトルク測定原理を説明するための機関
の概略断面図、第2図は本発明装置の構成を示すブロッ
ク図、第3図は圧力検出器の圧力のゼロドリフトを示す
線図、第4図は圧力感度の温度による変化を示す特性
図、第5図は本発明の構成を確認するための実験システ
ムを示すブロック図、第6図は第5図図示の実験システ
ムにより測定されたトルクと本発明装置により演算し検
出されたトルクを比較して示す特性線図、第7図は上記
測定トルクと従来装置で検出されたトルクを比較して示
す特性線図、第8図は本発明による第1の実施の態様を
示すブロック図、第9図は補正関係式を求めるための測
定結果と本発明装置による検出トルクの関連を示すグラ
フ、第10図は測定結果と本発明の第1の実施態様によ
り補正検出したトルクを比較して示すグラフ、第11図
は4気筒,4サイクル機関の行程図、第12図は本発明
の実施例を示すブロック図、第13図は第2実施態様の
構成を示すブロック図、第14図は第2実施態様による
検出結果を示すグラフ、第15図は本発明の第1の実施
例を示す回路図、第16図は圧電型ピックアップのエン
ジンへの取付状態を示す断面図、第17図はクランク角
検出回路の出力波形のタイミングチャート、第18図は
トルク演算回路における各出力波形のタイミングチャー
ト、第19図は第2の実施例を示す回路図、第20図は
トルク補正定数とエンジン回転数の関連を示す特性図、
第21図は第3の実施例を示す回路図、第22図は各部
出力波形のタイミングチャート、第23図は第4の実施
例を示す回路図、第24図は第5の実施例を示すブロッ
ク図、第25図はその要部を示すブロック図、第26図
はROMのプログラムを示す流れ図、第27図は往復運
動部の慣性力を考慮しないとした場合のトルクを示すグ
ラフ、第28図は第6の実施例を示すブロック図、第2
9図はそのプログラムを示す流れ図、第30図は第7の
実施例のプログラムを示す流れ図、第31図はそのトル
ク補正結果を示すグラフ図である。 1…圧力検出手段、2…圧力補正手段、3…クランク角
検出手段、5…トルク補正手段、6…駆動トルク演算手
段、9…慣性トルク演算手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷲見 和正 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 名切 末晴 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭53−54077(JP,A) 特開 昭56−24537(JP,A) 特開 昭59−52726(JP,A) 特開 昭60−244829(JP,A) 特公 昭36−12698(JP,B1) 特公 平3−45332(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関において、シリンダ内の圧力変動
    を検出する圧力検出手段と、シリンダ内圧力の基準値を
    設定し、該基準値により前記圧力検出手段のシリンダ内
    圧力を補正する圧力補正手段と、機関のクランク角を検
    出するクランク角検出手段と、前記圧力補正手段のシリ
    ンダ内圧力とクランク角検出手段からのクランク角速度
    とピストン面積、連接棒の長さ、およびクランクアーム
    半径との関係式によりクランク軸に回転方向に作用する
    トルクを演算し、1気筒あたりのトルクを加算して内燃
    機関のトルクに応じた信号を発生するトルク演算手段と
    を具備するとともに、 上記トルク演算手段において、爆発行程の上死点から上
    死点後約100°のクランク角度範囲を指定することに
    より機関の発生トルクから駆動トルクに応ずる成分を演
    算する駆動トルク演算手段を具備していることを特徴と
    する内燃機関用トルク検出装置。
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