JPH0613949Y2

JPH0613949Y2 - 仮設足場

Info

Publication number: JPH0613949Y2
Application number: JP1026588U
Authority: JP
Inventors: 理昭近藤
Original assignee: 中央ビルト工業株式会社
Priority date: 1988-01-28
Filing date: 1988-01-28
Publication date: 1994-04-13
Anticipated expiration: 2003-01-28
Also published as: JPH01114749U

Description

【考案の詳細な説明】《産業上の利用分野》この考案は、建築現場等に使用する仮設足場に関する。

《従来の技術》仮設足場は、一般に金属製の枠体を斜め互いに設けるブ
レース等により立設固定し、水平枠に適宜幅、適宜数の
足場板を階毎に水平に載置して構成していた。特に高層
な建物の建設現場に設ける仮設足場であると長さ方向に
水平に足場板、枠体を連続させるとともに、高さ方向に
も多数階層の足場を設けていた。作業員は、このような
仮設足場を昇り降りする為に一般的に、この仮設足場に
隣接して設ける斜状の階段や垂直のはしごによって上り
降りしていた。

《この考案が解決しようとする課題》このような高層の建物建設用の仮設足場は、その建築物
の形状や、建築用地の広さによっては、その仮設足場の
大きさや形状が制限されざるを得ない場合がある。その
ため、一般的に仮設足場の幅方向に隣接して設ける昇り
降り用の階段部の設置の広さが無く、階段部を他の場所
に設置しなければならない問題点があった。

また、高層になればなるほど、仮設足場の他に階段部を
設ける作業に手間が掛かり、またその設置に要する余分
な部材等が必要となる問題点があった。

この考案は、建設現場が狭い場所等でも容易に仮設で
き、かつその仮設が迅速、安全に行えるとともに足場上
の作業も安全に行える仮設足場を得ることを目的とす
る。

《課題を解決する為の手段》この目的を達成する為に、この考案の仮設足場におい
て、固定足場板と、開閉足場板と、階段部を１階層に有
し、開閉自在の開閉足場板はその下方に階下からの階段
部を有し、固定足場板はその上に上階への階段部とを有
する仮設足場として構成する。

また、１階層毎に固定足場板と開閉足場板の位置が交互
に変わる仮設足場として構成するとより効果的である。

《作用》仮設足場の１階分の足場が、開閉自在の開閉足場板と、
固定足場板と、階段部とから成り、開閉足場板はその下
方に階段部を有しているので、１つの階の足場より、上
の階の足場に昇ろうとする場合は、作業者等は階段部を
昇りつつ上の階の開閉足場板を下から押し上げて、開口
させそこから上階へ上がる。上の階の足場へ昇った作業
者等は開閉足場板を閉鎖する。開閉足場板の閉鎖すれ
ば、１の階の足場は従来の足場と同様１枚板状の足場と
なるので安全である。その階の足場から更に上の階へ昇
る場合は、同様にその階に設けられた階段部から昇る。

また、作業者等が、階下へ降りようとする場合は、固定
足場板に乗って開閉足場板を開口させ、階段部から降り
ればよい。

《実施例》この考案の一実施例の上下２階分の部分正面を示す第１
図、同じく部分側面を示す第２図、同じく部分平面を示
す第３図、開閉足場板の平面を示す第４図、階段部の正
面を示す第５図に基づいて説明する。

仮設足場は、金属性の棒枠(1)を縦横、ブレース(2)を斜
めに組み合わせてなる骨組みと、横の棒枠(1)に架設す
る固定足場板(3)、開閉足場板(4)、および階下の固定足
場板(3)からその上の階の開閉足場板(4)へ斜めに掛け渡
される階段部(5)とから１階部分である１単位を構成
し、高さ方向あるいは長手方向にこれらを連続して、そ
れぞれの現場に合った仮設足場を構成する。

仮設足場の長手方向で対向する水平棒枠(1)、(1)間に固
定足場板(3)、開閉足場板(4)を、それぞれ仮設足場の幅
方向の半分づつに架設する。

固定足場板(3)は、仮設足場の幅方向の半分側に、着脱
自在に水平棒枠(1)に係止される。固定足場板(3)の構成
は、平面長方形の外辺を形成する外枠(6)と、それの表
面側に固定する金網(7)あるいは金属板、および長手方
向の外枠(6)の端辺より水平に突出した係止部(8)とから
成る。係止部(8)は、下方に向かって把み凹部が形成さ
れており、この凹部を水平棒枠(1)に係止させることに
より、固定足場板(3)を架設する。

開閉足場板(4)は、固定足場板(3)の幅方向に隣接して、
残りの半分側に同様に架設される。開閉足場板(4)の構
成は、平面長方形の外辺の外側３辺を形成する外枠(9)
と、この外枠(9)の長手方向端辺から水平に外方に突出
した係止部(10)と、外枠(9)の内側の開閉自在に設けた
開閉板(11)とから成る。開閉板(11)は、外枠(9)の内辺
と狭い間隙を介してほぼ同形状の長方形の開閉内枠(12)
を有し、外枠(9)の無い辺側の長手方向に設ける回動軸
(13)により、長手方向で対向する外枠(9)、(9)間に回動
自在に設ける。この実施例では、回動軸(13)はボルト、
ナットから成り、開閉内枠(12)の角部分に形成した平面
コ字形状の接続部(14)と、外枠(9)の辺の無い側の端部
に形成した平面Ｌ字形状の接続部(15)により回動自在に
構成する。開閉内枠(12)には、この実施例では金網(16)
を表面側に固定するが、透視できる素材から成る板状体
ならばよい。係止部(10)は、固定足場板(3)の係止部(8)
と同様、下方に向かって把み凹部が形成されており、こ
の凹部によって、水平棒枠(1)に着脱自在に係止する。

開閉足場板(4)は、この実施例では開閉板(11)を、１単
位の長さ一杯に構成するが、仮設足場の大きさにより、
階段部(5)の上側の端部が係止する側の一定長さ部分の
みが開閉するように構成してもよい。この大きさは、作
業者が通れる大きさがあればよい。

階段部(5)は、斜状部分(17)とその両端に連続する水平
の水平部分(18)とから成る。斜状部分(17)は平行の２本
の斜め枠(19)間に適宜数の踏み板(20)を間隔を設けて水
平に固定して成る。水平部分(18)は、上部、下部の踏面
部分からなり、それぞれ仮設足場の階層が１階分異なる
場所の水平棒枠(1)に、その両端辺から突出する係合突
起(21)によって着脱自在に係合する。係合突起(21)は、
水平部分(18)の端部より、それぞれやや斜め上方へ突出
し、下方へ向って把み凹部が形成されている。階段部
(5)の幅は、開閉足場板(4)の開閉板(11)よりやや狭い幅
に形成する。

この実施例における主な部分の寸法は以下の通りであ
る。

固定足場板(3)、開閉足場板(4)の各の外枠(6)、(9)の長
手方向の長さは1719mm、幅方向の長さは500mmであり、
両端の係止部(8)の把み凹部の中心から中心までの長さ
は、仮設足場の棒枠(1)の１単位の長さであり、1829mm
である。開閉足場板(4)の開閉内枠(12)の長手方向は163
9mm、幅方向は440mmである。また階段部(5)の長手方向
の平面視としての長さは、固定足場板(3)、開閉足場板
(4)と同様1829mm、幅方向の長さは380mmであり、水平部
分(18)の長さは各330ｍｍである。

この考案の実施例において、適宜階層に組み立てた仮設
足場の１単位の１階分の組み立て、および作用について
説明する。

仮設足場の長手方向で対向する棒枠(1)間に固定足場板
(3)、開閉足場板(4)を、平行に隣接してそれぞれの係止
部(8)、(10)により架設する。固定足場板(3)、開閉足場
板(4)は、それぞれ１単位の仮設足場の幅の半分である
ので、１階分の足場を、この両足場板(3)、(4)で構成す
る。開閉足場板(4)の回動軸(13)の位置は、この実施例
では外側に位置するが、逆側に設け仮設足場の幅方向の
ほぼ真ん中のいちに回動軸(13)が位置するようにしても
よい。

開閉足場板(4)と固定足場板(3)の位置は、各階層毎に交
互にその位置を逆にして架設する。階段部(5)は、下方
の階層の固定足場板(3)側の位置上に設けるので、上方
の階層の開閉足場板(4)の下に位置する。

作業者等は、階段部(5)を昇りつつ、上を見ると開閉足
場板(4)の開閉板(11)の金網から上の階層を透視できる
ので、人や物等の有無等を上階の様子を確認した後、開
閉板(11)を下から手等で押しあげ上方へ開口する。開閉
板(11)は、回動軸(13)を中心に回動して幅方向外側に開
く。作業者等は、この開口部分より上階の固定足場板
(3)に乗り移り、開閉足場板(4)の開閉板(11)を閉める。
この作業を繰り返し、上階層へ昇ることができ、逆の作
業により階下へ降りることができる。

《考案の効果》したがって、この考案によれば、仮設足場の階段部、は
しご部等の昇降部をわざわざ別個に設けることが無いの
で、建設現場が狭い所等での仮設が容易に行え、また独
立したローリングタワー等の小規模な仮設足場にも容易
に使用できるという効果がある。

また、仮設足場の設置が、従来に比し簡単、迅速、安全
に行えるとともに足場上の作業も安全に行えるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

図は、この考案の実施例を示すものであり、第１図は仮
設足場の上下２階層の部分正面図、第２図は同じく部分
側面図、第３図は１階層の足場板の部分平面図、第４図
は開閉足場板の平面図、第５図は階段部の正面図であ
る。 (1)……棒枠、 (2)……ブレース、 (3)……固定足場板、 (4)……開閉足場板、 (5)……階段部、 (6)……固定足場板の外枠、 (7)……固定足場板の金網、 (8)……固定足場板の係止部、 (9)……開閉足場板の外枠、 (10)……開閉足場板の係止部、 (11)……開閉足場板の開閉板、 (12)……開閉足場板の開閉内枠、 (13)……回動軸、 (14)……開閉内枠の接続部、 (15)……外枠の接続部、 (16)……開閉足場板の金網、 (17)……階段部の斜状部分、 (18)……階段部の水平部分、 (19)……階段部の斜め枠、 (20)……階段部の踏み板、 (21)……階段部の係合突起。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】仮設足場において、固定足場板と、開閉足
場板と、階段部を１階層に有し、開閉自在の開閉足場板
はその下方に階下からの階段部を有し、固定足場板はそ
の上に上階への階段部とを有することを特徴とする仮設
足場。
【請求項２】１階層毎に固定足場板と開閉足場板の位置
が交互に換わる固定足場板と開閉足場板である実用新案
登録請求の範囲第１項記載の仮設足場。